JP4936027B2 - 時間リファレンス識別方法 - Google Patents
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Description
セルタイミングを捕捉する従来の方法は、ネットワークのセル同期チャネルを使用することである。このプロセスでは、移動端末には、同期チャネルの構成が既知であり、移動端末は当該同期チャネルを復号することによって他のすべてのシステムパラメータ(例えば、スクランブルコード及び使用されるキャリア数)を抽出している。同期チャネルは頻繁に送信されないため、検出に比較的長い時間がかかる。
本明細書における関連技術の説明は、その関連技術が、本願の優先日において当該技術分野での普通の一般的な知識の一部を成すことを本出願人が認めることではないことに留意されたい。
送信機は、複数のサブキャリア上で1つ又は複数の信号を送信するようにさらに構成されており、既知の送信パラメータは、次の送信パラメータ:パイロットチャネルシンボル位置、信号のスクランブルコード、及び信号のサブキャリアマップの1つ又は複数を含んでいる。
少なくとも1つの既知の送信パラメータは、送信機との以前の通信から導き出すことができる。
この方法は、受信される各サブキャリアの部分的な同期シーケンスレプリカを生成し、部分的な同期シーケンスレプリカを結合して単一の同期シーケンスレプリカにすることを含むことができる。同期シーケンスは予め規定される送信間隔に対応させることが可能である。
予め規定される送信間隔は好ましくは送信スロットである。
同期シーケンスのレプリカを受信信号から抽出されるシーケンスと比較するステップは、サンプル毎に、同期シーケンスのレプリカを受信信号から抽出されたシーケンスと組み合わせ、信号間のピーク相関値を決定するステップを含んでも良い。ピーク相関値が所定の閾値を超える場合、この方法は、ピークの時間位置を受信信号内の時間リファレンスとして識別するステップを含むことができる。
本発明の第2の態様によれば、通信ネットワークの送信機と受信機とを同期させる方法であって、本発明の第1の態様の一実施の形態による方法を使用して、送信機から受信される信号内の時間リファレンスを識別すること、及び受信機タイミングを識別される時間リファレンスを参照して同期させることを含む方法が得られる。
本発明のさらなる態様によれば、通信ネットワークと通信する移動端末における方法であって、上述のように通信ネットワークの送信機との同期を試行すること、及びこの同期の試行が失敗した場合、代替の方法を使用して送信機との同期を試行することを含む方法が得られる。
この方法は、好ましくは、移動端末の起動時及び/又は送信機の送信パラメータが変化したときに実行される。
本発明の第4の態様によれば、通信ネットワークと通信する移動端末における方法であって、通信ネットワークに関連する少なくとも1つの既知の送信パラメータを記憶しておき、当該少なくとも1つの既知の送信パラメータを移動端末を通信ネットワークに同期させる際に使用する方法が得られる。
この方法は、本発明の一実施の形態による方法を使用して移動端末を同期させることをさらに含むことができる。
伝送パラメータは、以下の伝送パラメータ、すなわちパイロットチャネルシンボル位置、信号のスクランブルコード、及び信号のサブキャリアマップのうちの1つ又は複数を含むことができる。
本発明のさらなる一態様によれば、受信機及び処理装置を備える移動端末が得られ、当該処理装置は、本発明の上記態様のうちの任意の1つの一実施の形態による方法を移動端末に実施させる。
以下、本発明の好ましい形態の一例を、添付図面を参照して説明するが、本発明はこれに限定されないことは明らかである。
図2は、本発明の一実施形態で使用されるタイミング検出方法を示す図である。
本発明者らは、セル帯域幅モード及びセルスクランブルコードが事前に分かる場合、セルのパイロットチャネルを使用して、高速スロットタイミング検出を行うことが可能であると言う知見を得た。通常、移動端末が、所与のネットワークプロバイダに対してすでに初期化され、最後に使用されたセルが移動端末に記憶されている場合、帯域幅モード及びスクランブルコードは事前に分かる。このような場合、高速同期に繋がる可能性が高いため、まず、この「最後に使用された」セルに対して、まず、同期の実行を試行することにより、セルタイミングをより効率的に行うことができる。この初期試行が失敗した場合、移動端末は標準的なセル探索プロセスに進むことができる。
セル同期は、受信信号と、移動端末によって生成されるその信号のレプリカとの相互相関を取ることにより行われる。好ましい実施形態では、レプリカは、既知のパイロットチャネルシンボル位置、スクランブルコード、及びサブキャリアマップから抽出される。
図1は、本発明の一実施形態においてレプリカの生成方法の一例を示している。レプリカ生成プロセスには、多くの計算が要求される。しかし、レプリカ生成プロセスを行う必要があるのは、移動端末の起動後、又は、入力パラメータのうちの1つ、例えば、スクランブルコードの変更時だけである。
3GPP LTEスロットが7つのOFDMシンボルから成ることが提案されている。これらシンボルのいくつかは、既知のキャリア、又は、時間及び周波数の予め規定された位置に特定の位相及び振幅を有する既知の「シンボル」から成るいわゆる「パイロットシンボル」を含んでいる。
図1のレプリカ生成装置100は、以下のようにしてパイロットシンボルのこの既知の時間周波数マトリックス(time−frequency matrix)を時間領域波形に変換し、続いて、sync_pilot_replicaと呼ばれる周波数領域の同等物に変換する。初期ステップ102において、どのパイロットシンボルが受信されるかを判断するために、移動端末が受信しているサブキャリアの数を使用して、パイロットシンボルシーケンスが生成される。次に、ステップ104において、パイロットシーケンスが、既知のスクランブルシーケンスを使用してスクランブル化される。ステップ106において、使用されるサブキャリアが、既知のサブキャリアマッピングルックアップテーブルに従ってマッピングされる。この結果得られた信号は、ステップ108において、例えば、逆高速フーリエ変換(IFFT)を適用することにより時間領域信号に変換される。例示的な一実施形態では、7.68MHzのサンプリングレートを使用して、各OFDMシンボルがサイズ512のIFFTで生成され、送信される。この場合、個々のOFDMシンボルに対する演算は512のFFTサイズで処理される。
次に、ステップ110において、スロットが組み立てられ、パイロットシンボルが挿入される。次に、ステップ112において、例えば、FFTにより、サブフレームが周波数領域に変換される。上記例に従うと、3GPP LTEスロットが0.5ミリ秒長であり、これは、3840個のサンプルから成ることを意味している。周波数領域への変換が全体スロットに対して行われる際、FFTサイズは2のべき乗の整数である必要があるため、FFTサイズ4096が使用される。
次に、ステップ114において、シンボルを結合して(conjugate)、sync_pilot_replica出力を生成する。
このようにして、sync_pilot_replicaが既知となって、タイミング検出を図2のフローチャート200に従って行うことができる。
ステップ202において、上記例では3840個のサンプルを含む入力データブロックがまず、使用されるFFTと同じサイズになるように処理される。具体的には、ゼロをブロックに詰めること、即ち、パディングすることによってブロックが4096サンプルに拡張される。ステップ204において、結果として得られる4096サンプルのデータブロックが、FFTにより周波数領域信号に変換される。
ステップ206において、周波数領域パイロットレプリカであるsync_pilot_replicaは、入力信号の4096ポイントFFTで乗算される。次に、ステップ208において、その結果がサイズ4096の逆FFT(IFFT)を使用して時間領域に変換される。この全体の演算は、時間領域での2つの入力信号の相互相関を取ることと数学的には同等である。次に、ステップ210において、ステップ208の逆FFT(IFFT)の出力のI成分とQ成分との二乗和を計算することで、ステップ210において相関信号のパワーが求められる。したがって、I2+Q2ブロックの出力における結果は相関パワープロファイル(correlation power profile)である。
I2+Q2ブロック210の出力は、急なピークを含む4096サンプルセットである。このサンプルブロック内のピークの位置は、3840サンプルの入力ブロックに対する、入力内のスロット境界の位置(スロットタイミングを確定するのに使用できる)に対応している。
次に、システムは、相関プロファイルの分析を実行し、実際のスロットタイミングを確定する。この分析は、ステップ212において、N個のスロットにわたり各サンプル位置に関してのパワーを累積することで始まる。次に、ステップ214において、累積されたパワーを使用して、スロット内のどこにピークがあるかを識別する。次に、ステップ216において、識別されたピークのパワーが閾値レベルと比較されて、十分に強いか否かが判断される。ピークのパワーが閾値レベルを超える場合、フレームエッジが識別されたと考えられる。この場合、確定されたピーク位置から循環プリフィックス長を差し引くことにより、スロットタイミングが確定される。
本発明の特定の実施形態は、従来のセルタイミング確定方法と比較して非常に良好な性能を有する。相互相関は、FFTを使用してスロット全体に対して一度に行われるため、効率的なFFT実施が可能な場合にはその結果を素早く得ることができる。
本明細書において開示及び定義された本発明が、前述した説明若しくは図面から明らかな個々の特徴の2つ以上のすべての均等物の組み合わせに拡張されることが理解されよう。これら異なる組み合わせはすべて、本発明の各種の均等物を構成する。
本明細書において使用される「備える(comprise)」等の用語は、「含む(include)」と同等の用語であることを理解されたい。
この出願は、2007年4月5日に出願されたオーストラリア仮特許出願第2007901835号を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
Claims (15)
- 通信ネットワークの送信機から受信される信号内の時間リファレンスを識別する方法であって、
パイロットチャネルに配置された少なくとも1つの既知の送信パラメータに基づいて同期シーケンスのレプリカを同期パイロットレプリカとして生成すること、及び
前記同期パイロットレプリカを前記送信機から受信される前記信号から抽出されたシーケンスと比較し、セル同期チャネルを使用することなく、前記送信機から受信される前記信号内のリファレンスポイントを識別すること
を含むことを特徴とする時間リファレンス識別方法。 - 前記送信機は、複数のサブキャリア上で1つ又は複数の信号を送信するように構成され、前記既知の送信パラメータは、以下の送信パラメータ:
パイロットチャネルシンボル位置、
前記信号のスクランブルコード、及び
前記信号のサブキャリアマップ
のうちの1つ又は複数を含むことを特徴とする請求項1に記載の時間リファレンス識別方法。 - 前記少なくとも1つの既知の送信パラメータは、前記送信機との以前の通信から抽出されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の時間リファレンス識別方法。
- 受信される各サブキャリアの部分的な同期パイロットレプリカを生成すること、及び
前記部分的な同期パイロットレプリカを単一の同期パイロットレプリカに結合すること
を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の時間リファレンス識別方法。 - 前記同期シーケンスは予め規定される送信間隔に対応していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の時間リファレンス識別方法。
- 前記予め規定される送信間隔は送信スロットであることを特徴とする請求項5に記載の時間リファレンス識別方法。
- 前記同期パイロットレプリカを受信信号から抽出されたシーケンスと比較するステップは、前記同期パイロットレプリカをサンプル毎に受信された信号から抽出された前記シーケンスと組み合わせ、前記信号間のピーク相関値を決定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の時間リファレンス識別方法。
- 前記ピーク相関値が所定の閾値を超える場合、前記ピークの時間位置を受信される前記信号内の前記時間リファレンスとして識別することを含むことを特徴とする請求項7に記載の時間リファレンス識別方法。
- 通信ネットワークの送信機と受信機とを同期させる方法であって、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法を使用して、前記送信機から受信される信号内の時間リファレンスを識別すること、及び
前記受信機タイミングを前記識別される時間リファレンスを参照して同期させること
を含むことを特徴とする通信ネットワークの送信機と受信機とを同期させる方法。 - 通信ネットワークと通信する移動端末における方法であって、
請求項9に記載の方法により前記通信ネットワークの送信機との同期の実行を試行すること、及び、該同期の試行が失敗した場合、
代替の方法を使用して前記送信機との同期を試行すること
を含むことを特徴とする移動端末通信方法。 - 前記移動端末の起動時及び/又は前記送信機の送信パラメータが変化したときに実行されることを特徴とする請求項10に記載の移動端末通信方法。
- 通信ネットワークと通信する移動端末における移動端末通信方法であって、パイロットチャネルに配置された、前記通信ネットワークに関連する少なくとも1つの既知の送信パラメータを記憶し、該少なくとも1つの既知の送信パラメータから、同期パイロットレプリカを生成し、当該同期パイロットレプリカを受信した信号から抽出されたシーケンスと比較し、受信した信号内の時間リファレンスを識別し、同期チャネルを使用することなく、前記移動端末を前記通信ネットワークのスロットタイミングを確定することを特徴とする移動端末通信方法。
- 請求項9又は10のいずれかに記載の方法を使用して前記移動端末をさらに同期させることを特徴とする請求項12に記載の移動端末通信方法。
- 前記送信パラメータは以下の送信パラメータ:
パイロットチャネルシンボル位置、
信号のスクランブルコード、及び
前記信号のサブキャリアマップ
のうちの1つ又は複数を含む、請求項13に記載の移動端末通信方法。 - 受信機及び処理装置を備える移動端末であって、該処理装置は、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法を該移動端末に実施させるように構成されていることを特徴とする移動端末。
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