JP4937053B2 - 個人認証装置、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内部の被写体の情報を利用して個人認証を行う個人認証装置及び個人認証方法に関する。
この種の個人認証装置として、例えば指の静脈パターンを利用する個人認証装置がある(例えば特許文献1,2参照)。
特開2004−272821号公報 特開2005−092375号公報
近年、携帯電話やノートパソコンなど、さまざまな情報機器に個人認証装置が搭載されるようになっている。そして、情報機器の小型軽量化が進む中、それに搭載される個人認証装置も一層の小型化が求められている。
しかし、引用文献1,2に記載されているような単眼の光学系を用いる構成では、光学結像関係に基づいて被写体距離や撮像距離が制限され、個人認証装置の小型化には限界がある。
よって、本発明の目的は、生体内部の被写体の情報を利用する個人認証装置の一層の小型化、特に薄型化を図ることにある。
生体内部の被写体の情報を利用する個人認証装置においては、撮像した被写体像を処理するが、この処理が複雑化すると装置コストの上昇や処理速度の低下などを招き好ましくない。
よって、本発明のもう1つの目的は、個人認証装置の小型薄型化を図り、かつ、被写体像に対する処理の複雑化を抑えることにある。
生体内部の被写体、例えば血管の情報を利用する個人認証装置においては、皮膚の厚みの個人差等による被写体距離の変化の影響を受けにくくすることも重要である。
よって、本発明のもう1つの目的は、生体内部の被写体の情報を利用する個人認証装置の小型薄型化を図り、かつ、被写体距離が変化しても精度の良い認証を可能にすることにある。
請求項1記載の発明は、
生体の内部の被写体を複眼像として結像させるための、複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイを含む撮像光学系と、
前記撮像光学系により結像された前記被写体の複眼像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子により撮像された前記被写体の複眼像における個眼像間の視差を検出する第1の処理手段と、
前記第1の処理手段により検出された視差に基づいて、前記撮像された複眼像から個眼像間の像の重なりを除去し、該重なりを除去した複眼像を一定サイズに正規化する処理を行う第2の処理手段と、
前記第2の処理手段により処理後の複眼像と予め登録された複眼像とを照合する第3の処理手段と、
を有することを特徴とする個人認証装置を提供する。
請求項2記載の発明は、
生体の内部の被写体を複眼像として結像させるための、複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイを含む撮像光学系と、
前記撮像光学系により結像された前記被写体の複眼像を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子により撮像された前記被写体の複眼像における個眼像間の視差を検出する第1の処理手段と、
前記第1の処理手段により検出された視差に基づいて、前記撮像された複眼像から個眼像間の像の重なりを除去し、該重なりを除去した複眼像を一定サイズに正規化する処理を行う第2の処理手段と、
前記第2の処理手段により処理後の複眼像から特徴情報を抽出し、抽出した特徴情報と予め登録された特徴情報とを照合する第3の処理手段と、
を有することを特徴とする個人認証装置を提供する。
請求項3記載の発明は、前記生体に近赤外光を照射する光源と、前記光源の駆動手段とをさらに有することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の個人認証装置を提供する。
本発明によれば以下のような効果を奏することができる。
(1)本発明におけるレンズアレイを含む撮像光学系と撮像素子からなる構造は、単眼の光学系を用いるものに比べ小型化、特に薄型化が容易であるため、個人認証装置の一層の小型薄型化を図ることができる。
(2)個人認証装置においては、単眼光学系を介し撮像されるような被写体像を認証に利用するのが通常であるが、複眼像から単一の被写体像を再構成するのでは処理が複雑になる。本発明は、撮像された複眼像を認証に利用する構成であって、そのような再構成処理は行わないため、処理が簡易であり処理関連コストを削減できる。
(3)個眼像間の視差に基づいて個眼像間の像の重なりを除去し、一定サイズに正規化する処理を施した複眼像を認証に利用するため、生体の皮膚厚みの個人差等により被写体距離が変動しても精度の良い認証が可能である。
(4)生体に近赤外光を照射することにより、生体内部の血管パターンをコントラストの高い鮮明な複眼像として撮像することができるため、精度の良い認証が可能になる)。
図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。本発明は、生体内部の被写体を複眼像として撮像し、この複眼像を個人認証に利用するが、ここでは、生体として人の手の指を、被写体として指内部の血管を想定して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る個人認証装置の構成説明図である。図1において、1は人の指であり、指先方向から見た様子が模式的に示されている。2は指1の内部に存在する血管を模式的に表し、これが被写体となる。
本発明の個人認証装置は、生体の内部の被写体を複眼像として撮像素子の撮像面に結像させるための、複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイを含む撮像光学系を備える。まず、この撮像光学系について説明する。
3は被写体像を結像させるためのレンズアレイで、複数の非球面の単レンズがその光軸と略直交する平面内に二次元的にアレイ配置されたものである。なお、単レンズとして、片面又は両面が球面のレンズや両面とも非球面のレンズを用いてもよく、またフレネルレンズのような回折型のレンズを用いることもできる。4は遮光部材であり、レンズアレイ3の各単レンズを通過した光線の像面上でのクロストークを防止し、ゴーストやフレアなどのノイズ光を抑制する。
図2は、レンズアレイ3と遮光部材4からなる撮像光学系を、上から、すなわち被写体側から観察した図である。図2に見られるように、遮光部材4は平板に矩形の穴をあけたもので、矩形穴の一辺の長さは、単レンズの有効径と略一致するか、単レンズの直径より大きくなっている。矩形穴は撮像面まで伸びており、矩形穴のサイズが1個の単レンズによる像すなわち個眼像のサイズとなる。
レンズアレイ3を構成する単レンズは円形であるので、被写体からの光が単レンズの有効範囲と矩形孔との隙間から撮像面に入射することを防止するために、レンズアレイ3の撮像側の面におけるレンズ有効径以外の部分にクロム薄膜5が蒸着され、このクロム薄膜5により被写体側からの光を反射するようにしている。このクロム薄膜5と遮光部材4とにより、隣接単レンズ間でのクロストーク等によるフレア光を除去することができる。
レンズアレイ3は、透明の樹脂やガラスを材料として、リフロー法や面積階調マスク法、研磨法などの加工法、あるいはそれらの加工法で作製した型を用いた成形加工法などで作製することができる。
遮光部材4は、樹脂、ガラス、金属などを材料とした平板に、エッチングやドリル加工、レーザ加工等で穴をあけることにより作られる。エッチングやレーザ加工を用いると、遮光部材4のレンズ光軸方向への高さに制約がある場合があるが、その場合は薄く製作した遮光部材をレンズ光軸方向に重ねて接着することにより高さを確保すればよい。遮光部材4は、材料に不透明なものを用いたり、透明材料にコーティングを施したり、壁面を荒らしたりすることにより、光の透過や反射を抑制できる。
なお、ここでは遮光部材4は矩形孔を有するものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、円形孔を有する遮光部材や、矩形孔と円形孔の組み合わせを有する遮光部材を用いることも可能である。
以上のような撮像光学系の下部に撮像素子6が設けられている。この撮像素子6は、レンズアレイ3を介して結像される被写体の複眼像を撮像するための、画素6aが二次元的にアレイ配置されたものである。ここでは、撮像素子6として一般的なCMOS撮像素子が用いられるものとする。ただし、撮像素子6としてCCD撮像素子等を用いることもできる。
CMOS撮像素子等には撮像面を保護するためのカバーガラスが設置されているものがあるが、ここでは撮像素子6にカバーガラスが設けられていないものとする。カバーガラスが設けられた撮像素子を用いてもよいが、その場合は、カバーガラスによる光の屈折の影響を考慮してレンズアレイ3の形状・位置を設計する必要がある。また、エイリアジング防止のための光学的なローパスフィルタが撮像面付近に設けられた撮像素子もあるが、ここでは装置の薄型化のため、撮像素子6にはローパスフィルタは設けられていないものとする。
遮光部材4との接触による撮像面の損傷を防止するため、遮光部材4は撮像素子6の撮像面から僅かに浮かせた状態でレンズアレイ3とともに筐体7に保持されている。ただし、カバーガラスで撮像面が保護されている場合は、遮光部材4をカバーガラス面に接触させてもよい。
ここに示した構成においては、撮像素子6の撮像面が存在する空間はレンズアレイ3と筐体7とにより密閉されるため、外部からゴミが侵入して撮像面に付着するようなことはない。遮光部材4が撮像面から僅かに浮いているため、遮光部材底面と撮像面との間の空間を光が通過して光線のクロストークが生じないように、レンズアレイ3の撮像面と平行な面内での単レンズのピッチが設定されている。なお、被写体と像との位置関係については、レンズの結像関係は必ずしも成立する必要はなく、レンズのカットオフ周波数が、要求される被写体の周波数を下回らない範囲で位置を定めればよい。
本実施形態においては、コントラストの高い鮮明な被写体の複眼像を撮像できるようにするために、指照明用光源としてのLED8を備えている。このLED8としては、生体に対する吸収率が低い近赤外帯の波長(あるいは赤色帯など生体組織に透過率を有する波長)の光を発するものが用いられる。ここでは、図2に見られるように、レンズアレイ3の周囲を取り囲むように複数のLED8が設けられている。
9はLED8の駆動部である。個人認証装置の電源のON/OFFに連動させて駆動部9でLED8の発光/消光を行わせるようにしてもよいが、装置電源がONしている時に常にLED8を発光させるのは安全上必ずしも望ましくない。したがって、指1を検知するスイッチを設け、このスイッチにより指1が検知されている期間のみ駆動部9でLED8を発光させるような構成にするのが望ましい。
図1においては、LED8の発した近赤外光は、撮像面に対し垂直な方向へ上向きに出射されるが、適正なコントラストの血管パターン像が得られるように指1の中心あるいは指の側面へ向けて斜め上方に出射させてもよい。また、LED8の発した光を指1へ向けて効率的に照射するため、指1とLED8の光出射面との間の光路中に図1に示すようにレンズを設けてもよい。
なお、個人認証装置の使用環境等によっては、照明用光源としてのLED8を設けず、外部光を利用して撮像することも不可能ではない。ただし、LED8から近赤外光を発して指を照明するほうが、使用環境に関わらず、コントラストの高い鮮明な血管パターンの複眼像を撮像することができる。
10は指1を接触させる透明平板である。この透明平板10は、レンズアレイ3と同じ材料からなり、その下面すなわち撮像面に対向する側の面に、LED8の発光波長近傍の光を通過させるバンドパスフィルターとして作用する光学薄膜が蒸着されている。
透明平板10は、レンズアレイ3との間に空気層ができるように設置してもよいし、図1に示すようにレンズアレイ3と密着させるように設置してもよい。透明平板10とレンズアレイ3との間に空気層を介在させる場合には、透明平板10の厚み、空気層厚み及びレンズアレイ3の厚みによって、レンズアレイ3を構成する単レンズの主平面から被写体までの距離すなわち被写体距離が規定される。透明平板10とレンズアレイ3を密着させる場合には、透明平板10の厚みとレンズアレイ3の厚みとにより被写体距離が規定される。
認証を受けようとする人又は個人データを登録しようとする人は、指1を透明平板10及び筐体7に接触させる。この指1に対しLED8により近赤外光が照射される。近赤外光は、生体に対して透過率を有するが、血液中の還元ヘモグロビンや酸化ヘモグロビンで吸収を受けることが知られている。照射された近赤外光は、指1の内部で透過散乱したのち、撮像光学系を介して撮像素子6の撮像面に到達し、近赤外光が吸収される血管の部分が暗いパターン(血管パターン)が複眼像として撮像素子6により撮像される。
例えば、図5(b)に示すような被写体像(血管パターン)は、レンズアレイ3により図5(a)に示すような複眼像として撮像素子6の撮像面に結像され、この複眼像が撮像素子6により撮像される。図5(a)に示した複眼像において、11はレンズアレイ3の個々の単レンズによる像すなわち個眼像であり、12は遮光部材4の影領域である。各単レンズによる個眼像は、被写体の対応部分の上下左右が反転した像である。
本実施形態に係る個人認証装置は、図1に示すように、画像入力部100、前処理部101、登録処理部103、登録データ記憶部104及び認証処理部105を備え、個人認証動作及び個人データ登録動作を行うことができる。
まず、個人データ登録動作について説明する。図3は、その説明のためのフローチャートである。
個人データを登録しようとする人は指1を透明平板10に接触させる。撮像素子6により指内部の血管2が複眼像として撮像される。画像入力部100は、撮像素子6より出力される複眼像データを取り込み内部のメモリに記憶する(ステップ201)。
前処理部101において、画像入力部100より複眼像データを読み込み、それに対する前処理を行う(ステップ202)。この前処理においては、複眼像データから、被写体とは無関係な無効領域である遮光部材の影の領域を除去する。例えば、複眼像データを所定の閾値で2値化し、複眼像中の遮光部材の影に相当する領域を検出する。遮光部材の影の領域は最も暗く、形状も格子状であるため、影領域の検出は容易である。そして、複眼像データより遮光部材の影の領域を除去し、有効な個眼像の集合である複眼像データを処理結果として取得する。なお、孤立点を除去するための平滑化もしくは平均化処理を施すようにしてもよい。さらには、血管パターンを鮮明にするための強調処理を施すようにしてもよい。
認証処理部105における処理とも関係するが、影領域が除去された複眼像データを適当な閾値を用いて2値化し、2値の複眼像データを前処理結果とすることも可能である。この場合、血管パターンが含まれる個眼像は、血管パターンが含まれない個眼像に比べ平均的に暗くなるため、個眼像毎に2値化閾値を変化させるようにしてもよい。例えば、個眼像内の輝度の平均値を求め、その平均値そのもの、又は、平均値に比例した値を該個眼像についての2値化閾値として用いるような方法を利用できる。
また、前処理において、複眼像サイズを正規化するようにしてもよい。
次に、登録処理部103により、前処理後の複眼像データを登録データ記憶部104に記憶させる(ステップ203)。この登録処理の際に、複眼像データにID情報等の情報を付加するようにしてもよい。
また、複眼像データをそのまま登録するのではなく、複眼像データより血管パターンの分岐点等の特徴点を検出し、特徴点の位置座標等の特徴情報を登録データとして登録データ記憶部104に記憶させるようにしてもよい。この場合、登録処理部103(及び認証処理部105)において特徴抽出処理を行う必要があるが、登録データ記憶部104に記憶される登録データ量が少なくなるメリットがある。かかる態様も本実施形態に包含される。
次に、個人認証動作について説明する。図4は、その説明のためのフローチャートである。
認証を受けようとする人は指を透明平板10に接触させる。指内部の血管が複眼像として撮像素子6により撮像される。画像入力部100は、撮像素子6より出力される複眼像データを取り込み内部のメモリに記憶する(ステップ301)。
前処理部101において、画像入力部100より複眼像データを読み込み、それに対する前処理を行う(ステップ302)。この前処理は、個人データ登録動作の際の前処理(ステップ202)と同じ処理である。
次に、認証処理部105において、登録データ記憶部104より1つの(一人の)登録データを取り込み、ステップ302で取得された複眼像データとの照合を行う(ステップ305)。
登録データ記憶部104に記憶されている登録データが複眼像データである場合、認証処理部105は、複眼像間のパターンマッチングを行うか、あるいは、複眼像から血管分岐点等の特徴点を抽出し、それら特徴点についての比較を行う。
登録データが血管岐点の位置座標等の特徴情報である場合には、認証処理部10は、ステップ302で取得された複眼像データから同様の特徴情報を抽出し、抽出した特徴情報と登録データ(特徴情報)との照合を行う。かかる態様も本実施形態に包含される。
そして、照合結果が”一致”ならば(ステップ306,Yes)、認証処理部105は認証結果として”OK”(認証成功)を出力し(ステップ307)、当該人についての個人認証動作を終了する。
照合結果が”不一致”ならば(ステップ306,No)、登録データ記憶部104より別の登録データを取り込み、同様の照合を行う。登録データ記憶部104に記憶されている全ての登録データについての照合結果が”不一致”となった場合(ステップ303,No)、認証結果として”NG”(認証不成功)を出力し(ステップ304)、当該人についての個人認証動作を終了する。
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態に係る個人認証装置の構成説明図である。この個人認証装置は、前記第1の実施形態のものと同一の撮像光学系を備え、また、処理に関わる要素として、画像入力部401、前処理部402、視差検出処理部403、後処理部404、登録処理部405、登録データ記憶部406及び認証処理部407を備える。
指の皮膚の厚みは個人差があるため、皮膚表面から被写体としての血管までの距離に個人差がある。同一人であっても、透明平板10に指を強く押し付けた場合と軽く触れた場合とでは、皮膚表面から血管までの距離がかなり変化する。
図6において、2aは皮膚表面から離れた位置にある血管を、2bは皮膚表面に近い位置にある血管を、それぞれ模式的に示している。このように皮膚表面からの血管位置が異なると、レンズアレイ3を構成する各単レンズによる被写体観察領域が異なる。例えば、皮膚表面に接近した血管2bが被写体となる場合には隣接する単レンズの視野は重ならないが、皮膚表面から遠い血管2aが被写体となる場合には隣接する単レンズの視野が重なる(13は視野の重複領域を示す)。このような隣接単レンズの視野の重なりの変化は、取得される血管パターン像の変化につながる。
本実施形態は、上に述べたような皮膚表面から血管までの距離の変化による隣接単レンズの視野の重なりの変化の影響を排除できるようにした点が特徴である。
本実施形態の個人認証装置は、個人認証動作及び個人データ登録動作を行うことができる。
まず、個人データ登録動作について説明する。図7は、その説明のためのフローチャートである。
個人データを登録しようとする人は、指を透明平板10に接触させる。指内部の血管が撮像素子6により複眼像として撮像される。画像入力部401は、撮像素子6より出力される複眼像データを取り込み内部のメモリに記憶する(ステップ501)。
前処理部402において、画像入力部401より複眼像データを読み込み、それに対する前処理を行う(ステップ502)。この前処理においては、複眼像データから、被写体とは無関係な無効領域である遮光部材4による影領域を除去する。例えば、入力複眼像データを所定の閾値で2値化し、複眼像中の遮光部材の影に相当する領域を検出する。遮光部材の影領域は最も暗く、形状も格子状であるため、影領域の検出は容易である。そして、複眼像データより遮光部材の影の領域を除去する処理を行い、影領域のない複眼像データを前処理結果として出力する。なお、孤立点を除去するための平滑化もしくは平均化処理を施すようにしてもよく、さらに血管パターンを鮮明にするための強調処理を施すようにしてもよい。
次に、視差検出処理部403において、前処理後の複眼像データから隣接した個眼像間の相対的なずれ(視差)を検出する処理を行う。
具体的には、複眼像データから、血管パターンが含まれている隣接した2つの個眼像を抽出する(ステップ503)。なお、個眼像に血管パターンが含まれているか否かは、例えば個眼像のx,y方向について隣接画素間の輝度差を求め、輝度差が所定の閾値以上であるか調べるような方法で判定することができる。
次に、抽出した個眼像間の視差検出演算を行う(ステップ504)。例えば、それら個眼像の輝度分布をブロックマッチング演算の(1)式に代入することにより、x,y方向における視差を求める。
Figure 0004937053
上記(1)式において、Iは基準に選んだ一方の個眼像、Iはもう一方の個眼像である。Px,Pyを徐々に変化させながら、個眼像を構成する全画素について個眼像間の輝度偏差の二乗和Eを計算し、その値が最小となったときのPx,Pyを両個眼像間の視差として求める。つまり、一方の個眼像に対する、もう一方の個眼像のx,y方向のシフト量を視差として求める。なお、このような輝度偏差の二乗和を最小化する方法に代えて、個眼像間の相互相関を最大化する方法を用いて視差を求めることもできる。このようにして隣接個眼像間の視差を検出することにより、隣接個眼像の視野の重なり具合を定量的に把握する。
次に、後処理部404において、視差検出処理部403により検出された視差に基づいて隣接した個眼像の視野が重なる領域を把握し、その領域を無効領域として前処理後の複眼像データから除去する処理を行う(ステップ505)。例えば、隣接個眼像間の視差が5画素ならば、個眼像の上下左右の端から5画素分を除去する。
図9(a)と図10(a)は同一人の指を撮像した複眼像を示すが、図9(a)は指を透明平板10に強く押し付け血管が皮膚表面に近い場合の複眼像であり、図10(a)は指を透明平板10に軽く押し付け血管が皮膚表面から遠い場合の複眼像である。
図9(a)及び図10(a)に示す複眼像中の格子状の黒領域は、前処理及び後処理により無効領域として除去される領域(影領域及び重なり領域)である。
図9(b)は図9(a)の複眼像の後処理後の複眼像を示し、また、図10(b)は図10(a)の複眼像の後処理後の複眼像を示す。図9(b)と図10(b)を比較すれば、皮膚表面からの血管位置の違いの影響がほぼ除去されたことが理解されるであろう。
しかし、図10(a)の複眼像の場合、無効領域として除去される領域が大きいため、後処理後の複眼像(図10(b))は、図9(a)の複眼像の後処理後の複眼像(図9(a))に比べサイズが小さくなっている。
ここで、例えば図9(b)の複眼像をそのまま登録データとして登録データ記憶部406に記憶させたとする。そして、個人認証時に、図10(b)の複眼像が認証処理部407に入力された場合、当該複眼像を登録データとしての複眼像と同一サイズになるように図10(c)に示すように拡大する必要があろう。このことは、複眼像の照合をパターンマッチングで行うにしても、血管分岐点等の特徴点の比較によって行うにしても同様である。
このような照合しようする2つの複眼像のサイズを揃えるための拡大又は縮小処理を認証処理部407で行うことも可能であるが、処理効率の面からは必ずしも好ましくない。そこで、ここでは後処理部404において、無効領域除去後の複眼像を一定のサイズに正規化する処理を行うものとして説明する。
以上の後処理が終了すると、登録処理部405は、後処理後の複眼像データを登録データ記憶部406に記憶させる(ステップ506)。この登録処理の際に、複眼像データにID情報等の情報を付加するようにしてもよい。また、複眼像データをそのまま登録するのではなく、複眼像データより血管パターンの分岐点等の特徴点を検出し、それら特徴点の位置座標等の特徴情報を登録データとして登録データ記憶部104に記憶させるようにしてもよい。この場合、登録処理部404(及び認証処理部407)において特徴抽出処理を行う必要があるが、登録データ記憶部406に記憶される登録データ量が少なくなるメリットがある。このような特徴情報を登録データとして登録する態様も本実施形態に包含される。
次に、個人認証動作について説明する。図8は、その説明のためのフローチャートである。
認証を受けようとする人は指を透明平板10に接触させる。指内部の血管の複眼像が撮像素子6により撮像される。画像入力部401は、撮像素子6より出力される複眼像データを取り込み内部のメモリに記憶する(ステップ601)。
前処理部402において、画像入力部401より複眼像データを読み込み前処理を施す(ステップ602)。この前処理は、個人データ登録動作の際の前処理(ステップ502)と同じ処理である。
次に、視差検出処理部403において、個眼像間の視差の検出を行う(ステップ602)。この処理は個人データ登録動作時の視差検出処理(ステップ503,504)と同じ処理である。
次に、後処理部404で後処理を行う(ステップ604)。この処理は個人データ登録動作時の後処理(ステップ505)と同じ処理である。
次に、認証処理部407において、登録データ記憶部406より一つの(一人の)登録データを取り込み、後処理(ステップ604)で取得された複眼像データとの照合を行う(ステップ607)。
登録データが複眼像データである場合、パターンマッチングを行うか、あるいは、血管分岐点等の特徴点を抽出し、それら特徴点についての比較を行う。
登録データが血管岐点の位置座標等の特徴情報である場合には、後処理(ステップ604)で取得された複眼像データから同様の特徴情報を抽出し、抽出した特徴情報と登録データ(特徴情報)との照合を行う。かかる態様も本実施形態に包含される。
そして、照合結果が”一致”ならば(ステップ608,Yes)、認証処理部407は認証結果として”OK”(認証成功)を出力(ステップ609)、当該人についての個人認証動作を終了する。
照合結果が”不一致”ならば(ステップ608,No)、登録データ記憶部406より別の登録データを取り込み、同様の照合を行う。登録データ記憶部406に記憶されている全ての登録データについての照合結果が”不一致”の場合(ステップ605,No)、認証結果として”NG”(認証不成功)を出力し(ステップ606)、当該人についての個人認証動作を終了する。
以上、本発明に係る個人認証装置の実施形態に説明した。各実施形態における各処理部は、高速性等の観点からはハードウェアで実現すると有利であるが、マイクロコンピュータその他のコンピュータ上でソフトウェアにより実現することも可能であり、かかる態様も本発明に包含される。そのためのプログラム、すなわち、各処理部としてマイクロコンピュータ等のコンピュータを機能させるプログラム、及び、そのようなプログラムが記録された半導体記憶素子その他のコンピュータが読み取り可能な各種の記憶媒体も本発明に包含される。
本発明の第1の実施形態に係る個人認証装置の構成説明図である。 個人認証装置の撮像光学系の模式的平面図である。 個人データ登録動作の説明用フローチャートである。 個人認証動作の説明用フローチャートである。 被写体像と撮像される複眼像を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る個人認証装置の構成説明図である。 個人データ登録動作の説明用フローチャートである。 個人認証動作の説明用フローチャートである。 隣接単レンズの視野の重なりが小さい場合に撮像される複眼像と、その後処理後の複眼像を示す模式図である。 隣接単レンズの視野の重なりが大きい場合に撮像される複眼像と、その後処理後の複眼像等を示す模式図である。
符号の説明
1 指
2 血管(被写体)
3 レンズアレイ
4 遮光部材
6 撮像素子
7 筐体
8 LED
10 透明平板
100 画像入力部
101 前処理部
103 登録処理部
104 登録データ記憶部
105 認証処理部
401 画像入力部
402 前処理部
403 視差検出処理部
404 後処理部
405 登録処理部
406 登録データ記憶部
407 認証処理部

Claims (5)

  1. 生体の内部の被写体を複眼像として結像させるための、複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイを含む撮像光学系と、
    前記撮像光学系により結像された前記被写体の複眼像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子により撮像された前記被写体の複眼像における個眼像間の視差を検出する第1の処理手段と、
    前記第1の処理手段により検出された視差に基づいて、前記撮像された複眼像から個眼像間の像の重なりを除去し、該重なりを除去した複眼像を一定サイズに正規化する処理を行う第2の処理手段と、
    前記第2の処理手段により処理後の複眼像と予め登録された複眼像とを照合する第3の処理手段と、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  2. 生体の内部の被写体を複眼像として結像させるための、複数のレンズがアレイ配列されてなるレンズアレイを含む撮像光学系と、
    前記撮像光学系により結像された前記被写体の複眼像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子により撮像された前記被写体の複眼像における個眼像間の視差を検出する第1の処理手段と、
    前記第1の処理手段により検出された視差に基づいて、前記撮像された複眼像から個眼像間の像の重なりを除去し、該重なりを除去した複眼像を一定サイズに正規化する処理を行う第2の処理手段と、
    前記第2の処理手段により処理後の複眼像から特徴情報を抽出し、抽出した特徴情報と予め登録された特徴情報とを照合する第3の処理手段と、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  3. 前記生体に近赤外光を照射する光源と、前記光源の駆動手段とをさらに有することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の個人認証装置。
  4. 請求項1もしくは2に記載の個人認証装置の各処理手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
  5. 請求項1もしくは2に記載の個人認証装置の各処理手段としてコンピュータを機能させるプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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