JP4958866B2 - プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路、並びにそれを用いた無線通信機器およびrfモジュール - Google Patents

プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路、並びにそれを用いた無線通信機器およびrfモジュール Download PDF

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Description

この発明は、プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路、並びにそれを用いた無線通信機器およびRFモジュールに係り、特に、プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路の出力回路に伝送線路を用いて低消費電力で大出力を得るための電圧制御発振回路の構成、並びにそれを用いた無線通信機器やRFモジュール等の情報機器に関するものである。
無線通信装置や記憶装置などの情報機器において発振周波数が可変の発振器は必須の回路である。情報機器の進展と共に、最近は、発振周波数がマイクロ波から高マイクロ波(6〜30GHz)、ミリ波(30〜300GHz)に及ぶ発振器が用いられるようになってきている。近年の無線通信システム用の無線通信モジュールでは、特にミリ波帯無線通信用途では発振器はミキサ回路に位相雑音が低く信号電力の大きなLO信号を供給する必要がある。また、周波数が高いため、LO信号を供給する発振回路には広い周波数可変範囲を実現するために逓倍構成の回路形式がよく用いられる。逓倍構成には、図20に示すように発振回路200の後段に逓倍器201を設ける構成や、特許文献1に開示されている逓倍器を用いずに発振器の2倍高調波を取り出すプッシュ・プッシュ形式の発振回路が開示されている。また、大きな出力電力を取り出すことができるプッシュ・プッシュ発振回路としては、非特許文献1に差動コルピッツ発振回路のエミッタを容量で結合して結合部分から高調波を取り出す構成が、特許文献2に差動コルピッツ発振回路のエミッタに電力結合器を設けて出力する構成が開示されている。
特開昭62−296604号公報 特開平6−244636号公報 Robert Wanner, Rudolf Lachner and Gerhard R. Olbrich, "A SiGe Monolithically Integrated 75 GHz Push-Push VCO," Digest of papers of IEEE 6th Topical Meeting of Silicon Monolithic Integrated Circuits, pp. 375-378, 2006.
LC共振器を用いた60GHz無線通信用発振器の例を対象に、本発明の課題を説明する。60GHz無線通信には、57−66GHzの広い通信帯域が割り当てられており、2008年現在、米国規格化団体IEEE802.15.3c(TG3c)では、免許不要の60GHz帯を用いて、WPAN(Wireless Personal Area Networks)を実現するための標準策定活動が行われている。その活動の中で、ミリ波実用化コンソシアム(CoMPA)が提案した周波数プランを図21の(A)に示す。このCoMPA提案の周波数プランでは、57240−65880MHzの8640MHzの周波数帯域を4つに分割して、1バンドあたり2160MHzの周波数帯域を設定している。
この4つのバンドそれぞれにLO周波数を設定する必要があり、ダイレクト・コンバージョン形式を用いる場合には、58320、60480、62640、64800MHzのLO周波数を設定可能である必要がある。このLO周波数を1つの発振器から供給するには、発振器の周波数可変範囲は58320−64800MHz(Δ=6480MHz)をカバーしていなければならない。さらに、この発振器をシリコン上などに集積化する場合には、トランジスタなどのプロセスばらつきや温度特性による周波数の変動を考慮する必要があるため、発明者の検討結果から12GHz以上の周波数可変範囲が必要になる。発振周波数が高くなるほど周波数可変範囲を広くするのは難しくなり、60GHzの発振周波数で12GHzの周波数可変範囲を得るのは、Si系トランジスタ(SiGe HBTやSi-CMOS)を用いて作製する場合は低位相雑音性や低消費電力性を犠牲にしない限り非常に困難である。そのため、発振周波数を所望周波数の半分(源発振周波数)にして、2逓倍出力をLO信号に用いる方法がよく用いられる。
2逓倍出力を得るための発振回路の構成は、図20に示すような源発振周波数を出力する発振回路の後段に2逓倍回路を備える構成や、差動形式の発振回路から得られる高調波を用いるプッシュ・プッシュ発振回路の構成などがある。2逓倍回路を用いる方法は、60GHzで十分な駆動力と利得が必要になるため、消費電力が大きくなる問題がある。一方、プッシュ・プッシュ発振回路は出力電力が小さい問題があり、その解決のために様々な工夫が為されている。
例えば、非特許文献1には、0dBm以上の出力電力が得られる80GHz帯プッシュ・プッシュ発振回路の構成例として、回路差動コルピッツ発振回路のエミッタ同士を容量結合させ、容量の中点から2倍高調波出力を得る方式が示されている。この構成を採用することで大きな出力電力が得られる。しかしながら、この出力に用いる容量はLC共振回路に含まれており、可変容量(バラクタ容量)にすることで周波数可変範囲を広くする機能を有している。言い換えれば、非特許文献1の構成は周波数可変範囲を犠牲にして出力電力を増大させており、周波数可変範囲が狭い問題がある。
また、特許文献1の図1に開示されているように、電力合成器を用いる方法もよく用いられる。この構成では、λ0/2(λ0は源発振周波数の波長)の線路長が電力結合器に必要になり、例えば30GHzの源発振周波数の場合は約2.5mmの線路長が必要になる。この伝送線路を介して逓倍周波数の信号が出力されるため、伝送線路のロスが問題となり、出力電力が減衰して大信号出力が得られない問題がある。
また、60GHzの無線送受信器をダイレクト・コンバージョン形式で実現するには、90°位相の異なるLO信号(IQ―LO信号)を供給する必要がある。このIQ―LO信号を生成するには、高精度の位相シフタを用いたり、LO信号周波数の2倍の周波数(〜120GHz)を出力できる発振器と分周器を用いたり、差動発振回路2つを結合させたクアドラチャー発振回路用いたりするなどの技術が必要になる。しかしながらIQずれの問題があり、ダイレクト・コンバージョン形式の採用には依然として課題がある。
以上は、ダイレクト・コンバージョン形式の無線送受信器をもとにした課題であるが、スーパー・ヘテロダイン形式を用いる場合には前記以外の課題がある。すなわち、スーパー・ヘテロダイン形式を用いる場合には、60GHz帯LO信号にはIQ−LO信号が必要ないため、前記ダイレクト・コンバージョン形式の問題を回避することができる。しかしながら、イメージを抑圧するための工夫が必要となる。
図21の(B)〜(D)は、スーパー・ヘテロダイン形式60GHz帯無線送受信器の出力信号におけるスペクトルを示している。(B)に示すようにIF周波数を4320MHz以下に設定した場合には、最高周波数バンドを使用時に最低周波数バンドにイメージ信号が出力されてしまう。(C)に示すようにIF周波数を4320MHzから7560MHzの間に設定した場合には、イメージ信号は帯域内に出力されないがLOリーク信号が帯域内に出力されてしまう。これらの不要信号を帯域外に追い出すには、(D)に示すようにIF周波数を7560MHz以上に設定する必要がある。スーパー・ヘテロダイン形式の無線送受信器では、2番目のLO(LO2)信号はIQ信号である必要があるため、LO2は1番目のLO信号LO1を1/2の周波数に分周して生成することが望ましい。このような構成を想定した場合、最低のLO2周波数は12GHz帯となる。LO1は48GHz帯であり、プッシュ・プッシュ発振回路を用いるとすると発振器の源発振周波数は24GHzとなる。
したがって、LO2信号は、源発振信号を2分周して生成される必要がある。源発振信号は同時に周波数シンセサイザのプリスケーラにも入力される。LO2信号のIQずれを小さくする必要性から、24GHz帯源発振信号は2系統の出力を持っていることが望ましい。1系統の出力から分岐した場合には、差動信号のデューティーが悪くなり、IQずれを引き起こす問題がある。しかしながら従来のプッシュ・プッシュ形式発振回路では、源発振周波数信号を2系統取り出すことは困難であった。
以上のように、従来のプッシュ・プッシュ発振回路においては、周波数可変範囲を狭くすることなく大きな2倍高調波出力を得ること、スーパー・ヘテロダイン形式の無線送受信回路を用いることを想定した場合に必要な2系統の源発振周波数信号を取り出すことが困難であった。
本発明は、前記課題を解消するためになされたものであり、主たる解決課題は、周波数可変範囲を狭くすることなく大きな逓倍出力を得られるプッシュ・プッシュ発振回路を提供することにある。
本発明の代表的なものの一例を示せば以下の通りである。即ち、本発明のプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路は、差動トランジスタ対と、前記差動トランジスタ対の間に接続されたインダクタと容量からなるLC共振回路と、周波数選択回路とを備えた電圧制御発振回路であって、前記周波数選択回路は、伝送線路を備え、該伝送線路のグランドラインから源発振周波数に対する2倍高調波信号を出力することを特徴とする。
本発明によれば、伝送線路のグランドラインから2倍高調波信号を出力するプッシュ・プッシュ形式発振器を提供することで、周波数可変範囲を狭くすることなく出力電力が大きい電圧制御発振回路を実現できる。
本発明の代表的な実施例によれば、プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路は、差動トランジスタ対と差動トランジスタ対の間に接続されたLC共振回路と周波数選択回路を備えた電圧制御発振回路であって、前記周波数選択回路は伝送線路を備え、源発振周波数に対する2倍高調波信号を前記伝送線路のグランドラインから出力する。2倍高調波信号を伝送線路のグランドラインから出力することで、伝送線路の線路を信号が伝播するときに発生する伝播損失を低減でき、大きな出力電力が得られる。なお、伝送線路は、半導体装置において得やすく、実用性が高い。
また、本発明の他の代表的な実施例によれば、無線通信機器は、受信用アンテナによって受信された受信信号を増幅する低雑音増幅器と、前記低雑音増幅器の出力信号の周波数を変換する受信用ミキサと、周波数変換のための局部発振信号を生成して前記受信用ミキサに出力する受信用発振器と、送信する信号の周波数を変換する送信用ミキサと、周波数変換のための局部発振信号を生成して前記送信用ミキサに出力する送信用発振器と、前記送信用ミキサの出力信号を増幅する電力増幅器と、前記電力増幅器の出力を送信する送信用アンテナを具備して成り、前記発振器は、前記の本発明のプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路である。本発明の無線通信機器は、出力信号電力が大きい発振器を用いることにより、受信感度の向上や位相雑音の低減、無線通信機器全体の消費電力を低減できる。
以下、大きな信号電力を出力できるプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路を実現するための、本発明に係る発振器並びにそれを用いた情報機器を、図面に示した幾つかの実施形態を参照して更に詳細に説明する。なお、各図における同一の符号は、同一物又は類似物を表示するものとする。
図1〜図3を用いて本発明の第1の実施形態になるプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路を説明する。図1は、第1の実施形態を説明するための回路構成図、図2Aは図1の周波数選択回路の詳細を説明する回路構成図、図2Bは図2AのE−E‘ラインの縦断面図であり、図2Cは図2Aの位置A部分すなわちA−A‘ラインの縦断面図である。図3は、本発明の電圧制御発振回路の原理を説明するための回路図である。
本発明の電圧制御発振回路は、共振回路10を含み共振回路の共振周波数に応じた互いに位相が180度異なる2相の交流電流を生成する差動交流電流生成回路20と、周波数選択回路30とで構成される。電圧制御発振回路の発振周波数は、共振回路10の共振周波数で決定される。共振回路10には、例えばマルチバンドVCOを採用することができる。マルチバンドVCOは、インダクタ(L1、L2)と容量(固定容量CF1,CF2、可変容量CV1,CV2、及び可変容量に並列に接続された複数のMOSバラクタ容量(図示略))で構成されるLC共振回路であり、バイアス端子Bias及び1つ以上の共振周波数を制御可能な周波数制御端子からなる周波数制御端子群VCNTを備え、この周波数制御端子VCNTに入力される制御信号群により発振周波数を可変できる。差動交流電流生成回路20は、例えば差動コルピッツ形式の回路構成であり、バイポーラ・トランジスタQ1、Q2のベースに共振回路10が接続され、バイポーラ・トランジスタQ1、Q2のエミッタはチョークなどの高インピーダンス素子(インダクタLP1,LP2等)を介して電流源回路40に接続される。
周波数選択回路30は、マイクロストリップラインなどの伝送線路300を有している。この伝送線路300の長さは源発振周波数の波長λに等しい長さに設定されており、この伝送線路300の中点すなわちλ/2の位置に電源(電圧V1)端子35が接続されている。周波数選択回路30の伝送線路300のOSCP、OSCN端子は、差動交流電流生成回路20のバイポーラ・トランジスタQ1、Q2のコレクタに接続されている。伝送線路300のグランドライン32の高調波取り出し端子(Out2)34から2倍高調波信号(2f)が取り出され、グランドラインに給電するグランドは高調波取り出し端子(Out2)から2倍高調波周波数の波長λの1/4の長さの位置に給電される。
この伝送線路300のより具体的な構成例を、図2(2A、2B、2C)で説明する。図2Aは、基板上に形成された周波数選択回路の構成例を示している。伝送線路300はマイクロストリップラインとなっており、上層が信号ライン31、下層がグランドライン32である。信号ライン31はOSCP、OSCN端子間に開口部29を有する略ループ状であり、このOSCP、OSCN端子と相対向する位置に電源(電圧V1)端子35が接続され、それらの中間に差動信号生成回路の一対の出力端子(Outon,Outop)33が接続されている。ループ状に閉じた下層のグランドライン32には、信号ライン31の両端(OSCP、OSCN端子)に対応する位置に2倍高調波出力端子(Out2)34が接続されている。グランドライン32へのグランド給電は、伝送線路300の周りに配置されたグランドプレート37から供給される。
図2B、2Cに示すように、マイクロストリップラインの信号ライン31とグランドライン32の間には1〜2μm程度の厚さの絶縁層(若しくは誘電体層)38が位置し、グランドライン32と最下層のSi基板との間にも絶縁層(若しくは誘電体層)39が位置している。(説明を簡単にするために、上下の導体層間以外の絶縁層(若しくは誘電体層)は図示を省略している。)
このように、本発明では、グランドライン32へのグランドの給電は、2倍高調信号を出力する出力端子(Out2)34から2倍高調波周波数の波長λの1/4の位置である図2A中の位置A、A’において、グランドプレート37からグランド接続ライン370を介して給電される。換言すると、従来、伝送線路300の全周囲のグランドプレート37からグランドライン32へ直接グランドの給電が行われていたのに代えて、本発明では、グランドライン32へグランドの給電を行う位置を、高調波取り出し端子(Out2)34から2倍高調波周波数の波長λの1/4の位置A、A’に制限するものである。
なお、グランドライン32へのグランドの給電は、位置A、A’に設けたグランド接続ライン370だけでも効果が得られるが、2倍高調波信号の節となる位置B、B’にもグランド接続ラインで給電することで、グランドラインによる信号損失を低減できるため、より大きな出力信号電力を得ることができる。さらに、電源(電圧V1)端子35に対応する位置Dから2倍高調波信号が漏洩して信号電力が損失されるのを防ぐため、位置Dにもグランドを供給することが望ましい。
次に、図3により、前記構成の周波数選択回路の機能について説明する。図1には、周波数選択回路30をループ状に記載しているが、これを直線に展開すると図3のようになる。図1と図3の信号ライン31のOSCP、OSCN、及びグランドライン32のOut2、GND0ノードが互いに対応している。コルピッツ形式の発振回路では、トランジスタQ1、Q2のコレクタは源発振周波数fに対して短絡されていることが望ましい。源発振周波数に対して高いインピーダンスに見えてしまうと、コレクタの電圧振幅が大きくなり、トランジスタQ1、Q2の利得を低下させるだけでなく、ミラー効果によってトランジスタQ1,Q2のベースノードから見える容量値を増大させるため寄生容量が大きくなって周波数可変範囲が狭くなる問題がある。本実施例では、周波数選択回路30の線路長が源発振周波数の波長λに等しい長さ設定されており、信号ライン31はショートスタブとして機能し、源発振周波数にとっては短絡しているように見える。一方、グランドライン32は、2倍高調波信号2fに対して、チョークとして機能する。
すなわち図3の(a)に示すように源発振周波数fの信号が伝送線路300の真ん中(電圧V1端子35に対応する位置)で腹を持つ定在波となり、線路の端(OSCP、OSCN)では節となって短絡していることと同等の状態になっている。したがって利得低下や周波数可変範囲の縮小を抑制することができる。
また、源発振信号は差動信号であるため、グランドライン32に接続された2倍高調波信号出力端子(Out2)は、差動の中点となり、源発振周波数の信号電力は原理的に0Wとなる。2倍高調波信号2fは、OSCP、OSCN端子のどちらでも同位相の信号となる。よって、伝送線路における2倍高調波信号2fの電圧振幅は図3の(b)のようになる。
このように、グランドライン32に給電するグランド(位置A、A’)を、信号ライン31の両端(OSCP、OSCN端子)に対応する位置に接続された2倍高調波出力端子(Out2)34からλ1/4(λ1は2倍高調波信号の波長)の距離の位置において給電することで、出力端子(Out2)における2倍高調波信号の出力電力を最大にすることができる。すなわち、グランド(位置A、A’)を介して伝送線路のグランドライン32から2倍高調波信号を出力することで、伝送線路による損失を低減することができ、電力結合器を用いる構成よりも出力回路の損失を低減して出力電力を増大させることができる。
ここで、図22に、比較例として、電力合成器(信号結合器)15を用いた電圧制御発振回路の例を示す。この構成では、λ0/2(λ0は源発振周波数の波長)の線路長の一対の伝送ライン21a,21bが電力結合器15として必要になる。例えば30GHzの源発振周波数の場合は、約2.5mmの線路長の伝送ライン21a,21bが必要になる。この伝送線路を介して60GHzの逓倍周波数の信号が出力されるため、伝送線路のロスが問題となる。例えばシリコン上に作製したマイクロストリップラインの伝送損失が線路長1mmあたり1dBとすると、電力結合器により2.5dBもの伝送損失が発生し、出力電力が減衰して大信号出力が得られない問題がある。
本発明によれば、出力回路に前記構成の伝送線路300を有する周波数選択回路を採用し、線路長が源発振周波数の波長λに等しい信号ラインの両端に対応するグランドライン上の位置に設けた2倍高調波信号出力端子(Out2)からλ1/4の距離においてグランド給電することで、2倍高調波信号の出力電力を最大化し、電力結合器を用いた比較例の構成に比べて伝送線路による損失を1〜2dB低減でき、出力回路の損失を低減して出力電力を増大させることができる。
伝送線路300はループ状に形成されることで、面積効率よく配置することができるだけでなく、源発振周波数の差動信号間の干渉を小さくできるため、信号の損失を低減することができる。グランドライン32へは、伝送線路の周辺に配置されたグランドプレート37から供給することで、供給のための接続配線インピーダンスを小さくすることができ、接続配線による信号電力の損失を小さくすることができる。
以上述べたように、本実施例によれば、周波数可変範囲の縮小を抑制しつつ、大きな逓倍出力を得られるプッシュ・プッシュ発振回路を提供することができる。
本発明における伝送線路300の信号ライン31とグランドライン32の関係は、図2に示した構成に限定されるものではない。一般に、波長λと容量C及びインダクタンスLの間には、次式(1)のような関係がある。
Figure 0004958866
伝送線路の信号ライン31とグランドライン32間の容量結合Cを大きくして信号ラインからグランドラインへの信号伝達量を増大させるには、図2に代えて、図4(4A、4B、4C)のように多層構造を用いることにより実現できる。図4Aは、基板上に3層構造に形成された伝送線路を備えた周波数選択回路の構成例である。図4Bは図4AのE−E‘ラインの縦断面図であり、図4Cは図4Aの位置A部分すなわちA−A‘ラインの縦断面図である。グランドライン32を挟んで上下に絶縁層を介して信号ライン31が配置された3層構造をなしている。上下の信号ライン31はビアホールを介して相互に接続されている。これにより、信号ラインとグランドライン間の容量結合Cが大きくなり、信号伝達量を同じとした場合、図2の構成例に比べて約3割程度、平面形状のサイズを縮小できる。用途に応じて、グランドライン32を2層、信号ライン31を3層とした5層構造等の多層構造を採用しても良い。
また、図5(5A、5B、5C)の例のように、2倍高調波出力端子34から離れたグランドライン32の部分をグランドプレート37と直接接続しても良い。図5Bは図5AのE−E‘ラインの縦断面図であり、図5Cは図5Aの位置A部分すなわちA−A‘ラインの縦断面図である。グランドラインへのグランド給電を位置A、A’から行うことで、グランドライン32から2倍高調波信号を出力し、伝送線路300による損失を低減することができ、電力結合器を用いる構成よりも出力回路の損失を低減して出力電力を増大させるという効果を確保しつつ、かつ、位置A、A’より出力端子から遠いグランドライン32の全てをグランド37に直接接続することで、位置A、A’より2倍高調波出力端子34から遠いグランドライン全面にグランドを給電することができ、信号電力の損失を抑えて大きな出力電力を得ることができる。
また、図6(図6A、図6B)のように、伝送線路300を多段に屈曲した構成とすることにより、小さな占有面積で所要の線路長を得られるため、発振回路全体の占有面積を小さくすることができる。図6Aは、基板上に3層構造に形成された伝送線路を備えた周波数選択回路の構成例であり、図6Bは図6AのE−E‘ラインの縦断面図である。一例として、伝送線路300の信号ライン31の幅を10μmとしたとき、屈曲した伝送線路300間の間隙(グランドライン32間の間隙)も10μmとすることで、占有面積を約1/2程度に小さくできる。
図7(図7A、図7B、図7C)は、図6の実施例に基づく伝送線路300の構造を採用した場合の実験結果の一例を示している。図7Aは、マルチバンドVCOのトリミング容量を変えたときの、周波数制御端子VCNTとマルチバンドVCOの発振周波数(GHz)との関係を示している。図7Aは、46〜60GHz付近の帯域での制御が可能であることを示している。図7Bは、マルチバンドVCOの発振周波数を変えたときの、電流源回路40を流れる電流(mA)と高調波取り出し端子(Out2)からの2倍高調波周波数の出力(dBm)の関係を示している。いずれの発振周波数でも、約40mA以上で出力−1dBmが得られている。図7Cは、マルチバンドVCOの発振周波数を変えたときの、電流源回路40を流れる電流と位相ノイズの関係を示している。いずれの発振周波数でも−100以下の位相ノイズを実現している。
以上述べたように、本実施例によれば、周波数可変範囲を狭くすることなく大きな逓倍出力を得られるプッシュ・プッシュ発振回路を提供することができる。
次に、源発振周波数fの信号の取り出し方法に配慮した例を説明する。図1の発振回路の構成では、伝送線路300で源発振周波数信号の腹になっている伝送線路の中点付近(Out0p、Out0n)33から源発振周波数fの信号を取り出すことも可能である。図8の例では、高インピーダンス素子である一次のインダクタLP1,LP2に電磁結合された二次のインダクタ(誘導コイル)LS1、LS2から出力端子210に2系統の源発振周波数f(Out1n、Out1p)を出力する。また、図9の例では、バイポーラ・トランジスタQ1、Q2のエミッタと高インピーダンス素子との間に接続されたダイオードを介して出力端子220に2系統の源発振周波数f(Out1n、Out1p)を出力する。このように、図8や図9に示す差動信号生成回路を用いることで、2系統の源発振周波数f(Out1n、Out1p)を出力することが可能になる。これによりスーパー・ヘテロダイン形式の無線送受信回路を用いたときにLO2信号を生成するための周波数分周器とシンセサイザのプリスケーラへ入力される源発振周波数信号を分離することができ、1系統の出力を分岐する場合に比べてLO2信号のIQバランスを向上させることができる。
すなわち、図1から図9に示す構成を用いることで、周波数可変範囲を縮小させることなくプッシュ・プッシュ形式の電圧制御発振回路の出力電力を増大させることができる。また、源発振周波数の差動信号も出力することができる。
また、各図に示す発振回路を構成する各要素は、半導体基板上に容易に形成できるため、集積化に適している。
図10を用いて本発明のプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路を実現するための他の実施形態を説明する。本発明の電圧制御発振回路は、共振回路10を含み共振回路の共振周波数に応じた互いに位相が180度異なる2相の交流電流を生成する差動交流電流生成回路20と、周波数選択回路30で構成される。図1の実施例との違いは、差動信号生成回路を構成するトランジスタにNMOSトランジスタM1、M2が用いられる点である。MOSトランジスタを用いることで、電源電圧を低くすることができ、消費電力を低減することができる。
なお、本発明の各実施形態において、その要素回路にバイポーラ・トランジスタを用いた場合とMOSトランジスタを用いた場合のみに限定されるものではなく、これらを電界効果トランジスタ、ヘテロ接合バイポーラ・トランジスタ、高電子移動度トランジスタに置き換えても同様の効果が得られること、そしてデバイスのP型半導体とN型半導体を入れ替えても同様の効果が得られることは言うまでもない。
図11、図12を用いて本発明のプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路を実現するための他の実施形態を説明する。本実施例の電圧制御発振回路は、図11に示したように、共振回路10を含み共振回路の共振周波数に応じた互いに位相が180度異なる2相の交流電流を生成する差動交流電流生成回路20と、周波数選択回路30で構成される。図1の実施例との違いは、周波数選択回路30において、信号ライン31が閉ループをなし差動信号間が短絡されることと、伝送線路長が2倍高調波周波数の波長λの1/4に設定されている点である。グランドライン32の高調波取り出し端子(Out2)34は、信号ライン31の両端(OSCP、OSCN端子)の中点29’に対応する位置に設けられる。グランドライン32へのグランド給電を行う位置A、A’は、2倍高調波出力端子(Out2)34からλ’/4の地点である。信号ライン31とグランドライン32のインピーダンスが相違することにより、位置A、A’は電源(電圧V1)端子35の位置とは異なる場合が多い。両者のインピーダンスが同じ場合には、位置A、A’は電源(電圧V1)端子35の位置と一致する。
図11の周波数選択回路30を直線に展開すると図12のようになる。本実施例では、周波数選択回路30の信号ライン31の差動信号間が短絡されているため、図12の(a)に示すように源発振周波数fの信号が一定値になる。2倍高調波信号(2f)の電圧振幅は、信号ライン31とグランドライン32のインピーダンスが相違している場合、図12の(b)に示すようになり、両者のインピーダンスが同じ場合には、図12の(c)に示すようになる。
グランドライン32に給電するグランド(位置A、A’)を、出力端子からλ1/4(λ1は2倍高調波信号の波長)の距離に給電することで、出力端子における2倍高調波信号の出力電力を最大にすることができる。すなわち、グランド(位置A、A’)を介して伝送線路のグランドライン32から2倍高調波信号を出力することで、伝送線路による損失を低減することができ、電力結合器を用いる構成よりも出力回路の損失を低減して出力電力を増大させることができる。
このように、図11の構成を用いることで、源発振周波数信号は周波数選択回路30から出力できないものの、図1の構成に比べて伝送線路の線路長を短くできるため占有面積を低減できるだけでなく、伝送線路による伝播損失を低減することができる。また、λ/4の線路が左右対称に配置されることで、差動信号間の対称性を向上できるため、不要波である源発振周波数信号の出力電力を小さくすることができる。
図13に、本発明の発振器を含んで成る無線通信機器の実施形態を示す。本実施形態の無線通信機器は、ヘテロダイン形式の無線受信機である。図13において、アンテナ301で受信された受信信号は、低雑音増幅回路302で増幅されてミキサ303に入力される。発振器制御回路(SVNC_CONT)304によって制御される本発明の発振器305が出力する局部発振信号をミキサ303の一方の入力信号とすることで、ミキサ303の出力において、受信信号の搬送波周波数が下げられ、中間周波数(IF:Intermediate Frequency)の受信信号が得られる。IF受信信号は、帯域通過フィルタ306により不要周波数成分が減衰されて後、IF増幅回路307で増幅され、復調回路(DEMOD)308にてベースバンド信号として取り出される。ベースバンド信号は外部のベースバンド回路(図示せず)へ送られる。なお、ベースバンド回路から、発振器制御回路304へ制御信号が与えられる。
前記いずれかの実施例の発振器を発振器305に用いることで、発振器305から大きな信号電力をミキサ303に供給することができる。これにより、前記したCoMPA提案の周波数プランで要求される、57240−65880MHzのRF周波数帯域に対応したLO周波数(LO周波数はIF周波数によって異なる)を1つの発振器から供給することが可能となる。そのため、ミキサ303の受信感度が向上するだけでなく雑音指数も低減し、受信器の雑音性能を向上させることができる。
また、発振器305には、集積化に適した本発明の電圧制御発振回路が採用されている。従って、図13の各ブロックは、同一半導体基板に形成した半導体装置として容易に構成することができる。更に、図13の各ブロックをそれぞれ別の半導体基板上に作製して実装基板上で接続する無線通信モジュールにおいても、発振器305は出力インピーダンスを所定のインピーダンスに設定して信号を出力できるため、大きな信号電力をミキサ303に供給でき、好適である。
図14、図15で本発明の他の実施例になる無線通信機器を説明する。図14に、本発明の他の実施形態の無線通信機器の例のブロック図を示す。本実施形態の無線通信機器は、ダイレクトコンバーション形式の無線受信機である。アンテナ301で受信された受信信号は、低雑音増幅回路302で増幅され、二個のミキサ303a,303bに入力される。発振器制御回路(SVNC_CONT)304によって制御される本発明の発振器305が出力する局部発振信号は二つに分岐され、90°(π/2)の位相差を付けてそれぞれミキサ303a,303bに入力される。低雑音増幅回路302で増幅された受信信号は、二個のミキサ303a,303bの出力において搬送波周波数が零周波数に下げられ、帯域通過フィルタ306a,306bにより不要周波数成分が減衰された後、増幅回路307a,307bで増幅される。復調回路308によって、二個の増幅回路307a,307bの出力信号からベースバンド信号が取り出される。ベースバンド信号は外部のベースバンド回路(図示せず)へ送られる。なお、ベースバンド回路から、発振器制御回路304へ制御信号が与えられる。
前記いずれかの実施例の発振器を発振器305に用いることで、発振器305から大きな信号電力をミキサ303に供給することができる。
例えば、図15に示したように、アンテナで受信された58320−64800MHzの周波数の受信信号を二個のミキサ303a,303bに入力すると共に、発振器305で生成された大きな信号電力を0/90deg.に通してIQ―LO信号を生成し、90°位相の異なる58320−64800MHzのLO信号(IQ―LO信号)を二個のミキサ303a,303bに供給し、60GHzの無線送受信器をダイレクト・コンバージョン形式で実現することができる。
そのため、ミキサ303の受信感度が向上するだけでなく雑音指数も低減し、受信器の雑音性能を向上させることができる。また、ダイレクト・コンバージョン形式であるため、IF周波数が0であり、イメージの影響を除去することができ、好適である。さらに、IF回路を除去できるため、無線通信機器全体の消費電力を低減することができる。
また、発振器305には、集積化に適した本発明の電圧制御発振回路が採用されている。従って、図14の各ブロックは、同一半導体基板に形成した半導体装置として容易に構成することができる。更に、図14の各ブロックをそれぞれ別の半導体基板上に作製して実装基板上で接続する無線通信モジュールにおいても、発振器305は出力インピーダンスを所定のインピーダンスに設定して信号を出力できるため、大きな信号電力をミキサ303a,303bに供給でき、好適である。
図16、図17で本発明の他の実施例になる無線通信機器を説明する。図16に、本発明の無線通信機器による他の実施形態のブロック図を示す。本実施形態の無線通信機器は、スーパー・ヘテロダイン形式の無線受信機である。アンテナ301で受信された受信信号は、低雑音増幅回路302で増幅され、第1のミキサ303に入力される。第1のミキサ303にはまた、本発明の発振器305が出力する2倍高調波信号が第1の局部発振信号(LO1)として入力される。第1のミキサ303の出力は二つに分岐され、それぞれ第2のミキサ303i、303qに入力される。本発明の発振器の源発振周波数信号出力は、90°(π/2)の位相差を付けるために周波数分周器360に入力され、周波数分周器360の2つの出力はそれぞれ第2の局部発振信号(LO2)として第2のミキサ303i、303qに入力される。第2のミキサ303i、303qの出力は、それぞれ増幅回路307i,307qで増幅される。復調回路308によって、二個の増幅回路307a,307bの出力信号からベースバンド信号が取り出される。ベースバンド信号は外部のベースバンド回路(図示せず)へ送られる。
前記いずれかの実施例の発振器を発振器305に用いることで、発振器305から大きな信号電力を第1のミキサ303、第2のミキサ303i、303qに供給することができる。
例えば、図17に示したように、プッシュ・プッシュ発振回路を用いた1つの発振器305の源発振周波数を24GHzとし、第1のミキサ303に供給されるLO1を48GHz帯とし、第2のミキサ303i、303qに供給されるLO2周波数を12GHz帯とすることができる。これにより、図21の(D)に示したように、スーパー・ヘテロダイン形式60GHz帯無線送受信器の出力信号を、IF周波数を7560MHz以上に設定して不要信号を帯域外に追い出すことができる。
そのため、各ミキサの受信感度が向上するだけでなく雑音指数も低減し、受信器の雑音性能を向上させることができる。また、スーパー・ヘテロダイン形式であるため、LO1はIQ信号である必要はなく、高周波で問題となるIQ不整合が原因のDCオフセットの問題を回避でき好適である。
また、発振器305には、集積化に適した本発明の電圧制御発振回路が採用されている。従って、図16の各ブロックは、同一半導体基板に形成した半導体装置として容易に構成することができる。更に、図16の各ブロックをそれぞれ別の半導体基板上に作製して実装基板上で接続する無線通信モジュールにおいても、発振器305は出力インピーダンスを所定のインピーダンスに設定して信号を出力できるため、大きな信号電力を各ミキサに供給でき、好適である。
本実施例によれば、1つの発振器で2系統の源発振周波数信号を供給可能な無線通信機器を提供することができる。
図18に、本発明の発振器を含んで成る無線通信機器による他の実施形態を示す。本実施形態の無線通信機器は、ヘテロダイン形式の無線送受信機である。図18において、無線通信機器は、受信用アンテナ301aによって受信された受信信号を増幅する低雑音増幅器302と、この低雑音増幅器の出力信号の周波数を変換する受信用ミキサ303aと、周波数変換のための局部発振信号を生成して受信用ミキサに出力する受信用発振器305aと、送信する信号の周波数を変換する送信用ミキサ303bと、周波数変換のための局部発振信号を生成して送信用ミキサに出力する送信用発振器305bと、送信用ミキサの出力信号を増幅する電力増幅器310と、電力増幅器の出力を送信する送信用アンテナ301bとを具備している。
アンテナ301aで受信された受信信号は、低雑音増幅回路302で増幅されてミキサ303aに入力される。本発明の発振器305aが出力する局部発振信号をミキサ303aの一方の入力信号とすることで、ミキサ303aの出力において、受信信号の搬送波周波数が下げられ、中間周波数(IF:Intermediate Frequency)の受信信号が得られる。IF受信信号は、IF増幅回路307aで増幅され、復調回路(DEMOD)308にてベースバンド信号として取り出される。ベースバンド信号は外部のベースバンド回路(図示せず)へ送られる。
送信時、ベースバンド回路(図示せず)が出力する送信ベースバンド信号は、変調回路(MOD)315によって変調され、IF増幅回路307aで増幅された後、ミキサ303bに入力される。本発明の発振器305bが出力する局部発振信号はミキサ303bに入力される。ミキサ303bの出力は、高出力増幅器310で増幅されてアンテナ301bへ送られ、送信される。
前記いずれかの実施例の発振器を発振器305a、305bに用いることで、発振器305a、305bから大きな信号電力をミキサ303a、303bに供給することができる。そのため、ミキサ303aの受信感度が向上するだけでなく雑音指数も低減し、受信器の雑音性能を向上させることができる。
また、発振器305a、305bには、集積化に適した本発明の電圧制御発振回路が採用されている。従って、図18の各ブロックは、同一半導体基板に形成した半導体装置として容易に構成することができる。すなわち、低雑音増幅器302と、受信用ミキサ303aと、受信用発振器305aと、送信用ミキサ303bと、送信用発振器305bと、電力増幅器310とを含んで成る送受信回路が、同一実装基板上に構成されてモジュール化される。更に、図18の各ブロックをそれぞれ別の半導体基板上に作製して実装基板上で接続する無線通信モジュールにおいても、発振器305a、305bは出力インピーダンスを所定のインピーダンスに設定して信号を出力できるため、大きな信号電力をミキサ305a、305bに供給でき、好適である。
図19に、本発明の発振器を含んで成る無線通信機器による他の実施形態を示す。本実施形態の無線通信機器は、パルスレーダ形式の無線レーダ送受信機である。400はレーダ装置の高周波回路部、410はベースバンド回路である。送信時、ベースバンド回路410の信号処理部330から出力される送信ベースバンド信号は、変調回路(MOD)315によって変調され、発振器318の発振信号が変調される。すなわち、本発明の実施例に基く発振器318の出力信号は、ベースバンド回路410の鋸歯状波発生器(図示略)の出力により開閉するオン/オフ変調器(ON/OFF MOD)315で変調される。発振器318の変調出力は増幅器307で増幅され、パワースプリッタ320を経て、高出力増幅器310で増幅されて送信信号となり、アンテナ301bへ送られ送信される。受信時、アンテナ301aで受信されたターゲットからの反射波を含む受信信号は、低雑音増幅回路302で増幅され、ミキサ303に入力される。ミキサ303では、この受信信号とパワースプリッタ320から入力された送信信号により送受信信号の周波数のずれに応じたビート信号を抽出する。このビート信号は、増幅回路323で増幅され、A/D変換器324を経てベースバンド回路410の信号処理部330へ送られる。信号処理部330で処理されたビート信号は、ターゲットの追跡処理などに用いられる。
本発明の実施例に基く発振器を採用することで、レーダに要求される76〜81GHzの広帯域、高出力の高周波信号を提供できる。これにより、ミキサ回路に対して位相雑音が低く信号電力の大きなLO信号を供給でき、無線レーダ送受信機の性能向上を図ることができる。
本発明の電圧制御発振回路の第1の実施形態を説明するための回路構成図。 第1の実施形態になる電圧制御発振回路における周波数選択回路の一例を示す回路構成図。 図2AのE−E‘ラインの縦断面図。 図2AのA−A‘ラインの縦断面図。 本発明の第1の実施形態になる電圧制御発振回路の原理を説明するための回路図。 第1の実施形態になる電圧制御発振回路における周波数選択回路の他の例を示す回路構成図。 図4AのE−E‘ラインの縦断面図。 図4AのA−A‘ラインの縦断面図。 第1の実施形態になる電圧制御発振回路における周波数選択回路の他の例を示す回路構成図。 図5AのE−E‘ラインの縦断面図。 図5AのA−A‘ラインの縦断面図。 第1の実施形態になる電圧制御発振回路における周波数選択回路の他の例を示す回路構成図。 図6AのE−E‘ラインの縦断面図。 図6に示した周波数選択回路を採用した電圧制御発振回路において、トリミング容量を変えたときの、周波数制御端子VCNTとVCOの発振周波数(GHz)との関係を示す図。 図6に示した周波数選択回路を採用した電圧制御発振回路において、発振周波数を変えたときの、電流源回路を流れる電流(mA)と高調波取り出し端子(Out2)からの2倍高調波周波数の出力(dBm)の関係を示す図。 図6に示した周波数選択回路を採用した電圧制御発振回路において、発振周波数を変えたときの、電流源回路を流れる電流と位相ノイズの関係を示す図。 本発明の電圧制御発振回路の他の実施形態を説明するための回路構成図。 本発明の電圧制御発振回路の他の実施形態を説明するための回路構成図。 本発明の電圧制御発振回路の他の実施形態を説明するための回路構成図。 本発明の電圧制御発振回路の他の実施形態を説明するための回路構成図。 図11の実施形態になる電圧制御発振回路の原理を説明するための回路図。 本発明の電圧制御発振回路を採用した無線通信機器の一実施形態を説明するためのブロック図。 本発明の電圧制御発振回路を採用した、ダイレクト・コンバージョン形式無線受信器のブロック構成例を示す図。 図14に示したダイレクト・コンバージョン形式60GHz無線受信器の動作例を説明する図。 本発明の電圧制御発振回路を採用したスーパー・ヘテロダイン形式無線受信器のブロック構成例を示す図。 図16に示したスーパー・ヘテロダイン形式60GHz無線受信器の動作例を説明する図。 本発明の電圧制御発振回路を採用した無線通信機器の他の実施形態を説明するためのブロック図。 本発明の電圧制御発振回路を採用したレーダ装置の実施形態を説明するためのブロック図。 逓倍器を用いた従来の電圧制御発振回路のブロック図。 60GHz無線通信システムで用いられる周波数バンドと、イメージ出力信号の問題を説明するための図面。 本発明の電圧制御発振回路の作用、効果を説明するための、プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路の比較例を示す図。
符号の説明
10…共振回路、20…差動信号生成回路、30…周波数選択回路、31…信号ライン、32…グランドライン、33…差動信号生成回路の出力端子(Outon,Outop)、34…2倍高調波出力端子(Out2)、35…電源(電圧V1)端子、36…グランドラインへのグランドの給電位置GA、GA’、37…グランドプレート、38…絶縁層、39…絶縁層、40…電流源回路、L1、L2、LP1、LP2、LS1、LS2…インダクタ、CV1,CV2…可変容量、CF1,CF2,CF3,CF4…固定容量、Q1,Q2…バイポーラ・トランジスタ、M1,M2…NMOSトランジスタ、300…伝送線路、301…アンテナ、302…低雑音増幅回路、303…ミキサ、304…発振器制御回路、305,317,318…発振器、308…復調回路、310…高出力増幅器、V1…電圧端子、VIN…交流信号入力端子、VCNT…周波数制御端子。

Claims (19)

  1. 差動トランジスタ対と、
    前記差動トランジスタ対の入力端子間に接続されたインダクタと容量からなるLC共振回路と、
    前記差動トランジスタ対の差動出力端子間に接続された周波数選択回路
    を備えた電圧制御発振回路であって、
    前記周波数選択回路は、
    信号ラインと該信号ラインに対応するグランドラインを備えた伝送線路と、
    前記差動トランジスタ対の前記差動出力端子に接続される差動入力端子と、
    2倍高調波信号出力端子と、
    グランド電位が供給される2つ以上のグランド供給端子を備え、
    前記周波数選択回路の前記差動入力端子が前記伝送線路の前記信号ラインの両端に接続され、
    前記周波数選択回路の前記2倍高調波信号出力端子と前記グランド供給端子が前記伝送線路の前記グランドラインに接続される
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  2. 請求項1において、
    前記グランド供給端子は、
    前記伝送線路の前記グランドラインに接続され、
    前記グランドラインに接続された前記2倍高調波信号出力端子から2倍高調波周波数の波長の1/4の位置に接続される
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  3. 請求項2において、
    前記伝送線路の前記信号ラインに、源発振周波数の差動信号を出力する源発振信号出力端子を備える
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  4. 請求項3において、
    前記源発振周波数に対する2倍高調波の出力信号は単相である
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  5. 請求項2において、
    前記伝送線路の前記グランドラインはその両端同士が接続されたループ状に形成され、
    前記伝送線路の前記信号ラインは前記グランドラインの上または下または上下に形成され、
    前記周波数選択回路の前記グランド供給端子へのグランド給電は、
    前記伝送線路の周りに配置されたグランドプレートからグランド接続ラインを介して供給される
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  6. 請求項2において、
    前記伝送線路の前記信号ラインの長さは前記源発振周波数の波長λに等しく、
    該伝送線路の該信号ラインの中点の位置に電源端子が接続されている
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  7. 請求項1において、
    前記周波数選択回路の前記グランド供給端子は、
    前記2倍高調波信号出力端子から前記2倍高調波周波信号の波長の1/4離れた位置、及び前記2倍高調波信号節となる位置に接続される
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  8. 請求項7において、
    前記伝送線路の前記信号ラインの中点の位置に電源端子が接続され、
    前記周波数選択回路の前記グランド供給端子は、
    前記信号ラインの前記電源端子に対応する位置にも接続される
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  9. 請求項1において、
    前記周波数選択回路の前記グランド供給端子は、
    前記2倍高潤波信号出力端子から前記2倍高調波周信号の波長の1/4離れた位置より前記2倍高調波出力端子から遠い側の前記グランドライン全てに接続される
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  10. 請求項1において、
    前記伝送線路は、信号ラインと該信号ラインに対応する前記グランドラインを含んで成り、
    前記伝送線路は、多段に屈曲して構成されている
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  11. 請求項2において、
    前記伝送線路は、前記グランドラインと該グランドラインに対する信号ラインとを含んでおり、
    前記グランドライン及び前記信号ラインはループ状に閉じている
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  12. 請求項11において、
    前記伝送線路の前記信号ラインの長さは、前記信号ラインにおける前記2倍高調波周波数の波長の1/2に等しく、
    該伝送線路の中点の位置に前記信号ラインの電源端子が接続されている
    ことを特徴とするプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路。
  13. 受信用アンテナによって受信された受信信号を増幅する低雑音増幅器と、
    前記低雑音増幅器の出力信号の周波数を変換する受信用ミキサと、
    周波数変換のための局部発振信号を生成して前記受信用ミキサに出力する受信用発振器とを備えて成り、
    前記受信用発振器はプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路であり、
    該プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路は、
    差動トランジスタ対と、
    前記差動トランジスタ対の入力端子間に接続されたインダクタと容量からなるLC共振回路と、
    前記差動トランジスタ対の差動出力端子間に接続された周波数選択回路
    を備えた電圧制御発振回路であって、
    前記周波数選択回路は、
    信号ラインと該信号ラインに対応するグランドラインを備えた伝送線路と、
    前記差動トランジスタ対の前記差動出力端子に接続される差動入力端子と、
    2倍高調波信号出力端子と、
    グランド電位が供給される2つ以上のグランド供給端子を備え、
    前記周波数選択回路の前記差動入力端子が前記伝送線路の前記信号ラインの両端に接続され、
    前記周波数選択回路の前記2倍高調波信号出力端子と前記グランド供給端子が前記伝送線路の前記グランドラインに接続される
    ことを特徴とする無線通信機器。
  14. 請求項13において、
    送信する信号の周波数を変換する送信用ミキサと、
    周波数変換のための局部発振信号を生成して前記送信用ミキサに出力する送信用発振器と、
    前記送信用ミキサの出力信号を増幅する電力増幅器と、
    前記電力増幅器の出力を送信する送信用アンテナと
    を具備して成り、
    前記送信用発振器はプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路であり、
    該プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路は、
    差動トランジスタ対と、
    前記差動トランジスタ対の入力端子間に接続されたインダクタと容量からなるLC共振回路と、
    前記差動トランジスタ対の差動出力端子間に接続された周波数選択回路
    を備えた電圧制御発振回路であって、
    前記周波数選択回路は、
    信号ラインと該信号ラインに対応するグランドラインを備えた伝送線路と、
    前記差動トランジスタ対の前記差動出力端子に接続される差動入力端子と、
    2倍高調波信号出力端子と、
    グランド電位が供給される2つ以上のグランド供給端子を備え、
    前記周波数選択回路の前記差動入力端子が前記伝送線路の前記信号ラインの両端に接続され、
    前記周波数選択回路の前記2倍高調波信号出力端子と前記グランド供給端子が前記伝送線路の前記グランドラインに接続される
    ことを特徴とする無線通信機器。
  15. 請求項13において、
    前記受信用ミキサは、第1のミキサと、第2のミキサとで構成され、
    前記受信用発振器の2倍高調波信号出力は前記第1のミキサに対する第1の局部発振信号として入力され、
    前記源発振周波数の信号は周波数分周器へ入力され、その出力が前記第2のミキサに対する第2の局部発振信号として入力される
    ことを特徴とする無線通信機器。
  16. 請求項13において、
    前記グランド供給端子は、
    前記伝送線路の前記グランドラインに接続され、
    前記グランドラインに接続された前記2倍高調波信号出力端子から2倍高調波周波数の波長の1/4の位置に接続される
    ことを特徴とする無線通信機器。
  17. 受信用アンテナによって受信された受信信号を増幅する低雑音増幅器と、
    前記低雑音増幅器の出力信号の周波数を変換する受信用ミキサと、
    周波数変換のための局部発振信号を生成して前記受信用ミキサに出力する受信用発振器と
    を備えて成り、
    前記低雑音増幅器と、前記受信用ミキサと、前記受信用発振器とを含んで成る受信回路が、同一実装基板上に構成されてモジュール化されて成り、
    前記受信用発振器はプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路であり、
    該プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路は、
    差動トランジスタ対と、
    前記差動トランジスタ対の入力端子間に接続されたインダクタと容量からなるLC共振回路と、
    前記差動トランジスタ対の差動出力端子間に接続された周波数選択回路
    を備えた電圧制御発振回路であって、
    前記周波数選択回路は、
    信号ラインと該信号ラインに対応するグランドラインを備えた伝送線路と、
    前記差動トランジスタ対の前記差動出力端子に接続される差動入力端子と、
    2倍高調波信号出力端子と、
    グランド電位が供給される2つ以上のグランド供給端子を備え、
    前記周波数選択回路の前記差動入力端子が前記伝送線路の前記信号ラインの両端に接続され、
    前記周波数選択回路の前記2倍高調波信号出力端子と前記グランド供給端子が前記伝送線路の前記グランドラインに接続される
    ことを特徴とするRFモジュール。
  18. 請求項17において、
    送信する信号の周波数を変換する送信用ミキサと、
    周波数変換のための局部発振信号を生成して前記送信用ミキサに出力する送信用発振器と、
    前記送信用ミキサの出力信号を増幅する電力増幅器と、
    前記電力増幅器の出力を送信する送信用アンテナと
    を具備して成り、
    前記送信用ミキサと、前記送信用発振器と、前記電力増幅器とを含む送信回路が前記受信回路と同一実装基板上に構成されてモジュール化されて送受信回路を構成して成り、
    前記送信用発振器はプッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路であり、
    該プッシュ・プッシュ形式電圧制御発振回路は、
    差動トランジスタ対と、
    前記差動トランジスタ対の入力端子間に接続されたインダクタと容量からなるLC共振回路と、
    前記差動トランジスタ対の差動出力端子間に接続された周波数選択回路
    を備えた電圧制御発振回路であって、
    前記周波数選択回路は、
    信号ラインと該信号ラインに対応するグランドラインを備えた伝送線路と、
    前記差動トランジスタ対の前記差動出力端子に接続される差動入力端子と、
    2倍高調波信号出力端子と、
    グランド電位が供給される2つ以上のグランド供給端子を備え、
    前記周波数選択回路の前記差動入力端子が前記伝送線路の前記信号ラインの両端に接続され、
    前記周波数選択回路の前記2倍高調波信号出力端子と前記グランド供給端子が前記伝送線路の前記グランドラインに接続される
    ことを特徴とするRFモジュール。
  19. 請求項18において、
    前記グランド供給端子は、
    前記伝送線路の前記グランドラインに接続され、
    前記グランドラインに接続された前記2倍高調波信号出力端子から2倍高調波周波数の波長の1/4の位置に接続される
    ことを特徴とするRFモジュール。
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