JP4915424B2 - 画像処理装置、カメラモーション成分算出方法、画像処理プログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、カメラモーション成分算出方法、画像処理プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は画像処理装置、カメラモーション成分算出方法、画像処理プログラム及び記録媒体に関し、例えば撮像装置で撮像された動画像データを編集する画像処理装置に適用して好適なものである。
従来、撮像装置では、加速度センサなどのセンサを搭載し、ユーザの手ぶれを相殺するようレンズなどの光学部品を移動させることにより、手ぶれを補正するようになされたものが広く知られている(例えば非特許文献1参照)。
また、撮像装置では、撮像素子としてグローバルシャッタ方式でなるCCD(Charge Coupled Device)が多く用いられてきた。このCCDでは、1フレーム分のデータを一度に転送するようになされている。
しかし、近年、撮像装置の多くでは、コスト面などで有利なことから、フォーカルプレーンシャッタ方式でなるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を採用している。
このCMOSでは、1ラインごとにデータを転送するため、フレーム内における時間的な撮像タイミングが僅かにずれる。このためCMOSによって撮像されたフレーム画像データでは、手ぶれやユーザの意図した動き(以下、これをカメラワークと呼ぶ)によって撮像装置が移動した場合、被写体にいわゆるフォーカルプレーン歪みを生じさせてしまう。
そこで、フレーム画像データにおけるフォーカルプレーン歪みを補正するようになされた撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−78808公報
http:/dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/5323/3/Honbun-4189.pdf(映像情報機器の脆弱性改善のための要素技術に関する研究)大嶋光昭
ところで、上述した手ぶれ補正機能を有する撮像装置では、過剰な補正によって制御系が発散することを防止するため、手ぶれの一部を相殺し、当該手ぶれを軽減するように設計されている。すなわち、撮像装置では、動画像データから手ぶれの影響を軽減することはできるものの、撮像された動画像データには依然として手ぶれの影響が残ってしまう。そこで、撮像後のポスト処理によって手ぶれの影響をさらに軽減することが望ましい。
ポスト処理では、撮像装置のように当該撮像装置自体の動き(以下、これをカメラモーションと呼ぶ)量を検出することはできない。また、特許文献1に記載の方法は、撮像素子を分割する必要があるため、ポスト処理に適用できる方法ではない。
このため画像処理装置は、動画像データから検出される動きベクトルを基にカメラモーション成分を算出し、当該カメラモーションから手ぶれ量を算出することになる。しかしながら、上述したように、撮像装置の手ぶれに応じてフォーカルプレーン歪みが発生する。
このとき画像処理装置は、フォーカルプレーン歪みが動きベクトルに与える影響により、高精度でカメラモーション成分を算出することができず、フレーム画像データの品質を向上できないという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、フレーム画像データの品質を向上し得る画像処理装置、カメラモーション成分算出方法、画像処理プログラム及び記録媒体を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、フレーム画像からなるフレーム画像データから、所定数の画素でなるブロック単位の動きを表すローカル動きベクトルを算出し、さらに当該ローカル動きベクトルの信頼度指標を用いて当該ローカル動きベクトルを重み付けすることにより、複数の成分パラメータを用いて表される、フレーム画像全体的な動きを表すグローバル動きベクトルを出する動きベクトル検出部と、カメラの動きであるカメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを用いることにより、グローバル動きベクトルを、カメラモーション成分及びフォーカルプレーン歪み成分が分離された成分分離式にモデル化するモデル化部と、動きベクトル検出部により算出されたグローバル動きベクトルの複数の成分パラメータを、成分分離式に代入して、当該成分分離式において用いられた、カメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを算出することにより、グローバル動きベクトルにおけるカメラモーション成分を算出する成分算出部とを設けるようにした。
これにより、本発明は、動きベクトルから算出されたカメラモーション成分に基づいて、フレーム画像データの品質を向上させるための各種処理を実行することができる。
また本発明は、フレーム画像からなるフレーム画像データから、所定数の画素でなるブロック単位の動きを表すローカル動きベクトルを算出し、さらに当該ローカル動きベクトルの信頼度指標を用いて当該ローカル動きベクトルを重み付けすることにより、複数の成分パラメータを用いて表される、フレーム画像全体的な動きを表すグローバル動きベクトルを出する動きベクトル検出ステップと、カメラの動きであるカメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを用いることにより、グローバル動きベクトルを、カメラモーション成分及びフォーカルプレーン歪み成分が分離された成分分離式にモデル化するモデル化ステップと、動きベクトル検出ステップで算出されたグローバル動きベクトルの複数の成分パラメータを、成分分離式に代入して、当該成分分離式において用いられた、カメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを算出することにより、グローバル動きベクトルにおけるカメラモーション成分を算出する成分算出ステップとを設けるようにした。
これにより、本発明は、動きベクトルから算出されたカメラモーション成分に基づいて、フレーム画像データの品質を向上させるための各種処理を実行することができる。
本発明によれば、動きベクトルから算出されたカメラモーション成分に基づいて、フレーム画像データの品質を向上させるための各種処理を実行することができ、かくしてフレーム画像データの品質を向上させ得る画像処理装置、カメラモーション成分算出方法、画像処理プログラム及び当該画像処理プログラムが記録された記録媒体を実現できる。
画像処理端末の外観構成を示す略線図である。 カメラモーションとカメラワークの関係を示す略線図である。 第1の実施の形態による画像処理部の構成を示す略線図である。 動き補償処理における線形補間の説明に供する略線図である。 グローバル動きベクトルの生成の説明に供する略線図である。 カムコーダと方向の定義の説明に供する略線図である。 水平方向の手ぶれによるフォーカルプレーン歪みの説明に供する略線図である。 垂直方向の手ぶれによるフォーカルプレーン歪みの説明に供する略線図である。 手ぶれによる画像の変化を示す略線図である。 回転中心座標を示す略線図である。 肘を中心としたときのカメラの動きの説明に供する略線図である。 アスペクト比の変換の説明に供する略線図である。 成分分離モデルの構成を示す略線図である。 成分算出処理手順の説明に供するフローチャートである。 フォーカルプレーン歪み成分とその累積値を示す略線図である。 フィルタリング処理手順の説明に供するフローチャートである。 フォーカルプレーン歪み成分の調整の説明に供する略線図である。 フレーム画像と動きベクトルの関係の説明に供する略線図である。 第1の実施の形態によるFP歪み補正量算出処理手順の説明に供するフローチャートである。 LPFの特性の説明に供する略線図である。 補正ベクトル生成処理手順の説明に供するフローチャートである。 第2の実施の形態による画像処理部の構成を示す略線図である。 第2の実施の形態によるFP歪み補正量算出処理手順の説明に供するフローチャートである。 妥当な角度範囲の説明に供する略線図である。 台形歪み推定処理手順の説明に供するフローチャートである。 台形歪みの追加修正の説明に供する略線図である。 台形歪み追加修正処理手順の説明に供するフローチャートである。 角度変化の推定処理手順の説明に供するフローチャートである。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(手ぶれ量からのフォーカルプレーン歪み量の除去)
2.第2の実施の形態(台形歪みの推定)
3.第3の実施の形態(手ぶれ量からの台形歪みの除去)
4.第4の実施の形態(台形歪みの推定値の変更)
5.他の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[1−1.全体構成]
図1に外観を示すように、画像処理端末10は、モニタ部11と、操作部12と、画像処理部13とによって構成されている。画像処理端末10は、カムコーダ1から供給されるフレーム画像データを画像処理部13に供給する。
画像処理部13は、フレーム画像を構成するフレーム画像データにおいて、フレーム画像間における当該フレーム画像全体としての動きベクトルを表すグローバル動きベクトルGMVを検出する。
上述したように、グローバル動きベクトルGMVには、カメラの動き(以下、これをカメラモーションと呼ぶ)以外にも、フォーカルプレーン歪みの変化量であるフォーカルプレーン歪み成分CFが含まれている。また、図2に示すようにカメラモーションは、ユーザの意図した動き(以下、これをカメラワークと呼ぶ)以外にも、ユーザの意図しない動きであるぶれ(以下、これを手ぶれと呼ぶ)が含まれている。
そこで画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVからフォーカルプレーン歪み成分CFを除去した上で、手ぶれを補正するようになされている。
図3に示すように、画像処理部13は、フレーム画像データをフレーム画像ごとにバッファ21及び動き検出部22に供給する。動き検出部22は、処理対象のフレーム画像と、バッファ21から供給される一つ前の参照フレーム画像とから、後述する動き検出処理によってフレーム画像全体としての動きベクトルを表すグローバル動きベクトルGMVを算出する。このとき動き検出部22は、グローバル動きベクトルGMVの信頼度を表す信頼度情報を生成し、グローバル動きベクトルGMVと共に成分分離処理部23に供給する。
成分分離処理部23は、後述する成分分離処理によってグローバル動きベクトルGMVを、カメラモーション量を表すカメラモーション成分CMと、フォーカルプレーン歪みの変化量を表すフォーカルプレーン歪み成分CFとに分離する。
成分分離処理部23は、フォーカルプレーン歪み成分CF及び信頼度情報を成分分離蓄積バッファ24に供給する。分離成分蓄積バッファ24は、例えばFIFO(First In First Out)方式でなり、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CF及び信頼度情報を蓄積し、一時記憶する。
フィルタリング処理部25は、後述するフィルタリング処理により、信頼度情報に基づいてカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFをフィルタリングする。
フィルタリング処理部25は、フィルタリング後のカメラモーション成分CMをカメラワーク量算出部27及び補正ベクトル生成部29へ供給する。フィルタリング処理部25は、フィルタリング後のカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFをFP歪み補正量算出部26へ供給する。
FP歪み補正量算出部26は、フォーカルプレーン歪みに対する補正量であるFP歪み補正量CFcを生成するFP歪み補正量算出処理(詳しくは後述する)を実行し、当該FP歪み補正量CFcを補正ベクトル生成部29に供給する。
カメラワーク量算出部27は、フィルタリング処理部25から供給されるカメラモーション成分CMに対し、後述するカメラワーク量算出処理を施すことにより、カメラワーク量を算出し、補正ベクトル生成部29へ供給する。
補正ベクトル生成部29は、後述する補正ベクトル生成処理により、カメラワーク量及びFP歪み補正量CFcに基づいて、補正ベクトルVcを生成し、動き補償部30に供給する。この補正ベクトルVcは、手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みを補正するものである。
動き補償部30は、バッファ21から供給される処理フレーム画像に対し、補正ベクトルVcを適用することにより、動き補償処理を実行する。なお、動き補償部30は、フレーム画像を当該フレーム画像よりも小さいサイズに切り出して手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みを補正する。このため動き補償部30は、低下した解像度を向上させるべく、図4に示すように、1画素以下の精度(例えば1/2画素や1/4画素精度)で線形補間する。
動き補償部30は、線形補間されたフレーム画像をモニタ部11(図)へ順次供給する。この結果、モニタ部11には、手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みが補正されたフレーム画像が順次表示される。
このように、画像処理端末10の画像処理部13は、フレーム画像データにおける手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みを補正するようになされている。
[1−2.動き検出処理]
動き検出部22は、動き検出処理を実行し、供給される参照対象となる参照フレーム画像及び処理対象となる処理フレーム画像から当該処理フレーム画像の全体的な動きを表すグローバル動きベクトルGMVを検出する。
図5に示すように、動き検出部22は、所定数の画素数でなる画素ブロック単位ごとに、参照フレーム画像に対する処理フレーム画像の動きベクトル(以下、これをローカルベクトルLMVと呼ぶ)を算出する。例えば動き検出部22は、画素ブロック単位として、16×16画素のマクロブロックごとにブロックマッチングを行い、ローカル動きベクトルLMVを算出する。
このとき動き検出部22は、ローカル動きベクトルLMVの信頼度を表す様々な信頼度指標を用いてローカル動きベクトルLMVを重み付けすることにより、グローバル動きベクトルGMVを算出する。
この信頼度指標としては、ローカル動きベクトルLMVのサイズ、差分絶対値和、ブロック構成画素値の分散値、又は参照フレーム画像データと処理フレーム画像データとの対応ブロックの構成画素値から算出する共分散値、若しくはこれらの組み合わせが用いられる。なお、グローバル動きベクトルGMVの詳細な算出方法については、特許文献2及び3に記載されている。
特願2007−230053公報 特願2007−230054公報
この信頼度指標が高ければ、各ローカル動きベクトルLMVの信頼度が高いということになる。また各ローカル動きベクトルLMVの信頼度が高いということは、グローバル動きベクトルGMVの信頼度も高いといえる。
このため動き検出部22は、処理フレーム画像データにおける信頼度指標を、当該処理フレーム画像データに対応するグローバル動きベクトルGMVの信頼度情報として用いるようになされている。
このように、動き検出部22は、マクロブロックごとに算出されるローカル動きベクトルLMVを基に、処理フレーム画像全体の動きを表すグローバル動きベクトルGMVを算出する。このとき動き検出部22は、ローカル動きベクトルLMVの信頼度指標をグローバル動きベクトルGMVの信頼度情報として用いるようになされている。
[1−3.成分分離処理]
まず、撮像装置としてのカムコーダ1と、当該カムコーダ1を基準とした方向について、図6を用いて説明する。
カムコーダ1において撮像される撮像画像を基準とし、カムコーダ1の移動により被写体が横に移動するX軸方向を水平方向、カムコーダ1に移動により被写体が縦に移動するY軸方向を垂直方向と呼ぶ。カムコーダ1の移動により被写体が拡縮されるZ軸方向を拡縮方向と呼ぶ。
また、X軸を中心軸として回転する方向をピッチ方向、Y軸を中心軸として回転する方向をヨー方向、Z軸を中心軸として回転する方向をロール方向と呼ぶ。またフレーム画像において、カムコーダ1の水平方向への移動により被写体が移動する方向を横方向、カムコーダ1の垂直方向への移動により被写体が移動する方向を縦方向と呼ぶ。
画像処理端末10の画像処理部13は、成分分離処理部23によって成分分離処理を実行する。ここで、フレーム画像全体の動きを表すグローバル動きベクトルGMVは、様々な成分を含有しており、当該成分を全てモデル化すると画像処理部13の処理負荷が増大してしまう。
そこで本実施の形態の画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVがカメラの動きであるカメラモーション成分CMとフォーカルプレーン歪みの変化量であるフォーカルプレーン歪み成分CFのみから構成されると擬制する。
画像処理部13の成分分離処理部23は、グローバル動きベクトルGMVを、未知の成分パラメータを用いてカメラモーション成分CMとフォーカルプレーン歪み成分CFとに分離した成分分離モデルに当て嵌め、成分分離式を生成する。成分分離処理部23は、成分分離式における成分パラメータを算出することにより、カメラモーション成分CMとフォーカルプレーン歪み成分CFをそれぞれ算出するようになされている。
図7(A)に示すように、例えば長方形でなる被写体SBを撮像したとき、水平方向(矢印で示す)にカムコーダ1が移動すると、図7(B)及び(C)に示すように、上述したフォーカルプレーン歪みにより、フレーム画像において被写体SBの上下が横方向にずれ、平行四辺形に歪む。
また図8(B)及び(C)に示すように、カムコーダ1が垂直方向(矢印で示す)に移動すると、フレーム画像において被写体SBの上下が縦方向にずれ、垂直方向に拡縮する。
そこで画像処理部13は、フォーカルプレーン歪み成分CFを、(1)式に示すように、FP歪み縦方向拡縮要素EFaとFP歪み平行四辺形要素EFbとによってモデル化する。なおeは縦方向の拡縮を表す成分パラメータ、bは平行四辺形の歪み度合いを表す成分パラメータである。
Figure 0004915424
一般的に、カメラモーション成分CMは、線形変換と回転変換とから構成される。線形変換は、被写体SBが水平方向及び垂直方向に移動する並進速度を表す並進要素、被写体が拡大又は縮小する拡縮速度を表す拡縮要素から構成される。回転変換は、被写体SBがヨー方向、ピッチ方向及びロール方向の3方向への角度変化を表す回転要素から構成される。
仮に、並進要素、拡縮要素及び3方向に対応する角度変化を含む回転要素にモデル化する場合、(2)式に示すような射影変換として表すことになる。
Figure 0004915424
しかしながら射影変換は、変換式が線形でないために最小二乗法では解くことができず、例えば最急降下法などの勾配法を用いる必要がある。この勾配法では、初期値によっては誤った解が得られてしまう他、処理量が増大してしまう。
ここで、第1の実施の形態では、以下に説明する構成のカムコーダ1によって撮像されたフレーム画像データが供給されることが想定されている。
図9に、図9(A)のように撮像されたフレーム画像FMに対し、カムコーダ1がヨー方向及びピッチ方向に移動した場合の、フレーム画像FMにおける被写体SBの変化を示している。なお図9右に示す矢印はカムコーダ1を基準とするものである。
図9(B)及び(C)に示したように、カムコーダ1は、当該カムコーダ1の移動に伴ってレンズユニット3と被写体SBとの位置関係が変化することにより、フレーム画像FMにおける被写体SBの位置及び角度が変化してしまうことがわかる。
例えば被写体SBの位置をほぼ一定に保つだけであれば、並進要素及び拡縮要素、若しくは回転要素及び拡縮要素のいずれか一方を補正すれば良い。しかしながら、かかる補正を行ってしまうと、被写体SBの角度変化を適切に補正することができず、側面の見え隠れやオクルージョン、被写体の台形状への歪み(以下、これらをまとめて台形歪みと略す)を発生させてしまう。
カムコーダ1は、図示しない加速度センサを有しており、カメラの動きであるカメラモーション量を検出すると共に、当該カメラモーション量からユーザの意図しない手ぶれ量を算出する。そして本体部2に取り付けられたレンズユニット3がヨー方向及びピッチ方向に移動することにより、手ぶれ量を物理的に相殺し、被写体SBとレンズユニット3との位置関係の変化を抑制する。
これにより、カムコーダ1は、図9(B)及び(C)に示したような、ヨー方向及びピッチ方向の手ぶれに応じたフレーム画像FMにおける被写体SBの位置及び角度変化を抑制するようになされている。
すなわち、カムコーダ1から供給されるフレーム画像データは、カムコーダ1のヨー方向及びピッチ方向の移動に伴って生じるフレーム画像FMにおける被写体SBの角度変化が抑制されている。
そこで画像処理端末10の画像処理部13は、カメラモーション量のうち、回転要素EMbがロール方向への角度変化のみであるものと擬制し、カメラモーション成分CMを(3)式のようにモデル化する。
Figure 0004915424
なお、(3)式における3つの行列は、左から並進要素EMa、回転要素EMb及び拡縮要素EMcである。hは縦方向の並進を表す成分パラメータ、vは横方向の並進を表す成分パラメータ、cosθ及びsinθはロール方向の回転を表す成分パラメータ、sは被写体とカムコーダ1との距離変化に伴う拡縮を表す成分パラメータである。
これにより、画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVを1方向の回転変換及び3方向への線形変換によって表すアフィン変換を適用することが可能となる。この結果、画像処理部13は、成分パラメータを算出するために一般的な変換行列を用いることができるため、成分パラメータを算出するための処理負荷を大幅に軽減することができる。また、画像処理部13は、一つの定まった解を算出できるため、勾配法のように誤った解を算出することがない。
さらに、成分分離処理部23は、フォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMに対し、原点補正及びピクセル補正を行う。
図10(A)に示すように、一般的に、ソフトウェアによって画像処理をする場合、フレーム画像の左上を原点とするような座標系をとる。すなわち、この座標系を回転させる場合、フレーム画像の左上の画素を中心としてフレーム画像が回転することになる。
しかしながら、カムコーダ1は、当該カムコーダ1の左上を中心として回転されるわけではない。ユーザは、被写体SBをなるべく中心に位置させるようにして撮像を行うと考えられることから、図10(C)に示すように、座標の回転中心をフレーム画像の中心とすることが好ましいと考えられる。
そこで、成分分離処理部23は、(4)式に示すように、フォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMに対し、予め原点補正行列MC1を乗算し、原点を中央に移動させておく。なお、hはフレーム画像における縦方向の画素数の1/2、vはフレーム画像における横方向の画素数の1/2を表している。
Figure 0004915424
成分分離処理部23は、(5)式に示すように、最後に原点補正行列MC1の逆行列となる原点補正逆行列MC2を乗算することにより、原点をフレーム画像の左上、すなわち中心に移動させる前の位置に戻す。
Figure 0004915424
これにより、成分分離処理部23は、原点をフレーム画像の中心に移動させた状態でフォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMを算出することが可能となる。
ここで、実際に撮像を行うユーザは、図11(A)に示すように、撮像しているフレーム画像の中心を回転軸としてカムコーダ1を回転させるわけではない。むしろ殆どのユーザは、図11(B)に示すように、肘又は手首などを回転中心としてカムコーダ1を回転させている。
図11(C)に示すように、例えば肘を中心にした回転により、カムコーダ1を移動量MTだけ移動させた場合、回転軸である肘からカムコーダ1におけるフレーム画像の中心までの距離をhとすると、移動量MTによる動きベクトルを(6)式のように表すことができる。
Figure 0004915424
すなわち、移動量MTによる動きベクトルは、原点から見た回転と並進の動きの組み合わせとして表せることになり、回転軸の位置が異なることによる弊害は生じない。
また、一般的に、フレーム画像データのフレーム画像における各画素は、そのアスペクト比が1:1ではない。図12(A)に示すように、例えば長方形でなる画素に対して回転要素EMbを乗算すると、横方向と縦方向とでスケールが異なることに起因して、右図に示すように、回転と共に、長方形が平行四辺形状に歪んでしまう。
従って、成分分離処理部23は、(7)式に示すピクセル補正行列MP1を乗算することにより、回転要素EMbが乗算されるより前に、正方形でない画素を一旦正方形の画素に変換する。なおpは、画素の一辺を「1」としたときのピクセル比を表している。
Figure 0004915424
そして、成分分離処理部23は、回転要素EMbを乗算した後、ピクセル補正行列MP1の逆行列となるピクセル補正逆行列MP2((8)式)を乗算することにより、正方形に変換した画素を基のアスペクト比でなる画素に再変換する。
Figure 0004915424
すなわち、成分分離処理部23は、(9)式に示すように、回転要素EMbの前後にピクセル補正行列MP1及びピクセル補正逆行列MP2を乗算するようになされている。
Figure 0004915424
成分分離処理部23は、図13に示すように、原点及び画素のアスペクト比を補正した上で、未知の成分パラメータを用いてフォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMに分離した成分分離モデルを有している。そして成分分離処理部23は、グローバル動きベクトルGMVを成分分離モデルに当て嵌めることによりグローバル動きベクトルGMVをモデル化し、当該成分分離式における最後に原点及び画素のアスペクト比を基に戻すようになされている。
実際上、画像処理部13の動き検出部22は、グローバル動きベクトルGMVを(10)式のようにアフィン変換行列式として算出する。
Figure 0004915424
成分分離処理部23は、動き検出部22からグローバル動きベクトルGMVが供給されると、図13に示した成分分離モデルにグローバル動きベクトルGMVを当て嵌めることにより、(11)式に示す成分分離式を生成する。
Figure 0004915424
成分分離処理部23は、(11)式を(12)式のように変形する。
Figure 0004915424
この(12)式における各成分パラメータ(sinθ、e、b、s、h、v)について一般的な方程式によって解くと、以下のようになる。
Figure 0004915424
Figure 0004915424
Figure 0004915424
Figure 0004915424
このように、成分分離処理部23は、アフィン変換行列として表されたグローバル動きベクトルGMVを、未知の成分パラメータを用いてフォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMに分離して表す成分分離式に代入することによりモデル化する。そして成分分離処理部23は、方程式を解いて各成分パラメータを算出することにより、グローバル動きベクトルGMVをフォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMに分離し得るようになされている。
なお、成分分離処理部23は、フォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMとして、分離成分蓄積バッファ24に対し、成分パラメータのみを供給しても良く、行列に含まれる全ての値を供給しても良い。他の処理についても同様である。
次に、画像処理プログラムに従って実行される成分算出処理手順RT1について、図14のフローチャートを用いて説明する。なお、この成分算出処理手順RT1は、上述した動き検出処理及び成分分離処理に対応するものである。
画像処理部13の動き検出部22は、フレーム画像データが供給されると、成分算出処理手順RT1を開始し、ステップSP1へ移る。
ステップSP1において、動き検出部22は、フレーム画像全体の動きを表すグローバル動きベクトルGMVを検出すると、当該グローバル動きベクトルGMVを成分分離処理部23に供給し、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において、画像処理部13の成分分離処理部23は、動き検出部22から供給されたグローバル動きベクトルGMVを、(11)式に示した成分分離式に代入することによりモデル化し、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において、成分分離処理部23は、成分分離式が有する未知の成分パラメータを算出することにより、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFをそれぞれ算出すると、終了ステップへ移って成分算出処理手順RT1を終了する。
[1−4.フィルタリング処理]
フィルタリング処理部25は、動き検出部22によって生成される信頼度情報に基づいてカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFをフィルタリングする。
上述したように、信頼度情報は、フレーム画像データにおける各ローカル動きベクトルLMVの信頼度指標でなる。フィルタリング処理部25は、各信頼度指標が所定の高信頼閾値以上であるか否かを判別し、フレーム画像データごとの信頼度指標の総数に対する高信頼閾値以上でなる信頼度指標の割合を算出する。
フィルタリング処理部25は、高信頼閾値以上でなる信頼度指標の割合が所定のフィルタリング閾値よりも高い場合には、グローバル動きベクトルGMVの信頼度が高いため、
当該グローバル動きベクトルGMVに対応するカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFをそのまま使用する。
フィルタリング処理部25は、高信頼閾値以上でなる信頼度指標の割合が所定のフィルタリング閾値よりも低い場合には、グローバル動きベクトルGMVの信頼度が低いため、
当該グローバル動きベクトルGMVに対応するカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFを使用しない。
すなわちフィルタリング処理部25は、グローバル動きベクトルGMVの信頼度が高い場合には、フォーカルプレーン歪み成分CFをそのままFP歪み補正量算出部26に供給すると共に、カメラモーション成分CMをFP歪み補正量算出部26、カメラワーク量算出部27及び補正ベクトル生成部29に供給する。
これに対してフィルタリング処理部25は、グローバル動きベクトルGMVの信頼度が低い場合には、供給されたカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFを破棄する。
このとき、フィルタリング処理部25は、所定の単位行列をフォーカルプレーン歪み成分CFとしてFP歪み補正量算出部26に供給すると共に、所定の単位行列をカメラモーション成分CMとしてFP歪み補正量算出部26、カメラワーク量算出部27及び補正ベクトル生成部29に供給する。なおフィルタリング処理部25は、信頼度に応じて例えば複数のフィルタリング閾値を設定しておき、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFのいずれか一方、若しくは要素ごとに単位行列に置き換えることもできる。
このように、フィルタリング処理部25は、信頼度の高いグローバル動きベクトルGMVに基づいて生成されたフォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMのみを選別して使用する。
これにより、画像処理部13は、信頼度が高く、誤差が小さい可能性の高いグローバル動きベクトルGMのみをFP歪み補正量算出部26、カメラワーク量算出部27及び補正ベクトル生成部29に供給し得るようになされている。
次に、画像処理プログラムに従って実行されるフィルタリング処理手順RT2について、図15のフローチャートを用いて説明する。
画像処理部13のフィルタリング処理部25は、分離成分蓄積バッファ24から信頼度情報、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFが供給されると、フィルタリング処理手順RT2を開始し、ステップSP11へ移る。
ステップSP11において、フィルタリング処理部25は、信頼度情報に基づいて、グローバル動きベクトルGMVの信頼度が高いか否かについて判別する。ここで肯定結果が得られた場合、このことは、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFが信頼できることを表している。このときフィルタリング処理部25は、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12において、フィルタリング処理部25は、成分分離処理部23によって分離されたカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFをそのまま出力すると、終了ステップへ移ってフィルタリング処理手順RT2を終了する。
これに対してステップSP11において否定結果が得られた場合、このことはカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFが信頼できないことを表している。このときフィルタリング処理部25は、次のステップSP13へ移る。
ステップSP13において、フィルタリング処理部25は、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFを破棄して単位行列に置き換え、当該置き換えられた単位行列をカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFとして出力する。そしてフィルタリング処理部25は、終了ステップへ移ってフィルタリング処理手順RT2を終了する。
[1−5.FP歪み補正量算出処理]
フォーカルプレーン歪みは、フレーム画像ごとに独立して生じる現象ではなく、複数のフレーム画像間で連続的に生じ、蓄積された歪みを表すものである。これに対して、グローバル動きベクトルGMVは、1つ前のフレーム画像に対する動きを表すものである。すなわち、フォーカルプレー歪み成分CFは、フォーカルプレーン歪みのうち、前のフレーム画像に対して増大又は減少した変化量を表している。
従って、正確にフォーカルプレーン歪みを補正するためには、フォーカルプレーン歪み成分CFの累積値を用いて補正することが望ましい。
しかしながら、フォーカルプレーン歪み成分CFは誤差を有している。図16(A)に、例えば手ぶれなどにより小刻みにフォーカルプレーン歪みが発生したときのフォーカルプレーン歪み成分CFの様子を示している。フォーカルプレーン歪み成分CFが正の符号を示すときはフォーカルプレーン歪みが大きくなり、フォーカルプレーン歪み成分CFが負の符号を示すときはフォーカルプレーン歪みが小さくなっていることを表している。
図16(B)に、フォーカルプレーン歪み成分CF(図16(A))の累積値であるFP歪み累積値を示している。図からわかるように、フレーム画像の数が増大するにつれてFP歪み累積値が著しく増大している。これは、フォーカルプレーン歪み成分CFの有する誤差が蓄積し、発散してしまった結果である。すなわち、フォーカルプレーン歪み成分CFの累積値を用いてフレーム画像を補正した場合、誤差の蓄積によりフレーム画像が破綻してしまう危険性がある。
そこで、画像処理部13のFP歪み補正量算出部26は、処理フレーム画像及び当該処理フレーム画像の前後のフレーム画像のうち、フォーカルプレーン歪みの最も小さいフレーム画像と同等のフォーカルプレーン歪みになるよう、FP歪み補正量CFcを算出する。
ここで、カメラモーション成分CMは、フォーカルプレーン歪み成分CFと比較して誤差が小さく、信頼性も高い。また、フォーカルプレーン歪み成分CFは、カメラモーション成分CMにおける並進速度と相関関係を有している。そこでFP歪み補正量算出部26は、並進速度に基づいて、FP歪み補正量CFcを算出する。
なお、FP歪み補正量CFcは、(1)式に示したフォーカルプレーン歪み成分CFのうち、FP歪み成分パラメータeをeに、FP歪み成分パラメータbをbにそれぞれ置き換えた行列として表される。後述する補正ベクトル生成処理において、FP歪み補正量CFcの逆行列が乗算されることにより、処理フレーム画像におけるフォーカルプレーン歪みが補正されることになる。
図17に示すように、処理対象である処理フレーム画像FM1の1つ前方となるフレーム画像を参照フレーム画像FM0と呼び、参照フレーム画像FM0より1つ手前となるフレーム画像を前方フレーム画像FM−1と呼ぶ。処理フレーム画像FM1よりも1つ後方となるフレーム画像を後方フレーム画像FM2と呼ぶ。
また、参照フレーム画像FM0を基準としたときの処理フレーム画像FM1の動きをグローバル動きベクトルGMV0と呼ぶ。前方フレーム画像FM−1を基準としたときの参照フレーム画像FM0の動きをグローバル動きベクトルGMV−1と呼ぶ。処理フレーム画像FM1を基準としたときの後方フレーム画像FM2の動きをグローバル動きベクトルGMV+1と呼ぶ。これらをまとめて単にグローバル動きベクトルGMVと呼ぶ。
FP歪み補正量算出部26には、グローバル動きベクトルGMVに対応するカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFが順次供給される。なお、グローバル動きベクトルGMV0、GMV+1及びGMV−1に対応するカメラモーション成分CMをそれぞれカメラモーション成分CM0、CM+1及びCM−1と呼ぶ。グローバル動きベクトルGMV0、GMV+1及びGMV−1に対応するフォーカルプレーン歪み成分CFをそれぞれフォーカルプレーン歪み成分CF0、CF+1及びCF−1と呼ぶ。
FP歪み補正量算出部26は、カメラモーション成分CM0、CM+1及びCM−1におけるモーション成分パラメータvの値をそれぞれ比較する。モーション成分パラメータvは、縦方向の並進速度を表している。縦方向の並進速度が大きい場合、フォーカルプレーン歪みが大きく、縦方向の並進速度が小さい場合、フォーカルプレーン歪みが小さくなる。
FP歪み補正量算出部26は、カメラモーション成分CM0、CM+1及びCM−1のうち、縦方向の並進速度(すなわちモーション成分パラメータvの値)が最も小さいカメラモーション成分CMを選択する。
FP歪み補正量算出部26は、選択されたカメラモーション成分CMがカメラモーション成分CM0であった場合、フォーカルプレーン歪みを処理フレーム画像FM1と同程度にする。FP歪み補正量算出部26は、単位行列をFP歪み補正量CFcとし、FP歪み補正量CFcにおける縦方向の拡縮を表すFP歪み成分パラメータeを「1」とする。この結果、縦方向の拡縮について、フォーカルプレーン歪みが補正されないことになる。
一方、FP歪み補正量算出部26は、選択されたカメラモーション成分CMがカメラモーション成分CM−1であった場合、フォーカルプレーン歪みを参照フレーム画像FM0と同程度にする。FP歪み補正量算出部26は、フォーカルプレーン歪み成分CF0をFP歪み補正量CFcとし、FP歪み成分パラメータeをフォーカルプレーン歪み成分CF0における「e」とする。この結果、縦方向の拡縮について、フォーカルプレーン歪みが参照フレーム画像FM0と同等のレベルに補正される。
他方、FP歪み補正量算出部26は、選択されたカメラモーション成分CMがカメラモーション成分CM+1であった場合、後方フレーム画像FM2と同程度にする。FP歪み補正量算出部26は、フォーカルプレーン歪み成分CF+1の逆行列をFP歪み補正量CFcとし、FP歪み成分パラメータeをフォーカルプレーン歪み成分CF+1における「eの逆数」とする。この結果、縦方向の拡縮について、フォーカルプレーン歪みが後方フレーム画像FM2と同等のレベルに補正される。
FP歪み補正量算出部26は、同様にして、カメラモーション成分CM0、CM+1及びCM−1におけるモーション成分パラメータhの値をそれぞれ比較し、横方向の並進速度(すなわちモーション成分パラメータhの値)が最も小さいカメラモーション成分CMを選択する。
FP歪み補正量算出部26は、選択されたカメラモーション成分CM0、CM−1及びCM+1に応じて、「0」、フォーカルプレーン歪み成分CF0における「b」及びフォーカルプレーン歪み成分CF+1における「bの逆数」から、FP歪み成分パラメータbを選択する。
FP歪み補正量算出部26は、選択されたFP歪み成分パラメータe及びbをFP歪み補正量CFcとし、補正ベクトル生成部29に供給する。
これにより、FP歪み補正量算出部26は、フォーカルプレーン歪み成分CFを累積させないため、FP歪み補正量CFcを発散させることはない。また、FP歪み補正量算出部26は、図18(B)に示すように、フォーカルプレーン歪みの全て(図18(A))を補正することはできないものの、フォーカルプレーン歪みをFP歪み累積値よりも小さくすることができ、フォーカルプレーン歪みを低減できる。
このフォーカルプレーン歪みは、例えば5フレーム程度の短い間隔で増減し、正負符号が入れ替わり、その最大量がさほど大きくならないことが確認されている。従って、FP歪み補正量算出部26は、フォーカルプレーン歪みの最大量を低減するだけで、フレーム画像におけるフォーカルプレーン歪みを視覚的に目立たなくできる。
このように、FP歪み補正量算出部26は、処理フレーム画像FM1、参照フレーム画像FM0及び後方フレーム画像FM2のうち、並進速度に基づいてフォーカルプレーン歪みの最も少ないフレーム画像FMを選択する。そしてFP歪み補正量算出部26は、選択されたフレーム画像FMと同レベルになるようFP歪み補正量CFcを算出する。
これにより、FP歪み補正量算出部26は、FP歪み補正量CFcの発散を確実に防止すると共に、フォーカルプレーン歪みを低減させて視覚的に目立ちにくくし得るようになされている。
次に、画像処理プログラムに従って実行されるFP歪み補正量算出処理手順RT3について、図19のフローチャートを用いて説明する。
FP歪み補正量算出部26は、グローバル動きベクトルGMVが供給されると、FP歪み補正量算出処理手順RT3を開始し、ステップSP22へ移る。
ステップSP22において、FP歪み補正量算出部26は、カメラモーション成分CM0、CM+1及びCM−1におけるモーション成分パラメータh及びvの値をそれぞれ比較すると、次のステップSP23へ移る。
ステップSP23において、FP歪み補正量算出部26は、並進速度(すなわちモーション成分パラメータh及びvの値)が最も小さいカメラモーション成分CMを選択すると、次のステップSP24へ移る。
ステップSP24において、FP歪み補正量算出部26は、ステップSP23において選択されたカメラモーション成分CMに応じて、FP歪み補正量CFcを算出する。このときFP歪み補正量算出部26は、フォーカルプレーン歪みが当該カメラモーション成分CMと対応するフレーム画像と同レベルになるよう、FP歪み補正量CFcを算出する。
そして、FP歪み補正量算出部26は、終了ステップへ移ってFP歪み補正量算出処理手順RT3を終了する。
[1−6.カメラワーク量の算出]
カメラワーク量算出部27は、フィルタリング処理部25から供給されるモーション成分パラメータθ、s、h及びvに所定のタップ数のLPFを適用することにより、ユーザの意図した動きであるカメラワーク量を算出する。
具体的には、タップ数分の成分パラメータを取得し、例えばFIR(Finite Impulse Response Filter)に適用することにより、フィルタ後のモーション成分パラメータ(以下、これをカメラワーク成分パラメータと呼ぶ)を取得する。このカメラワーク成分パラメータは、カメラワーク量を表すものとなる。以下、カメラワーク成分パラメータをθ、s、h及びvと表す。
LPFにおけるタップ数は、LPFとしての特性が十分となるように設定される。LPFは、手ぶれと見なされる周波数近傍を確実にカットできるようカットオフ周波数が設定される。また、単純な移動平均フィルタを用いることも可能である。
カットオフ周波数を0.5[Hz]とした場合、図20(A)に示すように、タップ数を517程度にすることにより、LPFとしての精度を高くすることができる。また、図20(B)に示すように、タップ数を60程度に落とした場合であっても、精度が低下するものの、LPFとしてある程度の性能を発揮することができる。
従って、カメラワーク量算出部27は、画像処理部13としてのハードウェアの処理性能や出力ディレイの許容範囲など、実装時の制約に基づいて設定されることが好ましい。
このように、カメラワーク量算出部27は、カメラモーション量を表すモーション成分パラメータθ、s、h及びvに対してLPF処理を施すことにより、カメラワーク量を表すカメラワーク成分パラメータθ、s、h及びvを生成するようになされている。
[1−7.補正ベクトルの生成]
補正ベクトル生成部29は、手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みを補正するために、処理フレーム画像に対して適用する補正ベクトルVcを生成するようになされている。
便宜上、成分分離式における各成分及び行列を(17)式のように表記すると、(11)式に示した成分分離式を(18)式のように表すことができる。なお変換前座標Xは、参照フレーム画像FM0に対応する座標であり、変換後座標Xは、処理フレーム画像FM0に対応する座標である。
Figure 0004915424
Figure 0004915424
ここで、手ぶれ量をM、カメラワーク量をMと表すと、(19)式が成立する。
Figure 0004915424
手ぶれ量Mは、カメラモーション成分CM(M)におけるモーション成分パラメータからカメラワーク成分パラメータを減算することにより算出することができる。補正ベクトル生成部29は、カメラワーク量算出部27から供給されるモーション成分パラメータθ、s、h及びv並びにカメラワーク成分パラメータθ、s、h及びvから、(20)式に従って手ぶれ量Mを算出する。
Figure 0004915424
(18)式に対して(19)式を代入し、変形することにより、(21)式のように表すことができる。
Figure 0004915424
さらに(21)式を変形することにより、(22)式を得ることができる。
Figure 0004915424
従って、(22)式に示すように、変換前座標Xに対して、カメラワーク量Mのみを作用させた左辺が、変換後座標Xに対して手ぶれ量Mの逆行列及びフォーカルプレーン歪みCF(F)の逆行列を作用させた右辺と等しくなることがわかる。
言い換えると、変換後座標Xに対して、(23)式に示す補正ベクトルVcを乗算することにより、参照フレーム画像FM0からカメラワーク量Mのみを作用させた(すなわち手ぶれ及びFP歪み補正量CFcを相殺した)座標を得ることができる。
Figure 0004915424
従って、補正ベクトル生成部29は、モーション成分パラメータθ、s、h及びv、カメラワーク成分パラメータθ、s、h及びv、FP歪み成分パラメータe及びbが供給されると、(20)式及び(23)式に従って、補正ベクトルVcを生成し、動き補償部30に供給する。
この結果、動き補償部30によって補正ベクトルVcが適用されることにより、処理フレーム画像FM1における手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みが補正されるようになされている。
このように、補正ベクトル生成部29は、手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みが補正されたことにより、参照フレーム画像FM0と比して、カメラワーク量Mのみを作用させた状態でなる処理フレーム画像FM1を生成し得るようになされている。
次に、画像処理プログラムに従って実行される補正ベクトル生成処理手順RT4について、図21のフローチャートを用いて説明する。
補正ベクトル生成部29は、カメラモーション成分CM、カメラワーク成分CMc、及びFP歪み補正量CFcが供給されると、補正ベクトル生成処理手順RT4を開始し、ステップSP31へ移る。
ステップSP31において、補正ベクトル生成部29は、カメラモーション成分CM及びカメラワーク成分CMcに基づいて、(20)式に従って手ぶれ量Mを算出すると、次のステップSP32へ移る。
ステップSP32において、補正ベクトル生成部29は、(23)式に手ぶれ量Mの逆行列(M −1)及びFP歪み補正量CFcの逆行列(F−1)を代入すると、次のステップSP33へ移る。
ステップSP33において、補正ベクトル生成部29は、(23)式に従って補正ベクトルVcを生成すると、終了ステップへ移って補正ベクトル生成処理手順RT4を終了する。
なお、上述した一連の画像処理は、ハードウェアにより実行させることもでき、また、ソフトウェアにより実行させることも可能である。画像処理をソフトウェアによって実現する場合、CPU及びRAMに仮想的に画像処理部13が形成される。そして、ROMに格納された画像処理プログラムをRAMに展開することにより、画像処理が実行される。
[1−8.動作及び効果]
以上の構成において、画像処理端末10の画像処理部13は、フレーム画像からなるフレーム画像データから、フレーム画像全体の動きを表す動きベクトルであるグローバル動きベクトルGMVを検出する。画像処理部13は、カメラの動きであるカメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータθ、s、h、v、e及びbを用いることにより、検出されたグローバル動きベクトルGMVを成分分離式((11)式)にモデル化する。この結果、成分分離式では、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFを分離して表すことができる。
画像処理部13は、成分分離式において用いられた成分パラメータθ、s、h、v、e及びbを算出することにより、グローバル動きベクトルGMVにおけるカメラモーション成分CMを算出する。
これにより、画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVがカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFのみで構成されていると擬制することができる。このため、画像処理部13は、簡易な処理によりグローバル動きベクトルGMVにおけるカメラモーション成分CMを算出することができる。
画像処理部13は、カメラモーション成分CMに基づいて、フレーム画像FMにおける手ぶれを補正する。これにより、画像処理部13は、フォーカルプレーン歪み成分CMが取り除かれたカメラモーション成分CMに基づいて、カメラモーション成分CMからユーザの意図した動きを除いたぶれである手ぶれを補正できるため、手ぶれ補正の精度を向上させることができる。
画像処理部13は、カメラモーション成分CMを、縦方向及び横方向への並進速度を表す並進要素EMa、拡縮方向への拡縮速度を表す拡縮要素EMc及び1方向への角度変化を表す回転要素として表す。
これにより、画像処理部13は、カメラモーション成分CMを、平行移動及び1方向の角度変化を含有するアフィン変換式として表すことができるため、成分分離式の取り扱い及び成分パラメータの算出を簡易にし得る。
画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVを、並進要素EMa、拡縮要素EMc及び1方向の回転要素EMbからなるアフィン変換式として表す。
画像編集などの一般的な画像処理においては、グローバル動きベクトルGMVをアフィン変換式として取り扱うことが多い。このため、画像処理部13は、一般的な画像処理と同様にグローバル動きベクトルGMVを取り扱うことができるため、処理を効率化することができる。
画像処理部13は、カメラモーション成分CMに基づいて、ユーザの意図したカメラの動きであるカメラワーク成分CMcを算出し、カメラモーション成分CMからカメラワーク成分CFcを減算することにより、手ぶれの量である手ぶれ量Mを算出する。
画像処理部13は、算出された手ぶれ量Mに基づいて、グローバル動きベクトルGMVにおける手ぶれを補正する補正ベクトルVcを生成する。画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVに対し、生成された補正ベクトルVcを適用する。
これにより、画像処理部13は、処理フレーム画像FM1における手ぶれを、算出された手ぶれ量Mだけ補正することができ、処理フレーム画像FM1における手ぶれを低減することができる。
画像処理部13は、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFを行列式として表す。これにより、画像処理部13は、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFのモデル化を容易にすることができる。
画像処理部13は、手ぶれ量Mの逆行列M −1を含む行列式を補正ベクトルVcとして生成する。これにより、画像処理部13は、処理フレーム画像に対する補正ベクトルVcの適用により、手ぶれ量Mに対応する手ぶれを処理フレーム画像から相殺することができる。
画像処理部13は、算出されたフォーカルプレーン歪み成分CFに基づいて、フレーム画像を補正するフォーカルプレーン歪み補正量としてのFP歪み補正量CFcを算出し、FP歪み補正量CFcの逆行列F−1を含む行列式を補正ベクトルVcとして生成する。
これにより、画像処理部13は、処理フレーム画像に対する補正ベクトルVcの適用により、FP歪み補正量CFcに対応するフォーカルプレーン歪みを処理フレーム画像から相殺することができる。
画像処理部13は、回転要素EMbの前に、原点を中心に移動させる原点補正行列MC1を乗算し、回転要素EMbの後に原点を中心に移動させる前の位置に戻す原点補正逆行列MC2を乗算する。
これにより、画像処理部13は、原点がフレーム画像の中心以外の位置にある場合であっても、フレーム画像の中心を原点として当該フレーム画像を適切に回転させることができる。
画像処理部13は、回転要素EMbの前に、画素のアスペクト比を1:1に変更するアスペクト比補正行列MP1を乗算し、回転要素EMbの後に、画素を基のアスペクト比に戻すアスペクト比補正逆行列MP2を乗算する。
これにより、画像処理部13は、画素のアスペクト比を1:1として扱うことができるため、画素のアスペクト比が1:1でない場合であっても、当該フレーム画像を適切に回転させることができる。
画像処理部13は、補正ベクトルをVc、原点補正行列をC、アスペクト比補正行列P、手ぶれの量の逆行列をMs−1、フォーカルプレーン歪み補正量の逆行列をF−1、原点補正逆行列をC−1、アスペクト比補正逆行列をP−1としたとき、(23)式に従って補正ベクトルを生成する。
これにより、画像処理部13は、回転に係わる回転中心や画素のアスペクト比の問題を除去した上で、手ぶれ量M及びFP歪み補正量CFcを補正し得る補正ベクトルVcを生成することができる。
画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVの信頼度を表す信頼度情報を生成し、生成された信頼性情報に基づいて、グローバル動きベクトルGMVの信頼度が高いカメラモーション成分CMのみを用いてカメラワーク成分CMcを算出する。
これにより、画像処理部13は、信頼度が低く誤差が大きい可能性が高いカメラモーション成分CMを使用しなくて済むため、カメラワーク成分CMcの検出精度を向上させることができる。
画像処理部13は、LPF処理により、カメラモーション成分CMからカメラワーク成分CMcを生成する。これにより、画像処理部13は、簡易な処理でカメラワーク成分CMcを生成し得る。
フレーム画像データは、1方向の角度変化を表す回転要素EMbと相違する2方向の角度変化を表す回転要素に対する手ぶれが予め補正されている。これにより、画像処理部13は、角度変化の抑制された2方向の値が非常に小さいと擬制することができるため、カメラモーション成分CMを高い精度で算出することができる。
画像処理部13は、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化を表す回転要素に対する手ぶれが予め補正されている。これにより、画像処理部13は、角度変化として成分分離式に表現できないヨー方向及びピッチ方向の角度変化を並進速度として表すことができ、カメラモーション成分CMにおける誤差を小さくすることができる。
画像処理部13は、成分パラメータをe及びbとするとき、フォーカルプレーン成分CFを(1)式のようにモデル化する。これにより、画像処理部13は、縦方向の拡縮と平行四辺形状の歪みとして表われるフォーカルプレーン歪みを適切にモデル化することができる。
画像処理部13は、成分パラメータをθ、h、v及びsとするとき、カメラモーション成分CMを、(3)式のようにモデル化する。これにより、画像処理部13は、カメラモーション成分CMを、ロール方向の回転と、縦方向及び横方向の並進速度と、拡縮速度として、適切にモデル化することができる。
画像処理部13は、動きベクトルを、(11)式のようにモデル化する。これにより、画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVを、回転に係わる回転中心や画素のアスペクト比の問題を除去した上で、1方向の回転のみを含むアフィン変換式として、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFを適切に分離してモデル化することができる。
以上の構成によれば、画像処理部13は、グローバル動きベクトルGMVがカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFからほぼ構成されると仮定して、未知の成分パラメータを用いて成分分離式にモデル化する。画像処理部13は、成分パラメータを算出することにより、カメラモーション成分CMを算出するようにした。
これにより、画像処理部13は、簡易な成分分離式により、簡易な処理でカメラモーション成分CMを算出することができる。
<2.第2の実施の形態>
図22〜図26に示す第2の実施の形態においては、図1〜図21に示す第1の実施の形態と対応する箇所に同一符号を附して示し、同一部分についての説明を省略する。第2の実施の形態では、図22に示すように、画像処理部13に対応する画像処理部113が台形歪み推定部128を有する点が第1の実施の形態と異なっている。また、第2の実施の形態では、動き検出処理、FP歪み補正量算出処理及び補正ベクトル生成処理の内容が第1の実施の形態と異なっている。
[2−1.動き検出処理]
動き検出部22に対応する動き検出部122は、第1の実施の形態と同様にして、ローカル動きベクトルLMV及び当該ローカル動きベクトルLMVの信頼度指標を生成する。
動き検出部122は、信頼度指標が採用閾値以上である場合には、グローバル動きベクトルGMVの生成にローカル動きベクトルLMVを使用する。一方、動き検出部122は、信頼度指標が採用閾値未満である場合には、グローバル動きベクトルGMVの生成にローカル動きベクトルLMVを使用しない。
これにより、動き検出部122は、信頼性の高いローカル動きベクトルLMVのみを用いてグローバル動きベクトルGMVを生成できるため、グローバル動きベクトルGMVの精度を向上することができる。
動き検出部122は、全てのローカル動きベクトルLMVの数(すなわちフレーム画像におけるブロック数)に対する使用したローカル動きベクトルLMVの割合を信頼度情報とする。
フィルタリング処理部125は、信頼度情報がフィルタリング閾値以上であるか否かにより、第1の実施の形態と同様にしてカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFをフィルタリングするようになされている。
[2−2.FP歪み補正量算出処理]
FP歪み補正量算出部26に対応するFP歪み補正量算出部126は、FP歪み累積値をFP歪み補正量CFcとする。FP歪み補正量算出部126は、図16を用いて上述したFP歪み累積値の発散を防止するため、フォーカルプレーン歪み成分CFの信頼性を評価すると共に、並進速度が低い場合に、FP歪み累積値をリセットするようになされている。
上述したように、フォーカルプレーン歪み成分CFと並進速度との間には、相関関係(法則)がある。FP歪み補正量算出部126は、供給されるカメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFを比較し、フォーカルプレーン歪み成分CFと並進速度との間の法則が成立するか否かにより、フォーカルプレーン歪み成分CFの信頼性を評価する。
FP歪み補正量算出部126は、FP歪み成分パラメータeとモーション成分パラメータvとの関係、及びFP歪み成分パラメータbとモーション成分パラメータhとの関係が法則に合致するか否かをそれぞれ判別する。
FP歪み補正量算出部126は、例えば、各FP歪み成分パラメータ及びモーション成分パラメータの関係が法則に合致する範囲を表す関係情報を有している。FP歪み補正量算出部126は、法則を表す関係式やテーブルとして関係情報を予め記憶している。FP歪み補正量算出部126は、各FP歪み成分パラメータ及びモーション成分パラメータの関係が関係情報に当て嵌まるか否かにより、法則に合致するか否かを判別する。
FP歪み補正量算出部126は、FP歪み成分パラメータ及びモーション成分パラメータの関係が法則に合致しない場合には、FP歪み成分パラメータの信頼性が低いため、当該FP歪み成分パラメータの影響を低減する。
FP歪み補正量算出部126は、例えば、フォーカルプレーン歪み成分CFに対し、1未満でなる係数を乗算することにより、法則に合致しないフォーカルプレーン歪み成分CFのFP歪み累積値に対する影響を低減する。また、FP歪み補正量算出部126は、例えば、フォーカルプレーン歪み成分CFを単位行列にすることにより、法則に合致しないフォーカルプレーン歪み成分CFのFP歪み累積値に対する影響を完全に消滅させても良い。
これにより、FP歪み補正量算出部126は、信頼性の高いフォーカルプレーン歪み成分CFを中心にFP歪み累積値を算出できるため、FP歪み累積値における誤差を低減させ、当該FP歪み累積値が発散するのを防止し得るようになされている。
また、FP歪み補正量算出部126は、モーション成分パラメータh及びvが所定のリセット閾値未満である場合には、フォーカルプレーン歪みが全く又は殆ど発生していないため、FP歪み累積値を「0」にリセットする。上述したように、フォーカルプレーン歪み成分CFは、5フレーム程度で増減を繰り返し、その正負符号が逆転する。
FP歪み補正量算出部126は、モーション成分パラメータh及びvの正負符号が変わるごとに、ほぼ定期的にFP歪み累積値をリセットでき、当該FP歪み累積値が発散するのを防止し得るようになされている。
このように、FP歪み補正量算出部126は、信頼性の高いFP歪み成分パラメータe及びbのみを用いてFP歪み累積値を算出できるため、当該FP歪み累積値における誤差を低減することができ、当該FP歪み累積値をFP歪み補正量CFcとして使用できる。この結果、FP歪み補正量算出部126は、フレーム画像におけるフォーカルプレーン歪みの殆どを適切に補正させ得る。
また、FP歪み補正量算出部126は、並進速度がほぼ「0」になったことを検出し、FP歪み累積値をリセットする。これにより、FP歪み補正量算出部126は、FP歪み累積値の発散を適切に防止できるため、FP歪み累積値をFP歪み補正量CFcとして使用できる。
次に、画像処理プログラムに従って実行されるFP歪み補正量算出処理手順RT10について、図23のフローチャートを用いて説明する。
FP歪み補正量算出部126は、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFが供給されると、FP歪み補正量算出処理手順RT10を開始し、ステップSP101へ移る。
ステップSP101において、FP歪み補正量算出部126は、フォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMの並進速度との関係が法則(相関関係)に則しているか否かについて判別する。
ここで否定結果が得られた場合、FP歪み補正量算出部126は、フォーカルプレーン歪み成分CFが信頼できないため、次のステップSP102へ移る。
ステップSP102において、FP歪み補正量算出部126は、フォーカルプレーン歪み成分CFの影響を低減又は消滅させると、次のステップSP106へ移る。
なお、FP歪み補正量算出部126は、並進速度h及びvのそれぞれに対して、FP歪み補正量算出処理を実行し、FP歪み成分パラメータ及びbにそれぞれ対応するFP歪み累積値をそれぞれFP歪み補正量CFcとする。
ステップSP104において、FP歪み補正量算出部126は、カメラモーション成分CMにおける並進速度がリセット閾値未満であるか否かについて判別する。
ここで肯定結果が得られた場合、このことはフォーカルプレーン歪みが「0」又はほぼ「0」であることを表している。このときFP歪み補正量算出部126は、次のステップSP105へ移り、FP歪み累積値をリセットすると、終了ステップへ移ってFP歪み補正量算出処理手順RT10を終了する。
これに対してステップSP104において否定結果が得られた場合、フォーカルプレーン歪みが発生しているため、次のステップSP106へ移る。
ステップSP106において、FP歪み補正量算出部126は、FP歪み累積値を算出すると、次のステップSP107へ移る。このときFP歪み補正量算出部126は、1つ前の処理フレーム画像において算出されたFP歪み累積値に対し、フォーカルプレーン歪み成分CF又は影響の低減されたフォーカルプレーン歪み成分を加算する。
ステップSP107において、FP歪み補正量算出部126は、ステップSP106において算出されたFP歪み累積値をFP歪み補正量CFcとすると、終了ステップへ移ってFP歪み補正量算出処理手順RT10を終了する。
なお、FP歪み補正量算出部126は、並進速度h及びvのそれぞれに対して、FP歪み補正量算出処理を実行し、FP歪み成分パラメータえ及びbにそれぞれ対応するFP歪み累積値をそれぞれFP歪み補正量CFcとする。
[2−3.台形歪みの除去]
上述したように、カムコーダ1における手ぶれ補正機能により、ヨー方向及びピッチ方向における被写体とレンズユニット3との角度変化が抑制されている。しかしながら、カムコーダ1は、この角度変化を完全に相殺しているわけではなく、また垂直方向及び水平方向の手ぶれもレンズユニット3のヨー方向及びピッチ方向の駆動によって相殺している。
このため、フレーム画像データは、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化を含有している。この角度変化は、フレーム画像において台形歪みとして表われてしまう。
そこで本実施の形態による画像処理部113は、グローバル動きベクトルGMVにおける並進速度からヨー方向及びピッチ方向の角度変化を推定し、当該角度変化に基づいて台形歪み量Aを算出する。画像処理部113は、処理フレーム画像に対して台形歪み量Aを相殺することにより、フレーム画像データから台形歪みの影響を除去するようになされている。
[2−3−1.台形歪み推定処理]
(11)式に示すように、成分分離式は、ヨー方向及びピッチ方向の成分を有していない。このためヨー方向及びピッチ方向の角度変化は、横方向及び縦方向の並進速度(すなわちモーション成分パラメータh及びv)として表われることになる。このため並進速度とヨー方向及びピッチ方向の角度変化とは、相関関係を有している。
そこで、画像処理部113の台形歪み推定部128は、モーション成分パラメータh及びvに基づいて、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化を推定し、当該角度変化に起因する台形歪み量を算出する台形歪み推定処理を実行する。
ここで、ヨー方向及びピッチ方向のみに起因する台形歪み量Aは、角度パラメータω及びφ及び(2)式に示した射影変換式を用いることにより、(24)式のようにモデル化することができる。この(24)式において、(2)式におけるcに該当する−cosωsinφがヨー方向の角度変化を、Cに該当するsinφがピッチ方向の角度変化を表している。
Figure 0004915424
ここで、台形歪みは、手ぶれに応じてのみではなく、カメラワークに応じても生じる現象である。補正すべき台形歪みは、手ぶれのみに応じた台形歪み量Aである。そこで、台形歪み推定部128は、手ぶれに起因して生じる並進速度(以下、これを手ぶれ並進速度と呼ぶ)から、手ぶれに応じた角度変化を推定する。
台形歪み推定部128は、横方向及び縦方向の並進速度のうち、手ぶれ並進速度h−h及びv−vを算出する。台形歪み推定部128は、手ぶれ並進速度h−h及びv−vに対し、指定係数m及びn、並びに固定係数p及びqを乗算することにより、(25)式に従って手ぶれに応じた角度変化yaw及びpitchを推定する。
Figure 0004915424
なお、指定係数m及びnは、外部によって指定されるパラメータであり、台形歪み推定処理では、初期値として「1」が設定されている。固定係数p及びqは、手ぶれによる角度変化と手ぶれ並進速度との相関関係に基づいて統計的に、又は理論的に求められた係数である。
台形歪み推定部128は、(25)式において得られた値を用いることにより、(26)式に従って、角度パラメータω及びφを算出する。
Figure 0004915424
ただし、角度パラメータω及びφの値が誤っていると、フレーム画像が破綻する。このため、図24に示すように、台形歪み推定部128は、角度パラメータω及びφの値が妥当な角度範囲内(−Ag°〜+Ag°)であるか否かを判別する。
台形歪み推定部128は、角度パラメータω及びφの値が妥当な角度範囲内にある場合には、角度パラメータω及びφをそのまま使用する。一方、台形歪み推定部128は、角度パラメータω及びφの値が妥当な角度範囲内にない場合には、角度パラメータω及びφの値を「0」とみなすようにする。
台形歪み推定部128は、算出した角度パラメータω及びφの値を(24)式に代入することにより、台形歪み量Aを行列として算出する。台形歪み推定部128は、台形歪み量Aを補正ベクトル生成部129へ供給する。
このように、台形歪み推定部128は、モーション成分パラメータh及びvに基づいて台形歪み量Aを推定するようになされている。
次に、画像処理プログラムに従って実行される台形歪み推定処理手順RT11について、図24のフローチャートを用いて説明する。
台形歪み推定部128は、モーション成分パラメータv及びhが供給されると、台形歪み推定処理手順RT11を開始し、ステップSP111へ移る。
ステップSP111において、台形歪み推定部128は、台形歪み量Aを(24)式のように射影変換によってモデル化すると、次のステップSP112へ移る。
ステップSP112において、台形歪み推定部128は、角度パラメータω及びφを算出すると、次のステップSP113へ移る。
ステップSP113において、台形歪み推定部128は、角度パラメータω及びφが妥当な角度範囲内であるか否かを判別する。ここで肯定結果が得られると、台形歪み推定部128は、次のステップSP114へ移る。
これに対してステップSP113において否定結果が得られると、角度パラメータω及びφが誤っている可能性が高いため、台形歪み推定部128は、次のステップSP115へ移る。
ステップSP115において、台形歪み推定部128は、角度パラメータω及びφの値を「0」に置き換え、次のステップSP114へ移る。
ステップSP114において、台形歪み推定部128は、(24)式に角度パラメータω及びφの値を代入すると、終了ステップへ移って台形歪み推定処理手順RT11を終了する。
[2−3−2.補正ベクトル生成処理]
上述したように、第1の実施の形態において、補正ベクトル生成部29は、(11)式によって表される成分分離式に基づいて、補正ベクトルVcを生成した。これに対して、本実施の形態における補正ベクトル生成部129は、(27)式に示すように、台形歪み量Aを含む成分分離式に基づいて、補正ベクトルVcを生成する。
Figure 0004915424
すなわち、(17)式〜(23)式と同様にして、(27)式を表し、変形すると、補正ベクトルVcを、(28)式のように表すことができる。なおA−1は、台形歪み量Aの逆行列を表している。
Figure 0004915424
補正ベクトル生成部129には、モーション成分パラメータθ、s、h及びv、カメラワーク成分パラメータθ、s、h及びv、FP歪み成分パラメータe及びb、並びに台形歪み量Aが供給される。補正ベクトル生成部129は、(20)式及び(28)式に従って、補正ベクトルVcを算出するようになされている。
このように、補正ベクトル生成部129は、台形歪み量Aを用いることにより、フレーム画像における手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みに加えて、台形歪みをも補正し得る補正ベクトルVcを生成する。
この結果、動き補償部30では、グローバル動きベクトルGMVに対して補正ベクトルVcを乗算することにより、フレーム画像における手ぶれ及びフォーカルプレーン歪みに加えて、台形歪みをも補正し得るようになされている。
言い換えると、画像処理部113は、ロール方向だけでなく、ヨー方向及びピッチ方向についての角度変化に起因する台形歪みを補正することができる。このため画像処理部113は、アフィン変換を用いた画像処理を実行しているにも拘らず、(27)式に示したように、あたかも射影変換を用いて画像処理を実行したような効果を奏することができる。
[2−4.台形歪みの追加修正]
ところで、台形歪み量Aは、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化だけでなく、被写体とカムコーダ1との距離に応じても変化する値である。
従って、図26(A)に示すように、フレーム画像FM内にカムコーダ1との距離が相違する複数の被写体SB1〜SB3が存在した場合、当該被写体SB1〜SB3に対し、台形歪み量Aがそれぞれ相違することになる。
そこで画像処理部113では、台形歪みを補正したフレーム画像FMをモニタ部11(図1)に表示し、ユーザの要望に応じて台形歪みを追加修正するようになされている。
画像処理部113は、操作部12(図1)を介してユーザから台形歪みの追加修正処理を実行する旨の要求がなされると、図26(B)に示すように、モニタ部11に追加修正画面151を表示させる。
追加修正画面151には、左上にフレーム画像データに対応するフレーム画像FMが表示されると共に、当該フレーム画像データを巻戻再生、早送再生及び通常再生させるための巻戻しボタン152、早送りボタン153、再生ボタン154が表示されている。
例えば操作部12としてのマウスの移動により、カーソルCSを再生ボタン154上に重ね、再生ボタン154をフォーカスオンさせた状態で、ユーザの操作によって当該マウスがクリックされることにより、再生ボタン154が選択される。他のボタンについても、同様の操作により選択される。このとき画像処理部113は、フレーム画像データを再生することにより、フレーム画像FMをモニタ部11に順次表示させる。
フレーム画像FMの下部には、台形歪み縮小ボタン156、台形歪み拡大ボタン157及び台形歪みインディケータ158が表示されている。画像処理部113は、台形歪み縮小ボタン156が選択されると、台形歪み量Aを小さく設定する。
すなわち画像処理部113は、台形歪み縮小ボタン156が選択されると、台形歪み量Aを小さく設定する旨の要求信号を台形歪み推定部128に供給する。台形歪み推定部128は、(25)式における指定係数m及びnの値に対し、例えば「0.8」を乗算することにより、指定係数m及びnの値を小さく設定した状態で、台形歪み量Aを計算する。この結果、補正ベクトル生成部129には、手ぶれ並進速度に対して相対的に小さい値でなる台形歪み量Aが供給される。
補正ベクトル生成部129は、相対的に小さい値でなる台形歪み量Aだけ台形歪みを補正するよう補正ベクトルVcを生成し、これを動き補償部30に供給する。動き補償部30は、補正ベクトルVcに基づいてフレーム画像データの動き補償処理を実行することにより、手ぶれ並進速度に対して相対的に小さい値で台形歪みを補正し、補正されたフレーム画像データをモニタ部11に表示させる。
また、画像処理部113は、台形歪み拡大ボタン157が選択されると、同様にして、台形歪み量Aを大きく設定する。この場合、台形歪み推定部128は、(25)式における指定係数m及びnの値に対し、例えば「1.2」を乗算する。
すなわち、画像処理部113は、台形歪み量Aをユーザに自由に設定させ得るようになされている。これにより、画像処理部113は、ユーザの選択に応じて、例えば被写体SB1〜SB3のいずれかの被写体SBに生じる台形歪みにフォーカスして当該台形歪みを相殺したり、フレーム画像FMの全体的な台形歪みを平均的に相殺することができる。言い換えると、画像処理部113は、台形歪みの補正の程度をユーザに自由に選択させ得るようになされている。
台形歪みインディケータ158には、台形歪み量Aが初期値からどの程度拡大又は縮小されたかが棒グラフとして表示される。これにより、画像処理部113は、ユーザに現在の台形歪みの追加修正量を視認させ得る。
また、画像処理部113は、追加修正画面151の右下に台形歪み指定欄159を表示させる。画像処理部113は、当該台形歪み指定欄159にカーソルCSを重ねた状態で、操作部12を介してユーザに数字を入力させることにより、指定係数m及びnの値をユーザに指定させ得るようになされている。
このように、画像処理部113は、被写体とカムコーダ1との距離に応じて変化するため確実な推定が困難な台形歪み量Aをユーザに自由に選択させ得る。これにより、画像処理部113は、フレーム画像FMにおける台形歪みを適切に調整してユーザの好みに応じたフレーム画像データを生成し得るようになされている。
次に、画像処理プログラムに従って実行される台形歪み追加修正処理手順RT12について、図27のフローチャートを用いて説明する。
操作部12を介したユーザの操作入力に応じて、ユーザから台形歪みの追加修正処理を実行する旨の要求がなされると、画像処理部113は、台形歪み追加修正処理手順RT12を開始し、ステップSP121へ移る。
ステップSP121において、画像処理部113は、追加修正画面151をモニタ部11に表示させると、次のステップSP122へ移る。
ステップSP122において、画像処理部113は、ユーザの操作入力に応じて指定係数m及びnを変更すると、次のステップSP123へ移る。
ステップSP123において、画像処理部113は、現在、フレーム画像データを再生しているか、又はユーザからの再生指示がなされたか否かを判別し、否定結果が得られると、ステップSP123においてユーザからの再生指示を待ち受ける。
これに対してステップSP123において肯定結果が得られると、画像処理部113は、次のステップSP124へ移り、台形歪み補正量算出処理手順RT11(図25)に従って台形歪み補正量算出処理を実行し、次のステップSP125へ移る。
ステップSP125において、画像処理部113は、補正ベクトル生成処理手順RT10に従って補正ベクトル生成処理を実行し、次のステップSP126へ移る。
ステップSP126において、画像処理部113は、動き補償処理を実行する。この結果、モニタ部11には、台形歪み量Aが修正されたフレーム画像FMが表示される。画像処理部113は、終了ステップへ移って台形歪み追加修正処理手順RT12を終了する。
[2−5.動作及び効果]
以上の構成において、画像処理部113は、図28に示すように、フレーム画像からなるフレーム画像データから、フレーム画像全体の動きを表すグローバル動きベクトルGMVを並進速度として検出する(ステップSP131)。画像処理部113は、グローバル動きベクトルGMVの並進速度から、手ぶれに応じた手ぶれ並進速度を算出する(ステップSP132)。画像処理部113は、並進速度及び角度変化の相関関係を利用して、検出されたグローバル動きベクトルGMVから角度変化を推定する(ステップSP133)。
これにより、画像処理部113は、ハード的なセンサを用いて角度変化を検出することができないポスト処理において、簡易な処理により、角度変化を算出することができる。
画像処理部113は、推定された角度変化に基づく射影変換式((24)式)により、角度変化に伴ってフレーム画像に発生する台形歪みの量である台形歪み量を算出する。これにより、画像処理部113は、簡易な処理で台形歪み量を算出することができる。
画像処理部113は、グローバル動きベクトルGMVにおける手ぶれに応じた並進速度である手ぶれ並進速度から、手ぶれに応じた角度変化を推定し、手ぶれに応じた台形歪み量Aを算出する。
これにより、画像処理部113は、台形歪みのうち、手ぶれに応じて発生し、補正することが好ましい台形歪み量Aを算出することができる。
画像処理部113は、算出された手ぶれに応じた台形歪み量Aに基づいて、グローバル動きベクトルGMVを補正する。これにより、画像処理部113は、フレーム画像が有する手ぶれに応じた台形歪みを低減できるため、フレーム画像データの品質を向上させ得る。
画像処理部113は、グローバル動きベクトルGMVを、並進速度、拡縮速度及び1方向の角度変化からなるアフィン変換式として検出し、当該1方向とは異なる2方向の角度変化を推定する。
すなわち、画像処理部113は、グローバル動きベクトルGMVを1方向の回転しか表さないアフィン変換式として処理して処理負荷を軽減すると共に、アフィン変換式でなし得ないヨー方向及びピッチ方向に起因する台形歪み補正を後付的に実行する。この結果、画像処理部113は、ロール方向、ヨー方向及びピッチ方向の3方向に対して台形歪みを補正することができる。このため、画像処理部113は、アフィン変換式としてグローバル動きベクトルGMVを処理しつつ、(27)式に示したような射影変換式を用いてグローバル動きベクトルGMVをモデル化した場合と同様の効果を奏することができる。
画像処理部113は、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化を推定する。これにより、画像処理部113は、並進速度h及びvを用いて当該並進速度h及びvと相関関係のあるヨー方向及びピッチ方向の角度変化yaw及びpitchを推定することができる。
画像処理部13は、ヨー方向及びピッチ方向の手ぶれに応じた角度変化に起因する台形歪み量Aの逆行列をA−1とすると、(28)式に従って補正ベクトルを生成する。
これにより、画像処理部13は、処理フレーム画像に対する補正ベクトルVcの適用により、台形歪み量Aに対応する台形歪みを処理フレーム画像から相殺することができる。
以上の構成によれば、画像処理部113は、グローバル動きベクトルGMVを並進速度として表し、当該並進速度から角度変化を推定する。これにより、画像処理部113は、グローバル動きベクトルGMVを取り扱う処理を簡易にすると共に、推定した角度変化に基づいて、角度変化に伴う各種補正処理を実行することができる。
<3.第3の実施の形態>
第3の実施の形態においては、図22〜図28に示した第2の実施の形態と対応する箇所に同一符号を附し、同一部分についての説明を省略する。第2の実施の形態では、補正ベクトル生成部129は、台形歪み量Aが算出された後、各成分パラメータの値を変更することなく補正ベクトルVcを生成した。第3の実施の形態では、台形歪み量Aに基づいて、各成分パラメータの値を再計算する点が第2の実施の形態と異なっている。
[3−1.手ぶれ量の再計算]
上述したように、第1の実施の形態では、カムコーダ1におけるレンズユニット3がヨー方向及びピッチ方向に駆動することにより手ぶれ補正を実行していた。このため、画像処理部13に供給されるフレーム画像データは、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化が抑制されていた。
本実施の形態におけるフレーム画像データは、カムコーダ1X(図示しない)におけるレンズユニット3Xが、垂直方向及び水平方向にスライド駆動することにより手ぶれ補正を実行している。従って、画像処理部13に対応する画像処理部213に供給されるフレーム画像データは、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化が抑制されておらず、ヨー方向及びピッチ方向の影響がグローバル動きベクトルGMVに大きく表われている。従って、手ぶれ量Mを計算するに当たっては、フォーカルプレーン歪みと同様に、台形歪みの影響を最小限に抑制することが好ましい。
そこで本実施の形態における画像処理部213は、台形歪み量Aを算出後に、手ぶれ量Mを再計算するようになされている。
画像処理部213の台形歪み推定部228は、(24)〜(26)式に従って台形歪み量Aを算出すると、(27)式に(24)式を代入する。ここで、ヨー方向及びピッチ方向の角度変化によって影響を受ける値は、主にモーション成分パラメータh及びvである。従って、台形歪み推定部228は、成分パラメータθ、e、bの値をそのまま用いる一方、モーション成分パラメータh及びvを未知のパラメータとし、モーション成分パラメータh及びvを再計算する。以下、再計算されたモーション成分パラメータを再計算パラメータh及びvと呼ぶ。
台形歪み推定部228は、再計算パラメータh及びvに対してLPF処理を施し、カメラワーク量Mを算出し、台形歪み量Aと共に補正ベクトル生成部129へ供給する。
補正ベクトル生成部129は、モーション成分パラメータh及びvの代りに再計算パラメータh及びvを用いること以外は第2の実施の形態と同様にして、式(20)及び式(28)に従って、補正ベクトルVcを生成するようになされている。
これにより、画像処理部213は、台形歪みが低減された再計算パラメータh及びvを用いて補正ベクトルVcを生成できるため、手ぶれ量Mにおける台形歪みの影響を低減させ、高精度に手ぶれを補正し得るようになされている。
なお、画像処理部213は、台形歪み追加修正処理において台形歪み量Aが変更された場合、同様にして再計算パラメータh及びvをさらに計算し直しても良く、最初に算出された再計算パラメータh及びvをそのまま用いても良い。また、ユーザによっていずれの再計算パラメータh及びvを用いるかを選択させることも可能である。
このように、画像処理部213は、縦方向及び横方向の手ぶれ並進速度とヨー方向及びピッチ方向の角度変化との相関関係を用いて台形歪み量Aを算出する。画像処理部213は、当該相関関係に基づいて手ぶれ並進速度から再計算パラメータh及びvを算出することにより、手ぶれ並進速度における台形歪みの影響を低減させ、高精度に手ぶれを補正し得るようになされている。
[3−2.動作及び効果]
以上の構成において、画像処理部213は、並進速度及び角度変化の相関関係を利用して、手ぶれに応じた並進速度h−h及びv−vから手ぶれに応じた角度変化を相殺する。これにより、画像処理部213は、手ぶれ並進速度から手ぶれに起因する角度変化を低減することができるため、手ぶれ量Mの算出精度を向上させることができる。
以上の構成によれば、画像処理部213は、並進速度及び角度変化の相関関係を利用して、並進速度に表われる角度変化分を除去する。これにより、画像処理部213は、手ぶれ量Mから台形歪み量Aとして補正対象となった角度変化分を除去することができるため、手ぶれ量Mの算出精度を向上させ得る。
<4.第4の実施の形態>
[4−1.画像処理部の構成]
第4の実施の形態においては、図1〜図26に示す第1〜3の実施の形態と対応する箇所に同一符号を附し、同一部分についての説明を省略する。本実施の形態による画像処理部313は、供給されるフレーム画像データが撮像されたカムコーダの機種に応じて、画像処理の内容を変更するようになされている。
例えば画像処理部313は、カムコーダ(図示しない)が接続されると、当該カムコーダに対し、当該カムコーダの機種名を表す機種情報を取得する。画像処理部313は、インターネットなどのネットワーク(図示しない)を介して当該カムコーダの機種名に対応する技術情報を取得する。この技術情報には、カムコーダの撮像素子の種類、手ぶれ補正方式及び固定係数情報が含まれている。
画像処理部313は、カムコーダの撮像素子がCCD(Charge Coupled Device)などのグローバルシャッタ方式であった場合、(11)式におけるフォーカルプレーン歪み成分CFを単位行列に置き換える。これにより、画像処理部313は、フォーカルプレーン歪みが明らかに生じない場合には、フォーカルプレーン歪みを補正しないようにでき、当該補正の際に生じる誤差によってフレーム画像が乱れることを未然に防止し得るようになされている。なお、画像処理部313は、フィルタリング処理部25によってフォーカルプレーン歪み成分CFを破棄したり、又は補正ベクトル生成部29によってフォーカルプレーン歪み成分CFを単位行列に置き換えるようにしても良い。
そして画像処理部313は、例えば第2の実施の形態に従って手ぶれ及び台形歪みの補正を実行する。このとき、画像処理部313は、固定係数情報が表す値を固定係数として使用する。これにより、画像処理部313は、カムコーダの特性に合致した固定係数を使用できるため、台形歪みを推定する精度を向上させることができる。
画像処理部313は、手ぶれ補正方式が第1及び第2の実施の形態と同様のレンズ回転駆動方式であった場合には、第2の実施の形態に従って手ぶれ、フォーカルプレーン歪み及び台形歪みの補正を実行する。このとき画像処理部313は、同様にして、固定係数情報が表す値を固定係数として使用する。
画像処理部313は、手ぶれ補正方式が第3の実施の形態と同様のレンズスライド駆動方式であった場合には、第3の実施の形態に従って手ぶれ、フォーカルプレーン歪み及び台形歪みの補正を実行する。このとき画像処理部313は、同様にして、固定係数情報が表す値を固定係数として使用する。
このように、画像処理部313は、カムコーダの機種に応じ、適切な画像処理を選択して実行することにより、手ぶれ、フォーカルプレーン歪み及び台形歪みなどの補正の精度を向上し得るようになされている。
[4−2.動作及び効果]
以上の構成において、画像処理部313は、フレーム画像データが撮像された撮像装置であるカムコーダに応じて、固定係数p又はq若しくは固定係数p及びqの値を設定する。
これにより、画像処理部313は、カムコーダの特性に応じた適切な固定係数を用いることができるため、角度変化の推定の精度を向上させ得る。この結果、台形歪み量Aの算出精度を向上させることができる。
画像処理部313は、カムコーダの手ぶれ補正の方式に応じて、画像処理を変更する。すなわち、画像処理部313は、手ぶれ補正方式がレンズ回転駆動方式である場合には、第2の実施の形態の画像処理を実行し、手ぶれ補正方式がレンズスライド駆動方式である場合には、第3の実施の形態の画像処理を実行する。
これにより、画像処理部313は、カムコーダの手ぶれ方式に応じた画像処理を適切に実行することができる。
画像処理部313は、フレーム画像データが、グローバルシャッタ方式で撮像されたものである場合には、フォーカルプレーン歪み成分を単位行列に置き換えるようにした。
これにより、画像処理部313は、フレーム画像データが、グローバルシャッタ方式で撮像された場合であっても、同様の処理を実行することにより、適切な画像処理を実行し得る。
以上の構成によれば、画像処理部313は、フレーム画像データが撮像されたカムコーダに応じて角度変化の推定量を変化させることにより、カムコーダの特性に応じて適切な角度変化を推定することができる。
<5.他の実施の形態>
なお上述した第1〜第4の実施の形態においては、カメラモーション成分CMを用いて手ぶれ量Mを算出し、手ぶれを補正するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、カメラモーション成分CMの使用方法に制限はない。例えばカメラモーション成分CMを用いて対応する画素を特定し、線形補間処理に利用することにより、フレーム画像データの品質を向上させても良い。
また上述した第1〜第4の実施の形態においては、カメラモーション成分CMを並進要素EMa、回転要素EMb及び拡縮要素EMcにモデル化するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば、並進要素EMa及び拡縮要素EMcにモデル化するようにしても良い。また、回転要素EMbが3方向の角度変化を表すようにしても良い。
さらに上述した第1〜第4の実施の形態においては、カメラモーション成分CMに基づく補正ベクトルVcにより、フレーム画像を補正するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、補正係数を用いるなど、種々の方法でフレーム画像を補正するようにしても良い。
さらに上述した第1〜第4の実施の形態においては、(11)式に従って、カメラモーション成分CM及びフォーカルプレーン歪み成分CFの両方を算出するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、少なくともカメラモーション成分CMを算出すればよい。
さらに上述した第1〜第4の実施の形態においては、成分分離式を行列式で表すようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、一般的な方程式で表すようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、回転要素EMbの前に原点補正行列MC1を乗算し、回転要素EMbの後に原点補正逆行列MC2を乗算するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、この処理は必ずしも必要でない。例えば初めから原点が中心又は中心近傍に位置する場合には、この処理を省略できる。
さらに上述の実施の形態においては、回転要素EMbの前にピクセル比補正行列MP1を乗算し、回転要素EMbの後にピクセル比補正逆行列MP2を乗算するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、この処理は必ずしも必要でない。例えば初めからピクセル比が1:1又は1:1近傍である場合には、この処理を省略できる。
さらに上述した第4の実施の形態においては、フレーム画像がグローバルシャッタ方式である場合には、フォーカルプレーン歪み成分を単位行列に置き換えるようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、台形歪み量Aのみを補正する画像処理を実行するようにしても良い。
さらに上述した第1〜第4実施の形態においては、フィルタリング処理部25が信頼度情報に基づいてフォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMをふるい分けするようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、フィルタリング処理は必ずしも必要ではない。また、フォーカルプレーン歪み成分CF及びカメラモーション成分CMのいずれか一方に対してのみ実行しても良い。また、動き検出部22は、信頼度指標の合計値を信頼度情報としても良い。
さらに上述した第1〜第4の実施の形態においては、LPF処理によりカメラモーション成分CMからカメラワーク成分CMcを生成するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の方法によりカメラワーク成分CMcを生成することができる。
さらに上述した第4の実施の形態においては、フレーム画像データの供給時に機種情報を取得するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、カムコーダの機種名をユーザに指定させたり、固定係数をユーザによって指定させたりするようにしても良い。
さらに上述した第1〜第4の実施の形態においては、カムコーダから供給されるフレーム画像データが、既に手ぶれ補正されているようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、フレーム画像データにおける手ぶれ補正の有無について、特に制限はない。
さらに上述した第1〜第4の実施の形態においては、情報処理装置である画像処理端末10が本発明の画像処理を実行するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、撮像機能を有する撮像装置が本発明の画像処理を実行するようにしても良い。これにより、画像処理装置から、ハード的なセンサを省略することができる。また、ハード的なセンサと本発明の画像処理を組み合わせても良い。例えばジャイロセンサに応じてヨー方向とピッチ方向の角度変化のみを物理的に補正しながら、第1の実施の形態を実行することができる。
さらに、上述した第1〜第4の実施の形態においては、画像処理プログラム等をROM又はハードディスクドライブなどに予め格納するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、メモリースティック(ソニー株式会社の登録商標)などの外部記憶媒体からフラッシュメモリなどにインストールするようにしても良い。また、画像処理プログラムなどをUSB(Universal Serial Bus)やEthernet(登録商標)(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/gなどの無線LAN(Local Area Network)を介して外部から取得し、さらに、は地上ディジタルテレビジョン放送やBSディジタルテレビジョン放送により配信されるようにしても良い。
さらに上述した第1〜第4の実施の形態においては、被写体を動画像データとして撮像するカメラとして、カムコーダを用いるようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば携帯電話機の内蔵カメラやデジタルスチルカメラの動画機能などをカメラとして用いるようにしても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、動き検出部としての動き検出部22と、モデル化部及び成分算出部としての成分分離処理部23とによって画像処理装置としての画像処理部13を構成するようにした場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成による動き検出部と、モデル化部と、成分算出部とによって本発明の画像処理装置を構成するようにしても良い。
本発明は、例えば撮像されたフレーム画像データが編集されるパーソナルコンピュータやハードディスクレコーダなどの画像編集装置に利用することができる。
1……カムコーダ、11……モニタ部、12……操作部、13……画像処理部、22……動き検出部、23……成分分離処理部、25……フィルタリング処理部、26……FP歪み補正量算出部、27……カメラワーク量算出部、29……補正ベクトル生成部、30……動き補償部、FM……フレーム画像、LMV……ローカル動きベクトル、GMV……グローバル動きベクトル、SB……被写体、CF……フォーカルプレーン歪み成分CF……カメラモーション成分、EFa……FP歪み縦方向拡縮要素、EFb……FP歪み平行四辺形要素、EMa……並進要素、EMb……回転要素、EMc……拡縮要素、MC1……原点補正行列、MC2……原点補正逆行列、MP1……ピクセル比補正行列、MP2……ピクセル比補正逆行列。

Claims (19)

  1. フレーム画像からなるフレーム画像データから、所定数の画素でなるブロック単位の動きを表すローカル動きベクトルを算出し、さらに当該ローカル動きベクトルの信頼度指標を用いて当該ローカル動きベクトルを重み付けすることにより、複数の成分パラメータを用いて表される、上記フレーム画像全体的な動きを表すグローバル動きベクトルを出する動きベクトル検出部と、
    カメラの動きであるカメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを用いることにより、上記グローバル動きベクトルを、カメラモーション成分及びフォーカルプレーン歪み成分が分離された成分分離式にモデル化するモデル化部と、
    上記動きベクトル検出部により算出されたグローバル動きベクトルの複数の成分パラメータを、上記成分分離式に代入して、当該成分分離式において用いられた、上記カメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを算出することにより、上記グローバル動きベクトルにおけるカメラモーション成分を算出する成分算出部と
    を有する画像処理装置。
  2. 上記カメラモーション成分に基づいて、上記フレーム画像におけるぶれを補正する補正部と
    をさらに有する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記モデル化部は、
    上記カメラモーション成分を、上記フレーム画像に対する縦方向及び横方向への並進速度を表す並進要素、拡縮方向への拡縮速度を表す拡縮要素及びロール方向への角度変化を表す回転要素として表す
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 上記動きベクトル検出部は、
    上記グローバル動きベクトルを、上記並進要素、上記拡縮要素及び上記回転要素からなるアフィン変換式として表す
    請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 上記補正部は、
    上記カメラモーション成分に基づいて、ユーザの意図したカメラの動きであるカメラワーク成分を算出するカメラワーク成分算出部と、
    上記カメラモーション成分から上記カメラワーク成分を減算することにより、上記ぶれの量を算出するぶれ量算出部と、
    上記ぶれ量算出部によって算出された上記ぶれの量に基づいて、上記グローバル動きベクトルにおけるぶれを補正する補正ベクトルを生成する補正ベクトル生成部と、
    上記グローバル動きベクトルに対し、上記補正ベクトル生成部によって生成された上記補正ベクトルを適用する動き補償部と
    を有する請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 上記モデル化部は、
    カメラモーション成分及びフォーカルプレーン歪み成分を行列式として表す
    請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 上記補正ベクトル生成部は、
    上記ぶれの量の逆行列を含む行列式を上記補正ベクトルとして生成する
    請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 上記補正部は、
    上記成分算出部によって算出された上記フォーカルプレーン歪み成分に基づいて、上記フレーム画像を補正するフォーカルプレーン歪み補正量を算出するフォーカルプレーン歪み補正量算出部
    をさらに有し、
    上記補正ベクトル生成部は、
    上記フォーカルプレーン歪み補正量の逆行列を含む行列式を上記補正ベクトルとして生成する
    請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 上記モデル化部は、
    上記回転要素の前に、原点を中心に移動させる原点補正行列を乗算し、上記回転要素の後に上記原点を上記中心に移動させる前の位置に戻す原点補正逆行列を乗算する
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 上記回転要素の前に、画素のアスペクト比を1:1に変更するアスペクト比補正行列を乗算し、上記回転要素の後に、上記画素をのアスペクト比に戻すアスペクト比補正逆行列を乗算する
    請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 上記補正ベクトル生成部は、
    上記補正ベクトルをVc、上記原点補正行列をC、上記アスペクト比補正行列P、上記ぶれの量の逆行列をMs−1、上記フォーカルプレーン歪み補正量の逆行列をF−1、上記原点補正逆行列をC−1、上記アスペクト比補正逆行列をP−1としたとき、次式に従って上記補正ベクトルを生成する
    Figure 0004915424
    請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 上記動きベクトル検出部は、
    上記グローバル動きベクトルの信頼度を表す信頼度情報を生成し、
    上記カメラワーク成分算出部は、
    上記動きベクトル検出部によって生成された上記信頼度情報に基づいて、上記グローバル動きベクトルの信頼度が高いカメラモーション成分のみを用いて上記カメラワーク成分を算出する
    請求項に記載の画像処理装置。
  13. 上記カメラワーク成分算出部は、
    LPF(Low Pass Filter)でなる
    請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 上記フレーム画像データは、
    ヨー方向及びピッチ方向の回転要素に対するぶれが予め補正されている
    請求項に記載の画像処理装置。
  15. 上記補正ベクトル生成部は、
    ヨー方向及びピッチ方向の角度変化に起因する台形歪みの量の逆行列をA−1とすると、次式に従って上記補正ベクトルを生成する
    Figure 0004915424
    請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 上記モデル化部は、
    上記グローバル動きベクトルを、次式のようにモデル化する
    Figure 0004915424
    請求項15に記載の画像処理装置。
  17. フレーム画像からなるフレーム画像データから、所定数の画素でなるブロック単位の動きを表すローカル動きベクトルを算出し、さらに当該ローカル動きベクトルの信頼度指標を用いて当該ローカル動きベクトルを重み付けすることにより、複数の成分パラメータを用いて表される、上記フレーム画像全体的な動きを表すグローバル動きベクトルを出する動きベクトル検出ステップと、
    カメラの動きであるカメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを用いることにより、上記グローバル動きベクトルを、カメラモーション成分及びフォーカルプレーン歪み成分が分離された成分分離式にモデル化するモデル化ステップと、
    上記動きベクトル検出ステップで算出されたグローバル動きベクトルの複数の成分パラメータを、上記成分分離式に代入して、当該成分分離式において用いられた、上記カメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを算出することにより、上記グローバル動きベクトルにおけるカメラモーション成分を算出する成分算出ステップと
    を有するカメラモーション成分算出方法。
  18. コンピュータに対して、
    フレーム画像からなるフレーム画像データから、所定数の画素でなるブロック単位の動きを表すローカル動きベクトルを算出し、さらに当該ローカル動きベクトルの信頼度指標を用いて当該ローカル動きベクトルを重み付けすることにより、複数の成分パラメータを用いて表される、上記フレーム画像全体的な動きを表すグローバル動きベクトルを出する動きベクトル検出ステップと、
    カメラの動きであるカメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを用いることにより、上記グローバル動きベクトルを、カメラモーション成分及びフォーカルプレーン歪み成分が分離された成分分離式にモデル化するモデル化ステップと、
    上記動きベクトル検出ステップで算出されたグローバル動きベクトルの複数の成分パラメータを、上記成分分離式に代入して、当該成分分離式において用いられた、上記カメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを算出することにより、上記グローバル動きベクトルにおけるカメラモーション成分を算出する成分算出ステップと
    を実行させる画像処理プログラム。
  19. コンピュータに対して、
    フレーム画像からなるフレーム画像データから、所定数の画素でなるブロック単位の動きを表すローカル動きベクトルを算出し、さらに当該ローカル動きベクトルの信頼度指標を用いて当該ローカル動きベクトルを重み付けすることにより、複数の成分パラメータを用いて表される、上記フレーム画像全体的な動きを表すグローバル動きベクトルを出する動きベクトル検出ステップと、
    カメラの動きであるカメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを用いることにより、上記グローバル動きベクトルを、カメラモーション成分及びフォーカルプレーン歪み成分が分離された成分分離式にモデル化するモデル化ステップと、
    上記動きベクトル検出ステップで算出されたグローバル動きベクトルの複数の成分パラメータを、上記成分分離式に代入して、当該成分分離式において用いられた、上記カメラモーション及びフォーカルプレーン歪みの変化量をそれぞれ表す未知の成分パラメータを算出することにより、上記グローバル動きベクトルにおけるカメラモーション成分を算出する成分算出ステップと
    を実行させる画像処理プログラムが記録された記録媒体。
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