JP4955249B2 - バイオセンサ、及びセンサチップの動作確認方法 - Google Patents
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これらの分析手法の1つである固相結合分析には、磁性体粒子を用いる方法がある。例えば、特許文献1,2などには、複数のホール素子(検知素子)をX−Yアレイ状に配置して、磁性体粒子を検知する方法が開示されている。
ここで、臨床検査において測定対象物の測定が正常に行われているか否かを確認することは必須である。特に使い捨てのバイオセンサを用いる臨床検査ではセンサの動作確認は測定結果の信頼性を高めるためにも必要である。しかしながら、検査を実施する前に、検査のための特別の装置を使用して個別に動作確認を行っていたのでは、検査工程が煩雑になる。診療現場での迅速診断ではより簡便な検査手法が望まれており、検体の抽出操作以外の処理はできるだけ無い方が望ましい。
本発明は、このような点に着目してなされたもので、バイオセンサチップ内の検知素子および信号処理の回路の動作確認を迅速かつ簡便に行う手段を提供し、バイオセンサを用いた臨床検査の信頼性を高めることにある。
上記複数のホール素子のうちの少なくとも1つのホール素子は、その他のホール素子とは形状因子が異なるチェック用のホール素子であり、
上記複数のホール素子のうち任意のホール素子を選択し、その選択したホール素子の出力値を取り出す選択手段を備え、
同一の磁場を印加した状態における、上記チェック用のホール素子の出力値と、そのチェック用のホール素子以外のホール素子からの出力値との差分に基づき動作異常の有無を判定する第1動作確認手段を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、予め出力特性の異なる素子を有することで、他の素子と出力値を比較するなどを行うことで、正常か否かの動作確認が可能となる。
また、測定時と同様に取り出す出力値を比較するだけで、選択手段及び信号増幅回路の動作確認を行うことができる。
上記磁気センサ、選択手段、および信号増幅回路が、1チップ上に形成されることを特徴とするものである。
本発明によれば、出力値を取り出すときのアドレス(位置情報)を確認するだけで、選択手段の動作確認を行うことができる。
本発明によれば、取り出した出力値によって測定用の検知素子の動作確認を行うことができる。
本発明によれば、測定対象物を含む試料溶液がセンサチップ上に導入されていても、動作確認を実行できる。
上記複数の検知素子のうちの少なくとも1つの検知素子を、その他の検知素子とは出力特性が異なるチェック用の検知素子としておき、
チェック用の検知素子からの出力信号と、チェック用の検知素子以外の検知素子からの出力信号との差分を比較することで、上記選択回路および信号増幅回路の動作確認を行う工程を有することを特徴とするセンサチップの動作確認方法を提供するものである。
本発明によれば、測定時と同様に取り出す出力値を比較するだけで、選択手段及び信号増幅回路の動作確認を行うことができる。
上記複数の検知素子のうちの少なくとも1つの検知素子を、その他の検知素子とは出力特性が異なるチェック用の検知素子としておき、
センサチップからの出力信号より算出したチェック用の検知素子のアドレス番号と、予め記憶しているチェック用の検知素子の実際のアドレス番号とを比較することで上記選択回路の動作確認を行う工程を有することを特徴とするセンサチップの動作確認方法を提供するものである。
本発明によれば、出力値を取り出すときのアドレス番号を確認するだけで、選択手段の動作確認を行うことができる。
本発明によれば、測定対象物を含む試料溶液がセンサチップ上に導入されていても、動作確認を実行できる。
(センサチップの構成について)
図1は、本発明に基づき本願実施形態のバイオセンサを構成するセンサチップの一部の概略図を示すものである。センサチップ1は、検知素子を構成する半導体ホール素子と、それらの信号の処理回路と、を含んで構成される。
すなわち、センサチップ1は、周知の技術であるCMOS(Complementary metal-oxide semiconductor device)製造プロセスによりシリコン基板11上に形成される。センサチップ1表面には、X行Y列(X及びYは自然数、以下同じ)の2次元アレイで凹部13が配置され、各凹部13の下には、それぞれ半導体ホール素子が形成されている。各半導体ホール素子の入力および出力はゲート電極30および金属配線4を介して行われる。その最表面はプラズマCVD(chemical vapor deposition)によるチッ化シリコン膜で覆われる。
上記のように、CMOS製造プロセスでシリコン基板11上に、半導体ホール素子および信号処理回路82Bを形成した後、センサチップ1表面に、抗原、抗体、DNA、RNAなどの分子受容体を、シランカップリング剤等を介して固定する。
次に、図2を用いて本実施形態のバイオセンサの検出原理を説明する。
図2は、センサチップ1のホール素子2近辺の断面を模式的に表したものである。センサチップ1の表面には、分子受容体として捕捉抗体61が固定されている。その捕捉抗体61に対し測定対象物62が特異的に結合する。さらに、その測定対象物62に対し、磁性体粒子51と一体になっている分子受容体である検出抗体63が特異的に結合することで、当該磁性体粒子51と検出抗体63とは互いに結合して構成される磁性分子5が、測定対象物62に特異的に結合している。
次に、本実施形態の測定用ホール素子の構造について図3を参照して説明する。
ここで、図3(a)は、このホール素子2の上面図を、図3(b)は、図3(a)における一点鎖線aでの断面図を、図3(c)は、図3(a)における一点鎖線bでの断面図を示している。
このホール素子2は、ゲート電極30、ソース電極31、ドレイン電極32、出力電極33,34および絶縁層35を含んで構成され、Pウェル領域36に形成される。出力電極を除くとn型MOSFETと同じ構成であり、図3中では各電極への金属配線は省略してある。出力電極33,34はセンサチップ表面に略垂直に形成される磁束と、ソース−ドレイン極間を流れる電流と、に垂直に電流が流れるように構成される。
ゲート電極30、ソース電極31、ドレイン電極32にバイアスを印加し、MOSFETと同様な動作状態に設定する。このときの動作状態は線形領域にあることが望ましい。この状態で、外部から加わる磁束が存在しない場合、2つの出力電極33,34は同電位である。一方、外部からのホール素子面に対して垂直な磁束が加わると、磁束密度に比例した電圧が出力電極33と34の間に差動電圧として現れる。
まず、チェック用ホール素子の第1の例を説明する。
チェック用ホール素子は、例えば、測定用ホール素子に対し、ゲート電極30およびウェル領域36の形状、または大きさを異なるものとすることで、測定用ホール素子と出力特性が異なるようにすることが実現できる。
チェック用ホール素子の例を図4(b)に示す。なお、図4(a)は測定用ホール素子である。この例は、ゲート電極およびウェル領域の形状を変えてチェック用素子を形成したものである。ここで、ホール素子の材質・磁場強度が同じ場合、出力電圧の違いは素子内部の電流密度およびホール素子の形状因子(Geometrical correction factor、以下Gと表記)の違いに起因する。なお、その形状因子Gは0<G=<1である。ホール素子の形状因子Gは、参考文献「"Hall Effect Devices", R. S. Popovic, Adam Hilger(ISBN 0-7503-0096-5)」に記載されているように、図4(a)のようなひし形のホール素子より図4(b)の十字型の素子のほうが値が大きく、同一条件で素子を駆動した場合、より高い出力が得られることが知られている。
この図6の例は、測定用素子と同一形状、同一サイズのホール素子に抵抗Rを挿入してチェック用素子とした例である。抵抗Rはポリシリコンを用いて半導体ホール素子と同一基板上に構成することができる。図6(a)の例は、ソース電極31側に抵抗Rを直列に接続した場合であり、ホール素子を動作させるためのバイアスは電極31'とドレイン電極32の間に印加する。図6(b)の例は、ドレイン電極32に抵抗Rを直列に接続した場合の例であり、バイアスはソース電極31と電極32’の間に印加する。どちらの場合もホール素子と直列に抵抗Rが接続されることによりホール素子に印加される電圧が減少し、チェック用素子の出力電圧は測定用素子と比べて低下する。
図7の例は、測定用素子と同一形状・同一サイズのホール素子を使用するが、配線方法を変更してチェック用素子とした例である。ドレイン電極32はバイアス電源VLへ接続する。出力電極33および34はホール素子からの出力を増幅回路へ送る配線OUT1、OUT2へ接続する。ソース電極31はどこにも接続せずに開放する。バイアスに接続される電極のうち片側を開放することで、ホール素子に電流は供給されないため、磁場印加時にも信号は出力されず、チェック用素子として使用可能である。ソース電極31をバイアス配線VLに接続し、ドレイン電極を開放しても同様である。
次に、2次元アレイ状に配置した複数のホール素子のうちの任意の素子を選択し、その出力値を取り出す方法について、図8及び図9を参照して説明する。
本実施形態では、複数のホール素子は、図8に示すように、X行Y列(X及びYは自然数、以下同じ)の2次元アレイで、4行4列の配列の場合を例示したものであり、各ホール素子に対して、位置情報としてのアドレス番号がE(0,0)〜E(3,3)を予め設定してある。
スイッチR0のみをオンし、スイッチR1,R2,・・・はオフにする。またゲート電極線C0のみホール素子が動作状態になる電圧に設定し、ゲート電極線C1,C2,・・・・はホール素子が動作しない電圧、すなわちソース電極、ドレイン電極にバイアスを印加してもソース−ドレイン間に電流が流れない状態に設定する。このとき、ホール素子E(0,0)および同一の行にあるホール素子のソース電極、ドレイン電極にVL,VHが印加されるが、電流はホール素子E(0,0)しか流れない。ホール素子E(0,0)の出力電極には磁束密度に応じた電圧が現れる。縦に並んだホール素子の出力電極は動作状態になっていないため、OUT1,OUT2へはホール素子E(0,0)の出力電圧がそのまま出力される。このような操作によって、任意のアドレスの素子を選択して、その選択した素子の出力値を取り出すことができることが分かる。
図10に、バイオセンサ全体の構成を示す。
バイオセンサは、試料溶液を投入して測定を行うためのセンサチップ1と、センサチップ1と信号を交換する測定装置本体とを含んで構成される。センサチップ1上には、X行Y列(X及びYは自然数、以下同じ)の2次元にホール素子を配置してなる半導体ホール素子アレイ9、選択手段及び選択回路を構成するアレイ選択回路71、及び信号増幅回路81が搭載される。その他の制御回路82、たとえば、センサチップの制御を行うためのセンサチップ制御回路82Aや、ホール素子からの出力信号を処理する信号処理回路82B等、は測定装置本体側に搭載する。なお、センサチップ1は1回の測定毎に新たなものと取り替えられる。
上記アレイ選択回路71により、半導体ホール素子アレイ9中の各ホール素子の選択の順序について、図8を参照して説明する。
図8では、ホール素子アレイは4行4列であり、アドレスE(3,3)の素子がチェック用素子である。測定開始時にはまずセンサチップ制御回路82Aよりセンサチップに対しリセット信号S10が入力される。このときアレイ中のホール素子E(0,0)が選択された状態となる。その後、センサチップ制御回路82Aよりアレイ選択回路71に対し選択信号S11が1回入力されるごとにE(0,0)→E(1,0)→E(2,0)・・・・と矢印が示す順番で、順次ホール素子が選択され信号が出力される。最後の素子E(3,3)が選択された後、次の選択信号が入力されたら再び先頭のホール素子E(0,0)が選択された状態にもどる。
なお、図11のように、対象とするチップセンサを上部コイル24と対向配置した状態とする。
動作確認処理部82Cは、動作確認開始信号を入力すると作動を開始する。
まず、ステップS100において、センサチップ動作確認用の交流磁場を印加する駆動信号をコイル駆動部25に出力して、動作確認用の交流磁場を、上部コイル24によってセンサチップ1に加える。
ここで、この磁場の強度は、測定時とは異なり、磁性分子がセンサチップ表面状で分散・結合することを妨げないよう、極めて弱い磁場に設定する。例えば、動作確認用の磁場強度としては、1kA/m以下とすることが望ましい。
次に、ステップS120において、全ホール素子から信号を取得したか否かを判断し、取得していない場合は再びステップS110に移行する。一方、全てのホール素子について信号を取得したと判定するとステップS130に移行する。
ここで、図13は、全ホール素子の出力を取得した場合における、図8の素子アレイを測定して得られた出力値を模式的にあらわしたものである。ここで、図6に示す素子アレイは4行4列の総数16個であるので、測定されるデータ数もセンサ数と同じく16個となる。またチェック用ホール素子の出力は測定用ホール素子の出力に比べ小さい値となる素子を使用しているものとする。ここで、図13は、横軸に測定されたデータの順番を表し、縦軸に出力電圧を表す。V1,V2,V3,・・・, V16は測定された出力電圧値である。
ステップS140において、本実施形態ではチェック用ホール素子は測定用ホール素子と比較して小さな出力の特性を持った素子であることに鑑み、まず記憶した全測定データの中で最小値Vmin、およびVminが何番目に計測されたか(どのアドレスの素子か)を探索する。ここでは、最小出力値Vminはimin番目(iminは自然数)の測定データであったとする。
ここで、上記不等式が不成立の場合、出力が異なる信号が検出されなかったことを意味し、その場合、観測された出力は図13(b)に示すようになっている。これはホール素子アレイの中のどこかのアドレスが重複して選択されたことを意味し、アレイ選択回路71が正常に動作していないと判断できる。従って、上記不等式が不成立の場合には、ステップS180に移行して、選択回路動作異常のメッセージを測定装置の表示画面に出力し動作確認工程を終了する。ここで、このステップS150が、第1動作確信手段を構成する。
ここで、図8に示すアレイの場合、チェック用素子E(3,3)は最後(16番目)に選択されるためichk=16である。アレイ選択回路71が正常に動作しているならば図8(A)のようにimin=ichk=16となるはずである。
一方、範囲外である場合は、信号増幅回路81に異常があると判断し、ステップS180に移行して、測定装置の表示画面に増幅回路異常のメッセージを出力し、動作確認工程を終了する。
上述のように、ステップS110及びS120において、チェック用素子の直前のアドレスの測定用ホール素子、およびチェック用ホール素子の2つのホール素子の出力値だけを取得した場合の動作確認工程について説明する。
この場合には、上記ステップS140の処理は不要である。
ステップS150において、E(2,3)、E(3,3)の出力すなわちV1、V2の大小を比較する。両者の差が規定値Vdiff以上であれば、出力は異なると判断できるので、ステップS160に移行する。
差分が規定値以下であれば、チェック用素子以外のアドレスのホール素子の出力が測定されたことになるので、アレイ選択回路71が正常に動作していないと判断できるので、ステップS180に移行する。
センサチップが正常と動作確認が終了したら、通常の測定処理に移行する。このとき、上記動作確認部で正常と判定されない場合には、通常の測定処理に移行しないようにしても良い。
ここで、上記動作確認の工程は、測定対象物を含む試料溶液をセンサチップ上に滴下し、且つ磁性分子を導入して測定準備を行った状態で実施しても良い。上述の通り、動作確認中は、磁性体粒子がセンサチップ表面状で分散・結合することを妨げないよう、極めて弱い磁場で処理を行うので、動作確認の処理は、測定対象物を含む試料溶液がセンサチップ上に導入されている、いないにかかわらず実行可能である。なお、測定対象物を含む試料溶液をセンサチップ上に滴下し、且つ磁性分子を導入することを行わない状態で、動作確認を行う場合には、動作確認用の磁場は上記のような小さな磁場である必要は無い。
また、上記実施形態では、チェック用の素子が1個の場合を例示しているが、2以上あっても構わない。
13 凹部
14 チェック用の素子
2 半導体ホール素子
24 上部コイル
30 ゲート電極
31 ソース電極
32 ドレイン電極
33 出力電極
4 金属配線
5 磁性分子
51 磁性体粒子
61 捕捉抗体
62 測定対象物質
63 検出抗体
71 アレイ選択回路(選択手段)
81 信号増幅回路
82C 動作確認処理部
9 半導体ホール素子アレイ
Claims (9)
- 検知した磁場の強さに応じた出力値を出力するホール素子を、複数個、X行Y列(X及びYは自然数、以下同じ)の2次元に配置してなる磁気センサを備え、その磁気センサに結合した磁性体粒子の量を測定することにより測定対象物を分析するバイオセンサにおいて、
上記複数のホール素子のうちの少なくとも1つのホール素子は、その他のホール素子とは形状因子が異なるチェック用のホール素子であり、
上記複数のホール素子のうち任意のホール素子を選択し、その選択したホール素子の出力値を取り出す選択手段を備え、
同一の磁場を印加した状態における、上記チェック用のホール素子の出力値と、そのチェック用のホール素子以外のホール素子からの出力値との差分に基づき動作異常の有無を判定する第1動作確認手段を備えることを特徴とするバイオセンサ。 - 上記選択手段により選択された上記ホール素子の出力値を増幅する信号増幅回路を備え、
上記磁気センサ、選択手段、および信号増幅回路が、1チップ上に形成されることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ。 - 上記チェック用のホール素子が上記選択手段により最後に選択されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したバイオセンサ。
- 選択手段から取得した上記チェック用のホール素子の位置情報と、そのチェック用のホール素子について予め記憶している実際の位置情報とを比較することで、上記選択手段の動作異常の有無を判定する第2動作確認手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載したバイオセンサ。
- 所定の磁場条件下における、ホール素子の正常な出力値の範囲である基準範囲を予め記憶しておき、上記磁場条件下で、選択手段が取得したホール素子の出力値が上記基準範囲内か否かによって当該ホール素子の動作異常の有無を判定する第3動作確認手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したバイオセンサ。
- 印加する磁場は、ホール素子の上に、磁性体粒子及び分子受容体からなる磁性分子があっても当該磁性分子が分散・結合することを妨げないだけの弱い磁場であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載したバイオセンサ。
- 検知した磁場の強さに応じた出力値を出力する検知素子を、複数個、X行Y列(X及びYは自然数、以下同じ)の2次元に配置してなる磁気センサと、上記複数の検知素子のうち任意の素子を選択し、その選択した素子の出力値を取り出す選択回路と、上記選択回路により選択された上記磁場検知素子の出力値を増幅する信号増幅回路と、が1つのチップ上に形成されてなるセンサチップの動作確認方法であって、
上記複数の検知素子のうちの少なくとも1つの検知素子を、その他の検知素子とは出力特性が異なるチェック用の検知素子としておき、
チェック用の検知素子からの出力信号と、チェック用の検知素子以外の検知素子からの出力信号との差分を比較することで、上記選択回路および信号増幅回路の動作確認を行う工程を有することを特徴とするセンサチップの動作確認方法。 - 検知した磁場の強さに応じた出力値を出力する検知素子を、複数個、X行Y列(X及びYは自然数、以下同じ)の2次元に配置してなる磁気センサと、上記複数の検知素子のうち任意の検知素子を選択し、その選択した検知素子の出力値を取り出す選択回路と、が1つのチップ上に形成されてなるセンサチップの動作確認方法であって、
上記複数の検知素子のうちの少なくとも1つの検知素子を、その他の検知素子とは出力特性が異なるチェック用の検知素子としておき、
センサチップからの出力信号より算出したチェック用の検知素子のアドレス番号と、予め記憶しているチェック用の検知素子の実際のアドレス番号とを比較することで上記選択回路の動作確認を行う工程を有することを特徴とするセンサチップの動作確認方法。 - 検知素子上に、磁性体粒子及び分子受容体からなる磁性分子があっても当該磁性分子が分散・結合することを妨げないだけの弱い磁場を印加した状態で上記動作確認を行うことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載したセンサチップの動作確認方法。
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