JP4906743B2 - 物質検出及び画像化のための容器の非破壊検査における近単色且つ調整可能な光子源の、核共鳴蛍光との使用 - Google Patents

物質検出及び画像化のための容器の非破壊検査における近単色且つ調整可能な光子源の、核共鳴蛍光との使用 Download PDF

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Description

関連出願への引用
本願は、2005年2月22日付けでWilliam Bertozzi及びRobert
J. Ledouxにより提出された、「物質検出及び画像化のための容器の非破壊検査における、核共鳴蛍光を備えた近単色且つ調整可能な光子源の使用(Use Of Nearly Monochromatic And Tunable Photon Sources With Nuclear
Resonance Fluorescence In Non-Intrusive Inspection Of Containers For Material
Detection And Imaging)」と題した米国特許仮出願第60/655,043号の利益を主張し、その内容を引用して本明細書に援用する。
本開示は物質の非侵入性走査(例えば、空港、海港、又は他の輸送ターミナルにおける爆発物、核物質、又は輸出入禁止品の検出)に関し、より詳細には核共鳴蛍光を備えた近単色の調整可能な(原語:tunable)光子源を用いる方法に関する。
幾つかの要因によって、核共鳴蛍光を用いた容器の非侵入性検査の効率が阻害或いは制限されることがある。具体的には、非侵入性検査は、検査ビームとして使われる光子のスペクトルに依存する現象から影響を受けることがある。それ以外にもこうした現象には、対象とする任意核種と共鳴しないビーム中の光子から発生するバックグラウンド雑音、視野に入るボクセルに存在する対象核種以外の核種からの共鳴蛍光から発生するバックグラウンド、対象とする原子核と共鳴しないビーム中の光子から発生する放射線照射、及び多数の作用により散乱する非共鳴光子による検出器のデッドタイムなどが含まれる。従って、限定された範囲の光子エネルギーを持つ光子ビームを用いると、制動放射ビームなどの光子エネルギーを使用する場合に比べ有利となりうる。スペクトルがより狭い光子ビームを使った画像化に関連した利点には、検査速度の増大、輸出入禁止品の検出効率の増大、誤肯定検出イベントの割合の減少、及び/又は貨物体積への照射線量の減少などが含まれる。
これまでにも単色エネルギー源を使ったNRFI測定の使用が開示されている。例えば、「Gamma-Gamma Resonance in Activation
Analysis, and Particularly, its Application to Detection of Nitrogen Based
Explosives in Luggage(放射化分析におけるγ-γ共鳴及び荷物内の窒素に基づく爆発物検出へのその応用)」と題したEttinger等の米国特許第5,040,200号は、核種の励起原子試料を用いて当該対象核種における核遷移と共鳴する光子を発生させることにより、当該対象核種を発見するための走査を教示している。こうしたエネルギー源の1つの欠点は、これらが単一の対象核種を検出するための走査にしか使用できない点である。
発明の概要
本明細書では、標的試料内の潜在的な対象品目を検出するための方法及びシステムを記載する。一様態では、本方法は、前記対象品目における核共鳴と重なり且つ制動放射線より狭いエネルギースペクトルを持つ光子の光子源を設ける段階と、前記光子源からの光子で前記標的試料を照射する段階と、前記標的試料の少なくとも一部から散乱する光子の強度を少なくとも1つのエネルギーチャンネルで測定する少なくとも1つの光子検出器を設ける段階と、対象とする前記少なくとも1つのエネルギーチャンネルのうち少なくとも1つで検出された前記光子の強度が所定の対象品目検出基準を満たせば、対象品目検出イベントであると判断する段階とを含む。
幾つかの様態では、本方法は、少なくとも1つの対象核種を含む少なくとも1つの基準散乱体を設ける段階と、前記標的試料を透過する光子を、前記少なくとも1つの基準散乱体から散乱させる段階と、前記少なくとも1つの基準散乱体から散乱する光子の強度を少なくとも1つのエネルギーチャンネルで測定する少なくとも1つの光子検出器を設ける段階とを更に含む。前記少なくとも1つの基準散乱体から散乱する光子の強度を測定する前記少なくとも1つの光子検出器は、前記標的試料の前記少なくとも一部から散乱する光子の強度を測定する前記少なくとも1つの光子検出器に加えて、又はそれに替えてに設けてもよい。基準散乱を測定する前記少なくとも1つの光子検出器により測定された対象とする前記少なくとも1つのエネルギーチャンネルの少なくとも1つにおいて検出された前記光子の強度が、所定の対象品目検出基準を満たす場合は、対象品目検出イベントが識別されうる。
幾つかの様態では、前記光子源の光子は電子による光子のコンプトン散乱により発生してよい。前記光子源の光子の周波数は調整可能であり、更に、前記エネルギースペクトルは、コンプトン散乱光子エネルギーの角依存性によって単色又は近単色(原語:nearly
monochromatic)光子線から広げることができる。前記コンプトン散乱は、高エネルギー電子によるレーザ光子の後方散乱でよい。前記レーザ光子は自由電子レーザ光子とすることができる。
幾つかの様態では、前記光子源の光子は、電子が周期格子を通過することによって発生するコヒーレント制動放射光子でよい。
幾つかの様態では、前記光子源の光子は、原子核内の粒子誘起反応により発生できる。前記粒子誘起反応に続く核崩壊は、二体の終状態を発生させることができる。前記粒子誘起反応に続く各崩壊は、三体の終状態を発生させることができる。前記粒子誘起反応は中性子捕獲でよい。
幾つかの様態では、前記光子源の光子は、その低エネルギー部分を選択的に減少させる吸収器を通過させたコヒーレント制動放射光子でよい。
幾つかの様態では、前記標的試料を透過する光子の強度を、前記光子が前記標的試料を照射する前記標的試料上の位置の関数として測定するための透過検出器を提供できる。前記透過検出器はX線撮像装置を含むことができる。
全体的な理解を可能とするため、幾つかの例示的な実施形態を次に説明するが、通常の技能を備えた当業者であれば、本明細書に記載された装置及び方法を変更及び修正して、他の適切な応用例となる装置及び方法を提供できることや、それ以外の追加及び修正が、本明細書に記載された装置及び方法の範囲から逸脱することなく可能であることは理解するはずである。
特記しない限り、ある実施形態の詳細を変える典型的な特徴の実現としてこれらの例示的な実施形態を理解できるはずである。従って、特記しない限り、実例の特徴、構成要素、モジュール、及び/又は様態を、開示した装置又は方法から逸脱することなく、他の方法で、組み合わせたり、指定したり、交換したり、且つ/或いは再編成したりすることができる。加えて、構成要素の形状及びサイズはまた、代表的なものであり、特記しない限り、開示した装置又は方法に影響を与えることなく変更できる。
代表的な走査方法及び装置
標的に入射する光子ビームは、先ず標的内で核共鳴すなわち励起状態を発生させることができ、続いて標的が蛍光を発する。励起スペクトル及び得られた発光スペクトルは、この標的内に含まれる固有の同位元素に一意に関連付けられている。空間情報を分解する能力を備えた検出器システム又は検出器アレーによってこれらのスペクトルが検出されると、照射された体積内に含まれる同位元素の空間的分布の測定が可能となる。
非侵入性走査の用途における共鳴散乱(核共鳴蛍光或いはNRFとも呼ぶ)測定で制動放射線源を用いた幾つかの代表的システムが、「制動放射線の共鳴蛍光を用いた爆発物検出」と題した米国特許第5,115,459号及び「制動放射線による共鳴蛍光、共鳴吸収、及び他の電磁作用を用いた爆発物及び他の物質の検出」と題した米国特許第5,420,905号に記載されており、両者の内容は参照して本明細書で援用する。
核共鳴蛍光画像化(NRFI)スキャナ構成の代表的な一実施形態の概略図を図9に示した。
このシステム10は、一定のエネルギー範囲にわたるエネルギースペクトルを備えた光子を発生する光子源12を含む。適切な光子源には、制動放射線源、放射性源からの原子核崩壊を用いたコンプトン広がり(原語:Compton-broadened)光子源、コヒーレント制動放射線、自由電子レーザ、高エネルギー電子からのレーザ後方散乱、中性子捕獲光子、又は当業者に公知の他の光子源が含まれる。後述するように、NRFIスキャナシステムは、狭帯域光子源又は近単色光子源を使用することもでき、これら光子源は調整可能として特定の走査用途に合わせた対象エネルギーを選択可能にもできる。
図9に示した実施形態では、光子源12は制動放射線源でよく、制動放射線標的16に入射する電子ビーム32を発生する電子源14を含むことができる。この電子ビーム32は、標的16に入射して制動放射線光子ビーム34を発生させる。制動放射線標的16の後方には電子32を止めるビームストッパー(図示しない)を設けてもよい。フィルタ52をビームストッパーの後に設けて、制動放射線ビーム34から低エネルギー光子を除去させたり、選択したNRF線に対応した幾つかのエネルギー領域の光子を優先的に吸収させたりもしてもよい。コリメータ18を用いて制動放射線ビーム32をコリメートすることができる。遮蔽材(図示しない)で光子源12を囲んでもよい。適切で代表的な制動放射線光子源は、米国特許第5,115,459号に記載されている。調整可能な狭帯域又は近単色光子源を含んだ他の光子源は後述する。また、これらは図9に示した制動放射線源と置き換えできる。
貨物専用コンテナ、輸送コンテナ、手荷物、小包、又は他のコンテナ若しくは物体などの走査対象となる標的20は、光子ビーム34の通路に配置すればよい。一実施形態では、この標的は、例えばコンベアベルトなどによりビーム通路を通過させてもよい。別の実施形態では、例えば、光子源12を移動したり電子ビーム32を操作したりして、標的20にビーム34を走査してもよい。標的20は標的内容物22を含むことがある。当業者であれば、標的コンテナ20上に光子ビーム34を走査する他の方法が分かるはずである。入射する光子ビーム34は標的の内容物22の原子核を共鳴励起させ、光子48が内容物22及び標的20を透過すると共に、内容物22から散乱する。散乱した光子のエネルギーは、標的内容物22の原子核の量子化エネルギー状態と標的20の原子核の量子化エネルギー状態との間隔を表す。標的内容物22に存在する各同位元素は、光子を一意の組のエネルギーで共鳴散乱する。
検出装置38及び40は検出器アレー42を含むことができ、所与の1つ又は複数方向に散乱した光子のエネルギーを、捕獲、測定、カウント、且つ/又は記録できる。幾つかの適切で代表的な検出装置は米国特許第5,115,459号に記載されている。検出装置38又は40は、低エネルギー光子を吸収するための各検出器の表面を覆うフィルタと、遮蔽材(図示しない)とを更に含むこともできる。コリメーティングアパーチャ18からの散乱は、検出装置38又は40に向かうかなりの量の光子となりうるので、コリメータと検出装置38又は40との間にシャドウシールド(図示しない)を設けてもよい。ビーム34が標的20を通過する際に吸収されないビーム34のエネルギーを吸収するため、ビームダンプ30を設けてもよい。遮蔽材(図示しない)は、標的を出し入れするための適切な手段の設置を可能としながら、装置全体を取り囲んでもよい。検出装置38又は40からのデータは、そのデータを分析できるプロセッサ46に送る。分析には、対象とする核種の存在度の特定を含むこともできる。このデータは前処理電子装置44で前処理できる。こうした前処理電子装置には、前置増幅器、フィルタ、タイミング電子装置、及び/又は他の適切な前処理電子装置が含まれる。プロセッサ46を適合してデータを評価させ、標的体積の内容物が1つ又は複数の所定の検出閾値を満足或いは超過するかを判断できる。例えば、プロセッサ46は、照射した各標的体積のデータを「標準」標的体積のプロフィルと比較して、照射した標的体積を「怪しい」或いは対象品目と考えるべきかを判断できる。更に、プロセッサ46は、後述するように他の脅威検出ヒューリスティックスでプログラムしてもよい。更に、後に詳述するように、プロセッサ46は、本システムの光子ビーム、走査、検出、及び/又は他の側面に関する様々なパラメータを制御できる。
コンプトン散乱及び他の散乱作用の効果を最小化し、信号対雑音比を最大化するため、検出装置38又は40を、光子ビーム34の方向に関して光子ビームに対して90度を上回る角度で配置できる。
ビーム34は標的内容物22を通過する。このビームは、残りのエネルギーの概ね全てを吸収するように設計されたビームダンプ30で吸収できる。例えば、10 MeV用の適切なビームダンプは、ボロン又はリチウムを含む含水素物質からなる層、カーボン層、及び鉄層を含むことができ、これらの層は、逆流低エネルギー光子から側面及び検出器を遮蔽する鉛及び/又は鉄のシールドの非常に深い空洞内に形成できる。ボロン又はリチウムを含む含水素物質の層が、このシールドの外部を囲むようにしてもよい。この空洞の深さ、ビームの寸法、検出器の指向性コリメーション、及び検出器の正確な位置は関連したパラメータであって、ビームダンプから検出器に入る逆流光子の数を最小化するために互いに適合させることができる。この目標を満足できるように、付加的なシャドウシールドを設置してもよい。
本明細書に記載した技術を用いて様々な方法の画像化を実行できる。光子源12全体、標的20、又は単にアパーチャ18を移動させることにより、手荷物をビームで走査できる。又、磁石で電子ビームを偏向させることによっても、光子ビームの方向を掃引できる。光子ビームの好適な幾何学的形状には、スポット(円錐)及びストライプが含まれる。当業者であれば、他の好適な走査構成、幾何学的形状、及びパターンが存在することを理解し、利用できるはずである。
例えば、小型の円形アパーチャ18を使ってビーム34を概ね1/20ラジアン(約3度)の平均角度までコリメートすれば、このアパーチャから1メートル離れたスポットは直径が約10
cmとなり、手荷物の中身又はコンテナ20の内容物22を画像化するには適切な大きさとなる。
仮に垂直スリットアパーチャを用いて光子ビーム34をコリメートし、手荷物への入射地点で10 cm幅の狭いストライプを発生させると、例えば長さ60
cmのスーツケースであれば、それがコンベアベルトに乗って移動する際に数秒間で走査できるはずである。或いは、可調節コリメータによって、或いは光子ビーム34を生成するのに用いる電子ビーム32の磁界偏向によって、光子ビーム34を垂直に掃引されるスポットにコリメートしたりできる。仮にコリメーションが垂直ストライプ形状であっても、自然のコリメーションを反映して中心強度は最大のままとなり、電子ビーム32の磁界偏向は画像化に有用となりうる。仮にコリメーションが垂直ストライプ又はその他の配向のストライプであれば、このストライプと検出器42の平行視界との交差が画像化に有用なボクセルを画定する。
別の技法では、標的コンテナ20の大きな部分に大型のアパーチャを用いて光子源12から大量の光子を照射し、又、例えばコリメータを各検出器42の前に配置することで、検出器42を方向特異的となるよう適合できる。こうすれば、各検出器が、標的内容物22の小さな特定領域50から特定方向に散乱した光子のみを検出するように設計できる。各特定領域すなわち「ボクセル」50は、光子ビーム34と平行検出器42の見通し線との3次元交差であると考えればよい。こうした検出器のアレーを、標的20全体を所望の解像度で画像化することを目的として設計できる。
高速で可調節の光子ビームのコリメーティングアパーチャ18を用いれば、重要な利点を備えた更なる実施形態となる。例えば、薄いシート状の爆発物を検出するため、且つ/又は標的20の内容物に含まれる様々な元素の存在度の初期推定を行う目的で、最初に標的20には光子源12からの光子を大量に照射してもよい。次に、より局在性の爆発物を検出する目的で、コリメーティングアパーチャ18をストップダウンしてスーツケースを画像化できる。一実施形態では、プロセッサ46によるコリメーティングアパーチャ18の大きさ制御は、初期の低解像度走査により検出された肯定信号に応答したものでもよい。
プロセッサ46は、検出装置38及び/又は40を任意に組み合わせた検出装置から得られたデータを分析するように適合できる。他の爆発物検出装置と同様に、窒素及び酸素などの元素のプロフィルは、「標準的な」標的体積又はボクセルで現れるものをモデル化したり、経験的に決定したりできる。これらのプロフィルから有意に逸脱する単一の標的体積すなわちボクセル50或いは複数体積すなわちボクセル50の組合せを、「疑わしいもの」又は対象品目として識別してよい。プロセッサ46は、データを記憶済みプロフィルと比較するように適合してもよい。プロフィルが厳密に特定されれば、低い誤警報(「誤肯定」又は「FP」)率を伴った高い確率の爆発物検出(「検出確率」又は「DP」)が実現できる。標的の一領域が爆発物の明示的な元素プロフィルを示す場合、脅威確認がなされたものとしてもよい。
上述の検出方法は、標的20及び標的内容物22からの共鳴散乱が検出器40により検出されるものだが、これら方法を用いて標的内容物22の3次元NRF画像化を実行できる。例えば、各検出器40に指向性を与えるように適合すると(例えばコリメーションによって)、各検出器で検出されるNRFスペクトルは、各ボクセル50に含まれる同位元素の測定尺度を提供する。又、ボクセル50では、各検出器40の視野が光子ビーム34と交差している。所望なら、これらスペクトルは標的内容物22の同位体の3次元画像として構築できる。この理由から、上述の検出方法は3次元NRF画像化と呼ぶことができる。
代替的な検出方式も図9に示した。この代替的な方式は、標的内容物22の同位体組成の2次元NRF像を提供できる。光子ビーム34が標的20を通過する時、光子は標的内容物22の原子核により共鳴吸収される。吸収された光子のエネルギーは、標的20内の原子核種それぞれの量子化エネルギー状態間の間隔に対応する。これらの特定エネルギーに関し、透過したビームから光子が枯渇する。例えば、標的が窒素を含有している場合、窒素内の核エネルギー状態間の間隔に対応したエネルギーの光子が選択的に吸収される。吸収される光子の量は、標的20内の窒素の量に依存する。従って、標的を透過するエネルギーを持つ光子の強度は、標的の核組成に関する情報を保持している。一連の基準共鳴散乱体28を標的20の背後に配置してもよい。各基準散乱体28は、この爆発物検出装置が検出しようとする1つ又は複数の元素から作製すればよい。検出装置42のアレー36を適合して、各基準散乱体28から共鳴散乱した光子48を捕捉、測定、計数、且つ記録できる。例えば、単純な実施形態では、一方を窒素とし他方を酸素とする2つの基準散乱体を設ける。こうした実施形態では、窒素散乱体の原子核から共鳴散乱する光子を検出するように1つの検出装置を適合し、酸素散乱体の原子核から共鳴散乱する光子を検出するように別の検出装置を適合すればよい。別法では、単一の検出装置42を適合して、全ての基準散乱体28の原子核から共鳴散乱した光子を検出できる。
この検出方式は次の手順で動作する。もし光子ビーム34の通路に標的20が配置されない場合、この光子ビームが第1の基準共鳴散乱体28に直接衝突するはずである。第1基準散乱体に関連付けられた検出装置36は、第1基準散乱体に含まれる核種に対応した比較的多い量の光子を検出する。これは、こうした核種に対応するエネルギーにおける吸収が事実上起こっていないからである同様に、もし第1基準散乱体に含まれる核種を比較的少量のみ含む標的20がビームの通路に配置されていれば、第1検出装置における強い信号の減少は比較的少ないはずである。しかし、仮に第1基準散乱体に含まれる核種を比較的多く含む標的20がビームの通路に配置されていれば、その核種に対応したエネルギーの光子の標的20における共鳴吸収により、この信号は相当減少するはずである。
従って、標的20及びその内容物22における対象とする核種の存在度は、その核種を含む基準散乱体に関連付けられた検出装置からの信号の減少として検出される。基準散乱体が主として構成される核種に対応しないエネルギーの光子が、非共鳴作用によって減衰する程度は比較的少ない。従って、第1基準散乱体の核種を検出するための方法は、それ以降の基準散乱体それぞれにも適用される。この検出方式の利点は、仮に対象となる2つ以上の核種に対応したエネルギーが非常に接近している場合、検出装置38又は40が散乱光子を直接検出するので、これら2つ以上の核種からの寄与を区別するのが困難ことである。しかし、透過した光子及び基準散乱体28を用いると、それぞれの核種に対応したエネルギーが別個に検出されるので、この曖昧さはかなり減少し、間隔が狭い光子エネルギーを解像する検出装置の能力はそれほど重要ではなくなる。2つ以上の核種に対応したエネルギーが干渉しない場合は、単一の基準散乱体をこれら核種の組合せから構成してもよい。
この検出方式の更なる利点では、基準標的に含まれる核種に対応した核種の物質の総量が迅速に且つ比較的少数の検出器を用いて測定できる点である。これによって、例えば、標的20を高速第1パス走査により1つ又は複数の対象核種があればそれを検出し、その後より詳細な走査又は画像化手順を実行できる。こうした高速第1パス走査が脅威となる量の対象核種を検出しない場合、時間と資源の節約のため、より詳細な走査は省いてもよい。
図9に示した実施形態では、本システムには、標的20を透過する光子の強度及び/又はエネルギーを、光子ビーム34が標的20に当たる位置の関数として(或いは、制動放射線源に関しては、電子ビームが制動放射線標的に当たる位置の関数として)測定可能な、X線撮像装置のような正透過検出器24を含めることもできる。当業者であればこうした測定値を用いて、例えば光子ビーム34の軸に沿って投影した、標的20の平均密度の写像を得ることも可能である。こうすることで、標的の透過密度を示す非常に正確な像を構築できる。こうした画像は標的内の物質密度が高い部分を識別でき、これは爆発物又は原子数が高い物質の検出に更に役立つはずである。(又、標的20からの後方散乱を検出することで類似の密度画像化が可能となる。)

近単色且つ調整可能光子源の使用
制動放射線の全スペクトルより狭いが、対象となる複数核種と共鳴する光子を含む程度に広いスペクトルのビーム源を用いて貨物のNRFI走査を行う場合、多くの核種を同時に効率的に走査可能としつつ、狭帯域源を用いる上述した利点の幾つかが得られる。こうしたビーム源が調整可能の場合は更なる利点が得られる。或いは、近単色ビーム源だが1つ又は少数のスペクトル線とだけ一度に共鳴できる調整可能ビーム源を用いてNRFI走査を行ってもよい。こうしたビーム源を用いると、制動放射線ビームのようなスペクトルが広い光子ビーム使用により発生しうる上述の作用からの干渉なしで1つ又は少数の対象核種を詳細に走査できる。こうしたビーム源が調整可能であれば、スキャン実行時に対象核種及び/又は対象スペクトル線を選択できるので、狭帯域源の利点と、多くの対象核種を本システムに一度通過させるだけで走査できる柔軟性という利点とが得られる。
一実施形態では、制動放射線源のような広域スペクトル源を、狭帯域、単色、又は調整可能な近単色源と組み合わせることができる。広域スペクトル源を用いた第1パス走査により、閾値量の対象核種の存在が示唆される場合、狭帯域、単色、又は近単色源を用いてより綿密な走査を実行できる。様々な種類のビーム源を組み合わせることにより、誤肯定率が減少する一方、検出確率を増大できる。

狭帯域、単色、又は近単色のエネルギースペクトルを備えた光子源
光子エネルギーのスペクトル域が標準的な制動放射エネルギー分布のそれより限定された核共鳴蛍光での使用目的で光子を発生するために利用可能な様々な方法が存在する。それらには次が含まれる。
1. 高エネルギー電子によるレーザ光の後方散乱。
2. 高エネルギー電子からの自由電子レーザ放射の後方散乱。
3. 周期格子からのコヒーレント制動放射。
4. 原子核内の粒子誘起反応(原語:particle-induced reactions)からの単色又は近単色光子。
5.(p, ag)、(n,n’g)、(p,p’g)、又は(a,a’g)などの反応からの単色又は近単色光子。
6. 電子からのコンプトン散乱に起因するエネルギーの角依存性による、単色又は近単色光子線のエネルギースペクトルの周波数及び広がり調整。
7. 吸収器を選択的に使用してスペクトルの低エネルギー部分の相対強度をより高いエネルギーにおけるそれに対して減少させることによる、制動放射線からのエネルギースペクトル域のせばまり。

1) 高エネルギー電子によるレーザ光の後方散乱。
この作用(原語:process)は電子による光子のコンプトン散乱に依存する。静止電子に関する実験室系において、エネルギーを吸収する電子の反跳によって、一般にコンプトン散乱は光子エネルギーを減少させる。この電子が高エネルギーであれば、光子は電子からかなりのエネルギーを得ることができる。エネルギーk1のレーザ光子が、エネルギーEの相対論的電子に相対角q1で入射し、電子ビーム方向に対する角qと入射光子ビームの方向に対する角q2で散乱すると、最終光子のエネルギーは次の通りである。
Figure 0004906743
上記式で、bは光速cの単位での電子速度で、E/me = g >> 1なので1(原語:unity)に非常に近い。ここで考慮するq1 @ q2 @ 180°及びq << 1ラジアンという条件に関し、光子は、入射電子ビームと一致する軸を持つ狭い円錐内で逆方向に散乱する。q1への弱い依存性を無視すると、散乱する光子エネルギーは次の式で与えられる。
Figure 0004906743
上記式では、z
= 4Ek1/me 2 (me = 電子の静止質量)及びx =
(qg)2
<< 1。q = 0の場合に、最大光子エネルギーkmが得られる。図1では、散乱光子の最大エネルギーの、電子ビームエネルギー及びレーザ光子エネルギーへの依存が、幾つかの例に関して示されている。「Review of Compton Scattering Projects(コンプトン散乱プロジェクトレビュー);
A. D’Alngelo, INFN Roma
II, Via della Ricerca
Scientifica, 1 I-00133 Rome, Italy」を参照のこと。
物質の核共鳴蛍光(NRF)走査に適したエネルギー範囲は、約400 MeVの電子を発生する加速器を使って実現できることに注目されたい。これによって、10 MeVを上回る光子を、例えばNd-YagX4レーザを用いて発生できる。より低い電子エネルギー及び/又はより低い周波数レーザを用いて、より低い光子エネルギーを発生することも可能である。この光子エネルギーは、原子核の強いNRF状態のほとんどを含む広い範囲にわたる所望の任意エネルギーに調整可能である。
散乱光子ビームのエネルギーは、数式2に示したように角qによっても決定される。q > 0として、km未満のエネルギーが電子ビーム方向を中心とした円錐環において利用可能である。例えば、光子エネルギーk/km = 0.5に関し、400 MeV電子及び約5.3
eVのレーザエネルギーを用いるとqは概ね1 mrである。この場合、kmは概ね8.42
MeVで、1 mrにおける光子エネルギーは4.21
MeVである。この角領域は非常に狭いようではあるが、400 MeVの加速器は31.4/g
= 0.04 mm-mrの典型的なエミッタンスを備え、1 mmのビームは、1 mrよりもかなり低い0.04 mr程度の角伝搬にしかならない。従って、環状円錐へのコリメーションは実現可能性があり、電子ビームの角伝搬によって損なわれない。
光子ならエネルギースペクトルを表示するには、量を定義するのが有益である。
Figure 0004906743
そして、全エネルギースペクトルは、コンプトン散乱の実験室系における断面積により上記項で表現される。
Figure 0004906743
上記式ではre = 2.818 fmである。
このスペクトルは制動放射ビームに比べて緩やかに変化し、バックグラウンド及び不必要な放射線照射に寄与する低エネルギーの大きな増加を避けることができる。更に、このスペクトルは、適切なコリメーションにより範囲を限定し且つそのエネルギーを調整できる。

2) 高エネルギー電子からの自由電子レーザ放射の後方散乱。
自由電子レーザを用いる場合、レーザ光子エネルギーは次の関係式で与えられる。
Figure 0004906743
上記式において、kwはアンジュレーター波数であり、awはアンジュレーターの正規化した平方自乗平均ベクトルポテンシャルである。上述した全ての概念に加え、従来のレーザで可能となる以上の強度という付加的な利点がある。調整可能光子ビームを得るためのこの技法は核物理学の実験で実証されている。「Parity
Measurements of Nuclear Levels Using a Free - Electron - Laser Generated g- Ray Beam(自由電子レーザ生成ガンマ線を用いた核レベルの偶奇性測定): A. W. Wright et. al., Phys. Rev. Lett., 88, 1 Jan. 7, 2002
(012502-1)」を参照のこと。

3) 周期格子からのコヒーレント制動放射
電子が適切に配向された結晶格子を通過するとき、各格子点からの放射が、一定の格子エネルギー及び固有の方向における発光収量(原語:photon yield)を向上させるコヒーレント波を発生する。「Coherent Bremsstrahlung at Low Energies(低エネルギーにおけるコヒーレント制動放射): A.W.
Saenz and H. Uberall, Phys. Rev. B
25, and A Coherent Bremsstrahlung Beam at the MAX-LAB Facility(MAX-LAB施設におけるコヒーレント制動放射), V. V. Denjak, V.B. Ganenko, S.V. Kas’jan, V.I.Morochovskij, I.N. Shapoval, NSC
“Kharkov Institute of Physics and Technology”, Kharkov 61108, Ukrain」を参照のこと。一般に、コヒーレント制動放射線の放出は、概ねmc2/E0の角度でピークに達する。ここでE0は電子エネルギーである。このコヒーレント放射は、約qc
~
0.5qgの最適角度の非常に狭い角領域で分散する。これら特徴は、図2に15
MeVの電子ビームエネルギーに関する理論的計算により示した。
図2では、x = Eg/ E0, s0 = Z2(1/137)(e2/mc2)2,
t0 = E0で、ds/dxは平行ビーム領域(破線の曲線は非平行領域)における光子に繋がる全断面積である。平行スペクトルは、光子が存在する複数の固有領域を備え、これらの領域間にはほとんど強度がない。結晶格子及びその配向を選択することにより且つ/又は電子エネルギーを調整することにより、ほぼ単色光子のこれら領域を所望のエネルギーに調整できる。
図3a及び3bでは、光子の予想スペクトル及びコヒーレント制動放射の偏光を、様々な厚さのダイアモンド結晶に入射する230
MeVの電子ビームに関して示した。
図3aの横座標は、コヒーレント放射及びインコヒーレント放射の合計とインコヒーレント放射の比である。これは、様々な光子エネルギーで観察される強度及び偏光を示す下記の表1ではbと呼ぶ。これらの数字及び注釈付きの表1は、「J.-O.
Adler et al., Report 01/01 LUNFD6/(NFFR-3086)/1-31/2001」からの引用であり、これは実験測定値の詳細な報告である。
Figure 0004906743
これら計算及び実験の結果は、40
na以下のビーム電流で1 MeV当たり106乃至107個の光子範囲における近単色光子の束を示した。この過程で発生した光子ビームは平行度が高く、調整可能である。

4) 原子核内の粒子誘起反応(原語:particle-induced reactions)からの単色光子
熱中性子又は低エネルギー中性子が原子核内に捕獲されると、光子放出が起こる可能性が非常に高い。一般に、光子減衰が起こりうる格子点が多く存在し、多くの光子線が発生する。これら光子は、対象となる他の原子核内の励起状態と共鳴可能か、或いはこれら光子は共鳴状態に十分近づいて、核共鳴蛍光を引き起こす大きな断面積を持つことができる。豊かな中性子源を用いれば、中性子捕獲から放出される光子は、格納された物質に含まれる元素の検出において核共鳴蛍光を使用するための強力な発生源となりうる。
中性子捕獲作用を利用して、NRFを用いた原子核研究に単色又は近単色光子ビームが好適に提供されてきた。「R. Moreh,
S. Shlomo, and A. Wolf, Phys. Rev. C 2, 3 1970 (1144)」 及びその中の引用、並びに「B. Arad,
G. Ben-David, Rev. Mod. Phys. 45, 2 , 1973 (230)」及びその中の引用を参照のこと。例えば、1013
/sec/cm2の熱中性子束を備えた反応炉を使うと、10
kg の鉄が、この鉄標的から5メートル離れた地点で108 /sec/cm2の束の7.632 MeV光子を発生する。線の形状は、鉄標的の場合、4乃至8 eVの幅を備えた熱及び零点エネルギードップラー広がりにより与えられる。Fe(n.g)により形成される線を用いたTlにおける原子核状態の研究の例を図4に示す。「R. Moreh and A. Wolf, Phys. Rev. 182, 4, 19659 (1236)」を参照のこと。図示した例では、Tlからの散乱角は150度で、検出器は47 cm3のGe(Li)であった。
強い熱中性子捕獲の断面積及び多くの光子線を持つ様々な原子核を用いれば、分子構造及び各質量によるが、4
eVから20 eVまでのドップラー広がり作用を受ける原子核内の多くの励起範囲にある光子エネルギーを見つけることができる。
広帯域源と比べた際の(n,
g)源の利点は、(n, g)源では必要とする数eVエネルギー範囲に光子が集中しており、制動放射に例示される広帯域源のような放射線被爆を防止できる可能性があるからである。
(n, g)反応光子がドップラー広がりによるエネルギー幅での特定のNRF状態に十分近くない場合、これらは、そのエネルギーを(6)で後述するようにコンプトン散乱を用いた調整によりシフトできる。
市販の中性子源は、それぞれ毎秒1010及び108個の中性子を持つ(d,t)反応及び(d,d)反応から入手できる。モンテカルロ計算(「MCNP,
Monte Carlo N-Particle Transport Code System, Oak Ridge National Laboratory」)は、適切に減速したこうした中性子源からの適度な熱流束が、多くの幾何学形状に関して上述した(n, g)反応を介した非常に有用な光子源となることを示している。
(n,g)光子を発生するための代表的なシステムの概略的設計を図5に示す。このシステムは、基本組成をCH2としたプラスチックなどの水素を含む材料層64で囲んでよい上述のような中性子発生装置60を含む。含まれる水素は中性子を熱化する役割を果たし、炭素は反射材として作用する。内部で(n, g)反応が起こる別の材料62の複数層を間隔を開けて配置してもよい。代表的な一実施形態では、これら反応物質層は例えば10
cmの等間隔で離間させてよい。上述の例では、この反応物質は鉄である。しかし、他の物質を使えば、他の対象エネルギーにおける他の光子がえられる。代表的な一実施形態では、反応炉の全球体は直径1メートルである。これをホウ酸塩処理済みポリエチレンなどの遮蔽材66で囲んで、中性子が逃げないよう遮蔽できる。又、図5に示した実施形態のように、光子が逃げないように遮蔽するための鉛又は他の高密度物質からなるシールド68を最外層に設け、更に、コリメータ70を設けてもよい。遮蔽しない領域を設けることで、光子ビーム72を標的74まで放出させ、照射によってNRF反応を引き起こすことができる。
ここでは中性子捕獲について説明したが、原子核における粒子捕捉に誘発される他の反応を用いても光子を発生できる。

5) (p, ag)、(n,n’g)、(p,p’g)、又は(a,a’g)などの反応からの単色光子
一般に、反応が原子核の状態を励起し、この状態が光子を放出すると、この光子エネルギーは同一核種の別の原子核とは共鳴しない。これは、放出される原子核の反跳が光子をドップラーシフトするからである。この反跳運動量は、光子放出作用からと、(p,
g)反応におけるもののような衝撃粒子が与える運動量からの寄与を含む。後者の反応では、二体の終状態により、反跳光子が極めて特定の角度で且つ狭い角度範囲で共鳴状態に再びシフトする。しかし、(p,
ag)、(n,n’g)、(p,p’g)、又は(a,a’g)などの反応からの三体の終状態での作用は、全ての可能な反跳運動量が任意角度の光子放出に利用可能なので、任意角度の光子エネルギーのドップラーシフトを引き起こすことがある。1つの具体例は、NRFを介した16Oの6.9 MeV及び7.1
MeV状態の特性研究に用いる19F(p,
ag)反応である。「C. P Swann and F. R. Metzger, Phys. Rev., 108, 4, 1957 (982)」を参照のこと。図6は、この反応における三体の終状態により発生された光子のスペクトルを近似的に示す。
これら結果は、三体の終状態を用いた本明細書で考慮される反応タイプの典型である。これら共鳴光子は対象とする核種に特異的だが、これら共鳴光子は、全ての角度で原子核の非常に狭いNRF状態に重なる概ね100 keV範囲の運動力学的条件により広がっている。制動放射に比べて50倍もの不要な光子の削減が可能だが、狭いNRF線をカバーする強度は一般にかなり低い。この反応では、陽子1個につき10-7個の光子の2.9 MeV陽子を用いて概ね7 MeV光子の収量が得られる。「C.
Y. Chao et al., Phys. Rev. 79, 1, 1950 (108)」を参照のこと。

6) 電子からのコンプトン散乱に起因するエネルギーの角依存性による、単色光子線のエネルギースペクトルの周波数及び広がり調整。
物質中の電子からの光子のコンプトン散乱は、電子に与えられる反跳エネルギーにより光子エネルギーをシフトさせる。散乱光子のエネルギーEと入射光子エネルギーE0と散乱角qとの関係は、次の式で与えられる。
Figure 0004906743
従って、散乱核により、任意の単色(又は近単色)線又は線の組合せをE0から概ね0.25 MeVへ「調整」できる(E0がmc2を大きく上回ると仮定して)。この関係を利用して、「Knowles and Ahmed. J. W. Knowles and N. M. Ahmed, 1966, Atomic Energy of Canada Ltd., Report 2535」で使用された幾何学的構成の変形を用いることで散乱強度を向上させることもできる。これはKnowles及びAhmedの論文から引用した図7に示した。
光子源はSに位置し、標的はTに位置している。又、散乱によりTに到着する全光子が同一の散乱角を備え、従って同一のエネルギー滅損されるように散乱弧Cは幾何学構成されている。光子線の解像度は、この実験構成の散乱角のアクセプタンス幅により変化する。光子源からの光子はエネルギーE0と散乱光子エネルギーEを持つ。光子線の解像度は、この実験構成の散乱角のアクセプタンス幅により変化する。Fは集束円であり、散乱体Cはこの円に一致するように湾曲している。この例では、散乱弧の寸法は17フィート6インチであり、コンプトン散乱角θcは6度であり、光子源及びピボットPは固定されている。又、標的はSとPを結ぶ線に対して67度の固定線に沿って移動できる。角度Ωscは湾曲散乱体Cに対して張っている角度である。

7) 吸収器を選択的に使用してスペクトルの低エネルギー部分の相対強度をより高いエネルギーにおけるそれに対して減少させることによる、制動放射線からのエネルギースペクトル域のせばまり
NRF技術は多くの異なるエネルギーを持つ光子を使用できる。多くの使用例では、これらエネルギーは概ね1 MeVを上回る。しかし、制動放射スペクトルはより低いエネルギーで比較的強度が高い。従って、有用なより高いエネルギーに比べて低エネルギーの光子を、光子ビームに配置したフィルタによってスペクトルから除去するのが有利となることがある。この削減は望ましくない計数率が検出器内に散乱するのを減少させ、従ってデッドタイムを減少させる。又、この削減によりNRFが検査する物体への望ましくない照射線量を減少させる。制動放射線源から低エネルギー光子を除去するフィルタを用いて、光電効果の光子エネルギー減少と共に強い増加に役立たせることが好ましい。従って、こうしたフィルタの構成要素としては重元素が望ましい。又、フィルタはより軽い元素を用いて、核電荷Zへの対生成の強い依存を利用することもできる。1つ又は複数の比較的重い元素と1つ又複数の比較的軽い元素を「類別フィルタ」で組み合わせて、高Z物質における光電効果による制動放射ビームの低エネルギー成分を除去し、対生成及びこれら対の放射性効果により高Z物質内で強く生成される0.5 MeV成分を除去する。又、こうした類別フィルタは、標的から光子検出器内に散乱する光子の経路上に設けると有用となることがある。そうすることで類別フィルタは類似の機能を果たし、散乱標的におけるコンプトン散乱、複数の作用、及び対生成に起因する散乱光子スペクトルの低エネルギー成分を優先的に除去する。
図8は、原子番号Z(82及び92)の高い値での異なる2つの吸収器の作用を示す。図示したスペクトルはMCNP計算の結果である。図8はフィルタをかけた束を、電子ビームを止めるため厚さ1cmの銅で裏打ちした数ミルの金からなる制動放射標的からの元々の束と比較したものである。これらの例では、1
MeV未満の光子束は、フィルタがないスペクトルに比べて大幅に減少している。NRFI走査におけるこうしたフィルタをかけた制動放射スペクトルの使用は、試料に望ましくない又は過剰な線量を与える光子の大幅な減少や、散乱試料が視界に入る検出器における低エネルギーでの望ましくない光子計数率の大幅な減少など幾つかの利点を提供できる。約0.5 MeVにおけるピークは、吸収器での陽電子生成及び消滅によるものである。これらピークは、フィルタ内に高Z物質に続いて低Z材料層を含めることによっても減少可能である。4
MeV領域における所望の強度を維持するには、制動放射ビームを発生するのに用いる電子ビームの電流を増加させてこのエネルギー範囲のフィルタ減衰を補正すればよい。規格化因子は、元々のフィルタをかけていない制動放射スペクトルと同様の4
MeVにおける同一光子収量を各フィルタが得るためにビーム量を増加させる必要があることを反映する。
後述の発明の説明は添付図面を参照する。
様々なレーザ線に関して最大光子エネルギーを電子エネルギーの関数として示す。 Si結晶に関してqc ~ 0.5°にコリメートされた放出制動放射のグラフである。 (a) 異なる厚さのダイアモンド結晶に入射する250 MeV電子に関するコヒーレント制動放射のスペクトルを示す。コヒーレント極大のエネルギーは60MeVであり、コリメーション角度は概ねθc= 0.5θγである。 (b) 異なる厚さのダイアモンド結晶に入射する250 MeV電子に関するコヒーレント制動放射の偏光を示す。コヒーレント極大のエネルギーは60MeVであり、コリメーション角度は概ねθc= 0.5θγである。 Fe(n,g)からの線を用いたTlでの核共鳴蛍光の検討を示す。 (n,g)光子を発生するための代表的なシステムの概略的設計である。 19F(p, ag)反応からの光子のスペクトルを示す。 特定の角度で拡散を「集束」するのに用いるコンプトン散乱幾何学的形状を示す。 制動放射スペクトルへの様々のフィルタの影響を示す。 核共鳴蛍光散乱の概略図である。

Claims (25)

  1. 標的試料内の潜在的な対象品目を検出するための方法であって、
    a) 前記対象品目における核共鳴と重なエネルギースペクトルを持つ光子の光子源を設ける段階であって、前記光子源からの光子は、電子が周期格子を通過することと、原子核内の粒子誘起反応と、制動放射光子が高Z物質及び低Z物質の両方を含む類別フィルタを構成する少なくとも1つの吸収器を通過すること、のうち少なくとも1つにより発生される、光子源を設ける段階と、
    b) 前記光子源からの光子で前記標的試料を照射する段階と、
    c) 前記標的試料の少なくとも一部から散乱する光子の強度を少なくとも1つのエネルギーチャンネルで測定する少なくとも1つの光子検出器を設ける段階と、
    d) 前記少なくとも1つの対象エネルギーチャンネルのうち少なくとも1つで検出された前記光子の強度が所定の対象品目検出基準を満たせば、対象品目検出イベントであると判断する段階とを含む、方法。
  2. 前記光子源の光子は、電子が周期格子を通過することによって発生するコヒーレント制動放射光子である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記光子源の光子は、原子核内の粒子誘起反応により発生される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記粒子誘起反応に続く核崩壊は二体の終状態を発生させる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記粒子誘起反応に続く核崩壊は三体の終状態を発生させる、請求項3に記載の方法。
  6. 前記粒子誘起反応は中性子捕獲である、請求項3に記載の方法。
  7. 前記光子源の光子は、高Z物質及び低Z物質の両方を含む類別フィルタを構成する少なくとも1つの吸収器を通過させた制動放射光子である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記標的試料を透過する光子の強度を、前記光子が前記標的試料を照射する前記標的試料上の位置の関数として測定するための透過検出器を設ける段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記透過検出器がX線撮像装置を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 標的試料内の潜在的な対象品目を検出するための方法であって、
    a) 前記対象品目における核共鳴と重なエネルギースペクトルを持つ光子の光子源を設ける段階であって、前記光子源からの光子は、電子が周期格子を通過することと、原子核内の粒子誘起反応と、制動放射光子が高Z物質及び低Z物質の両方を含む類別フィルタを構成する少なくとも1つの吸収器を通過すること、のうち少なくとも1つにより発生される、光子源を設ける段階と、
    b) 前記光子源からの光子で前記標的試料を照射する段階と、
    c) 少なくとも1つの対象核種を含む少なくとも1つの基準散乱体を設ける段階と、
    d) 前記標的試料を透過する光子を、前記少なくとも1つの基準散乱体から散乱させる段階と、
    e) 前記少なくとも1つの基準散乱体から散乱する光子の強度を少なくとも1つのエネルギーチャンネルで測定する少なくとも1つの光子検出器を設ける段階と、
    f) 前記少なくとも1つの対象エネルギーチャンネルのうち少なくとも1つで検出された前記光子の強度が所定の対象品目検出基準を満たせば、対象品目検出イベントであると判断する段階とを含む、方法。
  11. 前記光子源の光子は、電子が周期格子を通過することによって発生するコヒーレント制動放射光子である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記光子源の光子は、原子核内の粒子誘起反応により発生される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記粒子誘起反応に続く核崩壊は二体の終状態を発生させる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記粒子誘起反応に続く核崩壊は三体の終状態を発生させる、請求項12に記載の方法。
  15. 前記粒子誘起反応は中性子捕獲である、請求項12に記載の方法。
  16. 前記光子源の光子は、高Z物質及び低Z物質の両方を含む類別フィルタを構成する少なくとも1つの吸収器を通過させた制動放射光子である、請求項10に記載の方法。
  17. 前記標的試料を透過する光子の強度を、前記光子が前記標的試料を照光する前記標的試料上の位置の関数として測定するための透過検出器を設ける段階を更に含む、請求項10に記載の方法。
  18. 前記透過検出器がX線撮像装置を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 標的試料内の潜在的な対象品目を検出するための方法であって、
    a) 前記対象品目における核共鳴と重なエネルギースペクトルを持つ光子の光子源を設ける段階であって、前記光子源からの光子は、電子が周期格子を通過することと、原子核内の粒子誘起反応と、制動放射光子が高Z物質及び低Z物質の両方を含む類別フィルタを構成する少なくとも1つの吸収器を通過すること、のうち少なくとも1つにより発生される、光子源を設ける段階と、
    b) 前記光子源からの光子で前記標的試料を照射する段階と、
    c) 少なくとも1つの対象核種を含む少なくとも1つの基準散乱体を設ける段階と、
    d) 前記標的試料を透過する光子を、前記少なくとも1つの基準散乱体から散乱させる段階と、
    e) 前記少なくとも1つの基準散乱体から散乱する光子の強度を、少なくとも1つの対象とする基準光子エネルギーチャンネルで、前記光子が前記標的試料を照射する前記標的試料上の位置の関数として測定する少なくとも1つの基準光子検出器を設ける段階と、
    f) 前記標的試料内の前記少なくとも1つの対象領域のうち少なくとも1つから散乱する光子の強度を、少なくとも1つの散乱光子エネルギーチャンネルで測定する少なくとも1つの散乱光子検出器を設ける段階と、
    g) 前記少なくとも1つの対象とする散乱光子エネルギーチャンネルのうち少なくとも1つで検出された前記光子の強度が、所定の対象品目検出基準を満たせば、対象品目検出イベントであると判断する段階とを含む、方法。
  20. 前記光子源の光子は、電子が周期格子を通過することによって発生するコヒーレント制動放射光子である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記光子源の光子は、原子核内の粒子誘起反応により発生される、請求項19に記載の方法。
  22. 前記粒子誘起反応に続く核崩壊は二体の終状態を発生させる、請求項21に記載の方法。
  23. 前記粒子誘起反応に続く核崩壊は三体の終状態を発生させる、請求項21に記載の方法。
  24. 前記粒子誘起反応は中性子捕獲である、請求項21に記載の方法。
  25. 前記光子源の光子は、高Z物質及び低Z物質の両方を含む類別フィルタを構成する少なくとも1つの吸収器を通過させた制動放射光子である、請求項19に記載の方法。
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