JP4944730B2 - 繊維補強コンクリート部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維を混入することにより補強された繊維補強コンクリート部材の製造方法に関するものである。
近年、土木、建築分野において、部材の薄肉化や軽量化および意匠の自由度の向上や耐久性の向上を目的として、超高強度の繊維補強コンクリートが種々のコンクリート構造物に適用されている。
従来、このような繊維補強コンクリートには、鋼短繊維を混入したものや、ポリビニルアルコール短繊維(以下、単に「PVA短繊維」という場合がある)等の有機系の短繊維を混入したものがある。
中でも、PVA短繊維は、非磁性体であるため、病院施設などの非磁性体構造物の要求に対応可能であることや、防錆加工を施す必要がないこと等から、PVA短繊維による繊維補強コンクリートの需要が増えつつある。
例えば、特許文献1には、セメントモルタル中またはコンクリート中に、PVA短繊維を混入して、引張強度を増加させた組成物を生成する発明が開示されている。
また、特許文献2には、補強繊維としてアスペクト比が異なる2種類以上のPVA短繊維をセメントコンクリートに混入してなる、繊維強化セメント硬化体が開示されている。
さらに、特許文献3には、高強度のセメント系マトリクスに多量のポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリプロピレン、アラミド、炭素繊維等の有機系の短繊維を混入して得られる、高強度の有機繊維補強コンクリートが開示されている。
特開昭59−8664号公報 特開昭62−241852号公報 特表2002−514567号公報
従来、有機系の短繊維を高強度のセメント系マトリクスに混入してなる繊維補強コンクリートは、PVA短繊維を高強度のセメント系マトリクスに容積比で2〜6%混入してなり、圧縮強度が150〜180MPa、割裂試験により求められる引張強度が7〜10MPa、曲げ試験における曲げ引張強度が20〜23MPa(4cm×4cm×16cmの試験体による曲げ試験)程度であるのが一般的である。
ところが、従来の繊維補強コンクリートは、凝結を開始してから初期強度発現(圧縮強度で1〜5MPa程度)までの段階、及び強度が増加して脱型することが可能な強度発現(圧縮強度で50〜70MPa程度)までの段階(以下、凝結開始から脱型可能な強度が発現するまでの段階を「一次養生」と称する場合がある)において、大きな収縮変形が生じてしまうため、型枠の寸法調整や埋め込み金物の拘束対策など、さまざまな対策を行う必要があった。
また、従来の繊維補強コンクリート材料は、脱型後に90℃で48時間の熱養生(以下、単に「二次養生」と称する場合がある)を行う際に、大きな収縮変形が生じる場合があるため、適用可能な構造物が限定されるという問題点を有していた。
なお、この繊維補強コンクリートの一次養生の際に生ずる収縮変形量は、一次養生の温度が高い場合に大きくなるなど、その増大量は一次養生の温度に敏感に影響を受けて増大する。
そして、部材が三次元的に複雑な形状の場合、一次養生の雰囲気温度を空間的に一様となるように制御しても、部材の形状に依存して水和反応による温度上昇による熱が発生するために、部材の空間的な温度分布を一様にすることは困難である。例えば、部材厚が大きい場合は水和反応熱により温度上昇した後に、放熱に時間がかかり薄い部材よりも温度が高くなる。そのために、一次養生時において、従来の繊維補強コンクリート材料により製作された部材の空間的にバラツキのある温度分布は、空間的にバラツキのある収縮量分布を与えることになる。空間的にバラツキのある収縮量が発生すると、一次養生後に脱型した際に,部材には空間的にバラツキのある収縮のひずみが残っているので部材に「曲がり」や「そり」等の変形が生ずる。そのため、従来の繊維補強コンクリート材料を適用した部材を製作する際において、型枠形状通りに部材形状を成形することが困難であった。
さらに、一次養生中及び二次養生中において繊維補強コンクリート材料の収縮変形量が大きいために、型枠による拘束や、インサートなどの埋込み金物による拘束によりひび割れを発生する場合があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、養生中の収縮変形量を小さくすることで、より優れた力学性能と耐久性能と施工性を有した繊維補強コンクリート部材の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決する繊維補強コンクリートは、短繊維を、容積比で0.5%〜6.0%混入して得られる繊維補強コンクリートであって、前記短繊維が、予め加熱処理が施されることで収縮ひずみが与えられているとともに、アスペクト比が20〜200になるように切断された有機系の短繊維を含むのが望ましい
かかる繊維補強コンクリートによれば、養生時の温度に依存するなどして生じる収縮変形を大幅に低減することが可能となるため、より優れた力学性能と耐久性能と施工性を有した材料が生成されるため、好適である。
また、収縮変形量が小さくなるので、型枠の拘束や埋め込み金物の拘束などによりひび割れの発生リスクが低減される。また、当該繊維補強コンクリートにより製造された部材に収縮量のバラツキ等の発生リスクが低減されて、寸法精度の高い部材が製造できる。
さらに、短繊維を、容積比で0.5%〜6.0%の範囲内での混入することで、高流動で自己充填性能のフレッシュ性状を示すとともに、硬化後は高い引張補強効果を得ることができるため好適である。
なお、短繊維には、有機系の短繊維以外に、鋼繊維等の、他の繊維材料が含まれていてもよい。
また、前記繊維補強コンクリートが、セメントと、シリカヒュームと、ポゾラン系反応物質と、最大粒径が2.5mm以下の骨材と、少なくとも1種類の分散剤と、水と、を含んだものであれば、高流動で自己充填性能に優れ、緻密な組織により硬化後は耐久性に優れた材料を生成することが可能となるため、好適である。
なお、ポゾラン系反応物質としては、例えば、沈降シリカ、フライアッシュ、高炉スラグ、火山灰、シリカゾル、石粉などが好適に使用可能である。
また、前記繊維補強コンクリートに係る有機系の短繊維が、100℃の煮沸水中で収縮率が8%以下の形状安定性を有したポリビニルアルコール繊維であれば、より高い引張補強効果を得ることができるため、好適である。特に、高強度のセメント系マトリクスに混入する場合に、短繊維に期待される強度や弾性係数を有しているため、好適である。
前記課題を解決するために、本発明の第一の繊維補強コンクリート部材の製造方法は、100℃の煮沸水中で収縮率が8%以下の形状安定性を有したポリビニルアルコール繊維からなる繊維材料をアスペクト比が20〜200になるように切断して短繊維とする切断工程と、前記短繊維に熱収縮処理を施す収縮工程と、熱処理が施された前記短繊維を容積比で0.5%〜6.0%の範囲内となるようにコンクリートに混合して繊維補強コンクリートを生成する混練工程と、前記繊維補強コンクリートを所定箇所に打設する打設工程と、打設された前記繊維補強コンクリートを養生する養生工程と、を含み、前記収縮工程では、40℃〜90℃の温度条件下で前記繊維材料に1%〜6%の収縮ひずみを与え、前記養生工程では、前記繊維補強コンクリートを20℃〜50℃の温度環境下で一次養生を行い、一次養生後、脱型して60℃〜90℃の温度環境下で二次養生を行うことを特徴としている。
また、本発明の第二の繊維補強コンクリート部材の製造方法は、100℃の煮沸水中で収縮率が8%以下の形状安定性を有したポリビニルアルコール繊維からなる繊維材料に、熱収縮処理を施す収縮工程と、熱収縮処理が施された前記繊維材料を、アスペクト比が20〜200になるように切断して短繊維を作成する切断工程と、前記短繊維を、容積比で0.5%〜6.0%の範囲内となるようにコンクリートに混合して繊維補強コンクリートを生成する混練工程と、前記繊維補強コンクリートを所定箇所に打設する打設工程と、打設された前記繊維補強コンクリートを養生する養生工程と、を含み、前記収縮工程では、40℃〜90℃の温度条件下で前記繊維材料に1%〜6%の収縮ひずみを与え、前記養生工程では、前記繊維補強コンクリートを20℃〜50℃の温度環境下で一次養生を行い、一次養生後、脱型して60℃〜90℃の温度環境下で二次養生を行うことを特徴としている。
かかる繊維補強コンクリート部材の製造方法によれば、養生時の温度に依存するなどして生じる収縮変形を大幅に低減することが可能となるため、より優れた力学性能と耐久性能と施工性を有しているため、好適である。
また、前記繊維補強コンクリート部材の製造方法における前記収縮工程において、前記繊維材料を、40℃〜90℃の温水あるいは40℃〜90℃の気中において24時間〜72時間加熱することで、繊維材料に1%〜6%程度の収縮ひずみを与えるとともに、水分率が少なくても5%以下となるように該繊維材料の表面や内部にある水分を蒸発させるものとすれば、養生時の収縮変形を低減させるのに効果的である。
本発明によれば、養生中の収縮変形量を小さくすることで、より優れた力学性能と耐久性能と施工性を有した繊維補強コンクリートと繊維補強コンクリート部材を生成することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
本実施形態に係る繊維補強コンクリートは、セメントと、シリカヒュームと、ポゾラン系反応物質と、最大粒径が5mm以下の骨材と、少なくとも1種類の分散剤と、水とを混合して得られるセメント系マトリクスに、PVA繊維からなる短繊維(以下、単に「PVA短繊維」という)を混入することにより構成されている。
以下、本実施形態の繊維補強コンクリートに使用する各材料の詳細について説明する。
セメントには、平均粒径が4〜18μmの範囲内で、ブレーン値が2000〜4000cm/gの低熱ポルトランドセメントまたは中庸熱ポルトランドセメントを使用するものとする。なお、セメントの種類は限定されるものではなく、例えば普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、対硫酸塩ポルトランドセメント等を使用することも可能である。
シリカヒュームとしては、平均粒径が0.15〜3.00μm、ブレーン値が150,000〜300,000cm/gのものを使用するものとする。なお、シリカヒュームに代えてカオリンの誘導体から選定した化合物、沈降シリカ、分級フライアッシュ等を使用してもよい。
ポゾラン系反応粒子は、平均粒径が4〜10μm、ブレーン値が3,000〜7,500cm/gのものを使用する。このような、材料としては、沈降シリカ、フライアッシュ、高炉スラグ、火山灰、シリカゾル、石粉などが好適に使用可能である。
ここで、シリカヒュームおよびポゾラン系反応粒子は、セメントを含む微粒子のマイクロフィラー効果およびセメント分散効果によりセメント系マトリクスを緻密化し、耐久性の向上、圧縮・引張強度の向上に寄与するものである。なお、ポゾラン反応とは、セメントの水和反応により生成されるアルカリ物質にポゾラン物質が反応して徐々に硬化体となる反応であって、長期的で安定的な強度発現に寄与する。
骨材には、最大粒径Dmaxが2.5mm以下、平均粒径が0.1mm〜0.8mmの硬質で吸水率の小さな細砂を使用するものとし、粗骨材は含まないものとする。
分散剤には、フェノキシル基およびカルボニル基を有する水溶性ビニル共重合体である、アクリル酸塩、メタリルスルホン酸塩、リグノスルホン酸塩、プリナフタレンスルホン酸アルカリ金属塩、ポリカルボン酸アルカリ金属塩等のいわゆる可塑剤を使用するものとする。また、使用する分散剤は、1種類のみでも、数種類でもよい。
水は、セメントに対する水の重量比率が22%〜30%となるように投入する。
PVA短繊維は、容積比で0.5%〜6.0%となるように混入されている。
このPVA短繊維は、100℃の煮沸水中で収縮率が8%以下の形状安定性を有したポリビニルアルコール繊維からなる繊維材料に加熱処理を施すことで収縮ひずみを与えるとともに、アスペクト比が20〜200になるように切断したものである。
ポリビニルアルコール(PVA)は、ポリ酢酸ビニルを鹸化して得られる合成樹脂であって、分子中に多くのヒドロキシ基(−OH)が存在することにより親水性が強い水溶性の高分子物である。本実施形態に係るPVA繊維は、製造時において、PVAが、水に不溶性となるように高延伸、高熱処理、架橋処理を行うことで、形態安定性を確保している。
また、本実施形態で使用するPVA繊維は、引張強度が500MPa以上で、弾性係数が13GPa以上である力学的性能を持つものである。また、90℃の水酸化カルシュウム飽和水溶液に48時間浸漬した場合にも、引張強度や弾性係数の低下が10%以下である。また、100℃の煮沸水中で収縮率が8%以下の形状安定性を有する。
PVA繊維の形状は、限定されるものではなく、円形断面、矩形断面や多角形断面等の異形断面の他、変形する断面形状を有したものを使用することが可能である。例えば、繊維とセメント系マトリクスとの付着力を向上させることを目的として、繊維の異形断面がねじられているもの、波形に変形しているもの、端部がかぎ型、フック型になっているもの、端部がつぶれていわゆるドッグホーン状になっているものでもよい。また、繊維の長さ方向に、繊維の粗さを変動させたものや、繊維の断面積を変動させたものを使用してもよい。さらに、繊維は、何本かの繊維をケーブル状に編み込むこと、プレード編みすること、ねじりにより一体化することを行ってもよい。
次に、本実施形態の繊維補強コンクリート部材の製造方法について、説明する。
本実施形態では、図1(a)に示すように、切断工程S1、収縮工程S2、混練工程S3、打設工程S4、養生工程S5により、繊維補強コンクリート部材を製造する。
切断工程S1は、繊維材料を、アスペクト比が20〜200になるように切断してPVA短繊維を作成する工程である。
収縮工程S2は、切断工程S1において作成されたPVA短繊維に、熱収縮処理を施す工程であって、PVA短繊維を40℃〜90℃の温水あるいは40℃〜90℃の気中において24時間〜72時間加熱することにより行う。
熱収縮処理により、PVA短繊維に1%〜6%程度の収縮ひずみを与えて、PVA短繊維の長さを短縮させるとともに、水分率が少なくても5%以下となるようにPVA短繊維の表面や内部にある水分が蒸発させる。
混練工程S3は、セメントと、シリカヒュームと、ポゾラン系反応物質と、最大粒径が5mm以下の骨材と、少なくとも1種類の分散剤と、水により生成されたセメント系マトリクスに、PVA短繊維を練り混ぜることにより行う。
本実施形態に係る混練工程S3では、図1(b)に示すように、セメント系マトリクスの粉体部分を練り混ぜる乾燥混練工程S31と、乾燥混練工程S31により練り混ぜられた粉体部分に液体部分を投入して練り混ぜる湿潤混練工程S32と、湿潤混練工程S32により練り混ぜられたセメント系マトリクスにPVA短繊維を投入して練り混ぜる繊維混練工程S33とを含んでいる。
乾燥混練工程S31は、セメント系マトリクスの粉体部分である、セメントとシリカヒュームとポゾラン系反応粒子と骨材とを、ドライ状態で練り混ぜる。乾燥混練工程S31における、各材料の練り混ぜ方法や手段は限定されるものではなく、公知の方法および手段から適宜選定して行えばよい。
湿潤混練工程S32は、セメント系マトリクスの粉体部分の練り混ぜが完了した後、セメント系マトリクスの液体部分である水と分散剤等を投入して練り混ぜて、セメント系マトリクスに所定の流動性を発現させる。なお、湿潤混練工程S32における練り混ぜ方法や手段は限定されるものではなく、公知の方法および手段から適宜選定して行えばよい。
繊維混練工程S33は、湿潤混練工程S32により、所定の流動性が得られたセメント系マトリクスに、PVA短繊維を混入してさらに練り混ぜる。なお、繊維混練工程S33における練り混ぜ方法や手段は限定されるものではなく、公知の方法および手段から適宜選定して行えばよい。
また、繊維混練工程S33では、PVA短繊維を、繊維補強コンクリート全体(セメント系マトリクスとPVA短繊維との合計)に対する容積比で0.5%〜6.0%の範囲内となるように投入する。
ここで、PVA短繊維の熱処理を実施した後は、できるだけ早期に使用することが望ましい。PVA短繊維の熱処理後から使用するまでの保存期間中は、PVA短繊維の吸湿を避けるような管理が望ましい。なお、PVAは、一般的に、含水率が増えるとPVA繊維の弾性係数や引張強度が低下することが知られている。また、含水率が増加するとPVAがもともと保有している親水性の能力が低下することも知られている。従って、PVA繊維を使用する際には所定の含水率以下となるように品質管理が必要である。
打設工程S4は、混練工程S3により、練り混ぜられた繊維を含むセメント系マトリクス(繊維補強コンクリート)を、公知の手段により、所定の箇所に打設する。
養生工程S5では、まず、コンクリートの打設後、20℃〜45℃の温度環境下で18時間〜48時間、一次養生を行う。一次養生後、所定の強度が発現したら、脱型して、二次養生を行う。二次養生としては、60℃〜95℃の温度環境下で48時間〜72時間の熱養生を行う。なお、二次養生は、前記の熱養生に限定されるものではなく、従来のコンクリートで行う、常温による気中養生や水中養生を採用してもよい。また、繊維補強コンクリートの養生方法は前記の方法に限定されるものではない。
以上、本実施形態に係る繊維補強コンクリートおよび繊維補強コンクリートの製造方法によれば、収縮工程S1において、予め収縮処理が施されたPVA短繊維を使用しているため、打設後の養生時に生じる収縮を大幅に低減することが可能となり、従来必要とされていた収縮変形に対する型枠の寸法調整や埋め込み金物の拘束対策などの様々な対策を省略することが可能となる。
また、一次養生の温度依存性がなくなるとともに、収縮変形量が大幅に低減されるため、繊維補強コンクリートにより作成されたコンクリート部材の「そり」や「曲がり」変形の発生が防止される。
また、繊維補強コンクリートの収縮変形量が従来に比べて小さくなるため、型枠の拘束や埋め込み金物等の拘束によりひび割れが発生するリスクが大幅に低減されて、部材製作の品質向上が可能となる。
本実施形態に係る繊維補強コンクリートの流動性などのフレッシュ性状は、PVA短繊維に熱処理を施していない従来の繊維補強コンクリートと同等であるため、高流動で自己充填性能に優れている。
また、本実施形態に係る繊維補強コンクリートによるコンクリート部材の圧縮強度は、PVA短繊維に熱処理を施していない従来の繊維補強コンクリートと比べて、同等あるいは5%程度増大する。ただし、繊維材料の熱処理を水中で行い、PVA短繊維を湿潤状態(含水率が7%〜12%)のままで使用すると、圧縮強度は10%程度低下するので、熱処理後は乾燥状態、つまり少なくても含水率を5%以下とすることが望ましい。
また、本実施形態に係る繊維補強コンクリートによるコンクリート部材の曲げ強度は、従来の繊維補強コンクリートによるコンクリート部材と比べて、同等あるいは2%〜3%程度増大する。ただし、PVA短繊維を含水率が7%〜12%の湿潤状態で使用すると、曲げ強度は5%〜7%程度低下するので、熱処理後は乾燥状態、つまり少なくても含水率を5%以下とすることが望ましい。
従来の繊維補強コンクリートは、二次養生を90℃で実施することを前提に材料の長期的耐久性を検証している。本実施形態に係る繊維補強コンクリートは、ポリビニルアルコール繊維の熱処理の温度を高くても90℃以下としており、二次養生による設計温度を超えないので、予め熱処理が施されたPVA繊維を使用しても、長期的な材料耐久性に影響を与えないと考えられる。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態では、繊維補強コンクリート部材の製造方法として、切断工程S1、収縮工程S2、混練工程S3、打設工程S4、養生工程S5の順序で行うものとしたが、図2に示すように、収縮工程S1’、切断工程S2’、混練工程S3、打設工程S4、養生工程S5の順序で行ってもよい。
つまり、繊維材料を収縮工程S1’により収縮させた後に、切断工程S2’において、アスペクト比が20〜200になるように切断してもよい。
また、前記実施形態では、セメント系マトリクスにPVA短繊維を混入することで高強度な繊維補強コンクリートを生成するものとしたが、一般的なコンクリートにPVA短繊維を混入することにより繊維補強コンクリートを構成してもよい。また、セメント系マトリクスを構成する各材料の配合や寸法等は、前記に示した内容に限定されるものではない。
PVA短繊維の混入量は、繊維補強コンクリートを構成する他の材料に応じて、繊維補強コンクリート全体の容積に対して0.5〜6.0%の範囲内で調整すればよい。例えば、セメント系マトリクスに混入する場合には2.0〜6.0%、一般的なコンクリートに混入する場合には、0.5〜1.5%混入することで、高い流動性を保持する構成としてもよい。
また、前記実施形態では、セメント系マトリクスの混練工程として、粉体材料のみを混練してから、液体材料を投入し、さらに混練して所定の流動性が発現してから短繊維を混練する方法としたが、混練工程における材料の投入の順序は限定されるものではなく、適宜設定して行えばよい。
また、前記実施形態では、短繊維として、PVA短繊維を使用する場合について説明したが、短繊維として使用可能な有機系の短繊維はPVA短繊維に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン繊維やポリエチレン繊維等の他の有機系の短繊維を使用してもよい。
また、前記実施形態では、短繊維として、PVA短繊維のみを使用する場合について説明したが、例えば、PVA短繊維の他に鋼短繊維を加えるなど、PVA短繊維以外に他の繊維が混入されていてもよい。なお、鋼短繊維を混入する場合において、鋼短繊維を容積比で1〜2%、PVA短繊維を容積比で3〜4%程度混入すれば好適である。
また、セメント、ポゾラン系反応粒子、骨材等の重量比等は限定されるものではなく、適宜設定してもよいことはいうまでもない。
以下、本発明に係る繊維補強コンクリートの収縮変形の低減効果について行った実証実験結果について説明する。
本実証実験では、本発明に係る予め熱収縮処理が施されたPVA短繊維が混入された繊維補強コンクリートの他に、比較例として、鋼繊維が混入された繊維補強コンクリートと熱収縮処理が施されていないPVA短繊維が混入された従来の繊維補強コンクリートについての収縮変形の測定も行った。
本実証実験では、図3に示すように、10cm×10cm×40cmの鋼製型枠1を利用して、養生時に生じる繊維補強コンクリート2の収縮変形を測定する。なお、鋼製型枠1の内側には、セメント系マトリクス材料(繊維補強コンクリート2)と鋼製型枠1の壁面との摩擦を低減して材料の収縮変形を拘束させないためのテフロン(登録商標)シート3を設置した。また、鋼製型枠1の中央には、高温(上限温度:100℃)に対して温度保証できるモールドタイプのひずみゲージ4をセットする。実験では、鋼製型枠1に、実験の対象となる材料(繊維補強コンクリート2)を打設して、必要な養生温度を制御できる恒温恒湿器に入れた状態で、温度データ、収縮変形量に関するデータを時系列で取得する。なお、図面において、符号5は、ひずみゲージ4に連結されたリード線である。
各実証実験は、下記の手順により行った。
まず、繊維補強コンクリートを鋼製型枠1に打設して、一次養生と計測を開始する。15℃/時間で昇温させた後、養生温度が20℃〜50℃の範囲内で48時間の一次養生を行う。
次に、15℃/時間で一次養生の降温を行い、温度を20℃とした状態で脱型する。
さらに、脱型後、90℃で48時間の二次養生を行う。この時、昇温および降温は15℃/時間で行う。
なお、試験体に埋め込まれたゲージから得られるひずみは,試験体が熱膨張することにより変形する量も含めて測定される。そこで、図4〜図7に示すひずみ量は、試験体の熱変化により膨張変形した変形量を材料の打設時の温度を基準として材料の熱膨張係数を13μ/℃として補正した結果である。
(1)鋼繊維補強コンクリートの収縮変形
まず、比較実験Aとして、鋼繊維補強コンクリートについて、養生時の収縮変形を測定した結果を示す。
比較実験Aでは、試験材料として鋼製短繊維を含有する鋼繊維補強コンクリートを使用して、一次養生温度を20℃で行った試験A1と一次養生温度を40℃で行った試験A2、および、セメント系マトリクスのみからなる試験材料を使用して一次養生温度を40℃で行った試験A3の3試験について計測した。
鋼繊維補強コンクリートには、直径0.2mm、長さ15mmの鋼製の短繊維をセメント系マトリクスに容積比で2%混入してなるものを使用した。
図4に比較実験Aによる各試験材料の収縮変形の挙動を示す。なお、図4において、横軸は繊維補強コンクリートを型枠に打設してからの経過時間であり、縦軸は収縮ひずみである。ひずみの値のマイナスは、収縮変形を示しており、また、ひずみはマイクロ(μ:×10−6)で示している。
一次養生の終了時間は、経過時間で60時間前後である。比較実験Aの結果、図4に示すように、一次養生の温度が20℃の場合(試験A1)と40℃の場合(試験A2)とが、同様の収縮挙動を示しており、鋼繊維補強コンクリートの場合は、一次養生の温度の違いによる収縮変形量への影響は少ないことがわかる。また、鋼繊維補強コンクリートの場合(試験A1,A2)は、一次養生の温度に関係なく,一次養生後の収縮量は300〜350μとなった。また、鋼繊維補強コンクリート(試験A1,A2)は、鋼繊維を含有していないセメント系マトリクスのみの試験材料の収縮挙動(試験A3)と類似した収縮挙動を示す結果となった。
以上、3種類の収縮挙動(試験A1,A2,A3)の比較結果から、これらの供試体の一次養生中と二次養生中の収縮は、セメント系マトリクス自身の自己収縮による変形挙動であると推定される。つまり、単位セメント量が多いこと、粗骨材がないことによる自己収縮による変形挙動であると推測される。なお、鋼繊維自身の熱膨張係数は、10μ/℃であり、セメント系マトリクスの熱膨張係数(13μ/℃)と大きな差がなく、鋼繊維の熱膨張による超高強度繊維補強コンクリートへの影響は少ないものと考えられる。
(2)従来の繊維補強コンクリートの収縮変形
次に、比較実験Bとして、予め収縮処理が施していないPVA短繊維を使用した、従来の繊維補強コンクリートについて、養生時の収縮変形を測定した結果を示す。
比較実験Bでは、試験材料として予め収縮熱処理を施していないPVA短繊維を含有する繊維補強コンクリートを使用して、一次養生温度を20℃で行った試験B1と、一次養生温度を40℃で行った試験B2と、一次養生温度を50℃で行った試験B3、セメント系マトリクスのみからなる試験材料を使用して一次養生温度を40℃で行った試験B4と、の4試験について計測した。
従来の繊維補強コンクリートには、直径0.3mm、長さ15mmのPVA短繊維をセメント系マトリクスに容積比で3%混入してなるものを使用した。
図5に比較実験Bによる各試験材料の収縮変形の挙動を示す。なお、図5において、横軸は繊維補強コンクリートを型枠に打設してからの経過時間であり、縦軸は収縮ひずみである。ひずみの値のマイナスは、収縮変形を示しており、また、ひずみはマイクロ(μ:×10−6)で示している。
図5に示すように、従来の繊維補強コンクリートは、一次養生の温度を変化させて行った各試験(試験B1,B2,B3)結果に収縮変形の差が顕著に現れており、一次養生の温度(20℃〜50℃)による収縮変形量への影響は大きく、一次養生温度が高温になるほど一次養生後の収縮変形量が大きくなることが実証された。
また、各試験(試験B1,B2,B3)において、二次養生の条件(脱型後、90℃で48時間)を同じにしても、一次、二次養生後の収縮変形量については、一次養生温度が高温になるほど収縮変形量が大きくなる結果となった。
セメント系マトリクスのみ(試験B4)の一次養生後における収縮ひずみが約350μであるのに対し、従来の繊維補強コンクリートは、一次養生の温度が20℃の場合(試験B1)は約550μ、一次養生の温度が40℃の場合(試験B2)は約850μ、一次養生の温度が50℃の場合(試験B3)は約1300μであり、従来の繊維補強コンクリートは、一次養生の温度による収縮変形量への影響が大きいことが実証された。
これらの4種類の試験結果(試験B1〜B4)から、従来の繊維補強コンクリートは、一次養生の熱の影響を受けて収縮変形量が大きくなる。つまり、セメント系マトリクス自身の自己収縮と、PVA短繊維が熱により収縮変形することによる影響が加わり、繊維補強コンクリートとしてさらに大きな収縮変形が生じていると考えられる。一般的に、PVAは高熱を与えられると収縮する性質があることとが知られている。なお、PVA短繊維が熱収縮しても、PVA短繊維自身の剛性はそれほど大きくないので、一般的には影響がないと考えられるが、セメント系マトリクスの凝結開始から弱材齢の段階において、PVA短繊維が熱収縮変形すると、繊維補強コンクリートの変形挙動に与える影響は無視できないと考えられる。
また、従来の繊維補強コンクリートで、一次養生温度が20℃の場合(試験B1)と、セメント系マトリクスのみの場合(試験B4)とを比較すると、収縮変形量は繊維補強コンクリートの方が大きい。一次養生温度が20℃の場合には、温度によるPVA短繊維への影響がないが、これは、PVA短繊維をセメント系マトリクスに混入した後に、PVA短繊維が若干でも繊維補強コンクリート中の水分を吸湿して、収縮変形したものと考えられる。一般的に、PVAは吸湿すると収縮変形する性質を持っていることが知られている。
(3)繊維補強コンクリートの収縮変形
次に、実証実験C、Dとして、予め収縮処理が施されたPVA短繊維を使用した、繊維補強コンクリートについて、養生時の収縮変形を測定した結果を示す。
実証実験Cでは、試験材料として、予め熱処理により収縮ひずみを5.3%与えたPVA短繊維を含有する繊維補強コンクリートを使用して一次養生温度を40℃として行った試験C1と、予め熱処理により収縮ひずみを1.8%与えたPVA短繊維を含有する繊維補強コンクリートを使用して一次養生温度を40℃として行った試験C2と、について計測を行った。また、比較例として、収縮処理が施されていない従来の繊維補強コンクリートの試験C3と、セメント系マトリクスのみからなる試験材料を使用した試験C4についても計測を行った。つまり、実証実験Cでは、一次養生温度を全て40℃として、養生温度による影響の差を除くものとした。
なお、試験C1およびC2における繊維補強コンクリートは、100℃の煮沸水中で収縮率が少なくても8%以下の形状安定性を有する直径0.3mmのPVA繊維からなる繊維材料を、長さ15mmに切断してPVA短繊維とし、これを熱処理により収縮変形させたものをセメント系マトリクスに容積比で3%混入することで生成されている。
図6に実証実験Cによる各試験材料の収縮変形の挙動を示す。なお、図6において、横軸は繊維補強コンクリートを型枠に打設してからの経過時間であり、縦軸は収縮ひずみである。ひずみの値のマイナスは、収縮変形を示しており、また、ひずみはマイクロ(μ:×10−6)で示している。
図6に示すように、予めPVA短繊維に熱処理が施された繊維補強コンクリート(試験C1およびC2)は、一次養生後および二次養生後の収縮変形量が、従来の繊維補強コンクリート(試験C3)と比較して、少ないことが実証された。
また、収縮ひずみを5.3%とした場合(試験C1)は、セメント系マトリクスのみの場合(試験C4)と、同等の収縮変形挙動を示しており、全体の収縮はセメント系マトリクスの自己収縮のみであった。つまり、PVA短繊維に、予め5.3%程度の収縮ひずみが与えられていることにより、PVA短繊維が養生時の熱の影響を受けて弱材齢のセメント系マトリクスに収縮変形に影響を与えないことが実証された。
実証実験Dでは、試験材料として、予め熱処理により収縮ひずみを1.8%与えたPVA短繊維を含有する繊維補強コンクリートを使用して一次養生温度を50℃として行った試験D1と、予め熱処理により収縮ひずみを5.0%与えたPVA短繊維を含有する繊維補強コンクリートを使用して一次養生温度を50℃として行った試験D2と、について計測を行った。さらに、比較例として、収縮処理が施されていない従来の繊維補強コンクリートの試験D3についても計測を行った。
なお、試験D1およびD2における繊維補強コンクリートは、100℃の煮沸水中で収縮率が少なくても8%以下の形状安定性を有する直径0.3mmのPVA繊維からなる繊維材料を、長さ15mmに切断してPVA短繊維とし、これを熱処理により収縮変形させたものをセメント系マトリクスに容積比で3%混入することで生成されている。
図7に実証実験Dによる各試験材料の収縮変形の挙動を示す。なお、図7において、横軸は繊維補強コンクリートを型枠に打設してからの経過時間であり、縦軸は収縮ひずみである。ひずみの値のマイナスは、収縮変形を示しており、また、ひずみはマイクロ(μ:×10−6)で示している。
図7に示すように、予めPVA短繊維に熱処理が施された繊維補強コンクリート(試験D1およびD2)は、一次養生後および二次養生後の収縮変形量が、従来の繊維補強コンクリート(試験D3)と比較して、少ないことが実証された。
また、熱処理により収縮ひずみを5.0%与えた場合(試験D2)は、PVA短繊維が熱収縮の影響を受けることがなく、弱材齢のセメント系マトリクスに収縮変形に影響をほとんど与えないことが分かる。なお、試験D2は、図6に示す試験C1と比較して、一次養生の温度が10℃高い50℃であること、および事前の収縮ひずみが5.0%と若干小さいことの影響により、一次養生時の収縮量が若干大きい結果となった。
また、熱処理により収縮ひずみを1.8%与えた場合(試験D1)についても、従来の繊維補強コンクリート(試験D3)と比較して、大幅な収縮変形の低減効果が見られる。
さらに、試験D1を、図6に示す試験C2と比較すると、両者とも一次養生後の収縮ひずみが650μ〜700μ程度である。
つまり、事前の熱処理による収縮ひずみが1.8%程度であっても、一次養生の温度には依存しないような、収縮低減効果を期待することができることが実証された。したがって、部材製作時において、繊維補強コンクリート部材の「そり」や「曲がり」の変形を抑制することが可能であることが実証された。
(a)および(b)は本発明の好適な実施の形態に係る繊維補強コンクリート部材の製造方法を示すフローチャート図である。 図1に示す繊維補強コンクリート部材の製造方法の変形例を示すフローチャート図である。 実施例における実験装置の概略を示す斜視図である。 鋼繊維補強コンクリートの養生時の収縮変形の挙動を示すグラフ図である。 従来の繊維補強コンクリートの養生時の収縮変形の挙動を示すグラフ図である。 本発明に係る繊維補強コンクリートについて、一次養生の温度を40℃とした場合の養生時の収縮変形の挙動を示すグラフ図である。 本発明に係る繊維補強コンクリートについて、一次養生の温度を50℃とした場合の養生時の収縮変形の挙動を示すグラフ図である。
符号の説明
S1 切断工程
S2 収縮工程
S3 混練工程
S4 打設工程
S5 養生工程

Claims (4)

  1. 100℃の煮沸水中で収縮率が8%以下の形状安定性を有したポリビニルアルコール繊維からなる繊維材料をアスペクト比が20〜200になるように切断して短繊維とする切断工程と、
    前記短繊維に熱収縮処理を施す収縮工程と、
    熱処理が施された前記短繊維を、容積比で0.5%〜6.0%の範囲内となるようにコンクリートに混合して繊維補強コンクリートを生成する混練工程と、
    前記繊維補強コンクリートを所定箇所に打設する打設工程と、
    打設された前記繊維補強コンクリートを養生する養生工程と、を含み、
    前記収縮工程では、40℃〜90℃の温度条件下で前記繊維材料に1%〜6%の収縮ひずみを与え、
    前記養生工程では、前記繊維補強コンクリートを20℃〜50℃の温度環境下で一次養生を行い、一次養生後、脱型して60℃〜90℃の温度環境下で二次養生を行うことを特徴とする繊維補強コンクリート部材の製造方法。
  2. 100℃の煮沸水中で収縮率が8%以下の形状安定性を有したポリビニルアルコール繊維からなる繊維材料に、熱収縮処理を施す収縮工程と、
    熱収縮処理が施された前記繊維材料を、アスペクト比が20〜200になるように切断して短繊維を作成する切断工程と、
    前記短繊維を、容積比で0.5%〜6.0%の範囲内となるようにコンクリートに混合して繊維補強コンクリートを生成する混練工程と、
    前記繊維補強コンクリートを所定箇所に打設する打設工程と、
    打設された前記繊維補強コンクリートを養生する養生工程と、を含み、
    前記収縮工程では、40℃〜90℃の温度条件下で前記繊維材料に1%〜6%の収縮ひずみを与え、
    前記養生工程では、前記繊維補強コンクリートを20℃〜50℃の温度環境下で一次養生を行い、一次養生後、脱型して60℃〜90℃の温度環境下で二次養生を行うことを特徴とする繊維補強コンクリート部材の製造方法。
  3. 前記収縮工程では、前記繊維材料を40℃〜90℃の温水あるいは40℃〜90℃の気中において24時間〜72時間加熱することで、該繊維材料に収縮ひずみを与えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繊維補強コンクリート部材の製造方法。
  4. 前記収縮工程において、収縮ひずみが与えられた前記繊維材料の表面や内部にある水分を蒸発させることで該繊維材料の水分率を少なくても5%以下にすることを特徴とする請求項3に記載の繊維補強コンクリート部材の製造方法。
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