JP4922900B2 - 垂直加速型飛行時間型質量分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微量化合物の定量分析、定性一斉分析、および試料イオンの構造解析分野に用いられる垂直加速型飛行時間型質量分析装置に関する。
[飛行時間型質量分析計(TOFMS)]
TOFMSは、一定量のエネルギーを与えてイオンを加速・飛行させ、検出器に到達するまでに要する時間からイオンの質量電荷比を求める質量分析装置である。TOFMSでは、イオンを一定のパルス電圧Vaで加速する。このとき、イオンの速度vは、エネルギー保存則から、
mv2/2 = qeVa ………(1)
v = √(2qeV/m) ………(2)
と表わされる(ただしm:イオンの質量、q:イオンの電荷、e:素電荷)。
一定距離Lの後に置いた検出器には、飛行時間Tで到達する。
T = L/v = L√(m/2qeV) ………(3)
式(3)により、飛行時間Tがイオンの質量mによって異なることを利用して、質量を分離する装置がTOFMSである。図1に直線型TOFMSの一例を示す。また、イオン源と検出器の間に反射場を置くことにより、エネルギー収束性の向上と飛行距離の延長を可能にする反射型TOFMSも広く利用されている。図2に反射型TOFMSの一例を示す。
[垂直加速型TOFMS]
TOFMSは、質量電荷比の違いをある時間始点からの経過時間として分析するため、イオン加速部にてパルス的にイオンを加速しなければならない。そのため、レーザー照射などによりパルス的にイオン化を行なうイオン化法との相性が非常に良い。しかしながら、質量分析法のイオン化法には、電子衝撃(EI)、化学イオン化(CI)、エレクトロスプレー(ESI)、大気圧化学イオン化(APCI)といった連続的にイオンを生成するイオン化法も数多くある。これらのイオン化法とTOFMSを組み合わせるために開発されたのがOrthogonal Acceleration(垂直加速法)である。
図3に垂直加速法を用いたTOFMS(以下垂直加速型TOFMS)の概念図を示す。連続的にイオンを生成するイオン源から生成したイオンビームは、数10eVの運動エネルギーで垂直加速部に連続的に輸送される。垂直加速部では10kV程度のパルス電圧を印加し、イオンをイオン源からの輸送方向に対して垂直方向に加速する。パルス電圧印加後、イオンが検出器に到達するまでの時間が、イオンの質量により異なることから、質量分離を行なう。
特許第3354427号公報
[従来技術の問題点]
垂直加速型TOFMSは、イオン源をグランドポテンシャル付近に設置できることが1つのメリットである。そのため、TOFMS部の飛行空間は、正イオンであれば−5k〜−10kV程度の電圧にフローティングされる。この電圧は多くの場合、検出器の耐電圧特性で制限されるという問題があった。
また、フローティングされた検出器とグランド電位のデータ収集系をコンデンサでカップリングする方法があるが、この方法では高強度のイオンが検出されるとその直後にスペクトル上のベースラインが下がり、定量性を著しく損なうという問題があった。
[本発明の目的]
本発明の目的は、上述した点に鑑み、イオン検出器の耐電圧性能に左右されない垂直加速型TOFMSを提供することにある。そのためには、垂直加速型TOFMSのTOF加速の直前にポテンシャルリフト機構(特許文献1)を導入することで、従来の垂直加速型TOFMSの問題点を解決することができる。これにより、
(1)イオン源、検出系ともにグランド電位付近に配置できるので、取り扱いが容易になる。
(2)TOFMSの性能は、初期エネルギー分布を加速電圧で除した値で左右されるので、イオン加速部での初期エネルギー分布が一定であれば、加速電圧を高くすることによりこの値を小さくできる。
(3)イオンの加速電圧の制限を取り除くことで、検出器の感度向上が期待できる。
(4)従来の電圧フローティングさせた検出系のコンデンサカップリングの問題を回避でき、定量性を向上できる。
などのメリットを享受できる。
この目的を達成するため、本発明にかかる垂直加速型TOFMSは、
サンプルをイオン化するイオン源と、
生成したイオンが内部に導入される導電性の箱と、
前記導電性の箱の内部または後段に置かれ、測定の起点となる信号に同期してイオンをパルス的に加速するイオン加速手段と、
イオンの加速に同期してイオンを検出するイオン検出手段と
を備えた垂直加速型飛行時間型質量分析装置において、
前記導電性の箱にはイオンの入射口および出射口が設けられ、
前記導電性の箱に印加される電圧は、測定の起点となる信号に同期してスイッチングされることを特徴としている。
また、前記スイッチングにより、前記導電性の箱にイオンが入射後、前記導電性の箱に電圧がONされ、前記導電性の箱からイオンが出射後、前記導電性の箱の電圧がOFFされることを特徴としている。
また、前記導電性の箱の内部にイオンの拡散を防止するイオンガイドを設けたことを特徴としている。
また、前記導電性の箱の内部にイオンビームをイオンの飛行方向に圧縮するイオンビーム圧縮手段を設けたことを特徴としている。
また、前記イオン加速手段と前記イオン検出手段との間にイオンの反射場を設けたことを特徴としている。
また、前記イオン加速手段と前記イオン検出手段との間に扇形電場を設けたことを特徴としている。
本発明の垂直加速型TOFMSによれば、
サンプルをイオン化するイオン源と、
生成したイオンが内部に導入される導電性の箱と、
前記導電性の箱の内部または後段に置かれ、測定の起点となる信号に同期してイオンをパルス的に加速するイオン加速手段と、
イオンの加速に同期してイオンを検出するイオン検出手段と
を備えた垂直加速型飛行時間型質量分析装置において、
前記導電性の箱にはイオンの入射口および出射口が設けられ、
前記導電性の箱に印加される電圧は、測定の起点となる信号に同期してスイッチングされるので、
前記イオン検出手段の耐電圧性能に左右されない垂直加速型TOFMSを提供することが可能になった。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の全ての実施例では、正イオンを測定することを考えている。負イオンの測定には、電圧の極性を逆にすれば良い。また、以下の全ての実施例では、イオン加速部と検出器の間に反射場を配置した反射型TOFMSを例に挙げているが、反射場のない直線型TOFMSや、イオン加速部と検出器の間に1個以上の扇形電場を配置したらせん型TOFMSなど、どのようなタイプのTOFMSに対しても適用可能である。また、以下の全ての実施例では、パルス加速電極によりイオンを押し出す形となっているが、同等の加速電場が得られれば、イオンビーム入射位置より検出部に近い側にパルス加速電極を配置してイオンを引き出す形や、イオンビーム入射位置を挟む形で押し出しパルス電極と引き出しパルス電極を配置する形でも良い。
[実施例1]
図4〜8は本発明にかかる第1の実施の形態例を示す図である。本実施例では、TOFMSの垂直加速部がポテンシャルリフトと呼ばれる電圧を印加可能でかつ内部が一様電位となるように構成された金属製の箱の中に収納されている。ただし、イオンビーム進入路に対面する部分およびパルス加速部2においてイオンが出射する部分のポテンシャルリフト壁面は、メッシュになっている。それ以外は、従来の反射型TOFMSと同じ構成である。
本実施例は以下のように動作する。まず、図4に示すように、図示しない連続的にイオンを生成するイオン源で生成したイオンビームが、図示しないイオンガイドなどのイオン輸送系を介してポテンシャルリフト機構1に到達する。
このとき、イオン源、イオン輸送系、ポテンシャルリフト機構1、およびパルス加速部電極3は接地電位近傍に設定されており、イオンビームはメッシュを通ってポテンシャルリフト機構1にスムーズに進入できる。
次に図5と図8に示すように、イオンビームがある程度進入したt1の段階で発せられるトリガー信号に同期させて、ポテンシャルリフト機構1に電圧を印加し、その電位を短時間で接地電位からVL(+10kV程度)まで上昇させる。これにより、ポテンシャルリフト機構1内のイオンのポテンシャルはVLに高まる。この間、イオン源からのイオンビームはポテンシャルリフトの入口に配置されたメッシュで反射され、ポテンシャルリフト機構1に進入できなくなる。またこのとき、パルス加速部電極3にはポテンシャルリフト機構1への電圧印加に同期させて、VLの電圧が印加される。
次に図6と図8に示すように、ポテンシャルリフト機構1中のポテンシャルがVLに高められたイオンビームは、さらに進入してパルス加速部2に到達する。イオンビームがパルス加速部2に到達したt2のタイミングでパルス加速部電極3にパルス電圧VP(VP−VLが数kVとなる程度。なお数kVとは、1kVよりも高く10kVよりは低い電圧を意味する)を印加すると、イオンビームはメッシュを通過してポテンシャルリフト機構1の外部に押し出され、イオンの飛行時間測定が開始される。
パルス加速部電極3へパルス電圧VPが印加されると、図7に示すように、イオンビームは、VPに設定されたパルス加速部電極3、VLに近い電圧に固定された第1の加速電極4、接地電位近傍に固定された第2の加速電極5で挟まれた領域を通過する際に加速され、反射場6で反射されて検出器7に到達する。
次に図8に示すように、イオンビームが第1の加速電極4を通過した後のタイミングt3で、ポテンシャルリフト機構1の電位を接地電位に再び戻しても良い。それにより、イオン源からのイオンビームは再びポテンシャルリフト機構1のメッシュを通過して、ポテンシャルリフト機構1の内部に進入し始める。パルス加速部電極3の電位は、ポテンシャルリフト機構1の電位変化に同期させて再び接地電位近傍に戻す。
ポテンシャルリフト機構1とパルス加速部電極3の電位は、結局、図8に示すような電位変化を飛行時間測定毎に繰り返すこととなる。以上のような動作を繰り返すことによって、イオンの飛行時間測定を連続的に行なうことができる。
[実施例2]
図9は本発明にかかる第2の実施の形態例を示す図である。本実施例では、TOFMSの垂直加速部の前段に、ポテンシャルリフトと呼ばれる電圧を印加可能でかつ内部が一様電位となるように構成された金属製の箱が置かれていて、イオン加速部2の電位は予め加速電位近傍に設定されている。ポテンシャルリフトの中にイオンガイドなどのイオン輸送機構を備えても良い。それ以外は、実施例1の反射型TOFMSと同じ構成である。
本実施例を図10に示すタイミングチャートに基づいて説明する。まず、図示しない連続的にイオンを生成するイオン源で生成したイオンビームが、図示しないイオンガイドなどのイオン輸送系を介してポテンシャルリフト機構1に到達する。ただし、イオンビーム進入路に対面する部分およびパルス加速部2に対面する部分のポテンシャルリフト壁面は、メッシュになっている。
このとき、イオン源、イオン輸送系、およびポテンシャルリフト機構1は接地電位近傍に設定されており、イオンビームはメッシュを通ってポテンシャルリフト機構1にスムーズに進入できる。またこのとき、パルス加速部電極3と第1の加速電極4には、VL(+10kV程度)の電圧が印加されている。
次に、イオンビームがある程度進入したt1の段階で発せられるトリガー信号に同期させて、ポテンシャルリフト機構1に電圧VLを印加し、その電位を短時間で接地電位からVLまで上昇させる。これにより、ポテンシャルリフト機構1内のイオンのポテンシャルはVLに高まる。この間、イオン源からのイオンビームはポテンシャルリフトの入口に配置されたメッシュで反射され、ポテンシャルリフト機構1に進入できなくなる。
次に、ポテンシャルリフト機構1中のポテンシャルがVLに高められたイオンビームは、さらに進入してパルス加速部2に到達する。ポテンシャルリフト機構1とパルス加速部2は、ともに電位がVLであるため、イオンビームはポテンシャルリフト機構1からパルス加速部2に向けてスムーズに移動する。
イオンビームがパルス加速部2に到達したt2のタイミングでパルス加速部電極3にパルス電圧VP(+10数kV程度)を印加すると、イオンビームはメッシュを通過してイオン加速部2の外部に押し出され、イオンの飛行時間測定が開始される。
イオンビームが第1の加速電極4を通過した後のタイミングt3で、ポテンシャルリフト機構1の電位を接地電位に再び戻しても良い。それにより、イオン源からのイオンビームは再びポテンシャルリフト機構1のメッシュを通過して、ポテンシャルリフト機構1の内部に進入し始める。
パルス加速部電極3へパルス電圧VPが印加されると、イオンビームは、VPに設定されたパルス加速部電極3、VLに近い電圧に固定された第1の加速電極4、接地電位近傍に固定された第2の加速電極5で挟まれた領域を通過する際に加速され、反射場6で反射されて検出器7に到達する。パルス加速部電極3の電位は、イオン加速部2からのイオンの出射後、再びVLに戻す。
ポテンシャルリフト機構1とパルス加速部電極3の電位は、結局、図10に示すような電位変化を飛行時間測定毎に繰り返すこととなる。以上のような動作を繰り返すことによって、イオンの飛行時間測定を連続的に行なうことができる。
[実施例3]
本実施例は、実施例1、2の変形であり、ポテンシャルリフト機構内にレンズ系などのイオンビーム輸送手段を配置するものである。
[実施例4]
本実施例は、実施例1〜3の変形であり、ポテンシャルリフト機構内のレンズ系について、連続ビーム輸送方向にパルス電圧を印加することのできるイオンビーム圧縮手段を設けるものである。
図11〜13は本発明にかかる第4の実施の形態例を示す図である。本実施例では、TOFMSの垂直加速部の前段に、ポテンシャルリフトと呼ばれる電圧を印加可能でかつ内部が一様電位となるように構成された金属製の箱が置かれていて、その内部にイオンビーム軸方向にイオンビームを圧縮する圧縮電極が設置されている。圧縮電極は、イオンビーム軸と直交する平面に平行となるような平面状のメッシュで構成されている。それ以外は、実施例1の反射型TOFMSと同じ構成である。
本実施例は以下のように動作する。まず、図示しない連続的にイオンを生成するイオン源で生成したイオンビームが、図示しないイオンガイドなどのイオン輸送系を介してポテンシャルリフト機構1に到達する。ただし、イオンビーム進入路に対面する部分およびパルス加速部2に対面する部分のポテンシャルリフト壁面は、メッシュになっている。
このとき、イオン源、イオン輸送系、およびポテンシャルリフト機構1は接地電位近傍に設定されており、イオンビームはメッシュを通ってポテンシャルリフト機構1にスムーズに進入できる。またこのとき、パルス加速部電極3と第1の加速電極4には、VL(+10kV程度)の電圧が印加されている。
次に、イオンビームがある程度進入したt1の段階で発せられるトリガー信号に同期させて、ポテンシャルリフト機構1に電圧VLを印加し、その電位を短時間で接地電位からVLまで上昇させる。これにより、ポテンシャルリフト機構1内のイオンのポテンシャルはVLに高まる。この間、イオン源からのイオンビームはポテンシャルリフトの入口に配置されたメッシュで反射され、ポテンシャルリフト機構1に進入できなくなる。
次に、ポテンシャルリフト機構1の電位をVLまで上昇させたと同時か、または少し遅れたt4のタイミングで圧縮電極8にイオンがイオン加速部2に向かって加速されるようにパルス電圧VC(VL+数10V程度。なお数10Vとは、10Vよりも高く100Vよりは低い電圧を意味する)を印加する。この電圧値は、イオンの輸送エネルギーが数10eVなので、それにほぼ見合った値として定められたものである。
ポテンシャルリフト機構1中のポテンシャルがVLに高められたイオンビームは、圧縮電極8に近いほど(パルス加速部2から遠いほど)高い運動エネルギーを得てイオン加速部2に進入し、イオン加速部2でイオンビームをビーム軸方向に圧縮することができる。
つまり、予めイオン加速部2よりもビーム軸方向に長さの長いポテンシャルリフト機構1を採用しておけば、図12に示すように、イオン加速部2の本来の空間よりも空間的に大きなイオンビームを飛行時間測定にかけることができるので、イオンの利用効率が向上する。
イオンビームがパルス加速部2にt2の到達したタイミングでパルス加速部電極3にパルス電圧VP(+10数kV程度)を印加すると、イオンビームはメッシュを通過してイオン加速部2の外部に押し出され、イオンの飛行時間測定が開始される。
イオンビームが第1の加速電極4を通過した後は、ポテンシャルリフト機構1の電位を接地電位に再び戻しても良い。それにより、イオン源からのイオンビームは再びポテンシャルリフト機構1のメッシュを通過して、ポテンシャルリフト機構1の内部に進入し始める。
パルス加速部電極3へパルス電圧VPが印加されると、、イオンビームは、VPに設定されたパルス加速部電極3、VLに近い電圧に固定された第1の加速電極4、接地電位近傍に固定された第2の加速電極5で挟まれた領域を通過する際に加速され、反射場6で反射されて検出器7に到達する。パルス加速部電極3の電位は、イオン加速部2からのイオンの出射後、再びVLに戻す。
ポテンシャルリフト機構1とパルス加速部電極3の電位は、結局、図13に示すような電位変化を飛行時間測定毎に繰り返すこととなる。以上のような動作を繰り返すことによって、イオンの飛行時間測定を連続的に行なうことができる。
垂直加速型TOFMSに広く利用できる。
従来のリニア型TOFMS装置の一例を示す図である。 従来の反射型TOFMS装置の一例を示す図である。 従来の反射型垂直加速型TOFMS装置の一例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS装置の一実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS装置の一実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS装置の一実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS装置の一実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS電位制御方法の一実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS装置の別の実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS電位制御方法の別の実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS装置の別の実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS装置の別の実施例を示す図である。 本発明にかかるTOFMS電位制御方法の別の実施例を示す図である。
符号の説明
1:ポテンシャルリフト機構、2:イオン加速部、3:パルス加速部電極、4:第1の加速電極、5:第2の加速電極、6:反射場、7:検出器、8:圧縮電極

Claims (6)

  1. サンプルをイオン化するイオン源と、
    生成したイオンが内部に導入される導電性の箱と、
    前記導電性の箱の内部または後段に置かれ、測定の起点となる信号に同期してイオンをパルス的に加速するイオン加速手段と、
    イオンの加速に同期してイオンを検出するイオン検出手段と
    を備えた垂直加速型飛行時間型質量分析装置において、
    前記導電性の箱にはイオンの入射口および出射口が設けられ、
    前記導電性の箱に印加される電圧は、測定の起点となる信号に同期してスイッチングされることを特徴とする垂直加速型飛行時間型質量分析装置。
  2. 前記スイッチングにより、前記導電性の箱にイオンが入射後、前記導電性の箱に電圧がONされ、前記導電性の箱からイオンが出射後、前記導電性の箱の電圧がOFFされることを特徴とする請求項1記載の垂直加速型飛行時間型質量分析装置。
  3. 前記導電性の箱の内部にイオン拡散を防止するイオンガイドを設けたことを特徴とする請求項1記載の垂直加速型型飛行時間型質量分析装置。
  4. 前記導電性の箱の内部にイオンビームをイオンの飛行方向に圧縮するイオンビーム圧縮手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の垂直加速型型飛行時間型質量分析装置。
  5. 前記イオン加速手段と前記イオン検出手段との間にイオンの反射場を設けたことを特徴とする請求項1記載の垂直加速型型飛行時間型質量分析装置。
  6. 前記イオン加速手段と前記イオン検出手段との間に扇形電場を設けたことを特徴とする請求項1記載の垂直加速型型飛行時間型質量分析装置。
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