JP4954615B2 - 走査型レーザ顕微鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光で照明した試料像を観察するための走査型レーザ顕微鏡に関する。本発明は、特に、光源からのレーザ光のパワーを正確にモニタすることができる走査型レーザ顕微鏡に関する。
従来、互いに波長が異なる複数のレーザ光を発生する光源と、該光源からの複数のレーザ光を対物レンズを介して試料に照射する照明光学系と、複数のレーザ光の照射により試料から発する光を取得して試料像を得る観察光学系と、光源からの複数のレーザ光が試料に照射される前に当該複数のレーザ光の一部分を参照光として分割する分割装置と、該分割装置で分割された参照光のうち所定波長成分の光を選択する波長選択装置と、該波長選択装置で選択された所定波長成分の光の強度を検出する強度検出装置とを備えるレーザ顕微鏡が知られている(例えば、後記の特許文献1参照。)。
また、レーザ光を射出する光源と、レーザ光を標本上で走査する走査装置と、標本からの光を検出する光検出器と、光検出器からの信号を標本の画像信号に変換して出力する処理装置とを備え、光源から射出されるレーザ光の一部を参照光として検出する参照光検出器と、該参照光検出器からの信号をレーザ光が照明する標本上の位置に対応する補正データに変換して出力する補正データ処理装置と、処理装置が出力する標本の画像信号を補正データ処理装置が出力する補正データに基づいて補正する補正手段とを備えるレーザ顕微鏡も知られている(例えば、後記の特許文献2参照。)。
特開平11−174332号公報 特開2004−219513号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたレーザ顕微鏡では、参照光側に複数のバンドパスフィルタを取り付けたタレット板を用いたり音響光学素子(AOTF)を用いたりして、波長選択して光量モニタしているが、ズーム等で観察する場合に、画素当たりのパワーが分からないという問題がある。
また、特許文献2に開示されたレーザ顕微鏡では、参照光を検出してレーザ光強度が変動してもその影響を受けない画像を得るようにしているが、蛍光検出信号を補正しているため、標本に照射されるレーザ光量が分からないという不都合がある。
本発明は、レーザ照射パワーを定量的に表示することができ、レーザ照射パワーの変動を抑制可能なレーザ顕微鏡を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の第1の態様は、レーザ光を射出する光源と、該光源から射出されたレーザ光を標本上で走査する走査装置と、前記標本からの光を検出する光検出器と、該光検出器からの信号を前記標本の画像信号に変換して出力する処理装置と、前記光源から射出されるレーザ光の一部を参照光として分離する分離ミラーと、該分離ミラーにより分離された前記参照光を参照光信号として検出する参照光検出器と、前記光源から射出されるレーザ光のパワーを制御するレーザ光制御部とを具備し、前記参照光検出器により検出された参照光信号に基づいて前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値を算出する照射パワー算出部と、算出された前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値を表示する表示部と、を備え、前記照射パワー算出部が、前記標本と前記参照光検出器との間の光学系の透過率特性データに基づいて、参照光信号を標本上の単位面積あたりの照射パワー値に換算し、該透過率特性データには、前記分離ミラーと前記標本との間の対物レンズを含む光学系の透過率が含まれる走査型レーザ顕微鏡である。
上記本発明の第1の態様においては、前記照射パワー算出部が、前記標本と前記参照光検出器との間の光学系の透過率特性データに基づいて、参照光信号を標本上の照射パワー値に換算することが好ましい。
また、上記本発明の第1の態様においては、前記照射パワー算出部が、前記標本と前記参照光検出器との間の光学系の透過率特性データに基づいて、前記参照光信号を標本上の照射パワー値に換算し、前記レーザ光制御部は、この照射パワー値に基づいて前記光源から射出されるレーザ光のパワーを補正することが好ましい。
さらに、上記本発明の第1の態様においては、前記照射パワー算出部が、前記参照光検出器の分光感度特性データおよび前記標本と前記参照光検出器との間の光学系の分光透過率特性データの少なくとも一方に基づいて、前記参照光信号を前記標本上の照射パワー値に換算することが好ましい。
また、上記本発明の第1の態様においては、前記照射パワー算出部が、参照光信号を前記標本上の単位面積当たりの照射パワー値に換算し、前記表示部は前記単位面積あたりの照射パワー値を表示することが好ましい(この構成を第1の構成とする)。
ここで、上記の単位面積は、標本の走査画像における1画素の大きさとされていてもよい。
また、上記本発明の第1の態様は、標本の位置に配置される照射光量検出器と、前記レーザ光制御部のパワー指令値または前記参照光検出器からの参照光信号と前記照射光量検出器によって測定される前記標本上の照射パワー測定値とを対応付けて記憶するデータ格納部とを備え、前記照射パワー算出部は、前記パワー指令値または前記参照光信号に対応する前記標本上の照射パワー測定値を前記データ格納部から読み出すことによって照射パワーを求める構成とされていてもよい。
この場合には、前記パワー算出部が、前記標本上の照射パワー値を前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値に換算し、前記走査型レーザ顕微鏡はこの単位面積あたりの照射パワー値に基づいて、前記標本上の特定領域に対して所望の照射パワー値を達成可能なパワー指令値を特定するパワー指令特定部を備え、前記レーザ光制御部は、前記パワー指令特定部によって特定されたパワー指令値に基づいて光源を制御することが好ましい。
また、前記データ格納部が前記標本上の照射パワー値から換算された前記単位面積あたりの照射パワー値の情報を格納する構成とされていてもよい。
また、上記本発明の第1の構成において、前記照射パワー算出部が、ガウス密度分布に基づいて、参照光信号を前記標本上の単位面積当たりの照射パワー値に換算することとしてもよい。
また、上記本発明の第1の構成において、前記単位面積あたりの照射パワー値を、走査の1画素毎に更新して表示することとしてもよい。
また、上記本発明の第1の構成において、前記単位面積あたりの照射パワー値に基づいて、前記単位面積における照射パワーの時間的積算値を算出して表示することとしてもよい(この構成を第2の構成とする)。
また、上記本発明の第1の態様においては、前記表示部は、前記標本上の照射パワー値を、走査の1画素毎に更新して表示することとしてもよい。
また、上記本発明の第2の構成において、前記照射パワー算出部は、前記単位面積あたりの照射パワーを、一回のレーザ走査を行っている間で積算する構成とされていてもよい。
また、上記本発明の第1の態様において、前記照射パワー算出部は、前記標本上の照射パワーの時間的積算値を算出し、前記表示部はこの時間的積算値を表示する構成とされていてもよい。
この場合には、前記照射パワー算出部は、前記標本上の照射パワー値を、一回のレーザ走査を行っている間で積算する構成とすることが好ましい。
本発明の参考例としての発明の一態様は、レーザ光を射出する光源と、該光源から射出されたレーザ光を標本上で走査する走査装置と、前記標本からの光を検出する光検出器と、該光検出器からの信号を前記標本の画像信号に変換する処理装置と、前記光源から射出されるレーザ光の一部を参照光信号として検出する参照光検出器と、前記光源から射出されるレーザ光のパワーを制御するレーザ光制御部と、前記参照光検出器により検出された前記参照光信号に基づいて前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値を算出する照射パワー算出部と、算出された前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値を表示する表示部と、を備える走査型レーザ顕微鏡である。
本発明によれば、参照光検出器(レーザパワーモニタ)で検出される値を、途中の光学系の特性を考慮して対物レンズから出射されるレーザ光の照射パワー値に換算して表示するので、標本に対するレーザ照射光量を定量的に把握することができる。
また、ズーム等を行って観察する場合にも、画素あたりの照射パワーを把握することが可能になる。
以下、本発明の参考例としての発明の一参考実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示している。
本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡は、レーザ光を出射する光源部1と、光源部1から出射されたレーザ光を照射光と参照光とに分岐する参照光分離ミラー2と、照射光を反射して標本に指向させるダイクロイックミラー3と、照射光をその光軸に直交するXY2方向に走査する走査装置4と、走査された照射光を標本6に照射し、標本6から発せられる蛍光を集光する対物レンズ5と、該対物レンズ5により集光され、走査装置4およびダイクロイックミラー3を介した蛍光を絞るピンホール部材7と、該ピンホール部材7を通過した蛍光を検出する光検出器8とを備えている。
光検出器8にはシステム制御装置9(処理装置)が接続されている。システム制御装置9は、光検出器8において検出された標本6からの蛍光を処理して表示器13に観察画像を表示させるようになっている。
また、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡は、参照光分離ミラー2により分岐された参照光を検出する参照光検出器10と、該参照光検出器10により検出された参照光信号を標本6上での照射パワー値に換算し、光源部1へのパワー指令値を補正し、あるいは、システム制御装置9経由で表示器13に表示させるレーザ光制御器11とを備えている。すなわち、本実施形態では、レーザ光制御器11は、光源部1の動作を制御して光源部1が発するレーザ光のパワーを制御する制御手段(後述するパワー指令を特定するパワー指令特定部)と、照射パワー値を算出する照射パワー算出部とを兼ねている(照射パワー算出部の機能はシステム制御装置9が有していてもよい)。
前記光源部1は、レーザ光制御器11からの波長設定とパワー指令値に基づいて、設定された波長のレーザ光をパワー指令値に応じたパワーで出射するようになっている。
前記参照光分離ミラー2の透過率はf2(λ)、反射率は1−f2(λ)である。
前記ダイクロイックミラー3の透過率はf3(λ)、反射率は1−f3(λ)である。
前記走査装置4は、ミラーの傾斜角度を変化させ、標本6へ照射される照射光をXY2方向に走査するようになっている。走査装置4のミラーの透過率はf4(λ)=0、反射率は1−f4(λ)=1である。
対物レンズ5としては、標本6を詳細に観察できるように各種倍率の内で必要な倍率のものが光路上に配置されている。対物レンズ5の透過率はf5(λ)、反射率は1−f5(λ)である。なお、f2(λ)、f3(λ)、f5(λ)はレーザ光の波長λの関数である分光透過率として扱っているが、これらの光学素子の波長特性を無視できる場合には定数として扱ってもよい。
標本6は、光路上の適切な位置に配置され、特定波長のレーザ光が照射されると、そのパワーに応じた明るさで、レーザ光とは異なる波長の蛍光が発せられる。
ピンホール部材7は、例えば、複数の異なる開口径のピンホールを適所に設けたプレートからなり、このプレートを電動で回転させることで、いずれかのピンホールを検出光の光路上に配置し、必要なコンフォーカル効果を得ることができるようになっている。
光検出器8は、ピンホール部材7を通過した蛍光のパワーを電流変換する光電子増倍管(PMT)や電流電圧変換回路、A/D変換回路等からなり、蛍光のパワーを検出するようになっている。
参照光検出器10は、フォトダイオード等からなり、参照光分離ミラー2において反射された参照光を検出するようになっている。
システム制御装置9には操作器12が接続されている。操作器12は、走査装置4の走査範囲や走査速度等を設定したり、標本6に照射するレーザ光の波長やパワー指令を設定したり、蛍光観察の開始や終了等を操作するために使用される。表示器13は、標本6の蛍光画像や、レーザ光制御器11からの標本6上に換算されたレーザ光の照射パワー値等を表示するようになっている。
このように構成された本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡を用いて標本を観察するには、まず、操作器12により、走査装置4の走査範囲や走査速度、光源部1から出射すべきレーザ光の波長やパワー指令値等を設定し、蛍光観察の開始操作を行う。設定されたレーザ光の波長とパワー指令値に基づいてレーザ光制御器11が光源部1にパワー指令値を設定する信号を出力し、光源部1は設定された波長とパワー指令値に従うパワーのレーザ光P1を出力する。出力されたレーザ光P1は、参照光分離ミラー2に入射され、その一部が反射率1−f2(λ)で反射して参照光検出器10へ入射され、残りが透過率f2(λ)で透過してダイクロイックミラー3へ入射させられる。
ダイクロイックミラー3に入射したレーザ光は反射率1−f3(λ)で反射して、反射率1の走査装置4や透過率f5(λ)の対物レンズ5を介して、標本6へ照射される。レーザ光が標本6に照射されると、標本においては、照射された波長とは異なる波長の蛍光が発せられる。蛍光は、対物レンズ5、走査装置4を介して、ダイクロイックミラー3へ入射され、ダイクロイックミラー3を透過率f3(λ)で透過する。透過した蛍光は、ピンホール部材7を通過して光検出器8により検出され、蛍光のパワーに相当する検出信号がシステム制御装置9に送られる。
参照光分離ミラー2で反射した参照光は、参照光検出器10へ入射してそのパワーを検出される。検出信号は、レーザ光制御器11に検出量P10として伝達される。レーザ光制御器11は、予め分かっている参照光分離ミラー2の反射率1−f2(λ)と透過率f2(λ)、ダイクロイックミラー3の反射率1−f3(λ)、走査装置4の反射率1、対物レンズ5の透過率f5(λ)から、検出量P10に対して下記の換算を行い、標本6上で照射されるレーザ光のパワーP6を計算する。なおλは使用するレーザの波長である。
P6=f5(λ)×(1−f3(λ))×f2(λ)/(1−f2(λ))×P10
換算された標本6上の照射パワー値P6は、システム制御装置9を介して表示器13へ表示される。レーザ光制御器11は、この照射パワー値P6を、蛍光観察開始前に操作器12で設定されたレーザ光のパワー指令値と比較する。レーザ光制御器11は、照射パワー値P6がパワー指令値より大きければ光源部1へ出力するパワー指令値を小さくし、パワー指令値より小さければ光源部1へ出力するパワー指令値を大きくする。これにより、照射パワー値P6がパワー指令値から変動しないように制御される。表示器13への換算パワーの表示は、操作器12からミリワット単位・ワット単位を切り換えたり、数値の桁数を変更したりすることが可能である。
上記のように、標本6へレーザ光のパワーが安定的に照射され表示された状態で、システム制御装置9へ伝達された蛍光のパワーに相当する信号は、走査装置4で走査した位置に応じて配列され、蛍光画像となる。生成された蛍光画像は、システム制御装置9を介して表示器13へ表示される。
本実施形態では、透過率と反射率を加えると1となるように説明した。しかし、本発明がこれに限定されないことは言うまでもない。また、本実施形態では、透過率・反射率等は予め分かっているとして説明した。しかし、観察前に予備実験として、レーザを照射しながら参照光を収集し、換算式の計算の換わりに、パワー指令値または参照光信号と照射パワー測定値との対応関係を示すルックアップテーブルをメモリ(データ格納部)上に構成して、このルックアップテーブルを参照することにより、標本6上へ照射されるレーザ光のパワーへ換算しても構わない。この場合、途中の光学系の特性は、予備実験で得られる収集結果としてメモリ内の値へ反映される。更に、ピンホール部材7・光検出器8や図示しない蛍光を波長毎に分離するダイクロイックミラーは、検出したい蛍光の波長毎に複数あっても構わない。また、算出される数値の精度を向上させるために、参照光検出器10の分光感度特性f10(λ)を考慮してもよい。この場合には、上述の式において参照光検出器10の出力値P10の部分を、f10(λ)×P10に置き換える。
以上のように、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡では、参照光検出器10を用いて標本6へ照射されるレーザ光のパワーの一部を検出して、標本6上へ照射されるパワー値へ換算して、換算されたパワー値を表示したり、光源部1から出射されるレーザ光のパワーを補正することが可能になる。これにより、この走査型レーザ顕微鏡では、操作者が瞬時に照射パワーを認識したり、照射パワーを安定的に変動を少なく保つことができる。また、各部位での透過率・反射率は波長λを考慮した値を用いることにより、参照光検出器10の分光感度特性データや標本6と参照光検出器10との間の光学系の分光透過率特性データとのうちの少なくとも一方を基に標本6上に換算したパワーを得られることから、精度の良い換算パワーを得ることが可能である。
ここで、本実施形態において、レーザ光制御器11は、上記のパワーP6の値を単位面積あたりの照射パワー値に換算し、この単位面積あたりの照射パワー値に基づいて各種の処理を行うようにしてもよい。
次に、本発明の第の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡について、以下に説明する。
なお、本実施形態の説明において、上述した一参考実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡はシステム制御装置9における処理において一参考実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡と相違している。システム制御装置9においては、参照光検出器10で得られた参照光を標本6上での照射パワーだけではなくパワー密度(すなわち、1画素あたりまたは所定の単位面積あたりの照射パワー、1画素を単位面積としてもよい)に換算して表示器13で表示するように動作する。つまり、本実施形態では、システム制御装置9は、照射パワー算出部の機能を有している。
図2は、本発明の第2の実施の形態のシステム制御装置9でのパワー密度を表示するための動作フローを示す図である。
ステップa1は、蛍光観察に用いる対物レンズ5を特定し、その対物レンズの開口数(NA値)から下記の計算式により標本6上でのレーザスポット径を算出する動作である。
φ[mm]=Ka/NA
ここで、φはレーザスポット径、Kaは定数である。
ステップa2は、レーザ光のパワーがガウス分布であるときのレーザスポット径から下記の計算式により分散σを算出する動作である。
σ[mm]=φ/6=Ka/6/NA
ステップa3は、蛍光観察に用いる対物レンズ5の倍率と観察時のズーム値から、下記の計算式により標本6上での1画素の1辺の長さ(lx,ly)を算出する動作である。
lx[mm]=ly[mm]=Kb/OBx/Zoom
ここで、Kbは定数、OBxは対物レンズの倍率、Zoomはズーム倍率である。なお、ズーム倍率は、走査の画角(走査装置4における走査ミラーの振動角度の大きさ)を変化させて観察視野の大小を調整する場合の倍率をあらわす。
ステップb1は、1画素の1辺lx=lyを基に、画素座標(X,Y)を算出する動作である。
ステップb2は、レーザ光制御器11経由で、参照光検出器10により参照光のパワーP10を検出する動作である。
ステップb3は、一参考実施形態と同様の換算方法で、参照光のパワーP10を下記の計算式により標本6上での照射パワー値P6へ換算する動作である。
P6=f5(λ)×(1−f3(λ))×f2(λ)/(1−f2(λ))×P10
ステップb4は、平均μ=0、分散σ=Ka/6/NAとして、下記の計算式により画素座標(X,Y)でのガウス強度分布すなわちパワー密度PD(X,Y)を算出する動作である。ここで、f(X)は画素座標Xにおけるガウス強度分布であり、f(Y)は画素座標Yにおけるガウス強度分布である。
PD(X,Y)=P6×f(X)×f(Y)
=P6×1/(√(2π)×σ)×exp{−(X−μ)/(2×σ)}×1/(√(2π)×σ)×exp{−(Y−μ)/(2×σ)}
=P6×18/1.22/π×NA×exp{−18/1.22×NA×(X+Y)}
ステップb5は、画素座標(X,Y)に応じたパワー密度PD(X,Y)を表示する動作である。ステップb6は1フレーム分の走査が終了したか否かを確認する動作である。ステップb7は、画素座標(X,Y)毎に1フレーム分走査している時間のパワー密度PD(X,Y)を時間積分し、各画素の総和を表示する動作であり、フレーム更新毎にこの表示は更新される。
なお、ステップa1からa3は蛍光観察開始前の設定時に行われる動作であり、ステップb1からb6は、蛍光観察開始後の走査中に1画素ずつ画素座標(X,Y)がずれるたびに繰り返される動作である。また、ステップb7は1フレーム分の走査が終了するたびに繰り返される動作である。
このように構成された第の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡において、まず、蛍光観察開始前に、システム制御装置9はステップa1からa3のように、使用する対物レンズ5のNA値と使用する対物レンズ5の倍率OBxと観察時のズーム値Zoomのデータを収集する。このNA値から、標本6上でのレーザ光のスポット径φ[mm]とレーザ光がガウス密度分布である場合の分散σ[mm]を算出し、倍率OBxとズーム値Zoomから標本6上での1画素の1辺lx[mm]=ly[mm]を算出し、上記各情報を、システム制御装置9内の図示しないメモリへ格納しておく。
操作器12により蛍光観察の開始操作が行われると、光源部1からレーザ光が出力されると共に、走査装置4により標本6上でレーザ光が走査される。この時、レーザ走査の中心である画素位置(X,Y)にはガウス密度関数に則ったパワーのレーザ光が標本6上に照射されている。ステップb1により画素位置(X,Y)を把握したシステム制御装置9は、ステップb2において、レーザ光制御器11経由で参照光検出器10により、参照光のパワーP10を検出し、ステップb3において、一参考実施形態と同様の換算方法で、参照光のパワーP10を標本6上での照射パワー値P6に換算する。
さらに、ステップb4において、図示しないメモリへ格納していた値を読み出して、平均μおよび分散σとして、画素座標(X,Y)でのガウス強度分布すなわちパワー密度PD(X,Y)を算出し、ステップb5において、画素座標(X,Y)に応じたパワー密度PD(X,Y)を表示器13へ表示する。
さらに、ステップb6のように1フレーム分の走査を終了したか否かを確認する。走査が終了した場合にはステップb7のように画素座標(X,Y)毎に1フレーム分走査している時間のパワー密度PD(X,Y)を時間積分し、その時間積分した各画素のパワー密度PD(X,Y)の総和を表示器13に表示する。
走査装置4によりレーザ光は走査されており、画素座標(X,Y)は次の画素へ移動しており、再度ステップb1からb7の動作を繰り返す。画素座標(X,Y)が予め設定された1フレームサイズに到達したら、再度走査初期位置へ戻り、同様の動作を繰り返すか、もしくは蛍光観察を終了する。
以上のように、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡によれば、対物レンズ5を切り換えたりズームを変更して観察しても、画素単位での標本6上に照射されるレーザ光の照射パワー値を表示できる。また、画素単位だけでなく様々な単位面積当たりのパワー密度として表示することが可能である。
さらに、画素毎に表示されるパワー密度が走査位置に応じて更新されるため、走査位置に応じたガウス密度分布の影響を受ける画素位置の経時変化を確認できる。また、複数の隣り合う画素を選択もしくは特定し、そのパワー密度を足し合わせて表示することで、観察時に着目している箇所の照射パワーを確認することも可能となる。さらに、時間積分した各画素のパワー密度の総和を表示するため、1フレームを走査した間に照射したレーザ光の換算照射パワー値をフレーム毎に更新された値で確認できる。
図3に、本発明の第の実施形態において、観察される細胞の画像と照射するレーザ光のスポットの一例を示す。図3(a)、図3(e)はズーム値Zoomが1の場合に観察された細胞の状態を示す画像の一例である。これらの図では、細胞は、X6画素目、Y5画素目に位置している。図3(b)はズーム値Zoomが1で照射されるレーザ光のスポット径が1画素相当である場合を示す図の一例である。図3(c)はズーム値Zoomが1で照射されるレーザ光のスポット径が3画素相当である場合を示す図の一例である。図3(b)、図3(c)は、画角に対してレーザ走査がX6画素目・Y5画素目になった状態を示す。図3(d)はズーム値Zoomが10の場合に観察された細胞の状態を示す画像の一例であり、図3(a)で観察された細胞を10倍ズームで観察した画像である。
なお、ここでは説明を簡略化するために、観察するためにレーザを走査する領域を、X10画素・Y10画素として説明するが、これに限定されないことは言うまでもない。
まず、図3(b)に示すように、照射レーザのスポット径が1画素相当である場合について説明する。
図3(a)に示すように、ズームが1倍の場合に、細胞がおおよそ1画素のサイズに相当し、かつ、照射するレーザ光のスポット径φ[mm]は、図3(b)に示されるように、約1画素のサイズに相当するようにシステムが設定されているものとする。このとき、レーザスポットの光量総量がP[mW]であったと仮定すると、X1画素目・Y1画素目からX10画素目・Y10画素目まで走査する間の内で、X6画素目・Y5画素目にレーザを照射しているタイミングで、細胞に対してレーザスポットの光量総量である光量P[mW]が照射される。
この細胞をズーム10倍で観察した場合、図3(d)に示すように観察される。細胞は約10×10=100画素のサイズに相当する。レーザ光のスポット径、光量総量が前述と同様のφ[mm]、P[mW]であったと仮定すると、図のように1画素のほぼ10倍の大きさのレーザスポットで標本6が走査される。レーザスポットがX1画素目・Y1画素目からX10画素目・Y10画素目まで走査する間に、その走査位置に応じて各画素におけるレーザ光の照射光量は変化する。1フレーム全体(すなわちX1画素目・Y1画素目からX10画素目・Y10画素目まで)を走査した場合に、各画素に照射されるレーザ光の光量は、図2のフローチャートの処理に従って算出される。1フレームの走査によって細胞に照射されるレーザ光量の合計を算出するには、画像上で細胞に含まれるすべての画素(図3(d)の斜線部分)を指定し、指定された各画素の照射光量を合算すればよい。
次に、図3(c)に示すように、照射レーザのスポット径が3画素相当である場合について説明する。
図3(e)に示すように、ズーム1倍の場合に、細胞が約1画素のサイズに相当し、かつ、照射するレーザ光のスポット径が、約3画素のサイズに相当する(すなわちレーザスポット径=3×φ[mm])ようにシステムが設定されているものとする。このとき、レーザスポット全体での光量総量がP[mW]であったと仮定すると、X1画素目・Y1画素目からX10画素目・Y10画素目まで走査する間に、X5画素目・Y4画素目からX7画素目・Y4画素目までにレーザ光を照射しているタイミングで、レーザスポット径の下側部分が細胞へ照射される。また、X5画素目・Y5画素目からX7画素目・Y5画素目までにレーザを照射しているタイミングで、レーザスポット径の中央部分が細胞へ照射される(特に、X6画素目・Y5画素目でレーザスポット径の中心付近が細胞へ照射される)。またX5画素目・Y6画素目からX7画素目・Y6画素目までにレーザを照射しているタイミングで、レーザスポットの上側部分が細胞へ照射される。これらの総和が細胞への照射光量P’[mW]となる。光量P’[mW]は、上述した図2のフローチャートの処理に従って算出される。
このように、ガウス分布に近似したレーザ光では、標本となる細胞のサイズに比較してレーザ光のスポット径が大きくなると、走査中での照射されるタイミング・領域(エリア)・光量が分布状態になるため、正確な光量の把握は困難になる。しかし、本実施形態のように、単位面積当たりのパワー密度を算出して表示することで、観察したい任意形状の標本への照射される光量が時間毎に把握や管理ができるようになる。これにより、標本となる細胞の褪色の進行の度合いを確認したり、褪色の時間を推定したりしながら、観察することが可能となる。また、対物レンズ倍率、ズーム倍率等の走査条件や観察している細胞のサイズによらず、照射されているパワー密度が単位面積毎に把握することができるようになる。
次に、本発明の第の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡について、図4から図6を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡は、蛍光観察に先立って、光量調整プリスキャンを行う方式のもので、図4に蛍光観察前の光量調整プリスキャン時の構成、図5に蛍光観察時の構成を示す。
なお、本実施形態の説明において、図1に示した一参考実施形態およびの実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡と構成を共通とする箇所には同一符号を付しその説明を省略する。
図4および図5において、システム制御装置9には、指令パワースイープ発生器16、換算パワー密度格納メモリ17および指令パワー特定器18が接続されている。指令パワースイープ発生器16は、システム制御装置9からレーザ光制御器11へのパワー指令値を、1フレーム走査が終わる度に、小さな値から大きな値もしくは大きな値から小さな値へと徐々に変更するようにスイープする。換算パワー密度格納メモリ17は、後述する光量検出器19による標本位置でのレーザ光量実測値を換算することで算出される、標本6上の各画素位置(X,Y)での換算パワー密度を格納しておくメモリである。指令パワー特定器18は、換算パワー密度格納メモリ17を参照して、標本6上で各画素のパワー密度が所望の値となるようなパワー指令値を特定するようになっている。
光量調整プリスキャンを行う場合には、図4に示されるように、光量検出器19が蛍光観察時の標本6の位置に配置され、対物レンズ5から出射されたレーザ光の光量が検出される。光量検出器19によるレーザ光の検出光量P19は、システム制御装置9に送られるようになっている。光量調整プリスキャンを行わない場合には、光量検出器19は蛍光観察時の標本6の位置から退避させられ、標本6を配置可能とするスペースが空けられるようになっている。
このように構成された本発明の第の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡を用いて蛍光観察を行う場合には、まず、図4に示されるように、蛍光観察開始前に、標本6が退避され、光量検出器19が標本6の配置されることとなる位置に配置される。次いで、操作器12により、光源部1からのレーザ光のパワー指令値Pcmdおよびレーザ光を照射する標本上の領域等が設定され、光量調整プリスキャンの実行操作が行われる。
光量調整プリスキャンの実行操作が行われると、まず、指令パワースイープ発生器16がスイープするパワー指令値のレンジの最小値を設定してレーザ光制御器11に指令する。光源部1は、指令された最小のパワー指令値に相当するパワーのレーザ光を出射する。レーザ制御器11は、参照光検出器10で検出される参照光信号に基づいて、光源部1からの出力光量がパワー指令値に従うように光源部1を制御する。
この状態で走査装置4が走査を行う。
光量検出器19で検出される標本位置でのレーザ光量P19は、システム制御装置9へ送られる。システム制御装置9は、図6のフローチャートに基づいて、各画素座標におけるパワー密度PDc(X,Y)を、第1の実施形態と同じように算出し、表示器13に表示する。ただし、図6では、ステップc1,c2のように光量検出器19の出力値P19をそのまま標本上での照射パワーとして用いる。
また、算出された画素ごとのパワー密度値PDc(X,Y)は、換算パワー密度格納メモリ17に転送されて格納される(ステップc3)。
1フレーム分の走査が終わると、次に指令パワースイープ発生器16がパワー指令値を前回設定したパワー指令値より少し大きな値に設定し、同様の動作を繰り返す(ステップc4、c5)。これら一連の動作を、スイープするパワー指令値のレンジの最大値が設定されるまで繰返す。最終的に、パワー指令値と画素座標とで相関付けられた換算パワー密度の値PDc(Pcmd,X,Y)が換算パワー密度格納メモリ17に格納される。
パワー指令のレンジの最大値が設定されてから1フレーム分の走査が終了すると、光量検出器19が退避させられ、標本6が光量検出器19の配置されていた場所に配置される(図5の状態)。これにより、光量調整プリスキャンの実行を終了する。
その後、通常の蛍光観察を開始し、参照光によるパワー指令の表示や補正、画素毎のパワー密度の表示を行いながら、蛍光観察を行う。照射パワーや画素ごとのパワー密度の表示処理では、換算パワー密度格納メモリ17を参照して、参照光検出器10の出力P10またはパワー指令値Pcmdに対応する標本6上の照射パワー実測値P19または画素ごとのパワー密度PDc(X,Y)を読み出して表示する。したがって、本実施形態では、標本6上の照射パワーの実測値に基づいて、標本観察中のレーザ照射光量を表示することができる。
標本6では細胞の他にスライドガラスやカバーガラスがあったり、対物レンズ5でも油浸対物レンズや水浸対物レンズを用いたりすることがある。この場合には、これら細胞と対物レンズ5との間の物質による屈折率等の値を予め入力しておき、光量検出器19で得られる検出量を補正して、換算パワー密度格納メモリ17へ格納することも可能である。なおこの補正は、一参考実施形態およびの実施形態における照射光量の算出時に行うことも可能である。
以上説明したように、蛍光観察前に光量調整プリスキャンを行うことにより、標本6上での所望の照射パワーでレーザ光を出射でき、かつ、蛍光観察時に参照光の検出も行うので安定的にレーザ光を標本6へ照射できる。
また、指令パワー特定器18は、換算パワー密度格納メモリ17に格納された値を参照することにより、操作器12により設定されたレーザ光のパワー指令値Pcmdを標本6上で実現するのに最適なレーザ光制御器11の出力を特定する。この特定されたレーザ光制御器11の出力を用いて、レーザ出力を制御するようにしてもよい。
ここで、操作器12により設定されたレーザ光の照射領域に含まれる画素座標(X,Y)を抽出し、各画素のパワー密度の値PDc(X,Y)の総和を算出することにより、指定した領域に対する照射パワーの総計を得ることもできる。このパワー総計値を実現するのに最適なパワー指令値を特定し、これに基づいてレーザ出力を制御するようにしてもよい。
さらに、光量検出器19としてCCD(Charge Coupled Devices)のような二次元アレイ素子を用いて、瞬時に全画素座標(X,Y)のパワーやパワー密度を把握することも可能である。
また、標本6上に換算した画素毎のパワー密度を算出しているので、レーザ光を照射する領域を特定しても、所望の照射パワーでレーザ光を出射できる。さらに、参照光検出器10からの検出値と、参照光検出器10と標本6との間の光学系の透過率特性データとに基づいて、標本6上でのパワーに換算した値を算出するのではなく、実際のシステム上に参照光分離ミラー2、ダイクロイックミラー3、走査装置4および対物レンズ5が配置された状態で、光量検出器19で直接検出するので、これにより、この走査型レーザ顕微鏡では、システム毎の個体差によらず、標本6上でのより正確な光量を把握することが可能になる。
その他に、蛍光観察時に、フレーム更新毎にパワーやパワー密度の表示を更新したり、記録を行うことも当然可能である。
また、各実施形態において図示して説明した機能ブロックの構成は、必ずしもハードウェアの構成と一致している必要はなく、たとえば複数の機能ブロックを一つのハードウェアの構成にまとめて実現することも可能である。
また、各実施例におけるレーザ光制御器11は、光源部1に対して、出射するレーザ光の波長や強度を制御する機能と、参照光検出器10からの参照光信号に基づいて標本上の照射パワーを算出する機能を備えるが、このうちの照射パワー算出機能を、レーザ光制御器11とは別体のハードウェアで構成したり、システム制御装置9内でソフトウェア的に実現してもよい。
また、表示器において照射パワーは表示せずに照射パワー密度のみを表示してもよい。さらに、パワー密度の時間的積算値だけでなく、ビーム全体の照射パワーの積算値を算出して表示するようにしてもよい。積算値の算出を、例えば第2実施形態のように1フレーム毎におこなうことにより、1つの蛍光画像を取得するために照射したレーザ光の総光量を把握することができる。
本発明の一参考実施形態およびの実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡を模式的に示す全体構成図である。 図1の走査型レーザ顕微鏡のシステム制御装置において、パワー密度を表示するための動作フローを示す図である。 図1の走査型レーザ顕微鏡において、観察される細胞の画像と照射するレーザ光のスポットの一例を示す図である。 本発明の第の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡のプリスキャン時の構成を模式的に示す全体構成図である。 図4の走査型レーザ顕微鏡の蛍光観察時の構成を模式的に示す全体構成図である。 図4の走査型レーザ顕微鏡のシステム制御装置において、標本上のレーザ照射パワーを測定するプリスキャン時の動作フローを示す図である。
符号の説明
1 光源
2 参照光分離ミラー(光学系)
3 ダイクロイックミラー(光学系)
4 走査装置(光学系)
5 対物レンズ(光学系)
6 標本
8 光検出器
9 システム制御装置(処理装置)
10 参照光検出器
11 レーザ光制御器

Claims (14)

  1. レーザ光を射出する光源と、
    該光源から射出されたレーザ光を標本上で走査する走査装置と、
    前記標本からの光を検出する光検出器と、
    該光検出器からの信号を前記標本の画像信号に変換する処理装置と、
    前記光源から射出されるレーザ光の一部を参照光として分離する分離ミラーと、
    該分離ミラーにより分離された前記参照光を参照光信号として検出する参照光検出器と、
    前記光源から射出されるレーザ光のパワーを制御するレーザ光制御部と、
    前記参照光検出器により検出された参照光信号に基づいて前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値を算出する照射パワー算出部と、
    算出された前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値を表示する表示部と、を備え、
    前記照射パワー算出部が、前記標本と前記参照光検出器との間の光学系の透過率特性データに基づいて、参照光信号を標本上の単位面積あたりの照射パワー値に換算し、
    該透過率特性データには、前記分離ミラーと前記標本との間の対物レンズを含む光学系の透過率が含まれる走査型レーザ顕微鏡。
  2. 前記照射パワー算出部が、前記標本と前記参照光検出器との間の光学系の透過率特性データに基づいて、前記参照光信号を標本上の照射パワー値に換算し、
    前記レーザ光制御部は、この照射パワー値に基づいて前記光源から射出されるレーザ光のパワーを補正する請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  3. 前記照射パワー算出部が、前記参照光検出器の分光感度特性データおよび前記標本と前記参照光検出器との間の光学系の分光透過率特性データの少なくとも一方に基づいて、前記参照光信号を前記標本上の照射パワー値に換算する請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  4. 前記単位面積は前記標本の走査画像における1画素の大きさである、請求項に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  5. 標本の位置に配置される照射光量検出器と、
    前記レーザ光制御部のパワー指令値または前記参照光検出器からの参照光信号と前記照射光量検出器によって測定される前記標本上の照射パワー測定値とを対応付けて記憶するデータ格納部とを備え、
    前記照射パワー算出部は、前記パワー指令値または前記参照光信号に対応する前記標本上の照射パワー測定値を前記データ格納部から読み出すことによって照射パワーを求める請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  6. 前記照射パワー算出部が、前記標本上の照射パワー値を前記標本上の単位面積あたりの照射パワー値に換算し、
    前記走査型レーザ顕微鏡はこの単位面積あたりの照射パワー値に基づいて、前記標本上の特定領域に対して所望の照射パワー値を達成可能なパワー指令値を特定するパワー指令特定部を備え、
    前記レーザ光制御部は、前記パワー指令特定部によって特定されたパワー指令値に基づいて前記光源を制御する請求項に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  7. 前記データ格納部が前記標本上の照射パワー値から換算された前記単位面積あたりの照射パワー値の情報を格納する請求項に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  8. 前記照射パワー算出部が、ガウス密度分布に基づいて、前記参照光信号を前記標本上の単位面積当たりの照射パワー値に換算する請求項に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  9. 前記表示部は、前記単位面積あたりの照射パワー値を、走査の1画素毎に更新して表示する請求項に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  10. 前記照射パワー算出部は、前記単位面積あたりの照射パワー値に基づいて、前記単位面積あたりの照射パワーの時間的積算値を算出し、
    前記表示部は前記照射パワーの時間的積算値を表示する請求項に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  11. 前記表示部は、前記標本上の照射パワー値を、走査の1画素毎に更新して表示する請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  12. 前記照射パワー算出部は、前記単位面積あたりの照射パワーを、一回のレーザ走査を行っている間で積算する請求項10に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  13. 前記照射パワー算出部は、前記標本上の照射パワーの時間的積算値を算出し、前記表示部はこの時間的積算値を表示する請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。
  14. 前記照射パワー算出部は、前記標本上の照射パワー値を、一回のレーザ走査を行っている間で積算する請求項13に記載の走査型レーザ顕微鏡。
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