JP4931266B2 - 画像処理方法、画像処理装置および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置および画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、光学系の影響により劣化した画像を高解像度の画像に回復する画像処理技術に関する。
光学系を通して被写体を撮影する場合、光学系で発生した回折や光学系の収差の影響によって、1点の被写体からの光が像面上で1点に収束せずに空間的な広がりを持つことがある。このような広がりは、PSF(Point Spread Function:点像強度分布関数)により表される。そして、撮影(撮像素子)により取得された画像には、被写体部分にPSFで表される広がり成分が畳み込まれることでぼけが発生し、該画像の解像度が劣化する。
このような光学系による画像劣化を画像処理技術(画像回復処理)により補正する方法として、以下のような方法が提案されている。
実空間(x,y)上で、光学系による劣化を受ける前の画像をf(x,y)とし、PSFをh(x,y)とし、劣化画像をg(x,y)とするとき、これらは以下の関係を有する。
g(x,y)=∫∫f(X,Y)*h(x−X,y−Y)dXdY ・・・(1)
この(1)式にフーリエ変換を施し、実空間(x,y)から周波数空間(u,v)への変換を行うと、
G(u,v)=F(u,v)*H(u,v) ・・・(2)
となる。ただし、F(u,v)はf(x,y)のフーリエ変換、G(u,v)はg(x,y)のフーリエ変換、H(u,v)はh(x,y)のフーリエ変換である。
よって、
F(u,v)=G(u,v)/H(u,v) ・・・(3)
となる。これは、周波数空間上で劣化画像g(x,y)のフーリエ変換G(u,v)をPSFh(x,y)のフーリエ変換H(u,v)で除することで、劣化を受ける前の画像f(x,y)のフーリエ変換であるF(u,v)を得ることができることを意味する。したがって、F(u,v)にフーリエ逆変換を施せば、劣化を受ける前の画像f(x,y)を得ることができる。
ただし、実際にこのような処理を行って回復画像を得る場合、撮像素子によって生じたノイズを著しく増幅させることになり、良好な画像を得ることが難しい。そこで、ノイズ増幅を抑制するための画像回復処理として、以下の(4)式で表されるウィーナーフィルタを用いることが知られている。
1/H(u,v)*|H(u,v)|/(|H(u,v) +Γ) ・・・(4)
ただし、H(u,v)はOTF(光学伝達関数)であり、Γはノイズの増幅量を低減するための定数である。
(4)式を、光学系の周波数と位相情報を持つOTFに乗算すれば、光学系での回折や光学系の収差により発生したPSFの位相を0にし、周波数特性を増幅することで、高解像度で良好な画像を得ることができる。
また、特許文献1には、画像回復後のPSFに微小な広がりを設定して画像回復処理を行う画像処理方法が開示されている。また、特許文献2には、PSFから作成した画像回復フィルタにより劣化画像を回復する画像回復処理が開示されている。
特開2006−238032号公報 特開2009−124568号公報
ところで、光学系により形成された被写体像(光学像)は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)等の撮像素子によって電気的にサンプリングされる。このとき、本来は連続量である光学像が撮像素子の複数の画素によって離散的な値に変換されるため、周波数空間ではサンプリング周波数を周期に持つ周波数信号となる。そして、この周期性により、周波数信号がサンプリング周波数の2分の1を超えて分布している場合、周波数信号の裾が重なって折り返り信号(エイリアシング)となってしまうために正確な信号が再現できなくなる。このサンプリング周波数の2分の1の値をナイキスト周波数という。
一般に、劣化画像を回復するための画像回復処理を行う際に高周波成分を大きく増幅すると、ノイズのみならず、ナイキスト周波数を超えた周波数の折り返り信号をも増幅することとなる。これにより、回復画像にモアレ、色づき、アーティファクト等が現れるという弊害が生じる。
本発明は、撮像素子において発生した折り返り信号の増幅による弊害を低減することにより、良好な回復画像を得ることを可能とする画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供する。
本発明の一側面としての画像処理装置は、光学系および撮像素子を含む撮像系により生成された撮影画像を取得する画像入力部と、画像回復フィルタを作成するフィルタ作成部と、撮影画像に対して画像回復フィルタを用いた画像回復処理を行って回復画像を生成する回復処理部とを有する。そして、フィルタ作成部は、光学系の光学伝達関数と撮像素子のサンプリング周波数とを用いて、折り返り信号を含む光学伝達関数を生成し、該折り返り信号を含む光学伝達関数の周波数特性に応じて画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を設定することを特徴とする。
なお、撮像系と上記画像処理装置とを含む撮像装置も本発明の他の一側面を構成する。
また、本発明のさらに他の一側面としての画像処理方法(画像処理プログラム)は、光学系および撮像素子を含む撮像系により生成された撮影画像を取得するステップと、画像回復フィルタを作成するステップと、撮影画像に対して画像回復フィルタを用いた画像回復処理を行って回復画像を生成するステップとを有し、画像回復フィルタを作成するステップは、画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を、光学系の光学伝達関数と撮像素子のサンプリング周波数とを用いて生成された、折り返り信号を含む光学伝達関数の周波数特性に応じて設定することを特徴とする。
本発明によれば、画像回復処理において、撮像素子にて発生した折り返り信号の増幅によるモアレ、色づき、アーティファクト等の発生を抑制し、高解像度で良好な回復画像を得ることができる。
本発明の実施例1である画像処理装置の構成を示すブロック図。 実施例1における画像回復処理を示すフローチャート。 本発明の実施例2である画像処理装置の構成を示すブロック図。 実施例2における画像回復処理を示すフローチャート。 光学系の収差が小さい場合と大きい場合のPSFの例を示す図。 光学系の収差が小さい場合における画像回復処理前のMTFと折り返り信号の例を示す図。 光学系の収差が小さい場合における画像回復処理前のMTFの例を示す図。 光学系の収差が小さい場合におけるウィーナーフィルタによる回復Gainの例を示す図。 光学系の収差が小さい場合における本発明の実施例3の画像回復フィルタによる回復Gainの例を示す図。 光学系の収差が小さい場合におけるウィーナーフィルタによる画像回復処理後のMTFの例を示す図。 光学系の収差が小さい場合における実施例3の画像回復フィルタによる画像回復処理後のMTFの例を示す図。 光学系の収差が大きい場合における画像回復処理前のMTFと折り返り信号の例を示す図。 光学系の収差が大きい場合における画像回復処理前のMTFの例を示す図。 光学系の収差が大きい場合におけるウィーナーフィルタによる回復Gainの例を示す図。 光学系の収差が大きい場合における実施例3の画像回復フィルタによる回復Gainの例を示す図。 光学系の収差が大きい場合におけるウィーナーフィルタによる画像回復処理後のMTFの例を示す図。 光学系の収差が大きい場合における実施例3の画像回復フィルタによる画像回復処理後のMTFの例を示す図。 画像回復処理前と画像回復処理後の画像の例を示す図。 撮像素子のサンプリング周波数までの帯域における画像回復処理前のMTFの例を示す図。 撮像素子のサンプリング周波数までの帯域における画像回復処理後のMTFの例を示す図。 撮像素子のサンプリング周波数までの帯域における回復Gainの例を示す図。 撮像素子の色成分別の画素配列の一例を示す図。 撮像素子の色成分別の画素配列における周波数特性の一例を示す図。 周辺像高における非対称な形状をもったPSFの一例を示す図。 周辺像高のPSFにかける回復Gainの一例を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である画像処理装置としての撮像装置の構成を示している。本実施例の撮像装置は、撮像光学系107a、撮像光学系107aにより形成された被写体像(光学像)を光電変換する撮像素子107bおよび撮像素子107bからの出力信号に基づいて撮影画像を生成する画像生成回路107cを含む撮影画像入力部107を有する。
また、撮像装置は、OTF入力部101、画像回復フィルタ作成システム102、フーリエ変換処理システム103、実空間画像回復フィルタ保持部104、畳み込み処理実行システム105および回復画像出力部106を有する。
本実施例では、OTF入力部101は、撮像光学系107aおよび撮像素子107bを含む撮像系のOTF(光学伝達関数)およびOTFのナイキスト周波数を取得する。ここで用いられるOTFは、コンピュータによる撮像光学系107aのシミュレーション結果として得ることができる。
画像回復フィルタ作成システム102は、OTF入力部101に入力されたOTFから画像回復フィルタを作成する。この際、画像回復フィルタ作成システム102は、撮像素子107bにて発生した折り返り信号(エイリアシング)の周波数特性に応じて(折り返り信号の周波数特性を考慮して)、画像回復フィルタにおける撮影画像(MTF)の各周波数成分の増幅率を設定する。
折り返り信号は、撮像素子107bの1画素のサイズ(画素サイズ)から決定されるナイキスト周波数を超える周波数の信号である。ここで、bを画素サイズとすると、ナイキスト周波数は1/(2b)で表される。
フーリエ変換処理システム103は、画像回復フィルタ作成システム102にて折り返り信号の周波数特性を考慮して作成された画像回復フィルタに対してフーリエ変換を行って、実空間上での画像回復フィルタを作成する。OTF入力部101、画像回復フィルタ作成システム102およびフーリエ変換処理システム103によりフィルタ作成部が構成される。
実空間画像回復フィルタ保持部104は、フーリエ変換処理システム103によって作成された実空間上での画像回復フィルタを保持しておく。
畳み込み処理実行システム(回復処理部)105は、実空間画像回復フィルタ保持部104にて保持された実空間上での画像回復フィルタを用いて、撮影画像入力部107から取得された撮影画像に対して畳み込み処理(画像回復処理)を行う。回復画像出力部106は、畳み込み処理実行システム105による画像回復処理により得られた、高解像度で良好な回復画像を出力する。出力された回復画像は、半導体メモリ等の記録媒体に記録されたり、モニタに表示されたりする。
なお、画像回復フィルタは、撮影画像の取得ごとに作成してもよいし、撮影画像の取得前に作成して保存しておいてもよい。後者の場合、撮影画像入力部107から撮影画像を取り込むだけで画像回復処理を行うことが可能となる。
図2のフローチャートには、図1に示した画像処理装置における画像処理手順(画像処理方法)を示している。なお、この画像処理は、コンピュータである画像処理装置が、コンピュータプログラムとしての画像処理プログラムに従って実行する。
ステップS1001で、OTF入力部101にOTFが入力されると、次にステップS1002では、撮影画像入力部107から撮影画像が入力される。
続いて、ステップS1003では、画像回復フィルタ作成システム102が、入力されたOTFから、折り返り信号の周波数特性に応じた画像回復フィルタを作成する。さらに、フーリエ変換処理システム103は、画像回復フィルタ作成システム102にて作成された画像回復フィルタに対するフーリエ変換を行って、実空間上の画像回復フィルタを作成する。そして、ステップS1004では、畳み込み処理実行システム105は、フーリエ変換処理システム103で作成された画像回復フィルタを撮影画像に対して実空間上で畳み込む。これにより、ステップS1005にて、高解像度で良好な回復画像が生成され、回復画像出力部106から出力される。
図3には、本発明の実施例2である画像処理装置としての撮像装置の構成を示している。本実施例の撮像装置は、撮像光学系208a、該撮像光学系208aにより形成された被写体像を光電変換する撮像素子208bおよび撮像素子208bからの出力信号に基づいて画像を生成する画像生成回路208cを含む撮影画像入力部208を有する。
また、撮像装置は、PSF入力部201、第1のフーリエ変換処理システム202、画像回復フィルタ作成システム203、第2のフーリエ変換処理システム204、画像回復フィルタ保持部205および畳み込み処理実行システム206を有する。さらに、撮像装置は、回復画像出力部207を有する。
PSF入力部201は、実測されたPSF(点像強度分布関数)と該実測PSFのナイキスト周波数を取得する。第1のフーリエ変換処理システム202は、実測PSFからOTF(光学伝達関数)へのフーリエ変換を行う。これにより、実測PSFに基づくOTFが取得される。
画像回復フィルタ作成システム203は、フーリエ変換により得られたOTFから画像回復フィルタを作成する。この際、画像回復フィルタ作成システム203は、撮像素子208bにおいて発生した折り返り信号の周波数特性に応じて(折り返り信号の周波数特性を考慮して:言い換えれば、折り返り信号を含むOTFの周波数特性に応じて)、画像回復フィルタにおける撮影画像(MTF)の各周波数成分の増幅率を設定する。
実施例1でも説明したように、折り返り信号は、撮像素子208bの1画素のサイズ(画素サイズ)から決定されるナイキスト周波数を超える周波数信号である。ここで、bを画素サイズとすると、ナイキスト周波数は1/(2b)で表される。
第2のフーリエ変換処理システム204は、画像回復フィルタ作成システム203にて折り返り信号の周波数特性を考慮して作成された画像回復フィルタに対してフーリエ変換を行い、実空間上での画像回復フィルタを作成する。PSF入力部201、第1のフーリエ変換処理システム202、画像回復フィルタ作成システム203および第2のフーリエ変換処理システム204によりフィルタ作成部が構成される。
画像回復フィルタ保持部205は、第2のフーリエ変換処理システム204によって作成された実空間上での画像回復フィルタを保持しておく。
畳み込み処理実行システム(回復処理部)206は、画像回復フィルタ保持部205に保持された実空間上での画像回復フィルタを用いて、撮像素子を含む撮影画像入力部208から取得された撮影画像に対して畳み込み処理(画像回復処理)を行う。
回復画像出力部207は、畳み込み処理実行システム206による画像回復処理により得られた、高解像度で良好な回復画像を出力する。出力された回復画像は、半導体メモリ等の記録媒体に記録されたり、モニタに表示されたりする。
なお、実施例1と同様に、画像回復フィルタは、撮影画像の取得ごとに作成してもよいし、撮影画像の取得前に作成して保存しておいてもよい。後者の場合、撮影画像入力部208から撮影画像を取り込むだけで画像回復処理を行うことが可能となる。
図4のフローチャートには、図3に示した画像処理装置における画像処理手順(画像処理方法)を示している。なお、この画像処理は、コンピュータである画像処理装置が、コンピュータプログラムとしての画像処理プログラムに従って実行する。
ステップS2001で、PSF入力部201に実測PSFが入力されると、次にステップS2002では、第1のフーリエ変換処理システム202は、入力された実測PSFにフーリエ変換を行ってOTFを取得する。次に、ステップS2003では、撮影画像入力部208から撮影画像が入力される。
続いて、ステップS2004では、画像回復フィルタ作成システム203は、実測PSFからのフーリエ変換により得られたOTFから、折り返り信号の周波数特性に応じた画像回復フィルタを作成する。さらに、第2のフーリエ変換処理システム204は、画像回復フィルタ作成システム203により作成された画像回復フィルタに対してフーリエ変換を行って、実空間上の画像回復フィルタを作成する。そして、ステップS2005では、畳み込み処理実行システム206は、作成された画像回復フィルタを撮影画像に対して実空間上で畳み込む。これにより、ステップS2006にて、高解像度で良好な回復画像が生成され、回復画像出力部207から出力される。
なお、上記実施例1,2では、画像回復処理を行う画像処理装置を内蔵した撮像装置について説明した。しかし、本発明では、撮像装置とは別の画像処理装置をパーソナルコンピュータにより構成し、撮像装置にて生成された撮影画像を画像処理装置に取り込んで、実施例1,2にて説明した画像処理プログラムにより回復画像を生成させるようにしてよい。
次に、実施例1,2にて説明した画像回復処理について実施例3として詳しく説明する。従来、光学系で発生した回折や光学系の収差によって劣化した画像を、高解像度な画像に回復する画像回復処理が種々提案されている。しかし、撮像素子にて発生し得る折り返り信号(折り返り成分)によって発生する画像回復処理後の弊害を低減する手法は提案されていない。そこで、本実施例では、より高解像度で良好な画像を得るために、上記弊害を低減できるようにした画像回復処理を行う。
まず、本実施例の画像回復処理の概要について説明する。撮像光学系によって発生する回折や撮像光学系の収差は、撮像光学系の焦点距離(ズーム位置)、撮影距離(フォーカス位置)および像高といった条件によってその種類や絶対量が異なる。このため、PSF(点像強度分布関数)やOTF(光学伝達関数)もそれらの条件に応じて異なる。そこで、本実施例では、それぞれの条件に応じた画像回復フィルタを作成し、使用する画像回復フィルタを順次切り替えながら画像回復処理を行う。
ただし、このような画像回復処理を行う場合、それぞれの条件でのPSFの空間的な広がりの大きさに応じた画像回復フィルタの周波数特性は大きく異なる。このため、画像回復処理に以下のような問題が生じる。
PSFの空間的な広がりが小さい領域(例えば、画像の中央領域)では、そのOTFはナイキスト周波数を超えた高周波領域でも十分大きな値を持つことになる。したがって、画像回復フィルタに折り返り成分を多く含むこととなる。一方、PSFの空間的な広がりが大きい領域(例えば、画像の周辺領域)では、そのOTFはナイキスト周波数を超えた高周波領域ではほとんど値を持たない。したがって、画像回復フィルタにもほとんど折り返り成分を含まない。上記各条件に応じた画像回復フィルタはその周波数特性が大きく異なるため、これらの周波数特性を一律に増幅すると、高周波の折り返り成分によるモアレ、色づき、アーティファクト等の弊害が発生する。
このような問題を解決するための方法として、本実施例では、折り返りの周波数特性(空間周波数特性)を考慮して画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を設定する。
通常は、画像回復処理においてOTFを全周波数領域で1にするような増幅処理を行うと、撮像素子によって発生したノイズを著しく増幅させてしまい、良好な画像が得られない。そこで、ノイズ増幅を抑制しながら良好な画像を得るウィーナーフィルタが一般に知られている。これに対し、本実施例の画像回復処理によれば、撮像素子によるノイズ増幅を抑制するだけでなく、折り返り成分の増幅を抑制することができ、さらに良好な回復画像を得ることができる。
次に、本実施例の画像回復処理の技術的意義について説明する。本実施例では、例えば(5)式で示す画像回復フィルタ(Filter)を用いる。ただし、この画像回復フィルタは、折り返り信号の空間周波数特性を考慮して作成された画像回復フィルタの一例に過ぎず、他の画像回復フィルタを用いてもよい。
Filter=1/H(u,v)*|H(u,v)|
(|H(u,v)|+Γ+|H(u-u_ sampling, v-v_ sampling)|) ・・(5)
ただし、H(u,v)はOTF(光学伝達関数)、u_samplingは撮像素子による空間周波数uでのサンプリング周波数、v_samplingは撮像素子による空間周波数vでのサンプリング周波数、Γはノイズの増幅量を低減するための定数である。
(5)式で示した画像回復フィルタを用いた画像回復処理の例を以下に示す。光学系の軸上のOTFは高周波成分を多く含むため、折り返り成分の発生量が多くなるが、上記のよう折り返りの特性を考慮した画像回復フィルタを作成すれば、折り返り成分の量が多い周波数帯は増幅が抑制される。したがって、モアレ、色づき、アーティファクト等が発生するという画像回復処理による弊害を抑えることができる。
また、光学系の軸外のOTFは高周波成分が少ないため、折り返り成分の発生量が少なくなるが、上記のよう折り返りの特性を考慮した画像回復フィルタを作成すれば、折り返り成分の量が少ない周波数帯は増幅量が大きくなる。これにより、高解像度が得られる。
図5(a)には、光学系の収差が小さい場合のPSFを示している。この場合のMTF(変調伝達関数)を図6(a)に示す。図6(a)(および図6(b)、図7〜11)において、横軸は周波数を示しており、該周波数の最大値はナイキスト周波数である。また、図6(a)(および図6(b))において、縦軸はMTFの周波数特性を示している。
図6(a)において、MTFはナイキスト周波数においても有意な値を持っている。このような場合、図6(b)に破線で示すような折り返り成分(折り返り信号)によって、MTFは図7に示すようになる。
図7に示すようなMTFに基づいて画像回復フィルタを作成すると、折り返り信号を大きく増幅してしまい、画像回復処理後の画像にモアレ、色づき、アーティファクト等の弊害が発生する。このような弊害は、特にナイキスト周波数近傍のMTFを大きく増幅すると発生し易い。
ここでは、画像回復処理の前後のMTF比を増幅率としての回復Gainと定義する。すなわち、
回復Gain=画像回復処理後のMTF/画像回復処理前のMTF
である。
そして、本実施例では、上述した弊害の発生を抑制するために、折り返り信号の発生量が多い周波数帯は回復Gainを抑制するように画像回復フィルタに周波数特性を持たせる。言い換えれば、画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を、折り返り信号の発生量が多い周波数成分ほど小さくなるように設定する。
図8は、(4)式で表される通常のウィーナーフィルタを用いた場合の回復Gain(縦軸)を示している。また、図9は、本実施例における折り返り信号の周波数特性を考慮した画像回復フィルタを用いた場合の回復Gain(縦軸)を示している。
まず、ウィーナーフィルタによる画像回復処理について説明する。図10に示す画像回復処理後のMTF(縦軸)は、図7に示す画像回復処理前のMTFに対して、図8に示すウィーナーフィルタ((4)式)による回復Gainを乗算することで得られる。この場合の画像回復処理では、折り返り信号の寄与が最も大きいナイキスト周波数近傍でも有意な回復Gainを有するため、ナイキスト周波数のMTFを増幅する際に弊害が発生するおそれがある。
次に、本実施例における折り返り信号の周波数特性を考慮した画像回復フィルタを用いた画像回復処理について説明する。図11に示す画像回復処理後のMTF(縦軸)は、図7に示す画像回復処理前のMTFに対して、図9に示す折り返り信号の周波数特性を考慮した画像回復フィルタ((5)式)による回復Gainを乗算することで得られる。
この場合の画像回復処理では、折り返り信号の寄与が最も大きいナイキスト周波数近傍では回復Gainが微小になるので、ナイキスト周波数のMTFの増幅を抑えることができ、上述した弊害の発生を抑制することができる。
なお、上述した撮像素子により発生し得る折り返り信号の周波数特性だけでなく、光学ローパスフィルタによって発生し得る折り返り信号を考慮した画像回復フィルタを作成して用いてもよい。
図5(b)には、光学系の収差が大きい場合のPSFを示している。この場合のMTFを図12(a)に示す。図12(a)(および図12(b)、図13〜17)において、横軸は周波数を示しており、該周波数の最大値はナイキスト周波数である。また、図12(a)(および図12(b))において、縦軸はMTFの周波数特性を示している。
図12(a)において、MTFはナイキスト周波数では小さな値となっている。このような場合、図12(b)に破線で示すような折り返り信号によって、MTFは図13に示すようになる。
図13に示されたMTFに基づいて画像回復フィルタを作成すると、折り返り信号を大きく増幅してしまい、画像回復処理後の画像にモアレ、色づき、アーティファクト等の弊害が発生してしまう。このような弊害は、特にナイキスト周波数近傍のMTFを大きく増幅すると発生し易い。
本実施例では、上述した弊害の発生を抑制するために、折り返り信号の発生量が多い周波数帯は回復Gainを抑制するように画像回復フィルタに周波数特性を持たせる。つまり、画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を、折り返り信号の発生量が多い周波数成分ほど小さくなるように設定する。
図14は、(4)式で表される通常のウィーナーフィルタを用いた場合の回復Gain(縦軸)を示している。また、図15は、本実施例における折り返り信号の周波数特性を考慮した画像回復フィルタを用いた場合の回復Gain(縦軸)を示している。
まず、ウィーナーフィルタによる画像回復処理について説明する。図16に示す画像回復処理後のMTF(縦軸)は、図13に示す画像回復処理前のMTFに対して、図14に示すウィーナーフィルタ((4)式)による回復Gainを乗算することで得られる。この場合の画像回復処理では、折り返り信号の寄与が最も大きいナイキスト周波数近傍でも有意な回復Gainを有するため、ナイキスト周波数のMTFを増幅する際に弊害が発生するおそれがある。
次に、本実施例における折り返り信号の周波数特性を考慮した画像回復フィルタを用いた画像回復処理について説明する。図17に示す画像回復処理後のMTF(縦軸)は、図13に示す画像回復処理前のMTFに対して、図15に示す折り返り信号の周波数特性を考慮した画像回復フィルタ((5)式)による回復Gainを乗算することで得られる。
この場合の画像回復処理では、折り返り信号の寄与が最も大きいナイキスト周波数近傍では回復Gainが微小になるので、ナイキスト周波数のMTFの増幅を抑えることができ、上述した弊害の発生を抑制することができる。
図18(a)には、画像回復処理前の画像の例を示している。本実施例で説明した画像回復フィルタを用いた画像回復処理により、図18(b)に例示するような回復画像が得られる。
なお、実施例3では、画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を折り返り信号の発生量が多い周波数成分ほど小さくなるように設定する場合について説明したが、必ずしも単純にこのような設定ではなく、様々な要素を考慮して増幅率を設定してもよい。
さらに実施例3では、折り返り信号を含むMTFに基づいて(言い換えれば、折り返り信号を含むOTFの周波数特性に応じて)画像回復フィルタによる各周波数成分の増幅率を設定する場合について説明した。しかし、撮像系のMTFにおける折り返り信号を含まない周波数特性と折り返り信号の周波数特性との比に基づいて画像回復フィルタによる各周波数成分の増幅率を設定してもよい。
本実施例では、撮像素子のRGB画素配列のような、いわゆるベイヤ配列になっている画素に対する処理として、例えば(6)式で示す画像回復フィルタ(Filter)を用いる。ただし、この画像回復フィルタは、折り返り信号の空間周波数特性を考慮して作成された画像回復フィルタの一例に過ぎず、他の画像回復フィルタを用いてもよい。
ただし、H(u,v)はOTF(光学伝達関数)であり、M(u,v)は撮像素子の画素配列の周波数特性である。Gainfuncは画像回復フィルタの回復Gainを周波数に応じて制御するための関数であり、換言すれば増幅率を決定するための関数である。また、Γはノイズの増幅量を低減するための定数である。
図19は折り返り信号の量が大きいMTF、中程度のMTFおよび小さいMTFを撮像素子のサンプリング周波数までの周波数帯域で示している。これらは一般的には収差量が小さい場合のMTF、中程度のMTFおよび大きいMTFに相当する。
図20に示す画像回復処理後のMTF(縦軸)は、図19に示す画像回復処理前のMTFに対して、図21に示す折り返り信号の周波数特性を考慮した画像回復フィルタ((6)式)による回復Gainを乗算することで得られる。
この場合の画像回復処理では、折り返り信号の寄与が最も大きいナイキスト周波数近傍では回復Gainが微小になるので、ナイキスト周波数のMTFの増幅を抑えることができ、上述した弊害の発生を抑制することができる。
図22(a)〜(c)はデジタルカメラで用いられる撮像素子における色成分別の画素配列の一例を示しており、ここではRを図22(b)により、Gを図22(a)により、Bを図22(c)により示している。
単板式の撮像素子上では、R,G,Bごとに光を感知できる画素位置が異なるような、いわゆるモザイク配列になっている。ここでモザイク配列の周波数特性による折り返り信号を考慮すれば、例えばRGBごとの画素配列の画像に対して画像回復処理を行うことが可能となる。図22(a)〜(c)でそれぞれ、光を感知できる画素(白)を1、光を感知できない画素(黒)を0とし、それぞれをm_R(x,y),m_G(x,y),m_B(x,y)とおく。
このときR,G,Bそれぞれの周波数空間上での画像回復フィルタを、
とし、モザイク配列ではない状態での撮像素子のナイキスト周波数までを、それぞれの色成分別での画素配列における周波数帯域として用いる。これにより、モザイク配列の色成分別画素の画像に対して画像回復処理が可能となる。
ただし、Filter_R(u,v),Filter_G(u,v),Filter_B(u,v)はそれぞれ、撮像素子における色成分別の画素配列の周波数帯域を考慮した周波数空間上での画像回復フィルタである。
H_R(u,v),H_G(u,v),H_B(u,v)はそれぞれ、RGBの光学空中像におけるOTFである。
M_R(u,v),M_G(u,v),M_B(u,v)はそれぞれ、撮像素子における色成分別の画素配列(RGB)の周波数特性であり、それぞれm_R(x,y),m_G(x,y),m_B(x,y)にフーリエ変換を施したものである。
図23には、その具体的な周波数特性の関数を示す。M_G(u,v)は黒丸の位置のみに1が存在するくし型関数であり、M_R(u,v)とM_B(u,v)は白抜き四角の位置のみに1が存在するくし型関数である。図中に示しているナイキスト周波数とは、RGB別の画素配列となっている画像を一枚の画像に変換した際の、画像に抜けがない状態でのナイキスト周波数に相当する。
Gainfunc_R(u,v),Gainfunc_G(u,v),Gainfunc_B(u,v)はそれぞれ、画像回復フィルタの回復Gainを周波数に応じて制御するための関数であり、換言すれば、色別の増幅率を決定するための関数である。
また、
はコンボリューション演算を表す。さらに、Γ_R,Γ_G,Γ_Bはノイズの増幅量を低減するための定数である。
図24には、周辺像高における非対称な形状を持ったPSFの例を示す。これを図22のようなRGBの画素配列で画像を取得できる撮像素子で取得する。このとき、RGBそれぞれの周波数帯域を考慮した回復Gainの一例を図25に示す。図25は、図24中の白点線に沿った断面における回復Gainを示しており、縦軸は回復Gainの値そのものを示している。
実施例5として、交換レンズ等の撮像光学系が、カメラ(撮像装置)本体に対して、取り外しが可能なカメラ(撮像装置)によって取得された画像を、パーソナルコンピュータ等の画像処理装置で画像回復処理を行う形態について説明する。
画像処理装置の記憶手段には、CDやDVD等の記録媒体に記録された本発明の画像処理プログラムがインストールされ、画像処理装置のCPUは、そのプログラムの指示に従って、以下の画像処理を実行する。
画像処理プログラムが記録された記録媒体には、画像回復フィルタを生成するために必要な係数データが記録されている。プログラムを画像処理装置にインストールする際に、記憶媒体から画像処理装置の記憶手段に係数データが書き込まれる。
画像処理装置が画像回復処理を行う際に、それら係数データと撮像素子が特定可能な情報を用いて2次元データである画像回復フィルタを生成する。そして、その画像回復フィルタを回復対象としている画像に対してコンボリューションすることによって回復画像が生成される。
一方、カメラ本体は、カメラ本体に取り付けられた交換レンズの情報(交換レンズを特定することができる識別情報)を交換レンズから受け取ることが可能である。
また、カメラ本体のメモリ(記憶手段)には、カメラ本体が有する撮像素子を特定可能な情報、特に撮像素子の画素のサイズに関する情報が記憶されている。
カメラと画像処理装置の互いの通信が可能になると、カメラは、自身のメモリから回復対象となる画像と、その画像を取得した際の交換レンズの識別情報と撮像素子を特定可能な情報を読み出し、それらを画像処理装置に送信する。ここで、撮像素子の画素のサイズを特定可能な情報とは、例えばカメラ本体の識別情報や撮像素子の識別情報や撮像素子の画素のサイズのデータ等である。
一般的に、カメラによって取得された画像には、EXIF情報などに代表される、画像を撮像した際の撮影条件が付帯される。撮影条件とは、交換レンズのID(識別情報)や交換レンズのF値や交換レンズの焦点距離や被写体距離等である。よって、カメラは、上記方法に代えてEXIF情報を含む画像を画像処理装置側に送信してもよい。
画像処理装置は、画像と交換レンズの識別情報と撮像素子が特定可能な情報を受信し、あらかじめ記憶手段に記憶されたデータを参照して、カメラから送信された撮影条件に対応する係数データを読み出す。撮影条件に対応する係数データとは、複数の撮影条件から決まる係数データであってもよいし、複数の撮影条件のうち、例えば交換レンズの識別情報から決まる係数データであってもよい。
そして、その係数データを用いて、カメラから送信された撮像素子を特定可能な情報に基づいて、画像回復フィルタを生成する。そして、生成された画像回復フィルタを使用して、画像を回復する。係数データは、光学伝達関数を生成するための係数データであり、係数データを用いて生成された光学伝達関数の逆数をフーリエ変換することにより、画像回復フィルタを生成する。
以上のように、撮像素子を特定可能な情報を用いて画像回復フィルタを生成し、その画像回復フィルタを用いて画像を回復することによって、撮像素子において発生し得る折り返り信号による弊害を低減し、高い画質を有する回復画像を生成することができる。
実施例6として、撮像光学系とカメラ本体が一体になっているカメラ(撮像装置)から取得された画像を、パーソナルコンピュータ等の画像処理装置で画像回復処理を行う形態について説明する。
画像処理装置の記憶手段には、CDやDVD等の記録媒体に記録された本発明の画像処理プログラムがインストールされ、画像処理装置のCPUは、そのプログラムの指示に従って、以下の画像処理を実行する。
画像処理プログラムが記録された記録媒体には、画像回復フィルタを生成するために必要な係数データが記録されている。プログラムをインストールする際に、それら記憶媒体から画像処理装置の記憶手段に係数データが書き込まれ、画像処理装置が、画像回復処理を行う際に、それら係数データから2次元データである画像回復フィルタを生成する。そして、その画像回復フィルタを回復対象としている画像に対してコンボリューションすることによって回復画像が生成される。
一方、撮像装置は、自身のメモリ(記憶手段)に、自身のID(識別情報)を記憶しており、撮像された画像にその情報をEXIF情報として記録する機能を有している。
撮像装置と画像処理装置の互いの通信が可能になると、撮像装置は、自身のメモリから回復対象となる画像と撮像装置のID(識別情報)を含むEXIF情報を画像処理装置に送信する。
画像処理装置は、その画像とEXIF情報を受信し、EXIF情報に基づいて決まる係数データを読み出す。そして、その係数データと撮像装置のIDを用いて画像回復フィルタ生成し、その生成された画像回復フィルタを使用して、画像を回復する。
以上のように、撮像装置のIDを用いて画像回復フィルタすることによって、撮像素子において発生し得る折り返り信号による弊害を低減し、高い画質を有する回復画像を生成することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
良好な画像回復処理を行える画像処理装置や撮像装置を提供できる。
102,203 画像回復フィルタ作成システム
105,206 畳み込み処理実行システム
107,208 撮影画像入力部
107a,208a 撮影光学系
107b,208b 撮像素子

Claims (8)

  1. 光学系および撮像素子を含む撮像系により生成された撮影画像を取得する画像入力部と、
    画像回復フィルタを作成するフィルタ作成部と、
    前記撮影画像に対して前記画像回復フィルタを用いた画像回復処理を行って回復画像を生成する回復処理部とを有し、
    前記フィルタ作成部は、
    前記光学系の光学伝達関数と前記撮像素子のサンプリング周波数とを用いて、折り返り信号を含む光学伝達関数を生成し、
    該折り返り信号を含む光学伝達関数の周波数特性に応じて前記画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を設定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記フィルタ作成部は、前記撮像素子の色成分の画素配列によるサンプリング周波数までの周波数帯域で、前記色成分の画素配列の折り返り信号の周波数特性に応じて前記画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を設定し、前記撮像素子の画素配列のナイキスト周波数までの周波数帯域で、前記画像回復フィルタを作成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記フィルタ作成部は、前記折り返り信号の発生量が多い周波数成分ほど小さくなるように前記増幅率を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記フィルタ作成部は、前記光学系の光学伝達関数のシミュレーション結果または実測された点像強度分布関数をフーリエ変換して得られた光学伝達関数を用いて前記画像回復フィルタを作成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記フィルタ作成部は、前記撮像系の変調伝達関数における前記折り返り信号を含まない周波数特性と前記折り返り信号の周波数特性との比に基づいて前記増幅率を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 光学系および撮像素子を含む撮像系と、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置とを有することを特徴とする撮像装置。
  7. 光学系および撮像素子を含む撮像系により生成された撮影画像を取得するステップと、
    画像回復フィルタを作成するステップと、
    前記撮影画像に対して前記画像回復フィルタを用いた画像回復処理を行って回復画像を生成するステップとを有し、
    前記画像回復フィルタを作成するステップは、前記画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を、前記光学系の光学伝達関数と前記撮像素子のサンプリング周波数とを用いて生成された、折り返り信号を含む光学伝達関数の周波数特性に応じて設定することを特徴とする画像処理方法。
  8. コンピュータに、
    光学系および撮像素子を含む撮像系により生成された撮影画像を取得するステップと、
    画像回復フィルタを作成するステップと、
    前記撮影画像に対して前記画像回復フィルタを用いた前記画像回復処理を行って回復画像を生成するステップとを含む処理を実行させ、
    前記画像回復フィルタを作成するステップ
    前記光学系の光学伝達関数と前記撮像素子のサンプリング周波数とを用いて、折り返り信号を含む光学伝達関数を生成するステップと、
    該折り返り信号を含む光学伝達関数の周波数特性に応じて前記画像回復フィルタにおける各周波数成分の増幅率を設定するステップとを有することを特徴とする画像処理プログラム。
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