JP4929113B2 - 移動通信方法、管理サーバ及び移動機 - Google Patents

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Description

本発明は、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、第1無線ネットワークを介して通信可能な状態である移動機が、第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する移動通信方法、管理サーバ及び移動機に関する。
従来、FOMA(Freedom Of Mobile multimedia Access)ネットワーク及びWLAN(無線LAN:Wireless Local Area Network)の双方を介して通信可能な移動機(デュアル端末)は、WLANの圏外から圏内に移動した際に、WLANを介して通信可能な状態になるまでに時間を要するため、本来、WLAN圏内利用(すなわち、WLANを介した発信及び着信)が可能なエリアに在圏している場合であっても、外線利用(すなわち、FOMAネットワークを介した発信及び着信)を行うこととなり、通信コストの無駄が生じていた。
かかる問題点を解決するために、移動機が、常時、WLANスキャンを実施すること(すなわち、アクセス可能なWLANのアクセスポイントを探索すること)が考えられていた。
特開2007-49645号公報 特開2005-64877号公報
しかしながら、従来技術のように、移動機が、常時、WLANスキャンを実施した場合、WLANの圏外から圏内に移動した際に、素早くWLANを掴むこと(すなわち、WLANを介して通信可能な状態に遷移すること)が可能となるが、移動機における消費電力が大きくなるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、第1無線ネットワーク(例えば、FOMAネットワーク)及び第2無線ネットワーク(WLAN)が混在する環境において、移動機の消費電力を抑えつつ、移動機が第2無線ネットワーク(WLAN)の圏外から圏内に移動した際に素早く第2無線ネットワーク(WLAN)を掴むことが可能な移動通信方法、管理サーバ及び移動機を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、該第1無線ネットワークを介して通信可能な状態である移動機が、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する移動通信方法であって、管理サーバが、記憶部に、前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリアを記憶する工程と、前記管理サーバが、前記管理サーバが、前記記憶部を参照して、前記移動機が前記第1エリアに進入したことを検知した場合に、該移動機に対して、スキャン開始指示を送信する工程と、前記移動機が、前記スキャン開始指示に応じて、アクセス可能な前記第2無線ネットワークのアクセスポイントを探索する工程と、前記移動機が、探索した前記第2無線ネットワークのアクセスポイントと協働して、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する工程とを有することを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、該第1無線ネットワークを介して通信可能な状態である移動機が、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する移動通信方法で用いられる管理サーバであって、前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリアを記憶するように構成されている記憶部と、前記記憶部を参照して、前記移動機が前記第1エリアに進入したことを検知した場合に、該移動機に対して、アクセス可能な該第2無線ネットワークのアクセスポイントを探索するように指示するスキャン開始指示を送信するように構成されている指示部とを具備することを要旨とする。
本発明の第2の特徴において、前記記憶部は、前記移動機から第2無線ネットワーク圏内情報を受信した際に該移動機が在圏している前記第1無線ネットワーク内のエリアを、前記第1エリアとして記憶するように構成されており、前記第2無線ネットワーク圏内情報は、前記移動機の識別情報、及び、前記第1エリア内に在圏している旨を示す情報を含んでいてもよい。
本発明の第2の特徴において、前記移動機から第2無線ネットワーク圏外情報を受信した際に、該移動機が前記第1エリアに進入したか否かについての監視を開始するように構成されている監視部を具備し、前記第2無線ネットワーク圏外情報は、前記移動機の識別情報、及び、前記第1エリア内から退出した旨を示す情報を含んでいてもよい。
本発明の第2の特徴において、前記記憶部は、前記第1エリアを、セクタ単位で記憶するように構成されていてもよい。
本発明の第2の特徴において、前記記憶部は、前記第1エリアを、複数の移動機で共通に管理するように構成されていてもよい。
本発明の第2の特徴において、前記記憶部は、移動機ごとに或いはエリアごとに設定期限を管理しており、特定の移動機或いはエリアの設定期限が経過した場合に、該特定の移動機或いはエリアに対応する前記第1エリアの記憶を削除するように構成されていてもよい。
本発明の第3の特徴は、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、該第1無線ネットワークを介して通信可能な状態から、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移することが可能な移動機であって、前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリア内に在圏していることを検知した場合に、管理サーバに対して第2無線ネットワーク圏内情報を送信し、該第1エリアから退出したことを検知した場合に、該管理サーバに対して第2無線ネットワーク圏外情報を送信するように構成されている通知部と、前記管理サーバから受信したスキャン開始指示に応じて、アクセス可能な前記第2無線ネットワークのアクセスポイントを探索するように構成されているスキャン処理部と、探索した前記第2無線ネットワークのアクセスポイントと協働して、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移するように構成されている通信処理部とを具備し、前記第2無線ネットワーク圏内情報は、前記移動機の識別情報、及び、前記第1エリア内に在圏している旨を示す情報を含み、前記第2無線ネットワーク圏外情報は、前記移動機の識別情報、及び、前記第1エリアから退出した旨を示す情報を含むことを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、該第1無線ネットワークを介して通信可能な状態である移動機が、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する移動通信方法であって、前記移動機が、前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリアを管理する工程と、前記移動機が、前記第1エリアに進入したことを検知した場合に、アクセス可能な前記第2無線ネットワークのアクセスポイントを探索する工程と、前記移動機が、探索した前記第2無線ネットワークのアクセスポイントと協働して、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する工程とを有することを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、該第1無線ネットワークを介して通信可能な状態から、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移することが可能な移動機であって、前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリアを記憶するように構成されている記憶部と、前記記憶部を参照して、前記第1エリアに進入したことを検知した場合に、アクセス可能な前記第2無線ネットワークのアクセスポイントを探索するように構成されているスキャン処理部と、探索した前記第2無線ネットワークのアクセスポイントと協働して、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移するように構成されている通信処理部とを具備することを要旨とする。
以上説明したように、本発明によれば、第1無線ネットワーク(例えば、FOMAネットワーク)及び第2無線ネットワーク(WLAN)が混在する環境において、移動機の消費電力を抑えつつ、移動機が第2無線ネットワーク(WLAN)の圏外から圏内に移動した際に素早く第2無線ネットワーク(WLAN)を掴むことが可能な移動通信方法、管理サーバ及び移動機を提供することができる。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成について説明する。
本実施形態に係る移動通信システムでは、FOMAネットワーク(第1無線ネットワーク)及びWLAN(第2無線ネットワーク)が混在する環境において、FOMAネットワークを介して通信可能な状態である移動機Aが、WLANを介して通信可能な状態に遷移することが可能である。
具体的には、図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、複数のFOMA基地局エリア(図1の例では、FOMA基地局エリアA、B)を含むFOMAネットワークと、FOMAネットワーク内の特定エリア(図1の例では、FOMA基地局エリアA)内でアクセス可能なアクセスポイントを有するWLANと、管理サーバ100と、オペレータネットワーク1とを具備している。
移動機Aは、図2に示すように、取得部11と、通知部12と、記憶部13と、指示受信部14と、スキャン処理部15と、通信処理部16とを具備している。
取得部11は、FOMAネットワークのアクセスポイント(FOMA基地局)からの報知情報(FOMA基地局エリア情報)に基づいて、移動機Aが在圏しているFOMAネットワーク内のエリアを検出するように構成されている。
通知部12は、スキャン処理部15によってアクセス可能なWLANのアクセスポイントの探索に成功した場合、すなわち、移動機AがWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)内に在圏していることが検知された場合に、管理サーバ100に対して、WLAN圏内情報(第2無線ネットワーク圏内情報)を送信するように構成されている。
なお、通知部12は、記憶部13を参照して、かかるエリア(第1エリア)に関するWLAN圏内情報が管理サーバ100に既に登録されていると判断した場合、再度、かかるエリア(第1エリア)に関するWLAN圏内情報を送信しないように構成されている。
また、通知部12は、通信処理部16によって、移動機AがWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)から退出したことが検知された場合に、管理サーバ100に対して、WLAN圏外情報(第2無線ネットワーク圏外情報)を送信するように構成されている。
ここで、WLAN圏内情報は、移動機Aの識別情報、及び、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)内に在圏している旨を示す情報を含む。
また、WLAN圏内情報は、アクセス可能なWLANのアクセスポイントから受信したSSID(Service Set Identifier)や、オペレータ(プロバイダや通信キャリア)の識別情報を含んでいてもよい。
また、WLAN圏外情報は、移動機Aの識別情報、及び、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)から退出した旨を示す情報を含む。
また、WLAN圏外情報は、アクセス可能なWLANのアクセスポイントから受信したSSID(Service Set Identifier)や、オペレータ(プロバイダや通信キャリア)の識別情報を含んでいてもよい。
記憶部13は、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)、すなわち、管理サーバ100に対してWLAN圏内情報を送信した際に移動機Aが在圏していたFOMAネットワーク内のエリア(FOMA基地局エリア)を示すFOMA基地局エリア情報を記憶するように構成されている。
指示受信部14は、管理サーバ100から、スキャン開始指示やスキャン停止指示を受信するように構成されている。
スキャン処理部14は、管理サーバ100から受信したスキャン開始指示に応じて、アクセス可能なWLANのアクセスポイントを探索するように、すなわち、WLANスキャンを実施するように構成されている。
また、スキャン処理部14は、管理サーバ100から受信したスキャン停止指示に応じて、アクセス可能なWLANのアクセスポイントの探索を停止するように、すなわち、WLANスキャンを停止するように構成されている。
また、スキャン処理部14は、所定の場合に、アクセス可能なWLANのアクセスポイントを探索すること(WLANスキャンを実施すること)によって、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)内に在圏しているか否かについて判定するように構成されている。
具体的には、スキャン処理部14は、ユーザによってWLANを介した通信(内線発信)を開始するように命令された場合や、ユーザによってWLANブラウザにアクセスされた場合や、移動機Aに対してWLANを介した着信が合った場合等に、所定回数だけ、WLANスキャンを実施するように構成されている。
なお、スキャン処理部14は、上述のスキャン開始指示を受信した場合や、所定の場合以外は、移動機Aの消費電力を節約するために、WLANスキャンを実施しないように構成されている。
すなわち、移動機Aは、上述のスキャン開始指示を受信した場合や、所定の場合以外は、WLANを介して通信可能な状態(すなわち、アクセス可能なWLANのアクセスポイントの探索が完了している状態)にはない。
通信処理部16は、スキャン処理部14によって探索されたWLANのアクセスポイントと協働して(すなわち、WLANのアクセスポイントからSSIDを取得して)、WLANを介して通信可能な状態に遷移するように構成されている。
また、通信処理部16は、移動機AがWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)から退出したことを検知するように構成されている。
図3に示すように、管理サーバ100は、WLAN圏内/圏外情報受信部21と、FOMA基地局エリア情報取得部22と、記憶部23と、指示部24とを具備している。
WLAN圏内/圏外情報受信部21は、移動機Aから送信されたWLAN圏内情報及びWLAN圏外情報を受信するように構成されている。
FOMA基地局エリア情報取得部22は、基地局測位によって、オペレータネットワーク1から、移動機Aが在圏しているFOMAネットワーク内のエリア(FOMA基地局エリア)を示すFOMA基地局エリア情報を取得するように構成されている。
また、FOMA基地局エリア情報取得部22は、記憶部23を参照して、所定のタイミングで、移動機AがWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に進入したか否かについて監視するように構成されている。
具体的には、FOMA基地局エリア情報取得部22は、記憶部23を参照して、定期的に、或いは、移動機Aからの位置登録情報等によって当該移動機Aが在圏しているFOMA基地局エリアが切り替わったことを検知した場合に、移動機AがWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に進入したか否かについて監視するように構成されている。
なお、FOMA基地局エリア情報取得部22は、移動機AからWLAN圏外情報を受信した際に、移動機AがWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に進入したか否かについての監視を開始するように構成されている。
記憶部23は、移動機ごとに、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)を記憶するように構成されている。
具体的には、記憶部23は、「移動機AからWLAN圏内情報を受信した際に当該移動機Aが在圏しているFOMAネットワーク内のエリア」を、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)として記憶するように構成されている。
かかる「移動機AからWLAN圏内情報を受信した際に当該移動機Aが在圏しているFOMAネットワーク内のエリア」は、FOMA基地局エリア情報取得部22によって取得されるものとする。
また、記憶部23は、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)を、セクタ単位で記憶するように構成されていてもよい。
指示部24は、移動機AがWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に進入したことを検知した場合に、移動機Aに対して、アクセス可能なWLANのアクセスポイントを探索するように指示するスキャン開始指示を送信するように構成されている。
また、指示部24は、移動機AがWLANを介して通信可能ではないFOMAネットワーク内のエリアに進入したことを検知した場合に、移動機Aに対して、アクセス可能なWLANのアクセスポイントの探索を停止するように指示するスキャン停止指示を送信するように構成されている。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作)
図4乃至図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。
第1に、図4を参照して、本発明に係る移動機Aが、WLAN圏内情報を管理サーバに登録する動作について説明する。
図4に示すように、ステップS101において、移動機Aは、所定の場合に、WLANスキャンを実施して、WLANのアクセスポイントを探索することによって、WLAN圏内に存在することを検出する。
ステップS102において、移動機Aは、FOMAネットワークのアクセスポイント(FOMA基地局)から、現在在圏しているFOMA基地局エリアを示すFOMA基地局エリア情報を取得する。
ステップS103において、移動機Aは、取得したFOMA基地局エリア情報が、記憶部13に登録されているか否かについて判定する。
登録されている場合、本動作は、終了し、登録されていない場合、本動作は、ステップS104に進む。
ステップS104において、移動機Aは、記憶部23に登録するために、管理サーバ100に対してWLAN圏内情報を送信する。
第2に、図5を参照して、本実施形態に係る管理サーバ100におけるスキャン指示動作について説明する。
図5に示すように、ステップS201において、管理サーバ100は、移動機AからWLAN圏内情報を取得すると、オペレータネットワーク1から、移動機Aが現在在圏しているFOMA基地局エリアを示すFOMA基地局エリア情報を取得する。
ステップS202において、管理サーバ100は、ステップS201において取得したFOMA基地局エリア情報が、記憶部23に記憶されているか否かについて判定する。
記憶されていると判定された場合、ステップS203において、管理サーバ100は、移動機Aのスキャン状態が「OFF」であるか否かについて判定する。
ここで、管理サーバ100は、各移動機Aについて、スキャンが行われているか否かについて示す「スキャン状態」を保持している。
移動機Aのスキャン状態が「OFF」であると判定された場合、ステップS204において、管理サーバ100は、移動機Aに対して、スキャン開始指示を送信する。
次に、ステップS205において、管理サーバ100は、移動機Aのスキャン状態を「ON」に設定する。ステップS205の処理後、本動作は、ステップS201に戻る。
一方、ステップS202において、記憶されていないと判定された場合、ステップS206において、管理サーバ100は、移動機Aのスキャン状態が「ON」であるか否かについて判定する。
移動機Aのスキャン状態が「ON」であると判定された場合、ステップS207において、管理サーバ100は、移動機Aに対して、スキャン停止指示を送信する。
そして、ステップS208において、管理サーバ100は、移動機Aのスキャン状態を「OFF」に設定する。ステップS208の処理後、本動作は、ステップS201に戻る。
また、ステップS206において、移動機Aのスキャン状態が「ON」ではないと判定された場合、本動作は、ステップS201に戻る。
第3に、図6を参照して、本実施形態に係る移動機Aにおけるスキャン動作について説明する。
図6に示すように、移動機Aは、ステップS301において、管理サーバ100から、スキャン開始指示を受信し、ステップS302において、所定のタイミング(例えば、所定周期)で、WLANスキャンを実施する、すなわち、WLANのアクセスポイントを探索する。
ステップS303において、移動機Aは、管理サーバ100から、スキャン停止指示を受信したか否かについて判定する。
スキャン停止指示を受信した場合、ステップS307において、移動機Aは、WLANスキャンを停止する。
一方、スキャン停止指示を受信しない場合、ステップS304において、移動機Aは、WLAN電波(すなわち、WLANのアクセスポイントからの所定信号)を受信したか否かについて判定する。
WLAN電波を受信した場合、本動作は、ステップS302に戻る。
一方、WLAN電波を受信しなかった場合、移動機Aは、ステップS305において、変数「Count」の値を、1だけインクリメントし、ステップS307において、変数「Count」の値が、所定閾値であるX未満であるか否かについて判定する。
変数「Count」の値がX未満であると判定された場合、本動作は、ステップS302に戻り、一方、変数「Count」の値がX未満でないと判定された場合、本動作は、ステップS307に進む。
第4に、図7を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの動作について説明する。
図7に示すように、ステップS1001において、WLANを介して通信可能な状態にない移動機Aが、所定の場合に、WLANスキャンを実施して、WLANを介して通信可能なエリアに在圏していることを検出する。ここで、移動機Aは、アクセス可能なWLANのアクセスポイントからSSIDを取得する。
ステップS1002において、移動機Aは、現在在圏しているFOMA基地局エリアが記憶部13に登録されているか否かについて判断する。
登録されていると判断された場合、ステップS1003において、移動機Aは、移動機Aの識別情報、SSID(オプション)及びWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に在圏している旨を示す情報を含むWLAN圏内情報を、管理サーバ100に対して送信する。
管理サーバ100は、ステップS1004において、当該移動機Aに係るFOMA基地局エリア情報を取得するためのFOMA基地局エリア情報取得要求を、オペレータネットワーク1に送信し、ステップS1005において、オペレータネットワーク1から、当該移動機Aに係るFOMA基地局エリア情報(FOMA基地局エリアA)を取得する。
ステップS1006において、管理サーバ100は、移動機Aから受信したWLAN圏内情報に含まれる移動機の識別情報及びWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に在圏している旨を示す情報と、オペレータネットワーク1から取得した当該移動機Aに係るFOMA基地局エリア情報(FOMA基地局エリアA)とを関連付けて記憶部23に記憶する。
ステップS1007において、管理サーバ100は、移動機AからのWLAN圏内情報及び当該WLAN圏内情報に対応するFOMA基地局エリア情報の登録が完了した旨を、当該移動機Aに対して通知する。
ステップS1008において、移動機Aは、ステップS1003で送信したWLAN圏内情報(SSID)が管理サーバ100の記憶部23に登録された旨を保存する。
その後、移動機Aは、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)から退出したことを検知した場合、ステップS1009において、移動機Aの識別情報、SSID(オプション)及びWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)から退出した旨を示す情報を含むWLAN圏外情報を、管理サーバ100に対して送信する。
ステップS1010において、管理サーバ100は、受信したWLAN圏外情報に応じて、定期的に、当該移動機Aが在圏しているFOMAネットワーク内のエリアについて監視することを開始する。
管理サーバ100は、ステップS1011において、当該移動機Aが、FOMA基地局エリアA(すなわち、記憶部23に記憶されているWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内エリア、すなわち、第1エリア)に在圏していることを検知した場合、ステップS1012において、当該移動機Aに対して、スキャン開始指示を送信する。
ステップS1013において、移動機Aは、受信したスキャン開始指示に応じて、WLANスキャンを実施することを開始する。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの作用・効果)
本実施形態に係る移動通信システムによれば、FOMAネットワーク及びWLANが混在する環境において、移動機Aの消費電力を抑えつつ、移動機AがWLANの圏外から圏内に移動した際に素早くWLANを掴むことができる。
(変更例1)
図8を参照して、本発明の変更例1に係る移動通信システムについて説明する。以下、本発明の変更例1に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点を主として説明する。
変更例1に係る移動通信システムは、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとは異なり、管理サーバ100を具備しないように構成されている。
また、変更例1では、移動機Aのスキャン処理部15は、記憶部13を参照して、WLAN(第2無線ネットワーク)を介して通信可能なFOMAネットワーク(第1無線ネットワーク)内のエリア(第1エリア)に進入したことを検知した場合に、アクセス可能なWLANのアクセスポイントを探索するように構成されている。
図8を参照して、変更例1に係る移動通信システムの動作について説明する。
図8に示すように、ステップS2001において、WLANを介して通信可能な状態にない移動機Aが、所定の場合に、WLANスキャンを実施して、WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に在圏していることを検出する。ここで、移動機Aは、アクセス可能なWLANのアクセスポイントからSSIDを取得する。
ステップS2002において、移動機Aは、現在在圏しているFOMA基地局エリアが記憶部13に登録されているか否かについて判断する。
登録されていると判断された場合、移動機Aは、ステップS2003において、当該移動機Aに係るFOMA基地局エリア情報を取得するためのFOMA基地局エリア情報取得要求を、オペレータネットワーク1に送信し、ステップS2004において、オペレータネットワーク1から、当該移動機Aに係るFOMA基地局エリア情報(FOMA基地局エリアA)を取得する。
すなわち、変更例1では、移動機Aが、上述の第1の実施形態における管理サーバ100を介さずに、直接、当該移動機Aに係るFOMA基地局エリア情報(FOMA基地局エリアA)を取得する、すなわち、基地局測位を実施するように構成されている。
ステップS2005において、管理サーバ100は、移動機の識別情報及びWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)に在圏している旨を示す情報と、オペレータネットワーク1から取得した当該移動機Aに係るFOMA基地局エリア情報(FOMA基地局エリアA)とを関連付けて記憶部13に記憶する。
その後、移動機Aは、WLANを介して通信可能なエリアから退出したことを検知した場合、ステップS2006において、定期的に、当該移動機Aが在圏しているFOMAネットワーク内のエリアについて監視することを開始する。
移動機Aは、ステップS2007において、FOMA基地局エリアA(すなわち、記憶部13に記憶されているWLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア、すなわち、第1エリア)に在圏していることを検知した場合、ステップS2008において、WLANスキャンを実施することを開始する。
(変更例2)
本発明の変更例2では、管理サーバ20の記憶部23が、WLAN(第2無線ネットワーク)を介して通信可能なFOMAネットワーク(第1無線ネットワーク)内のエリア(第1エリア)を、複数の移動機で共通に管理するように構成されている。
具体的には、管理サーバ20の記憶部23は、同一のオペレータ(プロバイダや通信キャリア等)の通信サービスを利用している複数の移動機同士で、WLAN(第2無線ネットワーク)クを介して通信可能なFOMAネットワーク(第1無線ネットワーク)内のエリア(第1エリア)を共通に管理するように構成されている。
かかる場合、例えば、管理サーバ20の記憶部23は、WLAN圏内情報に含まれているオペレータ(プロバイダや通信キャリア等)の識別情報を用いるように構成されている。
なお、上述の変更例1のように、移動機Aが、基地局測位を行う場合、管理サーバ100は、記憶部23によって管理されている複数の移動機で共通の「WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)」を、プッシュ型通信によって、移動機Aに対して通知するように構成されていてもよい。
変更例2に係る移動通信システムによれば、管理サーバ100(又は、移動機A)は、より効率的に、WLANスキャンを実施することができ、移動機Aの消費電力の低減に繋がる。
(変更例3)
本発明の変更例2では、管理サーバ100の記憶部23は、移動機ごとに或いはFOMA基地局エリア(エリア)ごとに設定期限を管理しており、特定の移動機或いはFOMA基地局エリア(エリア)の設定期限が経過した場合に、当該特定の移動機或いはエリアに対応するWLAN(第2無線ネットワーク)を介して通信可能なFOMAネットワーク(第1無線ネットワーク)内のエリア(第1エリア)の記憶を削除するように構成されている。
例えば、管理サーバ100の記憶部23は、移動機Aに対応する「WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)」を示す情報について、1年経過後に削除するように構成されていてもよい。
また、管理サーバ100の記憶部23は、FOMA基地局エリアAに対応する「WLANを介して通信可能なFOMAネットワーク内のエリア(第1エリア)」を示す情報について、1年経過後に削除するように構成されていてもよい。
変更例3に係る移動通信システムによれば、アクセスポイントの増設やオペレータの変更等に対しても、柔軟に対応して、常時、適切なWLANスキャンを実施することができ、移動機Aの消費電力の低減に繋がる。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動機の機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る管理サーバの機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動機における登録動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る管理サーバにおけるスキャン指示動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る移動機におけるスキャン動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の変更例1に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
符号の説明
1…オペレータネットワーク
A…移動機
11…取得部
12…通知部
13、23…記憶部
14…指示受信部
15…スキャン処理部
16…通信処理部
100…管理サーバ
21…WLAN圏内/圏外情報受信部
22…FOMA基地局エリア情報取得部
24…指示部

Claims (6)

  1. 第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、該第1無線ネットワークを介して通信可能な状態である移動機が、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する移動通信方法であって、
    管理サーバが、記憶部に、前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリアを記憶する工程と、
    前記移動機が、前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリア内に在圏していることを検知した場合に、前記管理サーバに対して第2無線ネットワーク圏内情報を送信し、該第1エリアから退出したことを検知した場合に、該管理サーバに対して第2無線ネットワーク圏外情報を送信する工程と、
    前記管理サーバが、前記記憶部を参照して、前記移動機が前記第1エリアに進入したことを検知した場合に、該移動機に対して、スキャン開始指示を送信する工程と、
    前記移動機が、前記スキャン開始指示に応じて、アクセス可能な前記第2無線ネットワークのアクセスポイントを探索する工程と、
    前記移動機が、探索した前記第2無線ネットワークのアクセスポイントと協働して、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移する工程とを有することを特徴とする移動通信方法。
  2. 前記移動機は、前記移動機の記憶部に前記第2無線ネットワーク圏内情報が登録されているか否か判断し、前記登録がない場合には、前記第2無線ネットワーク圏内情報を前記管理サーバに送信する請求項1に記載の移動通信方法。
  3. 前記移動機は、前記第2無線ネットワークのアクセスポイントのスキャン回数をカウントし、前記スキャン回数が所定閾値を超えた場合、前記第2無線ネットワークのアクセスポイントのスキャンを停止する請求項1に記載の移動通信方法。
  4. 第1無線ネットワーク及び第2無線ネットワークが混在する環境において、該第1無線ネットワークを介して通信可能な状態から、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移することが可能な移動機であって、
    前記第2無線ネットワークを介して通信可能な前記第1無線ネットワーク内の第1エリア内に在圏していることを検知した場合に、管理サーバに対して第2無線ネットワーク圏内情報を送信し、該第1エリアから退出したことを検知した場合に、該管理サーバに対して第2無線ネットワーク圏外情報を送信するように構成されている通知部と、
    前記管理サーバから受信したスキャン開始指示に応じて、アクセス可能な前記第2無線ネットワークのアクセスポイントを探索するように構成されているスキャン処理部と、
    探索した前記第2無線ネットワークのアクセスポイントと協働して、該第2無線ネットワークを介して通信可能な状態に遷移するように構成されている通信処理部とを具備し、
    前記第2無線ネットワーク圏内情報は、前記移動機の識別情報、及び、前記第1エリア内に在圏している旨を示す情報を含み、
    前記第2無線ネットワーク圏外情報は、前記移動機の識別情報、及び、前記第1エリアから退出した旨を示す情報を含むことを特徴とする移動機。
  5. 前記通知部は、記憶部に前記第2無線ネットワーク圏内情報が登録されているか否か判断し、前記登録がない場合には、前記第2無線ネットワーク圏内情報を前記管理サーバに送信する請求項4に記載の移動機。
  6. 前記スキャン処理部は、前記第2無線ネットワークのアクセスポイントのスキャン回数をカウントし、前記スキャン回数が所定閾値を超えた場合、前記第2無線ネットワークのアクセスポイントのスキャンを停止する請求項4に記載の移動機。
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