JP4931886B2 - 函体施工方法 - Google Patents

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本発明は、既設の構造物が埋設された地山に新たな函体を順次繋ぎ合わせながら推進させて設置するための函体施工方法に関する。
トンネルなどの既設の構造物の上方に函体設置のための掘削を行うと、撤去された土砂分の荷重が無くなり、既設の構造物が局所的に浮き上がってしまう可能性がある。既設の構造物が局所的に浮き上がってしまうと、その部分での応力許容値を超えて破損が生じたり、その構造物を利用していた地下鉄などの運行に支障をきたしたりする虞がある。
特許文献1には、既設のトンネルの浮き上がりを防止しながら新たにコンクリート函体を構築する施工方法が記載されている。この方法では、新たなコンクリート函体の推進に伴ってトンネル上方の土砂を徐々に取り除き、撤去した土砂に代えてコンクリート函体の自重で既設のトンネルの浮き上がりを防止している。
特開2006−214109号公報
しかしながら、従来の施工方法では、地山から撤去される土砂と新設の函体の自重とがバランスされるものであれば問題無いが、現実には、そのようにバランスされた函体を設置する場合はまれであり、また、その土砂と新設の函体の自重とがバランスされるかどうかを推し量る術は無かったため、実際には既設の構造物の浮き上がりや応力変化などの影響を抑止しながら新たに函体を施工することは非常に難しかった。
本発明は、既設の構造物への影響を抑えながら既設の構造物の上方に函体を設置できる函体施工方法を提供することを目的とする。
本発明は、既設の構造物が埋設された地山に新たな函体を順次繋ぎ合わせながら推進させて設置するための函体施工方法において、函体を設置するために既設の構造物の周囲の地山を掘削し、その掘削に伴って生じる構造物の変位に基づいて、構造物の上方の地山を掘削した際の構造物への影響を評価する評価値を求め、評価値が第1の閾値以上の場合には、少なくとも構造物の上方を函体で横切る際に、掘削によって撤去される土砂と函体の自重とをバランスさせるための錘部を構造物の上方に設置した状態で函体を推進させ、評価値が第1の閾値未満の場合には、少なくとも構造物の上方を函体で横切る際に、錘部を設置することなく函体を推進させることを特徴とする。
既設の構造物の周囲の地山を掘削すると、その掘削に伴って既設の構造物に何らかの変位が生じる。この変位は、既設の構造物が埋設された地山の土質に応じて変化するものであり、地山の土質を把握できていれば、構造物の上方の地山を掘削した際に撤去される土砂の量と前述の変位との関係から構造物への影響を評価できる。本発明では、この関係を利用することで構造物への影響を評価する評価値を求めており、評価値を求めることができる結果として、構造物への影響を抑えるための錘部、すなわち、掘削によって撤去される土砂と函体の自重とをバランスさせるための錘部を決定できる。そして、本発明によれば、求めた評価値が第1の閾値以上の場合には、その錘部を構造物の上方に設置した状態で函体を推進させ、評価値が第1の閾値未満の場合には、その錘部を設置することなく函体を推進させるので、既設の構造物への影響を抑えながら既設の構造物の上方に函体を設置できる。
さらに、評価値は、構造物の上方の地山を掘削した際に予測される構造物の浮き上がり量及び構造物に作用する応力の少なくとも一方であると好適である。既設の構造物に局所的な浮き上がりや許容応力などが発生すると、その構造物の破損などに繋がってしまう虞がある。評価値として、浮き上がり量を採用することで、既設の構造物の浮き上がりを精度良く抑えながら既設の構造物の上方に函体を設置できる。
さらに、函体は、地山を掘削した後に半地下状態で設置され、評価値が第1の閾値未満であり、且つ、評価値が第2の閾値未満の場合には、函体を設置するための掘削を地上から行い、評価値が第1の閾値未満であり、且つ、評価値が第2の閾値以上の場合には、函体を設置するための掘削を函体内から行うと好適である。函体が半地下状態で設置される場合に、函体を設置するための掘削を地上から行うことができれば、函体内から掘削を行う場合に比べて作業性が向上し、安全、且つ迅速な施工が可能になる。しかしながら、掘削を地上から行って作業性が向上すると、大量の土砂が撤去され易くなり、既設の構造物が浮き上がり易い環境を作ってしまう。すなわち、地上から掘削を行うことにより函体周辺の土砂が除去され、既設構造物の上方に作用する圧力は一方が函体の自重、片方が土砂の撤去に伴い軽くなった土圧という事態が発生し、既設構造物に均等に圧力が作用しない偏圧状態となり、構造物に大きな曲げモーメントなどの影響が出る虞がある。上記の方法によれば、地上から掘削したとしても既設の構造物に影響が出ない程度の低い値に第2の閾値を規定しておくことで、既設の構造物への影響を抑えながら地上からの掘削と函体内からの掘削とを選択的に行うことができる。
さらに、錘部の少なくとも一部は函体に搭載され、評価値が第1の閾値以上の場合に函体に搭載された錘部を、函体の推進方向とは逆方向に移動させて構造物の上方に留めると好適である。函体を推進させながら地山に設置しても、錘部は既設の構造物の上方に留まるので、既設の構造物の浮き上がりを継続的に抑止できる。
さらに、函体に搭載された錘部は、函体の長手方向に沿って並ぶ複数の液槽と、液槽に蓄えられた液体からなり、錘部を函体の推進方向とは逆方向に移動させるために、液体が蓄えられた一の液槽から函体の推進方向とは逆方向に並ぶ他の液槽に液体を移送させると好適である。錘部を簡単に移動させることができ、作業性が向上する。
また、函体を設置するために地山を掘削する場合に、函体の推進方向前方の掘削面に勾配を形成すると好適である。掘削面が鉛直に立ち上がっている場合と掘削面に勾配を形成する場合とで、一度に同量の土砂を撤去することを想定して比較すると、前者では、既設の構造物の鉛直上方の土砂が一挙に無くなり、後者では勾配を形成する分だけ僅かに土砂が残る。その結果として、前者では浮き上がり易い環境を作ってしまい、後者では土砂が残る分だけ浮き上がり難い環境となる。
本発明によれば、既設の構造物の浮き上がりを抑止しながら既設の構造物の上方に函体を設置できる。
以下、図面を参照して本発明に係る函体施工方法の好適な実施形態について説明する。
地山に函体を順次繋ぎ合わせて推進させながら施工する方法としては、ESA工法(ENDRESS SELF ADVANCING METHOD)などの推進工法やフロンテジャッキング工法(Fronte JackingMethod)などの牽引工法がある。本実施形態では、ESA工法を例にして具体的に説明する。図1は、ESA工法によって函体を施工する場合の各工程を説明するための図である。
ESA工法は、「無限自走前進工法」の略称であり、都市土木において、矩形断面のボックスカルバートなどの函体1を長距離にわたり非開削で施工する方法である。原理的には、まず、尾部を固定(反力)して頭部を前進させ、次に、頭部を固定(反力)して尾部を引き寄せるように動いていく。これを繰り返し行って函体1を前進させていく。
図1に示されるように、本実施形態では、既設の地下構造物3、例えば、鉄道のトンネルなどが埋設されている地山Mに函体1を半地下状態で施工する。図1(a)に示されるように、対象となる地山Mの始端と終端とに立坑Hが形成され、複数(例えば、四個)の函体1は始端側の立坑H内に配置される。各函体1は、PC鉱線によって互いに連結され、各函体1間と最後部には、油圧ジャッキが設置されてESA設備が構成される。
次に、図1(b)に示されるように、先頭の函体1から順番に各函体1を前進させていく。一つの函体1を推進するときには、他の複数の函体1の土圧及び自重による摩擦抵抗力を反力抵抗体とし、一つの函体1を一つずつ順次推進させていく。図1(c)に示されるように、最終的には、先頭の函体1が終端側の立坑Hに到達し、他の函体1が所定位置に到達するまで続けられる。
ところで、函体1を施工する地山Mには、既に地下構造物3が埋設されている。函体1は、地下構造物3の上方で、地下構造物3を横切るように施工されるが、土砂を排出する際に地下構造物3が局所的に浮き上がったり、応力変化が生じたりする可能性があり、これらの地下構造物3への影響を抑える必要がある。本実施形態では、地下構造物3への影響を評価するための評価値を求め、求めた評価値に基づいて地下構造物3への影響を抑えるためのウエイトを設置しながら函体1の推進を行う。以下、地下構造物3への影響を抑えるシステム及び方法について、さらに詳しく説明する。
図2は、鉛直荷重割り出しシステムの構成を模式的に示す図であり、図3は、地下構造物3への影響を抑えながら函体1を施工する手順を示すフローチャートである。図2に示されるように、既設の地下構造物3には、地下構造物3の上下方向の変位量を検出する検出装置5が設置されている。鉛直荷重割り出しシステムは、この検出装置5と、検出装置5から有線、または無線によって送信された信号を受信し、地下構造物3の浮き上がり量(評価値)Lを割り出し、さらに、浮き上がり量Lを相殺するように必要鉛直荷重Wを割り出す演算装置7を備える。演算装置7は、CPU、RAM及びROMなどが実装された制御基板と液晶モニタなどの表示部7aとを備えている。なお、図2には、演算装置7によって割り出される浮き上がり量L及び必要鉛直荷重Wが模式的に示されている。
検出装置5は水盛式沈下計を備えている。水盛式沈下計は、基準水槽と各側点に配置された沈下計とを連通水管で結び、各位置における水位が一定になる現象を利用して変位を検出する計測器である。さらに、検出装置5は送受信器を備えており、水盛式沈下計で検出された変位を演算装置7に送信する。なお、検出装置5は、水盛式沈下計に代えて、例えば、水圧式沈下計を備えていてもよく、また、その他の圧力計(ひずみ計)、変位計または傾斜計などを備えていてもよい。
図3を参照して、函体施工方法の手順について説明する。ESA工法による函体1の施工を開始して既設の構造物の周辺の地山Mを掘削すると(ステップS1)、その掘削に伴って地下構造物3には何らかの変位が生ずる(図4(a)参照)。検出装置5は、継続的に地下構造物3の変位量Dを検出しており、演算装置7は、例えば、始端と終端とに立坑Hを掘削した時刻を基準として、その基準時刻に検出装置5で検出した変位量Dを抽出する(ステップS2)。
なお、本実施形態では、各立坑H間は50m〜100m程度であり、立坑Hと地下構造物3との距離が比較的短いため、立坑Hの掘削時には地下構造物3に何らかの変位が生じることが想定でき、立坑Hの掘削時を地下構造物3の周囲の掘削時として変位量を抽出している。しかしながら、立坑Hと既設の構造物との間の距離が非常に長く、立坑Hの掘削による地下構造物3の実質的な変位が想定されない場合には、立坑Hよりも地下構造物3に近い場所を掘削するタイミングを、変位量Dを抽出するタイミング(基準時刻)とすることが好ましい。
次に、演算装置7は、抽出した変位量Dに基づいてリバウンド時の変形係数εの割り出しを行う(ステップS3)。リバウンド時の変形係数εとは、地下構造物3の上方から土砂を取り除いた際に、取り除かれた土砂の荷重から解放された地山Mの変位を割り出すための変形係数である。地山Mに荷重をかけた場合の変形係数εについては、各種圧縮試験が従来から広く行われており、地質に応じた規定値が予め特定されている。例えば、地山Mの性状がローム層の場合には、変形係数が2,400(kN/m)、洪積第1砂質土層の場合には、変形係数が25,700(kN/m)、洪積第1粘性土層の場合には、変形係数が15,100(kN/m)などとしている。変形係数が小さいということは、荷重が付加された場合、または付加されていた荷重から解放された場合の地盤の変形量が大きいことを意味し、リバウンド時の変形係数εについては、安全性を見越して、例えば変形係数εの8倍となる値を利用して求めることができる。しかしながら、この8倍は安全性を考慮した最低ラインを基準にしており、明確な根拠に欠けるため、必ずしも正確ではない。そこで、本実施形態では、FEMの逆解析という手法を利用してリバウンド時の変形係数εを求めている。
FEM(Finite Element Method)の逆解析を利用した手法は、地山Mの掘削に伴って生じる地下構造物3の変位に基づいて、リバウンド時の変形係数εを割り出す手法である。演算装置7は、まず、地下構造物3の周囲の地山Mの掘削前、具体的には、立坑Hを掘削する前における掘削状況を再現するFEMモデルを作成する。この場合のFEMモデルは、函体1を設置する推進方向F1に沿った鉛直状の断面について、地山Mの段階的な掘削ステップを考慮できるように細分化して複数の地山要素に分解したモデルである(図4(b)参照)。演算装置7は、FEMモデルを作成した後、各地山要素についての重量、変位係数およびポアソン比に基づく解析結果の総和から、各立坑Hの掘削に伴って生じる地下構造物3の変位量(以下、「演算変位量」という)を割り出す。
次に、演算装置7は、演算変位量と検出装置5で実際に検出した変位量(以下、「実測変位量」という)を対比し、リバウンド時の変位係数εとして、より確からしい値を割り出す。演算変位量を割り出すための変位係数は、地山Mの性状から規定されている変位係数εに倍数“8”を掛けた値(以下、「演算変位係数」という)に基づいている。演算変位係数“8×ε”を、実測変位量を割り出すための変位係数(以下、「実測変位係数」という)に対比することで、変位係数εに対する実測変位係数の倍数を精査することができる。例えば、精査した倍数が、“11.2”という値の場合、演算装置7は、リバウンド時の変位係数εとして、“11.2×ε”を割り出すことができる。
図3に戻り、演算装置7は、既設の地下構造物3の上方の土砂を撤去した際に地下構造物3に与える影響を評価するための評価値を求める(ステップS4)。評価値は、精査後のリバウンド時の変位係数εに基づいて求められ、例えば、構造物の浮き上がり量Lの予測値であったり、トンネル覆工の応力値(曲げモーメントや軸力)の予測値であったりする。本実施形態では、撤去される土砂の荷重と変位係数εとから求められる浮き上がり量L(図2参照)を評価値としている。
演算装置7は、浮き上がり量Lを予測すると、この浮き上がり量Lが、第1の規定値(第1の閾値)未満であるか否かを判定する(ステップS5)。既設の地下構造物3が地下鉄などのトンネルの場合、運用規則などで浮き上がり量Lの許容値が定められており、例えば、8mm程度まで許容されている。本実施形態では、例えば、第1の規定値として8mmが設定されており、演算装置7は、予測した浮き上がり量Lが、8mm未満の場合には、後述の第2の規定値との比較を行い、8mm以上の場合には、第2の規定値との比較は行わず、必要鉛直荷重Wの割り出しを行う。なお、評価値として、トンネル覆工に作用する応力値の予測値を採用する場合には、第1の規定値(第1の閾値)は、トンネル覆工の許容応力などを採用することができる。
必要鉛直荷重(図2参照)Wは、撤去される土砂と函体1の自重とをバランスさせるために必要となる荷重総量及び荷重作用範囲を意図している。演算装置7は、荷重総量及び荷重作用範囲を割り出すと、荷重総量及び荷重作用範囲を作業者が視認できるように表示部7aに表示させる。
次に、作業者は、表示部7aに表示された必要鉛直荷重Wの荷重総量に基づいてウエイト(錘部)9を選択し、さらに、表示部7aに表示された荷重作用範囲に基づいて、函体1の先端や地上にウエイト9を設置する(図5(a)参照)。ウエイト9は、ポリタンクなどの樹脂製の容器に水を蓄えたものを利用でき、荷重総量となるように複数の容器に水を蓄え、その容器を荷重作用範囲内に設置することで、ウエイト9の設置が完了する。
次に、作業者は、バックホーなどの重機10を利用し、函体1の内部から地山Mを掘削し、掘削した土砂を排出しながら函体1を前進させる(図5(b)参照)。この場合、作業者は、掘削によって撤去される土砂と函体1の自重とをバランスさせるためのウエイト9を地下構造物3の上方に設置した状態で函体1を推進させ、地下構造物3の上方を横切らせる。なお、掘削した土砂の排出は、ベルトコンベヤによって発進側の立坑Hまで移送して排出する。
さらに、作業者は、函体1の推進に伴い、函体1に搭載されたウエイト9を、函体1の推進方向F1とは逆方向F2に移動させて構造物の上方に留めるようにしている。従って、函体1を推進させながら地山Mに設置しても、ウエイト9は、既設の地下構造物3の上方に留まるので、既設の地下構造物3の浮き上がりを継続的に抑止できる。
図3に示されるように、予測した浮き上がり量Lが第1の規定値未満であると判定された場合には(ステップS5)、演算装置7は、予測した浮き上がり量Lが第2の規定値(第2の閾値)未満であるか否かを判定する(ステップS8)。本実施の形態では、第2の規定値は第1の規定値の70%に規定されており、例えば、第2の規定値は5.6mmに規定されている。なお、評価値として、トンネル覆工に作用する応力値の予測値を採用する場合には、第2の規定値(第2の閾値)は、トンネル覆工の許容応力などの第1の規定値(第1の閾値)の70%とすることができる。
第2の規定値は、地山Mの掘削を函体1の内部から行うのか、または函体1の外側で行うのかということを判断するための基準になる。函体1が半地下状態で設置される場合に、函体1を設置するための掘削を地上から行うことができれば、函体1の内部から掘削を行う場合に比べて作業性が向上し、安全、且つ迅速な施工が可能になる。しかしながら、掘削を地上から行って作業性が向上すると、大量の土砂が撤去され易くなり、既設の地下構造物3が浮き上がり易い環境を作ってしまう。すなわち、地上から掘削を行うことにより函体1周辺の土砂が除去され、地下構造物3の上方に作用する圧力は一方が函体1の自重、片方が土砂の撤去に伴い軽くなった土圧という事態が発生し、地下構造物3に均等に圧力が作用しない偏圧状態となり、地下構造物3に大きな曲げモーメントなどの影響が出る虞がある。従って、地上から掘削したとしても浮き上がりや曲げモーメントなどの影響が出ない程度の低い値に第2の規定値を規定しておくことで、既設の地下構造物3の浮き上がりを抑止しながら地上からの掘削と函体1内からの掘削とを選択的に行うことができる。
演算装置7は、ステップS8での判定の結果、予測した浮き上がり量Lが第2の規定値未満であると判定した場合には、ウエイト9の設置は不要であることを示すメッセージを作業者が視認できるように表示部7aに表示させる。さらに、演算装置7は、地上からの掘削が可能であることを示すメッセージを作業者が視認できるように表示部7aに表示させる。
表示部7aに表示されたメッセージを確認した作業者は、バックホーなどの重機10を利用し、函体1の外側である地上から地山Mを掘削し、掘削した土砂を排出しながら函体1を前進させる(図6(b)参照)。この場合、作業者は、ウエイト9を設置することなく函体1を推進させて地下構造物3の上方を横切らせる。そして、半地下状態で函体1を設置する場合、函体1の外側から地山Mを掘削することで、函体1内への重機10の搬入が不要になり、また、掘削土砂の排出などの負担も軽減され、作業性が格段に向上する。さらに、作業性の向上に伴い、安全性の向上も見込める。
特に、本実施形態では、地上からの掘削において、函体1の推進方向F1の前方の掘削面M1に勾配を形成している。この勾配とは、鉛直方向の下端が函体1に近く、上端が函体1から離れているような形状であり、掘削された穴が上側で拡がっているような形状である。水平面に対する勾配の角度θは、穴の深さや地山Mの性状によって適宜に選択でき、例えば、地山Mが岩盤または固い土からなる場合には、75°程度とし、その他の地山Mの場合には、60°程度にすることが可能である。掘削面M1が鉛直に立ち上がっている場合と勾配を有する場合とで、一度に同量の土砂を撤去することを想定して比較すると、前者では、既設の地下構造物3の鉛直上方の土砂が一挙に無くなり、後者では勾配を形成する分だけ僅かに土砂が残る。その結果として、前者では浮き上がり易い環境を作ってしまい、後者では土砂が残る分だけ浮き上がり難い環境となる。
演算装置7は、ステップS8での判定の結果、予測した浮き上がり量Lが第2の規定値以上であると判定した場合には、ウエイト9の設置は不要であることを示すメッセージを作業者が視認できるように表示部7aに表示させる。さらに、演算装置7は、地上からの掘削は不可であり、函体1の内部からの掘削が可能であることを示すメッセージを作業者が視認できるように表示部7aに表示させる。
表示部7aに表示されたメッセージを確認した作業者は、バックホーなどの重機10を利用し、函体1の内部から地山Mを掘削し、掘削した土砂を排出しながら函体1を前進させる(図8(a)参照)。この場合、作業者は、ウエイト9を設置することなく函体1を推進させ、地下構造物3の上方を横切らせる。そして、函体1の内部から掘削を行うので、函体1の重量は、重機10の分だけ重くなり、掘削の際に地下構造物3の浮き上がりを効果的に抑えることができる。
本実施形態に係る函体施工方法の作用及び効果について説明する。既設の地下構造物3の周囲の地山Mを掘削すると、その掘削に伴って既設の地下構造物3には何らかの変位が生じる。この変位は、既設の地下構造物3が埋設された地山Mの性状に応じて変化するものであり、地山Mの性状を把握できていれば、地下構造物3の上方の地山Mを掘削した際に撤去される土砂の量と前述の変位との関係から地下構造物3への影響、例えば浮き上がり量Lを予測できる。本実施形態に係る函体施工方法では、この関係を利用することで浮き上がり量Lを予測しており、浮き上がり量Lを予測できる結果として、浮き上がり量Lを抑えるためのウエイト9、すなわち、掘削によって撤去される土砂と函体1の自重とをバランスさせるためのウエイト9を決定する。そして、予測した浮き上がり量Lが第1の規定値以上の場合には、そのウエイト9を構造物の上方に設置した状態で函体1を推進させ、浮き上がり量Lが第1の規定値未満の場合には、そのウエイト9を設置することなく函体1を推進させる。その結果として、既設の地下構造物3の浮き上がりを抑えながら、既設の地下構造物3の上方に、新たな函体1を順次繋ぎ合わせながら推進させて設置できる。
さらに、函体1は、地山Mを掘削した後に半地下状態で設置され、予測した浮き上がり量Lが第1の規定値未満であり、且つ、浮き上がり量Lが第2の規定値未満の場合には、函体1を設置するための掘削を地上から行い、浮き上がり量Lが第1の規定値未満であり、且つ、浮き上がり量Lが第2の規定値以上の場合には、函体1を設置するための掘削を函体1内から行っている。第2の規定値は、地上から掘削したとしても浮き上がりの影響が出ない程度の低い値に規定されているため、地下構造物3の浮き上がりを抑止しながら地上からの掘削と函体1内からの掘削とを選択的に行うことができる。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して第2実施形態に係る函体施工方法について説明する。図7(a)は、函体1が既設の地下構造物3の上方を横切る直前の状態を模式的に示す図であり、図7(b)は、図7(a)の状態から函体1の推進が進み、函体1が既設の地下構造物3の上方を横切るように設置された後の状態を模式的に示す図である。
本実施形態に係る函体施工方法では、図3に示された施工手順のうち、第1の実施形態に比べて、ステップS7で示したウエイト9の設置に伴う作業が異なる。本実施形態では、函体1の内部、函体1の上部および地下構造物3の上方の地表には、複数の水槽(液槽)11,13,15が設置されている。函体1の内部の水槽11は、函体1の長手方向に沿って並んで配置されており、函体1の上部の水槽13は、函体1の長手方向に沿って並んで配置されている。また、地表に設置された水槽15は、函体1が推進する進路上に並んで配置されている。水槽11,13,15は、適宜に撤去可能な樹脂製の容器を用いることができ、水を蓄えられた状態の水槽11,13,15は、錘部に相当する。なお、水槽11,13,15に蓄えられる液体は、水の代わりに取り扱いが容易で、且つ安全な他の液体であってもよい。
演算装置7は、必要鉛直荷重Wとしての荷重総量及び荷重作用範囲を割り出すと、荷重総量及び荷重作用範囲を作業者が視認できるように表示部7aに表示させる。ここで、表示部7aに表示される情報は、例えば、函体1の内部、上部または地表に設置された複数の水槽11,13,15のうち、水を蓄えておく水槽,13,15の数や配置、または蓄える水の量などに関する情報である。
次に、作業者は、表示部7aに表示された荷重総量に基づいて水槽11,13,15を選択し、選択した水槽11,13,15に水を蓄える。その後、作業者は、バックホーなどの重機10を利用し、函体1の内部から地山Mを掘削し、掘削した土砂を排出しながら函体1を前進させる。
ここで、函体1の推進に追従して水槽11,13も移動してしまい、水槽11,13が移動すると、水が蓄えられた水槽11,13が荷重作用範囲から外れてしまう。そこで、作業者は、ホースやポンプを利用し、例えば、一の水槽11から函体1の推進方向F1とは逆方向F2に並ぶ他の水槽11に水を移送させ、水が蓄えられた水槽11,13が荷重作用範囲から外れてしまうのを防止する。その結果として、函体1が推進しながら地山Mに設置されても、水が蓄えられた水槽11,13は既設の地下構造物3の上方に留まるので、既設の地下構造物3の浮き上がりを継続的に抑止できる。なお、水が蓄えられた水槽11,13を地下構造物3の上方に留まらせるために、基本的には、錘部としての荷重の重心を函体1の推進方向F1とは逆方向F2に向けてシフトさせる必要がある。しかしながら、このような重心の移動のみに限定されず、例えば、函体1の推進に伴い、撤去される土砂と函体1の自重とのバランスをとるために重心をシフトさせる必要がある場合には、函体1の推進方向F1の順方向に向けて水を移送してもよい。
本実施形態に係る函体施工方法も第1の実施形態に係る函体施工方法と同様に、予測した浮き上がり量Lが第1の規定値以上の場合には、そのウエイト9を構造物の上方に設置した状態で函体1を推進させ、浮き上がり量Lが第1の規定値未満の場合には、そのウエイト9を設置することなく函体1を推進させるので、既設の地下構造物3の浮き上がりを抑えながら既設の地下構造物3の上方に函体1を設置できる。
特に、本実施形態では、掘削によって撤去される土砂と函体1の自重とをバランスさせるための錘部として水を蓄えた水槽11,13,15を利用しており、この水槽11,13を函体1に搭載している。そして、函体1の推進方向F1とは逆方向F2に水を移動させて水が蓄えられた水槽11,13を地下構造物3の上方に留めるようにしている。その結果として、函体1を推進させながら地山Mに設置しても、水が蓄えられた水槽11,13は既設の地下構造物3の上方に留まるので、既設の地下構造物3の浮き上がりを継続的に抑止でき、さらに、水の移送によって錘部としての荷重の重心を簡単に移動させることができ、作業性が向上する。
本発明は、上記の各実施形態のみに限定されない。例えば、上記の各実施形態では、EMS工法によって函体を施工する推進工法を例にして説明したが、フロンテジャッキイング工法などの牽引工法や、推進工法と牽引工法とを併用する工法によって函体を設置する工法であってもよい。ちなみに、フロンテジャッキング(FJ)工法は、非開削で函体を埋設または半地下状態で設置する施工方法であり、到達側の反力体と発信側の筐体との間をPC鋼線で連結し、センターホールジャッキ(フロンテジャッキ)を使用して、函体を所定位置まで牽引(推進)する工法である。
本発明の実施形態に係るEMS推進工法の工程を説明するための模式的な工程図である。 鉛直荷重割り出しシステムを模式的に示す図である。 本発明の第1実施形態に係る施工方法の動作手順を示すフローチャートである。 FEMの逆解析を説明するための図であり、(a)は既設の地下構造物の変位を示す図であり、(b)はFEMモデルを模式的に示す図である。 ウエイトを設置して函体を施工する場合を説明するための図であり、(a)は地下構造物の上方にウエイトを設置した状態を模式的に示す図であり、(b)は函体の内部から掘削している状態を模式的に示す図である。 ウエイトを設置せずに函体を施工する場合を説明するための図であり、(a)は函体の内部から掘削している状態を模式的に示す図であり、(b)は地上から掘削している状態を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係り、一部の水槽を函体内に設置し、水槽内に水を蓄えて函体を施工する場合を説明するための図であり、(a)は函体が地下構造物の上方を横切る直前の状態を模式的に示す図であり、(b)は函体が地下構造物を横切るように推進し、水槽内の水が移送されている状態を模式的に示す図である。
符号の説明
1…函体、3…地下構造物(構造物)、5…検出装置、7…演算装置、9…ウエイト、11,13…水槽(液槽)、F1…函体の推進方向、F2…函体の推進方向の逆方向、M…地山、M1…切削面。

Claims (6)

  1. 既設の構造物が埋設された地山に新たな函体を順次繋ぎ合わせながら推進させて設置するための函体施工方法において、
    前記函体を設置するために既設の前記構造物の周囲の地山を掘削し、
    その掘削に伴って生じる前記構造物の変位に基づいて、前記構造物の上方の地山を掘削した際の前記構造物への影響を評価する評価値を求め、
    前記評価値が第1の閾値以上の場合には、少なくとも前記構造物の上方を函体で横切る際に、掘削によって撤去される土砂と前記函体の自重とをバランスさせるための錘部を前記構造物の上方に設置した状態で前記函体を推進させ、
    前記評価値が第1の閾値未満の場合には、少なくとも前記構造物の上方を前記函体で横切る際に、前記錘部を設置することなく前記函体を推進させることを特徴とする函体施工方法。
  2. 前記評価値は、前記構造物の上方の地山を掘削した際に予測される前記構造物の浮き上がり量及び前記構造物に作用する応力の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1記載の函体推進工法。
  3. 前記函体は、前記地山を掘削した後に半地下状態で設置され、
    前記評価値が第1の閾値未満であり、且つ、前記評価値が第2の閾値未満の場合には、前記函体を設置するための掘削を地上から行い、
    前記評価値が第1の閾値未満であり、且つ、前記評価値が前記第2の閾値以上の場合には、前記函体を設置するための掘削を前記函体内から行うことを特徴とする請求項1または2記載の函体施工方法。
  4. 前記錘部の少なくとも一部は前記函体に搭載され、
    前記評価値が前記第1の閾値以上の場合に前記函体に搭載された錘部を、前記函体の推進方向とは逆方向に移動させて前記構造物の上方に留めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の函体施工方法。
  5. 前記函体に搭載された前記錘部は、前記函体の長手方向に沿って並ぶ複数の液槽と、前記液槽に蓄えられた液体からなり、
    前記錘部を前記函体の推進方向とは逆方向に移動させるために、前記液体が蓄えられた一の液槽から前記函体の推進方向とは逆方向に並ぶ他の液槽に前記液体を移送させることを特徴とする請求項4記載の函体施工方法。
  6. 前記函体を設置するために地山を掘削する場合に、前記函体の推進方向前方の掘削面に勾配を形成することを特徴とする請求項3記載の函体施工方法。
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