JP4949892B2 - 流量計測方法および流量計測用治具 - Google Patents

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Description

本発明は、1対のトランスデューサを有する超音波流量計を用いた流量計測方法、および当該流量計測方法に用いるための流量計測用治具に関するものである。
従来から、管内を流れる流体の流量を管の外側から計測する手段として、いわゆる「伝播時間差式クランプオン形計測方法」と呼ばれる、汎用超音波流量計を用いた計測が行なわれている(特許文献1、2)。これは、1対のトランスデューサ(超音波を送信、受信するセンサ)を、所定の間隔で配管表面に密着させ、送信部から発信した超音波を受信部で受信する時間を測定し、これに基づいて、管内を流れる流体の流速、流量を求めるものである。
特開2000−146647号公報 特開2001−356034号公報
前記したいわゆる「伝播時間差式クランプオン形計測方法」によって配管表面から流量計測を行う場合、計測対象となる配管内の流体の流れが安定していないと精度良く計測ができない。そのため計測するにあたっては、計測対象の流体が安定するのに必要な配管直管長(配管内径に対する直管部の長さの割合)を設けることが必要である。より具体的に説明すると、例えば上流側に90°エルボがある場合、必要配管直管長としてよく使用されている値は、エルボ端部から1対のトランスデューサ間の中心までの距離をL、配管内径をDとしたとき、上流側配管直管長が、L/D=10以上、下流側配管直管長がL/D=5以上となる程度の配管直管長が必要とされている。この値は超音波流量計メーカーにより多少異なるが、ほとんどの超音波流量計メーカーはこの値に近い配管直管長を推奨している。
しかしながら汎用超音波流量計を使用して、実際に施工された配管の流量計測を行う際には、所定の配管直管長を確保しにくいことがある。設計の段階から流量計測を行うことを前提として施工している場合を除くと、冷凍機廻り、空調機廻りの配管は、メンテナンススペースを確保するために狭い範囲での施工が余儀なくされ、結果として十分な配管直管長を確保しにくい。また、機器廻りは挿入型温度計などが取付けられているということも配管直管長を確保しにくい理由の一つである。
このように所定の配管直管長が確保できない場合には精度良い計測ができないので、例えば整流器を別途取付けることが行なわれる。しかしこの方法は、設備の運転を停止した上で配管を切断するなど、大掛かりな工事を要し、簡易に配管表面から計測できることが特徴である超音波流量計での計測にとって、実用的でない。
また時間差超音波流量計の一つに、ドップラー式計測方法を併せることも提案されている。これは流速分布を同時に計測し、それを元に補正を行うことで配管直管長が確保できない場合でも、精度良く計測しようとするものである。しかしながらこの流量計は、流体内に気泡、もしくは固形物が含まれていないと使用できないため、通常の空調用配管の計測には適用できないという問題がある。
なお前記した特許文献1、2に記載された従来技術は、各々温度や粘性の変化によって流体の特性が変化した場合においても、正確な流量を検出するためのものであり、配管直管長を長く取れない場合については、何ら示唆するところはない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、汎用超音波流量計を用いた配管の流量計測において、トランスデューサの上流側にあるエルボまでに十分な配管直管長が確保できない場所でも、精度よく計測することを目的としている。
前記目的を達成するため、発明者らはまず上流側に90°エルボを設け、エルボ端部を基準とした計測場所(1対のトランスデューサ間の中心)までの配管直管長の変化が、基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合に対して与える影響(本発明でいうところの関係A)を調べた。その結果を図1に示す。なお「基準流量」とは、配管内の流量を電磁流量計(通常は管路に介装される)で予め別途計測したときの流量をいう。また、標準的な計測方法とは、超音波流量計が入力データをもとに算出した間隔で計測する方法のことである。このときの配管材質はSUS304、計測した配管の口径は100A、流体温度は7.0℃である。
これによれば、配管直管長が小さくなるにつれ、すなわち計測場所がエルボに近づくにつれ基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合は低下することが確認できる。またこの傾向は、同条件、同流量で計測を行っても、計測方向に関わらず配管直管長が短くなるほど計測流量値は対数関数的に少なく表示されることを意味している。一方計測精度の低下度合い(傾向)については、配管口径、流速、計測方向による影響はほとんど見られず、配管直管長のみが関係していることが判明した。また、汎用超音波流量計のメーカー別(3社)、並びに材質別(白ガス管、SUS管)についても検証を行ったが、計測精度の低下度合いは同じであった。なおいずれの製品についても、基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合はL/Dの値が20のときでも、96%であった。これは、各社が提供している汎用超音波流量計に元々固有のものであるが、いずれの製品においても96%であった。この点については、発明者らは次のように考えている。すなわち現在市販の汎用超音波流量計ではそもそも基準とした定格において、配管内を水平方向に流れる流体、すなわちたとえば圧送する際の圧力を考慮せず、重力落下の際の流量に基準をおいているためであると考える。
なおこの図1に示したグラフでは、L/Dの値が20以上となると、基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合は変化しなくなっている。これは、配管内の流体の流れが完全に安定したことを意味している。
一方、発明者らはトランスデューサの設置間隔が計測流量に与える影響についても調べた。
超音波流量計測の基本原理は、1対のトランスデューサ間で、一方のトランスデューサから配管表面に一定の角度θを持って入射された超音波が流体を横切り、対となる他方のトランスデューサに到達するまでの時間を計測することに基づいている。より詳述すると、図2に示したように、配管1に取り付けられたトランスデューサ2から、流れ方向(図中の太矢印)と同方向に入射された超音波が、対となるトランスデューサ3に到達するまでの時間t1と、流れ方向に対向して入射された超音波が、対となるトランスデューサ1に到達するまでの時間t2の時間差(t2−t1)は、配管1内を流れる流速Vに比例する。そのため、流量は超音波が入射された角度とその時間差によって算出される。
配管内に入射される超音波の角度は先行文献にも記載されているように、メーカーにより様々である。そのため、各メーカーとも配管口径、肉厚、ライニングの有無、配管内面の粗さなどの入力データを元に、流量計の演算処理部でのプログラムからトランスデューサの標準的な間隔を算出している。なお標準的な間隔とは、標準的な計測方法で計測する時の間隔のことである。
そこで発明者らは、トランスデューサの間隔を、算出された値からずらした場合の影響(本発明でいうところの関係B)についても調べた。その結果を図3に示す。測定にあたっては、流れが十分発達した場所、すなわちL/Dが20よりも十分に大きい地点で、トランスデューサの間隔を流量計により算出された標準的な間隔から故意にずらし、そのときの計測流量への影響を標準的な計測方法による計測流量に対する割合として示している。なお測定条件は、図1のグラフのときと同様である。
これによれば、トランスデューサの間隔を、標準的な間隔から狭めていくと、標準的な計測方法による計測流量に対する計測流量の割合は2次関数的に低下していくことが分かった。また、この低下度合いの傾向には、配管の口径が殆ど影響していないことも判明した。
したがって上記2つの結果から、これを組み合わせて用いることで、配管直管長が所定の長さよりも少ない場合であっても、一定の割合で基準流量に対する計測値が得られることになる。本発明は、かかる点を利用したものであり、配管直管長L/Dと、前記配管内を流れる基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合との関係Aと、前記1対のトランスデューサの設置間隔と、標準的な計測方法による計測流量に対する計測流量の割合との関係Bと、を予め求めておく。そして前記1対のトランスデューサの設置間隔を、標準的な間隔からずらした状態で配管内を流れる流体の流量を計測し、前記2つの関係A、Bに基づいて、前記計測した値から前記配管内を流れる流量を求めることを特徴としている。なおLは、前記配管の端部にエルボ類が配置されているときの当該端部から前記1対のトランスデューサ間の中心までの距離、Dは前記配管の内径である。またエルボ類とは、エルボのみならず、バルブ、チーズ(T字管)、直管継手、挿入型温度計など、その設置された部位で流量の減少を惹起する部材を指す。
また本発明の流量計測方法では、配管直管長L/Dが、5〜20の間で特に有用である。
本発明の流量計測方法を現場で実施する場合、前記した関係Aと関係Bをあらかじめ求めておき、これを数式化やあるいはチャートのようにしたものを用意して、適宜プログラム化したりグラフ化して、実際に現場で測定した際の配管直管長L/Dと、標準的な設置間隔からどの程度ずらして1対のトランスデューサを取り付けたかをプログラムに入力したり、あるいはグラフから読み取ることで、実際の流量に対する計測流量の割合を知ることができるので、後は当該割合に基づいて、流量を割り出せばよいことになる。
しかしながら予め基準流量に対する計測流量の割合を一定に定めておき、この一定の割合となるように、配管直管長L/Dに対応した1対のトランスデューサの設置間隔を定めておくことにより、既存の、汎用超音波流量計をそのまま用いて、配管の流量を容易に知ることができる。なお基準流量は、既述したように、配管内の流量を電磁流量計で予め別途計測したときの流量であり、現場ごとに変わるものではないから、現場に向かう前に事前に求めておけばよい。
本発明の流量計測用治具は、かかる点に鑑みてなされたものであり、1対のトランスデューサが長手方向にスライド可能なスケールに対して取り付けられる治具であり、このスケール上で、トランスデューサの対向側の端部を視認可能な表示部と、前記表示部において前記スライド方向に沿って表示された、L/Dが少なくとも20までのL/Dスケール値とを有している。そして前記L/Dスケール値は、前記関係A、Bに基づいて、予め前記配管内を流れる流量(例えば基準流量)に対する計測値の割合ηを設定しておき、L/Dごとに、前記割合ηとなるような標準的な間隔に対するオフセット値に基づいて表示されたものであることを特徴としている。
本発明によれば、トランスデューサの上流側にあるエルボまでに十分な配管直管長が確保できない場所でも、既存の汎用超音波流量計を用いて、精度よく配管の流量を計測することができる。また本発明の流量計測用治具を使用すれば、配管直管長に応じたトランスデューサを設置する間隔を容易に知ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。既述した図2を用いてこれを説明すると、図2において、配管1の上流側端部には、エルボ11が接続されている。
既述したように上流側に曲げ角が90°のエルボ11を設け、エルボ11の端部を基準とした計測場所(1対のトランスデューサ間の中心)までの配管直管長L/Dの変化が、基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合に対して与える影響を調べると、配管直管長L/Dが短くなるほど計測流量値は対数関数的に少なくことがわかっている。そこでこの結果に基づいて、配管直管長L/D−基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合(%)の近似式を設定する。したがって、基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合(%)=Y、配管直管長L/D=Xとおくと、
=a×log10+b
という近似式を設定することができる。但しaは実数であり、X>0である。そこで仮に図1に示したグラフを前記近似式のグラフとする。
同様にして、トランスデューサ2、3の設置間隔Mを、配管の口径D、肉厚、ライニングの有無、配管内面の粗さなどのデータに基づいて、トランスデューサ2、3からのデータを処理する演算部を有する流量計13において算出した標準的な間隔から狭めた場合の影響についても、既述したように2次関数的に変化することがわかったので、標準的な計測方法による計測流量の割合に対する計測流量の割合(%)をY、標準的な間隔から狭めた長さをXとおくと、
=c×(X+d(X)+e
という近似式を設定することができる。そこで図3に示したグラフをこの近似式のグラフとする。c、d、eは実数である。
このような近似式、グラフ(あるいはチャートでもよい)を求めた後は、例えば図4に示したフローチャートによって流量を計測する。
まず諸データ(口径、肉厚など)を超音波流量計13に入力した結果(ステップS1)、標準的なトランスデューサの間隔(Tr)が200(mm)と示されたと仮定する(ステップS2)。
そして現場にてL/Dを実測する(ステップS3)。ここで、例えば図3のグラフを参照してズレ量を求めたり、後述のトランスデューサ位置決め治具21を用いて、トランスデューサ2、3の間隔を標準的な間隔(200mm)から仮に15mm狭めたとすると(ステップS4)、計測流量は4%ほど標準的な間隔での計測流量より小さく表示されることになる。
一方標準的なトランスデューサ2、3の間隔で計測した場合には、L/D=10のときの割合を図1のグラフから求めると、94%になる。したがって標準的な間隔Tr(200mm)から仮に15mm狭めた状態で計測を行うと、0.94(標準的な間隔Trのときの配管直管長L/D=10における割合)×0.96(トランスデューサ間隔を標準的な間隔Trから15mm狭めたことによる影響)=0.90となり、基準流量に対し90%の割合で計測されることとなる。
以上のような条件下、例えばトランスデューサ間隔を標準的な間隔Trから15mm狭めた状態でトランスデューサ2、3を設置し(ステップS5)、その出力を確認する(ステップS6)。そうすると、計測された流量は基準流量に対し90%の割合で計測されていることが分かっているため、後は、その分で割り戻せば基準流量を算出できる(ステップS7)。例えば計測流量が900L/minだとすれば900L/min÷0.9=1000L/minが、配管1内を流れる正確な流量となる。
ここで図4におけるフローチャートにおけるステップS7におけるηは、前記した割合90%である。したがって、配管直管長L/Dが十分にとれないケース、すなわちL/Dが20以下の場合において、予め前記した一定の割合となるように、L/Dに応じたトランスデューサ間隔Mを容易に知ることができれば、すなわちある配管直管長(たとえばL/D=10)で計測した場合、基準流量に対し一定の割合(例えば90%)で計測流量が指示されるようにトランスデューサ2、3の間隔Mを調整することができれば、既存の超音波流量計を用いて、配管1内を流れる流体の流量を計測することができる。なお基準流量は、既述したように、配管内の流量を電磁流量計で予め別途計測したときの流量であり、現場ごとに変わるものではないから、現場に向かう前に事前に求めておけばよい。
かかる点に鑑みて図5に示した流量計測用治具としての、トランスデューサ位置決め治具21が提案できる。このトランスデューサ位置決め治具21には、表示部となるのぞき窓22が形成されており、こののぞき窓22の窓縁の長辺に、配管直管長L/Dのスケール値(補正目盛)が、例えば刻印によって表示されている。この配管直管長L/Dのスケール値は、0〜20までL/Dが1ごとに刻印されており、その目盛間隔は対数的になっている。この目盛は、予め図4のフローチャートにしたがって演算し、η=0.9となるようなトランスデューサ間隔Mを求め、標準的な間隔Trからのずれ量(狭める長さ)を示したものであり、「0」は、標準的な間隔のときの、一方のトランスデューサの端部が位置する地点である。したがって、この配管直管長L/Dのスケール値が「10」の地点は、前記した手順例から、L/Dのスケール値「0」から「15(mm)」離れていることになる。
次のこのトランスデューサ位置決め治具21を用いた流量計測手順について説明する。図6に示したように、汎用超音波流量計では、1対のトランスデューサ2、3間には、スケール31が渡されており、トランスデューサ2、3はこのスケール31の長手方向に沿ってスライド自在である。このスケール31には長さを示す目盛が、例えばmm単位で刻印、表示されている。
そしてまず、諸データ(口径、肉厚など)を超音波流量計に入力した結果、標準的なトランスデューサ間隔Trが例えば200(mm)と算出された場合、トランスデューサ2、3の間隔を、Tr=200(mm)となるように、トランスデューサ2、3スケール31上で適宜にスライドさせる。
そしてその状態でトランスデューサ2、3の一方、例えば図7に示したように、左側のトランスデューサ2をスケール31に対して固定する。なお図7〜図9においては、スケール31に固定した後のトランスデューサ2、3を太線で図示してある。
次いで、トランスデューサ位置決め治具21をスケール31に取り付ける。このとき、図8に示したように、トランスデューサ位置決め治具21の補正目盛が0となる位置に、トランスデューサ3における対向側端部(図8の例では左側端部、すなわちエルボ類から遠い側のトランスデューサにおける、エルボ類側の端部)が位置するように取り付ける。取り付けは例えばトランスデューサ位置決め治具21に溝を設けスケールを溝に通す方法が例示できる。
次いで現場にて、トランスデューサ2、3を取り付けようとするポジションでの配管直管長L/Dを実測によって行なう。ここでは仮に配管直管長L/D=10であったとする。
次いで、図9に示したように、スケール31に固定していない側のトランスデューサ3をスライドさせて、その対向側端部(図9では左側の端部)を、トランスデューサ位置決め治具21の補正目盛が10の位置にくるように、トランスデューサ3をトランスデューサ2側にスライド移動させる。この時点で、故意にずらした、すなわちオフセットをかけたトランスデューサ間隔Mに、トランスデューサ2、3の設置間隔が設定されるのである。その状態でトランスデューサ3をスケール31に固定する。
その後は、スケール31ごと、トランスデューサ2、3を、測定しようとする配管の表面に取り付ける。このとき、オフセットをかけたトランスデューサ間隔Mの中点Pが、トランスデューサ2、3を取り付けようとするポジションでの配管直管長L/Dを実測したときの、トランスデューサ2、3間の中心線に合わせるようにして取り付ける。後は、通常のこの種の超音波流量計と同様にして、一方のトランスデューサ2から発信された超音波が他方のトランスデューサ3に到達するまでの時間と、トランスデューサ3から発信された超音波が他方のトランスデューサ2に到達するまでの時間との時間差に基づいて、流量が計測される。
このとき、既述したように、トランスデューサ位置決め治具21の補正目盛は、η=0.9となるようなトランスデューサの標準的な間隔Trからのずれ量(狭める長さ)を示しているから、前記超音波流量計が示した流量値は、基準流量に対して、90%の流量値を示している。したがって、その後は、超音波流量計が示した流量値をη=0.9で除することにより、配管を流れる流体を計測することができるのである。
このように本実施の形態にかかるトランスデューサ位置決め治具21を使用すれば、既存の超音波流量計をそのまま用いて、所定の配管直管長が確保できない場所での流量の測定を容易に行なうことができる。
なお予め超音波流量計での表示が、計測値よりも敢えて多めに出るように、すなわち前記した例の場合には、0.9で除した値となるように超音波流量計を設定しておくことで、前記したトランスデューサ位置決め治具21を用いた際の計測値が、そのまま基準流量値を示すことができる。たとえば計測流量は、配管内に入射させた超音波の流体中の音速に比例することを利用し、あらかじめ超音波流量計の流体音速の設定値を、計測結果よりも多めに出る(0.9で除した値を出力する)ように設定しておくことで、かかる作用効果を実現できる。
本発明は、2つのトランスデューサを有する既存の超音波流量計を用いて、所定の直管配管長が確保できない場所での配管内の流体の流量を計測する際に有用である。
上流側の配管直管長と、計測流量/基準流量との関係を示すグラフである。 超音波流量計による測定原理を示す説明図である。 トランスデューサ間の標準的な間隔に対するズレ量と標準的な計測方法による計測流量/基準流量との関係を示すグラフである。 実施の形態にかかる計測手順を示すフローチャートである。 実施の形態にかかる流量計測用治具の正面図である。 トランスデューサとスケールの説明図である。 標準的な間隔にて一方のトランスデューサを固定した状態を示す説明図である。 図7の状態から固定されていないトランスデューサ側のスケールに実施の形態にかかるトランスデューサ位置決め治具を装着した状態を示す説明図である。 実測した配管直管長にしたがって、固定されていない側のトランスデューサをスライド移動させて固定した状態を示す説明図である。
符号の説明
1 配管
2、3 トランスデューサ
11 エルボ
13 超音波流量計
21 トランスデューサ位置決め治具
31 スケール

Claims (3)

  1. 超音波流量計の1対のトランスデューサを用いて、配管内を流れる流体の流量を計測する方法であって、
    配管直管長L/Dと、前記配管内を流れる基準流量に対する標準的な計測方法による計測流量の割合との関係Aと、
    前記1対のトランスデューサの設置間隔と、標準的な計測方法による計測流量に対する計測流量の割合との関係Bと、を予め求めておき、
    前記1対のトランスデューサの設置間隔を、標準的な間隔からずらした状態で配管内を流れる流体の流量を計測し、
    前記2つの関係A、Bに基づいて、前記計測した値から前記配管内を流れる流量を求めることを特徴とする、流量計測方法。
    (ただし、L:前記配管の上流側の端部にエルボ類が配置されているときの当該端部から前記1対のトランスデューサ間の中心までの距離、D:前記配管の内径、である。)
  2. 配管直管長L/Dは、5以上20以下であることを特徴とする、請求項1に記載の流量計測方法。
  3. 請求項1または2に記載の流量計測方法に用いられ、1対のトランスデューサが長手方向にスライド可能なスケールに対して取り付けられる治具であって、
    前記スケール上で、トランスデューサの対向側の端部を視認可能な表示部と、
    前記表示部において前記スライド方向に沿って表示された、L/Dが少なくとも0〜20までのL/Dスケール値とを有し、
    前記L/Dスケール値は、
    前記関係A、Bに基づいて、予め前記配管内を流れる流量に対する計測値の割合Cを設定しておき、L/Dごとに、前記割合Cとなるような標準的な間隔に対するオフセット値に基づいて表示されたものであることを特徴とする、流量計測用治具。
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