JP4946990B2 - プラズマ式点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火に用いられるプラズマ式点火装置の耐久性向上に関するものである。
自動車エンジン等の内燃機関において、図12(a)に示すようなプラズマ式点火装置1xが知られている。この装置では、プラズマ式点火プラグ10xの中心電極110xと接地電極131xとの間にトリガ放電手段として放電用電源20xから高電圧を印加すると共に、中心電極110xと接地電極131xとの間に形成された放電空間140x内で放電が開始する瞬間に、プラズマエネルギ供給手段としてプラズマ発生用電源30xから大電流を供給して、放電空間140x内の気体を高温高圧のプラズマ状態にして、放電空間140xの先端から噴射して点火を行うことができる。
プラズマ式点火装置1xは、指向性に富み、かつ容積的に大きな範囲で数千から数万Kの極めて高い温度域を発生させることができるので、均質リーンバーンや成層リーンバーン等の難着火性内燃機関の点火装置としての応用が期待されている。
特許文献1には、中心電極の汚染を防止すべく、中心電極と中心に該中心電極を保持し縦に伸びる挿入孔を設けた絶縁体と該絶縁体を覆い下端に挿入孔と連通する開口を設けた接地電極とによって構成し、上記挿入孔内に放電ギャップを形成した表面ギャップ型点火プラグが開示されている。
また、特許文献2には、中心電極の放電面端部に局部的に電界密度が高かくなる凸部又は凹部を設けて、放電電圧の低下を図る技術が開示されている。
ところが、特許文献1及び特許文献2を初めとする従来のプラズマ式点火装置においては、中心電極を陰極とし、接地電極を陽極としている。この場合、図12(b)に示すプラズマ式点火装置1xのように、中心電極110xの表面において、高温で質量の大きな陽イオン50の衝突により分解される陰極スパッタリングが発生しやすい。この陰極スパッタリングによって中心電極110xの表面は激しく浸食される。
中心電極110xの侵食に伴い中心電極110xと接地電極131xとの距離、即ち放電距離141xが次第に長くなる。放電距離141xに比例して放電電圧が次第に上昇し、やがて放電電圧が放電用電源20xの発生電圧以上となると放電できなくなり内燃機関の失火に至る虞がある。
そこで、本発明者等は、先に特許願2006−340761において、図11(a)に示すような、中心電極110と接地電極131zとの間を絶縁する絶縁部材120zが配設されたプラズマ式点火プラグ10zと、このプラズマ式点火プラグ10zに高電圧を印加する高電圧電源20z、30zとを具備し、中心電極110zと接地電極131zとの間に印加された高電圧によって、絶縁部材120z内に形成された放電空間140z内の気体を高温高圧のプラズマ状態にして内燃機関40内に噴射して点火するプラズマ式点火装置1zにおいて、中心電極110zを陽極とし接地電極131zを陰極として高電圧電源20z、30zを接続することにより電極の消耗を抑制する技術を提案した。
図11(b)に示すように、プラズマ式点火装置1zでは、中心電極110zが陽極であるため、放電による電子の流れは接地電極131zから中心電極110へ向かい、質量の小さい電子51のみが中心電極110zに衝突し、プラズマ状態の気体中、質量の大きい窒素イオン等の陽イオン50は陽極である中心電極110zと反発するため、中心電極110zの表面が陰極スパッタリングにより浸食されることがない。
また、接地電極131zは陰極となっているので、質量の大きい陽イオン50によって、その表面が浸食され得るが、放電空間140zに接する接地電極131zの表面は、プラズマ状態の気体の噴射方向に対して略直交するように配設されており、プラズマ状態の気体が噴射する際に、陽イオン50は接地電極131zの表面132zに斜めに衝突することになり、陽イオン50の衝突する力が弱まり、従来の中心電極110xを陰極とした場合に比べ、陰極スパッタリングによる浸食の度合いが低くなる。
米国特許第3581141号明細書 実開昭56−35793号公報
ところが、プラズマ式点火装置1zにおいては、プラズマ発生用電源30zからの大電流Iplの放出によって放電空間内の気体がプラズマ状態となって噴射された後も、放電空間140zの絶縁破壊のために印加された放電用電源20zからの高電圧による放電が継続している場合がある。プラズマ状態となった気体は極めて温度が高く、接地電極130zは高温に熱せられている。また、プラズマ状態となった気体が放電空間140zから噴射された後も放電空間140z内の気体の一部が電離状態を維持しており、僅かな電位でも放電し易い状態になっている。このため、点火コイル23zの2次コイル232zに残存する誘導電流Iscにより放電が起こり、高温状態の接地電極130zの陰極スパッタリングを誘発する虞がある。
図10に示すように、プラズマ発生用大電流Iplが流れる時間は10μsec程度で、放電用電源20zからの高電圧の印加は、放電空間140zの絶縁破壊を行った後は、本来必要がないものである。
しかしながら、プラズマ発生用大電流Iplが15mA以下となって、放電空間140zからプラズマ状態の気体が噴射されなくなった後も、点火コイル23zの2次コイル232zに残存する誘導電流Iscが100mA以下の極めて低い電流値ながらも、およそ数百μsecに渡って放出され続ける。この時発生した陽イオンによって、高温状態の接地電極130zの陰極スパッタリングを引き起こしていることが判明した。
また、従来のプラズマ式点火装置においては、トリガ放電手段として通常の火花放電点火に用いられているイグナイタを流用して、プラズマ発生用コンデンサと組み合わせて使用されている。ところが、通常の火花放電用のイグナイタは、着火性の向上を図るべく火花放電時間をできるだけ長くする必要がある。
このため、通常の火花点火用のイグナイタをトリガ放電手段として用いた場合、点火時の誘導電流が流れる時間が極めて長く、プラズマ式点火装置のトリガ放電手段として好ましくないことが判明した。
そこで、本願発明はかかる実情に鑑み、プラズマ式点火装置において、放電空間内の気体をプラズマ状態化した後の放電を可及的速やかに終了し、陰極スパッタリングによる電極の消耗を抑制して、更なる耐久性の向上を実現したプラズマ式点火装置を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明では、内燃機関に装着される点火プラグと、高電圧の印加によって上記点火プラグに設けた放電空間の絶縁を破壊するトリガ放電手段と高エネルギをプラズマ発生用電流として供給するプラズマエネルギ供給手段とからなる高エネルギ電源を具備し、該高エネルギ電源からの高エネルギの供給によって放電空間内の気体を高温高圧のプラズマ状態にして内燃機関の点火を行うプラズマ式点火装置において、上記トリガ放電手段からの放電時間を60μsec以下とすると共に、上記プラズマ発生用電流が15mA以下に低下した時には、上記トリガ放電手段からの負荷電圧は、100V以下に設定する。
請求項1の発明によれば、プラズマエネルギ供給手段からの大電流の放出によって、放電空間内の気体が高温高圧のプラズマ状態となって、内燃機関の点火を行った後は、速やかにトリガ放電手段からの放電が終了し、接地電極がプラズマ状態の気体によって加熱され、消耗し易くなった状態においてプラズマ状態となった気体の噴射後の過剰な放電による陰極スパッタリングが抑制される。したがって、プラズマ式点火装置の耐久性を向上できる。
より好ましくは、請求項2の発明のように 上記プラズマ発生用電流が10mA以下に低下した後は、上記放電用電源の負荷電圧を50V以下に設定するのが望ましい。
請求項2の発明によれば、プラズマ状態となった気体の噴射後の過剰な放電による陰極スパッタリングが更に抑制され、プラズマ式点火装置の耐久性が向上する。
より好ましくは、請求項3の発明のように、上記トリガ放電手段からの放電を40μsec以下とするのが望ましい。
請求項3の発明によれば、トリガ放電手段からの放電時間を短くし、プラズマエネルギ供給手段からの大電流の放出後に速やかに放電を完了できるので、過剰な放電による陰極スパッタリングを抑制できる。よって、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
より好ましくは、請求項4の発明のように、上記トリガ放電手段からの放電を上記プラズマエネルギ供給手段からの放電が完了するまでに終了せしめる。
請求項4の発明によれば、上記プラズマエネルギ供給手段からの放電によって発生したプラズマ状態の気体によって加熱された状態の上記接地電極に対して上記トリガ放電手段からの残留放電による陰極スパッタリングが起こり難くなる。したがって、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
より好ましくは、請求項5の発明のように、上記トリガ放電手段からの放電を上記プラズマエネルギ供給手段からの放電電流がピーク電流に達するまでに終了せしめるのが望ましい。
請求項5の発明によれば、上記プラズマエネルギ供給手段からの放電により、放電空間内の気体が、高温、高圧のプラズマ状態となる前に、上記トリガ放電手段からの放電が完了するので、上記トリガ放電手段からの放電が上記放電空間の絶縁破棄のみに利用され、電極の陰極スパッタリングを抑制できる。
具体的には、請求項の発明のように、上記高エネルギ電源は、上記トリガ放電手段として、電源と、上記電源の電圧を昇圧する点火コイルと、電子制御装置により開閉制御され上記点火コイルの駆動を制御する点火コイル駆動回路とを含む誘導放電型電源を具備し、上記プラズマエネルギ供給手段として、上記電源からの電気エネルギの充電と放電とを行うプラズマエネルギ蓄積用コンデンサを具備し、上記点火コイルの2次コイルの自己インダクタンスを10H以下の範囲に設定する。
請求項の発明によれば、放電空間内の絶縁を破壊するための放電時間が短くなり、点火終了後の過剰な放電時間を短くすることができる。したがって、電極の無駄な消耗が抑制され、プラズマ式点火装置の耐久性が向上する。
より好ましくは、請求項の発明のように、上記点火コイルの2次コイルの自己インダクタンスを1H以下の範囲に設定するのが望ましい。
請求項の発明によれば、点火終了後の過剰な放電時間が10μsec以下となるため、上記プラズマ発生用大電流が供給される時間と同程度の時間内に絶縁破壊のための放電が完了するので、過剰な放電による電極の無駄な消耗が抑制され、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
請求項の発明では、上記点火コイルは、開磁路コアを具備する。
請求項の発明のように、上記点火コイルのコアを開磁路コアにすれば、コアに蓄積されるエネルギが少なくなることから放電時間が短くなり、過剰な放電による電極消耗が抑制される。したがって、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
具体的には、上記開磁路コアは、請求項の発明のように、中心コアと外周コアとで構成しても良い。
請求項の発明によれば、磁束漏れがあり、インダクタンスを小さくでき、放電時間を短縮できるので、過剰な放電による電極消耗が抑制される。したがって、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
また、上記開磁路コアは、請求項10の発明のように、中心コアのみで構成しても良い。
請求項10の発明によれば、磁束漏れがあり、更にインダクタンスを小さくできるので、過剰な放電による電極消耗が抑制される。したがって、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
請求項11の発明では、上記点火コイルは、複数の幅の異なる短冊状の硅素鋼板を積層して略円柱状に形成した積層コアと、被覆銅線を該積層コアと同心に巻着した2次コイルと、被覆銅線を該2次コイルと同心に巻着した1次コイルと、上記積層コアと上記2次コイルと上記1次コイルとの層間を絶縁する絶縁部材とを有し、断面円形の細軸状に形成する。
請求項11の発明によれば、点火コイルのインダクタンスを小さくすると共に点火コイルの体格を小さくできる。したがって、搭載性を飛躍的に向上しつつ、点火終了後の過剰な放電時間が更に短くなるため、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
請求項12の発明では、上記点火コイル駆動回路は、上記電源と上記点火コイルとの間に直列に介装した昇圧用コンデンサを含む。
請求項12の発明によれば、コンデンサに蓄積した必要なだけの電荷を1次コイルに一気に放電し、点火コイルに急激な時速変化を与え、2次コイルに必要な時間だけ高電圧を発生させるので、短い時間の放電とすることができる。したがって、プラズマ式点火装置の耐久性が更に向上する。
請求項13の発明では、上記高エネルギ電源は、上記トリガ放電手段として、電源と、該電源の電圧を昇圧する圧電トランスとを含み、圧電効果によって低圧の1次電圧を高圧の2次電圧に昇圧する容量放電型電源を具備し、上記プラズマエネルギ供給手段として、上記電源からの電気エネルギの充電と放電とを行うプラズマエネルギ蓄積用コンデンサを具備する。
請求項13の発明によれば、上記圧電トランスによって高電圧に昇圧され上記点火プラグに印加された電圧による放電は、容量性の放電であるため極めて短時間で終了し、放電終了後に不要な残留電流が継続して流れることがないので、陰極スパッタリングによる電極の消耗を抑制することができる。
具体的には、請求項14の発明のように、上記容量放電型電源は、上記圧電トランスと、第1の半導体スイッチと第2の半導体スイッチと、コイルと、第1の半導体スイッチと第2の半導体スイッチとを制御し上記圧電トランスに交流パルスを印加する圧電トランス駆動制御装置とを具備する。
請求項14の発明によれば、極めて短期間で放電空間内の絶縁破壊のためのトリガ放電を終了し、プラズマ噴射後の残留電流による陰極スパッタリングを抑制した耐久性の高いプラズマ式点火装置を実現できる。
更に、請求項15の発明のように、上記圧電トランスは、矩形状で厚み方向に分極し、その分極方向の上下面に一対の1次側電極を設けた1次側圧電素子と、矩形状で長手方向に分極し、その分極方向の一方の側端表面に2次側電極を設けた2次側圧電素子とからなり、上記1次側圧電素子の分極方向に垂直な側端面の一方と、上記2次側圧電素子の2次側電極に対向する側端面とを接合して一体となした構成としても良い。
請求項15の発明によれば、1次側圧電素子に印加された交流電流により、1次側圧電素子の逆圧電効果で1次側圧電素子が伸縮し、この伸縮によって2次側圧電素子が共振振動して、圧電効果によって2次側圧電素子に高い電圧が発生し、これが重畳的に蓄積され、上記放電空間内の絶縁耐圧を超える電圧に達すると放電空間内に放電が開始される。このように圧電効果によって発生した高電圧は極めて短い期間内に放出されるので、プラズマ噴射後の残留電流による陰極スパッタリングを抑制した耐久性の高いプラズマ式点火装置を実現できる。
請求項16の発明では、上記エネルギ電源は、上記トリガ放電手段と上記プラズマエネルギ供給手段とから上記点火プラグに供給される電流を整流する整流素子を具備し、該整流素子は、上記点火プラグの中心電極が陽極となる方向に整流する。
請求項16の発明によれば、上記中心電極が陽極となるため、質量の大きい陽イオンは、電気的に反発するので、中心電極がスパッタリングにより消耗し難くなる。又、接地電極は陰極スパッタリングにより消耗する虞があるが、高温高圧のプラズマ状態となった気体の噴射方向に対して、略垂直方向にその表面が露出しているので、陽イオンの衝突角度が浅くなり、陰極スパッタリングによる消耗が抑えられる。従って、プラズマ噴射後の残留電流による陰極スパッタリングを抑制した耐久性の高いプラズマ式点火装置の耐久性を更に向上できる。
本発明の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態におけるプラズマ式点火装置1は、トリガ放電手段20とプラズマエネルギ供給手段30とからなる高エネルギ電源と、プラズマ式点火プラグ10とによって構成されている。本実施形態において、トリガ放電手段20として誘導放電型の電源を用いた場合について説明する。
プラズマ式点火プラグ10は、導電性金属材料からなる柱状の中心電極110と中心電極110を絶縁保持する略筒状の絶縁部材120と絶縁部材120を覆う略筒状の金属からなる接地電極130とによって構成されている。
中心電極110の先端側は、例えばイリジウム、イリジウム合金等の導電性材料によって長軸状に形成され、内部には鉄鋼材料、銅等の良電導性で高熱伝導性の金属材料からなる中心電極中軸111が形成され、基端側は中心電極ターミナル部112が形成されている。
接地電極130は、その下端には接地電極開口部131が形成され、その外周には図略の内燃機関40に螺結するためのネジ部132が形成され、基端側には、絶縁部材120を収納保持するハウジング部135が形成され、更にハウジング135の外周には、ネジ部132をネジ締めするための六角部133が形成されている。接地電極130を含むハウジング135は、ニッケル、鉄等の金属材料によって形成されている。
絶縁部材120の内側には、放電空間140が形成され、中心電極110と接地電極130との間で放電可能となっている。絶縁部材120は、耐熱性、機械的強度、高温における絶縁耐力、熱伝導率などに優れた高純度のアルミナ等からなり、基端側は、絶縁部材頭部121が形成され、中心電極ターミナル部111とハウジング135との電気絶縁性を確保している。
プラズマ式点火プラグ10は、図略の内燃機関40の燃焼室内に先端が露出するように装着されと共に、接地電極130が内燃機関40に電気的に接地された状態となっている。
本実施形態において、トリガ放電手段20は、電源21と、イグニションスイッチ22と点火コイル23と点火コイル駆動回路24と、電子制御装置(ECU)25と、第1の整流素子26とによって構成されている。
プラズマエネルギ供給手段30は、第2の電源31と、抵抗32と、プラズマ発生用コンデンサ33と、第2の整流素子34とによって構成されている。
点火コイル駆動回路24は、ECU25によって開閉制御されるトランジスタを含み、第1の電源21からの電圧を点火コイル23によって昇圧した高電圧のプラズマ式点火プラグ10への供給を制御している。
点火コイル23により発生する高電圧の印加時間は極めて短時間で良い。そこで、本発明の要部である点火コイル23の2次コイル232は、自己インダクタンスが10H以下、より好ましくは1H以下の範囲に設定されている。
点火コイル23の1次コイル231と2次コイル232との巻数比は、供給される1次電圧Vprと必要な2次電圧Vscとの関係によって設定されるが、インダクタンスを小さくするため、従来に比べて巻数を少なくしてある。
なお、放電時間は2次コイル232のインダクタンスに比例し、2次コイル232の内部抵抗に反比例する。放電時間と2次コイル232のインダクタンス及び内部抵抗との間に成立する関係について後述する。
第1の整流素子35は、点火コイル23からの高電圧Vscを整流すると共にプラズマ発生用コンデンサ33からの大電流Iplの逆流を阻止している。
プラズマ発生用コンデンサ33は、第2の電源31によって充電され、放電時にはプラズマ式点火プラグ10に大電流Iplを放出する。
第2の整流素子34は、プラズマ発生用コンデンサ33からの大電流Iplを整流すると共に点火コイル23からの高電圧Vscの逆流を阻止している。
ECU25には、点火コイル23の2次電圧Vsc、放電電流Idc、プラズマ発生用電流Ipl等が入力され、点火コイル駆動回路24のスイッチング制御を行っている。
図2を参照して本発明の効果について詳述する。
点火コイル23の1次コイル231に1次電流Iprを流すと積層コア223が磁化し、磁気エネルギが蓄えられ、その周囲に磁界が形成される。
ECU25からの点火信号Sigに従って点火コイル駆動回路24のスイッチングにされ、1次電流Iprが遮断されると、磁界が変化し、自己誘導作用によって、1次コイル231に−数百Vの1次電圧Vprが生じる。この時、2次コイル232に数〜数十kVの2次電圧Vscが発生する。
この2次電圧Vscが放電空間140の絶縁破壊電圧を超えると、放電空間140内に放電される。放電により放電空間140の気体が小領域でプラズマ状態となる。プラズマ状態となった気体は導電性を有し、プラズマ発生用コンデンサ33に蓄えられた電荷の放出を引起し、大きな電流量のプラズマ発生用電流Iplが流れる。放電空間140内に放出された大量の電荷によって、放電空間140内の気体が電離し、高温・高圧のプラズマ状態となって内燃機関40内に噴射される。
この時、プラズマ発生用電流Iplが供給される時間は、10μsec程度であり、本発明の2次コイル232はインダクタンスが小さいので放電時間は従来と比較して遙かに短くなり数十μsec程度となる。
また、プラズマ発生用電流Iplが15mA以下まで低下した時には、放電電圧Vscは100v以下となり、放電電流Idcは、数mAまで低下し、次の点火までは再び放電することはない。したがって、本実施形態によれば、耐久性の高いプラズマ式点火装置が実現できる。
一方、従来のプラズマ式点火装置においては、放電時間が本発明のプラズマ式点火装置における放電時間の10数倍となる数百μsec程度あり、プラズマ発生用電流Ipl消滅後もしばらく放電が続き、これが高温となった電極の消耗を引き起こしていたことが判明した。
ここで、図3を参照して、点火コイル23の2次コイル232のインダクタンスL232と、放電電流i及び放電時間tとの関係について説明する。
本図(a)は、トリガ放電手段としての点火コイル23と点火プラグ10との要部を抜き出した回路図であり、(b)は、これを単純化した等価回路図である。点火コイル23から点火プラグ10に高電圧が印加される瞬間に流れる電流は、(b)に示すように、バッテリから電荷E232をインダクタンスL232とRSUMの抵抗とに直列に接続し、インダクタンスL232に蓄えられた電荷によりスイッチを切断した瞬間に流れる電流iに近似できる。
2次コイル232の内部抵抗R232及び、放電空間140の放電抵抗R140及び整流素子26の内部抵抗R26の合成抵抗をRSUMとし、2次コイル232に蓄えられた電荷をE232とすると、2次コイル232のインダクタンスL232と放電電流iと放電時間tとの間には、本図(c)に示すように、下記式1の関係が成立する。
i=E232/RSUM・exp(−RSUM/L232・t)・・・式1
したがって、放電時間tは、RSUM/L232によって決定することができる。
トリガ放電がなされた瞬間の初期電流をiとし、放電電流iがその10分の1となった時間を放電終了時間tENDとすると、
i/i=0.1
={E232/RSUM・exp(−RSUM/L232・tEND)}/{E232/RSUM・exp(−RSUM/L232・t)}
=exp(−RSUM/L232・tEND
ここで、
ln(0.1)=−RSUM/L232・tEND
よって、インダクタンスL232と放電時間tENDとには、下記式2が成立する。
232(H)≒(RSUM/2.30259)・tEND・・・式2
したがって、大気圧下での合成抵抗RSUMが50kΩであるとすると、
232(H)≒21714.7・tEND(sec)となり、かかる場合において、放電時間tENDを10μsec以下とするためには、インダクタンスL232は、0.22(H)以下とする必要があることが分かる。
実際の合成抵抗RSUMは、放電空間140の放電時の圧力によって変化するが、2次コイルL232が1H以下であれば、放電時間tENDは、50μsec以下にできると推察される。
また、プラズマエネルギ供給手段30からの高エネルギの供給時間を着火性向上の観点から50μsec程度まで延長する場合がある。かかる場合には、2次コイルのインダクタンスは1H以下とするのが望ましい。
加えて、RSUM/L232を230259以下となるように設定すれば、放電時間tENDを10μsec程度とすることができると推察される。
さらに、放電時の圧力変化によりRSUMが変化するため、これも考慮して2次コイルのインダクタンスL232を設定したい場合にも、上記式2を利用して適切なインダクタンスL232の選定が可能となる。
本発明の具体的な効果を図4に比較例とともに示す。
プラズマ式点火装置を、内燃機関を想定した5気圧の窒素雰囲気下において、点火周期を60Hzとして、100mJのプラズマエネルギを放出する条件において、1万kmの走行に相当する16,850,000回の通電試験を行い、電極の消耗量を測定した。
比較例1は、従来の点火コイルとして2次コイルの自己インダクタンスが20Hのものを用い、実施例1は、本発明の点火コイルとして2次コイルの自己インダクタンスが5.2Hのものを用いた。
図4に示すように、本発明によれば、電極消耗量を従来に比較して30%程度低減できることが判明した。
図5に本発明の第2の実施形態におけるプラズマ式点火装置1aを示す。本実施形態では、放電用電源とプラズマ発生用電源とを1つの高圧電源60を用いた点と、点火コイル23aと点火コイル駆動回路24と第1の整流素子26と第2の整流素子34とを内燃機関40のプラグホール430内に一体的に載置した点とが第1の実施形態と相違する。第1の実施形態と実質的に同一の構成については同じ符号を付したので説明を省略する。
本実施形態においては、点火コイル23aは、透磁率が大きく、複数の幅の異なる短冊状の硅素鋼板を積層して略円柱状に形成した積層コア233と、比較的細い被覆銅線を積層コア233と同心に100回程度巻着した2次コイル232と、比較的太い被覆銅線を2次コイル232と同心に15000回程度巻着した1次コイル231と、積層コア233と2次コイル232と1次コイル231との層間を絶縁する樹脂等の絶縁部材とからなり、断面円形の細軸状に形成されている。点火コイル23aをこのような構成とすることで、積層コア233は開磁路を形成し、自己インダクタンスが小さくなることに加えて、点火コイル23aの体格が小さくなり内燃機関40への搭載が容易となる。
図6に点火コイル23の水平断面図を示す。本実施形態において、(a)に示すように中心コア233と2次コイル232と1次コイル231と外周コア234とこれらを絶縁する絶縁部材235、236、237とで構成しても良いし、(b)に示すように、中心コア233と2次コイル232と1次コイル231とこれらを絶縁する絶縁部材235、236、237とで構成しても良い。このような構成とすることで開磁路コアとなるので自己インダクタンスが小さくなり、放電時間の短縮が可能となり本発明の効果が実現される。
図7に本発明の第3の実施形態におけるプラズマ式点火装置を示す。本実施形態においては、点火コイル駆動回路24に換えて、昇圧用コンデンサ241を含む容量放電型点火コイル駆動回路24bにした点が上述した本発明の第1、第2の実施形態と相違している。本実施形態においては、電子制御装置25からの点火信号Sigに従って、昇圧用コンデンサ241に充電した電荷(〜数百V)を点火コイル13の1次コイル232に放電し、急激な磁束変化が与えられる。これに伴い、2次コイル232に2次電圧Vsc(数〜数十kV)が発生し、これが電極間に印加され、放電空間140内の絶縁を破壊する。 これに伴い、プラズマ発生用コンデンサ33の放電が促され、プラズマ電流Iplが放電空間140内に放出され、放電空間140内の気体が高温高圧のプラズマ状態となって噴射される。
本実施形態においては、昇圧用コンデンサ241からの放電は短時間で行われ、2次コイル232からの放電も短時間の内に終了する。
したがって、上述の第1、第2の実施形態と同様、点火後の過剰な放電が抑制され、電極の消耗を抑えることができる。加えて、放電時間をコンデンサ241の容量によって調整できる利点がある。
本発明の第4の実施形態について、図8を参照して説明する。本図(a)に示すように、本実施形態におけるプラズマ式点火装置1cは、プラズマ式点火プラグ10とトリガ放電手段として圧電トランス27を含む容量放電型電源20cと30とによって構成されている。
容量放電型電源20cは、電源21と、イグニションスイッチ22と、本発明の要部であり後述する圧電式高圧発生回路27と、圧電式高圧発生回路27を制御する電子制御装置(ECU)25cと、第1の整流素子26とによって構成されている。
圧電式高圧発生回路27の電源端子Aは、電源21に接続され、電源21から一次電源が入力されている。圧電式高圧発生回路27の入力端子Bは、ECU25cに接続されECU25cからの制御信号が入力されている。
圧電式高圧発生回路27の出力端子Cは、プラズマ式点火プラグ10に第1の整流素子26を介して接続され、プラズマ式点火プラグ10にトリガ放電用の高電圧を印加する構成となっている。
プラズマエネルギ供給用電源30は、上記実施形態と同様の第2の電源31と、抵抗32と、プラズマ発生用コンデンサ33と、第2の整流素子34とによって構成されている。なお、点火プラグ10については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本図(b)を参照して、本発明の要部である圧電式高圧発生回路27について詳述する。圧電式高圧発生回路27は、圧電トランス270と、第1の半導体スイッチ277と第2の半導体スイッチ278と、コイル279と、圧電トランス駆動制御装置(DCU)276とによって構成されている。
本実施形態において、圧電トランス270は、一体的に接合された一次側圧電素子272と二次側圧電素子274とによって構成されている。
一次側圧電素子272は、矩形状に形成され、厚み方向に分極され、一次側圧電素子272の分極方向の上下両表面には、一対の一次側電極271、273が形成されている。
二次側圧電素子274は、矩形状に形成され、長手方向に分極され、二次側圧電素子の分極方向の側端表面には、二次側電極275が形成されている。
一次側圧電素子272と二次側圧電素子274とは、一次側圧電素子272の分極方向に垂直な側端面と二次側圧電素子274の二次側電極275に対向する側端面とが接合され一体となっている。
第1の半導体スイッチ277のドレイン端子Dは、電源30の正極側に接続され、第1の半導体スイッチ277のソース端子Sは、第2の半導体スイッチ278のドレイン端子Dに接続され、第2の半導体スイッチ278のソース端子Sは、グランドに接地され、第1の半導体スイッチ277のゲート端子Gと第2の半導体スイッチ278のゲート端子Gとは、DCU276に接続され、ソース端子Sとドレイン端子Dとは、コイル279を介して、圧電トランス270の一方の一次側電極271に接続されている。圧電トランス270の他方の一次側電極273は、グランドに接地されている。
圧電トランス270の二次側電極275は、プラズマ式点火プラグ10の中心電極ターミナル112に第1の整流素子26を介して接続されている。二次側電極275と第1の整流素子26との間に、第3の整流素子280をプラズマ式点火プラグ10に対して並列となるように介装しても良い。第3の整流素子280は、交流で出力される圧電トランス270からの出力を整流して最大電圧値を上げる効果がある。
半導体スイッチ277、278には、例えばMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)等が用いられる。第1の整流素子26、第2の整流素子34、第3の整流素子280には、ダイオード等が用いられる。特に第2の整流素子34は、大電流が流れるので、大容量に適したSiCダイオード等のワイドバンドギャップ半導体素子を用いても良い。
図9に示すように、DCU276は、電源21から入力された直流を、ECU25からの点火信号に従って、半導体スイッチ277と半導体スイッチ278とを交互に開閉することのより交流の一次パルス電流に変換し、圧電トランス270の一次側圧電素子272に印加する。
一次側圧電素子272に一次パルス電流が印加されると、逆圧電効果により、一次側圧電素子272が伸縮する。一次側圧電素子272の伸縮により、二次側圧電素子274に、二次側圧電素子274の共振周波数と一致した衝撃が加えられると、二次側電極275に二次電圧として高電圧が発生する。
圧電トランスの出力は容量性であり放電経路形成後のような低インピーダンス負荷に対してエネルギ出力時間を短くできる。
第1の整流素子26によって、正電位に整流された二次電圧がプラズマ式点火プラグ10の中心電極110に印加される。この二次電圧が放電空間140の絶縁耐圧を超えると、放電空間140内の絶縁が破壊され、中心電極110と接地電極130との間に放電が始まり、絶縁体120の表面を這うように沿面放電経路が形成される。
放電空間140内で放電が開始されると、コンデンサ33に蓄積されたエネルギが第2の整流素子34により中心電極110が陽極となるように整流されて、100〜200Aの大電流として一気に印加される。
この時、放電空間140内の気体に高エネルギ状態の電子が衝突して電離が起こり、高温・高圧のプラズマ状態となって、放電空間140から機関40の燃焼室内に噴射され、機関40の点火が行われる。
圧電トランス270からの高電圧の印加によって放電が起こる際に、50〜100mAの放電電流が流れるが、この放電は極めて短い期間に終了する。
したがって、プラズマ状態となった気体が噴射された後に、残留電流による陰極スパッタリングを起こす虞がない。
本発明は、上記実施形態に限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、プラズマ式点火プラグを用いた場合について説明したが、本発明のプラズマ式点火装置は、点火プラグとして、中心電極と接地電極との間のエアギャップに放電するスパークプラグや絶縁体表面で放電を行う延面放電プラグにも適宜採用し得るものである。
更に、上記実施形態においては、第1の電源21と第2の電源31との2つの電源を用いた例を示したが、1つの電源からDC−DC回路などを用いて変圧して取り出すような構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、圧電トランス駆動回路は図8に示したようなハーフブリッジで駆動してもよいが、スイッチング素子を4個用いたフルブリッジ回路で駆動してもよい。
本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の構成を示す全体図。 比較例とともに本発明の効果を示すタイムチャート。 本発明の作用原理を説明する図であり、(a)は、トリガ放電手段の要部を示す回路図、(b)は、簡易な方法で示した等価回路図、(c)は、二次側コイルのインダクタンスと放電電流並びに放電時間との関係を示す特性図。 比較例とともに耐久試験結果における本発明の効果を示す特性図。 本発明の第2の実施形態におけるプラズマ式点火装置を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に用いられる点火コイルの概要を示す断面図で、(a)は、中心コアと外周コアとで開磁路コアを構成し、(b)は、中心コアのみで開磁路コアを構成する実施例。 本発明の第3の実施形態におけるプラズマ式点火装置の構成を示す全体図。 本発明の第4の実施形態におけるプラズマ式点火装置を示し、(a)は全体図、(b)は、本実施形態に用いられる圧電トランスを例示する構成図。 本発明に第4の実施形態における本発明の効果を示すタイムチャート図。 耐久性を向上したプラズマ式点火装置の問題点を示すタイムチャート並びに要部断面模式図。 (a)は、耐久性を向上したプラズマ式点火装置全体を示す構成図、(b)は、要部拡大断面図。 (a)は、従来のプラズマ式点火装置全体を示す構成図、(b)は、本図における動作波形を示すタイムチャート。
符号の説明
1 プラズマ式点火装置
10 プラズマ式点火プラグ
110 中心電極
120 絶縁部材
130 接地電極
140 放電空間
20 トリガ放電手段
21 第1の電源
22 イグニションスイッチ
23 点火コイル
24 点火コイル駆動回路
25 電子制御装置(ECU)
26 第1の整流素子
30 プラズマエネルギ供給手段
31 第2の電源
32 抵抗
33 プラズマ発生用コンデンサ
34 第2の整流素子
40 内燃機関
Idc 放電電流
Ipl プラズマ発生用電流
Vsc 2次電圧

Claims (16)

  1. 内燃機関に装着される点火プラグと、高電圧の印加によって上記点火プラグに設けた放電空間の絶縁を破壊するトリガ放電手段と高エネルギをプラズマ発生用電流として供給するプラズマエネルギ供給手段とからなる高エネルギ電源を具備し、該高エネルギ電源からの高エネルギの供給によって放電空間内の気体を高温高圧のプラズマ状態にして内燃機関の点火を行うプラズマ式点火装置において、
    上記トリガ放電手段からの放電時間を60μsec以下とすると共に、
    上記プラズマ発生用電流が15mA以下に低下した時には、上記トリガ放電手段からの負荷電圧は、100V以下に設定することを特徴とするプラズマ式点火装置。
  2. 上記プラズマ発生用電流が10mA以下に低下した時には、上記トリガ放電手段の負荷電圧は、50V以下に設定することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ式点火装置。
  3. 上記トリガ放電手段の放電時間を40μsec以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ式点火装置。
  4. 上記トリガ放電手段からの放電を上記プラズマエネルギ供給手段からの放電が完了するまでに終了せしめることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  5. 上記トリガ放電手段からの放電を上記プラズマエネルギ供給手段からの放電電流がピーク電流に達するまでに終了せしめることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  6. 上記高エネルギ電源は、上記トリガ放電手段として、電源と、上記電源の電圧を昇圧する点火コイルと、電子制御装置により開閉制御され上記点火コイルの駆動を制御する点火コイル駆動回路とを含む誘導放電型電源を具備し、上記プラズマエネルギ供給手段として、上記電源からの電気エネルギの充電と放電とを行うプラズマエネルギ蓄積用コンデンサを具備し、
    上記点火コイルの2次コイルの自己インダクタンスを10H以下の範囲に設定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  7. 上記点火コイルの2次コイルの自己インダクタンスを1H以下の範囲に設定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  8. 上記点火コイルは、開磁路コアを具備することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  9. 上記開磁路コアは、中心コアと外周コアとで構成することを特徴とする請求項に記載のプラズマ式点火装置。
  10. 上記開磁路コアは、中心コアのみで構成することを特徴とする請求項に記載のプラズマ式点火装置。
  11. 上記点火コイルは、複数の幅の異なる短冊状の硅素鋼板を積層して略円柱状に形成した積層コアと、被覆銅線を該積層コアと同心に巻着した2次コイルと、被覆銅線を該2次コイルと同心に巻着した1次コイルと、上記積層コアと上記2次コイルと上記1次コイルとの層間を絶縁する絶縁部材とを有し、断面円形の細軸状に形成した請求項1ないし10のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  12. 上記点火コイル駆動回路は、上記電源と上記点火コイルとの間に直列に介装した昇圧用コンデンサを含む請求項1ないし11のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  13. 上記高エネルギ電源は、上記トリガ放電手段として、電源と、該電源の電圧を昇圧する圧電トランスとを含み、圧電効果によって低圧の1次電圧を高圧の2次電圧に昇圧する容量放電型電源を具備し、上記プラズマエネルギ供給手段として、上記電源からの電気エネルギの充電と放電とを行うプラズマエネルギ蓄積用コンデンサを具備することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  14. 上記圧電式高圧発生回路は、上記圧電トランスと、第1の半導体スイッチと第2の半導体スイッチと、コイルと、第1の半導体スイッチと第2の半導体スイッチとを制御し上記圧電トランスに交流パルスを印加する圧電トランス駆動制御装置とを具備することを特徴とする請求項13に記載のプラズマ式点火装置。
  15. 上記圧電トランスは、矩形状で厚み方向に分極し、その分極方向の上下面に一対の1次側電極を設けた1次側圧電素子と、矩形状で長手方向に分極し、その分極方向の一方の側端表面に2次側電極を設けた2次側圧電素子とからなり、上記1次側圧電素子の分極方向に垂直な側端面の一方と、上記2次側圧電素子の2次側電極に対向する側端面とを接合して一体となしたことを特徴とする請求項13又は14に記載のプラズマ式点火装置。
  16. 上記エネルギ電源は、上記トリガ放電手段と上記プラズマエネルギ供給手段とから上記点火プラグに供給される電流を整流する整流素子を具備し、該整流素子は、上記点火プラグの中心電極が陽極となる方向に整流することを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
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