JP4943205B2 - 生体成分測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体成分測定装置に関し、特に、生体から抽出された生体成分を測定する生体成分測定装置に関する。
従来、生体から抽出された生体成分を測定する生体成分測定装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示された生体成分測定装置は、使用者の皮膚層から間質液(生体成分)を抽出するとともに、抽出された間質液を測定するローカル制御モジュールと、ローカル制御モジュールを腕に取り付けるための一対のストラップ(ベルト)とを備えている。この生体成分測定装置では、一対のストラップ(ベルト)を腕の円周方向に所定の張力で引張った状態で腕に巻き付けることにより、ローカル制御モジュールが腕に装着される。
特開2004−358261号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の生体成分測定装置では、ローカル制御モジュールを腕に装着する際に、一対のストラップ(ベルト)を腕の円周方向に所定の張力で引張った状態で腕に巻き付ける必要があるため、ローカル制御モジュールが腕の所定の位置に配置されるように調整しながら装着するのが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、腕の所定の位置に配置されるように容易に調整しながら装着することが可能な生体成分測定装置を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による生体成分測定方法は、生体から抽出された生体成分を測定する生体成分測定装置であって、生体から生体成分を抽出し、抽出された生体成分を測定する装置本体と、装置本体との間で生体を挟むことにより生体に装置本体を装着するための装着部材とを備え、装着部材は、生体に装置本体が装着されたときに、装着部材の一端が装置本体に連結され、装着部材の他端が装置本体に対して離間するように構成されており、かつ、装着部材は、1または複数の屈曲部を有し、屈曲部で屈曲することにより、折りたたみ可能に構成されている。
この一の局面による生体成分測定装置では、上記のように、装着部材を、生体に装置本体が装着されたときに、装着部材の一端が装置本体に連結され、装着部材の他端が装置本体に対して離間するように構成することによって、装着部材の他端が装置本体に対して離間している領域を横方向から生体を挟み込むように挿入するだけで装着部材を装着することができるので、ベルトなどを用いる場合と異なり、装着時に円周方向の力が加わることがない。これにより、生体(たとえば腕)の所定の位置に配置されるように容易に調整しながら装着部材の装着を行うことができる。その結果、装着時の作業性を向上させることができる。また、装着部材を、1または複数の屈曲部で屈曲することにより、折りたたみ可能に構成することによって、生体成分測定装置を使用しないときに、生体成分測定装置をコンパクト化した状態で収納することができる。
上記一の局面による生体成分測定装置において、好ましくは、装置本体は、抽出された生体成分を測定するための測定部と、測定部を保持する保持部材とを含む。このように構成すれば、保持部材が生体に装着された状態で、測定部により、容易に、生体成分を測定することができる。
上記測定部と保持部材とを有する装置本体を備えた生体成分測定装置において、好ましくは、保持部材は、生体の測定対象領域を規定する開口部を有し、測定部は、開口部に配置可能であり、測定部が開口部に配置されたとき、測定部は、開口部により規定される生体の測定対象領域から生体成分を抽出するように構成されている。このように構成すれば、生体の測定対象領域を開口部により規定した状態で、生体成分を抽出することができるので、測定部により、安定した生体成分の測定を行うことができる。
この場合において、好ましくは、測定部は、生体の生体成分を抽出し、抽出された生体成分を保持するための保持媒体を有するチップを装着可能であり、装着されたチップの保持媒体に保持された生体成分を測定するように構成されており、チップが測定部に装着され、測定部が保持部材の開口部に配置されたときに、チップが保持部材の開口部を介して生体の表面に接触し、生体から生体成分を抽出するように構成されている。このように構成すれば、生体成分を測定した後の生体成分が保持された保持媒体を有するチップを取り外して、新しいチップに交換することができるので、生体成分の抽出および測定を繰り返し行うことができる。
上記一の局面による生体成分測定装置において、好ましくは、装着部材は、剛性体により構成されている。なお、本発明の剛性体により構成された装着部材は、たとえば、ABS樹脂からなる装着部材を含み、バンドおよび紐を含まない。
上記測定部と保持部材とを有する装置本体を備えた生体成分測定装置において、好ましくは、装着部材は、生体を装置本体の保持部材との間に挟むことが可能な挟み部と、保持部材と挟み部とを連結する連結部とを含む。このように構成すれば、連結部に連結されている保持部材と挟み部とを用いて、容易に、生体を挟み込むことができる。
上記装着部材が連結部および挟み部を含む構成において、好ましくは、装着部材の連結部は、保持部材と挟み部との間の距離を変更可能に保持部材と挟み部とを連結する。このように構成すれば、装着部材にストラップ(ベルト)を用いる場合と異なり、保持部材および挟み部により生体が垂直方向に挟み込まれるので、保持部材が生体の円周方向に動くのを抑制することができる。また、保持部材および挟み部により生体が垂直方向に挟み込まれるので、皮膚には垂直方向の力のみ働き、円周方向の力が働くのを防止することができる。これにより、生体の測定対象領域を保持部材の開口部を介して容易に突出させることができるので、測定対象領域に対する生体の生体成分の抽出を行いやすくすることができる。
上記装着部材が連結部および挟み部を含む構成において、好ましくは、装着部材の連結部は、長板状に形成され、保持部材に設けられた貫通孔に長手方向へスライド可能に取り付けられており、連結部の一端は、挟み部を回動可能に保持するように構成され、連結部の他端は、連結部が保持部材に対して所定の位置にあるときに、連結部が保持部材に近接する方向へ回動可能となるように構成されている。このように構成すれば、連結部の一端において挟み部を連結部側に回動させて折りたたむことができるとともに、連結部の他端において連結部を保持部材に近接する方向へ回動させることができるので、装着部材を、容易に保持部材に近接する方向へ折りたたむことができる。
この場合において、好ましくは、挟み部は、所定の位置を越えて保持部材から離反する方向への回動が禁止されている。このように構成すれば、容易に、挟み部が生体を挟み込むための角度以上に回動するのを抑制することができる。
上記装着部材が連結部および挟み部を含む構成において、好ましくは、保持部材は、生体に接触する凹状の面部をさらに含み、挟み部は、湾曲板状に形成されており、装着部材が折りたたまれたときに、挟み部は、保持部材の凹状の面部に沿うように配置される。このように構成すれば、生体成分測定装置を使用するときには、保持部材の凹状の面部および湾曲板状に形成された挟み部とにより、容易に生体を挟み込むことができるとともに、生体成分測定装置を使用しないときには、湾曲板状の挟み部が保持部材の凹状の面部に沿うように折りたたまれることにより、装着部材が折りたたまれた状態をコンパクト化することができる。
上記一の局面による生体成分測定装置において、好ましくは、電圧を印加するための電源部をさらに備え、チップは、電源部の陰極および陽極のうちいずれか一方に接続される第1電極を含み、装着部材は、電源部の陰極および陽極のうちいずれか他方に接続される第2電極をさらに含み、電極は、第1電極と第2電極とにより生体に電圧を印加するように構成されている。このように構成すれば、保持部材および装着部材の少なくとも一方を電源部の陰極または陽極の他方に接続される第2電極として用いることによって、第2電極の面積を大きくすることができるので、生体の単位面積あたりに流れる電流を少なくすることができる。これにより、電流が流れることに起因して被験者が感じる痛みを軽減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態による血糖値測定装置を示した斜視図である。図3は、図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の分析ユニットを被験者の腕に装着した状態を示した斜視図である。図4は、図1に示した一実施形態による血糖値測定装置を示した分解斜視図である。図5〜図10は、図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の構造を詳細に説明するための図である。まず、図1〜図10を参照して、本実施形態による血糖値測定装置100の全体構成について説明する。
本実施形態による血糖値測定装置100は、生体から生化学成分の一つであるグルコースを抽出するとともに、抽出されたグルコースを分析することにより血糖値を算出する装置である。この血糖値測定装置100は、図1および図2に示すように、分析ユニット1と、抽出カートリッジ50(図2参照)とを備えている。分析ユニット1は、抽出カートリッジ50を着脱可能に保持する装置本体10と、装置本体10を回動可能に保持する保持部材20と、保持部材20を被験者の腕110(図3参照)に装着するための装着部材30とを含んでいる。
分析ユニット1の装置本体10は、図3および図4に示すように、表面側に配置された表示部11(図4参照)および操作ボタン12(図4参照)と、矢印X1方向の端部側に配置された解除ボタン13(図4参照)と、裏面側に配置された抽出カートリッジ取付部14(図3参照)および係合孔15(図3参照)と、矢印X2方向の端部側に配置された一対の回動軸16(図4参照)と、内部に配置された直流方式の定電圧電源17(図10参照)とを含んでいる。装置本体10の表示部11は、図4に示すように、制御部(図示せず)により算出されたグルコース量および血糖値を表示するために設けられている。装置本体10の操作ボタン12は、測定の開始などの血糖値測定装置100の動作を制御するために設けられている。装置本体10の解除ボタン13は、後述する保持部材20の係合部21bと、装置本体10の係合孔15(図3参照)との係合を解除するために設けられている。
装置本体10の抽出カートリッジ取付部14は、図3に示すように、抽出カートリッジ50を取り付ける際のガイドとして機能する一対のリブ状の突出部14aと、抽出カートリッジ50(図2参照)を取り付けるための4つの係合部14bと、装置本体10の定電圧電源17(図10参照)の陰極側と接続されている一対の端子部14cと、検知部40(図10参照)を構成する光源部41および受光部42とを含んでいる。抽出カートリッジ取付部14の4つの係合部14bは、弾性変形可能に設けられることによって、抽出カートリッジ50(図2参照)を着脱可能に構成されている。なお、装置本体10は、保持部材20と検知部40とにより構成されている。
装置本体10の係合孔15は、装置本体10が保持部材20に対して閉状態のとき(図1参照)に、後述する保持部材20の係合部21bと係合するように設けられている。装置本体10の一対の回動軸16は、図4に示すように、それぞれ、外側方に突出するように設けられている。また、矢印Y1方向側の回動軸16には、回動軸16の延びる方向に沿って孔部16aが設けられている。この回動軸16の孔部16aは、装置本体10の内部からケーブル18および19を外部に伸ばすために設けられている。この装置本体10のケーブル18および19は、それぞれ、定電圧電源17(図10参照)の陽極側に接続されている。
また、保持部材20は、図4に示すように、装置本体10を回動可能に保持する保持部材本体部21と、装置本体10のケーブル18および19とそれぞれ接続される接触端子22および23と、接触端子22および23を保持部材本体部21に取り付けるための保持部材24と、ラチェット機構を構成する係合部材25と、保持部材本体部21の一方端部側(矢印Y1方向の端部側)を覆うカバー部材26とを含んでいる。
ここで、本実施形態では、保持部材20の保持部材本体部21は、矢印X2方向の端部側に一対の回動軸挿入孔21aと、矢印X1方向の端部側に設けられた係合部21bと、平面的に見て中央部近傍に設けられた開口部21c、4つの逃げ部21d、段差部21eおよび21fとを含んでいる。また、保持部材本体部21は、ABSなどの樹脂により形成されている。また、保持部材本体部21の下面部21g(図6参照)は、X2方向から見て円弧形状に形成されている。これにより、保持部材20が被験者の腕110に装着された際に、被験者の腕110との密着性を向上させることが可能となる。
保持部材本体部21の一対の回動軸挿入孔21aには、装置本体10の一対の回動軸16が、それぞれ、挿入されることにより、装置本体10が保持部材本体部21に対してA方向およびB方向(図1および図2参照)に回動可能に取り付けられている。保持部材本体部21の係合部21b(図2参照)は、装置本体10が保持部材20に対して閉状態のとき(図1参照)に、装置本体10の係合孔15(図2参照)と係合することにより、装置本体10が保持部材本体部21に対してA方向(開く方向)に回動するのを規制する機能を有している。このとき、装置本体10に抽出カートリッジ50(図2参照)が取り付けられている場合には、図10に示すように、抽出カートリッジ50は、保持部材本体部21の開口部21cから露出された被験者の腕110(図3参照)の表面に接触する。
また、本実施形態では、保持部材本体部21の開口部21cは、図3に示すように、平面的に見て正方形状に形成されている。また、開口部21cは、保持部材20が装着部材30により被験者の腕110に装着されることによって、被験者の腕110の測定対象領域110aを規定する機能を有している。このとき、被験者の腕110の測定対象領域110aは、開口部21cを介して矢印Z2方向に突出する。
保持部材本体部21の4つの逃げ部21dは、装置本体10が保持部材20に対して閉状態のとき(図1参照)に、それぞれ、装置本体10の4つの係合部14b(図3参照)を収容するために設けられている。保持部材本体部21の段差部21eは、装置本体10が保持部材20に対して閉状態のとき(図1参照)に、装置本体10の抽出カートリッジ取付部14(図3参照)を収容するために設けられている。保持部材本体部21の段差部21fには、図4に示すように、一対の係合突起21hが形成されている。また、段差部21fおよび係合突起21hは、保持部材20に対して後述する微細孔形成装置120を使用する際の位置決めを行う機能を有している。
また、保持部材本体部21の一方端部側(矢印Y1方向の端部側)には、図4〜図6に示すように、一対のガイド部21iと、装置本体10のケーブル18および19が配置される切欠部21jと、円形状の突出部21kと、楕円形状の突出部21lと、L字形状の突出部21mとが設けられている。
また、本実施形態では、保持部材本体部21の一対のガイド部21iは、装着部材30を矢印Z1方向および矢印Z2方向にスライド可能にガイドする機能を有している。また、一対のガイド部21iの矢印Y1方向側の面には、ぞれぞれ、ねじ孔21nが設けられている。保持部材本体部21の楕円形状の突出部21lおよびL字形状の突出部21mには、それぞれ、ねじ孔21oが設けられている。また、保持部材本体部21の下面部21gおよびL字形状の突出部21mの周辺部(図5および図6に示したハッチング(斜線)領域)には、導電性材料からなるシートが貼り付けられている。これにより、保持部材本体部21は、電極として用いられるように構成されている。
また、切欠部21jの矢印X1方向側には、図4および図5に示すように、段差部21pが設けられている。この段差部21pは、矢印X1方向および矢印X2方向に延びるように形成されている。また、段差部21pには、一対の穴部21qが設けられている。また、一対の穴部21qは、図5に示すように、それぞれ、矢印Z1方向に貫通しないように形成されている。
また、本実施形態では、図4および図5に示すように、一対のガイド部21iの外側部には、それぞれ、段差部21rが設けられている。また、各段差部21rの下部(矢印Z1方向側部分)には、それぞれ、矢印X1方向および矢印X2方向に延びるようにねじ穴21sが設けられている。このねじ穴21sは、図5に示すように、大きな穴径を有するねじ切り部211sと小さな穴径を有する貫通孔部212sとから形成されている。また、各ねじ穴21sのねじ切り部211sには、それぞれ、ねじ部材27が各段差部21r側から挿入されるとともに螺合されている。
また、本実施形態では、ねじ部材27は、外周部にねじ切り加工が施されているねじ部27aと、柱状に形成された軸部27bとを含んでいる。ねじ部27aは、ねじ穴21sのねじ切り部211sと螺合可能な大きさに形成されている。また、ねじ部27aの頭部には、係合部27cが設けられており、ねじ部材27は、係合部27cに対応する所定の工具を用いて保持部材本体部21に取り付けられている。また、軸部27bは、ねじ部27aがねじ切り部211sに螺合された際に、貫通孔部212sを介してねじ穴21sの段差部21rとは反対方向側から突出するように構成されており、後述する装着部材30の抜け止め用係合溝31cに係合される。
また、各段差部21rの上部(矢印Z2方向側部分)には、それぞれ、矢印X1方向および矢印X2方向に延びるように貫通孔21tが設けられている。
また、保持部材20の接触端子22および23は、金属などの導電性材料により形成されている。また、接触端子22は、保持部材本体部21の円形状の突出部21kおよび楕円形状の突出部21lの外周に沿って配置されている。また、接触端子22には、図4の矢印Y1方向に突出するように接触部22aが形成されている。また、接触端子23は、保持部材本体部21のL字形状の突出部21mの外周に沿って配置されている。これにより、導電性を有する接触端子23が保持部材本体部21の下面部21gの導電性材料からなるシートが貼り付けられた領域と接触しているので、保持部材本体部21の導電性材料からなるシートが貼り付けられた領域が定電圧電源17(図10参照)の陽極側に接続されている。
また、保持部材20の保持部材24は、ABSなどの樹脂により形成されている。また、保持部材24は、図4に示すように、2つのねじ挿入孔24aを有している。また、保持部材24は、ねじ80がねじ挿入孔24aを介してねじ孔21oに締め付けられることにより、保持部材本体部21に取り付けられている。これにより、保持部材本体部21と保持部材24との間に配置される接触端子22および23が保持部材本体部21に取り付けられるように構成されている。
また、本実施形態では、保持部材20の係合部材25は、図4および図7に示すように、保持部材本体部21の段差部21pの上方に配置される押圧部25aと、矢印Y2方向に突出するように形成された爪部25bと、押圧部25aおよび爪部25bを連結する連結部25cとを含んでいる。また、係合部材25は、ポリアセタール樹脂により形成されている。これにより、係合部材25と接触する装着部材30を円滑にスライドさせることが可能であるとともに、一対の連結部25cを弾性変形させることが可能である。また、係合部材25は、保持部材20に対する装着部材30の移動方向を一方向(矢印Z2方向)に規制するラチェット機構を構成している。また、係合部材25は、ラチェット機構の規制を解除する解除機能を有している。
また、本実施形態では、爪部25bは、矢印Y2方向に突出するとともに、矢印X2方向から見て、矢印Z1方向に対して所定の角度傾斜した斜面部からなる下面部251b(図7参照)および矢印Y2方向(水平方向)に延びる水平面からなる上面部252b(図7参照)を含んでいる。
また、本実施形態では、係合部材25の連結部25cの上部(矢印Z2方向側の部分)には、矢印X1方向および矢印X2方向に延びるように貫通孔25dが設けられている。この貫通孔25dは、係合部材25を保持部材本体部21に配置する際に、保持部材本体部21の貫通孔21tと同軸上に配置されるように形成されている。また、係合部材25は、貫通孔25dと貫通孔21tとにステンレス鋼製の軸部材28が挿入されることにより、保持部材本体部21に対して貫通孔25dを中心に揺動可能に取り付けられている。
また、押圧部25aの下面には、一対のザグリ穴25eが設けられている。このザグリ穴25eは、図7に示すように、保持部材本体部21の段差部21pに設けられている一対の穴部21qと対向するように形成されており、一対のザグリ穴25eと一対の穴部21qとの間には、それぞれ、圧縮コイルバネ29が設けられている。この圧縮コイルバネ29は、押圧部25aを押圧した際に圧縮されるように配置されている。また、係合部材25は、押圧部25aを押圧した際、軸部材28を中心にC方向に揺動されるため、爪部25bが矢印Y1方向に移動されるように構成されている。これにより、押圧部25aを押圧した際には、装着部材30に対して、ラチェット機構の規制を解除することが可能となる。また、圧縮コイルバネ29は、押圧部25aの押圧を解除した際に押圧部25aの下面を付勢するとともに押し上げるように構成されている。この際、係合部材25は、軸部材28を中心にD方向に揺動されるため、爪部25bが矢印Y2方向に移動されるように構成されている。これにより、押圧部25aの押圧を解除した際には、装着部材30に対して、ラチェット機構の規制を行うことが可能となる。
また、保持部材本体部21の下面部21gの矢印Y1方向側には、矢印Z1方向に突出する突起部211gが設けられている。この突起部211gは、保持部材本体部21に対して装着部材30を矢印Z2方向にスライド移動させる際に、腕110が保持部材本体部21と装着部材30の連結部31との間に挟まれるのを抑制する機能を有する。
また、保持部材20のカバー部材26は、図4および図8に示すように、一対のねじ挿入孔26a(図4参照)と、装着部材30が通過する一対の通過孔26bと、係合部材25の押圧部25aが配置される穴部26cと段差部21r(図4参照)を覆うように配置される側方カバー部26dとを含んでいる。また、カバー部材26は、ABSなどの樹脂により形成されている。また、カバー部材26は、図4に示すように、ねじ81がねじ挿入孔26aを介して、保持部材本体部21のねじ孔21nに締め付けられることにより、保持部材本体部21に取り付けられている。
また、本実施形態では、装着部材30は、図4および図9に示すように、保持部材本体部21のガイド部21iにガイドされる一対の連結部31と、連結部31の下端部(矢印Z1方向側の端部)から矢印Y2方向に延びる2つの挟み部32とを含んでいる。これにより、装着部材30および保持部材20の一方端部側(矢印Y1方向の端部側)が連結されるとともに、装着部材30および保持部材20の他方端部側(矢印Y2方向の端部側)が互いに離間している。また、装着部材30は、ABSなどの樹脂(剛性体)により形成されている。また、装着部材30の内面(図9に示したハッチング(斜線)領域)には、導電性材料からなるシートが貼り付けられている。これにより、装着部材30は、電極として用いられるように構成されている。また、金属などの導電性材料からなる接触端子22の矢印Y1方向に突出する接触部22a(図4参照)が装着部材30の導電性材料からなるシートが貼り付けられた領域と接触しているので、装着部材30の導電性材料からなるシートが貼り付けられた領域が定電圧電源17(図10参照)の陽極側に接続されている。また、装着部材30は、上記ラチェット機構を構成している。
また、本実施形態では、装着部材30の連結部31は、複数の係合爪31a(図4参照)を有する一対の係合領域31b(図4参照)と、一対の抜け止め用係合溝31cと、矢印Y2方向に突出する3つの突起部31dとを含んでいる。また、連結部31は、挟み部32と保持部材20との間の距離を変更することが可能なように構成されている。連結部31の複数の係合爪31aは、矢印Z2方向に隣接するように形成されている。また、係合爪31aは、矢印Y1方向に突出するとともに、矢印X2方向から見て、矢印Z1方向に対して所定の角度傾斜した斜面部からなる上面部311a(図7参照)および矢印Y1方向(水平方向)に延びる水平面からなる下面部312a(図7参照)を含んでいる。これにより、保持部材20に対して装着部材30を矢印Z2方向に押圧した場合には、装着部材30の係合爪31aの傾斜面からなる上面部311a(図1参照)が係合部材25の爪部25bの傾斜面からなる下面部251b(図7参照)に当接するとともに、係合部材25の連結部25cが矢印Y1方向に移動することによって、装着部材30を保持部材20に対して矢印Z2方向(上方向)にスライド移動させることが可能である。一方、保持部材20に対して装着部材30を矢印Z1方向に押圧した場合には、装着部材30の係合爪31aの水平面からなる下面部312a(図7参照)が保持部材20の爪部25bの水平面からなる上面部252b(図7参照)に当接することによって、装着部材30が保持部材20に対して矢印Z1方向(下方向)に移動するのを規制することが可能である。
また、本実施形態では、一対の抜け止め用係合溝31cは、連結部31の矢印X1方向および矢印X2方向側の側面に、それぞれ、矢印Z1方向および矢印Z2方向に延びるように形成されている。また、一対の抜け止め用係合溝31cには、図5に示すように、それぞれ、ねじ部材27の軸部27bが係合されている。これにより、連結部31を矢印Z1方向にスライド移動させた場合に、抜け止め用係合溝31cの上端部311cが軸部27bに当接されるため、装着部材30が保持部材20から抜け落ちるのを抑制することが可能となる。また、抜け止め用係合溝31cの上端部311cは、図9に示すように、半円周状に形成されている。これにより、連結部31を矢印Z1方向にスライド移動させ、ねじ部材27の軸部27b(図5参照)と抜け止め用係合溝31cの上端部311cとが当接した場合に、連結部31を、軸部27bを中心に保持部材本体部21の下面部21g(図4参照)側に回動させることが可能となる。
また、本実施形態では、矢印Y2方向に突出する3つの突起部31dには、それぞれ、矢印X1方向および矢印X2方向に延びる貫通穴311dが設けられている。各貫通穴311dは、互いに同軸上に位置するように形成されている。
また、本実施形態では、装着部材30の挟み部32は、矢印X2方向から見て湾曲板状に構成されているとともに、弾性変形可能に構成されている。また、挟み部32は、連結部31により挟み部32と保持部材20との間の距離が変更されることによって、保持部材20との間に被験者の腕110(図3参照)を上下方向から挟むことが可能なように構成されている。また、挟み部32には、矢印Y1方向側の端部に2つの突起部32aが設けられている。また、2つの突起部32aには、それぞれ、矢印X1方向および矢印X2方向に延びる貫通穴321aが形成されている。これら貫通穴321aは、連結部31の貫通穴311dと同軸になるように形成されており、各貫通穴311dおよび各貫通穴321aには、ステンレス製の軸部材33が挿入されている。これにより、挟み部32を、連結部31に対して、軸部材33を中心に、E方向に回動することが可能となる。これにより、挟み部32を連結部31側に折りたたむことが可能となる。また、挟み部32の矢印Z1方向側の面部32bは、矢印Z1方向に向かって突出するように湾曲している。この面部32bは、保持部材本体部21の凹状に形成された下面部21gの曲面の形状と略一致するように形成されており、後述するように装着部材30が折りたたまれた際には、面部32bと下面部21gとは互いに対向するように配置される。
抽出カートリッジ50は、図10に示すように、アクリルなどの樹脂からなるカートリッジ本体51と、液体を保持する媒体として機能するメッシュシート52と、一対の電極53と、グルコースを検知するための検知部40を構成するセンサ部材43と、両面テープ54と、実質的に絶縁体の電極シート55とを含んでいる。カートリッジ本体51には、貫通孔51aが形成されている。貫通孔51aの内部には、メッシュシート52と、一対の活性炭電極53aとが保持されている。また、電極シート55は、電極53とセンサ部材43との間に配置されている。センサ部材43の計測面43aは、電極シート55の開口部55aを介してメッシュシート52側に露出している。
また、メッシュシート52は、活性炭電極53aの下面に接触するとともに、両面テープ54により、カートリッジ本体51の下面側から固定されている。この両面テープ54は、メッシュシート52が配置される開口部54aを有しており、カートリッジ本体51の下面全体に渡って貼り付けられている。メッシュシート52は、グルコースの抽出時には液体を含んだ状態になる。また、メッシュシート52は、両面テープ54の開口部54aを介して被験者の腕110の皮膚の盛り上がりにより上方に向けて押し上げられることにより、センサ部材43の下面に接触するように構成されている。
また、電極53は、抽出カートリッジ50が装置本体10に取り付けられた状態で、端子部14cと接触することにより、定電圧電源17の陰極側に接続されている。ここで、抽出カートリッジ50の電極53と、保持部材本体部21および装着部材30との間に電圧を印加することによるメッシュシート52に保持された液体への体液の収集のメカニズムについて説明する。定電圧電源17により電圧が印加されると、陰極側の電極53は、負(−)の電荷を帯びる。電極53の下方に各々貼り付けられた活性炭電極53aは、分極性を有している。このため、電極53の活性炭電極53a内の下部は、負(−)に帯電する。これにより、抽出されている体液に含まれるナトリウムイオン(Na)が、活性炭電極53aに向かってメッシュシート52に保持された液体中を移動する。この体液中のナトリウムイオン(Na)の活性炭電極53aへの移動に伴って、体液中のグルコースなどの生化学成分が、メッシュシート52に保持された液体中に移動する。そして、グルコースなどの生化学成分は、センサ部材43の計測面43aに到達する。
また、センサ部材43は、図10に示すように、電極シート55の上面に配置されている。このセンサ部材43は、下面側にグルコースの分析を行う計測面43aを有している。この計測面43aには、グルコースが反応することに起因して発色する発色色素と、所定の酵素とを含む混合ゲルが塗布され、その混合ゲルを乾燥させる処理が施されている。
具体的には、センサ部材43の計測面43aには、グルコースに対する触媒としての酸化酵素であるグルコースオキシダーゼ(GOD)と、グルコースがGODを触媒として反応することによって生成される過酸化水素(H)に対する触媒としての酸化還元酵素であるペルオキシダーゼ(POD)と、HがPODを触媒として反応することによって生成されるO(活性酸素)と反応して発色する発色色素とをゲルに混合した混合ゲルが塗布され、その混合ゲルを乾燥させる処理が施されている。
図11〜図14は、図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の使用手順を説明するための図である。図15は、図13に示した微細孔形成装置により微細孔が形成された皮膚の状態を示した断面図である。次に、図3および図10〜図15を参照して、本実施形態による血糖値測定装置100の使用手順について説明する。
まず、本実施形態では、図11に示すように、保持部材20と装着部材30の挟み部32との間に被験者の腕110が配置されるように、保持部材20および挟み部32が離間した他方端部側から分析ユニット1が矢印Y2方向に挿入される。そして、保持部材20の保持部材本体部21の導電性材料からなるシートが貼り付けられた下面部21gが被験者の腕110と接触するように配置される。
次に、本実施形態では、図12に示すように、装着部材30が保持部材20に対して矢印Z2方向に移動される。これにより、分析ユニット1が被験者の腕110に取り付けられる。このとき、装着部材30の連結部31の一対の上端部は、それぞれ、カバー部材26の一対の通過孔26bに配置される。また、ABSなどの樹脂からなる2つの挟み部32は、それぞれ、弾性変形するとともに、導電性材料からなるシートが貼り付けられた挟み部32の内面が被験者の腕110に接触する。このように装着されることによって、保持部材20の開口部21cにより測定対象領域110aが規定される。その後、装置本体10の解除ボタン13を押すことにより、装置本体10の係合孔15と保持部材本体部21の係合部21b(図13参照)との係合を解除した状態で、装置本体10をA方向に回動させる。
次に、本実施形態では、図13に示すように、微細孔形成装置120により、被験者の腕110の開口部21cによって規定された測定対象領域110aに微細孔(抽出孔)111(図15参照)が形成される。なお、微細孔形成装置120は、ボタン部121と、ガイド部122とを備えている。そして、微細孔形成装置120のガイド部122が保持部材本体部21の段差部21fおよび係合突起21hに配置される。これにより、微細孔形成装置120が保持部材本体部21に対して位置決めされる。その後、ボタン部121を押圧することにより、微細孔形成装置120の内部から微細針(図示せず)が突出することによって、被験者の腕110の開口部21cに規定された測定対象領域110aに微細孔(抽出孔)111(図15参照)が形成される。これにより、図15に示すように、被験者の腕110に、表皮を貫通し、真皮までは到達するが、皮下組織までは到達しない微細孔(抽出孔)111が形成されるので、これらの複数の微細孔(抽出孔)111を介して被験者の腕110から体液を抽出することが可能である。これにより、血糖値測定装置100を用いて被験者の腕110からグルコースを抽出する際に、被験者が感じる痛みを軽減することが可能である。この後、微細孔形成装置120を保持部材本体部21から取り外す。
次に、本実施形態では、図14に示すように、装置本体10の抽出カートリッジ取付部14の4つの係合部14bに係合されることにより、抽出カートリッジ50が抽出カートリッジ取付部14に取り付けられる。なお、抽出カートリッジ50が抽出カートリッジ取付部14に取り付けられたときには、抽出カートリッジ50には、図示しない液体供給部材が取り付けられている。そして、抽出カートリッジ取付部14に取り付けられた抽出カートリッジ50の液体供給部材を押圧することにより、液体供給部材からメッシュシート52(図10参照)に液体が供給される。その後、液体供給部材が抽出カートリッジ50から取り外される。
次に、図3に示すように、装置本体10がB方向に回動されて装置本体10が閉状態にされる。このとき、装置本体10の係合孔15と保持部材本体部21の係合部21b(図14参照)とが係合しているので、装置本体10が保持部材本体部21に対してA方向に回動するのが規制される。このとき、図10に示すように、抽出カートリッジ50が保持部材本体部21の開口部21cを介して被験者の腕110に接触している。その後、図12に示すように、装置本体10の操作ボタン12を操作することにより、被験者の腕110から抽出されたグルコースが分析されて血糖値が算出される。そして、血糖値測定装置100による血糖値の測定が終了した後に、保持部材20の係合部材25の押圧部25aを押圧して、爪部25bを矢印Y1方向に移動させることにより、ラチェット機構の規制が解除されて装着部材30が矢印Z1方向に移動する。これにより、血糖値測定装置100が被験者の腕110から取り外される。
図16〜図18は、図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の装着部材の折りたたみ手順を説明するための図である。次に、図16〜図18を参照して、本実施形態による血糖値測定装置100の装着部材30の折りたたみ手順について説明する。
まず、図16に示すように、血糖値測定装置100が被験者の腕110から取り外された状態から、係合部材25の押圧部25aを押圧することにより、係合部材25は、軸部材28を中心にC方向に揺動される。これにより、爪部25bは、矢印Y1方向に移動される。そして、爪部25bが矢印Y1方向に移動された状態で、装着部材30の連結部31を矢印Z1方向にスライド移動させる。そして、図17に示すように、連結部31の抜け止め用係合溝31cの上端部311cは、ねじ部材27の軸部27bに当接される。
次に、本実施形態では、連結部31の抜け止め用係合溝31cの上端部311cがねじ部材27の軸部27bに当接された状態で、挟み部32を、軸部材33を中心にE1方向に回動させることにより、挟み部32を、連結部31の矢印Y2方向側の面に折りたたむ。
次に、本実施形態では、図18に示すように、挟み部32が連結部31の矢印Y2方向側の面に折りたたまれた装着部材30は、ねじ部材27の軸部27bを中心に連結部31の抜け止め用係合溝31cの上端部311cが回転されることにより、F方向(図17参照)に回動される。これにより、装着部材30を、保持部材本体部21の下面部21gに折りたたむ。この際、挟み部32の面部32bは、矢印Z2方向(図18参照)に向かって突出するように湾曲しているとともに、保持部材本体部21の下面部21gは、矢印Z2方向に凹状に形成されているので、面部32bと下面部21gとは当接されるように重なり合う。これにより、装着部材30を、保持部材本体部21に対して、コンパクトに折りたたむことが可能となる。
本実施形態では、上記のように、装着部材30を、被験者の腕110に装置本体10が装着されたときに、装着部材30の一端が装置本体10に連結され、装着部材30の他端が装置本体10に対して離間するように構成することによって、装着部材30の他端が装置本体10に対して離間している領域を横方向(矢印Y2方向)から被験者の腕110を挟み込むように挿入するだけで装着部材30を装着することができるので、ベルトなどを用いる場合と異なり、装着時に円周方向の力が加わることがない。これにより、被験者の腕110の所定の位置に配置されるように容易に調整しながら装着部材30の装着を行うことができる。その結果、装着時の作業性を向上させることができる。また、装着部材30を、突起部31dおよび抜け止め用係合溝31cの上端部311cで屈曲することにより、折りたたみ可能に構成することによって、血糖値測定装置100を使用しないときに、血糖値測定装置100をコンパクト化した状態で収納することができる。
また、本実施形態では、検知部40が開口部21cに配置されたとき、検知部40を、開口部21cにより規定される被験者の腕110の測定対象領域110aからグルコースを抽出するように構成することによって、被験者の腕110の測定対象領域110aを開口部21cにより規定した状態で、グルコースを抽出することができるので、検知部40により、安定したグルコースの測定を行うことができる。
また、本実施形態では、検知部40を、抽出カートリッジ50が検知部40に装着され、検知部40が保持部材20の開口部21cに配置されたときに、抽出カートリッジ50が保持部材20の開口部21cを介して被験者の腕110の表面に接触し、被験者の腕110からグルコースを抽出するように構成することによって、グルコースを測定した後のグルコースが保持されたメッシュシート52を有する抽出カートリッジ50を取り外して、新しい抽出カートリッジ50に交換することができるので、グルコースの抽出および測定を繰り返し行うことができる。
また、本実施形態では、装着部材を、ABSプラスチックにより構成することによって、装着部材30を被験者の腕110に挟み込む際に装着部材30を撓ませた状態で挟み込むことができるので、装置本体10および装着部材30を被験者の腕110に密着させることができる。
また、本実施形態では、装着部材30の連結部31を、保持部材20と挟み部32との間の距離を変更可能に保持部材20と挟み部32とを連結することによって、装着部材にストラップ(ベルト)を用いる場合と異なり、保持部材20および挟み部32により被験者の腕110が垂直方向に挟み込まれるので、保持部材20が被験者の腕110の円周方向に動くのを抑制することができる。また、保持部材20および挟み部32により被験者の腕110が垂直方向に挟み込まれるので、皮膚には垂直方向の力のみ働き、円周方向の力が働くのを防止することができる。これにより、被験者の腕110の測定対象領域110aを保持部材20の開口部21cを介して容易に突出させることができるので、測定対象領域110aに対するグルコースの抽出を行いやすくすることができる。
また、本実施形態では、連結部31の一端を、挟み部32を回動可能に保持するように構成し、連結部31の他端を、連結部31が保持部材20に対して最もZ1方向に位置しているときに、連結部31が保持部材20に近接する方向(F方向)へ回動可能となるように構成することによって、連結部31の一端において挟み部32を連結部31側(E1方向側)に回動させて折りたたむことができるとともに、連結部31の他端において連結部31を保持部材20に近接する方向(F方向)へ回動させることができるので、装着部材30を、容易に保持部材20に近接する方向(F方向)へ折りたたむことができる。
また、本実施形態では、装着部材30が折りたたまれたときに、挟み部32を、保持部材20の凹状の下面部21gに沿うように配置することによって、血糖値測定装置100を使用するときには、保持部材20の凹状の下面部21gおよび湾曲板状に形成された挟み部32とにより、容易に被験者の腕110を挟み込むことができるとともに、血糖値測定装置100を使用しないときには、湾曲板状の挟み部32が保持部材20の凹状の下面部21gに沿うように折りたたまれることにより、装着部材30が折りたたまれた状態をコンパクト化することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、生体成分測定装置の一例として血糖値測定装置について説明したが、本発明はこれに限らず、他の生体成分測定装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、保持部材本体部と装着部材との両方を電極として用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、保持部材本体部または装着部材のいずれか一方のみを電極として用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、カバー部材をねじにより保持部材本体部に取り付ける例を示したが、本発明はこれに限らず、カバー部材を保持部材本体部に圧入して取り付けるようにしてもよい。
本発明の一実施形態による血糖値測定装置を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の装置本体を開いた状態を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の分析ユニットを被験者の腕に装着した状態を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置を示した分解斜視図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の分析ユニットから装着部材、カバー部材および係合部材を取り外した状態を示した側面図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の保持部材本体部を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の係合部材の周辺を示した断面図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置のカバー部材を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の装着部材を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置を被験者の腕に装着した状態を示した拡大図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の使用手順を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の使用手順を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の使用手順を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の使用手順を説明するための図である。 図13に示した微細孔形成装置により微細孔が形成された皮膚の状態を示した断面図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の装着部材の折りたたみ手順を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の装着部材の折りたたみ手順を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による血糖値測定装置の装着部材の折りたたみ手順を説明するための図である。
符号の説明
10 装置本体
17 定電圧電源(電源部)
20 保持部材
21c 開口部
21g 下面部(面部)
26b 通過孔(貫通孔)
30 装着部材
31 連結部
31d 突起部(屈曲部)
311c 上端部(屈曲部)
32 挟み部(第2電極)
32a 突起部(屈曲部)
40 検知部(測定部、装置本体)
50 抽出カートリッジ(チップ、装置本体)
52 メッシュシート(保持媒体、装置本体)
53 電極(第1電極)
100 血糖値測定装置(生体成分測定装置)
110 被験者の腕(生体)
110a 測定対象領域

Claims (10)

  1. 生体から抽出された生体成分を測定する生体成分測定装置であって、
    生体から生体成分を抽出し、前記抽出された生体成分を測定する装置本体と、
    前記装置本体との間で前記生体を挟むことにより前記生体に前記装置本体を装着するための装着部材とを備え、
    前記装着部材は、前記生体に前記装置本体が装着されたときに、前記装着部材の一端が前記装置本体に連結され、前記装着部材の他端が前記装置本体に対して離間するように構成されており、かつ、前記装着部材は、1または複数の屈曲部を有し、前記屈曲部で屈曲することにより、折りたたみ可能に構成されている、生体成分測定装置。
  2. 前記装置本体は、前記抽出された生体成分を測定するための測定部と、前記測定部を保持する保持部材とを含む、請求項1に記載の生体成分測定装置。
  3. 前記保持部材は、前記生体の測定対象領域を規定する開口部を有し、
    前記測定部は、前記開口部に配置可能であり、前記測定部が前記開口部に配置されたとき、前記測定部は、前記開口部により規定される前記生体の測定対象領域から前記生体成分を抽出するように構成されている、請求項2に記載の生体成分測定装置。
  4. 前記測定部は、前記生体の生体成分を抽出し、前記抽出された生体成分を保持するための保持媒体を有するチップを装着可能であり、前記装着されたチップの保持媒体に保持された生体成分を測定するように構成されており、
    前記チップが前記測定部に装着され、前記測定部が前記保持部材の開口部に配置されたときに、前記チップが前記保持部材の開口部を介して前記生体の表面に接触し、前記生体から前記生体成分を抽出するように構成されている、請求項3に記載の生体成分測定装置。
  5. 前記装着部材は、剛性体により構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体成分測定装置。
  6. 前記装着部材は、前記生体を前記装置本体の保持部材との間に挟むことが可能な挟み部と、前記保持部材と前記挟み部とを連結する連結部とを含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載の生体成分測定装置。
  7. 前記装着部材の連結部は、前記保持部材と前記挟み部との間の距離を変更可能に前記保持部材と前記挟み部とを連結する、請求項6に記載の生体成分測定装置。
  8. 前記装着部材の連結部は、長板状に形成され、前記保持部材に設けられた貫通孔に長手方向へスライド可能に取り付けられており、
    前記連結部の一端は、前記挟み部を回動可能に保持するように構成され、
    前記連結部の他端は、前記連結部が前記保持部材に対して所定の位置にあるときに、前記連結部が前記保持部材に近接する方向へ回動可能となるように構成されている、請求項6または7に記載の生体成分測定装置。
  9. 前記挟み部は、所定の位置を越えて前記保持部材から離反する方向への回動が禁止されている、請求項8に記載の生体成分測定装置。
  10. 前記保持部材は、前記生体に接触する凹状の面部をさらに含み、
    前記挟み部は、湾曲板状に形成されており、
    前記装着部材が折りたたまれたときに、前記挟み部は、前記保持部材の凹状の面部に沿うように配置される、請求項6〜9のいずれか1項に記載の生体成分測定装置。
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