JP4938538B2 - パウダースラッシュ成形装置 - Google Patents

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この発明は、パウダースラッシュ成形装置に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルなどの内装パネルが設けられている。このような内装パネルには、パウダースラッシュ成形装置(例えば、特許文献1参照)で成形した表皮材(いわゆるパウダースラッシュ表皮)などを有するものが存在する。
特許文献1のパウダースラッシュ成形装置1は、要するに、図4に示すように、粉体材料2を収容可能なリザーバ容器3の開口縁部4に対し、250度〜300度などの高温に加熱した金型5を、シール材6を介してシール状態で被着し、リザーバ容器3と金型5とを回転軸7を中心として回転させることにより、金型5に粉体材料2を溶融付着させて成形を行うようにしたものである。図中、符号8はパウダースラッシュ成形装置1によって得られる成形品(パウダースラッシュ表皮)を示している。
このパウダースラッシュ成形装置1では、リザーバ容器3に空気孔11が設けられ、空気孔11にエアフィルター12が取付けられている。この場合、空気孔11は、リザーバ容器3の回転軸7とほぼ平行な側面13(或いは回転軸7と交差しない側面13)に設けられ、エアフィルター12は、リザーバ容器3の外側(空気孔11の外方端側)に取付けられている。
このような構成において、リザーバ容器3の開口縁部4に、加熱した金型5をシール状態で被着すると、金型5の熱によってリザーバ容器3内の空気が熱膨張し、熱膨張に伴う内圧の上昇によってシール材6と金型5とのシール面がズレて、シール材6に悪影響を及ぼしたり、糸引現象を発生したりする原因となるおそれがある。
そこで、リザーバ容器3に空気孔11を設け、この空気孔11から熱膨張分の空気を逃がすことにより、シール面のズレを防止して、シール材6の保護や糸引現象の低減を図るようにしている。この際、空気孔11にエアフィルター12を取付けることによって、粉体材料2が外部へ出て行くことのないようにしている。なお、上記以外の詳細事項については、特許文献1を参照のこと。
特開2005−41162
しかしながら、上記特許文献1に記載されたパウダースラッシュ成形装置1では、空気孔11を、リザーバ容器3の回転軸7とほぼ平行な側面13に設けるようにしていたため、リザーバ容器3が1回転する間に、粉体材料2が空気孔11へ向けて最低1回はナダレ込むこととなるので、エアフィルター12がリザーバ容器3の内側に取付けられていると、エアフィルター12がすぐに目詰まりを起こしてしまう。エアフィルター12のメンテナンスは、パウダースラッシュ成形装置1の運転を停止して行う大掛かりな作業となると共に、生産性が低下するため、極力少なくすることが望まれる。
そこで、特許文献1では、エアフィルター12の取付位置を、リザーバ容器3の内側から外側へと変更することにより、エアフィルター12の目詰まりが起こり難くなるようにしてメンテナンス回数を削減させるようにしていた。
しかし、エアフィルター12を、リザーバ容器3の外側に取付けると、パウダースラッシュ成形装置1の高温の回転部分(リザーバ容器3および金型5など)の回転半径が大きくなってしまう。高温の回転部分の回転半径が大きくなると、装置全体が大型化すると共に、工場内の要注意領域が拡大するので、好ましくない。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、粉体材料を収容可能なリザーバ容器の開口縁部に、加熱した金型をシール状態で被着し、リザーバ容器と金型とを回転させることにより、金型の表面に粉体材料を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置において、リザーバ容器に空気孔が設けられ、空気孔にエアフィルターが取付けられると共に、空気孔が、リザーバ容器の回転中心と交差する側面における、回転によって粉体材料が滞らない位置に形成され、エアフィルターが、空気孔の内方端側に取付けられたパウダースラッシュ成形装置を特徴としている。
請求項1の発明によれば、粉体材料を収容可能なリザーバ容器の開口縁部に、加熱した金型をシール状態で被着し、リザーバ容器と金型とを回転させることにより、金型の表面に粉体材料を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置において、リザーバ容器に空気孔が設けられ、空気孔にエアフィルターが取付けられると共に、空気孔が、リザーバ容器の回転中心と交差する側面における、回転によって粉体材料が滞らない位置に形成され、エアフィルターが、空気孔の内方端側に取付けられたことにより、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、リザーバ容器に設けた空気孔から、加熱された金型による熱膨張分の空気を逃がすことにより、シール面のズレを防止して、シール材の保護や糸引現象の低減を図ることができる。そして、空気孔にエアフィルターを取付けることによって、粉体材料が外部へ出て行かないようにすることができる。この際、空気孔が、リザーバ容器の回転中心と交差する側面における、回転によって粉体材料が滞らない位置に形成されたことにより、リザーバ容器の回転によって粉体材料が空気孔へ向けてナダレ込むようなことがなくなるので、エアフィルターを空気孔の内方端側に取付けても、エアフィルターの目詰まりを防止・低減することができる。これにより、エアフィルターのメンテナンス回数を削減してエアフィルターの長寿命化や生産性の向上などを図ると共に、パウダースラッシュ成形装置の高温の回転部分(リザーバ容器および金型など)の回転半径を小さくして装置全体の小型化や工場内の要注意領域の縮小などを得ることが可能となる。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。
なお、パウダースラッシュ成形装置の構成については、図4を用いて説明したものと基本的にほぼ同様なので、必要に応じてこれらの図面を参照すると共に、これらに対する記載を以てこの実施例の説明とすることができる。この際、同一ないし均等な部分については、同一の符号を付すようにしている。但し、パウダースラッシュ成形装置については、上記に限るものではない。また、異なる部分の構成については、図1〜図3によるものとする。
まず、構成について説明する。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルなどの内装パネルが設けられている。このような内装パネルには、パウダースラッシュ成形装置で成形した表皮材(いわゆるパウダースラッシュ表皮)などを有するものが存在する。
このようなパウダースラッシュ成形装置1は、図4に示すように、粉体材料2を収容可能なリザーバ容器3の開口縁部4に対し、250度〜300度などの高温に加熱した金型5を、シール材6を介してシール状態で被着し、リザーバ容器3と金型5とを回転軸7を中心として回転させることにより、金型5に粉体材料2を溶融付着させて成形を行うようにしたものである。なお、図4中、符号8はパウダースラッシュ成形装置1によって得られる成形品(パウダースラッシュ表皮)を示している。
このパウダースラッシュ成形装置1では、リザーバ容器3に空気孔11が設けられ、空気孔11にエアフィルター12が取付けられる。
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、図1に示すように、空気孔11は、リザーバ容器3の回転中心(回転軸7)と交差する側面21に設けられる(交差面側空気孔22)。
なお、図1は、本発明にかかるリザーバ容器3を示すものであり、図4のものとは、形状や構成などが若干異なっている。本発明にかかるリザーバ容器3は、金型5が載置された状態で、図示しない外部の枠体によって挟着保持されるようになっており、しかも、回転軸7はこの枠体に設定されるため、リザーバ容器3には、回転軸7が直接設置されない。即ち、回転軸7は、図1には図示されない。
この空気孔11(交差面側空気孔22)は、リザーバ容器3の回転中心と交差する側面21における、回転によって粉体材料2が滞らない位置に形成される。
この回転によって粉体材料2が滞らない位置23は、リザーバ容器3や金型5の形状などによってかなり異なったものとなる。この位置23は、例えば、図2(a)〜(c)などに示すように、リザーバ容器3を回転させて粉体材料2の流れをシミュレーションしたり、粉体材料2の安息角などに基づいて計算を行うなどによって設定する。なお、リザーバ容器3を回転させると側面21に粉体材料2の跡がうっすらと残ることから、上記位置23は、比較的容易に割出すことができる。この位置23は、例えば、リザーバ容器3や金型5の形状が整っている場合には、回転中心やその近傍などとなるが、上記形状がいびつであるような場合には、回転中心から離れることとなる。
そして、エアフィルター12が、空気孔11の内方端側に取付けられる(内側フィルタ25)。
この場合、図3に示すように、エアフィルター12(内側フィルタ25)は、リザーバ容器3の内部に配置されると共に、空気孔11の内方端に、ボルト26とナット27などの締結固定具を用いて直接取付けられる。この際、リザーバ容器3の上記側面21における空気孔11外方端部には、必要に応じて、空気孔11と同径の孔部28を有するリング状の受板29が介在されて、共締めされる。更に、ボルト26とナット27との螺着部には、緩み止めが塗布される。
このエアフィルター12は、例えば、ほぼ円筒形状を呈して、外周側から内周側へとエアを通過させつつ粉体材料2などを分離除去させるようにしたものなどとされる。エアフィルター12の内周部は、空気孔11とほぼ同径の空間とされる。エアフィルター12は、その内端部が閉口されると共に、外端部が開口され、この開口された外端部が、空気孔11の内方端に対し連通状態で配置される。
次に、この実施例の作用について説明する。
パウダースラッシュ成形装置1では、粉体材料2を収容可能なリザーバ容器3の開口縁部4に対し、250度〜300度などの高温に加熱した金型5を、シール材6を介してシール状態で被着し、リザーバ容器3と金型5とを回転軸7を中心として回転させることにより、金型5に粉体材料2を溶融付着させて成形を行うようにする。
この際、リザーバ容器3の開口縁部4に、加熱した金型5をシール状態で被着すると、金型5の熱によってリザーバ容器3内の空気が熱膨張し、熱膨張に伴う内圧の上昇によってシール材6と金型5とのシール面がズレて、シール材6に悪影響を及ぼしたり、糸引現象を発生する原因となったりするおそれがある。
そこで、リザーバ容器3に空気孔11を設け、空気孔11から熱膨張分の空気を逃がすことにより、シール面のズレを防止して、シール材6の保護や糸引現象の低減を図るようにする。この際、空気孔11にエアフィルター12を取付けることによって、粉体材料2が外部へ出て行くことのないようにする。
この実施例によれば、粉体材料2を収容可能なリザーバ容器3の開口縁部4に、加熱した金型5をシール状態で被着し、リザーバ容器3と金型5とを回転させることにより、金型5の表面に粉体材料2を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置1において、リザーバ容器3に空気孔11が設けられ、空気孔11にエアフィルター12が取付けられると共に、空気孔11が、リザーバ容器3の回転中心と交差する側面21における、回転によって粉体材料2が滞らない位置23に形成され、エアフィルター12が、空気孔11の内方端側に取付けられたことにより、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、空気孔11が、リザーバ容器3の回転中心と交差する側面21における、回転によって粉体材料2が滞らない位置23に形成されたことにより、リザーバ容器3の回転によって粉体材料2が空気孔11へ向けてナダレ込むようなことがなくなるので、エアフィルター12を空気孔11の内方端側に取付けても、エアフィルター12の目詰まりを防止・低減することができる。
これにより、エアフィルター12のメンテナンス回数を削減してエアフィルター12の長寿命化や生産性の向上などを図ると共に、パウダースラッシュ成形装置1の高温の回転部分(リザーバ容器3および金型5など)の回転半径を小さくして装置全体の小型化や工場内の要注意領域の縮小などを得ることが可能となる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。
本発明の実施例にかかるパウダースラッシュ成形装置の側面図(外面図)である。 (a)(b)(c)は、リザーバ容器を回転させた各姿勢を示す図である。 (a)(b)は、エアフィルターを示す図(端面図と、取付状態の側面図)である。 従来例にかかるパウダースラッシュ成形装置の側面図(断面図)である。
符号の説明
1 パウダースラッシュ成形装置
2 粉体材料
3 リザーバ容器
4 開口縁部
5 金型
7 回転中心(回転軸)
11 空気孔
12 エアフィルター
21 回転中心と交差する側面
23 回転によって粉体材料が滞らない位置

Claims (1)

  1. 粉体材料を収容可能なリザーバ容器の開口縁部に、加熱した金型をシール状態で被着し、リザーバ容器と金型とを回転させることにより、金型の表面に粉体材料を溶融付着させて成形を行うようにしたパウダースラッシュ成形装置において、
    リザーバ容器に空気孔が設けられ、空気孔にエアフィルターが取付けられると共に、
    空気孔が、リザーバ容器の回転中心と交差する側面における、回転によって粉体材料が滞らない位置に形成され、
    エアフィルターが、空気孔の内方端側に取付けられたことを特徴とするパウダースラッシュ成形装置。
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