JP4926600B2 - トグルバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、レバーの揺動操作により弁体を開閉作動するトグルバルブに係り、特に、弁体の開閉状態に係らずレバーのガタを好適に抑制し得るトグルバルブに関する。
薬液等の流体が流通する流体通路には、レバー等を手動操作することにより流体通路を開閉し、被供給対象物に対して流体を供給または供給停止する開閉バルブが配置されており、このような開閉バルブとしては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されたトグルバルブが知られている。このトグルバルブは、本体部から突出して設けられたレバーを、手動により揺動操作することで流体通路を開閉するように構成されている。
特許文献1に記載されたトグルバルブは、一次側流路、一次側流路に弁室を介して連通する二次側流路および弁室を形成する弁座を備える弁ハウジングを有しており、弁ハウジングの内部には主軸が摺動自在に装着されている。主軸の一端側には、弁座に接触する閉弁位置と弁座から離れる開弁位置とに移動自在の樹脂製の弁体が装着されており、主軸の他端側は弁ハウジングを貫通して外部に延出され、この延出部にはレバーの一端側が揺動自在にピン結合されている。主軸は弁ハウジングの内部に設けられたコイルスプリングにより弁座側に押し付けられており、レバーが弁ハウジングに対して倒れた状態のもとで、コイルスプリングの弾性力によって弁体が閉弁位置となるようになっている。一方、コイルスプリングの弾性力に抗してレバーを揺動操作して起立させることにより、主軸とレバーとのピン結合部が弁座側とは反対側に変位して、これにより主軸が引き上げられて弁体が開弁位置となるようになっている。
特許文献2に記載されたトグルバルブは、レバーがピン結合される主軸と弁体が装着されるロッドとを同軸状のカップリングを介して連結するようにしており、上記特許文献1に記載されたものに比して、特許文献1の主軸に相当する部材をレバー側と弁体側とで別体としている点が異なっている。この特許文献2に記載されたトグルバルブにおいても、上記特許文献1と同様の動作をするように構成されている。
上記特許文献1および特許文献2に記載されたトグルバルブは、何れもレバーが倒れた状態、つまり、弁体が閉弁位置となる状態において、レバーの揺動方向に対して所定のガタを有しており、このガタを有することによりコイルスプリングの弾性力を確実に弁体に伝達して、当該弁体を確実に閉弁位置にすることができるようにしている。
実開平05−077677号公報 実開平05−050271号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に記載されたトグルバルブによれば、レバーの揺動方向に所定のガタを有しているため、トグルバルブをレバーが下方側に向くように流体通路に配置するような場合には、上記ガタによってレバーが自重で傾斜した状態となる。したがって、傾斜したレバーに手などが接触しやすいという問題があるばかりか、レバーの傾斜により弁体が開弁位置または閉弁位置にあるのか、外部からの目視によってその判断が困難になるといった問題があった。上記特許文献1に記載されたトグルバルブによれば、レバーと弁体とが主軸を介して直結しているため、レバーに接触する等してレバーに弁座に向かう方向と逆の方向に外力が加わると、主軸も弁座に向かう方向と逆の方向に移動し、不用意に弁体が開き、薬液等の流体が二次側流路に流れてしまうことがあった。また、レバーに弁座に向かう方向に外力が加わると、主軸にも弁座に向かう方向の外力が加わり、弁体や弁座が損傷したりすることがあった。
このようなガタを無くすために、例えば、トグルバルブを構成する主軸等の構成部品を精度良く成形する等して寸法公差を小さくすることが考えられるが、この場合、各構成部品の製造コストが嵩むばかりか、各構成部品の熱膨張率の差により、使用環境温度によっては弁体の弁座に対する密着度合いがばらつき、その結果、弁体のシール性能がばらつくといった問題が生じ得る。
本発明の目的は、レバーのガタを無くすことができ、レバーが外力を受けても不用意に弁体が開いたり、弁体や弁座が損傷したりしないようにするとともに、使用環境温度に係らず弁体のシール性能を確保し得るようにする。
本発明のトグルバルブは、一次側流路、当該一次側流路に弁室を介して連通する二次側流路および前記弁室を形成する弁座を備える弁ハウジングと、前記弁座に接触する閉弁位置と前記弁座から離れる開弁位置とに移動自在に前記弁ハウジングに設けられる弁体と、前記弁ハウジングに軸方向に往復動自在に装着され、全開位置のときに前記弁体に係合して前記弁体を開弁位置に位置決めし、全閉位置のときには前記弁体との係合を解く主軸と、前記主軸に揺動自在にピン結合されて揺動時に前記主軸を軸方向に移動し、前記弁ハウジングに接触する全閉位置決め面を備えるレバーと、前記弁体に前記弁座に向かう方向の弾性力を付勢し、当該弾性力は、前記弁体が全閉位置にあるときに、前記弁体を前記弁座に密着させる押圧力となる第1の弾性体と、前記主軸に前記弁座に向かう方向の弾性力を付勢し、当該弾性力は、前記弁体が全閉位置にあるときに、前記主軸を介して前記全閉位置決め面を前記弁ハウジングに押し付ける押付力となる第2の弾性体とを有することを特徴とする。
本発明のトグルバルブは、前記第1の弾性体の弾性力を前記第2の弾性体の弾性力よりも大きい値にしたことを特徴とする。
本発明のトグルバルブによれば、レバーの全閉位置決め面と弁ハウジングとが接触する弁体の閉弁状態において、第2の弾性体がその弾性力によって主軸を介してレバーの全閉位置決め面を弁ハウジングに押し付けるので、レバーの全閉位置決め面と弁ハウジングとの接触を保持してレバーのガタを無くすことができる。したがって、レバーに接触する等してレバーに弁座に向かう方向の外力が加わったとしても、レバーの全閉位置決め面は弁ハウジングに接触しているので、主軸に外力は伝達されず、弁体や弁座が損傷することを抑制できる。また、トグルバルブをレバーが下方側に向くように配置したとしてもレバーは傾斜せず、レバーへの接触等を抑制できるとともに、弁体の開閉状態を外部から容易に確認することができる。さらに、弁体と主軸とを第1の弾性体および第2の弾性体の弾性力によりそれぞれ独立して弁座側に付勢するので、弁体と主軸とを所定の遊びを持たせて動作させることができ、したがって、レバーに接触する等してレバーに弁座に向かう方向と逆の方向に外力が加わって主軸が移動したとしても、弁体が不用意に開くことが抑制され、流体が二次側流路に流れてしまうことを抑制できる。また、弁体と主軸とを所定の遊びを持たせて動作させることができるので、使用環境温度に係らず弁体のシール性能を確保することができる。
本発明のトグルバルブによれば、第1の弾性体の弾性力を第2の弾性体の弾性力よりも大きい値に設定したので、第1の弾性体により弁体を弁座に対して十分な大きさの弾性力で付勢して、弁体のシール性能を確保することができるとともに、第2の弾性体の弾性力をレバーが傾斜しない程度の最小限の弾性力とすることができるので、レバーの揺動操作の操作力が必要以上に大きくなることを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明におけるトグルバルブの断面図を、図2は図1の主要部を拡大して示す部分拡大断面図を、図3は図2のレバーの初期作動状態を説明する動作説明図を、図4は図2のレバーの開弁作動状態を説明する動作説明図をそれぞれ表している。
トグルバルブ10は、薬液等の流体が流通する流体通路(図示せず)に配置され、この流体通路を開閉するものである。このトグルバルブ10は、流体通路の上流側を形成する一次側流路21と、流体通路の下流側を形成する二次側流路22とを有する弁ハウジングとしてのバルブ本体20を備えており、バルブ本体20の一次側流路21と二次側流路22との間には、環状の弁座23が形成されている。
バルブ本体20の図中左右方向における両側には、流体通路としてのチューブ配管(図示せず)がそれぞれ装着される配管装着部24,25が設けられている。これらの各配管装着部24,25は、チューブ配管が嵌合される嵌合筒部24a,25aと、これらの各嵌合筒部24a,25aに嵌合されるチューブ配管を各嵌合筒部24a,25aとの間で締め付けることにより抜け止めを行う抜け止めキャップ24b,25bとから構成されている。バルブ本体20の図中上方側には、弁座23と同心状に周方向に沿う環状凹部26が形成されており、この環状凹部26の底部側(図中下方側)には、図中上方側に向けて微少量突出する環状凸部27が形成されている。
バルブ本体20には、バルブ本体20とともに本発明の弁ハウジングを構成する有底筒状のカバー30が装着されている。カバー30の内側には段付形状の弁室31が形成されており、この弁室31は、大径壁部32,中径壁部33および小径壁部34によって画成されている。大径壁部32と中径壁部33との間には第1段差部36が形成され、中径壁部33と小径壁部34との間には第2段差部37が形成されており、カバー30の底部38には貫通孔39が設けられている。カバー30の開口側(図中下方側)には、環状の装着突起部35が一体的に形成されており、この装着突起部35は、バルブ本体20に形成された環状凹部26に嵌合するようになっている。
弁室31の内部には、弁座23に接触する閉弁位置と弁座23から離れる開弁位置とに移動自在な略円盤状のダイヤフラム40が設けられており、このダイヤフラム40は、例えば、フッ素樹脂等の合成樹脂により形成されている。ダイヤフラム40は、本発明における弁体を構成しており、弁座23に対して接触または離れることにより、一次側流路21と二次側流路22との間を開閉するようになっている。
ダイヤフラム40は、その中心部分に設けられる固定部41と、固定部41から径方向外側に延出して設けられ、弁座23に対して接触または離れる弁本体42と、弁本体42から径方向外側に延出する薄膜部43と、薄膜部43の外周側に設けられる環状固定部44とを備えている。環状固定部44は、薄膜部43よりも肉厚に形成されており、環状固定部44上に配置される板状の固定環45を介してカバー30の装着突起部35により図中下方側へ押圧されている。環状固定部44は、環状凹部26に形成された環状凸部27によって弾性変形されることにより、ダイヤフラム40の脱落を防止するとともに、ダイヤフラム40のシール性能(密封性能)を確保している。
カバー30の大径壁部32には、ダイヤフラム40の固定部41が装着されるとともにダイヤフラム40と一体的にダイヤフラム40の開閉方向(図中上下方向)に変位する有底筒状のバルブ装着部材50が摺動するようになっている。このバルブ装着部材50は、外周側に突出して大径壁部32に摺接する環状のフランジ部51と、ダイヤフラム40の固定部41がねじ結合され、バルブ装着部材50の内周壁部52に固定される筒状部材53と、バルブ装着部材50の図中上方側の底壁部54に形成される摺動孔55とを有している。このバルブ装着部材50は、ダイヤフラム40および筒状部材53とともに本発明における弁体を構成している。
バルブ装着部材50のフランジ部51とカバー30の第2段差部37との間には、第1の弾性体としての第1コイルスプリング56が所定のセット荷重をもって装着されており、この第1コイルスプリング56の弾性力によって、バルブ装着部材50,ダイヤフラム40および筒状部材53は、弁座23に向かう方向(閉弁方向)に常時付勢されている。
第1コイルスプリング56の弾性力(ばね力)は、バルブ装着部材50を介してダイヤフラム40の弁本体42を弁座23に対して十分な押圧力で付勢可能な弾性力に設定されている。これにより、弁本体42と弁座23とを相互に密着させて、ダイヤフラム40が一次側流路21から所定の流体圧力を受けたとしても開弁することは無く、したがって、弁本体42の十分なシール性能が確保されている。
バルブ装着部材50の底壁部54に設けられる摺動孔55には、ダイヤフラム40の開閉方向に棒状に延びるとともに弁室31内を軸方向に自在に往復動する主軸60が装着されている。この主軸60の一端側(図中上方側)は、カバー30の貫通孔39を貫通してカバー30の外部に突出されており、主軸60の他端側(図中下方側)には、バルブ装着部材50の内周壁部52に摺接する摺接フランジ61が形成されている。
摺接フランジ61は、バルブ装着部材50に対する主軸60の図中上方側への相対変位量が、摺接フランジ61とバルブ装着部材50とが係合するまでの長さ寸法L以上となったときにダイヤフラム40を開弁させ、ダイヤフラム40が全開位置にあるときに、ダイヤフラム40を開弁位置に位置決めするようになっている。一方、ダイヤフラム40が全閉位置にあるときには、摺接フランジ61のバルブ装着部材50との係合が解かれた状態となるようになっている。
主軸60の摺接フランジ61よりも図中上方側で、かつ、バルブ装着部材50から突出した部分には、環状段差部62が形成されており、この環状段差部62には環状のばね座63が装着されている。このばね座63とカバー30の底部38との間には、第2の弾性体としての第2コイルスプリング64が所定のセット荷重をもって装着されており、この第2コイルスプリング64の弾性力によって主軸60は弁座23に向かう方向に常時付勢されている。
第2コイルスプリング64の弾性力(ばね力)は、第1コイルスプリング56の弾性力よりも小さい値に設定されており、具体的には、後述の操作レバー70を、主軸60を介して弁座23側に引き寄せ、図示した状態からトグルバルブ10を上下方向に反転させたとしても、操作レバー70が自重で傾斜しない程度の弾性力に設定されている。
主軸60の一端側(図中上方側)で、かつ、カバー30の弁室31から突出する突出部には、操作レバー(レバー)70の一端側(図中左方側)が揺動自在にピン結合される回動ピン65が貫通して固定されている。操作レバー70は、主軸60を挟み込むスリット71と、操作者が把持する等して操作レバー70を揺動操作する把持部72とを備え、この操作レバー70は、カバー30の図中上方の平面部P上に配置されている。そして、操作レバー70は、回動ピン65を回動支点として図2ないし図4に示すように平面部P上で揺動操作されることにより、主軸60を弁座23側とは反対側(図中上方側)に移動するようになっている。
操作レバー70のスリット71側には、図2に示す状態においてカバー30の平面部Pと接触する全閉位置決め面としての平行部73と、図4示す状態においてカバー30の平面部Pと接触する全開位置決め面としての傾斜部74とが設けられている。平行部73は、図2に示すようにカバー30の平面部Pに接触状態となることによりダイヤフラム40が全閉位置にある状態にし、傾斜部74は、図4に示すようにカバー30の平面部Pに接触状態となることによりダイヤフラム40が全開位置にある状態にするようになっている。
次に、以上のように構成した本発明におけるトグルバルブ10の動作について図面を用いて詳細に説明する。
図2に示すように、操作レバー70の平行部73がカバー30の平面部Pに接触状態にある場合、つまり、ダイヤフラム40が全閉位置にある場合には、ダイヤフラム40は第1コイルスプリング56の弾性力によってバルブ装着部材50を介して弁座23に向けて付勢された状態となっている。一方、主軸60は第2コイルスプリング64の弾性力によって弁座23に向けて付勢されており、このとき、主軸60の摺接フランジ61は、バルブ装着部材50の内周壁部52に対して、その軸方向の約中央部分に位置している。したがって、主軸60はバルブ装着部材50に対して図中上下方向に相対変位可能な状態、つまり、主軸60はバルブ装着部材50に対して独立して動作可能な状態となっている。
図2に示す状態において、操作レバー70には第2コイルスプリング64の弾性力が主軸60を介して加えられているため、操作レバー70は弁座23側に引き寄せられ、操作レバー70の平行部73がカバー30の平面部Pに接触して押し付けられた状態となっている。したがって、例えば、チューブ配管の配置の都合等により操作レバー70が図中下方に向くようにトグルバルブ10を配置せざるを得ない場合であっても操作レバー70は傾斜することが無い。
また、操作レバー70を図中下方に向くようにトグルバルブ10を配置した状態において、仮に、操作レバー70に操作者が接触する等して操作レバー70を揺動させる方向に外力が作用したとしても、主軸60はバルブ装着部材50に対して独立して動作できる状態にあるので、操作レバー70は、図示する遊び範囲A(初期動作状態)で揺動することができる。このように、トグルバルブ10は、操作レバー70の遊び範囲Aを有するので、不用意にダイヤフラム40が開弁することを抑制することができる。なお、この遊び範囲Aでの操作レバー70の揺動は、長さ寸法Lの範囲での主軸60の変位と対応している。
図2に示す状態(閉弁状態)から手動により操作レバー70を揺動操作して図中上方側へ起立させると、まず、操作レバー70は遊び範囲Aの範囲で揺動して図3に示す状態となる。このとき、操作レバー70は、第2コイルスプリング64の弾性力に抗して主軸60に設けられた回動ピン65を中心に揺動し、これにより、操作レバー70と主軸60との回動支点(ピン結合部)が図中上方へ変位する。このとき、操作者には操作力として第2コイルスプリング64の弾性力が作用するが、第2コイルスプリング64の弾性力は上述のように第1コイルスプリング56よりも小さく設定されているので、比較的弱い操作力で操作することができる。
主軸60の軸方向(図中上方)への移動に伴い、主軸60の摺接フランジ61はバルブ装着部材50の内周壁部52を底壁部54に当接するまで、つまり、長さ寸法Lの距離を摺動する。この間、バルブ装着部材50には操作レバー70の操作力が伝達されないので、ダイヤフラム40は、第1コイルスプリング56の付勢力によって弁座23に対して閉弁した状態となっている。
図4に示すように、操作レバー70をさらに傾斜させる方向に力を加えて揺動操作すると、操作レバー70の傾斜範囲が、遊び範囲Aを超えて開弁動作範囲B(開弁動作状態)に移行する。操作レバー70の開弁動作範囲Bへの移行により、主軸60の摺接フランジ61がバルブ装着部材50の底壁部54に当接した状態で、バルブ装着部材50を第1コイルスプリング56の弾性力に抗して図中上方へ引き上げる。このとき、操作者には、第1コイルスプリング56と第2コイルスプリング64との弾性力が作用することになる。
バルブ装着部材50の図中上方への移動により、ダイヤフラム40は弁座23から離れてバルブ本体20の一次側流路21と二次側流路22とが連通される。これにより、流体通路を流通する流体を、図示しない被供給部材に対して供給することができるようになる。そして、操作レバー70の傾斜部74とカバー30の平面部Pとが接触状態となるまで操作レバー70の揺動操作を続けることにより傾斜部74と平面部Pとを接触させ、ダイヤフラム40を開弁位置に位置決めする。
ここで、操作レバー70が開弁動作範囲Bを超えて揺動操作されることにより、第1コイルスプリング56,第2コイルスプリング64およびダイヤフラム40が損傷すること等を防止するために、バルブ装着部材50のフランジ部51がカバー30の第1段差部36に当接するようになっている。このように、バルブ装着部材50のフランジ部51とカバー30の第1段差部36とは、操作レバー70の所定以上の揺動操作を規制するストッパとして機能するものである。
図4に示す状態(開弁状態)から閉弁状態に戻す場合には、操作レバー70を操作し、第1コイルスプリング56と第2コイルスプリング64との弾性力により傾斜部74と平面部Pとの接触状態を解放するようにする。これにより、第1コイルスプリング56の弾性力によってバルブ装着部材50が弁座23に向けて付勢されてダイヤフラム40が弁座23に接触する。そして、ダイヤフラム40が弁座23に接触することにより、バルブ本体20の一次側流路21と二次側流路22とが遮断されて、流体通路を流通する流体の被供給部材に対する供給が停止される。その後、第2コイルスプリング64の弾性力が主軸60を介して操作レバー70の平行部73を平面部Pに引き寄せ、その結果、操作レバー70の平行部73と平面部Pとが接触状態となりその状態が保持されるようになる。
以上詳述したように、本発明に係るトグルバルブ10によれば、操作レバー70の平行部73とカバー30の平面部Pとが接触するダイヤフラム40の閉弁状態において、第2コイルスプリング64がその弾性力によって主軸60を介して平行部73を平面部Pに押し付けるので、平行部73と平面部Pとの接触を保持して操作レバー70のガタを無くすことができる。したがって、操作レバー70に接触する等して操作レバー70に弁座23に向かう方向の外力が加わったとしても、操作レバー70の平行部73はカバー30の平面部Pに接触しているので、主軸60に外力は伝達されず、ダイヤフラム40や弁座23が損傷することを抑制できる。
また、トグルバルブ10を操作レバー70が下方側に向くように配置したとしても操作レバー70は傾斜せず、操作レバー70への接触等を抑制できるとともに、ダイヤフラム40の開閉状態を外部から容易に確認することができる。
さらに、ダイヤフラム40と主軸60とを第1コイルスプリング56および第2コイルスプリング64の弾性力によりそれぞれ独立して弁座23側に付勢するので、ダイヤフラム40と主軸60とを所定の遊びを持たせて動作させることができる。したがって、操作レバー70に弁座23に向かう方向と逆の方向に外力が加わったとしても、ダイヤフラム40が不用意に開くことが抑制され、薬液等が二次側流路22に流れてしまうことを抑制できる。
また、ダイヤフラム40と主軸60とを所定の遊びを持たせて動作させることができるので、各構成部品の寸法誤差を吸収しつつダイヤフラム40のシール性能を確保することができる。したがって、各構成部品を精度良く製造する必要が無くなり、また、使用環境温度等に係らず熱膨張率の差の異なる各構成部品を採用することができ、ひいては、製造コストの低減を図ることができる。
さらに、本発明に係るトグルバルブ10によれば、第1コイルスプリング56の弾性力を第2コイルスプリング64の弾性力よりも大きい値に設定したので、第1コイルスプリング56によりダイヤフラム40を弁座23に対して十分な大きさの弾性力で付勢して、ダイヤフラム40のシール性能を確保することができる。一方、第2コイルスプリング64の弾性力を操作レバー70が傾斜しない程度の最小限の弾性力とすることができるので、操作レバー70の揺動操作の操作力が必要以上に大きくなることを抑制することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態においては、トグルバルブ10を薬液等の流体が流通する流体通路に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、圧縮空気等の流体が流通する流体通路に設けることもできる。
また、上記実施の形態においては、トグルバルブ10を、符号21で示す流路を一次側流路とし、符号22で示す流路を二次側流路として用いた場合を示したが、本発明はこれに限らず、符号21で示す流路を二次側流路とし、符号22で示す流路を一次側流路として用いることもできる。
さらに、上記実施の形態においては、ダイヤフラム40の開弁位置で操作レバー70を操作することで第1コイルスプリング56および第2コイルスプリング64の弾性力によりダイヤフラム40が閉弁位置に戻るものを示したが、本発明はこれに限らず、操作レバー70のスリット71の形状を適宜変更することにより、操作レバーから手を離すことで閉弁状態にできるようにしても良い
また、上記実施の形態においては、操作レバー70の傾斜部74を全開位置決め面としたものを示したが、本発明はこれに限らず、バルブ装着部材50のフランジ部51における上面部を全開位置決め面としても良い。この場合、このフランジ部51の上面部がカバー30の第1段差部36に当接することで、ダイヤフラム40を開弁位置に位置決めすることができる。
さらに、上記実施の形態においては、第1の弾性体および第2の弾性体として、第1コイルスプリング56および第2コイルスプリング64を用いたものを示したが、本発明はこれに限らず、コイルスプリングに変えて、例えば、非金属材料のゴム等よりなる筒状のゴムクッションを用いることもできる。
また、上記実施の形態においては、弁体としてダイヤフラム40を用いたものを示したが、本発明はこれに限らず、弁座23を閉弁することができる弁体であれば、例えば、ポペットタイプ等の他の弁体を用いることもできる。
さらに、上記実施の形態においては、第1の弾性体の弾性力を第2の弾性体の弾性力よりも大きい値に設定したものを示したが、本発明はこれに限らず、第2の弾性体の弾性力を第1の弾性体の弾性力と同等か、それ以上の大きな値に設定するようにしても構わない。例えば、採用するレバーが長尺で比較的重量が重い場合には、第2の弾性体の弾性力を第1の弾性体の弾性力よりも大きい値に設定することもできる。
本発明におけるトグルバルブの断面図である。 図1の主要部を拡大して示す部分拡大断面図である。 図2のレバーの初期作動状態を説明する動作説明図である。 図2のレバーの開弁作動状態を説明する動作説明図である。
符号の説明
10 トグルバルブ
20 バルブ本体(弁ハウジング)
21 一次側流路
22 二次側流路
23 弁座
30 カバー(弁ハウジング)
31 弁室
40 ダイヤフラム(弁体)
50 バルブ装着部材(弁体)
56 第1コイルスプリング(第1の弾性体)
60 主軸
64 第2コイルスプリング(第2の弾性体)
70 操作レバー(レバー)
73 平行部(全閉位置決め面)
74 傾斜部(全開位置決め面)

Claims (2)

  1. 一次側流路、当該一次側流路に弁室を介して連通する二次側流路および前記弁室を形成する弁座を備える弁ハウジングと、
    前記弁座に接触する閉弁位置と前記弁座から離れる開弁位置とに移動自在に前記弁ハウジングに設けられる弁体と、
    前記弁ハウジングに軸方向に往復動自在に装着され、全開位置のときに前記弁体に係合して前記弁体を開弁位置に位置決めし、全閉位置のときには前記弁体との係合を解く主軸と、
    前記主軸に揺動自在にピン結合されて揺動時に前記主軸を軸方向に移動し、前記弁ハウジングに接触する全閉位置決め面を備えるレバーと、
    前記弁体に前記弁座に向かう方向の弾性力を付勢し、当該弾性力は、前記弁体が全閉位置にあるときに、前記弁体を前記弁座に密着させる押圧力となる第1の弾性体と、
    前記主軸に前記弁座に向かう方向の弾性力を付勢し、当該弾性力は、前記弁体が全閉位置にあるときに、前記主軸を介して前記全閉位置決め面を前記弁ハウジングに押し付ける押付力となる第2の弾性体とを有することを特徴とするトグルバルブ。
  2. 請求項1記載のトグルバルブにおいて、前記第1の弾性体の弾性力を前記第2の弾性体の弾性力よりも大きい値にしたことを特徴とするトグルバルブ。
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