JP4945419B2 - 導電性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、カーボンナノチューブ等のカーボン材料と,N−フェニル−p−フェニレンジアミン誘導体等の特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体との反応生成物(以下、適宜「反応生成物」と略す)と、特定のバインダーポリマーとを用いた導電性組成物に関するものである。
カーボン材料のなかでも特にカーボンナノチューブを分散させる手法としては、例えば、カーボンナノチューブの塊状体を界面活性剤により可溶化する方法(例えば、非特許文献1参照)、カーボンナノチューブの塊状体を強酸で酸処理し、カルボン酸化した後、フッ化アルキル化して、有機溶剤に可溶化する方法(例えば、非特許文献2参照)、カーボンナノチューブの塊状体を水溶性樹脂であるポリビニルピロリドンを利用し、水中での分散性を向上させる方法(例えば、非特許文献3参照)等が提案されている。
Chem.Matter.vol.12 1049−1052(2000) J.Phys.Chem.vol.105 2525−2528(2001) Chemical Physics Letter vol.342 265−271(2001)
上記非特許文献1〜3の中で、カーボンナノチューブの塊状体を分散させる効果の大きいものとしては、非特許文献2に記載のものがあげられる。しかしながら、この非特許文献2に記載の分散処理では、絡まって塊状になったカーボンナノチューブにおいて、その塊状体の表面側に、塊状体の一部分として比較的緩やかな曲線状に存在するカーボンナノチューブを、強酸で処理して曲線を短く複数個に切ることにより、比較的直線状のカーボンナノチューブを得るということを繰り返してカーボンナノチューブをほぐすため、得られたカーボンナノチューブ繊維状体は、繊維長が短く、使い道が限られている。また、この処理法では、強酸を使用することが必須であるため、腐食や安全性の点から、工業的に展開することが難しい。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、強酸を使用せずにカーボンナノチューブ等のカーボン材料が容易に分散され、かつその分散状態の安定性にも優れた反応生成物と、特殊なバインダーポリマーとを用いた導電性組成物の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の導電性組成物は、下記(A)のカーボン材料と、(B)のフェニレン誘導体との反応生成物と、(C)のバインダーポリマーとを含有するという構成をとる。
(A)カーボンナノチューブ,カーボンブラックおよびグラファイトからなる群から選ばれた少なくとも一つのカーボン材料。
(B)下記の一般式(1)で表されるN−フェニル−p−フェニレン誘導体。
Figure 0004945419
(C)分子構造中にイオン性極性基をもつベンゼン環含有ポリマーからなるバインダーポリマー。
すなわち、本発明者らは、強酸を使用せずにカーボンナノチューブ等のカーボン材料を容易に分散させることができるとともに、分散状態の安定性にも優れた反応生成物をつくり、この反応性生成物と、バインダーポリマーとを用いた導電性組成物を得ることをもとめて鋭意研究を重ねた。その結果、カーボンナノチューブ等のカーボン材料と,N−フェニル−p−フェニレンジアミン誘導体等の特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体と、の反応生成物、およびこの反応生成物と、バインダーポリマーと、を含有する導電性組成物により、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。これは、つぎのような理由によるものと推察される。すなわち、カーボンナノチューブの塊状体に対して、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体を作用させると、上記カーボンナノチューブの塊状体の内部にまで特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体が浸透し、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体のアミノ基と、カーボンナノチューブとが求核付加反応する。その結果、カーボンナノチューブの塊状体が解れ、絡まりあって塊状化した状態から、カーボンナノチューブがいわば解離した状態となる。このようにして得られた反応生成物は、強酸処理により得られる繊維長の短いものではなく、繊維長がそのままの長いカーボンナノチューブ繊維状体であるため、カーボンナノチューブ本来の特性である導電性等を充分に発揮することができ、また分散性にも富んでいる。なお、カーボンブラックやグラファイト等のカーボン材料に対しても、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体が、上記カーボンナノチューブの場合と同様に作用することにより、同様の結果が得られるものと推察される。そして、上記カーボンナノチューブ等のカーボン材料と、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体との反応生成物を、スルホン酸基等の極性の強いイオン性極性基を持つベンゼン環含有ポリマーからなるバインダーポリマーと混合してなる導電性組成物では、反応生成物中の、フェニレン誘導体由来のアミノ基と、バインダーポリマー中の官能基がイオン結合するため、カーボン材料を含む反応生成物が再凝集せず、分散状態の安定性にも優れている。
このように、本発明の導電性組成物では、上記カーボン材料が再凝集しないことと、反応生成物の導電性が高いことから、その反応生成物とバインダーポリマーとからなる導電性組成物において、反応生成物の使用量を少なくしても所定の導電性が得られるようになる。すなわち、上記反応生成物はカーボンナノチューブ等のカーボン材料を使用していることから、上記組成物が通常黒く着色するところ、本発明の導電性組成物では、上記カーボン材料を含む反応生成物の使用量を少なくできることから、その組成物およびそれを用いた製品は、透明性に富むようになる。
このように、本発明の導電性組成物は、カーボン材料とフェニレン誘導体との反応生成物を用いている。そして、その反応生成物は特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体のアミノ基と、カーボンナノチューブとが求核付加反応している。そのため、反応の過程でカーボンナノチューブの塊状体が解れ、カーボンナノチューブがいわば解離した状態となる。このようにして得られた反応生成物は、強酸処理により得られる繊維長の短いものではなく、繊維長がそのままの長いカーボンナノチューブ繊維状体であり、分散性にも富んでいるため、カーボンナノチューブ本来の特性である導電性等を充分に発揮することができる。したがって、少量で低電気抵抗化ができるため、これを用いた製品の柔軟性を維持することができ、また透明性等も確保することができるとともに、引っ張っても、長い状態(多少くねっている)のカーボンナノチューブが直線状化して対応することから、電気抵抗の変化が少ない。そのため、柔軟性、機械強度に優れた人工筋肉部材等の用途に適している。なお、カーボンブラックやグラファイト等のカーボン材料に対しても、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体が、上記カーボンナノチューブの場合と同様に作用することにより、カーボンナノチューブの場合と同様の効果を得ることができる。そのうえ、本発明の導電性組成物は、上記カーボンナノチューブ等のカーボン材料と,特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体との反応生成物を、スルホン酸基等のイオン性極性基をもつベンゼン環含有ポリマーからなるバインダーポリマーと併用しているため、反応生成物中の、フェニレン誘導体由来のアミノ基と、バインダーポリマー中の、上記スルホン酸基等の官能基がイオン結合する。その結果、カーボン材料等を含む反応生成物が導電性組成物中において再凝集せず分散状態の安定性にも優れている。
また、前記一般式(1)で表されるN−フェニル−p−フェニレン誘導体が、N−フェニル−p−フェニレンジアミン誘導体であると、カーボンナノチューブ等の塊状体の内部にまでN−フェニル−p−フェニレンジアミン誘導体が浸透しやすくなり反応することによって、カーボンナノチューブ等のカーボン材料の分散性がさらに向上する。
また、上記カーボン材料が、直径20nm以下のカーボンナノチューブであると、少量添加で低電気抵抗化の効果が得られる。
そして、上記導電性組成物が、界面活性成分を含有すると、バインダーポリマーが、反応生成物中のフェニレン誘導体とイオン結合するための官能基を充分に持たない場合でも、カーボンナノチューブ等のカーボン材料の分散性が向上するとともに、バインダーポリマーがフェニレン誘導体とイオン結合するための官能基を充分に持つ場合は、カーボンナノチューブ等のカーボン材料との分散性がさらに向上するという効果が得られる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の導電性組成物に用いる反応生成物は、下記(A)のカーボン材料と(B)のフェニレン誘導体とを反応させることにより得ることができる。
(A)カーボンナノチューブ,カーボンブラックおよびグラファイトからなる群から選ばれた少なくとも一つのカーボン材料。
(B)前記一般式(1)で表されるN−フェニル−p−フェニレン誘導体。
上記カーボン材料(A成分)であるカーボンナノチューブとは、主に炭素6員環からなるグラファイトシートが円筒状を形成した物質をいい、例えば、単層カーボンナノチューブ,複層カーボンナノチューブ(好ましくは、5〜10層)等があげられる。市販品としては、単層カーボンナノチューブとして、エムティーアール(MTR)社製の「T−5」(直径:1nm)があげられ、複層カーボンナノチューブとしては同じくMTR社製の「NT−2」(直径:約10mm)があげられる。
上記カーボンナノチューブの直径は、少量添加で導電性への効果が得られる点から、20nm以下が好ましく、特に好ましくは1〜20nmである。
また、上記カーボン材料(A成分)であるカーボンブラックとしては、チャンネルブラック、サーマルブラック、ランプブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラックがあり、SAF級,ISAF級,HAF級,MAF級,FEF級,GPF級,SRF級,FT級,MT級等の種々のグレードのカーボンブラックがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、コスト、耐久性等の点から、ファーネスブラック、アセチレンブラックが好適に用いられる。
また、上記カーボン材料(A成分)であるグラファイト(黒鉛)とは、常圧で安定な炭素の同素体の一つで、炭素6員環が連なった層状構造をもつものをいい、炭素の元素鉱物として天然に産するもののほか、人工的に製造されるものを含む。
つぎに、前記カーボン材料(A成分)とともに用いられる特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)としては、下記の一般式(1)で表される化合物が用いられる。
Figure 0004945419
上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アミノアリール基を示す。このうち、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノアリール基としては、炭素数1〜12のものが好ましく、特に好ましくは炭素数1〜6のものである。R1 の置換位置は、o−位,m−位のいずれであっても良い。また、各繰り返し単位n中のR1 の置換位置は、繰り返し単位毎に同一であっても異なっていてもよく、例えば、R1 の置換位置がo−位の繰り返し単位と、R1 の置換位置がm−位の繰り返し単位とが、ランダムに結合していても差し支えない。なお、R2 の置換位置は、p−位,o−位,m−位のいずれであっても良い。また、nは、1以上100未満の整数を示し、好ましくはn=1〜4、特に好ましくはn=1である。すなわち、nが100以上であると、浸透しにくく、求核付加反応が困難になるからである。
前記一般式(1)で表されるN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)の重量平均分子量(Mw)は、184〜12000の範囲が好ましく、特に好ましくは184〜500の範囲である。なお、高分子量のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)を用いると、カーボンナノチューブ(CNT)等のカーボン材料(A成分)への浸透がしにくくなるため、CNTを解す効果は減少する。しかし、繰り返し単位n中のアミノ基が多くなるため、C成分への分散性は向上する。
上記一般式(1)で表されるN−フェニル−p−フェニレン誘導体のなかでも、分散性の点から、下記の一般式(2)で表されるN−フェニル−p−フェニレンジアミン誘導体が好適に用いられる。
Figure 0004945419
上記一般式(2)における、R1 およびR2 は、前記一般式(1)におけるものと同様である。なお、本発明において、上記一般式(2)で表されるN−フェニル−p−フェニレンジアミン誘導体とは、一般式(2)において、R1 およびR2 がともに水素原子である化合物(N−フェニル−p−フェニレンジアミン)自身も含める意味である。
上記特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)の配合量は、カーボン材料(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して、通常、0.5〜8000部、好ましくは10〜1000部、より好ましくは20〜200部である。すなわち、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)の配合量が0.5部未満であると、カーボン材料(A成分)との反応性が劣る傾向がみられ、逆に8000部を超えると、B成分が過剰なため、A成分とB成分との反応生成物の収率が低下するおそがあるからである。
ここで、前記カーボン材料(A成分)と特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)との反応は、例えば、つぎのようにして行うことができる。すなわち、カーボンナノチューブ等のカーボン材料(A成分)の所定量を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶剤に添加し、超音波中で所定時間(例えば、12時間)処理した後、これに特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)を所定量加え、超音波中で所定時間(例えば、5時間)処理する。この溶液を所定の条件(例えば、Arガス中100℃×24時間)で攪拌し反応させる。これを例えばヘキサンあるいはヘキサン/メタノール混合液等へ滴下して再沈させ、メタノールで洗浄し乾燥することにより、カーボン材料(A成分)と特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)との反応生成物を得ることができる。
本発明の導電性組成物に用いる反応生成物について、特定のカーボン材料(A成分)としてカーボンナノチューブを、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)としてN−フェニル−p−フェニレンジアミンを用いた場合について説明する。本発明の反応生成物は、例えば、図1に示すように、N−フェニル−p−フェニレンジアミン1の末端アミノ基と、カーボンナノチューブ2とが求核付加反応して生成した反応生成物(カーボンナノチューブ繊維状体)である。なお、カーボン材料(A成分)として、カーボンナノチューブ2以外のカーボンブラックやグラファイトを用いた場合も、カーボンナノチューブ2の場合と同様に、N−フェニル−p−フェニレンジアミン1の末端アミノ基と、カーボンブラックもしくはグラファイトとが求核付加反応して、本発明の反応生成物を生成する。
つぎに、本発明の導電性組成物について説明する。この導電性組成物は、前記のようにして得られた本発明の反応生成物と、バインダーポリマー(C成分)とを用いて得ることができる。
上記バインダーポリマー(C成分)は、分子構造中にイオン性極性基をもつベンゼン環含有ポリマーからなるものである。イオン性極性基は、前記特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)とイオン結合するための官能基であり、例えば、スルホン酸基,リン酸基,カルボキシル基もしくはこれらの金属塩基,アンモニウム塩基等があげられる。そして、そのようなイオン性極性基をもつベンゼン環含有ポリマーとしては、芳香族ポリイミド等のポリマーがあげられる。これらのベンゼン環含有ポリマーは、ベンゼン環の含有量がポリマー全体の30〜70重量%(以下「%」と略す)の範囲内であることが有効である。含有量が30%未満であると分散性に対する効果が少なくなり、逆に70%を超えるとポリマーが剛直になりすぎる傾向がみられるからである。
上記ベンゼン環含有量ポリマーを具体的に例示すると、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリスチレン(PS)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、があげられる。これらのポリマーのうち、芳香族ポリイミドが、カーボンナノチューブ等のカーボン材料のベンゼン環と、π−π相互作用(スタッキング)しやすい構造をとっているため望ましい。ここで、上記スタッキングとは、一方のベンゼン環と他方のベンゼン環とが面対向していていわば積層構造をとっている状態のことをいう。
上記バインダーポリマー(C成分)は、上記官能基の量が0.01〜2.3mmol/gが好ましく、特に好ましくは0.03〜0.8mmol/gである。すなわち、官能基量が0.01mmol/g未満であると、上記反応生成物との結合性が悪くなる傾向がみられ、逆に、官能基量が2.3mmol/gを超えると、B成分が吸水しやすくなり物性が悪化する傾向がみられるからである。
また、上記バインダーポリマー(C成分)は、数平均分子量(Mn)が5,000〜2,000,000が好ましく、特に好ましくは10,000〜100,000である。すなわち、バインダーポリマー(C成分)の数平均分子量(Mn)が5,000未満であると、導電性組成物において、バインダーポリマー物性としての効果が得にくくなり、逆に2,000,000を超えると、バインダーポリマーの粘度が高くなり、カーボン材料を含む反応生成物との微細な複合化が困難になる傾向がみられるからである。
上記反応生成物の配合量は、バインダーポリマー(C成分)100部に対して0.01〜50部が好ましく、特に好ましくは0.1〜5部である。すなわち、反応生成物の配合量が0.01部未満であると、カーボンナノチューブ等のカーボン材料(A成分)の導電性の効果が得にくくなり、逆に50部を超えると、物性が悪化したり、加工性が悪化する傾向がみられるからである。
本発明の導電性組成物は、前記反応生成物およびバインダーポリマー(C成分)に加えて、カーボンナノチューブ等のカーボン材料(A成分)を含む反応生成物の分散性の点から、界面活性成分を含有していてもよい。
上記界面活性成分としては、例えば、炭素数4〜18の長鎖アルキル基を少なくとも1つ含むベンゼンスルホン酸(塩)やナフタレンスルホン酸(塩),エーテル基等を少なくとも1つ含むポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸(塩)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、分散性の点から、ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)等のアルキルベンゼンスルホン酸が好ましい。
また、上記界面活性成分の配合量は、バインダーポリマー(C成分)100部に対して0.05〜20部が好ましく、特に好ましくは0.5〜3部である。
つぎに本発明の導電性組成物の製法について説明する。
本発明の導電性組成物は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、カーボン材料(A成分)と特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(B成分)とを、前述と同様の超音波処理等により反応させて反応生成物を得る。この反応生成物の所定量を、所定の溶解度(例えば、10%)になるように、トルエン,THF,MEK,DMSO(ジメチルスルホキシド)等の有機溶剤に添加し、攪拌と超音波処理を各々所定時間(例えば、5時間)行う。つぎに、この溶液中に、バインダーポリマー(C成分)の所定量および必要に応じて界面活性成分を適宜に配合し、攪拌羽根等で混合することにより、導電性組成物を調製することができる。また、A成分とB成分の反応生成物を溶剤無しでバインダーポリマーに分散させることもできる。そのための分散機としては、例えば、バンバリーミキサー、二本ロール、三本ロール、ニーダー等があげられる。
本発明の導電性組成物では、例えば、図2に示すように、N−フェニル−p−フェニレンジアミン1と,カーボンナノチューブ(CNT)2との反応生成物(図1参照)のアミノ基部分(N−フェニル−p−フェニレンジアミン1のアミノ基部分)が、例えば式(A)または(B)で示す、アミノスルホン酸基を有するポリイミド等のバインダーポリマー3の官能基(上記スルホン酸基)部分とイオン結合している。なお、バインダーポリマー3の官能基が、上記スルホン酸基以外の官能基であっても、N−フェニル−p−フェニレンジアミン1のアミノ基部分とイオン結合する官能基(例えば、カルボキシル基)であれば、図1と同様に、反応生成物とバインダーポリマー3とがイオン結合する。
本発明の導電性組成物は、上記反応生成物およびバインダーポリマーを溶液化し、例えば、ラングミュアーブロジェット(LB)膜形成手法や、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、ディップ法、遠心成型法等によって塗布し、乾燥させることにより塗膜(薄膜)に形成することも可能である。また、溶液化せず、プレス、インジェクション、押し出し成型等して成形物化することも可能である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、カーボン材料(カーボンナノチューブ等)と、特定のN−フェニル−p−フェニレン誘導体(N−フェニル−p−フェニレンジアミン等)との反応生成物を下記のようにして合成した。
〔反応生成物1〕
単層カーボンナノチューブ1gを、脱水NMP150gに添加し、超音波中で12時間処理した後、これにN−フェニル−p−フェニレンジアミンを5g加え、超音波中で5時間処理した。この溶液をアルゴン(Ar)ガス中100℃×24時間攪拌しカーボンナノチューブと上記ジアミンとを反応させ、反応液状生成物をヘキサン中へ滴下して反応生成物を再沈させ、再沈した反応生成物をメタノールで洗浄し乾燥することにより、目的とする粉末状の反応生成物1を得た。
〔反応生成物2,3〕
上記反応生成物1中のN−フェニル−p−フェニレンジアミンに代えて、ポリm−トルイジンを同量用いても上記反応生成物1と同様のものが得られる(反応生成物2)。また、上記反応生成物1のN−フェニル−p−フェニレンジアミンに代えて、ポリo−エチルアニリンを同量用いても同様にして、反応生成物1と同様の反応生成物を得ることができる(反応生成物3)。
以上をまとめて表1に示す。
Figure 0004945419
なお、上記表1に示す材料は、下記のとおりである。
〔単層カーボンナノチューブ〕
エムティーアール(MTR)社製、NT−5(直径:1nm)
〔N−フェニル−p−フェニレンジアミン〕
前記一般式(2)において、R1 およびR2 がともに水素原子である化合物。
〔ポリm−トルイジン〕
下記の式(3)で表される化合物〔重量平均分子量(Mw):7500〕。
Figure 0004945419
〔ポリo−エチルアニリン〕
下記の式(4)で表される化合物〔重量平均分子量(Mw):3200〕。
Figure 0004945419
このようにして得られた反応生成物(カーボンナノチューブ繊維状体等の形態になっている)について、IR(赤外スペクトル)、TGA(熱重量分析)測定を行った。IR測定結果から、500〜800cm-1に置換ベンゼンの吸収ピークが見られることから、フェニレンジアミン化合物の付加が確認できた。このことから、N−フェニル−p−フェニレンジアミンのNH基と、カーボン材料(カーボンナノチューブ等)との反応がうまく進行していることが確認された。また、TGA分析より、単層カーボンナノチューブの熱分解温度が500℃以上であり、N−フェニル−p−フェニレンジアミンの熱分解温度が、300℃付近である事を利用して、定量を行ったところ、反応生成物1では、1gのカーボン材料に対して1.22gのN−フェニル−p−フェニレンジアミンが修飾していることが確認できた。反応生成物2,3も同様に修飾が確認できた。
また、反応生成物1〜3(カーボンナノチューブ繊維状体)の平均繊維径(10本の平均)をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察した結果、原料として用いたカーボンナノチューブの平均繊維径(1nm)と略同じであった。なお、原料として用いたカーボンナノチューブの繊維径の測定は、TEMで測定してその10本の平均値で求めた。
つぎに、上記反応生成物を用いるとともに、下記のようにして合成したポリイミドをバインダーポリマーとして用い、本発明の導電性組成物を作製した。
(1)ポリイミド1の合成
三つ口フラスコに、4,4′−ジアミノスチルベン−2,2′−ジスルホン酸(100mmol)とトリエチルアミン(200mmol)を入れ、溶媒としてm−クレゾール(1リットル)を加え溶解した。つぎに、二無水ピロメリット酸(1mol)を、上記三つ口フラスコを窒素雰囲気に置換した中で加え、80℃で4時間攪拌したのち、180℃で20時間攪拌を行い、m−クレゾールにポリイミドが溶解した状態の溶液を得た。つぎに、大量のアセトン中に、上記m−クレゾール溶液を滴下して攪拌し、ポリイミド粒子を再沈させ、ついで、このポリイミド粒子を乾燥した。得られたポリイミド1は下記の構造(A)のものであった。
Figure 0004945419
得られた、ポリイミドが上記構造を有していることは、プロトン核磁気共鳴(NMR、バリアン〔Varian〕社製、UNITY Inova400)、フーリエ変換赤外線スペクトル(FTIR、島津社製 FTIR8200)、ゲルパーミエーションクロマトフラフィー(GPC、東ソー社製 TC8010)により確認した。
(2)ポリイミド2の合成
ポリイミド原料として、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−2,2−ジスルホン酸を用いるとともに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を用いた。それ以外は、上記ポリイミド1の合成と同様にしてポリイミド2を得た。得られたポリイミドを、ポリイミド1と同様にして構造式を特定したところ下記の式(B)のとおりであった。
Figure 0004945419
(3)ポリイミド3の合成
ポリイミド1の合成に続いてm−クレゾールに溶解したポリマー溶液を大量の塩酸中に滴下して攪拌しポリイミド粒子を再沈させ、更に水で洗浄することによりポリイミドを得た。ポリイミド1と同様にして構造式を特定したところ下記の式(C)のとおりであった。
Figure 0004945419
〔導電性組成物の作製〕
〔実施例1〕
上記のようにして得られた反応生成物1を1部を固形分10%になるよう溶剤(DMSO、ジメチルスルホキシド)に添加し、攪拌と超音波処理をそれぞれ5時間行なった。つぎに、この溶液中にバインダーポリマーであるポリイミド1を100部配合し、攪拌羽で混合して導電性組成物(コーティング液)を調製した。
〔実施例2〕
上記実施例1で用いたポリイミド1に変えて、ポリイミド2を同量用いた。それ以外は、実施例1と同様にして導電性組成物(コーティング液)を調製した。
〔実施例3〕
反応生成物1の使用量を0.3部に減量し、ポリイミド3を同量用いた。それ以外は実施例1と同様にして導電性組成物(コーティング液)を調製した。
一方、比較例として下記の導電性組成物を調製した。
〔比較例1〕
実施例1で用いた反応生成物1を0.3部用い、これを固形分10%になるよう溶剤(トルエン)に添加し、攪拌と超音波処理をそれぞれ5時間行なった。つぎに、この溶液中にバインダーポリマーであるウレタン系樹脂(アルドリッチ社製、ポリウレタン 品番430218)100部を配合し、攪拌羽で混合して導電性組成物(コーティング液)を調製した。
〔参考例1〕
実施例1で用いた反応生成物1を1部用い、これを固形分10%になるよう溶剤(THF)に添加し、攪拌と超音波処理をそれぞれ5時間行なった。つぎに、この溶液中にバインダーポリマーであるスルホン化ウレタン(日本ポリウレタン社製、ニッポラン3315)100部を配合し、攪拌羽で混合して導電性組成物(コーティング液)を調製した。
〔参考例2〕
実施例1で用いた反応生成物1を1部用い、これを固形分10%になるよう溶剤(メチルエチルケトン MEK)に添加し、攪拌と超音波処理をそれぞれ5時間行なった。つぎに、この溶液中にバインダーポリマーであるスルホン化アクリル100部を配合し、攪拌羽で混合して導電性組成物(コーティング液)を調製した。
〔従来例〕
実施例1で用いた反応生成物1に変えて、単層カーボンナノチューブ(エムティーアール(MTR)社製、NT−5〔直径:1nm〕)を1部用いた。それ以外は、実施例2と同様にして導電性組成物を調製した。
以上の実施例品,比較例品,参考例品および従来例品をまとめて表2に示す。
Figure 0004945419
なお、上記表2に示す材料は下記のとおりである。
〔ウレタン系樹脂〕
アルドリッチ社製、ポリウレタン 品番430218
〔スルホン化ウレタン〕
日本ポリウレタン社製、ニッポラン3315
〔スルホン化アクリル〕
下記の化学式(5)で表されるスルホン酸官能基を有するアクリル系ポリマー
Figure 0004945419
つぎに、上記のようにして得られた、実施例,比較例,参考例および従来例の導電性組成物を対象とし、下記のようにして各特性の評価を行なった。その結果を下記の表3にまとめて示した。
Figure 0004945419
〔沈降性(1週間放置)〕
各導電性組成物を1週間放置し、凝集物の沈降の有無を確認した。評価は、凝集物の沈降がなかったものを○、凝集物の沈降はあるものの上澄みの分離が見られないものを△、凝集物の沈降があり上澄みが明確に分離しているものを×とした。
〔沈降性(遠心分離)〕
各導電性組成物(コーティング液)を2000rpmで10分間遠心分離し、凝集物の沈降の有無を確認した。評価は、凝集物の沈降がなかったものを○、凝集物の沈降はあるものの上澄みの分離が見られないものを△、凝集物の沈降があり上澄みが明確に分離しているものを×とした。
〔粒度〕
各導電性組成物について、JIS K5400に記載のつぶゲージに準拠して、導電性組成物の粒度を測定した。
〔粒度分布〕
各導電性組成物について、レーザー回折によって粒度分布を測定した。
〔外観観察〕
各導電性組成物(コーティング液)を1週間放置した後、ガラス板上にコーティングし、乾燥して塗膜(厚み20μm)を作製した。そして、この塗膜について、光学顕微鏡(倍率400倍)を用いて外観を観察した。評価は、1μm以上の凝集物が観察されなかったものを○、凝集物が観察されたものを×とした。
〔電気抵抗〕
上記塗膜の電気抵抗を、JIS K 7194に準じて測定した。
〔透明性〕
各導電性組成物(コーティング液)を用い上記と同様にして膜圧1μmの途膜を作製した。この途膜を対象とし、その全光線透過率を日本電色社製ヘーズメーターNDH5000を用いて測定した。値の大きい方が透明性が高いことを示している。
上記表3の結果から、実施例品の組成物は沈降性に優れ、また、導電性組成物の粒度,粒度分布も小さく、しかも、途膜の外観電気抵抗および透明性も良好であった。これに対して、比較例1品,参考例1,2品の組成物は、沈降性は実施例品と同程度かやや劣る程度であるが、導電性組成物の粒度分布がやや大きく、また、途膜については、その外観ないし電気抵抗は実施例品と同程度であるが、透明性が劣っている。また、従来例品は、実施例品に比べて沈降性および粒度、粒度分布、途膜の外観、電気抵抗、透明性の全てにおいて劣っている。
なお、反応生成物1に代えて反応生成物2または3を用いても、実施例1と同様の結果が得られた。また、上記実施例1において、ポリアミド1(式A)に代えてポリアミド3(式C)を用いても、実施例1と同様の効果が得られた。
本発明の導電性組成物は、導電性組成物を単独で用いても、他の樹脂やゴム,塗料,無機物と混合した複合物として用いてもよく、その加工性や電気特性、柔軟性、機械強度を生かした分野である電気,電子材料等の諸分野において、特に有用である。具体的には、静電気防止用のコーティング剤、プリンターやコピー機等の電子写真機器に用いられるローラ部材,ベルト部材,ブレード部材、繊維の処理剤、自動車用燃料ホースの帯電防止材料、二次電池の正極材料,有機薄膜太陽電池や色素増感型太陽電池の電極や活性層材料、電磁波シールド材、IDタグのアンテナ材料、高分子アクチュエータ、タッチパネル等のセンサーや表示素子(有機EL等)に用いる透明な電極、スーパーキャパシターの電極材料、有機EL用材料、有機トランジスタの半導体、人工筋肉部材等に用いることができる。
本発明の反応生成物の一例を示す模式図である。 本発明の導電性組成物における、反応生成物とバインダーポリマーとの結合状態を示す説明図である。
符号の説明
1 N−フェニル−p−フェニレンジアミン
2 カーボンナノチューブ
3 ポリイミドの分子鎖

Claims (5)

  1. 下記(A)のカーボン材料と、(B)のフェニレン誘導体との反応生成物と、(C)のバインダーポリマーとを含有する導電性組成物。
    (A)カーボンナノチューブ,カーボンブラックおよびグラファイトからなる群から選ばれた少なくとも一つのカーボン材料。
    (B)下記の一般式(1)で表されるN−フェニル−p−フェニレン誘導体。
    Figure 0004945419
    (C)分子構造中にイオン性極性基をもつベンゼン環含有ポリマーからなるバインダーポリマー。
  2. 上記(B)が、N−フェニル−p−フェニレンジアミン誘導体である請求項1記載の導電性組成物。
  3. 上記(A)のカーボン材料が、直径20nm以下のカーボンナノチューブである請求項1または2記載の導電性組成物。
  4. 上記(C)のバインダーポリマーが、スルホン酸基をもつポリイミドである請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性組成物。
  5. 界面活性成分を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性組成物。
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