JP4966713B2 - 新設配管部材の接続工法および閉鎖管端部の切削工具 - Google Patents
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Description
このようなことから、公道下の本支管から分岐させて民地内にガス管を引き込む場合には、公道と民地との地境において配管の資産が変わることになるが、一本の配管を民地内に向けて引き込む工事を行うときなどには、資産区分毎に工事業者や工事時期が異なる事態が生じる。このために、地境付近で配管の端部を一旦区切り遮断しておいて、遮断された端部から別途に新たな配管を接続する先継ぎ工事が行われることとなる。
このようなことから、作業用の縦穴などを側溝に掘削すると、側溝の支持が不安定となり、側溝が陥没することや割れ目が生じるおそれがあるなどから、作業者に不安を与えるばかりか、作業効率が悪く、作業者に与える負担が大きいものとなっていた。
このロータリーカッタは、凹部側に回転刃を突出させて支持する円弧状の回転刃支持部を備え、この回転刃支持部材の両端側に連結片部を設けた一対の枠部材を備えている。この一対の枠部材は、一方側の連結片部に結合用ネジ棒を連結するとともに、他方側の連結片部に結合用ネジ棒を貫通させるための貫通孔を備えている。
そして、ロータリーカッタは、回転刃支持部の凹部を対向させて一対の枠部材を配置し、一方側の枠部材の結合用ネジ棒を、他方側の枠部材の貫通孔に貫通させて締付用ナットにより締め付ける構成としているとともに、一対の枠部材の回転刃支持部には回転刃を支持する切断操作用ハンドルを備えた構成としている。
そのために、前記したように、作業性が悪いばかりか、側溝や堀などの支持が不安定になることによる工事の安全性においても問題視される。
前記接続部材の前記閉鎖管端部側を切り落とし開口する工程と、切り落とし開口された前記接続部材の切断開口に合成樹脂製の連結部材の一端側を接続させた後に、前記遮断部材を前記連結部材の他端側に移動させる工程と、前記遮断部材が内在されている位置よりも上流側に位置する前記連結部材の一部を押し潰し封鎖することによって前記連結部材の軸方向の流通を遮断する工程と、封鎖された前記連結部材から前記遮断部材を引き抜いて取り出す工程と、前記連結部材の他端側に前記新設配管部材を接続する工程と、前記連結部材の前記封鎖部分を開放させて、前記連結部材および前記接続部材を介して前記既設配管部材と前記新設配管部材とを流通させるための工程と、を含み、
前記接続部材の前記閉鎖管端部を切り落として開口する工程が、前記接続部材の軸方向から該接続部材に被嵌させて回転させながら軸方向に移動させる切削工具によって行われることを特徴とる新設配管部材の接続工法にある。
前記接続部材に嵌め合わせる内径を有する工具本体と、この工具本体の軸方向に対し、直交する方向から前記工具本体の内面に向けて刃先が突出するように備えられる切削刃と、を備え、前記切削刃の刃先は、少なくとも前記接続部材の外面から内面に至る管厚に相当する突出量にて、前記工具本体の内面から軸方向に直交するように突出していることを特徴とする新設配管部材の接続工法における閉鎖管端部の切削工具にある。
これにより、作業負担が少なくなり、作業者に対する労力の軽減と工事の安全性を高め、しかも、工期の大幅な短縮化を期待することができる。さらには、土地所有区分内での配管工事を行うことができる。
これにより、公道に沿って側溝などが存在していても、側溝の支持が不安定になるなどの大きな穴を掘ることなく、公道下の既設配管部材に接続部材を介して新設配管部材を接続するための配管工事を遂行させることができる。したがって、前記したように、作業者に対する労力の軽減と工事の安全性を高め、工期の大幅な短縮化を期待することができる。
本実施形態に係る接続工法は、公道などの地中において敷設されている既設配管部材である本支管3から分岐させて公道に隣接する民地内の需要家に向けて引き込まれる引込み管である新設配管部材1を敷設するときに、公道と民地との地境線上Tの近くに位置する土砂中に、本支管3に一端開口側を接続し、他端を閉鎖管端部2aとしている接続部材2を予め敷設しておくことにある(後記の図7の(c)〜(e)参照)。
図1および図2は、本実施形態に係る新設配管部材の接続工法を遂行していく過程において接続部材の閉鎖管端部を開口するために用いられる切削工具を示す縦断側面図であり、図3は、同切削工具を示す斜視図である。
図1に示すように、切削工具Aは、円筒形状を呈している工具本体A1と、この工具本体A1に装着される切断刃A2とを備えて構成されている
工具本体A1は、適宜の金属材や合成樹脂材などによって、一端を開口し、他端を閉鎖している適宜の長さ有する円筒形状に形成されている。
この工具本体A1は、図1および図2に示すように、切断刃A2が取り付けられる部位を境として、一端開口側に至る範囲L1の内径L3が、接続部材2の外径と略同径に形成されている大径孔部1aとし、他端の閉鎖端部側に至る範囲L2の内径L4が、接続部材2の内径と略同径に形成されている小径孔部1bとしている。
これにより、大径孔部1aと小径孔部1bとの間には、図1に示すように、段部1cが形成される。また、大径孔部1aは、工具本体A1を接続部材2の閉鎖管端部2a側に被嵌させて軸方向に回転させながら移動させるときのガイド機能を備え、小径孔部1bは、閉鎖管端部1aを切り落とし開口するときに発生する切屑aを、後記する窓孔9を介して外部に排出するための排出機能を備えている(後記の図4の(b)〜(d)参照)。
この係合部4は、図1および図3に示すように、六角の孔形状に形成されている。これにより、電動工具などの携帯回転駆動機(図示省略)の出力軸Bに取り付けられている六角形状の連結部4aに対して係脱自在に連結されるようにしている。
この刃装着部5は、図2に示すように、工具本体A1の軸芯を通る対角線上Xに対して鋭角θの傾きをもって一体に突設されている。
これにより、切断刃A2は、図1に示すように、工具本体A1の小径孔部1bの内面から刃先a2を工具本体A1の軸方向に対し、直交する方向に向けて突出させるように刃装着部5に取り付けられる。そして、図1および図2に示すように、小径孔部1bの内面からわずかに突出させるように取り付けられる切削刃A2の刃先a2は、工具本体A1の回転方向に向けて刃先角部を鋭利状に突出させることで、接続部材2の閉鎖管端部2aを切れ味のよい状態で効率的に切削し、切り落とし開口し得るようにしている。
また、切削刃Aは、スライド用に長孔10を備えており、ボルト6を緩めることによって、工具本体A1の内側からの突出量を、適宜調節することができるようにしている。
なお、図1に示すように、工具本体A1の小径孔部1bの内面から軸芯方向に向けた刃先a2の突出量lを、0.1〜0.2mm位に設定することが好適なものとなる。
つぎに、以上のように構成されている本実施形態に係る切削工具Aの使用について簡単に説明する。
図4は、接続部材の閉鎖管端部を切り落とし開口するときに、切削の進行に伴い切削工具を接続部材の軸方向へ移動させる状態を段階的に示す縦断面図である。
まず始めに、工具本体A1の開口する大径孔部1a側を、接続部材2の閉鎖管端部2aの外側に、軸方向から被せるように嵌め合わせセットさせた状態で、工具本体A1の閉鎖端部の係合部4に携帯回転駆動機の出力軸Bに備えられている連結部5を嵌め挿し込んで連結させる(図4(a)の状態)。このとき、予め工具本体A1を出力軸Bの連結部5に連結させた状態で、工具本体A1を接続部材2の閉鎖管端部2aに嵌め合わせセットするようにするもよい。
この状態で、携帯回転駆動機を駆動させて工具本体A1を回転させながら、工具本体A1を接続部材2の軸方向に押し込む方向に力を加える。すると、略弾頭形状を呈している閉鎖管端部2aの曲面に宛がわれている切削刃A2の刃先a2は、閉鎖管端部2aに周方向に切り込みを入れながら該閉鎖管端部2aを接続部材2の軸方向に向けて削る加工が進行されていく(図4(b)の状態)。このときに、削り取られた切屑aは小径孔部1bの窓孔9から外部に排出される。
これにより、例えば、本支管3に接続されて公道と民地との地境線上Tの近くに閉鎖管端部2aを向けて地中に予め打ち込み敷設されている接続部材2の閉鎖管端部2aを切り落とし開口する切断作業を行う場合、公道に沿って側溝Cなどが存在していても、側溝Cの支持が不安定になるなどの大きな穴を掘ることなく、公道下の本支管3に接続部材2を介して新設配管部材1を接続するための配管工事を遂行させることができる。
図5は、切削工具の他の実施形態を示す縦断面図である。
斯かる実施形態では、切断刃A2の構成形態を変えた以外の他の構成要素は、前記した切断工具Aと基本的に同じことから、同じ構成要素に同じ符号を付することで重複の説明は省略する。
すなわち、図5に示すように、切削刃A3は、長手方向の一側縁に沿わせて刃先a3を備えている。そして、切断刃A3は、長手方向に等間隔をおいて、短手方向に斜めに延びる折れ線13が施されている。このような切断刃A3とした場合、刃装着部5のスライド溝部7の溝底の両側には切断刃A3の板厚に相当する係止溝14が設けられており、切断刃3がスライド溝部7に係脱自在に固定されるようにしている。
これにより、接続部材2の閉鎖管端部2aを切り落とし開口するときに、刃先a3の切れが悪くなった場合、切断刃A3を工具本体A1の刃装着部5を取り外し、切れが悪い刃先側を折れ線13から折ることによって(図5の二点鎖線の状態)、新規の刃先a3によって切削作業を継続させることができる。
図6は、本実施形態に係る新設配管部材の接続工法に用いられる接続部材を示す縦断面図である。
接続部材2は、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニール樹脂などの合成樹脂材料によって管形状に形成されている。この接続部材2は、図6に示すように、一端側を開口し、この一端開口側から他端側の閉鎖管端部2aに延びる穴部2bを備えている。
閉鎖管端部2aは、先端に向けて外面を曲面的に絞り込むように形成されている略弾丸形状を呈している。これにより、公道下などの地中において敷設されている既設配管部材である本支管3の近くから隣接している民地との地境線上Tに向けた土砂内に接続部材2を大きな力を必要とせずに、かつ、速やかに打ち込み敷設することができるようにしている(後記の図7の(c)参照)。
遮断部材15は、接続部材2と同じく合成樹脂材料などによって形成されている。この遮断部材15は、図6に示すように、穴部2bの内径と略同径としている円柱形状の遮断部15aと、この遮断部15aの軸方向の一端から略ネック形状に突出されている軸部15bとを備えて形成されている。
そして、遮断部材15は、遮断部15aの外周に並列させた2本のシール部材16を備えているとともに、軸部15bの突端側には紐などからなるフレキシブルな引き抜き部材17が備えられている。これにより、遮断部材15を穴部2bの軸方向に移動させる、そして、穴部2bから遮断部材15を引き出すことを引き抜き部材17によって行うことができるようにしている(後記の図7の(b)〜(d)参照)。
次に、以上のように構成されている本実施形態に係る切削工具Aを用いた本支管3に対する新設配管部材1の接続工法について説明する。
図7および図9は、本実施形態に係る新設配管部材の接続工法の施工手順を示す概略図である。
まず、公道下に敷設されている本支管3から民地との地境線上Tに向けて敷設される接続部材2の配管工事について、図7を参照しながら説明する。
図7の(a)に示すように、本支管3が露出するように公道に縦穴(立坑)18を掘削した後に、図7の(b)に示すように、露出させた本支管3に分岐継手19を取り付ける。
次に、図7の(c)に示すように、分岐継手19の近くの縦穴18の掘削壁面から隣接する民地との地境線上Tに向けた土砂内に接続部材2を打ち込む。このとき、遮断部材15を穴部2bに挿入しない状態で、または、遮断部材15を穴部2bに挿入させた状態で接続部材2を土砂中に打ち込む作業を行うも任意である。
また、接続部材2の閉鎖管端部2aが地境線上Tから民地側に飛び出さないようにすることが好適なものとなる。これにより、民地側において配管工事以外の他の工事が行われるときに、縦穴が掘削された場合、接続部材が掘削を妨げることがなくなる。
図8および図9は、民地側において新設配管部材の配管工事を行うときの本実施形態に係る接続工法における施工手順を示す概略図である。ここでは、図4を適宜参照しながら説明する。
図8に示すように、接続部材2が打ち込み敷設されている深さの縦穴20などを掘削するとともに、この縦穴20の掘削壁から接続部材2の閉鎖管端部2aに至り、なおかつ、切削工具Aを接続部材2に被嵌セットさせた状態で回転させることができる程度の穴径(空間)が接続部材2の周りの確保されるように横穴21を掘削する。
横穴21の掘削作業が終了した後に、前記した図4の(a)に示すように、切削工具Aの工具本体A1の開口する大径孔部1a側を、接続部材2の閉鎖管端部2aの外側に、軸方向から被せるように嵌め合わせセットさせる。以後は、図4の(b)〜(d)において詳述した切削作業にて閉鎖管端部2aを切り落として接続部材2の他端を開口させる(図9(a)の状態)。
このような切削作業によって接続部材2が開口されたとき、遮断部材15がガス圧によって押されて穴部2bから抜けようとした場合、遮断部材15の移動は規制突起部16によって規制される。これにより、接続部材2の開口とともに遮断部材15がガス圧により穴部2bから抜け外れることはない。これによって、ガス漏れなどの事態は防止される。
なお、図示を省略しているが、連結部材22の他端側の内周面に、接続部材2と同じく規制突起部16を設けておくことで、ガス漏れなどに対する安全性の向上が図られるものである。
そして、図9の(d)に示すように、連結部材22から遮断部材15を引き抜き取り出した後に、連結部材22の他端側に新設配管部材1を接続するとともに、封鎖部分23を開放(解除)して連結部材22の流通を戻すことによって民地側における配管工事が終了する。最後に、横穴21、縦穴20などを埋め戻すものである。
これにより、作業負担が少なくなり、作業者に対する労力の軽減と工事の安全性を高め、しかも、工期の大幅な短縮化を期待することができる。さらには、土地所有区分内での配管工事を行うことができる。
また、遮断部材15を挿入している接続部材2の閉鎖管端部2aは、公道と民地との地境線上Tよりも公道側に位置させておくことで、民地側において配管工事以外の他の工事が行われるときに、縦穴が掘削された場合、接続部材2が掘削を妨げることがなくなる。
例えば、民地の需要家が解体されて、ガスの供給を止めるなどの場合、地境線上Tにおける引き込み配管部材(既設配管)を截断し、遮断部材15を挿入している接続部材2の一端開口を裁断された配管部材に接続することにより、接続部材2を敷設しておくことができる。この場合、接続部材2の閉鎖管端部2aは、地境線上Tよりも公道側に位置させておくことが望ましい。
これにより、前記したように、接続部材2が配管工事以外の他の工事が行われるときの縦穴などの掘削を妨げることがなくなる。また、図8および図9に示す民地側における配管工事を行うことで、ガスの供給を復活させることができる。
Claims (4)
- 既設配管部材に新設配管部材を接続するときに備えて、一端を開口し他端の閉鎖管端部側に延びる穴部を有し、この穴部に軸方向の流通を遮断するための遮断部材を引き出し摺動可能に挿入している接続部材を、前記既設配管部材との接続部位から前記新設配管部材の敷設方向に向けて予め敷設している接続工法であって、
前記接続部材の前記閉鎖管端部側を切り落とし開口する工程と、
切り落とし開口された前記接続部材の切断開口に合成樹脂製の連結部材の一端側を接続させた後に、前記遮断部材を前記連結部材の他端側に移動させる工程と、
前記遮断部材が内在されている位置よりも上流側に位置する前記接続部材の一部を押し潰し封鎖することによって前記連結部材の軸方向の流体の流通を遮断する工程と、
封鎖された前記連結部材から前記遮断部材を引き抜いて取り出す工程と、
前記連結部材の他端側に前記新設配管部材を接続する工程と、
前記連結部材の前記封鎖部分を開放させて、前記連結部材および前記接続部材を介して前記既設配管部材と前記新設配管部材とを流通させる工程と、を含み、
前記接続部材の前記閉鎖管端部を切り落として開口する工程が、前記接続部材の軸方向から該接続部材に被嵌させて回転させながら軸方向に移動させる切削工具によって行われることを特徴とる新設配管部材の接続工法。 - 既設配管部材に新設配管部材を接続するに備えて、予め前記既設配管部材に接続されて敷設されるとともに、前記既設配管部材に接続される一端の開口側から他端の閉鎖端部側に延びる穴部を有している合成樹脂製の接続部材の閉鎖管端部を、前記接続部材の軸方向から該接続部材に被嵌させて回転させながら軸方向に移動させる動作によって切り落とし開口するための切削工具であって、
前記接続部材に嵌め合わせる内径を有する工具本体と、
この工具本体の軸方向に対し、直交する方向から前記工具本体の内面に向けて刃先が突出するように備えられる切削刃と、を備え、
前記切削刃の刃先は、少なくとも前記接続部材の外面から内面に至る管厚に相当する突出量にて、前記工具本体の内面から軸方向に直交するように突出していることを特徴とする新設配管部材の接続工法における閉鎖管端部の切削工具。 - 前記工具本体は、一端を開口し、他端を閉鎖している円筒形状に形成されているとともに、前記切削刃が取り付けられる部位を境として、一端開口側に至る内径が、前記接続部材の外径と略同径に、前記閉鎖端部側に至る内径が、前記接続部材の内径と略同径に形成され、
かつ、前記閉鎖端部の軸芯には回転駆動機に係脱自在に連結させるための係合部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の新設配管部材の接続工法における閉鎖管端部の切削工具。 - 前記工具本体は、切屑を排出させるための窓孔を周壁に備えていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の新設配管部材の接続工法における閉鎖管端部の切削工具。
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