JP4929422B1 - 血液製剤品質検査装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

血液製剤品質検査装置は、血液製剤にスワーリングを発生させるスワーリング発生手段と、スワーリング発生手段によって発生されたスワーリングの画像を含む、検査画像を検出する画像検出手段と、画像検出手段によって検出されたスワーリング画像に基づいて、血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータを算出する算出手段とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、血液製剤品質検査装置およびその方法に関し、特に、スワーリング現象を用いて、血液製剤の品質を検査する血液製剤品質検査装置およびその方法に関する。
血小板製剤の外観検査方法の1つとして、製剤の調製時及び医療機関への出庫時、また出庫された血小板製剤を保管している各病院ではスワーリング検査を実施している。スワーリングとは血小板製剤を光にかざしてゆっくりと攪拌したときに見られる渦巻状のパターンであり、血小板の形態を反映している。これは品質の良い血小板はスワーリング現象が多く、比較的長時間見られ、反対に品質の低い血小板はスワーリング現象がほとんど見られない事に基づいていることから血小板製剤の品質を評価する方法として有用であるが、同検査は目視による外観検査であるため観察者の主観が入り客観性に欠ける問題点があった。
そこでどの過程でも品質判断が客観的、定量的かつ実用的に実施したいと言う要望がなされてきた。この血小板製剤の品質評価を測定する手法と装置が過去いくつか提案されている。しかしその内容は血小板形態に基づく測定であり、大きく分類すると閉鎖型と開放型そして製剤の破壊型と非破壊型に分類される。閉鎖型とは血液バッグ越しに測定する手法で開放型とは製剤バッグから血小板を抽出し、抽出した血小板に対し血小板形態を測定する手法である。また破壊型とは可視光レーザー照射や、蛍光物質、シース液等を使用する為測定後は血小板としての機能を破壊され、再利用できない状態となるものである。この事から開放型や破壊型は製剤工程や出荷時の検査、各病院での検査には実用的ではない。
従来の血小板活性の測定方法が、たとえば、特開昭60-113153号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1によれば、血液バッグ内の血液製剤を流動させ流動した血小板からの散乱光の変動幅により血小板活性を測定する方式で別途新鮮な血小板について同条件で測定した数値と比較している。これは血小板形態に基づいた閉鎖型、非破壊型測定方法である。
従来の血小板の鮮度測定装置の他の例が、たとえば、特開平10-197523号公報(特許文献2)に開示されている。特許文献2によれば、血小板からの散乱光を受光素子で受光しその受光量をデジタルデータに変換した数値の変動幅と採血後の経過時間との相関関係指標により品質を判定している。これも、血小板形態に基づく閉鎖型、非破壊型測定方法である。
従来の血小板活性を測定するさらに他の装置が、たとえば、特開平9-318624号公報(特許文献3)に開示されている。特許文献3によれば、血液製剤に照明光を照射しその透過率を静止状態での透過量として静的透過強度を得、また横向振動下で動的透過強度を得る。この動的及び静的透過強度との相差値と静的透過強度との比である光透過強度の変化率を演算し、これと正常血小板比率との相関関係から、その血小板比率を算出している。
特開昭60-113153 特開平10-197523 特開平9-318624
従来の血液製剤の品質を測定する方法は、上記のように全て血小板形態に基づいた計測方法である。このような方法または装置では散乱光や透過光の受光量の変動幅を計測する為血液製剤バッグの材質、濃淡度に影響され、また、実際の品質の高い血小板データとの比較がなされていない為あくまでも指標としての判断に留まるという問題があった。また、これらの従来の測定方式には客観的、効果的、実用的な面が備わっておらず実用化されていないという問題もあった。
この発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、血液製剤に収容されている血小板の品質を客観的、定量的、実用的に測定する事が可能な血液製剤の品質検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
この発明に係る血液製剤の品質検査装置は、血液製剤にスワーリングを発生させるスワーリング発生手段と、スワーリング発生手段によって発生されたスワーリングの画像を検出する画像検出手段と、画像検出手段によって検出されたスワーリング画像に基づいて、血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータを算出する算出手段とを含む。
好ましくは、算出手段が算出したパラメータに基づいて、血液製剤の品質を評価する評価手段を含む。
さらに好ましくは、画像検出手段は血液製剤の色を検出する。
評価手段は、検出手段の検出した血液製剤の色を、予め登録された基準となる血液製剤の見本を検査した色と比較して血液製剤を評価してもよい。
この発明の一実施の形態においては、スワーリング発生手段は血液製剤を斜めに保持する保持手段と、保持手段に保持された血液製剤を加圧および解放する加圧解放手段とを含む。
画像検出手段は撮像画像からスワーリング現象の画像のみを抽出するスワーリング画像抽出手段と、スワーリング画像抽出手段が抽出したスワーリング画像を面積として算出する算出手段とを含んでもよい。
血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータは、%DiscsまたはStop&Flow法を含んでもよい。
画像検出手段はカラーカメラであってもよい。
血液製剤を照射する照明装置と、照明装置の照度を調整する調光手段とをさらに含むのが好ましい。
照明装置はLED白色平行光透過照明を含むのがさらに好ましい。
血液製剤は血液製剤を規定するデータを有し、評価手段は血液製剤を規定するデータを考慮して血液製剤を評価してもよい。
この発明の他の局面においては、血液製剤品質検査方法は、血液製剤にスワーリングを発生させるステップと、発生されたスワーリングの画像を含む、検査画像を検出するステップと、検出されたスワーリング画像に基づいて、血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータを算出するステップとを含む。
この発明においては、血液製剤にスワーリングを発生させ、発生されたスワーリングの画像を検出し、検出されたスワーリング画像に基づいて、血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータを算出するため、検出されたスワーリング画像から血液製剤の品質を知ることができる。
その結果、血液製剤に収容されている血小板の品質を客観的、定量的、実用的に測定する事が可能な血液製剤の品質検査装置および検査方法を提供することができる。
この発明の一実施の形態に係る血液製剤品質検査装置の要部の構成を示すブロック図である。 加圧装置を示す斜視図である。 加圧装置で血液製剤に加圧、解放を行った時のスワーリング面積の時間変化を示す図である。 血液製剤品質検査装置の動作を示すフローチャートである。 撮像画像を示す模式図である。 検査画像を示す模式図である。 撮像画像および検査画像を示す模式図である。 検査画像を示す模式図である。 検査領域の一部を拡大した拡大画像を示す図である。 2値化した拡大検査画像を示す図である。 %Discsとスワーリング面積の比率との関係を示すグラフである。 Stop&Flow法の測定結果とスワーリング面積の比率との関係を示すグラフである。
以下、この発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係る血液製剤の品質検査装置の全体構成を示すブロック図である。図1を参照して、血液製剤の品質検査装置10は、血液製剤撮像部11と、制御部20とを含む。血液製剤撮像部11は、血液製剤が収容されたバッグ(以下、「血液製剤」という)30を斜めに所定の角度だけ傾斜させて載置して加圧および解放することによってスワーリングを発生させる加圧装置12と、加圧装置12に載置された血液製剤30をその正面側から撮像するCCDカラーカメラ18と、撮像するために血液製剤30に光を照射する照明部(照明手段)15とを含む。なお、加圧装置12はスワーリング発生手段および保持手段として作動する。また、CCDカラーカメラ18は画像検出手段として作動する。
照明部15は、血液製剤30をその正面右側から照射するLED白色拡散反射照明15aと、血液製剤30をその正面左側から照射するLED白色拡散反射照明15bと血液製剤30をその背面加圧板側から照射するLED白色平行光透過照明15cとを含む。また、上記した各照明15a〜15cに照射する光を調光する第1および第2調光部(調光手段)19a,19bを含む。各照明15a〜15cおよび調光部19a,19bは制御用コントローラ21によって制御される。また、血液製剤30に付されたバーコードを読取るためのバーコードリーダ31が設けられている。
制御部20は、血液製剤の品質検査装置10全体を制御する制御用コントローラ21と、制御用コントローラ21の作動を開始するためのスタートボタン21aと、制御用コントローラ21での演算結果を表示する表示兼操作用タッチモニタ22と、画像処理システム23とを含む。画像処理システム23は、CCDカラーカメラ18を制御するとともにCCDカラーカメラ18の撮像した画像を入力する撮像制御部25と、撮像制御部25で取り込んだ画像を画像処理する画像処理部26と、所定の演算を行なう演算部27と、判定結果演算結果表示部28と、撮像データや演算結果を格納するデータ記憶部29とを含む。
次に、血液製剤の品質検査装置の動作について説明する。図2は加圧装置12の具体的構成を示す図である。図2を参照して、加圧装置12は、傾斜可能な背面加圧板12aと、間に血液製剤30を挿入する挿入部を有し、挿入された血液製剤をその上から保持する保持板12bと、背面加圧板12aおよび保持板12bを保持する保持部12cと、保持板12bに対する背面加圧板12aの位置を変更することによって血液製剤30を加圧する図示のない加圧機構(加圧解放手段)とを有する。背面加圧板12aおよび保持板12bは中央部が透明であり、保持板12bを通して外部から血液製剤30が見える。図2は血液製剤30が挿入された状態を示し、血液の存在する位置を斜線で示す。CCDカラーカメラ18は血液製剤30を、その正面の血液の位置するほぼ中央部(図中Aで示す)で撮像する。
図3は、図示のない加圧機構で血液製剤30の加圧および解放を行なった場合のグラフである。横軸は時間であり、縦軸は検査領域におけるスワーリング面積である。図3に示すように、血液製剤30に対して加圧および解放を行なうことにより、血液製剤中にスワーリングを発生させる。この加圧時間は調整可能であり、検査に当たって予め設定される。この実施の形態では、加圧量として血液製剤30を1mm厚まで加圧し、その状態で0.1秒間保持している。
図4は血液製剤品質検査装置の動作を示すフローチャートである。基本的には制御部20の動作である。図2に示すようにオペレータが血液製剤30を加圧装置12の所定の位置に挿入する(図1、S11)。血液製剤はスワーリング発生時の気泡を非測定領域である上部へ移動させる為、背面加圧板12aが斜めになるようにセットされる。セット後スタートスイッチ21aが押されると、加圧装置12が血液製剤30を固定するために、背面加圧板12aと保持板12bとの間隔が7mmになるまで背面加圧板12aを移動する(S12,S13)。次に血液製剤30の正面左右に設置されたLED白色拡散反射照明15a,15bが照射され(S14)、血液製剤30の正面に設置されたCCDカラーカメラ18で血液製剤30を撮像後(S15)、撮像した画像を画像処理システム23で濃淡度計測する(S16)。
濃淡度に応じて、第2調光部19bを作動させてLED白色拡散反射照明15aの照度を調節する(S17)。これは血液製剤の材質、血液製剤の濃淡度の影響を排除する為である。その後CCDカラーカメラ18で調光後の画像が撮像され、画像処理システム23の画像処理部26によりR・G・B毎の値を検査する(S18,S19)。
検査結果は予めデータ記憶部29に登録された実際の血液製剤によるマスターデータと演算部27で比較され、色の適・不適を判定し、表示部28で判定結果を検査データとして表示する(S20,S21)。
次に血液製剤背面からLED白色平行光透過照明15cを照射し(S22)、血液製剤の正面に設置されたCCDカラーカメラ18で撮像する(S23)。撮像された画像は画像処理システム23で濃淡度が検査され(S24)、濃淡度に合わせてLED白色平行光透過照明15cの照度を第1調光部19aで調光する(S25)。照明として、DC電源で駆動することにより安定且つ均一照射が可能になり、LED白色平行光透過照明15cを使用することでスワーリング現象を鮮明に映し出すことができる。
次に図示のない加圧機構の駆動により血液製剤30を1mm厚迄加圧し一気に解放する事でスワーリング現象を発生させる(S26)。これらの一連の動作は、加圧量と共に時間管理されているのが好ましい。また加圧装置12は機械式であるのが好ましい。繰り返し精度、位置精度が高いためである。なお、品質の低い製剤はスワーリングを発生しない。
解放により発生したスワーリング現象部含む検査領域をCCDカラーカメラ18によって撮像する(S27)。この時、CCDカラーカメラ18で撮像された画像はスワーリング現象部をスワーリング面積値として画像処理部26で検査される(S28)。次に予めデータ記憶部に登録された実際の製剤でのスワーリング面積値と血小板形態評価法の%Discs、または、Stop&Flow法で求めた測定結果との相関性に基づいた判定データにより演算部27で品質の適・不適を判定し(S29)、表示部28に判定結果と検査データが表示する(S30)。測定終了後は、加圧装置12が当初の位置に復帰(15mm厚)し(S31)、オペレータが血液製剤を取り出す。
ここで、後に説明するように、スワーリング面積値が血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータとなり、画像処理部26が算出手段として作動し、演算部27が評価手段として作動する。
次に、図1のS28で示したスワーリングの画像検査方法について説明する。スワーリングの画像検査は画像処理部26で得られたスワーリング面積値で検査を行う。スワーリング面積を求める方法は以下のとおりである。なお、画像処理部26はスワーリング画像抽出手段として作動する。
CCDカラーカメラ18で撮像された撮像画像の中から検査領域を設定する。この検査領域は予め定められている。なお、検査時は一定領域で予め設定済みであるのが好ましい。
スワーリング面積値を求める方法は、まず、上記したように、CCDカラーカメラ18を使用し、血液製剤30の背面にLED白色平行光透過照明15cを設置し、スワーリング現象を発生させた後、静止画を連続して撮像する。ここで撮像時間は5秒である。撮像された画像はLED白色平行光透過照明15cを設置することにより、この渦巻状のパターンを鮮明に黒く写すことができる。連続撮像により撮像された画像から得られたスワーリング面積のピーク値を検査領域における面積の比率(%表示)により判定を行う。
図5A〜図5Cおよび図6A〜図6Cは検査の内容を説明するための図である。図5AはCCDカラーカメラ18で撮像した撮像画像41を示す模式図であり、図5Bは撮像画像41を基に作成されたスワーリングの多い時の検査画像42を示す図であり、図5Cはスワーリングの少ない時の検査画像43を示す図である。図5Aに示す撮像画像41は、撮像視野が30mm×40mm(縦×横)であり、1画素=約0.06mmの正方形である。これは、30万画素カラーカメラで撮像した時のものである。
図5Aに示すように撮像画像41はLED白色平行光透過照明15cによる照射により中心部に背面から光の透過により白くなった部分41aと、その中に黒い渦巻状のパターン41bとを含む。この画像の画像処理によって、図5Bや図5Cで示すように、スワーリング現象部(図中実線で囲んだ部分)42a,43aのみを白く、それ以外の部分を黒く2値化する。
次に、図5A〜図5Cに基づいてスワーリング現象部のみを2値化検出する方法について説明する。図6A〜図6Cはスワーリング現象部のみを検出する方法を説明する図である。図6Aは図5Aと同様の図で、図6Bは図6Aの検査領域44の一部(図中点線で囲んだ部分)を拡大した拡大画像45を示す図である。さらに、2値化検出するためのエレメント46を示す。エレメントとは、検査領域44内で、任意に設定できる画素の集合体のことである。ここでは、縦横方向にそれぞれ7画素とする。図6Aの検査領域44内のすべての領域において、上下左右の隣り合うエレメントの色の変化量(色差)を求める。この比較する間隔は予め設定可能である。エレメント46のまわりの上下左右に四角で囲まれた4つのエレメントが比較対象のエレメントである。ここでは、エレメント46の中心位置からそれぞれ10画素間隔で比較対象のエレメントを定めている。ここにおいて、予め設定する変化量を超えるエレメントについては白く、それを下回るものについては黒く2値化する。予め設定する変化量はスワーリング現象を目視で確認し、適切な値を定めるのが好ましい。
図6Cは図6Bで示す拡大画像45において、先に示した画像処理を行うことにより2値化した拡大検査画像47を示す。図中斜線を引いた部分が黒く2値化された部分である。
次に、具体的なスワーリング面積の計算方法について説明する。図5Bを参照して、検査画像42は所定の検査領域を示している。ここでは検査領域は、例えば、縦330画素、横385画素で、全部で1207050画素である。この検査領域において先に示した2値化処理することにより白画素42aの面積(スワーリング面積)を求める。
このようにして求めたスワーリング面積が、例えば、32260画素であれば、スワーリング面積の占める割合は(32260/127050)×100=25.39%になる。この割合を算出する。当然、スワーリングの発生が少なければ、この割合が小さくなる。
品質の適・不適判定させる為に検査領域における面積比率を算出している。これは検査者からの要望を受けての事で画素数による面積判定より解り易いという判断による。
また、エレメントの大きさは、ここでは、縦横がそれぞれ7画素である場合について説明したが、発明者らの実験によれば、この画素の大きさがスワーリング面積を明確化できる最も適した画素数であった。
上記実施の形態においては、一定の矩形の部分を検査領域とした場合について説明したが、これに限らず、離散的に配置された領域を用いてもよい。
次に、色検査方法について説明する。この色検査も同様に画像処理で得られた色データで検査を行う。色データ求める方法は以下である。CCDカラーカメラ18で撮像された撮像画像の中から検査領域を設定する。この検査領域は撮像画像内で任意に設定可能である。この検査領域内で1画素毎にR・G・B値を各256階調で表す。そして検査領域内のすべての画素データ(R・G・B値)を平均化する。これにより微妙な色差も検査可能となる。
これをデータ記憶部29に予め格納された参照データと比較することによって、血液製剤30の品質を評価する。
次に、図2のS29で述べた血液製剤30の品質の評価方法に使用されるスワーリングの画像解析結果と血小板形態との関係について説明する。
この関係を得るために、同血液型の血液製剤を5バッグ準備し、これをプールした後2分割し、一方のバッグを冷蔵庫内(4℃)で16時間以上静置してスワーリング陰性の血小板製剤を調製した。もう一方のバッグについては、血小板恒温槽内(22℃)で振とう保存してスワーリング陽性の血小板製剤とし、スワーリング陰性の血小板製剤と一定の割合(スワーリング陽性の血小板製剤:スワーリング陰性血小板の混合容量=100mL:0mL、75mL:25mL、50mL:50mL、25mL:75mL、0mL:100mL)で混合させたものを試験用血液とした。
各試験用血液について、本発明の血液製剤品質検査(スワーリング面積)と既知の血小板形態評価法(%Discs及びStop&Flow法)で求めた測定結果との相関性及び同時再現性を確認した。血小板形態評価法である%Discs及びStop&Flow法の測定結果とスワーリング検査結果であるスワーリング面積の比率との関係を図7及び図8に示した。図7および図8を参照して、%Discsとスワーリング面積の比率との間には強い正の相関性( y = 1.519x + 2.626 , r = 0.969 )が認められた。さらにStop&Flow法での測定結果との間には強い負の相関性( y=-0.003 x + 1.006 , r=-0.989 )が認められた。
これらのことから、この実施の形態に係る装置による判定結果(スワーリング面積の比率)は血小板の形態を反映していることが明らかである。
すなわち、この実施の形態においては、%DiscsやStop&Flow法のような、血液製剤に収容されている血小板の品質を表す血小板形態と相関関係を有する特性を検出するようにしたため、血液製剤に収容されている血小板の品質を客観的、定量的、実用的に測定する事が可能な血液製剤品質検査装置および検査方法を提供することができる。
次に、スワーリング解析の同時再現性を評価した結果を表1に示す。表1を参照して、スワーリングが認められる試験用血液については何れの血液においても変動計数(CV)は10%未満であり高い同時再現性であることを確認した。今回の評価の結果、この実施の形態に係る装置による判定結果(スワーリング面積の比率)は血小板形態の評価結果と高い相関性を認めたことから同解析結果はスワーリングの客観的な数値として利用できると考えられた。また、この実施の形態に係る装置の判定結果(スワーリング面積の比率)は高い同時再現性が得られたことから製造部門及び販売部門での品質検査装置として十分使用できる。なお、このスワーリング面積の比率データは、連続して6回測定した場合の平均値±標準偏差を示している。
Figure 0004929422
なお、上記実施の形態においては、血液製剤に収容されている血小板の品質を表す血小板形態と相関関係を有する特性として、%DiscsおよびStop&Flow法を用いた場合について説明したが、これに限らず、他の方法を用いてもよい。
また、上記実施の形態において、血液製剤に付された当該血液製剤の採取時等を規定するデータを有するバーコードをバーコードリーダで読取り、読取ったバーコードから、その血液製剤の劣化の程度を判断することも可能である。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係る血液製剤の品質検査装置は、スワーリング画像から血液製剤の品質を知ることができるため、血液製剤の品質検査装置として有利に使用される。
10 血液製剤の品質検査装置、11 血液製剤撮像部、12 加圧装置、15 照明部、18 CCDカラーカメラ、19a,19b 調光部、20 制御部、21 制御用コントローラ、21a スタートボタン、22 表示兼操作用タッチモニタ、23 画像処理システム、25 撮像制御部、26 画像処理部、27 演算部、28 判定結果演算結果表示部、29 データ記憶部、30 血液製剤、31 バーコードリーダ。

Claims (11)

  1. 血液製剤にスワーリングを発生させるスワーリング発生手段と、
    スワーリング発生手段によって発生されたスワーリングの画像を含む、検査画像を検出する画像検出手段と、
    画像検出手段によって検出されたスワーリングの画像に基づいて、血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータを算出する算出手段を含み、
    前記算出手段は、前記検査画像の中から検査領域を設定し、設定された検査画像を2値化処理してスワーリング現象の画像の面積を算出する、
    血液製剤品質検査装置。
  2. 前記算出手段が算出したパラメータに基づいて、血液製剤の品質を評価する評価手段を含む、請求項1に記載の血液製剤品質検査装置。
  3. 前記画像検出手段は前記血液製剤の色を検出する、請求項1に記載の血液製剤品質検査装置。
  4. 前記評価手段は、前記検出手段の検出した血液製剤の色を、予め登録された基準となる血液製剤の見本を検査した色と比較して血液製剤を評価する、請求項3に記載の血液製剤品質検査装置。
  5. 前記スワーリング発生手段は血液製剤を斜めに保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された血液製剤を加圧および解放する加圧解放手段とを含む、請求項1に記載の血液製剤品質検査装置。
  6. 血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータは、%DiscsまたはStop&Flow法によって得られる、請求項1に記載の血液製剤品質検査装置。
  7. 前記画像検出手段はカラーカメラを含む、請求項1に記載の血液製剤品質検査装置。
  8. 血液製剤を照射する照明装置と、前記照明装置の照度を調整する調光手段とをさらに含む、請求項1に記載の血液製剤品質検査装置。
  9. 前記照明装置はLED白色平行光透過照明を含む、請求項9に記載の血液製剤品質検査装置。
  10. 血液製剤は血液製剤を規定するデータを有し、
    前記評価手段は前記血液製剤を規定するデータを考慮して血液製剤を評価する、請求項2に記載の血液製剤品質検査装置。
  11. 血液製剤にスワーリングを発生させるステップと、
    発生されたスワーリングの画像を含む、検査画像を検出するステップと、
    検出されたスワーリング画像に基づいて、血液製剤の品質と相関関係を有するパラメータを算出するステップとを含み、
    前記算出するステップは、検査画像の中から検査領域を設定し、設定された検査画像を2値化処理してスワーリング現象の画像の面積を算出するステップを含む、血液製剤品質検査方法。
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