JP4911554B2 - アスファルト系塗布材の吹付け装置 - Google Patents

アスファルト系塗布材の吹付け装置 Download PDF

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本発明は、例えばダム、貯水池等の壁面、底面をアスファルト混合物で構築された遮水壁の表面を保護するアスファルト系保護層材を吹付け施工するためのアスファルト系塗布材の吹付け装置に関する。
ダム、貯水池等の遮水壁を構築する際、施工性・経済性・求められる機能性等の面から一般的にはセメントコンクリート、或いはアスファルト混合物で施工される。これらの構造物の供用に当たって、貯水部の壁面、底面に表面層を施すことがしばしばある。
この表面層は遮水機能も備えるが、そればかりでなく、長期に渡って紫外線に晒されることにより遮水壁本体表面が劣化することを防ぐとともに、寒冷地においては冬季の落雪による損傷を食い止める役割も担っている。
セメントコンクリートに比べアスファルト混合物は、紫外線に対して劣化が促進される傾向にあるので、アスファルト混合物で遮水壁を構築した場合の表面層は遮水機能以上に遮水壁本体保護機能が重要視され、この機能を重視して表面保護層と称されるのが一般的である(以下、表面保護層と記す。)また、表面保護層は機能を確実に果たすために、設計に基づいた所定の厚さを確保することが重要である。
表面保護層に用いられる材料は、シリカ系、アスファルト乳剤(エマルジョン)系、高温アスファルト系等幾つかの系統に分類され、施工に関しても塗り付け法、吹付け法等がある。
塗り付け法、は大きなゴムレーキに表面保護材を流し込んだうえ遮水壁表面を滑らせながら連続して表面保護層材を塗り付ける方法である。塗り付けの設備が簡単で技術的にも難しいものではないが所定の厚さをムラ無く確保するのが困難であり、また遮水壁本体に段差がある場合はゴムレーキの形状上、段差を跨いで施工することは出来ない欠点がある。
吹き付け方法は、スプレイ装置を用いて所定の高さから表面保護層材を散布する方法である。スプレイからの吐出量、スプレイの移動速度を一定に保つことが出来れば、例え遮水壁表面に段差があったとしても、単位面積当りの所定塗布量を確保することが出来る。しかし、吹き付け法は表面保護層材の性状に応じて設備を選定する必要があり、また一般的に粘性の高い表面保護層材の吹き付け状態を制御するには高い技術が求められる。特に200℃近い温度での散布が要求されるアスファルト系塗布材であるアスファルトマスチックのような表面保護層材ではその高温ゆえに使用できる設備も限られ、吹き付け法とはいえ均一に塗布するが困難な材料である。
ここでアスファルト混合物とは砕石等の骨材に加熱アスファルトを混合して製造する舗装材料であり、遮水壁材料として使用されるアスファルト混合物は一般の舗装に供される配合と比較して、アスファルトの混合割合が多い。
また、アスファルトマスチックは骨材を混合せず主にアスファルトと石粉で構成されたアスファルト混合物の一種であり、性状を改善するための添加剤も付加される。通常のアスファルト混合物のアスファルト配合量が4〜7%なのに対して、アスファルトマスチックでは30〜50%になっていて、140℃以上に加熱することにより流動性を発揮し、吹き付ける場合は160〜200℃の温度管理下で実施する。
この粘性の高いアスファルト系塗布材のアスファルトマスチックを高温にして均一に吹付ける場合には以下の問題点がある。
例え粘性が高くとも常温で扱える材料であれば、吹付け装置で数MPa(例えば4〜7MPa)の圧力をかけることにより霧化を促進し均一な散布状態を確保することが推定出来るが、200℃近い高粘度材料のアスファルトを4〜7MPaの高圧で散布することは装置の作動時の精度、信頼性、耐久性、保全性等の問題がある。
現実的に使用できるポンプを用いて200℃近い高粘度材料にかけられる圧力は数百kPa(例えば0.4〜0.7MPa)程度であり、ポンプ圧力だけではアスファルトマスチックを霧化させるには至らない。
充分な吐出圧力を伴わない吹き付けにおいてはアスファルトマスチックは霧化せず不均一な吹き付け状態となる。如何なるノズルを使おうと、特に吹き付けされた表面保護層の端部は、吹き付けの不均一によりアスファルトマスチックが濃くなる(量的に多くなる)傾向にある。
遮水壁本体に対しアスファルトマスチックの吹き付けを実施した場合、吹き付けの不均一により目視でも塗布ムラが確認できるほどである。
塗布ムラが生じることにより所定のアスファルトマスチック厚さを確保できない個所と必要以上に厚くなる個所ができる。
必要以上の吹き付け厚さとなった個所は如何な高粘度材料といえども、斜面上では時にはダレを生じ、品質的に不均一となるばかりでなく、見栄えも悪いものとなり、製品として顧客に不満足な結果を与えることになる。
図6は従来タイプによる吹き付けの状態を示したもので、線Cの上半部にあるノズルN28の先端28aの(詳記しない)横長の噴口28bから充分に霧化されずに、線Cの下半部に示す散布パターンのように、幅Lにわたって散布されたアスファルトマスチックMmが両端部40、40に溜って散布ムラ42、42となっている。特に散布が斜面の場合には、散布ムラ42、42が斜面の下側に流れて散布ムラ42、42を広げることになり、見栄えも良くない。
このように、これまでの技術でアスファルトマスチックMmを吹き付ける場合、品質的、見栄えの点において妥協をしていたのが実情である。
その他の従来技術としては、アスファルト系保護層材の施工装置として、転圧されたアスファルト舗装表面の凹凸にかかわらず保護層を均一に形成する施工装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、加熱アスファルトに少量の水を加えて膨張させフォームドアスファルトを製造するノズルを備えたノズル装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3156939号公報 特許第2748970号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、高粘度材料のアスファルト系塗布材を通常の圧力(例えば1〜7kg/cm≒0.1〜0.7MPa)で霧化させることができるアスファルト系塗布材の吹付け装置の提供を目的としている。
発明者は種々研究の結果、アスファルト系塗布材を140℃以上で加熱し通常圧の0.1〜0.7MPaに加圧して2流体混合ノズルの一方に導き、他方から加圧(0.1MPa〜0.7MPa)、加熱(140℃〜250℃)した空気を吹き込んでノズル内で接触、混合させた後に、その加圧加熱空気の圧力(0.1MPa〜0.7MPa)でアスファルト系塗布材をノズルから噴出させればアスファルト系塗布材を高圧にしなくても霧化散布ができることがわかった。本発明は係る知見により創作されたものである。
本発明によれば、容器(1)に収容されて加熱されたアスファルト系塗布材(M)をアスファルト混合物で構築された遮水壁(W)に吹付けてその表面を保護するためのアスファルト系塗布材の吹付け装置において、アスファルト系塗布材(M)を吹付ける2流体混合式のノズル(20)を備え、そのノズル(20)は中央部に細長い混合室(22)が形成され、その混合室(22)の中央部に直交して前記容器(1)からの塗布材供給管(8)に耐熱加圧ポンプ(7)を介して連結される導入部(21)が形成され、その混合室(22)の一端は噴口(22j)のあるノズル端部(24)に連結され、その混合室(22)の反対端には加圧加熱空気管(25e)が連結されており、気体(A)を加圧する気体加圧装置(コンプレッサ:Ca)からの加圧気体管(25a)は加圧気体加熱装置(A24)の熱交換器(25b)を介して前記加圧加熱空気管(25e)に接続され、前記熱交換器(25b)は筒状の加熱部(26)に包囲されており、その筒状の加熱部(26)は一端にガスバーナ(30)に向けて開放された加熱熱量供給口(26i)を有し、他端に排出口(26o)を有している。
実施に際しては、アスファルト系塗布材は周知のアスファルトマスチックがよく、所定の加熱温度は140〜250℃が好ましく、所定の圧力は0.1〜0.7MPaが好ましい。また、加熱、加圧される気体は空気がよく所定の加熱温度は140〜250℃が好ましく、所定の圧力は0.1〜0.7MPaが好ましい。
気体加圧装置は通常のコンプレッサでよく、気体加熱装置は例えばガスバーナによりコンプレッサで加圧された気体が通る管を外部から加熱するものでよい。
作業開始にあたり、アスファルト系塗布材をノズルに導入する前に加熱、加圧された気体をノズルに導入し噴口から噴出させることでノズルを加熱しておけば、アスファルト系塗布材がノズルにより冷却され凝固して、噴口の閉塞を生じることがない。
以上説明した本発明の効果を列記する。
(1) アスファルト系塗布材を加圧するポンプは耐熱性を備えていれば、高圧を発生させる必要が無く加圧加熱気体によって霧化し、ムラのない均一な表面保護層材の吹き付けができ、斜面においても散布ムラによるダレが生じることがない利点がある。
(2) 散布作業開始前に加圧、加熱された気体をノズルに導入し噴口から噴出させてノズルを加熱しておけば、アスファルト系塗布材の冷却凝固により噴口の閉塞を生じることがない。(ノズルが常温のままで散布作業を開始すると噴口の閉塞が生じることがある。)
(3) アスファルト系塗布材は加圧ポンプが付与する圧力で霧化するのではなく加圧加熱気体で霧化されるため、加圧加熱気体の圧力を調整することにより霧化状態、散布幅を制御することができる。
(4) 加圧加熱気体を所定の140℃以上で維持すれば、アスファルト系塗布材の温度を低下させることなく霧化の条件を維持できる。
以下、図を参照して本発明のアスファルト系塗布材の吹付け装置の実施形態を説明する。
図1は本発明のアスファルト系塗布材の吹付け装置の全体構成を示している。
アスファルト系塗布材の吹付け装置は、本例ではアスファルトマスチックを使用するアスファルト系塗布材Mを2流体混合式ノズル20に供給するアスファルト系塗布材供給装置A10と、2流体混合式ノズル20と、アスファルト系塗布材Mを霧化させて噴射させる加圧加熱気体Aを2流体混合式ノズル20に供給するための加圧気体加熱装置A24と、加圧気体、本例では加圧空気を供給する気体(空気)加圧装置Ca、とで概要構成がされている。
アスファルト系塗布材供給装置A10は、加熱されたアスファルト系塗布材Mを収容し攪拌する容器1と、容器1の外部に設置された駆動モータ3で駆動される駆動軸4に取り付けられた攪拌翼5と、容器1の底部から2流体混合式ノズル20に連結される保温材で被覆された塗布材供給管8とで構成されている。
塗布材供給管8に加圧用の耐熱ポンプ7が介装され、耐熱ポンプ7の吐出側7oの下流に設けられた分岐部8bと吸入側7sの上流に設けられた合流部8aを連結する回流管10に圧力制御弁12が介装されて、混合式ノズル20への塗布材Mの供給圧を制御するように構成されている。
塗布材供給管8の分岐部8bと混合式ノズル20との間に三方弁11が介装され、三方弁11の分岐の一方は返流管9によって攪拌用容器1の上方に連結されている。
塗布材供給管8の容器1の底部と合流部8aとの間にストップ弁6が介装され、三方弁11と混合式ノズル20との間にストップ弁13が介装されている。
三方弁11は、塗布材の散布、停止はもとより耐熱加圧ポンプ7、圧力制御弁12、塗布材供給管8及び返流管9等の修理、交換、保全のために随時あるいは定期的に開閉機能を果たすようになっている。
図2は混合式ノズル20の側断面を示していて、中央部に細長い混合室22が形成され、その混合室22の中央部に長軸に直交して塗布材の導入口21bが形成され、導入口21bは導入部21の内孔21aを経て前記塗布材供給装置A10の塗布材供給管8に管端部材8cを介して連結されている。
混合室22の一端部に導入口23aが形成されていて、加圧加熱空気管25eによって後記する加圧空気加熱装置A24の加熱部である蛇管型熱交換器25bに連結されている。
また、混合室22の導入口23aの長軸方向反対側に噴出案内孔22aが形成され、その噴出案内孔22aの端部はノズル端部24内の噴口22jに連結されている。
噴口22jは図2のZ矢視で正面を示す図3のように、噴出案内孔22aの端部が徐々に変形して細長い形状、例えば4角口に形成され、加熱空気と混合したマスチックが通過すると、拡幅するように形成されている。噴口の形状は塗布材Mの性状、温度、圧力及び加熱加圧空気の温度、圧力と散布パターンによって決められている。
図4は加圧空気加熱装置A24を示している。加圧空気加熱装置A24は蛇管状の蛇管型熱交換器25bと、蛇管型熱交換器25bを包囲する筒状の加熱部26と、加熱部26に熱量を供給する熱量供給装置30とで構成されている。
蛇管型熱交換器25bは管内の圧力気体、本例では圧力空気を熱量供給装置であるガスバーナ30によって加熱されるように構成され、一端の高圧空気導入側は高圧空気管25aによって圧力調整R25を介して空気加圧装置のエアコンプレッサCaに連結され、他端の加熱高圧空気吐出側は保温材を被覆された加圧加熱空気管25eによって混合式ノズル20に連結されている。
加熱部26は蛇管型熱交換器25bの高圧空気導入側の鏡板26aがガスバーナ30に向けて開放された加熱熱量供給口26iを備えており、加熱高圧空気吐出側はブラインド鏡板26bで閉塞され、鏡板26bの内側に外上方に向けた排気口26oが備えられている。
図1も参照して、本例ではプロパンガスを使用するガスバーナー30は加熱部26の端部鏡板26aに取付けられた支持部材31で固定され、ガス管27によってガス供給源Gbに連結されている。ガス管27のガスバーナ側にストップ弁29が介装され、ガス供給源Gb側に圧力調整器R28が介装されている。
上記構成のアスファルト系塗布材の吹付け装置の作用を前記の図を参照して説明する。
ストップ弁6で底部を閉じた攪拌装置付(材料分離防止用)容器1内に投入されたアスファルト系塗布材のアスファルトマスチックMは、アスファルトの配合量を例えば30〜50%に調合されモータ3駆動軸4によって攪拌翼5で攪拌されて、例えば170℃で加熱されて流動性を備え使用可能な状態にされる。
ついで、ストップ弁6を開いて、保温材で保温された塗布材供給管8にアスファルトマスチックMを供給する。塗布材供給管8内のアスファルトマスチックMは耐熱加熱ポンプ7によって例えば0.4MPaに調圧され、混合式ノズル20に供給される。そして、内孔21a、塗布材導入口22bを経て混合室21bに導入される。
ここで、三方弁11を耐熱加熱ポンプ7が順調に作動するまでは供給先を攪拌装置付容器1に向け、作動確認後に混合式ノズル20に供給されるように切り替えする。
混合室22に別途導入される加圧加熱空気Aは、まず、エアコンプレッサCaで加圧され、圧力調整R25で例えば0.3MPaに調圧されて加圧空気Aとなって高圧空気管25aを経て加熱部26内の蛇管型熱交換器25bに供給される。
蛇管型熱交換器25bに供給された加圧空気Aは、ガス供給源Gb、圧力調整器R28及びストップ弁29を経て供給されるプロパンガスをガスバーナ30で燃焼し、そこで発生する熱量によって加熱部26内で例えば140℃の所定の温度になるように加熱される。
蛇管型熱交換器25bで加熱された加圧加熱空気Aは保温材で被覆された加圧加熱管25eによって、混合式ノズル20に供給される。そして、加熱空気導入部23aを経て混合室22に導入される。
なお、アスファルトマスチックMの吹き付け施工を開始するに際しては、加圧加熱空気Aのみを混合式ノズル20の内部を通過させ噴口22jから噴射させて、混合式ノズル20を熱しておく。この混合式ノズル20の昇温によってアスファルトマスチックMが冷却凝固して管路や噴口22jを閉塞することを予防する必要がある。
上記のようにして、混合室22に導入されたアスファルトマスチックMと加圧加熱空気Aは接触し混合して霧化に近い状態になり、さらに加圧加熱空気Aの圧力によって噴口22jから広角に霧となって噴射され、構造物の壁面、底面Wに吹き付けられて表面保護層Sを形成する。
図5は上記の施工によって得られるアスファルトマスチックMの散布のパターンを示したものである。線Cの上半部は本発明のアスファルト系塗布材の吹付け装置の混合ノズル20の近傍を示している。
混合ノズル20の側方から導入されたアスファルトマスチックMと、加圧空気加熱装置A24を経て上方から導入された加圧加熱空気Aとが混合ノズル20で混合し、噴口22jから霧化されたアスファルトマスチックMmとなって噴射される。
そして、霧化されたアスファルトマスチックMmは線Cの下半部に示す散布状態となって、中央部をやや厚くし外縁部が薄いパターンになって表面保護層Sを形成する。このようにして、図6で示した従来の散布装置によって生じる外縁部の散布ムラ42を解消している。
本発明の実施形態を示す全体構成図である。 2流体混合式ノズルの側断面図である。 図2のノズルのZ矢視図である。 加圧空気加熱装置の側断面図である。 本発明のアスファルト系塗布材の吹付け装置による散布パターンを示す図であり、上半部がアスファルト系塗布材の吹付け装置のノズル近傍の立面図であり、下半部が散布パターンを示す図である。 従来のアスファルト系塗布材の吹付け装置による散布パターンを示す図であり、上半部がアスファルト系塗布材の吹付け装置のノズル近傍の立面図であり、下半部が散布パターンを示す図である。
符号の説明
A・・・気体(空気)
A10・・・アスファルト系塗布材供給装置
A24・・・加圧気体(空気)加熱装置
Ca・・・気体(空気)加圧装置、エアコンプレッサ
M、Mm・・・アスファルト系塗布材、アスファルトマスチック
G・・・加熱用ガス
1・・・攪拌装置付容器
3・・・モータ
4・・・駆動軸
5・・・攪拌翼
7・・・耐熱加圧ポンプ
8・・・塗布材供給管
6、13、25、29・・・ストップ弁
11・・・三方弁
12・・・圧力制御弁
20・・・2流体混合式ノズル
21・・・アスファルト系塗布材の導入部
21b・・・塗布材導入口
22・・・混合室
22j・・・噴口
23a・・・気体導入口
24・・・ノズル端部
25a・・・加圧空気管
25b・・・加熱管部、蛇管型熱交換器
25e・・・加圧加熱空気管
26・・・加熱部
26i・・・加熱熱量供給口
26o・・・加熱熱量排出口
27・・・ガス管
30・・・熱量供給装置、ガスバーナ

Claims (1)

  1. 容器(1)に収容されて加熱されたアスファルト系塗布材(M)をアスファルト混合物で構築された遮水壁(W)に吹付けてその表面を保護するためのアスファルト系塗布材の吹付け装置において、アスファルト系塗布材(M)を吹付ける2流体混合式のノズル(20)を備え、そのノズル(20)は中央部に細長い混合室(22)が形成され、その混合室(22)の中央部に直交して前記容器(1)からの塗布材供給管(8)に耐熱加圧ポンプ(7)を介して連結される導入部(21)が形成され、その混合室(22)の一端は噴口(22j)のあるノズル端部(24)に連結され、その混合室(22)の反対端には加圧加熱空気管(25e)が連結されており、気体(A)を加圧する気体加圧装置(Ca)からの加圧気体管(25a)は加圧気体加熱装置(A24)の熱交換器(25b)を介して前記加圧加熱空気管(25e)に接続され、前記熱交換器(25b)は筒状の加熱部(26)に包囲されており、その筒状の加熱部(26)は一端にガスバーナ(30)に向けて開放された加熱熱量供給口(26i)を有し、他端に排出口(26o)を有していることを特徴とするアスファルト系塗布材の吹付け装置。
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