JP4920272B2 - 金属用研磨液、及び化学的機械的研磨方法 - Google Patents
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Description
また、研磨パッドの劣化を抑える有機化合物を含有する化学機械研磨用水系分散体が開示されているが(例えば、特許文献2参照。)、ディッシング現象に対する懸念が残る。
また、ディッシング抑制方法として、始めに常温で第一段階の研磨を行い、続けて系の温度を低下させて第二段階の研磨を行うことでディッシングを抑制する方法が開示されているが(例えば、特許文献3参照。)、プロセスコストが高く、汎用性に欠ける。
更に、特定の複素環化合物と各種有機酸を用いる銅研磨技術が開示されているが(例えば、特許文献4参照。)、充分なディッシング抑制性能や被研磨面の面内均一性は得られていない。
<1> 半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨に用いる金属用研磨液であって、(a)表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカと、(b)下記一般式(I)で表されるアミノ酸、(c)酸化剤と、(d)ベンゾトリアゾール、及び下記一般式(II)で表される化合物の少なくとも1種から選択される複素環化合物と、を含有することを特徴とする金属用研磨液である。
一般式(II)中、R 6 及びR 7 は、各々独立に、水素原子、又は一価の置換基を表す。R 6 及びR 7 は、互いに結合して環を形成してもよい。なお、R 6 及びR 7 が同時に水素原子の場合、一般式(II)で表される化合物は、その互変異性体でもよい。]
<3> 前記(b)のアミノ酸が後述する例示化合物(I−8)、(I−10)、及び(I−12)の3つから選択される化合物であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の金属用研磨液である。
[金属用研磨液]
本発明の金属用研磨液は、半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨に用いる金属用研磨液であって、(a)表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカと、(b)前記一般式(I)で表されるアミノ酸と、(c)酸化剤と、(d)ベンゾトリアゾール、及び前記一般式(II)で表される化合物の少なくとも1種から選択される複素環化合物と、を含有し、通常は、各成分を溶解してなる水溶液に、砥粒を分散させてなるスラリーの形態をとる。
また、本発明の金属用研磨液のpHは、2〜8の範囲であることが好ましく、4〜8であることが好ましい。この範囲において本発明の金属用研磨液は特に優れた効果を発揮する。
なお、本発明の金属用研磨液が含有する各成分としては、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の金属用研磨液は、砥粒の少なくとも一部として、表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカ(以下、適宜、「特定コロイダルシリカ」と称する。)を含有する。特定コロイダルシリカは、本発明の金属用研磨液中で砥粒として機能するものである。
原料となるコロイダルシリカの粒径は、砥粒の使用目的に応じて適宜選択されるが、一般的には10〜200nm程度である。
具体的には、上記特許第3463328号公報には、アルミン酸アルカリ水溶液を添加して得られたシリカゾルを80〜250℃で0.5〜20時間加熱し、陽イオン交換樹脂、又は陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とに接触させる製造法が開示されている。
また、特開昭63−123807号公報には、酸性珪酸液とアルミニウム化合物水溶液をSiO2含有アルカリ水溶液又はアルカリ金属水酸化物水溶液に添加する方法、又はアルミニウム化合物が混在する酸性珪酸液をSiO2含有アルカリ水溶液又はアルカリ金属水酸化物水溶液に添加する方法、によって調製したアルミニウム化合物含有アルカリ性シリカゾルを陽イオン交換樹脂で処理して脱アルカリする製造法が開示されている。
これらの方法は、本発明に適用することができる。
ここで用いるアルミニウムアルコキシドはいかなるものでもよいが、好ましくは、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシドであり、特に好ましくはアルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシドである。
したがって、前述の如き方法によって製造した特定コロイダルシリカには、アルミニウム原子が4個の酸素原子に配位された状態で存在することが重要である。
この表面原子被覆率は、原料のコロイダルシリカの分散液に添加するアルミン酸化合物、アルミニウムアルコキシドなどの添加量(濃度)を制御することにより、適宜制御することができる。
まず、分散液中に添加したアルミニウム系化合物のうち、反応後に残存する未反応アルミニウム系化合物から消費されたアルミニウム系化合物の量を算出する。この消費されたアルミニウム系化合物が100%反応したと仮定し、コロイダルシリカ直径から換算される表面積、コロイダルシリカの比重2.2、及び単位表面積あたりのシラノール基数(5〜8個/nm2)から表面原子被覆率を見積もることができる。実際の測定は、得られた特定コロイダルシリカ自体を元素分析し、アルミニウムが粒子内部に存在せず、表面に均一に薄くひろがると仮定し、上記コロイダルシリカの表面積/比重、及び、単位表面積あたりのシラノール基数を用いて求める。
まず、コロイダルシリカを1〜50質量%の範囲で水に分散させ、該分散液のpHを7〜11に調整し、その後、室温近傍にて攪拌しながら、アルミン酸ナトリウム水溶液を添加し、そのまま0.5〜10時間攪拌する。
これにより得られたゾルを、イオン交換や限外濾過などにより不純物を除去して、特定コロイダルシリカを得ることができる。
なお、特定コロイダルシリカの粒子径(体積相当径)は、動的光散乱法により測定した値を採用している。
本発明の金属用研磨液に対し、特定コロイダルシリカ以外で砥粒として用いられるものとしては、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、セリア、アルミナ、チタニア等が好ましく、特に好ましくはコロイダルシリカである。これらのサイズは、特定コロイダルシリカと同等か、それ以上、また、2倍以下であることが好ましい。
本発明の金属用研磨液は(b)下記一般式(I)で表されるアミノ酸(以下、適宜、「特定アミノ酸」と称する。)を含有する。
但し、一般式(I)において、R5が−CH2−である場合、R1は単結合ではないか、又は、R4は水素原子ではない必要がある。
また、前記R1及びR5におけるアルキレン基、並びにR1におけるフェニレン基は、更に置換基を有していてもよく、その導入しうる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
前記R2及びR3におけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜8であり、例えば、メチル基、プロピル基などを挙げることができる。
前記R2及びR3におけるシクロアルキル基としては、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基を挙げることができる。
前記R2及びR3におけるアルケニル基としては、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、ビニル基、プロペニル基、アリル基を挙げることができる。
前記R2及びR3におけるアルキニル基としては、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基を挙げることができる。
前記R2及びR3におけるアリール基としては、好ましくは炭素数6〜15であり、例えば、フェニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
また、前記R2及びR3としての各基は、更に置換基を有していてもよく、導入しうる置換基には、水酸基、ハロゲン原子、芳香環(好ましくは、炭素数3〜15)などを挙げることができる。
前記R4におけるアシル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、メチルカルボニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
前記R4としての各基は、更に置換基を有していてもよく、導入しうる置換基には、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基を挙げることができる。
なお、一般式(I)において、R4は水素原子でないことが好ましい。
また、本発明で用いることができる特定アミノ酸は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の金属用研磨液は、酸化剤(研磨対象の金属を酸化できる化合物)を含有する。
酸化剤として、具体的には、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水、及び銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられ、中でも、過酸化水素がより好ましい。
以下、本発明の金属用研磨液が含有しうる任意成分について説明する。
本発明の金属用研磨液は、更に、(d)複素環化合物を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる複素環化合物としては、5員環又は6員環を有する化合物が好ましく、例えば、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、ピリジン、オキサゾール、ピロール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、プリン、キノリン、トリルトリアゾールなど、及び、これら誘導体が挙げられる。
一般式(II)で表される化合物について、以下詳述する。
また、塩とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
上記の一価の置換基は、更に上記一価の置換基で置換されていてもよい。
一般式(II)で表される化合物の分子量は、好ましくは70〜600、より好ましくは70〜400である。
一般式(II)で表される化合物は、常法に従って合成できるほか、市販品を使用してもよい。
本発明の金属用研磨液は、界面活性剤や親水性ポリマーを含有することが好ましい。
界面活性剤と親水性ポリマーは、いずれも被研磨面の接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤や親水性ポリマーとしては、以下の群から選ばれたものが好適である。
本発明の金属用研磨液は、所定のpHとすべく、アルカリ/酸又は緩衝剤を添加されることが好ましい。
アルカリ/酸又は緩衝剤としては、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、硝酸、硫酸、りん酸などの無機酸、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩等を好ましく挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤は、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
本発明の金属用研磨液は、半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨に用いられる。研磨対象としては、支持体基板上に導電性材料膜が形成されたウエハ(例えば、半導体集積回路ウエハなど)、支持体基板上に形成された配線上に設けられた層間絶縁膜に導電性材料膜が形成された積層体など、半導体デバイスの製造工程において平坦化を必要とする全ての段階の材料を挙げることができる。
本発明における研磨対象としては、半導体集積回路の製造において金属配線が形成されたウエハが挙げられる。研磨対象の金属配線としては、銅又は銅合金からなる金属配線が好ましい。金属配線が銅合金である場合には、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が適している。銅合金に含有される銀含量は、10質量%以下、更には1質量%以下で優れた効果を発揮し、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
本発明の研磨対象である半導体集積回路は、例えば、DRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下で、特に0.10μm以下、更に0.08μm以下の配線を有する半導体集積回路であることが好ましく、一方、MPUデバイス系では0.12μm以下で特には0.09μm以下、更には0.07μm以下の配線を有する半導体集積回路であることが好ましい。これらの半導体集積回路に対して、本発明の金属用研磨液は特に優れた効果を発揮する。
半導体集積回路ウエハにおける配線形成に際しては、銅等からなる配線と層間絶縁膜との間に、銅の拡散を防ぐ為のバリア層が設けられる。該バリア層を構成する材料としては、低抵抗のメタル材料であることが好ましく、例えば、TiN、TiW、Ta、TaN、W、WN、Ruが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。バリア層を構成するバリア材料自体は、導電性の性質を持っているため、リーク電流などのエラー発生を防ぐためには、配線が形成されていない絶縁膜上のバリア材料は、完全に除去されなければならない。本発明の金属用研磨液は、かかるバリア層の研磨に好適に用いることができる。
絶縁膜としては、無機絶縁膜や有機絶縁膜が適用できる。無機絶縁膜の作製方法としては、定圧CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。また、有機系ではテトラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低比誘電率の絶縁膜があげられる。
本発明の化学的機械的研磨方法は、本発明の金属用研磨液を、被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨面とを相対運動させて研磨することを特徴とする。以下、本発明の化学的機械的研磨方法について詳細に説明する。
本発明を実施できる装置は、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用でき、直径300mmのウエハを研磨できる装置であれば特に限定されず、例えば、FREX300(荏原製作所)を用いることができる。
本発明では対象金属を研磨する間、研磨定盤上の研磨パッドに金属用研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
また、他の希釈方法としては、金属用研磨液を供給する配管と水又は水溶液を供給する配管を独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法する方法も本発明に用いることができる。
更に、1つの容器に所定量の濃縮された金属用研磨液と水又は水溶液を入れて混合し、所定の濃度に希釈した後に、その混合液を研磨パッドに供給する方法も本発明に適用することができる。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、有機酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水又は水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水又は水溶液をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、3つの配管を研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合してもよく、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合して混合してもよい。例えば、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、更に、水又は水溶液の配管を結合することで研磨液を供給することも可能である。
また、上記の3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合して供給してもよいし、1つの容器に3つの構成成分を混合した後に、その混合液を研磨パッドに供給してもよい。更に、金属用研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給してもよい。
本発明の金属用研磨液を用いて化学的機械的研磨方法を実施する際に用いる研磨用のパッドには特に制限はなく、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
更に研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
(研磨液の調製)
下記に示す組成の金属用研磨液を調製した。
・砥粒(下記砥粒A又は砥粒Bを使用) 3g/L
・有機酸(下記表1に記載の化合物) 0.05mol/L
・過酸化水素(酸化剤、和光純薬工業(株)製) 15g/L
・複素環化合物(下記表1に記載の化合物) 0.01mol/L
・純水(全量が1000mLになるように調整) 残部
・pH(アンモニア水と硝酸で調整) 7.5
砥粒A:コロイダルシリカ(商品名:PL−2、扶桑化学工業(株)製)
砥粒B:以下の如く調製した特定コロイダルシリカ
−砥粒Bの調製−
平均砥粒サイズが20nmのコロイダルシリカの20質量%水分散物1000gにアンモニア水を加えてpHを7.0に調整し、その後室温にて攪拌しながらAl2O3濃度3.6質量%、Na2O/Al2O3モル比1.50のアルミン酸ナトリウム水溶液15.9gを数分以内にゆっくり添加し0.5時間攪拌した。得られたゾルは、SUS製オートクレーブ装置に入れ、130℃4時間加熱後、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B)を充填したカラムと、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410)を充填したカラムと、に空間速度1h-1で室温にて通液し、初留はカットした。
得られた砥粒Bの体積平均粒径(一次粒子径)は25nmであり、前述の方法により求めたコロイダルシリカの表面原子被覆率は1%であった。また、砥粒Bは調製後の増粘、ゲル化は見られなかった。
以上のようにして、特定コロイダルシリカである砥粒Bを調製した。
研磨試験に使用した部材及び装置、並びに研磨条件は以下の通りである。
・研磨パッド: IC1400 K−Grv(ロデール社)
・研磨機: LGP−612(LapmaSterSFT社)
・押さえ圧力: 150kPa
・研磨液供給速度: 200ml/min
・銅ブランケットウエハ: 厚さ1.5μmの銅膜を形成したウエハ(200mm)
・パターンウエハ: atdf社製CMP854パターンウエハ(200mm)
・研磨線速度:1.0m/sec
・定盤温調:20℃
上記銅ブランケットウエハ面上の17箇所に対し、貴金属膜のCMP前後での膜厚さを電気抵抗値から換算して、平均研磨速度を求めた。用いた測定装置は、直流4探針式シート抵抗測定器 VR−120(日立国際電気社製)である。
上記パターンウエハを研磨し、ウエハ上の100μm配線部のディッシング量を測定した。なお、測定装置としては、接触式段差測定装置 DektakV320Si (Veeco社製)を用いた。
上記銅ブランケットウエハ面上の49箇所に対し、貴金属膜のCMP前後での膜厚を電気抵抗値から換算して研磨速度を求め、下記式にて評価した。
面内均一性(%)=[(最大研磨速度−最小研磨速度)/(平均研磨速度)×2]×100
特に、好適な任意成分である(d)複素環化合物として、一般式(II)で表される化合物〔化合物(II−37)〕を用いた実施例1〜3は、より顕著な効果を発揮することが分かる。
Claims (4)
- 半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨に用いる金属用研磨液であって、(a)表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカと、(b)下記一般式(I)で表されるアミノ酸と、(c)酸化剤と、(d)ベンゾトリアゾール、及び下記一般式(II)で表される化合物の少なくとも1種から選択される複素環化合物と、を含有することを特徴とする金属用研磨液。
[一般式(I)中、R1は、単結合、又は−CH 2 −を表し、R2 は水素原子を表し、R3 は、水素原子、−CH 3 、又は−CH 2 OHを表し、R4は、水素原子、−CH 3 、−CH 2 OH、−CH 2 CH 2 OH、−(CH 2 CH 2 O) 10 −H、又は−CH 2 COOH、を表し、R5は−CH 2 −、−CH 2 CH 2 −、−CH(CH 3 )−、又は−CH(CH 2 OH)−を表す。但し、R5が−CH2−である場合、R1は単結合ではないか、R4は水素原子ではない。
一般式(II)中、R 6 及びR 7 は、各々独立に、水素原子、又は一価の置換基を表す。R 6 及びR 7 は、互いに結合して環を形成してもよい。なお、R 6 及びR 7 が同時に水素原子の場合、一般式(II)で表される化合物は、その互変異性体でもよい。] - 前記(d)の複素環化合物がベンゾトリアゾール又は5−カルボキシテトラゾールであることを特徴とする請求項1に記載の金属用研磨剤。
- 前記(b)のアミノ酸が下記の3つから選択される化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属用研磨剤。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の金属用研磨液を被研磨面と接触させ、該被研磨面と研磨面とを相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
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