JP4949299B2 - モップ塵埃吸引装置 - Google Patents

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Description

本発明は、床面等に設置され、清掃に使用されたモップに付着した塵埃あるいはモップにより掻き集められた塵埃やごみを吸引し、フィルタ内に集塵するモップ塵埃吸引装置に関する。
床面等の清掃には、モップ清掃具や箒によりごみや塵を一箇所に寄せ集め、塵取りを用いてごみ箱に捨てる方法あるいは電気掃除機を用いる方法がある。電気掃除機を使えば、塵集めの手間を省くことができるが、吸引ホースやノズルを掃除機本体と一緒に移動させる必要があり、簡易に清掃作業を済ませたいときには、モップ清掃具や箒が広く使用されている。殊に、箒は使い込むと擦り減ってしまうが、モップ清掃具は汚れても洗浄して再利用可能であり、レンタルモップ製品としても普及している。
モップにより掃き掃除したとき、塵埃を塵取りに掃き入れてごみ捨てする必要があるため、寄せ集めたごみの処理作業に手間がかかる。しかも塵取りに掃き入れる際に、綿ごみや頭髪等の微細塵埃が飛散したり、塵取りからこぼれ落ちたりする。そこで、特許文献1に示されるように、吸引ファン(ブロワ)を利用したモップ用集塵装置が開発されている。特許文献1には、清掃床面に沿って横向きに開口する下端吸引口が設けられ、モップで寄せ集めた塵埃を吸引口から吸引して、内部の集塵パックに集める集塵装置が開示されている。このような集塵装置を用いると、モップを吸引口に近付けたり、振ったりするだけで、寄せ集めたごみとともにモップに付着した細かな塵埃も吸引除去することができるので便利である。
特開2003−153830号公報
上記集塵装置においては、塵埃回収効率の面で、下端吸引口を床面に向けて横長形状に形成するのが好ましいが、従来、吸引ファンの吸引パワーを余分に強くして、塵埃吸引力を強めにし、また下端吸引口の形状は、吸引空気を絞り込む大きさに適当に設計されていた。しかしながら、吸引パワーを余分に強くした吸引ファンを使用するため、無駄な消費エネルギーを生じ、また製造原価の上昇を招く問題があった。また、塵埃吸引力を増すために、スリット形状が余分に幅狭にしたりするため、軽量でかつ大きい紙類等の塵埃を吸い込みきれずに吸引口付近に残留させてしまう不具合を生じていた。
従って、本発明の目的は、吸引パワーを余分に強くすることなく、ブロワの吸引力を最大限に使用でき、しかも吸引漏れの残留塵埃をできるだけ少なくして、モップ清掃による塵埃を効率的に吸引除去することができるモップ塵埃吸引装置を提供することである。
本発明は、上記課題に鑑み、集塵対象として所定寸法の基準塵埃粒を想定することにより、この基準塵埃粒が吸引口を通じて空気流と共に吸引される定常流を流体力学的モデルとして捉えることに着目してなされたものである。
本発明の第1の形態は、横長状吸引開口部と排気口を形成した収納ケース内にブロワとフィルタを配置し、前記ブロワの吸引により前記横長状吸引開口部からモップに付着した塵埃を空気とともに吸引し、吸引した塵埃をフィルタにより除去して貯留し、前記フィルタを通過した清浄空気を前記排気口から排出するモップ塵埃吸引装置において、前記横長状吸引開口部は前記収納ケースの最下端に形成され、前記収納ケースを設置面に載置し、基準塵埃粒を前記開口部位置の前記設置面上に置き、前記開口部の幅W、前記開口部上縁の前記設置面からの高さH(以下、開口部高さと称する)、前記開口部から吸引される吸引空気流量Qとしたとき、前記開口部から吸引される空気流と共に前記基準塵埃粒が吸引されるように、前記開口部高さHがベルヌーイの定理に基づいて導出される関係式を満足するように設定されるモップ塵埃吸引装置である。
本発明の第2の形態は、前記第1の形態において、前記設置面に載置された、質量m、断面積A0の基準塵埃粒の周辺において、前記基準塵埃粒の上面側の圧力をP、その流速をV、前記基準塵埃粒の底面側の圧力をP0、その近傍の流速をV0とし、V=Q/WHとしたとき、ベルヌーイの定理による保存条件、
P+ρgh+ρV2/2=P0+ρgh0+ρV0 2/2
(h0は前記設置面の高さ、hは前記基準塵埃粒の頂面の高さ、ρは空気密度)及び前記基準塵埃粒の吸引条件、
(P 0 −P)0≧mg(gは重力加速度)
から前記関係式が導出されるモップ塵埃吸引装置である。
本発明の第3の形態は、前記第2の形態において、V〜0、ρgTA<<mgとしたとき、前記関係式の近似式、
T≦H≦{ρA/(2mg)}1/2・(Q/W)(Tは前記基準塵埃粒の厚さ、T=h−h)を満足するように与えられるモップ塵埃吸引装置である。
本発明の第4の形態は、前記第1、2、又は3の形態において、前記フィルタに連通する吸引空間を前記収納ケースの下方に設け、前記開口部は、前記設置面に対向するように前記吸引空間の下部を切り欠いて形成されるモップ塵埃吸引装置である。
本発明の第5の形態は、前記第1〜4のいずれかの形態において、少なくとも前記収納ケースの前記開口部上辺側の周辺に設けられた凹凸部を有するモップ塵埃吸引装置である。
本発明の第6の形態は、前記第5の形態において、前記凹凸部は、突起又は突条リブからなるモップ塵埃吸引装置である。
本発明の第7の形態は、前記第1〜6の形態のいずれかにおいて、少なくとも前記収納ケースの前記開口部上辺側の周辺を弾性体で形成したモップ塵埃吸引装置である。
本発明の第1の形態によれば、前記ブロワの吸引により前記横長状吸引開口部からモップに付着した塵埃を空気とともに吸引するモップ塵埃吸引装置において、前記横長状吸引開口部は前記収納ケースの最下端に形成され、前記収納ケースを設置面に載置し、基準塵埃粒を前記開口部位置の前記設置面上に置き、前記開口部の幅W、前記開口部上縁の前記設置面からの開口部高さH、前記開口部から吸引される吸引空気流量Qとしたとき、前記開口部から吸引される空気流と共に前記基準塵埃粒が吸引されるように、前記開口部高さHがベルヌーイの定理に基づいて導出される関係式をも満足するように設定されるので、前記フィルタに至るまでの吸引流路において、前記開口部を通じて前記基準塵埃粒を一緒に吸い込む空気流を定常流として捉えた流体力学的モデルに基づいて得られる前記関係式から前記開口部高さHを理論的に設定することができる。前記開口部の幅Wは前記収納ケースのデザイン上の制約やモップの一般的なサイズ等から決められ、また幅W、前記ブロワによる吸引空気流量Qを実用的な数値に設定することができる。従って、幅W及び吸引空気流量Qを予め決定しておくことにより、前記関係式から前記開口部高さHを塵埃吸引力を最大限利用できる大きさにすることができ、吸引パワーを余分に強くすることなく、ブロワの吸引力を高効率に利用でき、しかも、吸引漏れの残留塵埃を少なくして、モップ清掃によりモップに付着した塵埃を効率的に吸引除去することができるモップ塵埃吸引装置を提供することができる。
モップ掃除具には、種々の用途に応じて各種使用され、工場や戸外で、比較的重量のある塵埃を清掃する大型モップ掃除具の他、オフィスや家庭フロア等において、綿埃や紙類等の軽量塵埃の簡易清掃に使用される一般用モップ掃除具がある。従って、前記開口部の幅Wが同じでも、塵埃の軽重に対応して、吸引パワーが異ならせる場合には、通常使用における清掃対象の異なるモップ清掃具に応じて、前記基準塵埃粒の粒形状サイズを設定することにより、前記開口部高さHを最適値に決定することができるので、各種用途に応じたモップ塵埃吸引装置を精度よく、しかも簡易に設計することができる。前記基準塵埃粒の質量や粒形は、用途、使用目的に応じた実用的モデルを設定すればよく、主な使用が一般用掃除具の場合には、例えば米粒モデルに設定され、また大型掃除具の場合には、例えば小石モデルに設定される。なお、前記収納ケースは前記設置面として、フロア等の床面に限らず、ハンディモップを使用するときなどの家具や机等の載置面に設置されてもよい。
本発明の第2の形態によれば、前記関係式は、ベルヌーイの定理による前記保存条件、P+ρgh+ρV2/2=P0+ρgh0+ρV0 2/2
及び前記基準塵埃粒の前記吸引条件、
(P 0 −P)0≧mg(gは重力加速度)
から導出されるので、幅W及び吸引空気流量Qを予め決定しておくことにより、前記開口部高さHの上限を正確に得ることができる。従って、吸引パワーを余分に強くしたりせずに済み、前記開口部高さHを塵埃吸引力を最大限利用できる大きさに設定して、ブロワの吸引力を高効率に、かつ最大限に利用して、塵埃吸引効率に優れたモップ塵埃吸引装置を安価に実現することができる。
前記第2の形態における、前記保存条件及び前記吸引条件から得られる前記関係式に基づいて前記開口部高さHの上限を厳密な限界値として得ることができる。そこで、本発明の第3の形態によれば、上記限界値を用いずに、前記開口部高さHの上限を、V〜0、ρgTA<<mgとした実用条件を導入することにより、前記関係式の近似式、
T≦H≦{ρA/(2mg)}1/2・(Q/W)(Tは前記基準塵埃粒の厚さ、T=h−h)から前記限界値より小さい実用値として得ることができる。
本発明の第4の形態によれば、前記フィルタに連通する吸引空間を前記収納ケースの下方に設け、前記開口部は、前記設置面に対向するように前記吸引空間の下部を切り欠いて形成されるので、前記開口部の高さHをブロワの吸引力を最大限に使用して、吸引漏れのない大きさに切り欠き形成することができ、前記設置面上の塵埃を効率的に吸引除去することができるモップ塵埃吸引装置を提供することができる。
本発明の第5の形態によれば、少なくとも前記収納ケースの前記開口部上辺側の周辺に設けられた凹凸部を有するので、前記凹凸部に前記モップを擦るように振ることにより、前記モップに付着した微細な塵埃が振るい落とされて前記開口部付近に落下し、モップに塵埃を付着残留させることなく、清掃した塵埃を効率よく吸引除去して、モップの清潔度を良好に保持させる衛生処理機能をもつモップ塵埃吸引装置を実現することができる。
本発明の第6の形態によれば、前記凹凸部は、突起又は突条リブからなるので、前記モップを擦るように振ることにより、前記突起又は前記突条リブにより前記モップに付着した微細な塵埃が確実に振るい落とされて前記開口部付近に落下し、モップに塵埃を付着残留させることなく、清掃した塵埃を効率よく吸引除去して、モップの清潔度を良好に保持させる衛生処理機能をもつモップ塵埃吸引装置を実現することができる。
本発明の第7の形態によれば、少なくとも前記収納ケースの前記開口部上辺側の周辺を弾性体で形成するので、前記モップを擦りつけたとき、前記開口部上辺側の前記周辺が弾性変形することにより前記凹凸部内部にモップ部分が食い入ることになり、少々力を加えながら擦り付けることで開口部が広がり、前記モップに付着した微細な塵埃をより確実に振るい落として、かつより大きな塵埃粒を吸引除去できるモップ塵埃吸引装置を実現することができる。
本発明の実施形態に係るモップ塵埃吸引装置を図面を参照して以下に説明する。
図1は本実施形態のモップ塵埃吸引装置の概略構成を示す。図2は同モップ塵埃吸引装置の前面側を示す。
このモップ塵埃吸引装置は、前側に横長状吸引開口部3を、背面側に外排気口4を設けた収納ケース1を有し、ケース内にはブロワ6とフィルタ24が配設され、ブロワ6の吸引により横長状吸引開口部3からモップに付着した塵埃を空気とともに吸引し、吸引した塵埃をフィルタ24により除去して貯留し、フィルタ24を通過した清浄空気を外排気口4から排出する。外排気口4はスリット状の多数の開口部からなる。
ブロワ6はファンモータ7の回転軸に取着したファン8からなり、フィルタ24を介して吸引開口部3から外気を吸い込む。本体正面26には、ブロワ6起動用スイッチ5が配設されている。スイッチ5を押下すると、ブロワ6の起動又は停止が交互に行われる。収納ケース1の正面側下部には、下部ケース体2はフィルタ24の取替えを可能にするために、ケース本体に着脱自在に取り付けられている。フィルタ24は紙製又は布製の集塵パックであり、下部ケース体2の後背部に取り付けられている。収納ケース1は、全体として箱型形状をなし、床面Fに設置される底面23を有する。下部ケース体2も箱型形状を有し、その前方下端が切り欠けられている。この切り欠き部分の上方上縁14には、モップ擦り板11が垂下して装着されている。モップ擦り板11の下端と床面Fの間に吸引開口部3が開口形成されている。吸引開口部3の下方上縁25はモップ擦り板11の下端によって規定され、モップ擦り板11の前方先端からの鉛直下方における吸引開口部3の下縁27(実質上、床表面)との間の距離を吸引開口部3の高さHとし、その横幅をWとする。
下部ケース体2の奥壁15にはフィルタ24に連通する貫通孔17が穿設されている。下部ケース体2の中空部は、吸引開口部3より吸引した空気流を貫通孔17を通じてフィルタ24側に流す吸引流路10が形成される。収納ケース1の下部には、図1の矢印で示すように、吸引流路10及びフィルタ24を通じてブロワ6の吸引口20に流れる空気流通経路が形成されている。空気流のフィルタ24の通過により、外気と共に吸引された塵埃はフィルタ24に貯留、除去され、また、このフィルタ除去作用によりフィルタ24を通過した清浄空気はブロワ6の内排気口9を通じて排気され、更に収納ケース1の外排気口4から外部に排出される。フィルタ24の集塵パックの導入口は、貫通孔17に対向して下部ケース体2に取着され、フィルタ除去された塵埃の貯留量が増加するに従い、2点鎖線で示すように、膨らんで収容量が大きくなる。
収納ケース1及び下部ケース体2はABS等の合成樹脂による成形物からなり、下部ケース体2の上部16には、係着部18、19が凸状に形成されており、ケース本体の内枠21の孔部に嵌着される。また、奥壁15の下部には、可動係着部22が凸状に形成されており、ケース本体の底面23の孔部に嵌着される。係着部18、19及び可動係着部22による嵌着によって、下部ケース体2が収納ケース1に装着される。フィルタ取替え時には、夫々の嵌着を外すことにより、ケース本体からフィルタ24と一緒に下部ケース体2を分離させることができる。
モップ擦り板11は、合成ゴム又はウレタン等の弾性樹脂(弾性体)からなり、全体として平板形状を有する。モップ擦り板11の上縁部13は肉厚に形成されており、前記下部ケース体2の切り欠き部分の上方上縁14に形成した断面T状溝部に圧入されて、モップ擦り板11は垂下状態で下部ケース体2に装着されている。
図4の(4A)はモップ擦り板11の横断面を示す。モップ擦り板11の表側には、複数筋の突状リブ12を並設した凹凸部が形成されている。
図5は、本実施形態に係るモップ塵埃吸引装置を利用するモップ清掃具の一例を示す。このモップ清掃具は、長柄ハンドル52の下部に回動自在に装着したモップ50を有する。モップ50は基部板51に植設された多数のパイル材からなる。長柄ハンドル52の下端部は、基部板51の上面に設けた軸受け部53に、約360°回動自在に軸支されている。かかるモップ清掃具を用いて掃き掃除したとき、吸引開口部3の内側又はその付近に塵埃を寄せ集めることにより、吸引開口部3の内部に吸引して、塵取りを用いずとも、軽作業で清掃処理することができる。しかも、モップ50に付着した微小ごみも、長柄ハンドル52を握ってモップ50をモップ擦り板11に擦り付けることにより、微小ごみを振るい落とすことができ、モップに僅かなごみも残留させることなく、モップ清掃作業を行うことができる。このとき、モップ擦り板11は弾性体からなるので、比較的に力強くモップ50をモップ擦り板11に押し付けても、その押圧力を吸収して緩和し、装置全体が店頭したり、傾いたりさせずに済み、塵埃振るい落とし作業を円滑に行うことができる。
モップ擦り板11による塵埃振るい落とし効果は、突状リブ12に限らず、多数の突起物を水玉状等に突設したり、ハニカム状に凹凸部を形成しても同様に奏する。モップ擦り板11は平坦形状であるが、ケース本体より前方に突出させれば、本体正面26がモップとの接触により汚れるのを防ぐことができる。
図4の(4B)は前方突出型モップ擦り部材28を示す。モップ擦り部材28は、下部ケース体2より前方に突出した略半月状形態を有し、外側面に沿って縦溝30が複数条、刻設されて多数の凸部29が列設されている。モップ擦り部材28はモップ擦り板11と同様に、弾性体からなる。この前方突出型モップ擦り部材28を下部ケース体2に装着すれば、平板状のモップ擦り板11と比べて、弾性変形量が多くなるので、力をモップに込めて塵埃の振るい落とし作業を行うことができ、清掃作業能率の向上に寄与する。
本実施形態においては、吸引開口部3より吸引される塵埃として、所定の基準塵埃粒が想定されて、吸引開口部3の高さHは、吸引開口部3から基準塵埃粒と共に吸引される空気流を定常流として捉えて決定されている。即ち、収納ケース1を床面に載置し、基準塵埃粒を吸引開口部3の床面上に置き、吸引開口部3から吸引される吸引空気流量Qとしたとき、吸引開口部3から吸引される空気流と共に前記基準塵埃粒が吸引されるように、吸引開口部3の高さHをベルヌーイの定理に基づいて導出される関係式により決定、設定されている。以下、図3を参照して、上記高さHの上限決定メカニズムを説明する。
図3の(3A)は前記定常流による流体力学的モデルを示す模式図である。同図(3B)は前記流体力学的モデルにおける開口部Sを示す。吸引流路10に相当する空気流路Dの下端開口部Sかあら空気流を吸引する吸引空気量をQとする。開口部Sの形状は、高さH×横幅Wの横長状矩形である。モップ等の集塵においては、吸引開口部の形状は縦長より横長の方が吸引効率の面で好ましい。
図3の(3C)は前記流体力学的モデルの定常流変化を示す模式図である。同図の(3D)は、回転楕円体形状の扁平粒子からなる基準塵埃粒を床面に載置した状態を示す模式図である。(3D)に示すように、床面に載置された、質量m、断面積A0の基準塵埃粒の周辺において、基準塵埃粒の上面側の圧力をP、その流速をV、前記基準塵埃粒の底面側の圧力をP0、その近傍の流速をV0とし、V=Q/WHとしたとき、空気流路D内における吸引空気流量Qはフィルタ24に吸引される流量に相当し、Q=SV=WHVが成り立つ。
また、(3D)に示すように、h0を床面の高さ、hを基準塵埃粒の頂面の高さ、ρを空気密度とし、空気流を定常流としたとき、ベルヌーイの定理による保存条件が成り立ち、
P+ρgh+ρV2/2=P0+ρgh0+ρV0 2/2
が得られる。h−h0は基準塵埃粒の厚さT(=h−h0)に相当し、この式を整理すると 0 〜0として、以下のようになる。
0 −P=ρg(h−h0)+ρV 2 /2=ρgT+ρV 2 /2・・・(1)
基準塵埃粒の吸引条件は以下のように表わせる。
(P 0 −P)0≧mg(gは重力加速度)・・・・・・・・・・(2)
この式において、塵埃を内部に吸引するので、P0>Pである。
式(2)に式(1)を代入すると、以下の式が得られる。
(ρgT+ρV2/2)A0≧mg
この式にQ=WHVを導入すると、高さHに対して以下の関係式が得られる。
H≦{ρA0/2(mg−ρgTA0)}1/2・(Q/W)・・・(3)
不等式(3)の右辺の値は高さHの上限を規定する。
上記の関係式(3)に基づき、幅W及び吸引空気流量Qを予め決定しておくことにより、開口部高さHの上限を正確に得ることができるので、吸引パワーを余分に強くしたりせずに済み、開口部高さHを塵埃吸引力を最大限利用できる上限値又はその近傍に設定して、ブロワの吸引力を高効率に、かつ最大限に利用して、塵埃吸引効率に優れたモップ塵埃吸引装置を安価に実現することができる。
関係式(3)による開口部高さHの上限値は厳密な限界値として得られる。吸引開口部の設計上、安全率を考慮するならば、上記限界値を用いずに関係式(3)の近似式を用いることができる。即ち、基準塵埃粒の底面側においてはV〜0とみなしてよく、また、ρgTA<<mgとした実用条件を導入することができるので、前記関係式(3)の近似式として以下の上限値が得られる。
T≦H≦{ρA/(2mg)}1/2・(Q/W)・・・・・・・・・・(4)
近似式(4)の左辺の上限値は式(3)の限界値より小さくなり、実用値として用いることができる。また、T≦Hの条件は、基準塵埃粒が前記開口部を通過するために、基準塵埃粒の厚さTが前記開口部高さH以下の必要性から生じるものである。
基準塵埃粒を米粒モデル(長軸長さ5mm、短軸長さ3mm、米粒の厚さ3mm)としたとき、近似式(4)による開口部高さHの計算例を説明する。W=0.14m、ρ=1.225kg/m(15℃、1atm)、Q=5.6×10−3/s、V=8m/s、m=1×10−5kg、g=9.8m/s、A=1.2×10−5とした場合、近似式(4)から開口部高さHの上限値が10.9mmとなった。従って、米粒を基準塵埃粒とする場合には、3mm≦H≦10.9mmを満足するように、開口部高さHを設定することになる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
本発明によれば、吸引開口部高さの上限が、使用ブロワの吸引パワーを効率的利用できるように決定されているので、吸引パワーを余分に強くすることなく、ブロワの吸引力を最大限に使用でき、しかも吸引漏れの残留塵埃を少なくして、モップ清掃による塵埃を効率的に吸引除去することができるモップ塵埃吸引装置を提供することができる。
本実施形態のモップ塵埃吸引装置の概略構成図である。 前記モップ塵埃吸引装置の前面側を示す概略外観図である。 本実施形態の流体力学的モデルを示す模式図、前記流体力学的モデルにおける開口部Sを示す図、前記流体力学的モデルの定常流変化を示す模式図、及び前記流体力学的モデルにおける基準塵埃粒の床面載置状態を示す模式図である。 モップ擦り板11の横断面図及びモップ擦り部材28の外観図である。 前記モップ塵埃吸引装置を利用するモップ清掃具を示す外観図である。
符号の説明
1 収納ケース
2 下部ケース体
3 吸引開口部
4 外排気口
5 スイッチ
6 ブロワ
7 ファンモータ
8 ファン
9 内排気口
10 吸引流路
11 モップ擦り板
12 突状リブ
13 上縁部
14 上方上縁
15 奥壁
16 上部
17 貫通孔
18 係着部
19 係着部
20 吸引口
21 内枠
22 可動係着部
23 底面
24 フィルタ
25 下方上縁
26 本体正面
27 下縁
28 モップ擦り部材
29 凸部
30 縦溝
50 モップ
51 基部板
52 長柄ハンドル
53 軸受け部
F 床面
H 高さ
W 幅
Q 吸引空気量
S 開口部
D 空気流路
m 質量
0 塵埃粒断面積
P 上面側圧力
V 上面側流速
0 底面側圧力
0 底面側流速
h 塵埃粒頂面高さ
0 塵埃粒床面高さ
ρ 空気密度
T 基準塵埃粒の厚さ
g 重力加速度

Claims (6)

  1. 横長状吸引開口部と排気口を形成した収納ケース内にブロワとフィルタを配置し、前記ブロワの吸引により前記横長状吸引開口部からモップに付着した塵埃を空気とともに吸引し、吸引した塵埃をフィルタにより除去して貯留し、前記フィルタを通過した清浄空気を前記排気口から排出するモップ塵埃吸引装置において、前記横長状吸引開口部は前記収納ケースの最下端に形成され、前記収納ケースを設置面に載置し、基準塵埃粒を前記開口部位置の前記設置面上に置き、前記開口部の幅W、前記開口部上縁の前記設置面からの高さH(以下、開口部高さと称する)、前記開口部から吸引される吸引空気流量Qとしたとき、前記開口部から吸引される空気流と共に前記基準塵埃粒が吸引されるように、前記開口部高さHがベルヌーイの定理に基づいて導出される関係式を満足し、前記設置面に載置された、質量m、断面積A 0 の基準塵埃粒の周辺において、前記基準塵埃粒の上面側の圧力をP、その流速をV、前記基準塵埃粒の底面側の圧力をP 0 、その近傍の流速をV 0 とし、V=Q/WHとしたとき、ベルヌーイの定理による保存条件、
    P+ρgh+ρV 2 /2=P 0 +ρgh 0 +ρV 0 2 /2
    (h 0 は前記設置面の高さ、hは前記基準塵埃粒の頂面の高さ、ρは空気密度)及び前記基準塵埃粒の吸引条件、
    (P 0 −P)A 0 ≧mg(gは重力加速度)
    から前記関係式が導出されることを特徴とするモップ塵埃吸引装置。
  2. 0〜0、ρgTA0<<mgとしたとき、前記関係式の近似式、
    T≦H≦{ρA0/(2mg)}1/2・(Q/W)(Tは前記基準塵埃粒の厚さ、T=h−h0)を満足するように与えられる請求項に記載のモップ塵埃吸引装置。
  3. 前記フィルタに連通する吸引空間を前記収納ケースの下方に設け、前記開口部は、前記設置面に対向するように前記吸引空間の下部を切り欠いて形成される請求項1又は2に記載のモップ塵埃吸引装置。
  4. 少なくとも前記収納ケースの前記開口部上辺側の周辺に設けられた凹凸部を有する請求項1〜のいずれかに記載のモップ塵埃吸引装置。
  5. 前記凹凸部は、突起又は突条リブからなる請求項に記載のモップ塵埃吸引装置。
  6. 少なくとも前記収納ケースの前記開口部上辺側の周辺を弾性体で形成した請求項1〜のいずれかに記載のモップ塵埃吸引装置。
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