以下、図面を参照してこの発明の種々な実施の形態を説明する。始めに、圧縮動画を放送(配信)する方式の概要について述べておく。デジタルTV放送やインターネットなど有線を使用した放送などの圧縮動画を放送(配信)するための方式において、共通の基本フォーマットであるMPEG-TS方式は、パケットの管理データ部分とペイロードに分かれる。ペイロードには、再生されるべき対象のデータがスクランブルの掛かった状態で含まれている。日本のデジタル放送規格であるARIBによると、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、SI(Service Information)に関しては、スクランブルされていない。また、PMTやSI(SDT:Service Description Table、EIT:Event Information Table、BAT:Bouquet Association Table)を利用してさまざまな管理情報が作成される。再生対象としては、MPEGビデオデータ、Dolby AC-3(登録商標)オーディオデータ、MPEGオーディオデータ、データ放送データなどがある。さらに、直接再生対象には関係ないが、再生する上で必要なPAT、PMT、SIなどの情報(番組情報等)がある。PATには、番組毎のPMTのPID(Packet Identification)が含まれており、さらにPMTにはビデオデータやオーディオデータのPIDが記録されている。
デジタル放送を受信しデコードするSTB(Set Top Box)での通常の再生手順は次のようになる。すなわち、電子番組情報(EPG情報)によりユーザが番組を決定すると、目的の番組の開始時間にPATを読み込み、そのデータを元に希望の番組に属するPMTのPIDを決定する。そのPIDに従って目的のPMTを読み出し、そこに含まれる再生すべきビデオおよびオーディオパケットのPIDを決定する。そして、PMTやSIによりビデオおよびオーディオの属性を読み出して各デコーダへセットし、前記ビデオおよびオーディオデータをPIDに従って切り出して、それらの再生を行う。ここで、PAT、PMT、SI等は途中再生にも使用するために、数100ms毎に送信されてくる。
このようなストリーム(特に衛星または地上デジタル放送のストリーム)を記録するための規格がHD_DVD-VR規格(第1規格)としてDVDフォーラムにより作成され、この規格に基づくHigh-definition digital video recorderが既に商品化されているが、デジタル放送ストリームを記録するための別の規格(第2規格)に基づくHigh-definition digital video recorderも既に商品化され普及が始まっている。
ここで、デジタル放送は国毎に放送方式が違う。たとえば、日本ではARIB(Association of Radio Industries and Businesses)、米国ではATSC(Advanced Television Systems Committee)、ヨーロッパではDVB(Digital Video Broadcasting)となっている。
ARIBでは、ビデオはMPEG−2であり、解像度は1080i、720p、480i、または480pで、フレームレートは29.97Hz、59.94Hz、または60Hzとなり、オーディオはAAC(MPEG-2 AUDIO)でサンプリング周波数が48kHz、44.1kHz、32kHz、24kHz、22.05kHz、または16kHzとなっている。
ATSCでは、ビデオはMPEG−2であるが、解像度は1080*1920(I,p)、720*1280p、480*704(I,p)、または480*640(I,p)で、フレーム周波数は23.976Hz、24Hz、29.97Hz、30 Hz、59.94 Hz、または60 Hzとなり、オーディオはMPEG-1 Audio Layer1&2(DirecTV)またはAC3 Layer1 & 2(Primstar)で、サンプリング周波数は48kHz、44.1kHz、または32kHzとなっている。また、ATSCでは、米国内でも種類があり、Iピクチャが無いストリームも存在する。その場合は、複数のピクチャをデコードして表示画像を得ることになる。例えばMPEG−2の場合、Pピクチャを複数用意してデコードすることにより映像を再生できるが、再生する画像が1画面分用意されるまで表示はされない(この場合、Iピクチャが無いため、表示される画像の画質は落ちる)。
DVBでは、ビデオはMPEG−2であるが、解像度が1152*1440i、1080*1920(I,p)、1035*1920、720*1280、(576,480)*(720,544,480,352)、または(288,240)*352で、フレーム周波数は30Hzまたは25Hzとなり、オーディオはMPEG-1 audioまたはMPEG-2 Audioでサンプリング周波数が32kHz、44.1kHz、または48kHzとなっている。
なお、MPEG−4 AVCあるいはVC−1などの方式では、フレーム内に一部イントラブロックを持ち、そのピクチャを複数用意してデコードすることにより、映像を再生することになる。
このように、デジタル放送の方式は国により違い、また、同じ国内でも放送局毎にデジタル放送方式が違う可能性もある。そのため、デジタル放送録画用のレコーダでは、使用されるデジタル放送方式それぞれに応じて録画データ(オブジェクト)をファイルとして記録し管理する。HD_DVD-VRでは、管理情報ファイル(図10のHR_SFInn.IFO、HR_SFInn.bup:nnは任意の整数)が1以上存在可能であり、1種類以上の放送方式毎に管理情報ファイルを追加できるようになっている。
放送方式(ARIBなど)が分かっておりその放送方式にレコーダが対応している場合は、再生時間(PTM)ベースで管理されるタイプAストリーム(SOB_STRA)として保存される。一方、放送方式が不明な場合、あるいはその放送方式にレコーダが対応していない場合は、nn=0とし、パケット到着時間(PATS)ベースで管理されるタイプBストリーム(SOB_STRB)として保存される。
MPEGでは、通常、Iピクチャ(Intra-Picture:フレーム内符号化画像)を中心に再生処理が行われる。それは、Iピクチャが1つで1枚の画像を構成することができるためである。しかしながら、デジタル放送方式の中には、Iピクチャが無い方式もあり、その場合、Iピクチャ無しの場合に対応したデコーダが必要となる。そのため、オブジェクト(SOB)内にIピクチャが無いことを認める方式であるかどうかの識別情報が、記録されたオブジェクトの管理上必要となる。
そのため、この発明の一実施の形態では、一部の管理情報(図14のSOB_GI)内のSOB_TY/SOBU_MODE(図示せず)に、Iピクチャのないデータ単位(Non-Intra SOBU)が含まれているかどうかの情報を保存できるようにしている。ここで、Iピクチャ(フレーム内符号化画像)が存在するデータ単位はIntra SOBU(あるいは単にSOBU)としてNon-Intra SOBUから区別される。MPEG−4 AVCやVC−1にはIピクチャに相当する参照ピクチャ(Reference Picture)がある。この発明の一実施の形態では、MPEG−2のIピクチャもMPEG−4 AVC等の参照ピクチャも、基準ピクチャ(リファレンスピクチャ)として扱うことにする。つまり、参照ピクチャを含まないMPEG−4 AVC等のデータ単位もNon-Intra SOBUとして扱うことにする。
ここで、HD_DVD-VRで扱われるコンテンツ(記録オブジェクト)の種類には、アナログ放送若しくはアナログ入力用のVOBと、デジタル放送用SOBの2種類があり、SOBはさらに解析可能コンテンツ(再生時間ベースで管理されるTYPE_A_SOB)と解析不能コンテンツ(パケット到着時間ベースで管理されるTYPE_B_SOB)に分けられる。さらに、TYPE_A_SOBは、各放送方式(JAPAN_ISDB、ARIB、DVBなど)毎と、マニファクチャーモードに分けられ、それぞれの方式/モードに従って、対応する値がセットされる。VOBはPS(Program Stream)に基づいて作成され、SOBはTS(Transport Stream)に基づいて作成される。
図1の一実施の形態において、RecordableあるいはRe-writableな情報記録媒体100(図1(a))の具体例としては、光ディスク(波長650nm前後の赤色レーザあるいは波長405nm以下の青紫ないし青色レーザを用いた、単記録層または複数記録層のRまたはRWディスク等)、ハードディスクドライブ(HDD)、あるいは固体メモリ(大容量のフラッシュメモリなど)がある。この情報記録媒体100は、図1(b)に示すように、リードイン領域110とリードアウト領域113の間に、ファイルシステムが入っているボリューム/ファイル構造情報領域111とデータファイルを実際に記録するデータ領域112を含んで構成されている。上記ファイルシステムは、どのファイルがどこに記録されているかを示す情報で構成されている。
データ領域112は、図1(c)に示すように、一般のコンピュータが記録する領域120、122と、AVデータを記録する領域121を含んでいる。AVデータ記録領域121は、図1(d)に示すように、AVデータの管理情報ファイルがあるAVデータ管理情報領域130と、DVD-Video(ROM Video)規格に準じたオブジェクトデータのファイルが記録されるROM_Videoオブジェクト群記録領域131と、ビデオレコーディング(DVD−VR)規格に準じたオブジェクトデータのファイル(VROファイル)が記録されるVRオブジェクト群記録領域132と、デジタル放送に対応したオブジェクトが第1規格に基づき記録されるストリームオブジェクトデータファイル(SROファイル)を含む記録領域133と、デジタル放送に対応したオブジェクトが第2規格に基づき記録されるストリームオブジェクトデータファイル(Clip AV Streamファイル)を含む記録領域233などから構成されている。
図1(d)のストリームオブジェクト群記録領域133に記録されるストリームオブジェクトの構造は、1以上のSOB141で構成され、各SOBは、例えばTV放送の1番組に相当する。SOB141は1以上のSOBU(Stream object unit)143で構成され、SOBUは、一定時間間隔(図16のSOBU_PB_TM_RNGの値により変化する)分のオブジェクトデータもしくは、1以上のGOPデータに相当する。(SOBU_PB_TM_RNGは、図12に示すタイプAのSTR_FIに含まれるSOBI内のタイムマップ情報SOB_TMAPIに含まれている。)なお、ストリームの解析不能時にPATSベースで管理情報を構築する場合、そのオブジェクトユニットAT_SOBUはAT_SOBU_TM(図17)に示される時間間隔で区切られる。AT_SOBU_TMは、秒単位で指定する場合と27MHzのカウント値で指定する場合の2種類が考えられる。
ただし、転送レートが低い場合1s(1秒)以内で1GOPが送られない場合が考えられる(VRでは内部エンコードであるため自由にGOPを設定できるが、デジタル放送をストリーム記録するSRの場合ではエンコードが放送局側であるため、どんなデータが来るか不明な可能性がある)。その場合は、SOBUを1sの時間で区切り、区切ったSOBU内にリファレンスピクチャがないことを示すよう、1STREF_SZ=0を設定する。この場合、ランダムアクセスに使用できないSOBUが作られる。このため、ランダムアクセス可能なピクチャの先頭を含むSOBUをエントリSOBU(図19のSOBU_ENT)と称して区別する。なお、1STREF_SZの情報フィールドは、ストリームファイル情報テーブル(図12のSTR_FIT)に含まれるストリームタイムマップ(STMAP)内のSOBU_ENTに設けられる。
また、転送レートが高く、Iピクチャが頻繁に送られる場合も考えられる。その場合、SOBUが頻繁に区切られ、それに伴いSOBUの管理情報が増え、全体の管理情報が肥大化する恐れがある。そこで、(SOB最後のSOBU以外の)SOBUは、総録画時間により決めた一定時間間隔(例えば1ないし2秒毎:区切りはピクチャ単位)または1以上のGOPで区切るのが適当となる。
図1の構成において、VRオブジェクト群記録領域132には1以上のビデオオブジェクト(VOB)140が格納され、各VOB140は1以上のビデオオブジェクトユニットVOBU142を含んでいる。1つのVOBU142は1以上の種々なPacket144〜146で構成されている(図1(e)〜図1(g))。
また、第2規格のストリームオブジェクト群記録領域233には1以上のClip AVストリームオブジェクト241が格納され、各Clip AVストリームオブジェクト241は1以上のAligned Unit247を含んでいる。1つのAligned Unit247は1以上のSource Packet251で構成されている(図1(j)〜図1(m))。各Source Packet251は、図1(n)に示すように、TP-extra Header262とMPEG-TSパケット263のペアを複数含んでいる。各TP-extra Header262は、mビット(2ビット)のコピー制御情報(CCI*)262bとnビット(30ビット)のパケット到着タイムスタンプ(ATS)262aで構成されている。
一方、第1規格のストリームオブジェクト群記録領域133には1以上のストリームオブジェクト(SOB)141が格納され、各SOB141は1以上のストリームオブジェクトユニットSOBU143を含んでいる。1つのSOBU143は1以上のPacket Group147で構成されている。
各Packet Group147は、図1(h)に示すように、例えば16(あるいは32)パック(1 pack=1 Logical Block:2048バイト)に対応しており、各Packet Group147はPacket Group Header161と複数のMPEG-TSパケット163(170個)で構成されている。各MPEG-TSパケットの到着時間(Arrival Time)は、各MPEG-TSパケットの前に配置されたPATS(Packet Arrival Time Stamp:4バイト=32ビット)162で表される。このPATS(第1規格)の32ビットは、mビット(2ビット)+nビット(30ビット)に分解できる。このnビット(30ビット)部分は第2規格のATS(Arrival Time Stamp)262aに対応している。
Packet Group147の先頭に配置されたPacket Group Header161内には、図1(i)または図2〜図4に示すように、Header_ID(0x00000FA5)が設定され、続いてパケットグループ一般情報PKT_GRP_GI、コピー管理情報CCI(Copy Control Information)またはCPI(Contents Protection Information)、業者情報MNIあるいはMNFI(Manufacturer’s Information)および、第2規格から第1規格へのデータ変換があったときに“1”、その変換がないときは“0”が記載されるオプションの予備フラグ(AUX_FLG)等が含まれている。
ここで、MPEG-TSパケットの到着時間は、録画開始を0(または所定の値)とし、録画終了までリニアにカウントアップさせる必要がある。ただし、STC(System Time Counter)とPATSは同じ値を示すとは限らない(初期値の違いなどのため)。しかしながら、PATS用カウンタのカウント間隔は、再生同期が合っている状態で、PCR(Program Clock Reference)取り込みと次のPCR取り込みの間隔に対応したSTC用カウンタのカウント間隔に対して、同期させると有利である。なお、PCRは、MPEG-TS内の図示しないアダプテーションフィールドに含まれている。また、Packet Groupには2つまでのSOBが混在する事を許可する。つまり、SOB毎にPacket Groupをアラインしなくてもよい。
なお、各PATSに固有の下位4バイトは各PATS(パケット到着時間の情報フィールド)に含まれているが、先頭PATSの上位2バイトはPacket Group Header161(図2)内のパケットグループ一般情報(PKT_GRP_GI)内に記述されるFIRST_PATS_EXTに含まれるようになっている。これにより、実質上6バイトでPATSを表現しつつも、各PATSに6バイトのパケット到着時間を個別に記述するよりもデータ量を削減できる。
PKT_GRP_GI(図2)は、パケット種別PKT_GRP_TY(1=MPEG-TS)、Packet Groupのバージョン番号VERSION、Packet Groupのステータス情報PKT_GRP_SS、Packet Group内の有効パケット数Valid_PKT_Ns、先頭のパケットに対するPATSの上位2バイトFIRST_PATS_EXT等で構成されている。
さらに、PKT_GRP_SS(図2)は、スタッフィングが行われたかどうかを示すビットSTUF(このSTUFビットが設定されている場合、Valid_PKT_Nsが0xAA以外の値を取る事を示している)と、PATS_SSを含んで構成されている。ここで、PATS_SSは、PATSの精度を示す値である(例えば、PATS_SSが00のときはPATS、FIRST_PATS_EXTの両方が有効で精度6バイトとなり;PATS_SSが01のときはPATSのみ有効で精度4バイトとなり;PATS_SSが10のときはPATS、FIRST_PATS_EXTの両方が無効で精度無しとなる)。すなわち、先頭パケットのPATSの拡張バイトFIRST_PATS_EXTは、例えばPacket Groupの先頭にあるパケットの到着時間の上位2バイトで構成され、下位4バイトは各パケットの前に付けられている。これにより、より正確な時間の再生処理が可能となっている。
Packet Group Header161(図2)内にはコピー制御情報(CCI)の記述場所があり、各Packet Groupのコピー制御をPacket Group Header161のところで行う。このCCI(図3)の値は、デジタルコピー制御記述子、コンテント利用記述子により設定される。その内容は、例えばCGMS(0=禁止、1=無制限許可)、APS(0=APS無し、1=APSタイプ1付加、2=APSタイプ2付加、3=APSタイプ3付加)、EPN(0=コンテンツ保護(インターネット出力保護)、1=コンテンツ保護無し)、ICT(0=解像度制限、1=制限無し)などを含んでいる。ここでは、CGMS+1ビットをPrimitive CCI(P-CCI)としている。
あるいは、CCIは、デジタルコピー制御(CGMS:00=コピー禁止、01=1回コピー許可、11=コピー禁止)、アナログコピー制御(00=APS無し、01=APSタイプ1、10=APSタイプ2、11=APSタイプ3)、EPN(0=コンテンツ保護、1=コンテンツ保護無し)、ICT(0=アナログビデオ出力解像度制限、1=制限無し)、アナログプリエンコードメディア(Source)などの情報で構成することもできる。ここで、APSとはAnalog Protection Systemのことでこの実施の形態ではマクロビジョン(登録商標)を想定している。
また、管理情報側(図14および図15のSOBI_GI)にコピー制御情報(CCIに対応する内容のCPI)を置き全体(オブジェクトとその管理情報の双方)でコピー管理(著作権管理)すること、もしくはCCI(またはCPI)を管理情報側とオブジェクト側(Packet Group)の両方に置き、オブジェクト側(Packet Group)の方を優先として、管理情報とオブジェクトの2段階でコピー管理(著作権管理)することもできる。具体的には、タイトルメニュー(図示せず)ではSOBI_GIのCPIを利用し、実際の機器動作ではPacket GroupのCCI方を優先して処理を行なうことができる。
図4は、パケットグループヘッダに含まれる製造業者情報(MNIあるいはMNFI)の具体例を説明する図である。 MNIあるいはMNFIは、MNF_IDとMNF_DATAで構成されている。NMF_IDは各製造業者(メーカー)を表す値である。その後のMNF_DATAはメーカー毎に自由に設定可能なデータ領域となっている。
すなわち、録画する機器は、メーカーや機種により、第1規格または第2規格のフォーマットには記載されていない独自の機能をもち、他社との差別化を行うことが考えられる。その場合、メーカー独自の情報をオブジェクトデータに埋め込む必要がある場合がある。そこで、この実施の形態ではそれに対応するために、Packet Group Headerにその領域としてMNI(Manufacturer’s Information)を設けている。例えば、(S社のレコーダで)第2規格に基づき作成されたデータが(T社のレコーダで)第1規格のデータに変換されたことをAUX_FLGが示しているときは、その変換元データを作成したレコーダのメーカ名と機種名および/または変換先のデータを作成したレコーダのメーカ名と機種名を、MNI内のデータフィールドに記述することができる。
図7は、第2規格のストリームオブジェクトおよびその管理情報を第1規格のストリームオブジェクトおよびその管理情報に変換し、あるいは第1規格のストリームオブジェクトおよびその管理情報を第2規格のストリームオブジェクトおよびその管理情報に変換する大筋の手順を説明するフローチャート図である。この変換手順は、ファームウエアとして、図32のMPU80内ROM80Cなどに格納しておくことができる。その実行はMPU80が行う。
まず、変換元のフォーマット(例えば第2規格)と変換先のフォーマット(例えば第1規格)を決定したあと、コピー管理情報(CCI/CCI*)やパケット到着時間情報(ATS/First_PATS_EXT)等の値を初期設定で定め(ST10)、続いて変換元のオブジェクトファイルを読み込む(ST20)。読み込んだオブジェクトファイルに対して、所定の変換則(第2規格から第1規格への変換則は図5参照;第1規格から第2規格への変換則は図6参照)に従ってオブジェクトデータを目的のフォーマットに変換する(ST30)。変換すべきファイルが未だあるかどうかを確認し(ST40)、ある場合(ST40Y)はST20へ戻り、ない場合(ST40N)は次の管理情報変換処理へ進む。すなわち、管理情報を読み込む(ST50)。そして、図12〜図28および図29〜図31のデータ構造を参照して説明する変換則に従って、管理情報の変換を行う(ST60)。
ここで、例えば図32の実施の形態において、情報記録の媒体として光ディスク100およびHDD100aを用いる場合は、ディスクドライブ部51aからHDD100aへ、またはHDD100aからディスクドライブ部51aへ、作成した変換後のデータ(オブジェクトおよび管理情報)のダビング(コピー)または移動を行う(オブジェクトがコピーワンスに制限されたデジタル放送を録画したものであるときは移動のみ)。あるいは、同じHDD100a内において、別のディレクトリ間(例えば図10のHDVRディレクトリと図11のZDAVディレクトリの間)で変換を行う。
あるいは、マルチドライブ(第1規格の赤色レーザ光ディスクドライブ51aと第2規格の青色レーザ光ディスクドライブ51b)を装備したレコーダの場合では、それらのドライブ間で変換後のデータ(オブジェクトおよび管理情報)のダイビングまたは移動を行うことができる。これにより、第1規格の光ディスクから第2規格の光ディスクへの変換(若しくはその逆)が可能となり、ユーザの利便性が高まる。
図5は、第2規格のオブジェクト構造を第1規格のオブジェクト構造に変換する方法を説明する図である。また、図8は、第2規格のストリームオブジェクトを第1規格のストリームオブジェクトに変換する具体的な手順の一例を説明するフローチャート図である。この変換手順は、ファームウエアとして、図32のMPU80内ROM80Cまたはオブジェクトデータ変換部80Dに格納しておくことができる。その実行はMPU80が行う。
まず、初期設定において、第2規格オブジェクト側の最初の30ビットATSをゼロに設定し、その上位2ビットに割り当てるATS_UPPERをゼロに設定し、第1規格オブジェクト側のFirst_PATS_EXTに設定されるPATS_EXをゼロに設定する(ST300)。そして、変換元の第2規格オブジェクトファイル(Aligned Unitを含むClip AV Streamファイル)を読み込む(ST302)。続いて、変換先の第1規格オブジェクト側のパケットグループヘッダを設定する(ST304)。すなわち、パケットグループヘッダ(図2)内のPKT_GRP_TYにMPEG-TSを示す“01”を設定し、First_PATS_EXTにPATS_EXを設定する。その後、1つのsource_paketを読み出す(ST306)。そこからTP_extra_Headerを取り出し、その中のATS(30ビット)をワークメモリ(図32のMPU80内RAM80Aなど)に保存する(ST308)。
前回保存したATS(=ATS−1:最初は初期設定値のゼロ)と今回TP_extra_Headerから取り出したATSを比較する(ST310)。今回取り出したATSの方が小さいときはATSが桁上がりした(オーバーフローした)と判断する(ST310イエス)。その場合は、以前のATS_UPPER(最初は初期設定値のゼロ)と今回桁上がりがあった場合のATS_UPPER+1を比較する(ST312)。(ATSのオーバーフローにより)ATS_UPPER+1の方が大きくなっておればATS_UPPERが桁上がりしたと判断する(ST312イエス)。その場合は、PATS_EXを1つインクリメントし(ST314)、ATS_UPPERを1つインクリメントする(ST316)。そして、ATS_UPPERの2ビットを32ビットPATSの上位2ビットに設定し、ATSの30ビットを32ビットPATSの下位30ビットに設定する(ST318)。
変換元オブジェクトファイルの最後でなければ(ST320ノー)、Source_packet170個分、ST306〜ST318を繰り返す(ST322ノー)。Source_packet170個分の処理が終わったら(ST322イエス)、170個のSource_packetのTP_extra_Headerの内容(上位2ビットのコピー許可識別子CCI*)により変換先のCCIの値を決定し、そのCCIをSource_packet170個分に相当するパケットグループのヘッダに設定する(ST324)。
以上の処理が変換元オブジェクトファイルの最後まで行われたら(ST320イエス)、変換先のパケットグループヘッダの内容(図2〜図4)を設定して、得られた新たなオブジェクトファイル(第2規格を第1規格に変換したオブジェクトファイル)を、情報記憶媒体100(またはHDD100a)に保存する(ST326)。すなわち、ST326において、PKT_GRP_TY(図2)にMPEG-TSパケット用のパケットグループであることを示す“01h”を設定し、First_PATS_EXT(図2)にその時点での(最新の)PATS_EXを設定し、CCI(図3)の記述内容(P-CCIに含まれるCGMS部分)をTP_extra_HeaderのCCI*により決定する。また、170個未満のSource_packetでファイルが終わってしまった(ST320イエス)場合は、PKT_GRP_SS内のSTUFビット(図2)に“1”を設定してパケットグループをスタッフィングしSource_packet170個分相当のパケットグループとする。その場合はVALID_PKT_Nsにグループ化したパケットの数(170(または0xAA)−スタッフィング数)が設定される。こうして得られた新たなオブジェクトファイル(第2規格を第1規格に変換したオブジェクトファイル)を保存する。
図6は、第1規格のオブジェクト構造を第2規格のオブジェクト構造に変換する方法を説明する図である。また、図9は、第1規格のストリームオブジェクトを第2規格のストリームオブジェクトに変換する具体的な手順の一例を説明するフローチャート図である。この変換手順は、ファームウエアとして、図32のMPU80内ROM80Cまたはオブジェクトデータ変換部80Dに格納しておくことができる。その実行はMPU80が行う。
まず、初期設定において、第2規格オブジェクト側のCCI*用ビットXXにゼロを設定する(ST330)。そして、変換元の第1規格オブジェクトファイル(パケットグループを含むSOBファイル)を読み込み(ST332)、1つのパケットグループを読み出す(ST334)。その後、第2規格オブジェクト側のCCI*用ビットXXに、パケットグループヘッダ内のP-CCI(図3)の上位2ビット(CGMSに対応する部分)を設定し(ST336)、パケットグループ(第2規格では用いない)を削除する(ST338)。
続いて、削除したパケットグループヘッダの後のPATS+パケットのペアを1組読み出す(ST340)。読み出したPATS(32ビット)の上位2ビットを削除し、残った下位30ビットを第2規格のATSとする(ST342)。このATSの先頭にST336で設定されたCCI*用の2ビットXXを付加して第2規格のTP_extra_Headerとし、このTP_extra_Headerの後にST340で読み出したパケット(MPEG-TSパケット)を付加して、第2規格のSource_packetとする。こうして得られた「TP_extra_Header+Source_packet」を、Aligned Unit(変換先である第2規格のオブジェクト)に追加する(ST344)。
ST340〜ST344の処理は1つのパケットグループ分が終わるまで反復される(ST346ノー)。また、ST334〜ST346の処理は変換元のオブジェクトファイルの最後まで反復される(ST348ノー)。変換元のオブジェクトファイルの最後までST334〜ST348の処理が反復されたならば(ST348イエス)、得られた新たなオブジェクトファイル(第1規格を第2規格に変換したオブジェクトファイル)を、情報記憶媒体100(またはHDD100a)に保存する(ST350)。
図10は、第1規格のディレクトリおよびファイル構造を例示する図である。第1規格のディレクトリHDVR下には、管理情報ファイル(HR_MANGR.IFO)およびそのバックアップファイル(HR_MANGR.BUP)、ビデオオブジェクト(VOB)用ファイルを含むサブディレクトリ(HDVR_VOB)、ストリームオブジェクト(タイプAまたはタイプBのSOB)用ファイルを含むサブディレクトリ(HDVR_SOB)などが配置されている。なお、HR_MANGR.IFOおよびそのバックアップファイルは、オプションで、第2規格から第1規格へのデータ変換があったことを示すフラグAUX_INFを含むことができる。
HDVR_VOBディレクトリ内には、VOBのオブジェクトファイルHR_MOVIE.VROとVOB毎のTMAPファイルHR_Vmmmm.MAP(mmmmは1〜1998)およびそのバックアップファイルHR_Vmmmm.BUPが格納される。
また、HDVR_SOBディレクトリ内には、SOBのオブジェクトファイルHR_STRnn.SROと、SOB(タイプAまたはタイプB)の管理ファイルHR_SFInn.SFI(nn=00の場合はタイプB、nn=01〜0xffの場合はタイプA)およびそのバックアップファイルHR_SFInn.BUPと、SOB毎のTMAPファイルSnn_mmmm.SMP(nn=00の場合はタイプB、nn=01〜0xffの場合はタイプA、mmmmは1〜1998)およびそのバックアップファイルSnn_mmmm.BUPが格納される。なお、Snn_mmmm.SMPのmmmmは、タイプAのSOBでは図16のSOB_INDEX(a)と同じ番号となり、タイプBのSOBでは図17のSOB_INDEX(b)と同じ番号となる。
図11は、第2規格のディレクトリおよびファイル構造を例示する図である。第2規格では、コンテンツ保護情報を含むAACS(Advanced Access Content System)ディレクトリが個別に存在し、それに加えて管理情報を含むディレクトリZDAVがある。ディレクトリZDAV下には、管理情報ファイルinfo.zdav(このファイルは、オプションで、第1規格から第2規格へのデータ変換があったことを示すフラグAUX_INF*を含むことができる)、メニューサムネール用ファイル、マークサムネール用ファイル、PlayList用データファイル(PLAYLISTディレクトリ)、Clip用データファイル(CLIPINFディレクトリ)、Clip AV Stream用ファイル(STREAMディレクトリ)などが配置されている。
図10および図11の例からわかるように、デジタル放送対応規格のファイルは、HDVR(第1規格)またはZDAV(第2規格)というディレクトリに格納される。すなわち、図10のHDVR(または図11のZDAV)というディレクトリに、データ管理を行うためのHR_MANGR.IFO(またはinfo.zdav)ファイルと、アナログ放送及びライン入力などのアナログ記録用オブジェクトファイルであるVROファイルと、デジタル放送のオブジェクトであるSROファイル(またはClip AV Streamファイル)が記録され、そのSROファイル(またはClip AV Streamファイル)の中身がストリームオブジェクトデータとなる。
図12は、第1規格で用いられる管理情報(図10のHR_MANGR.IFOファイルの内容)の階層構造を例示している。必要な全てのnavigation dataを含む最上位のHDVR_MGは、High Definition Video Recording Manager Information HDVR_MGIと、Movie AV File Information Table M_AVFIT(VOB用)と、Stream File Information Table STR_FIT(SOB用)と、Original Program Chain Information ORG_PGCIと、User Defined Program Chain Information Table UD_PGCITと、Text Data Manager TXTDT_MGと、Manufacturer's Information Table MNFITを含んで構成されている。
HDVR_MGIは、VMGI_MAT(図13)とプレイリストサーチポインタテーブルPL_SRPTを含み、PL_SRPTは、プレイリストサーチポインタPL_SRPの数およびそのエンドアドレスの情報を含むPL_SRPTIと、1以上のプレイリストサーチポインタPL_SRP#1〜PL_SRP#nを含んでいる。
STR_FIT(図11のCLIPINFに対応)は、ストリームファイル情報サーチポインタテーブルSTR_FI_SRPTと、1以上のタイプAのストリームファイル情報STR_FI#1〜STR_FI#nと、1以上のタイプBのストリームファイル情報STR_FI#1〜STR_FI#nと、1以上のタイプAのストリームタイムマップテーブルSTMAPT#1〜STMAPT#nと、1以上のタイプBのストリームタイムマップテーブルSTMAPT#1〜STMAPT#nを含んでいる。ここで、ストリームファイル情報サーチポインタテーブルSTR_FI_SRPTは、ストリームファイル情報サーチポインタテーブル情報STR_FI_SRPTIと、1以上のストリームファイル情報サーチポインタSTR_FI_SRP#1〜STR_FI_SRP#nを含んでいる。
個々のタイプAのストリームファイル情報STR_FIは、ストリームファイル情報一般情報STR_FI_GIと、1以上のストリームオブジェクト情報サーチポインタSOBI_SRP#1〜SOBI_SRP#nと、1以上のストリームオブジェクト情報SOBI#1〜SOBI#nを含んでいる。各ストリームオブジェクト情報SOBIは、ストリームオブジェクト情報一般情報SOBI_GI(図14)と、1以上のストリームオブジェクトエレメンタリストリーム情報SOB_ESI#1〜SOB_ESI#nと、対応ストリーム内でのSTCの不連続性について記述するSOB_DCNIと、連続する2つのSOBの接続状態を記述するSOB_CONNIと、対応SOB(タイプA)のタイムマップ情報SOB_TMAPIを含んでいる。SOB_TMAPIは、ストリームオブジェクトタイムマップ一般情報SOB_TMAP_GI(図16)と、1以上のエレメンタリストリームタイムマップ一般情報ES_TMAP_GI#1〜ES_TMAP_GI#n(図18)を含んでいる。
なお、SOBの不連続情報SOB_DCNIは、図示しないが、連続セグメント情報CNT_SEGIを1以上含むように構成されている。各CNT_SEGIは、図示しないが、CNT_SEG_SZ(CNT_SEGのサイズ:Packet Group数)およびCNT_SEG_PKT_POS(Packet Group内でのCNT_SEGの先頭のPacket数)で構成されている。これらの情報から、記録/再生装置のシステムタイムカウンタSTCのカウント動作が1周した(Wrap aroundした)か否かを示すことができる。これにより、例えば時間情報PTMにSOB先頭からのCNT_SEG数を入れ、事前にSTCのWrap aroundが発生している事を確認し、TMAPの計算などに使用することができる。
個々のタイプBのストリームファイル情報STR_FIは、ストリームファイル情報一般情報STR_FI_GIと、1以上のストリームオブジェクト情報サーチポインタSOBI_SRP#1〜SOBI_SRP#nと、1以上のストリームオブジェクト情報SOBI#1〜SOBI#nを含んでいる。各ストリームオブジェクト情報SOBIは、ストリームオブジェクト情報一般情報SOBI_GI(図15)と、連続する2つのSOBの接続状態を記述するSOB_CONNIと、対応SOB(タイプB)のタイムマップ情報SOB_TMAPIを含んでいる。SOB_TMAPIは、ストリームオブジェクトタイムマップ一般情報SOB_TMAP_GI(図17)を含んでいる。
個々のタイプAのストリームタイムマップテーブルSTMAPTは、1以上のストリームタイムマップSTMAP#1〜STMAP#nを含んでいる。各ストリームタイムマップSTMAPは、ストリームタイムマップ一般情報STMAP_GIと、1以上のエレメンタリタイムマップ情報サーチポインタETMAPI_SRP#1〜ETMAPI_SRP#p(図21)と、1以上のエレメンタリタイムマップ情報ETMAPI#1〜ETMAPI#pを含んでいる。各エレメンタリタイムマップ情報ETMAPIは、1以上のSOBUエントリSOBU_ENT#1〜SOBU_ENT#q(図19)を含んでいる。
個々のタイプBのストリームタイムマップテーブルSTMAPTは、1以上のストリームタイムマップSTMAP#1〜STMAP#nを含んでいる。各ストリームタイムマップSTMAPは、ストリームタイムマップ一般情報STMAP_GIと、ストリームタイムマップ情報サーチポインタSTMAPI_SRP(図22)と、ストリームタイムマップ情報STMAPIを含んでいる。このストリームタイムマップ情報STMAPIは、1以上のAT_SOBUエントリAT_SOBU_ENT#1〜AT_SOBU_ENT#q(図20)を含んでいる。(AT_SOBUはタイプBの場合のSOBUを示す。)
オリジナルプログラムチェーン情報ORG_PGCIと、ユーザ定義プログラムチェーン情報テーブルUD_PGCITは、プログラムチェーン情報PGCI(図11のPLAYLISTに対応)で代表される。プログラムチェーン情報PGCIは、PGC一般情報PGC_GIと、1以上のプログラム情報PGI#1〜PGI#nと、1以上のセル情報サーチポインタCI_SRP#1〜CI_SRP#nと、1以上のセル情報CI #1〜CI #nを含んでいる。ここで、セル情報CIには、VOB用ムービーセル情報M_CIと、タイプAのSOB用ストリームセル情報STRA_CIと、タイプBのSOB用ストリームセル情報STRB_CIの3種類がある。
ムービーセル情報M_CIは、ムービーセル一般情報M_C_GIおよび1以上のムービーセルエントリポイント情報M_C_EPI#1〜M_C_EPI#nを含んでいる。タイプAのSOB用ストリームセル情報STRA_CIは、タイプAストリームセル一般情報STRA_C_GI(図23)および1以上のタイプAストリームセルエントリポイント情報STRA_C_EPI#1〜STRA_C_EPI#n(図24、図25)を含んでいる。タイプBのSOB用ストリームセル情報STRB_CIは、タイプBストリームセル一般情報STRB_C_GI(図26)および1以上のタイプBストリームセルエントリポイント情報STRB_C_EPI#1〜STRB_C_EPI#n(図27、図28)を含んでいる。
TXTDT_MGは、プレイリストおよびプログラムで使用されるプライマリテキストのサブ情報(アイテムテキストIT_TXT)を格納する領域で、テキストデータ情報TXTDTIと、1以上のアイテムテキストサーチポインタIT_TXT_SRP#1〜IT_TXT_SRP#nと、1以上のアイテムテキストIT_TXT#1〜IT_TXT#nを含んでいる。テキストデータマネージャTXTDT_MGで使用されるキャラクタセットのコードは、図示しないが、テキストデータ情報TXTDTI内に格納されている。
MNFITは、製造業者情報テーブル情報MNFITIと、1以上の製造業者情報サーチポインタMNFI_SRP#1〜MNFI_SRP#nと、1以上の製造業者情報MNFI#1〜MNFI#nを含んでいる。各製造業者情報MNFIは、図4のMNIに対応した内容を持つことができる。
なお、各ビデオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(SOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)は、図示しないが、ビデオエレメンタリストリームのパケット識別子ES_PID、ビデオ属性情報V_ATR、該当SOB_ESIに対応するビデオエレメンタリストリームのインデックス番号ES_INDEXなどを含む。このビデオ属性情報V_ATRは、ビデオ圧縮モード(MPEG-2、MPEG-4 AVCなど)や、ソースピクチャの解像度、アスペクトレシオ、プログレッシブモード、フレームレートなどを含む。
ここで、上記ビデオエレメンタリストリーム用SOB_ESI内のES_PIDは、図30(p)のVideo_PIDを設定する情報として使用できる。また、上記ビデオ属性情報V_ATRは、図30(p)のVideo coding infoを設定する情報として使用できる。逆に、Video coding info(図30(q)のVideoフォーマット、フレームレート、表示アスペクトレシオなど)に基いて、上記ビデオ属性情報V_ATRのビデオ圧縮モード、フレームレート、アスペクトレシオなどを設定することができる。
また、SOBIは、1以上のオーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESIを含むこともできる。各オーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(SOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)は、図示しないが、オーディオエレメンタリストリームのパケット識別子ES_PID、オーディオ属性情報A_ATR、該当SOB_ESIに対応するオーディオエレメンタリストリームのインデックス番号ES_INDEXなどを含む。このオーディオ属性情報A_ATRは、オーディオ符号化モード(MPEG-2 AAC、リニアPCMオーディオなど)や、サンプリング周波数、オーディオチャネル数などを含む。
ここで、上記オーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESI内のES_PIDは図30(p)のAudio_PIDを設定する情報として使用できる。また、上記オーディオ属性情報A_ATRは図30(p)のAudio coding infoを設定する情報として使用できる。逆に、Audio coding info(図30(r)のAudioコーデック、コンポーネントタイプ、サンプル周波数など)に基いて、上記オーディオ属性情報A_ATRのオーディオ符号化モード、オーディオチャネル数、サンプリング周波数などを設定することができる。
ビデオオブジェクト(VOB)の記録管理はM_AVFITの情報により行われ、ストリームオブジェクト(SOB)の記録管理はSTR_FIT(図11のCLIPINFに対応)の情報により行われ、最初に記録されたオブジェクト(VOBまたはSOB)の再生管理はORG_PGCI(図11のPLAYLISTに対応)により行われ、記録後にユーザが希望する手順で行うオブジェクト(VOBまたはSOB)の再生管理はUD_PGCIT(図11のPLAYLISTに対応)により行われる。
第1規格の管理情報HDVR_MGは、第2規格の管理情報と異なるが、管理内容の類似性から、次のような対応関係を想定できる。すなわち、第1規格のSTR_FITは第2規格のCLIPINFに対応し、第1規格のPGCI(ORG_PGCIまたはUD_PGCIT)は第2規格のPLAYLISTに対応する。これらの対応関係は100%完全一致とは行かないが、通常の録画再生に関しては管理情報に機能上共通する項目が多く存在する(共通しない項目は、実際に使用される第1規格または第2規格側の管理情報項目で補填すればよい)。この共通項目について、第1規格と第2規格の間で管理情報の変換を行う(具体例は図29〜図31を参照して後述する)。
なお、第2規格の管理情報を第1規格の管理情報に変換する場合において、図12のPGI内のプライマリテキスト(図示せず)には、図29(i)のPlayList_nameの値を設定することができる。また、図12のSTR_FITに含まれるSTR_FI_SRP#1〜STR_FI_SRP#1のうちの1つに記載された国コード(図示しないCOUNTRY_CODE)には、図30(n)の国コード有効フラグに応じた値が設定される。すなわち、図30(n)の国コード有効フラグが“0”ならCOUNTRY_CODEにall “0”が設定され、図30(n)の国コード有効フラグが“1”なら図30(n)の国コードの値がCOUNTRY_CODEに設定される。なお、国を特定しないときはCOUNTRY_CODEがにはhexadecimalでall “F”が設定される。
図13は、第1規格の管理情報(図12参照)に含まれるVMGI_MATの記述内容を例示する図である。このVMGI_MATは、管理情報の識別子VMG_IDと、HR_MANGR.IFOのエンドアドレスHR_MANGR_EA、HDVR_MGIのエンドアドレスHDVR_MGI_EA、第1規格の規格書(Book)のバージョンVERN、該当する情報記憶媒体のタイムゾーンTM_ZONE(記録時間がどんな種類の時間(例えばcoordinated universal time、local time、分単位で示すoffset of the date and time)を示すのか等の情報)、プライマリテキストや情報記憶媒体の代表名に用いるキャラクタセットコードCHRS、情報記憶媒体のリジュームマーカ情報DISC_RSM_MRKI、情報記憶媒体の代表画像情報DISC_REP_PICTI、情報記憶媒体の代表名情報DISC_REP_MN、M_AVFITのスタートアドレスM_AVFIT_SA、STR_FITのスタートアドレスSTR_FIT_SA、ORG_PGCIのスタートアドレスORG_PGCI_SA、UD_PGCITのスタートアドレスUD_PGCIT_SA、TXTDT_MGのスタートアドレスTXTDT_MG_SA、MNFITのスタートアドレスMNFIT_SA、第2規格から第1規格へのフォーマット変換の有無についての記述を含むAUX_INF(オプション)などを含んでいる。
なお、VMGI_MAT内のCHRSには、図29(e)あるいは図29(h)のCHR_SETで指定されるキャラクタセットコードを設定することができる。また、VMGI_MAT内のDISC_REP_NMには、図29(e)のVolume_nameが設定を設定することができる。
図14は、第1規格の管理情報に含まれるSOBI_GI(Type A)の記述内容を例示する図である。このSOBI_GIは、SOB_REC_MODE、SOB_TY、AP_FORMAT2(Minor:1=ISDB-S:BS/CS放送、2=ISDB-T:地上デジタル放送)、録画開始日時(SOB_REC_TM/SOB_REC_TM_SUB)、LOCAL_TM_ZONE(対応SOB記録のタイムゾーン)、録画時間(SOB_DURATION:有効値が無い場合はALL 0xff)、先頭のPresentation Time(SOB_S_PTM)、終了Presentation Time(SOB_E_PTM)等を含み、さらに、PSI, SIの値を元に、SERVICE_ID、PMT_PID、NETWORK_ID、TS_ID、FORMAT_ID、SERVICE_TYPE、PCR_PID等を記録する。
さらに、このSOBI_GIは、SOB_ES_Ns(録画のために選択したESの数)、V_SOB_ESI_Ns(録画したビデオエレメンタリストリームの内、タイムマップTMAPを作ったエレメンタリストリームESの数)、A_SOB_ESI__Ns(録画したオーディオエレメンタリストリームの内、TMAPを作ったESの数)、SOB_DEF_V_SOB_ESIN(対応SOBのディフォルトビデオSOB_ESI番号)、タイプAストリームのコンテント保護情報CPI(a)、録画レート等を含むことができる。
なお、TYPE_Bの場合、ストリームが解析出来ないで記録されるときがある。この場合、PSI, SIの値が不明(もしくは信用出来ない)と言う事になり、SERVICE_ID、PMT_PID、NETWORK_ID、TS_ID、FORMAT_ID、SERVICE_TYPE、PCR_PID等が記載出来ない。このようなときにSOB_TYにPSI, SIの情報が無効であると言うフラグを設定することができる。その場合、上記のSERVICE_ID、PMT_PID、NETWORK_ID、TS_ID、FORMAT_ID、SERVICE_TYPE、PCR_PIDの値が無効となる。または、全体のフラグ(SOB_TY)で示すのでなく、SERVICE_ID、PMT_PID、NETWORK_ID、TS_ID、FORMAT_ID、SERVICE_TYPE、PCR_PIDのそれぞれの値に無効値(0xff)を設定し、無効の場合はその値を設定する事も考えられる。ただし、TYPE_BでもPSI, SIの値が有効の場合も有り得る。
SOBI_GIに含まれるSOB_REC_MODEは、ストリームのモードを示しており、00hでType Aのrecording mode、01hでType Bのrecording modeを示している。TYPE Aはストリームの構造が解析可能なストリームであり、管理情報が再生時間(PTM)ベースで管理されている。一方、TYPE Bはストリームの構造が解析できず、そのため管理情報がパケット到着時間(PATS)ベースで管理されている。そのため、タイムマップ(TMAP)も、Type AはPMTベース、Type BはPATSベースとなっている。また、SOB_TYは、仮消去かどうかを示すTE flagや、前記PSI, SIより作成したデータの有効/無効を示すFlagを含むことができるようになっている。
ここで、SOB_ES_Ns、SOB_V_ES_Ns、SOB_A_Es_Ns、およびES_TMAP_Nsの関係は、以下の式で表すことができる:
SOB_ES_Ns≧SOB_V_ES_Ns+SOB_A_Es_Ns
SOB_V_ES_Ns+SOB_A_Es_Ns≧ES_TMAP_Ns
ここで、第2規格の変換元において、図29(g)のCLPI_typeがEP_MAPを示す“0”に設定されていれば、第1規格ではタイプAとして管理情報を作成する。すなわち、
変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のNETWORK_IDには、図30(n)のORG_NETWORK_ID有効フラグに応じた値(ORG_NETWORK_ID有効フラグが“0”ならNETWORK_IDはall “0”)が設定される。ORG_NETWORK_ID有効フラグが“1”で有効を示す場合は、NETWORK_IDには、図30(n)のORG_NETWORK_IDの値が設定される。
変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のSERVICE_IDには、図30(n)のサービスID有効フラグに応じた値(サービスID有効フラグが“0”ならSERVICE_IDはall “0”)が設定される。サービスID有効フラグが“1”で有効を示す場合は、SERVICE_IDには、図30(n)のサービスIDの値が設定される。
変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のFORMAT_IDには、図30(n)のFormat_ID有効フラグに応じた値(Format_ID有効フラグが“0”ならFORMAT_IDはall “0”)が設定される。Format_ID有効フラグが“1”で有効を示す場合は、FORMAT_IDには、図30(n)のFormat_IDの値が設定される。
変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のSOB_REC_TM(および適宜SOB_REC_TM_SUB)には、図29(i)の記録日時(あるいは図30(n)の録画日時)が設定される。
変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のSOB_DURATIONには、図29(i)のDuration(あるいは図30(n)のDuration)が設定される。
変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のPCR_PIDには、図30(p)のPCR_PIDの値が設定される。変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のV_SOB_ESI_Nsには、図30(p)のVideo streamの数の値が設定される。変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトの場合、図14のSOBI_GI(タイプA)内のA_SOB_ESI_Nsには、図30(p)のAudio streamの数の値が設定される。
変換元がCLPI_type=0のストリームオブジェクトであって管理情報レベル(図11のCCIファイル)でコピー管理されている場合は、図14のSOBI_GI(タイプA)内のCPI(a)に、図5のCCI*に対応する内容のコンテントプロテクション情報が適宜記述される。
図15は、第1規格の管理情報に含まれるSOBI_GI(Type B)の記述内容を例示する図である。このSOBI_GIは、SOB_REC_MODE、SOB_TY、AP_FORMAT2、録画開始日時(SOB_REC_TM/SOB_REC_TM_SUB)、LOCAL_TM_ZONE、録画時間(SOB_DURATION)、先頭のパケット到着時間(SOB_S_PATS)、末尾のパケット到着時間(SOB_E_ PATS)等を含み、さらに、SERVICE_ID、NETWORK_ID、TS_ID、FORMAT_ID、SERVICE_TYPE等を記録する。さらに、このSOBI_GIは、タイプBストリームのコンテント保護情報CPI(b)を含むことができる。
ここで、第2規格の変換元において、図29(g)のCLPI_typeがTU_MAPを示す“1”に設定されていれば、第1規格ではタイプBとして管理情報を作成する。すなわち、
変換元がCLPI_type=1のストリームオブジェクトの場合、図15のSOBI_GI(タイプB)内のSOB_REC_TM(および適宜SOB_REC_TM_SUB)には、図29(i)の記録日時が設定される。図15のSOBI_GI(タイプB)内のSOB_DURATIONには、図29(i)のDurationが設定される。
変換元がCLPI_type=1のストリームオブジェクトの場合、図15のSOBI_GI(タイプB)内のFORMAT_IDには、図30(n)のFormat_ID有効フラグに応じた値(Format_ID有効フラグが“0”ならFORMAT_IDはall “0”)が設定される。NETWORK_IDには、図30(n)のORG_NETWORK_ID有効フラグに応じた値(ORG_NETWORK_ID有効フラグが“0”ならNETWORK_IDはall “0”)が設定される。SERVICE_IDには、図30(n)のサービスID有効フラグに応じた値(サービスID有効フラグが“0”ならSERVICE_IDはall “0”)が設定される。
また、変換元がCLPI_type=1のストリームオブジェクトであって管理情報レベル(図11のCCIファイル)でコピー管理されている場合は、図15のSOBI_GI(タイプB)内のCPI(b)に、図5のCCI*に対応する内容のコンテントプロテクション情報が適宜記述される。
図16は、第1規格の管理情報に含まれるSOB_TMAP_GI(Type A)の記述内容を例示する図である。このSOB_TMAP_GIは、ADR_OFS(ファイル先頭からのSOB先頭までのPacket Group番号又は論理ブロックアドレス)、SOB_SZ(SOBのサイズ)、SOB_S_PKT_POS(SOBの先頭のPacket group内での始まり:0≦ESOB_S_PKT_POS≦169)、SOB_E_PKT_POS(SOBの先頭のPacket group内での終わり:0≦ESOB_E_PKT_POS≦169)、SOBU_PB_TM_RNG(SOBUの再生時間の範囲)、ES_TMAP_GI_Ns(対応SOBに所属するES_TMAPの数)、SOB_INDEX(対応SOBのインデックス番号)、STMAP_LAST_MOD_TM(対応SOBについて、図10のSnn_mmmm.SMPファイルの中身が最後に変更されたときの時間)などで構成されている。
図17は、第1規格の管理情報に含まれるSOB_TMAP_GI(Type B)の記述内容を例示する図である。このSOB_TMAP_GIは、ADR_OFS、SOB_SZ、SOB_S_PKT_POS、SOB_E_PKT_POS、AT_SOBU_TM(PATSベースのSOBUの時間範囲)、AT_SOBU_ENT_Ns(PATSベースのSOBUのエントリ数)、SOB_INDEX、STMAP_LAST_MOD_TMなどで構成されている。
図18は、第1規格の管理情報に含まれるES_TMAP_GI(Type A)の記述内容を例示する図である。このES_TMAP_GIは、SOB_ESIN(対応SOBのESI番号)、ES_S_PTM(対応エレメンタリストリームの開始時間)、ES_E_PTM(対応エレメンタリストリームの終了時間)、ES_S_ADR_OFS(SOBファイル先頭から対応ESの先頭までのオフセットを示す論理アドレス)、ES_LAST_SOBU_E_PKT_POS(対応SOBのパケットグループ内における、最後のSOBUの最終パケット位置)、ES_SOBU_ENT_Ns(ETMAPI内のSOBUエントリの数)などで構成されている。
図19は、第1規格の管理情報に含まれるSOBU_ENT(Type A)の記述内容を例示する図である。このSOBU_ENTは、該当SOBUの最初のリファレンスピクチャ(MPEG-TSの場合はIピクチャ)のサイズを記述する1STREF_SZ、該当SOBUの最初のリファレンスピクチャの最終パケット位置を記述する1STREF_E_PKT_POS、該当SOBUの再生時間を記述するSOBU_PB_TM、該当SOBUのサイズを記述するSOBU_SZ、該当SOBUの開始パケット位置を記述するSOBU_S_PKT_POSなどを含んで構成されている。
図20は、第1規格の管理情報に含まれるSOBU_ENT(Type B)の記述内容を例示する図である。このSOBU_ENT(AT_SOBU_ENT)は、該当SOBU(AT_SOBU)のサイズを記述するAT_SOBU_SZ、該当SOBU(AT_SOBU)の開始パケット位置を記述するAT_SOBU_S_PKT_POSなどを含んで構成されている。
図21は、第1規格の管理情報に含まれるETMAPI_SRP(Type A)の記述内容を例示する図である。このETMAPI_SRPは、ETMAPIの開始アドレスETMAPI_SAと、SOBUエントリの数SOBU_ENT_Nsを含んでいる。
図22は、第1規格の管理情報に含まれるSTMAPI_SRP(Type B)の記述内容を例示する図である。このSTMAPI_SRPは、STMAPIの開始アドレスSTMAPI_SAと、対応SOBのインデックス番号SOB_INDEXと、PATSベースのSOBUエントリの数AT_SOBU_ENT_Nsを含んでいる。
図23は、第1規格の管理情報に含まれるSTRA_C_GI(Type A)の記述内容を例示する図である。このSTRA_C_GIは、セルタイプ(C_TY)、ストリームファイル情報の番号(STR_FIN)、SOBIサーチポインタ番号(SOBI_SRPN)、セルエントリポイント情報の数(C_EPI_Ns)、対応セルの再生開始時間(C_S_PTM)、対応セルの再生終了時間(C_E_PTM)、対応セルのデフォルトビデオSOB_ESI番号(C_DEF_V_SOB_ESIN)などを含んでいる。
ここで、図23のSTRA_C_GI内のC_S_PTM(a)には、変換元が図29(g)のCLPI_type=0のEP_MAP系ストリームオブジェクトであるときの、図29(j)のin_timeを設定することができる。また、C_E_PTM(a)には、変換元が図29(g)のCLPI_type=0のEP_MAP系ストリームオブジェクトであるときの、図29(j)のout_timeを設定することができる。
図24は、第1規格の管理情報に含まれるSTRA_C_EPIのType EP-A(Type A)の記述内容を例示する図である。このSTRA_C_EPIは、エントリポイントタイプ(EP_TY)と、エントリポイントの再生時間(EP_PTM)を含んでいる。
図25は、第1規格の管理情報に含まれるSTRA_C_EPIのType EP-B(Type A)の記述内容を例示する図である。このSTRA_C_EPIは、エントリポイントタイプ(EP_TY)と、エントリポイントの再生時間(EP_PTM)のほかに、対応エントリポイントに付すことができるプライマリテキストの情報(PRM_TXTI)を含んでいる。
なお、図24または図25のC_EPI内のEP_PTM(a)には、該当セルに対応するPlayItemに関するところの、図29(h)のmark_time_stampの値を設定することができる。
図26は、第1規格の管理情報に含まれるSTRB_C_GI(Type B)の記述内容を例示する図である。このSTRB_C_GIは、セルタイプ(C_TY)、ストリームファイル情報の番号(STR_FIN)、SOBIサーチポインタ番号(SOBI_SRPN)、セルエントリポイント情報の数(C_EPI_Ns)、対応セルのPATS開始時間(C_S_PATS)、対応セルのPATS終了時間(C_E_PATS)などを含んでいる。
なお、図26のSTRB_C_GI内のC_S_PATS(b)には、変換元が図29(g)のCLPI_type=0のTU_MAP系ストリームオブジェクトであるときの、図29(j)のin_timeを設定することができる。また、図26のSTRB_C_GI内のC_E_PATS(b)には、変換元が図29(g)のCLPI_type=0のTU_MAP系ストリームオブジェクトであるときの、図29(j)のout_timeを設定することができる。
図27は、第1規格の管理情報に含まれるSTRB_C_EPIのType EP-A(Type B)の記述内容を例示する図である。このSTRB_C_EPIは、エントリポイントタイプ(EP_TY)と、エントリポイントのパケット到着時間時間(EP_PATS)を含んでいる。
図28は、第1規格の管理情報に含まれるSTRB_C_EPIのType EP-B(Type B)の記述内容を例示する図である。このSTRB_C_EPIは、エントリポイントタイプ(EP_TY)と、エントリポイントのパケット到着時間(EP_PATS)のほかに、対応エントリポイントに付すことができるプライマリテキストの情報(PRM_TXTI)を含んでいる。
なお、図28のSTRB_C_EPIに含まれるPRM_TXTI(b)には、図29(h)のmark_nameを設定することができる。また、第2規格のPlayListMark(図29(h))内にmark_type=“01”が設定されている場合、CLPI_type=0ならmark_typeの値を図24または図25のC_EPIのEP_TY(a)(タイプAの場合)に設定でき、CLPI_type=1ならmark_typeの値を図27または図28のC_EPIのEP_TY(b)(タイプBの場合)に設定できる。(PlayListMarkはエントリポイントに対応し、PlayItemはセルに対応している。)
図29は、第2規格で用いられる管理情報の階層構造を例示する図である。ここでは、図11に示した第2規格のディレクトリZDAVの内容をより詳しく例示している。第1規格の管理情報ファイルを第2規格の管理情報ファイルに変換する場合、以下のような操作が行われる。(この変換操作は、ファームウエアとして、図32のMPU80内ROM80Cまたは管理データ変換部80Eに格納しておくことができる。その実行はMPU80が行う。)
すなわち、図29(e)のCHR_SETには、図13のVMGI_MAT内のCHRSで指定されるキャラクタセットコードが設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(e)のCHR_SETが、図13のVMGI_MAT内のCHRSに設定される。
図29(e)のVolume_nameには、図13のVMGI_MAT内のDISC_REP_NMが設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(e)のVolume_nameが、図13のVMGI_MAT内のDISC_REP_NMに設定される。
図29(g)のCLPI_typeには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであればEP_MAPを示す“0”が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであればTU_MAPを示す“1”が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(g)のCLPI_typeが“0”ならタイプAとして管理情報が作成され、図29(g)のCLPI_typeが“1”ならタイプBとして管理情報が作成される。
図29(j)のin_timeには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図23のSTRA_C_GI内のC_S_PTM(a)の値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図26のSTRB_C_GI内のC_S_PATS(b)の値が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(g)のCLPI_typeが“0”なら図23のSTRA_C_GI内のC_S_PTM(a)に図29(j)のin_timeが設定され、図29(g)のCLPI_typeが“1”なら図26のSTRB_C_GI内のC_S_PATS(b) に図29(j)のin_timeが設定される。
図29(j)のout_timeには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図23のSTRA_C_GI内のC_E_PTM(a)の値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図26のSTRB_C_GI内のC_E_PATS(b)の値が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(g)のCLPI_typeが“0”なら図23のSTRA_C_GI内のC_E_PTM(a)に図29(j)のout_timeが設定され、図29(g)のCLPI_typeが“1”なら図26のSTRB_C_GI内のC_E_PATS(b)に図29(j)のout_timeが設定される。
図29(i)のPlayList_nameには、図12のPGI内のプライマリテキスト(図示せず)の記述内容が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(i)のPlayList_nameが、図12のPGI内のプライマリテキスト(図示せず)に設定される。
図29(i)の記録日時には、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のSOB_REC_TMの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のSOB_REC_TMの値が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(g)のCLPI_typeが“0”なら図14のSOBI_GI内のSOB_REC_TMに図29(i)の記録日時が設定され、図29(g)のCLPI_typeが“1”なら図15のSOBI_GI内のSOB_REC_TMに図29(i)の記録日時が設定される。
図29(i)のDurationには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のSOB_Durationの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のSOB_Durationの値が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(g)のCLPI_typeが“0”なら図14のSOBI_GI内のSOB_Durationに図29(i)のDurationが設定され、図29(g)のCLPI_typeが“1”なら図15のSOBI_GI内のSOB_Durationに図29(i)のDurationが設定される。
第1規格の管理情報内に図24、図25、図27または図28のC_EPIが存在する場合、図29(h)のmark_typeには、“01”が設定される。
図29(h)のmark_time_stampには、図24または図25のC_EPI内のEP_PTM(a)が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(h)のmark_time_stampが、図24または図25のC_EPI内のEP_PTM(a)に設定される。
図29(h)のPlayItem_idには、変換元の再生管理情報(図12のPGCI)が管理するセル(再生単位)の番号が設定される。
図29(h)のCHR_SETには、図13のVMGI_MAT内のCHRSで指定されるキャラクタセットコードが設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図29(h)のCHR_SETが、図13のVMGI_MAT内のDISC_REP_MNに設定される。
図29(h)のmark_nameには、変換元の管理情報がタイプBの場合に限って、図28のSTRB_C_EPIに含まれるPRM_TXTI(b)の値が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では図29(h)のmark_nameが、図28のSTRB_C_EPIに含まれるPRM_TXTI(b)に設定される。
図30は、第2規格の管理情報に含まれるCLIPINFファイルの記述内容を例示する図である。第1規格の管理情報ファイルを第2規格の管理情報ファイルに変換する場合、以下のような操作が行われる。すなわち、図30(n)の録画日時には、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のSOB_REC_TMの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のSOB_REC_TMの値が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(n)の録画日時がSOB_REC_TMに設定される。
図30(n)のDurationには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のSOB_DURATIONの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のSOB_DURATIONの値が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(n)のDurationがSOB_DURATIONに設定される。
図30(n)のTime_controlled_flagには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトでもタイプBのストリームオブジェクトでも、“0”が設定される。(このTime_controlled_flagが“0”に設定されるとTS_average_rateの記載が無効になり、“1”に設定されるとTS_average_rateの記載が有効になる。)
図30(n)のTS_average_rateには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトでもタイプBのストリームオブジェクトでも、“0”が設定される。(Time_controlled_flagが“1”に設定された場合は、TS_average_rateには、所定のレート、例えば24Mbpsが記載される。)
図30(n)のFormat_ID有効フラグには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のFORMAT_IDに応じた値(FORMAT_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のFORMAT_IDに応じた値(FORMAT_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(n)のFormat_ID有効フラグがFORMAT_IDに設定される。
図30(n)のORG_NETWORK_ID有効フラグには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のNETWORK_IDに応じた値(NETWORK_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のNETWORK_IDに応じた値(NETWORK_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(n)のORG_NETWORK_ID有効フラグがNETWORK_IDに設定される。
図30(n)のTS_ID有効フラグには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のTS_IDに応じた値(TS_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のTS_IDに応じた値(TS_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(n)のTS_ID有効フラグがTS_IDに設定される。
図30(n)のサービスID有効フラグには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のSERVICE_IDに応じた値(SERVICE_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のSERVICE_IDに応じた値(SERVICE_IDがall “0”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(n)のサービスID有効フラグがSERVICE_IDに設定される。
図30(n)の国コード有効フラグには、変換元である第1規格のストリームファイル情報を示すサーチポインタ(図12のSTR_FI_SRP#1〜STR_FI_SRP#1のうちの1つ)内に記載された国コード(図示しないCOUNTRY_CODE)に応じた値(COUNTRY_CODEがhexadecimalでall “F”なら“0”、それ以外なら“1”)が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(n)の国コード有効フラグが、図示しないCOUNTRY_CODEに設定される。
図30(n)のFormat_IDには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のFORMAT_IDの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のFORMAT_IDの値が設定される。図30(n)のORG_NETWORK_IDには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のNETWORK_IDの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のNETWORK_IDの値が設定される。図30(n)のTS_IDには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のTS_IDの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のTS_IDのが設定される。図30(n)のサービスIDには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のSERVICE_IDの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のSERVICE_IDの値が設定される。図30(n)の国コードには、変換元である第1規格のストリームファイル情報を示すサーチポインタ(図12のSTR_FI_SRP#1〜STR_FI_SRP#1のうちの1つ)内に記載された国コード(図示しないCOUNTRY_CODE)の値が設定される。第2規格を第1規格へ変換する場合では、上記と逆の情報設定が行われる。
図30(p)のPCR_PIDには、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のPCR_PIDの値が設定され、変換元がタイプBのストリームオブジェクトであれば図15のSOBI_GI内のPCR_PIDの値が設定される。図30(p)のVideo streamの数には、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のV_SOB_ESI_Nsの値が設定される。図30(p)のAudio streamの数には、変換元がタイプAのストリームオブジェクトであれば図14のSOBI_GI内のA_SOB_ESI_Nsの値が設定される。第2規格を第1規格へ変換する場合では、上記と逆の情報設定が行われる。
図30(p)のVideo_PIDには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のビデオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるES_PID(図示せず)の値が設定される。図30(p)のVideo coding infoには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のビデオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるビデオ属性情報等(図示せず)が設定される。このビデオ属性情報は、ビデオ圧縮モード(MPEG-2、MPEG-4 AVCなど)や、ソースピクチャの解像度、アスペクトレシオ、プログレッシブモード、フレームレートなどを含む。第2規格を第1規格へ変換する場合では、上記と逆の情報設定が行われる。
図30(p)のAudio_PIDには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のオーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるES_PID(図示せず)の値が設定される。図30(p)のAudio coding infoには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のオーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるオーディオ属性情報等(図示せず)が設定される。このオーディオ属性情報は、オーディオ符号化モード(MPEG-2 AAC、リニアPCMオーディオなど)や、サンプリング周波数、オーディオチャネル数などを含む。第2規格を第1規格へ変換する場合では、上記と逆の情報設定が行われる。
図30(q)のVideoフォーマットには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のビデオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるビデオ属性情報(図示せず)内のビデオ圧縮モード(MPEG-2、MPEG-4 AVCなど)が設定される。図30(q)のフレームレートには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のビデオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるビデオ属性情報(図示せず)内のフレームレートが設定される。図30(q)の表示アスペクトレシオには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のビデオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるビデオ属性情報(図示せず)内のアスペクトレシオが設定される。第2規格を第1規格へ変換する場合では、上記と逆の情報設定が行われる。
図30(r)のAudioコーデックには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のオーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるオーディオ属性情報(図示せず)内のオーディオ符号化モード(MPEG-2 AAC、リニアPCMオーディオなど)が設定される。図30(r)のコンポーネントタイプには、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のオーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるオーディオ属性情報(図示せず)内のオーディオチャネル数が設定される。図30(r)のサンプル周波数には、変換元である第1規格のストリームファイル情報内のオーディオエレメンタリストリーム用SOB_ESI(図12のSOB_ESI#1〜SOB_ESI#nの1つ)に含まれるオーディオ属性情報(図示せず)内のサンプリング周波数が設定される。第2規格を第1規格へ変換する場合では、上記と逆の情報設定が行われる。
図31は、第2規格の管理情報に含まれるCLPIの記述内容を例示する図である。図30(m)のCLPIの詳細を、図30(s)のCLPIに示す。このCLPIは、再生時間ベースのタイプAに対応するEP_MAP(図30(t))と、パケット到着時間ベースのタイプBに対応するTU_MAP(図30(u))を含んでいる。
タイプAに対応するEP_MAPは、図30(v)に示すように、EP_TYPEと、EP_MAPのあるSTREAM_PIDの数と、STREAM_PIDの数分繰り返す「STREAM_PIDおよびEP_MAPアドレス」と、「EP#mの再生タイムスタンプPTSおよびEP#mの相対アドレス」を含むn個のEP_MAP#nを含んでいる。
ここで、第1規格を第2規格へ変換する場合は、図30(v)のEP_TYPEには、ビデオであることを示す“0”が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、EP_TYPEが“0”のEP_MAPだけ、タイプAのES_TMAPへ変換する。
第1規格を第2規格へ変換する場合、図30(v)のEP_MAPのあるSTREAM_PIDの数には、図16のSOB_TMAP_GI(タイプA)内のES_TMAP_GI_Ns(a)が設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図16のSOB_TMAP_GI(タイプA)内のES_TMAP_GI_Ns(a)に、図30(v)のEP_MAPのあるSTREAM_PIDの数が設定される。
第1規格を第2規格へ変換する場合、図30(v)のSTREAM_PIDには、図18のSOB_ESIN(a)が示すSOB_ESIから求めたPIDが設定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(v)のSTREAM_PIDの値でSOB_ESI内のES_PIDを参照し、該当するSOB_ESIの番号を図18のSOB_ESIN(a)に設定する。
第1規格を第2規格へ変換する場合、図30(v)のEP#mのPTSの設定値は、次のようにして求めることができる。すなわち、先頭のEP(エントリポイント)のPTSは、図14のSOBI_GI内のSOB_S_PTMから求める。その後のEPのPTSは、先のEPのPTSに図19のSOBU_PB_TM(a)を加算して求める。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、図30(v)のEP#mのPTSのうち先頭のPTSが図14のSOB_S_PTMに設定される。図19のSOBU_PB_TM(a)には、該当EPのPTSとその1つ後のEPのPTSとの差分が設定される。図19の1STREF_SZ(a)と1STREF_E_PKT_POS(a)は、対応するオブジェクトデータを参照して決めることができる。
一方、タイプBに対応するTU_MAPは、図30(w)に示すように、time_unit_sizeと、Time_Unit_entryの数と、Time_Unit_entryの数分繰り返すエントリのアドレスを含んでいる。
第1規格を第2規格へ変換する場合、図30(w)の各情報項目はタイプBのSTMAPの対応情報項目(図15、図17、図20、図22、図26〜図28)から決定される。逆に、第2規格を第1規格へ変換する場合では、タイプBの対応情報項目(図15、図17、図20、図22、図26〜図28)は図30(w)の各情報項目から決定される。
図32は、第1規格/第2規格に準拠したレコーダの具体例を説明する図である。このレコーダは、MPEG-TSのストリームオブジェクトを第1規格(図10参照)で記録再生するのみならず、第2規格(図11参照)で記録されたMPEG-TSのストリームオブジェクトおよびその管理情報の少なくとも一部を第1規格のストリームオブジェクトおよび第1規格の管理情報に変換する機能を有している。あるいは、このレコーダは、MPEG-TSのストリームオブジェクトを第2規格で記録再生するのみならず、第1規格で記録されたMPEG-TSのストリームオブジェクトおよびその管理情報の少なくとも一部を第2規格のストリームオブジェクトおよび第2規格の管理情報に変換する機能を有している。
図32のレコーダでは、図10あるいは図11の情報管理ファイル構造を利用して、情報記憶媒体(光ディスク、ハードディスク等)にAV情報(デジタルTV放送プログラム等)が記録され再生される。
この録再装置は、第1規格のディスクドライブ部51a、第2規格のディスクドライブ部51b、D−PRO部(録再情報のデータ処理部)52、一時記憶部(ディスクドライブ部51aおよび/または51bを介して、情報記憶媒体に記録しまたはそこから再生する情報のバッファ)53、HDD部100a、デコーダ部59、エンコーダ部79、STC(システムタイムクロック)部102、AV(アナログAV情報)入力部81、TVチューナ部82、STB部83、緊急放送検出部83b、地上波デジタルチューナ部89、
ビデオミキシング部66、フレームメモリ部73、TV用D/A部67、IEEE1394(および/またはHDMI)I/F部74、さらに、システム全体を制御するMPU部80、キー入力部103、リモコン103aとその受信部103b、表示部104、タイマ部105、有線または無線LANのI/F部110等により構成されている。STB部83には、BSデジタル放送を受信するための衛星アンテナ83aが接続されている。なお、STC部102は、例えば27MHzベースでカウントするように構成されている。
MPU部80には、種々な制御プログラムおよびそこで使用するパラメータ等が書き込まれたROM80Cと、そのプログラム用のワークRAM部80Aが組み込まれている。ROM80Cに書き込まれたプログラム(ファームウエア)としては、記録/再瀬制御部80X、フォーマット管理部80Y、管理データ作成部80B、オブジェクトデータ変換部80D、管理データ変換部80Dなどがある。
エンコーダ部79は、A/D部84、ビデオエンコード部87、オーディオエンコード部86、副映像エンコード部(図示せず)、フォーマッタ部90、バッファメモリ部91等により構成されている。また、デコーダ部59は、分離部60、ビデオデコード部61、副映像(Sub-Picture:SP)デコード部63、オーディオデコード部64、TSパケット転送部101、V−PRO(ビデオ処理部)部65、オーディオ用D/A部70等により構成されている。ここで、ビデオデコード部61は、再生対象となる記録コンテンツをユーザにメニュー表示するサムネール等を作成する縮小画像生成部62を含んでいる。
第1規格に基づく記録時の信号の流れは、次のようになる。すなわち、STB部83(または地上波デジタルチューナ89)で受け取ったMPEG-TSパケットデータは、フォーマッタ部90でパケットグループ化してバッファメモリ部91に一時保存し、一定量たまった時点でディスク100および/またはHDD100aに記録する。このフォーマッタ部90にはPATS(パケット到着時間のタイムスタンプ)用の内部カウンタ90aが接続されている。MPEG-TSパケットの到着時間はPATS用のカウンタ90aでカウントし、そのカウント値を各MPEG-TSパケットの先頭に付けて、バッファメモリ部91でバッファリングする。このカウンタ90aはPCR(またはSCR)によりカウント間隔の微調整を行い同期化するが、STC102のようにPCR(またはSCR)の値をロードする事は無い。
この時の動作では、MPEG-TSパケットを受信すると170パケットづつグルーピングし、パケットグループヘッダを作成する。その場合、パケットグループ先頭パケットのPATSの上位2バイトのみヘッダ(FIRST_PATS_EXT)に入れ、それ以外のPATSは下位4バイトのみがMPEG-TSパケットとともに(MPEG-TSパケットの前のPATSに)保存される。また、地上波チューナ82やAV入力81からライン入力されたアナログ信号は、A/D部84でデジタル変換される。そのデジタル信号は、各エンコード部へ入力される。すなわち、ビデオ信号はビデオエンコード部87へ、オーディオ信号はオーディオエンコード部86へ、文字放送などの文字データは図示しない副映像エンコード部へ入力される。ここでは、例えばビデオ信号はMPEG−2で圧縮され、オーディオ信号はMPEGオーディオ圧縮がなされ、文字データはランレングス圧縮される。
MPEG−PS記録を行う場合のアナログ入力に対する各エンコーダ部からの出力については、圧縮データがパック化された場合に2048バイトになるようにパケット化されて、フォーマッタ部90へ入力される。フォーマッタ部90では、各パケットがパック化され、さらに、プログラムストリームとして、多重化され、D−PRO部52へ送られる。(MPEG−2のTS記録またはMPEG−4 AVCのTSE記録を行う場合では、トランスポートストリームの形でD−PRO部52へ送られる。)
D−PRO部52では、16 Logical Bock毎(あるいは32kバイト毎)にECCブロックを形成し、エラー訂正データを付け、ドライブ部51aによりディスク100へ(あるいはHDD100aへ)記録を行う。ここで、ドライブ部51aがシーク中やトラックジャンプなどのためビジィー状態にある場合には、記録データは一時記憶部53へ入れられ、ドライブ部51の準備ができるまで待つこととなる。さらに、フォーマッタ部90では、録画中、各切り分け情報を作成し、定期的にMPU部80へ送る(GOP先頭割り込みなど)。切り分け情報としては、記録オブジェクト(VOBまたはSOB)の基本単位となるオブジェクトユニット(VOBUまたはSOBU)のパック数、VOBUまたはSOBU先頭からのリファレンスピクチャ(Iピクチャ)のエンドアドレス、VOBUまたはSOBUの再生時間などがある。
また、第1規格に基づく再生時の信号の流れは、次のようになる。すなわち、ドライブ部51aによりディスク100から(あるいはHDD100aから)データを読み出し、D−PRO部52でエラー訂正を行い、デコーダ部59へ入力する。MPU部80は、入力されるデータがVRデータ(Video RecordingのVOB)か、SRデータ(Stream RecordingのSOB)かの種別を(セルタイプにより)判定し、再生前にその種別をデコーダ部59に設定する。
ここで、SRデータには、再生時間ベースで管理されるタイプAのSOBと、パケット到着時間ベースで管理されるタイプBのSOBがある。タイプAかタイプBかは、例えば図23のセルタイプC_TY(a)か図26のセルタイプC_TY(b)により区別できる。
SRデータ(タイプAのSOB)の場合、MPU部80は、再生するESI番号(図18のSOB_ESIN(a))により再生するPID(SOB_ESIN(a)に対応したSOB_ESIに含まれる、図示しないES_PID)を決め、プログラムマップテーブル(PMT)より再生する各アイテム(ビデオ、オーディオ等)のPIDを決め、デコーダ部59へ設定する。
デコーダ部59内では、そのPIDを元に、分離部60から各MPEG-TSパケットを各デコード部61〜64へ送るとともにTSパケット転送部101へ送り、到着時間に従ってSTB部83(およびIEEE1394I/F部74)へMPEG-TSパケットの形で送信する。各デコード部61〜64は、それぞれデコードを行い、D/A部67でアナログ信号に変換し、TV68で表示する。VRデータの場合、分離部60は、固定のIDに従い、各デコード部61〜64へ送る。各デコード部61〜64は、それぞれデコードを行い、D/A部67でアナログ信号に変換し、TV68で表示する。
第1規格に基づく記録時の信号の流れでは、STB部83(または地上波デジタルチューナ89)で受け取ったMPEG-TSパケットデータは、フォーマッタ部90でパケットグループ化されバッファメモリ部91に保存される。このバッファメモリ部91にデータが一定量たまった時点で(具体的には、1またはその整数倍の連続データエリア(CDA)分データがバッファメモリ部91に貯まった段階で)、ディスク100(および/またはHDD100a)にデータ記録される。この時の動作では、MPEG-TSパケットを受信すると170パケットづつグルーピング化し、パケットグループヘッダ(図2の161)を作成する。すなわち、
1)MPEG-TSパケットを受信する。
2)STCが一周したか(Wrap aroundしたか)をチェックする。STCが一周した場合は、その位置情報(連続セグメントの開始パケット位置情報)より、管理情報の一部(図12のSOBI内SOB_DCNIに含まれる、図示しないCNT_SEGI)を作成する。ここで、図12のSOBIはSOBの不連続情報SOB_DCNIを含んでおり、このSOB_DCNIがCNT_SEGIを1以上含むように構成されている。各CNT_SEGIはCNT_SEG_SZ(CNT_SEGのサイズ:Packet Group数)およびCNT_SEG_PKT_POS(Packet Group内でのCNT_SEGの先頭のPacket数)で構成されている。これらの情報から、記録/再生装置のシステムタイムカウンタSTCのカウント動作が1周した(Wrap aroundした)か否かを示すことができる。これにより、例えば時間情報PTMにSOB先頭からのCNT_SEG数を入れ、事前にSTCのWrap aroundが発生している事を確認し、TMAPの計算などに使用することができる。
3)パケットグループの先頭の場合は、Header_ID:0x00000fa5を設定し、先頭でない場合は5)へ移行する;
4)MPEG-TSパケットの到着時間をPATSとして、PATSの下位4バイトをMPEG-TSパケットの前に配置し、先頭のPATSの上位2バイトをFIRST_PATS_EXTとしてPacket Group Header(図1の161)に設定し、6)へ移行する;
5)MPEG-TSパケットデータエリアに取り込んだMPEG-TSパケットに対して、PATSの下位4バイトをMPEG-TSパケットの前に付け、Packet Groupのデータリアに設定する;
6)パケットグループが終わったかどうかを判定し(170個のMPEG-TSパケットをグルーピングしたかどうかを判定し)、終わってない場合は、1)へ移行し、終わった場合は、CCI処理(コピー管理の処理)、MNFI処理(業者情報の処理)を行い、グループデータをバッファ91内に一時保存する。
なお、第1規格に基づく再生時は、ディスク100および/または100aから読み出したパックデータを分離部60で解析し、MPEG-TSパケットが入っているパックの場合にはTSパケット転送部101へ送り、さらに、その後、各デコーダ61〜64へ送って、再生を行う。STB部83へ転送する場合(あるいはデジタルTV等の外部機器へIEEE1394やHDMI等により送信する場合)は、TSパケット転送部101は、そのデータを到着時と同じ時間間隔で、MPEG-TSパケットのみを転送する。STB部83は、デコードを行い、AV信号を発生させ、ストリーマ内ビデオエンコーダ部を通してそのAV信号をTV68などで表示する。
図32の装置は、図1〜図4のようなデータ構造を持つ媒体100(100a)に対して、ビデオレコーディング(VOB記録)の他にストリームレコーディング(SOB記録)を行うことができる。その際、MPEG-TSパケットのストリーム内からプログラムマップテーブルPMTやサービス情報SIを取り出すために、MPU部80はサービス情報取り出し部(図示せず;管理データ作成部80Bの一部を構成するファームウエア)を持つように構成される。またこのサービス情報取り出し部で取り出した情報を元に、属性情報(PCRのパック番号あるいはPCRの論理ブロック数番号など)を作成する属性情報作成部(図示せず;管理データ作成部80Bの一部を構成するファームウエア)を持つように構成される。MPU部80はさらに、図7〜図9等の処理を行うファームウエアを、オブジェクトデータ変換部80Dおよび管理データ変換部80Eとして具備している。
<実施の形態のまとめ>
(1)<第2規格→第1規格間のオブジェクト変換>
MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 163)とそのパケット到着時間情報(PATS 162)の組および第1のコピー管理情報(CCI)を含むところの、第1規格(HD_DVD-VR)のフォーマットに準拠した第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)、そして、MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 263)とそのパケット到着時間情報(ATS 262a)の組および第2のコピー管理情報(CCI* 262b)を含むところの、第2規格のフォーマットに準拠した第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)を対象としたフォーマット変換方法であって、前記第2規格のパケット到着時間情報(ATS 262a)がnビット(30ビット)で構成され、前記第2のコピー管理情報(CCI* 262b)がmビット(2ビット)で構成され、前記第1規格(HD_DVD-VR)のパケット到着時間情報(PATS 162)がn+mビット(32ビット)で構成される場合において、
前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)を読み込み(ST302〜ST308)、
読み込んだ前記第2ストリームオブジェクトデータに含まれる前記nビット(30ビット)パケット到着時間情報(ATS 262a)の先頭に前記mビット(2ビット)分の穴埋めビット(ST300の初期設定におけるATS_UPPER:00)を付加したものを前記n+mビット(32ビット)のパケット到着時間情報(PATS 162)に変換し(ST318)、
前記第2ストリームオブジェクトデータに含まれる前記第2のコピー管理情報(CCI* 262b)により前記第1のコピー管理情報(CCI)の内容を決定して前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)を生成することにより(ST326)、前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247)を前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147)に変換する。
(2)<ATSが桁上がりしたらPATS_EX+1>
前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)は前記MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 163)とそのパケット到着時間情報(PATS 162)の組の先頭側にパケットグループヘッダ(Packet_Group_Header 161)を持ち、このパケットグループヘッダは前記パケット到着時間情報(PATS 162)を構成するデータバイト(4バイト)の上位に付加されるパケット到着時間情報拡張バイト(図2のFirst_PATS_EXT:2バイト)を含み、このパケット到着時間情報拡張バイトに設定される値をPATS_EXとしたときに(ST300、ST304)、
前記第2ストリームオブジェクトデータに含まれる前記nビット(30ビット)パケット到着時間情報(ATS 262a)に桁上がり(30ビットからオーバーフロー)が生じた場合において(ST310Y)、前記PATS_EXの値をインクリメントする(ST314)。
(3)<第1規格→第2規格間のオブジェクト変換>
MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 163)とそのパケット到着時間情報(PATS 162)の組および第1のコピー管理情報(CCI)を含むところの、第1規格(HD_DVD-VR)のフォーマットに準拠した第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)、そして、MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 263)とそのパケット到着時間情報(ATS 262a)の組および第2のコピー管理情報(CCI* 262b)を含むところの、第2規格のフォーマットに準拠した第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)を対象としたフォーマット変換方法であって、前記第2規格のパケット到着時間情報(ATS 262a)がnビット(30ビット)で構成され、前記第2のコピー管理情報(CCI* 262b)がmビット(2ビット)で構成され、前記第1規格(HD_DVD-VR)のパケット到着時間情報(PATS 162)がn+mビット(32ビット)で構成され、前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)は前記MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 163)とそのパケット到着時間情報(PATS 162)の組の先頭側にパケットグループヘッダ(Packet_Group_Header 161)を持ち、このパケットグループヘッダが前記第1のコピー管理情報(CCI)を含む場合において、
前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)を読み込み(ST332〜ST334)、
読み込んだ前記第1ストリームオブジェクトデータのパケットグループヘッダに含まれる前記第1のコピー管理情報(CCI)から、前記mビット(2ビット)の第2のコピー管理情報(CCI* 262b)の内容(xx)を決定し(ST336)、
読み込んだ前記第1ストリームオブジェクトデータの前記パケットグループヘッダは削除するか以後使わないようにし(ST338)、前記MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 163)とそのパケット到着時間情報(PATS 162)の組を1つ読み出し(ST340)、
前記第1規格(HD_DVD-VR)のn+mビット(32ビット)パケット到着時間情報(PATS 162)から上位のmビット(2ビット)を削除し(ST342)、
決定された(ST336)前記第2のコピー管理情報(CCI* 262b)のmビット(2ビット)内容(xx)と、前記上位mビット(2ビット)が削除された(ST342)nビット(30ビット)パケット到着時間情報(PATS 162)と、読み出された(ST340)前記MPEGトランスポートストリームパケット(MPEG-TS PKT 163)をこの順番で並べて(2-bit xx + 30-bit PATS + 188-byte TS packet)ソースパケット(Source packet = 2-bit CCI* + 30-bit ATS + 188-byte TS packet)を生成し(ST344)、1以上の前記ソースパケットの集まりで前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)を生成することにより(ST340〜ST346のループ反復)、前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147)を前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247)に変換する。
(4)<第2規格→第1規格間の管理情報変換>
前記第1規格(HD_DVD-VR)には前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)の内容を管理する第1管理情報ファイル(図10のHR_MANGR.IFOファイル)が用意され、前記第1管理情報ファイル(HR_MANGR.IFO)に記録される管理情報(図12のHDVR-MG)は前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)の再生単位(セル)の再生開始時間情報(図23のC_S_PTM)および再生終了時間情報(図23のC_E_PTM)または、この再生単位(セル)の開始パケット到着時間情報(図26のC_S_PATS)および終了パケット到着時間情報(図26のC_E_PATS)を含み、
前記第2規格には前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)の内容を管理する第2管理情報ファイル(図11のZDAV directory内ファイル)が用意され、前記第2管理情報ファイル(ZDAV directory内ファイル)に記録される管理情報(図29のZDAV)は前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)の再生単位(PlayItem)の再生開始時間情報(図29のin_time)および再生終了時間情報(図29のout_time)を含み、
前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247)を前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147)に変換する際に、
前記第2管理情報ファイル(ZDAV directory内ファイル)に記録される管理情報(図29のZDAV)を読み取り(ST50)、
読み取った前記第2管理情報ファイルの管理情報(ZDAV)に含まれるところの、前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit in Clip AV Stream Object)の再生単位(PlayItem)の再生開始時間情報(in_time)および再生終了時間情報(out_time)を、それぞれ、前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group in SOB)の再生単位(セル)の再生開始時間情報(C_S_PTM)および再生終了時間情報(C_E_PTM)に書き写し、または、
読み取った前記第2管理情報ファイルの管理情報(ZDAV)に含まれるところの、前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit)の再生単位(PlayItem)の再生開始時間情報(in_time)および再生終了時間情報(out_time)を、それぞれ、前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group)の再生単位(セル)の開始パケット到着時間情報(C_S_PATS)および終了パケット到着時間情報(C_E_PATS)に書き写すことで、
前記第2管理情報ファイル(ZDAV directory内ファイル)を前記第1管理情報ファイル(HR_MANGR.IFOファイル)に変換する(ST60)。
(5)<第1規格→第2規格間の管理情報変換>
前記第1規格(HD_DVD-VR)には前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)の内容を管理する第1管理情報ファイル(図10のHR_MANGR.IFOファイル)が用意され、前記第1管理情報ファイル(HR_MANGR.IFO)に記録される管理情報(図12のHDVR-MG)は前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147 in SOB)の再生単位(セル)の再生開始時間情報(図23のC_S_PTM)および再生終了時間情報(図23のC_E_PTM)または、この再生単位(セル)の開始パケット到着時間情報(図26のC_S_PATS)および終了パケット到着時間情報(図26のC_E_PATS)を含み、
前記第2規格には前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)の内容を管理する第2管理情報ファイル(図11のZDAV directory内ファイル)が用意され、前記第2管理情報ファイル(ZDAV directory内ファイル)に記録される管理情報(図29のZDAV)は前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247 in Clip AV Stream Object)の再生単位(PlayItem)の再生開始時間情報(図29のin_time)および再生終了時間情報(図29のout_time)を含み、
前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group 147)を前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit 247)に変換する際に、
前記第1管理情報ファイル(HR_MANGR.IFO)に記録される管理情報(図12のHDVR-MG)を読み取り(ST50)、
読み取った前記第1管理情報ファイルの管理情報(HDVR-MG)に含まれるところの、前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group)の再生単位(セル)の再生開始時間情報(C_S_PTM)および再生終了時間情報(C_E_PTM)を、それぞれ、前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit)の再生単位(PlayItem)の再生開始時間情報(in_time)および再生終了時間情報(out_time)に書き写し、または、
読み取った前記第1管理情報ファイルの管理情報(HDVR-MG)に含まれるところの、前記第1ストリームオブジェクトデータ(Packet Group)の再生単位(セル)の開始パケット到着時間情報(C_S_PATS)および終了パケット到着時間情報(C_E_PATS)を、それぞれ、前記第2ストリームオブジェクトデータ(Aligned Unit)の再生単位(PlayItem)の再生開始時間情報(in_time)および再生終了時間情報(out_time)に書き写すことで、
前記第1管理情報ファイル(HR_MANGR.IFOファイル)を前記第2管理情報ファイル(ZDAV directory内ファイル)に変換する(ST60)。
(6)<(1)のフォーマット変換方法を実行する装置>
MPEGトランスポートストリームパケットとそのパケット到着時間情報の組および第1のコピー管理情報を含むところの、第1規格のフォーマットに準拠した第1ストリームオブジェクトデータ、そして、MPEGトランスポートストリームパケットとそのパケット到着時間情報の組および第2のコピー管理情報を含むところの、第2規格のフォーマットに準拠した第2ストリームオブジェクトデータを対象としたフォーマット変換装置であって、前記第2規格のパケット到着時間情報がnビットで構成され、前記第2のコピー管理情報がmビットで構成され、前記第1規格のパケット到着時間情報がn+mビットで構成される場合において、
前記第2ストリームオブジェクトデータを読み込む手段(ST302〜ST308を実行する図32の80)と、
読み込んだ前記第2ストリームオブジェクトデータに含まれる前記nビットパケット到着時間情報の先頭に前記mビット分の穴埋めビットを付加したものを前記n+mビットのパケット到着時間情報に変換する手段(ST318を実行する図32の80)と、
前記第2ストリームオブジェクトデータに含まれる前記第2のコピー管理情報により前記第1のコピー管理情報の内容を決定して前記第1ストリームオブジェクトデータを生成する手段(ST326を実行する図32の80)を具備したフォーマット変換装置。
(7)<(2)のフォーマット変換方法を実行する装置>
前記第1ストリームオブジェクトデータは前記MPEGトランスポートストリームパケットとそのパケット到着時間情報の組の先頭側にパケットグループヘッダを持ち、このパケットグループヘッダは前記パケット到着時間情報を構成するデータバイトの上位に付加されるパケット到着時間情報拡張バイトを含み、このパケット到着時間情報拡張バイトに設定される値をPATS_EXとしたときに、
前記第2ストリームオブジェクトデータに含まれる前記nビットパケット到着時間情報に桁上がりが生じた場合において、前記PATS_EXの値をインクリメントする手段(ST314を実行する図32の80)をさらに具備したフォーマット変換装置。
(8)<(3)のフォーマット変換方法を実行する装置>
MPEGトランスポートストリームパケットとそのパケット到着時間情報の組および第1のコピー管理情報を含むところの、第1規格のフォーマットに準拠した第1ストリームオブジェクトデータ、そして、MPEGトランスポートストリームパケットとそのパケット到着時間情報の組および第2のコピー管理情報を含むところの、第2規格のフォーマットに準拠した第2ストリームオブジェクトデータを対象としたフォーマット変換装置であって、前記第2規格のパケット到着時間情報がnビットで構成され、前記第2のコピー管理情報がmビットで構成され、前記第1規格のパケット到着時間情報がn+mビットで構成され、前記第1ストリームオブジェクトデータは前記MPEGトランスポートストリームパケットとそのパケット到着時間情報の組の先頭側にパケットグループヘッダを持ち、このパケットグループヘッダが前記第1のコピー管理情報を含む場合において、
前記第1ストリームオブジェクトデータを読み込む手段(ST332〜ST334を実行する図32の80)と、
読み込んだ前記第1ストリームオブジェクトデータのパケットグループヘッダに含まれる前記第1のコピー管理情報から、前記mビットの第2のコピー管理情報の内容を決定する手段(ST336を実行する図32の80)と、
前記MPEGトランスポートストリームパケットとそのパケット到着時間情報の組を1つ読み出す手段(ST340を実行する図32の80)と、
前記第1規格のn+mビットパケット到着時間情報から上位のmビットを削除する手段(ST342を実行する図32の80)と、
決定された前記第2のコピー管理情報のmビット内容と、前記上位mビットが削除されたnビットパケット到着時間情報と、読み出された前記MPEGトランスポートストリームパケットをこの順番で並べてソースパケットを生成し、1以上の前記ソースパケットの集まりで前記第2ストリームオブジェクトデータを生成する手段(ST340〜ST346のループを反復実行する図32の80)を具備したフォーマット変換装置。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、現在または将来の実施段階では、その時点で利用可能な技術に基づき、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。
例えば、個々にユニークなIDを持つフラッシュメモリを情報記憶媒体100として用い、このフラッシュメモリに、第1規格のオブジェクトデータとその管理情報、および/または、第2規格のオブジェクトデータとその管理情報を記録することができる。
また、第2規格のストリームを「内容解析できないストリーム」として扱い、第1規格のタイプBのストリームオブジェクトとして管理することも可能である。
さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
100…情報記憶媒体(赤色または青色レーザを用いた記録再生可能な光ディスク、フラッシュメモリ等のリードライトメモリ、その他の読み書き可能な記憶媒体);111…ボリューム/ファイル構造情報領域(第1規格および/または第2規格用);130…AVデータ管理情報記録領域(第1規格および/または第2規格用);131…再生専用ビデオオブジェクト群記録領域;132…記録再生用ビデオレコーディングオブジェクト群記録領域(MPEG-Program Stream記録);133…第1規格での記録再生用ストリームオブジェクト群記録領域(MPEG-Transport Stream記録);233…第2規格での記録再生用ストリームオブジェクト群記録領域(MPEG-Transport Stream記録)。