JP4955166B2 - 宇宙望遠鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば宇宙空間に配備され、各種の観測を実行する宇宙望遠鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
宇宙開発の分野においては、宇宙空間に宇宙望遠鏡を配備して宇宙空間から地上や、他の惑星等の観測を実行する観測システムがある。このような宇宙望遠鏡は、例えば図12に示すようなハッブル宇宙望遠鏡を知られている。このハッブル宇宙望遠鏡は、電力源を形成する太陽電池パドル1、及び図示しない姿勢制御系や通信系等で構成される宇宙用バス系機器2を備えて、その姿勢を、宇宙ようバス系機器の姿勢制御系(図示せず)で制御しながらその望遠鏡本体3で所望の方向の光を集光する。そして、この望遠鏡本体3で集光した光は、その観測部4で、例えば受光及び記録されて、その取得した観測データが上記通信系を介して基地局に送信される。
【0003】
しかしながら、上記宇宙望遠鏡では、それ自体を宇宙空間まで輸送して配備しなければならない構成上、その宇宙空間までの輸送の制約により、望遠鏡本体3の光を集光する反射鏡の開口径の大口径化を図るのが困難であるために、その観測の信頼性や運用の多様化の要請を満足することが困難であるという問題を有する。
【0004】
そこで、最近の宇宙開発の分野においては、開口径の大口径化を図り得るようにした宇宙望遠鏡の開発が急がれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、従来の宇宙望遠鏡では、開口径の大口径化が困難であるという問題を有する。
【0006】
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、宇宙空間までの効率的な輸送を実現したうえで、開口径の大口径化を図り得るようにして、信頼性の高い高精度な観測を実現した宇宙望遠鏡を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、支持構造体の周囲に着脱可能に配設される外形が略六角形形状に形成された複数の主反射鏡と、これら複数の主反射鏡の鏡面に対向して配設される複数の副反射鏡と、前記複数の主反射鏡及び複数の副反射鏡を介して集光した光を観測する光観測手段と、宇宙航行体を構成するための宇宙バス系とを備えて宇宙望遠鏡を構成した。
【0008】
上記構成によれば、複数の主反射鏡は、支持構造体の周囲に略リング形状に配置することができることにより、その収納状態における外形寸法を所望の寸法に保ってうえで、鏡面としての開口径の大口径化を促進することが可能となる。従って、信頼性の高い高精度な観測を行うことが可能となる。
【0009】
また、この発明は、複数の主反射鏡が着脱されて所望の鏡面を形成する支持構造体を組立可能あるいは折り畳み展開可能に構成した。これによれば、宇宙空間までの輸送の簡略化の促進を図ることが可能となる。
【0010】
また、この発明は、支持構造体に電気コネクタを有した複数の取っ手を所定の間隔に設けて、作業ロボットアームが取っ手を把持した状態で、該作業ロボットアームが電気コネクタを介して宇宙バス系と電気的に接続され、所望の作業が可能に構成した。これによれば、支持構造体の作業ロボットアームを使用した主反射鏡の着脱作業を含む各種の作業を、安全に行うことが可能となる。
【0011】
また、この発明は、前記光観測手段を、前記複数の主反射鏡で集光した光を個別に観測する個別観測手段と、前記複数の主反射鏡で集光した光を合成して観測する光束合成観測手段と、前記個別観測手段及び前記光束合成観測手段のいずれかを選択して個別観測あるいは光束合成観測を実行する観測選択手段とを備えて構成した。
【0012】
上記構成によれば、観測選択手段により、個別観測あるいは光束合成観測を実行することにより、高精度な観測を実現したうえで、運用の多様化を図ることが可能となる。
【0013】
また、この発明は、複数の主反射鏡を、外形が略六角形形状の鏡面支持体と、この鏡面支持体の一方面に配設される略中央部にバッフル筒が設けられた反射鏡面とを備え、前記鏡面支持体の鏡面側及び背面側に第1及び第2の嵌合部を設けると共に、前記反射鏡面のバッフル筒の両端に第3及び第4の嵌合部を設けて前記鏡面支持体の第1の嵌合部を、他の主反射鏡の鏡面支持体の第2の嵌合部と嵌合させ、前記反射鏡面のバッフル筒の第3の嵌合部を前記他の主反射鏡のバッフル筒の第4の嵌合部と嵌合させて複数個を積重状に収容可能に構成した。
【0014】
上記構成によれば、複数の主反射鏡は、その鏡面支持体の第1の嵌合部を、他の主反射鏡の鏡面支持体の第2の嵌合部と嵌合させ、その反射鏡面のバッフル筒の第3の嵌合部を他の主反射鏡のバッフル筒の第4の嵌合部と嵌合させて複数個が順に積重状に収容配置される。従って、開口径の大口径化を実現したうえで、コンパクトな収納が可能となり、宇宙空間への簡便にして容易な輸送が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1及び図2は、この発明の一実施の形態に係る宇宙望遠鏡を示すもので、図1は側面を示し、図2は、鏡面側から見た状態を示す。即ち、支持構造体10は、例えば梁部材が、折り畳み展開可能に略六角柱形状にトラス結合されて形成される。そして、この支持構造体10には、その一方端の周囲に略六角形形状の主反射鏡11が6台、略円形状に着脱可能に取り付けられる。この支持構造体10の他方端には、副鏡取付部101が上記6台の主反射鏡11に対応して6箇所設けられ、この各副鏡取付部101には、副反射鏡12がそれぞれ主反射鏡に対向するように取り付けられる。
【0017】
上記主反射鏡11は、例えば図3に示すように骨組み構造に形成される鏡面支持体13と、該鏡面支持体13上に組み付けられる、例えばガラス等で略放物面形状に形成される反射鏡面14で構成される。このうち鏡面支持体13は、図4に示すようにその外形が上記支持構造体10の一辺に対応するように略六角形形状に形成され、その一方面には、鏡面支持部131が設けられる。そして、この鏡面支持部131上には、上記反射鏡面14の背面側が載置されて組み付けられる。
【0018】
また、鏡面支持体13には、その周囲の一辺に構造体結合部132が上記支持構造体101に対応して設けられ、この構造体結合部132を介して上記支持構造体132に着脱される。さらに、鏡面支持体132には、構造体結合部132を挟んで鏡面結合部133がそれぞれ設けられ、この鏡面結合部133を介して隣接される他の主反射鏡11の鏡面支持体13に鏡面結合部133と着脱される。
【0019】
さらに、上記鏡面支持体13には、その鏡面側の上面側に例えば図5に示すように凹状の第1の嵌合部134が所定の間隔に設けられ、その背面側に凸状に第2の嵌合部135が上記第1の嵌合部134に対応して所定の間隔に設けられる。これら第1及び第2の嵌合部134、135には、異なる主反射鏡11の鏡面支持体13の第2及び第1の嵌合部135、134が嵌合される。
【0020】
また、上記反射鏡面14には、その略中央部に遮光用のバッフル筒15が設けられ、このバッフル筒15には、両端に嵌合可能に構成する第3及び第4の嵌合部151、152が形成される。この第3及び第4の嵌合部151、152は、他の主反射鏡11の反射鏡面14のバッフル筒15の第4及び第3の嵌合部152、151に嵌合される。
【0021】
即ち、6台の主反射鏡11は、その第1及び第3の嵌合部134、151に対して、その鏡面側に積重される他の主反射鏡11に第2及び第4の嵌合部135、152が嵌合され、その第2及び第4の嵌合部135、152に対してその背面側に積重される他の主反射鏡11の第1及び第3の嵌合部134、151が嵌合されて積重配置される。これにより、6台の主反射鏡11は、その第1乃至第4の嵌合部134、135、151、152の作用により、略六角柱形状に位置決めされた状態で収納されて、宇宙空間への効率的な輸送が可能となる。
【0022】
上記6台の主反射鏡11には、そのバッフル筒15の出力側に個別観測装置16がそれぞれ配設される。この個別観測装置16は、例えば図6に示すようにバッフル筒15に対応して配設される個別観測選択用の切換反射境161及び個別観測部162でそれぞれ構成される。この切換反射鏡161は、例えば後述する通信系の通信アンテナ17を介して入力される切換信号により切換制御され、バッフル筒15に集光された光を選択的に個別観測部162に案内する。この個別観測部162は、入力した光を受光して例えば記録すると共に、その観測データを、上記通信アンテナ17を介して地上局等の基地局に送信する。
【0023】
また、切換反射鏡161の後段には、光束合成光学系18が設けられ、この光束合成光学系18の後段には、観測部19が配設される。この光束結合光学系18には、主反射鏡11に対応して位相調整器181及び指向制御機構部182がそれぞれ設けられ、その出力側には、上記観測部19及び偏差・位相差検出センサ20が部分反射器21を介して設けられる。
【0024】
このうち偏差・位相差検出センサ20は、部分反射器21を介して光束合成された光が入力されると、その偏差及び位相差を検出して信号処理部22に出力する。信号処理部22は、入力した偏差及び位相差情報に基づいて主反射鏡11毎の指向駆動信号及び位相調整信号を形成して上記指向制御機構部182及び位相調整器181に出力する。この指向制御機構部182及び位相調整器182は、入力した指向駆動信号及び位相調整信号に基づいて指向方向を制御すると共に、その位相を調整制御する。
【0025】
また、上記信号処理部22は、偏差情報を宇宙航行体を構成する宇宙バス系の姿勢制御部23に出力する。この姿勢制御部23には、図示しない検出センサを介して姿勢情報が入力されると共に、指令情報が入力され、これら姿勢情報及び指令情報と偏差情報とに基づいて姿勢制御信号を生成して図示しないアクチュエータを駆動して全体の姿勢を制御する。
【0026】
他方、上記観測部19は、光束合成された光を受光して記録すると共に、その観測データを、上記通信アンテナ17を介して地上局等の基地局に送信する。
【0027】
上記宇宙バス系としては、その他、例えば太陽電池パドル等の電源系24、や上記通信系を構成する通信アンテナ17、熱制御系等が設けられ、その電源系24を介して上記個別観測装置16、偏差・位相差検出センサ20、指向制御機構部182、位相調整器181、信号処理部22、上記検出センサ(図示せず)等に対して電力が供給される。
【0028】
また、上記支持構造体10には、図7に示すように作業ロボットアーム把持用の複数の取っ手25が所定の間隔に設けられる。これら複数の取っ手25は、例えば図8(a)(b)(c)に示すように係止孔251及び電気コネクタ252が設けられる。この取っ手25の電気コネクタ252は、上記電源系24に電気的に接続される。そして、この取っ手25は、その係止孔251が作業ロボットアーム26(図9参照)の指部により係止されて把持されると、該作業ロボットアーム26が電気コネクタ252を介して上記電源系24等と電気的に接続される。
【0029】
上記作業ロボットアーム26は、図示しないが、例えば両端に電気コネクタを備えた把持部が設けられ、その一端の把持部で支持構造体10の一つの取っ手25を把持した状態で、その他方の把持部で支持構造体10の他の取っ手25を把持したり、上記主反射鏡11の鏡面支持体13に設けられる取っ手136を把持することが可能に構成される。この際、作業ロボットアーム26は、その一端の把持部で支持構造体10の取っ手25を把持した状態で、該取っ手25の電気コネクタ252を介して上記電源系24等に電気的に接続されて動作制御が行われる。これにより、作業ロボットアーム26としては、比較的小形のものを用いて主反射鏡11を支持構造体10に着脱することが可能となり、宇宙空間における安全な組立作業が可能となる。
【0030】
例えば、上記主反射鏡11の鏡面支持体13に設けられる取っ手136は、作業ロボットアーム26の把持部(図示せず)により把持された状態で、その構造体結合部132及び鏡面結合部13を結合可能な鏡面支持体13の所定に位置に設けられる。
【0031】
上記構成において、例えば支持構造体10には、その略中央部に光束合成光学系18及び観測部19が組み付けられると共に、宇宙バス系を構成する姿勢制御部23、電源系24及び通信アンテナ17等が配設され、この状態で宇宙空間に輸送される。ここで、支持構造体10は、図示しない展開機構部が駆動されて略六角柱形状に展開され、その副鏡取付部101に対して副反射鏡12が取り付けられる。
【0032】
一方、主反射鏡11は、上述したように6台が、その鏡面支持体13の第1及び第3の嵌合部134、151を、鏡面側に積重される他の主反射鏡11の鏡面支持体13の第2及び第4の嵌合部135、152を嵌合させると共に、その第2及び第4の嵌合部135、152を背面側に積重される他の主反射鏡11の鏡面支持体13の第1及び第3の嵌合部134、151に嵌合させて順に積重状に収納した状態で、宇宙空間に輸送される。ここで、これら6台の主反射鏡11は、各第1乃至第4の嵌合部134、135、151、152の嵌合により、堅牢な状態に保たれて、宇宙空間まで安全に輸送される。
【0033】
そして、宇宙空間において、支持構造体10の一方端の周囲部には、その取っ手25を、図9に示すように作業ロボットアーム26で把持した状態で、該作業ロボットアーム26の先端部側の把持部で、6台の主反射鏡11の鏡面支持体13の取っ手136が把持されて、その構造体結合部132が取り付けられて、上述したように略リング状に取り付けられる。この際、6台の主反射鏡11は、その鏡面結合部133が隣接される主反射鏡11の鏡面結合部133と結合されて略リング形状に一体的に組み付けられる。ここで、6台の主反射鏡11には、支持構造体10の副鏡取付部101に取り付けられた副反射鏡12が対向配置されて支持構造体10への組付け配置が完了される(図10参照、但し、図10中では、一箇所のみを図示)。
【0034】
ここで、上述したように6台の主反射鏡11は、各指向方向の光を取り込んで各副反射鏡12を介して各バッフル筒15に光を集光する。この各主反射鏡11で集光された光は、それぞれ個別観測装置16に入力される。
【0035】
個別観測装置16は、指令情報に基づいて切換反射鏡161を動作制御して選択的に個別観測部162でそれぞれの主反射鏡で集光した光の受光、記録を実行して、その観測データを上記通信アンテナ17を介して基地局に送信する。
【0036】
また、個別観測装置16は、選択的に光束合成光学系18に各主反射鏡11で集光した光を出力する。この光束合成光学系18に導かれ各光は、合成されて部分反射器21を介して観測部19及び偏差・位相差検出センサ20にそれぞれ出力される。すると、偏差・位相差検出センサ20は、入力した光に基づいて各主反射鏡11の偏差及び位相差を算出して信号処理部22に出力する。信号処理部22は、入力した偏差及び位相差情報に基づいて指向駆動信号及び位相調整信号を生成して指向制御機構部182及び位相調整器181を駆動制御して、各指向方向及び位相を調整する。
【0037】
また、信号処理部22は、偏差情報を姿勢制御部23に出力する。この姿勢制御部23には、上述したように姿勢情報及び指令情報が入力され、これら姿勢情報及び指令情報と偏差情報とに基づいて姿勢制御信号を生成して上記アクチュエータ(図示せず)を駆動して全体の姿勢を制御する。
【0038】
このように、上記宇宙望遠鏡は、宇宙航行体を構成するための宇宙バス系を配備すると共に、その支持構造体10の周囲に対して、外形が略六角形形状に形成される6台の主反射鏡11を着脱可能に組み付けて、この6台の主反射鏡11の鏡面に対向して配設される副反射鏡12を対向配置し、これら主反射鏡11及び副反射鏡12を介して集光した光を観測するように構成した。
【0039】
これによれば、6台の主反射鏡11は、支持構造体10の周囲に略リング形状に配置することができることにより、その収納状態における外形寸法を所望の寸法に保ってうえで、鏡面としての開口径の大口径化を促進することが可能となる。従って、信頼性の高い高精度な観測を行うことが可能となる。
【0040】
なお、上記実施の形態では、支持構造体10として、梁部材を、略六角柱形状のトラス結合して折り畳み展開可能に構成した場合で説明したが、これに限ることなく、例えば梁部材等の構成部材を分割組立可能に組合せ構成した支持構造においても適用可能である。また、支持構造体10の一部を展開式にして、その他の部分を組立式に構成するようにしてもよい。さらに、支持構造体の形状としては、略六角柱形状に限ることなく、構成することが可能である。
【0041】
また、上記実施の形態では、支持構造体10に副鏡取付部101を設けて、この副鏡取付部101に副反射鏡12を取り付け配置するように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、例えば図11に示すように主反射鏡11に支持部材111を介して一体的に取り付けて、主反射鏡11とともに支持構造体10に取り付け配置するように構成することも可能である。
【0042】
さらに、上記実施の形態では、主反射鏡11の後段にそれぞれ個別観測装置16を配設して選択的に各主反射鏡11で取り込んだ光を観測し得るように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、個別観測装置16を設けることなく、光束合成光学系18で直接的に各光を合成して、その合成した光を観測するように構成してもよい。この場合には、個別観測装置16を備える構成に比して運用の多様化の点で若干劣ることとなる。
【0043】
また、上記実施の形態では、支持構造体10に対して光束合成光学系18及び観測部19が組み付けられると共に、宇宙バス系を構成する姿勢制御部23、電源系24及び通信アンテナ17等が組み付け配置して、宇宙空間に輸送するように構成した場合で説明したが、これの限ることなく、例えばこれらを宇宙空間において支持構造体10に組み付け配置するように構成することも可能である。
【0044】
さらに、上記実施の形態では、6台の主反射鏡11を支持構造体10の周囲に略円形状に配置するように構成した場合で説明したが、この数に限ることなく、配置構成することも可能である。
【0045】
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱いない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
【0046】
例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように,この発明によれば、宇宙空間までの効率的な輸送を実現したうえで、開口径の大口径化を図り得るようにして、信頼性の高い高精度な観測を実現した宇宙望遠鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る宇宙望遠鏡の側面から見た状態を示したそ構成図である。
【図2】図1を鏡面側から見た状態を示した構成図である。
【図3】図1の主反射鏡を取り出して示した図である。
【図4】図1の主反射鏡の鏡面支持体を取り出した図である。
【図5】図3を断面して示した図である。
【図6】図1の光学系の構成を示した図である。
【図7】図1を分解して示した図である。
【図8】図1のロボット把持用の取っ手の構成を示した図である。
【図9】図1の主反射鏡の組立動作を説明するために示した図である。
【図10】支持構造体に組み付けられた主反射鏡及び副反射鏡の位置関係を示した図である。
【図11】この発明の他の実施の形態を示した図でる。
【図12】従来の宇宙望遠鏡を示した構成図である。
【符号の説明】
10 … 支持構造体。
101 … 副鏡取付部。
11 … 主反射鏡。
111 … 支持部材。
12 … 副鏡。
13 … 鏡面支持体。
131 … 鏡面支持部。
132 … 構造体結合部。
133 … 鏡面結合部。
134 … 第1の嵌合部。
135 … 第2の嵌合部。
136 … 取っ手。
14 … 反射鏡面。
15 … バッフル筒。
151 … 第3の嵌合部。
152 … 第4の嵌合部。
16 … 個別観測装置。
161 … 切換反射鏡。
162 … 個別観測部。
17 … 通信アンテナ。
18 … 光束合成光学系。
181 … 位相調整器。
182 … 指向制御機構部。
19 … 観測部。
20 … 偏差・位相差検出センサ。
21 … 部分反射器。
22 … 信号処理部。
23 … 姿勢制御部。
24 … 電源系。
25 … 取っ手。
251 … 係止孔。
252 … 電気コネクタ。
26 … 作業ロボットアーム。

Claims (10)

  1. 角柱形状に梁部材を結合して形成された支持構造体と、
    前記支持構造体の一方端の梁部材の一辺に対応する周囲に配設される複数の骨組み形状の鏡面支持体と、
    前記鏡面支持体に組みつけられている複数の主反射鏡と、
    前記支持構造体の他方端の梁部材の周囲に、前記複数の主反射鏡の鏡面に対向して配設される複数の副反射鏡と、
    前記複数の主反射鏡及び複数の副反射鏡を介して集光した光を観測する光観測手段と、
    宇宙航行体を構成するための宇宙バス系と、を具備したことを特徴とする宇宙望遠鏡。
  2. 前記支持構造体は、分割可能な複数の構造部材を略六角柱形状に組立結合し、前記支持構造体の一方端の梁部材の一辺に対応する周囲に略六角形形状の鏡面支持体を着脱可能に配設したことを特徴とする請求項1記載の宇宙望遠鏡。
  3. 前記支持構造体を構成する分割可能な複数の構造部材は、少なくとも一部が折り畳み展開可能に設けられることを特徴とする請求項2記載の宇宙望遠鏡。
  4. 前記支持構造体は、折り畳み展開可能に形成され、略六角柱形状に展開されることを特徴とする請求項1記載の宇宙望遠鏡。
  5. 前記支持構造体は、折り畳み展開可能な展開構造と、この展開構造に組立結合される組立構造とで形成されることを特徴とする請求項4記載の宇宙望遠鏡。
  6. 上記支持構造体は、作業ロボットアームが解放可能に把持するもので、前記作業ロボットアームの把持状態で該作業ロボットアームと電気的に接続される前記宇宙バス系に接続された電気コネクタを有する複数の取っ手が設けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の宇宙望遠鏡。
  7. 前記光観測手段は、前記複数の主反射鏡で集光した光を個別に観測する個別観測手段と、前記複数の主反射鏡で集光した光を合成して観測する光束合成観測手段と、前記個別観測手段及び前記光束合成観測手段のいずれかを選択して個別観測あるいは光束合成観測を実行する観測選択手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の宇宙望遠鏡。
  8. 前記副反射鏡は、前記支持構造体あるいは前記主反射鏡のいずれか一方に、前記主反射鏡の鏡面に対応して取付配置されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載の宇宙望遠鏡。
  9. 前記宇宙バス系は、少なくとも外部局との通信を実行する通信手段と、電力を供給するための電力源と、前記複数の主反射鏡、前記複数の副反射鏡、前記光観測手段、前記通信手段及び前記電力源を含む前記支持構造体の姿勢を制御する姿勢制御手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載の宇宙望遠鏡。
  10. 支持構造体の周囲に着脱可能に配設される外形が略六角形形状に形成された複数の主反射鏡と、これら複数の主反射鏡の鏡面に対向して配設される複数の副反射鏡と、前記複数の主反射鏡及び複数の副反射鏡を介して集光した光を観測する光観測手段と、宇宙航行体を構成するための宇宙バス系とを具備し、
    前記複数の主反射鏡は、外形が略六角形形状の鏡面支持体と、この鏡面支持体の一方面に配設される略中央部にバッフル筒が設けられた反射鏡面とを備え、前記鏡面支持体の鏡面側及び背面側に第1及び第2の嵌合部を設けると共に、前記反射鏡面のバッフル筒の両端に第3及び第4の嵌合部を設けて前記鏡面支持体の第1の嵌合部を、他の主反射鏡の鏡面支持体の第2の嵌合部と嵌合させ、前記反射鏡面のバッフル筒の第3の嵌合部を前記他の主反射鏡のバッフル筒の第4の嵌合部と嵌合させて複数個を積重状に収容可能に構成したことを特徴とする宇宙望遠鏡。
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