JP4949188B2 - コイルアンテナ及び電子機器 - Google Patents
コイルアンテナ及び電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4949188B2 JP4949188B2 JP2007269060A JP2007269060A JP4949188B2 JP 4949188 B2 JP4949188 B2 JP 4949188B2 JP 2007269060 A JP2007269060 A JP 2007269060A JP 2007269060 A JP2007269060 A JP 2007269060A JP 4949188 B2 JP4949188 B2 JP 4949188B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- coil antenna
- insulated wires
- wire
- insulated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
このICカードを読み取り器に対して所定距離近付けると、読み取り器の発する所定周波数の電波をアンテナで受信し、この電波に応じて、ICチップの記憶情報がアンテナを介して読み取り器へ送信される。また、読み取り器からの更新情報もアンテナを介してICチップへ送信され、ICチップの記憶情報の更新がされるようになっている。
これには、主に以下の2つの基本原理が利用されている。
1:コイルを用いた電磁誘導。
2:コイルとコンデンサの並列接続回路による共振を13.56MHzで生じさせる。
この回路構成は、コイルとコンデンサを並列接続した回路にICが接続された構造であるが、実製品上においては、コイルのインダクタンスやコンデンサのキャパシタンスのばらつきにより共振周波数がずれることがある。この共振周波数のずれを解決する手段としては、コイルのインダクタンスもしくはコンデンサのキャパシタンスを微調整することが挙げられる。
また、特許文献2では、コイルの位置をカードの厚さ方向でコントロールすることによって共振周波数を制御することが記載されている。これは読み取り機とカードに実装されたコイルとの間で生じる電磁誘導(相互誘導)において、相互インダクタンスの影響を一定にする狙いがある。
また、その両方の特徴を取り入れた提案(特許文献3参照)もなされている。
また特許文献2に記載の方法においては、データ読み取り機との距離を調整するものであるため、小型化に関しては難があり、また、コイルとデータ読み取り機との位置関係によるところが大きいため、大きな効果が見込まれない虞があった。
かかる構成によれば、絶縁線の間に存在する個々の開口部の大きさが所望の値となるように制御して設けることが可能となる。ゆえに、コイルアンテナのインダクタンスを、この開口部の大きさを制御することにより、変化させることができる。よって、コイルアンテナのインダクタンスに仮にばらつきがあったとしても、微調整することが可能である。従って、本発明によれば、絶縁線の開口部の面積を制御してインダクタンスを調整することで、LC共振回路における共振周波数の微調整を簡便に行うことが可能となるので、コイルアンテナの良品率の向上が図れる。
また、このようにインダクタンスの微調整には他の部品等を必要としないため、部品点数が増加することがない。よって、コストが増加することなく、コイルアンテナの小型化が図れ、ひいては、該コイルアンテナを搭載した電子機器等の小型化をも図ることが可能である。
本発明のコイルアンテナ10は、導体4に樹脂3を被覆してなる絶縁線5が複数本、外被6で覆われてなる集合電線7と、集合電線7の両端部において絶縁線5の各端部がそれぞれ電気的に接続される端子部2を一面1fに備えた基板1とを少なくとも備え、絶縁線5は、集合電線7の外被6から露呈されてそれぞれ分岐され、混線することなく独立されて端子部2と電気的に各々接続されている。絶縁線5が露呈された位置(7A,7a)から基板1の一辺(1A,1a)との間では絶縁線5は基板1に支持されておらず、基板1の一面1fの上方から見て各絶縁線5の間にはそれぞれ開口部9が存在する。
以下、それぞれについて説明する。
また、基板1の形状としては、平面であってもよいし、曲面であってもよい。また、図1に示したような板状の四角形に限定されるものではなく、凹凸部を有する多角形や湾曲部等を有したもの等であってもよい。
また、基板1には、本発明のコイルアンテナ10を電子機器に実装した際に、他の基板等と電気的に接続する接点51や、チップコンデンサ52等が配されている。
導体4は、例えば軟銅線からなり、その表面をメッキ処理したものであってもよい。また、導体4の直径は例えば0.1mm〜0.5mmである。図1(b)では、導体4はその断面形状が円形なものを示しているが、その断面形状は特に限定されるものではなく、例えば平角導体等の多角形であってもよい。
導体4を覆う樹脂3は、例えば、エナメル、UV樹脂、ポリエチレン樹脂等の絶縁性の樹脂が挙げられ、その厚さは例えば8μm以上である。各絶縁線5を覆う樹脂3ごとに、色素等を塗布しておくと、絶縁線5をそれぞれ別の端部と電気的に接続する際、容易に目的の絶縁線5を選んで接続することが可能となるために好ましい。
また、導体4の材質や直径、断面形状、及び/または導体4を覆う樹脂3の厚さや材質等を変えることで、インダクタンスを調整することも可能である。
外被6としては、柔軟性を有し、かつ、通常用いられる絶縁性の樹脂であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
集合電線7は、複数の絶縁線5を単に集合させて外被6により一括被覆したものであってもよいし、複数の絶縁線5を螺旋状に撚り合わせ、一括被覆したものであってもよい。
集合電線7は、例えば軟銅線よりなる導体4を樹脂3で被覆して絶縁線5とし、この絶縁線5を複数、樹脂よりなる外被6を用いて被覆したものである。そのため、高いフレキシブル性を有する。従って、集合電線7を容易に屈曲あるいは湾曲させて基材に取り付けることが可能なため、実装する電子機器等に合わせて設計自由度高く適用することが可能である。特に、複数の絶縁線5を撚り合わせて外被6で覆うことは、集合電線7の屈曲等に対し、よりフレキシブルで、かつ強度を増加させることが可能であるために好ましい。
なお、図示例では絶縁線5を3本用いて集合電線7としたが、絶縁線5の本数は特にこれに限定されるわけではなく、適用する電子機器や、必要とされるインダクタンス等を考慮し、適宜変更して用いることが可能である。
また、本発明のコイルアンテナ10は、設計自由度が高く、小型化を図れるため、該コイルアンテナを搭載した電子機器の小型化を図ることが可能である。
また、基板に絶縁線を接続した後、絶縁線同士の開口部の面積を変えたコイルアンテナを複数形成し、これらコイルアンテナの開口部における面積の減少分及びインダクタンスを測定した。その結果を図2に示す。
なお、開口部9の面積はケーブルの外被端(集合電線7の外被6から絶縁線5が露呈した位置7Aあるいは7a)と基板端(基板の1辺1Aあるいは1a)を基準とし、その間にある開口部9A及び9Bあるいは9a及び9bを示す(図1参照)。この開口部9の面積を画像処理装置を用いて算出し、その値をS1とした。また、この状態でインダクタンスをLCRメーターを用いて測定し、その値をL1とした。なお、開口部9の面積は、撮影機等を用いて算出してもよい。
次に、全体の形状を損なうことなく意図的に開口部9の面積が狭くなるように加工し、この際の面積(S2)及びインダクタンス(L2)を測定した。このとき、ΔS=S1−S2は開口部面積の減少分を表し、ΔL=L2−L1は開口部面積を減少させたときのインダクタンス増分を表している。このΔSとΔLとを用いて作製したグラフが図2である。
また、絶縁線同士の開口部の面積を調整することで得られるインダクタンスの変化量は、最大で0.01μH程度であった。
LC共振回路において、キャパシタを微調整することなく用いれば、コイルに要求される特性はインダクタンス±1%であり、具体的には、適用する製品にもよるが、例えば1.60±0.02μHである。
このことから、インダクタンスの微調整を実施することで、例えば規格値に無い製品のインダクタンスをコントロールし、規格内に収めることが可能となる。よって、本発明では、アンテナをなす集合電線の半田付け部分の端末処理において、絶縁線同士の開口部の面積を調整することでインダクタンスを微調整でき、これにより不良数をも減らすことが可能となる。
Claims (4)
- 導体に樹脂を被覆してなる絶縁線が複数本、外被で覆われてなる集合電線と、前記集合電線の両端において前記絶縁線の各端部がそれぞれ電気的に接続される端子部を一面に備えた基板とを少なくとも備え、前記絶縁線は、前記集合電線の外被から露呈されてそれぞれ分岐され、混線することなく独立されて前記端子部と電気的に各々接続されており、
前記絶縁線が露呈された位置から前記基板の一辺までの間においては、前記絶縁線は前記基板に支持されておらず、前記基板の一面の上方から見て各前記絶縁線の間にはそれぞれ開口部が存在し、前記集合電線から前記絶縁線を分岐させる度合を変えることにより、前記開口部の面積が調整可能であり、前記絶縁線の長手方向が、互いに並列して配置されていることを特徴とするコイルアンテナ。 - 前記端子部が、互いに平行に配されていることを特徴とする請求項1に記載のコイルアンテナ。
- 前記絶縁線が露呈された位置から、前記基板の一辺までの長さが3mm以上10mm以下であることを特徴とする請求項2に記載のコイルアンテナ。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイルアンテナを搭載したことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007269060A JP4949188B2 (ja) | 2007-10-16 | 2007-10-16 | コイルアンテナ及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007269060A JP4949188B2 (ja) | 2007-10-16 | 2007-10-16 | コイルアンテナ及び電子機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009100188A JP2009100188A (ja) | 2009-05-07 |
JP4949188B2 true JP4949188B2 (ja) | 2012-06-06 |
Family
ID=40702782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007269060A Expired - Fee Related JP4949188B2 (ja) | 2007-10-16 | 2007-10-16 | コイルアンテナ及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4949188B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5066425B2 (ja) * | 2007-10-16 | 2012-11-07 | 株式会社フジクラ | コイルアンテナ |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH036306A (ja) * | 1989-05-31 | 1991-01-11 | Sanyo Special Steel Co Ltd | 難加工金属棒線材の製造方法 |
JP2006191194A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 集合電線、コイルアンテナ、icカード及び携帯無線機 |
JP2009044437A (ja) * | 2007-08-08 | 2009-02-26 | Fujikura Ltd | 集合電線、コイルアンテナ、及び携帯型無線機器 |
JP2009048934A (ja) * | 2007-08-22 | 2009-03-05 | Fujikura Ltd | 集合電線、コイルアンテナ、及び携帯型無線機器 |
-
2007
- 2007-10-16 JP JP2007269060A patent/JP4949188B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009100188A (ja) | 2009-05-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9705192B2 (en) | Antenna device and communication terminal apparatus | |
JP5385900B2 (ja) | 無線周波数チップの組立 | |
EP2040334B1 (en) | Antenna device | |
US7339120B2 (en) | Electromagnetic wave shield | |
JP5660254B2 (ja) | アンテナ装置及び無線通信装置 | |
CN110574231B (zh) | 环形天线及具有该环形天线的耳机模块 | |
EP1788592A1 (en) | Shielded coil for inductive wireless applications | |
CN103620868A (zh) | 天线装置及通信终端装置 | |
JP5263434B1 (ja) | アンテナ、アンテナ装置および通信装置 | |
US10476146B2 (en) | Antenna device, manufacturing method therefor, and electronic device having antenna device | |
JP6521514B2 (ja) | アンテナ装置、装置、電子部品及び電子機器 | |
JP6011377B2 (ja) | アンテナ、アンテナ装置、及び携帯端末 | |
CN105826046A (zh) | 线圈组件 | |
JP2018533326A (ja) | Hf及びlf動作のためのアンテナ装置 | |
EP1280103A1 (en) | Non-contact type IC card and flat coil used therein | |
JP4949188B2 (ja) | コイルアンテナ及び電子機器 | |
US10916822B2 (en) | Antenna device and method for producing antenna device | |
JP7103569B2 (ja) | フレキシブルプリント配線板 | |
JP2006191194A (ja) | 集合電線、コイルアンテナ、icカード及び携帯無線機 | |
JP2010028351A (ja) | ブースターアンテナ及び非接触情報媒体 | |
JP5066425B2 (ja) | コイルアンテナ | |
JP6187097B2 (ja) | アンテナ装置 | |
KR20190046029A (ko) | 안테나 장치 및 이를 구비하는 휴대 단말기 | |
US11201407B2 (en) | Antenna apparatus and communication apparatus | |
WO2018030363A1 (ja) | アンテナ装置および電子機器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100607 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110705 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110830 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111026 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20111115 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120126 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20120202 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120228 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120307 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4949188 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |