JP4900821B2 - Ofdm通信システム - Google Patents
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これら種々の方式では、OFDM設備と非OFDM設備とが混在するOFDM通信システムにおけるOFDM通信と非OFDM通信間(アナログTV、アマチュア無線等)の混信防止技術が、以下のように種々提案されている(特許文献1、2)。図6は、従来のOFDM設備と非OFDM設備とが混在するOFDM通信システムにおけるOFDM通信と非OFDM通信間(アナログTV、アマチュア無線等)の混信防止技術の説明図である。
このノッチ技術は、OFDM通信が非OFDM通信に混信を与えないように自らの出力を抑えるので非OFDM通信の受信感度は良好になるがOFDM通信は使用する帯域は少なくなる。そこで、非OFDM通信設備の使用する周波数の数=ノッチ数となり、非OFDM通信設備が多いところはノッチも多くなる。
また、非OFDM通信設備の周波数変更があった場合や、OFDM通信設備の移動した場合にはOFDM通信に与えるノッチの周波数変更が必要となる欠点があった。
本発明は、上記従来の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、キャンセラにより干渉波を除去することにより非OFDM設備への干渉を低減して非OFDM通信の送受信機間の通信感度を良好とするOFDM通信システムを提供することである。
また、非OFDM通信設備の使う周波数が多いところでOFDM通信の伝送レートが落ちる欠点については、本発明によれば非OFDM通信の受信機に到達したOFDM通信の電力を非OFDM通信の受信機でキャンセルするものであり既存設備に応じたノッチを設けるものではないので、ノッチによる伝送レートの変更もなくすることができる。また、既存無線運用設備においてもOFDM通信の漏洩波をキャンセルするのでキャンセラにより運用に支障をきたすことはない。
図1は、本発明によるOFDM設備と非OFDM設備とが混在するOFDM通信システムの一実施形態の概略構成ブロック図である。
図1に示すように、このOFDM通信システムは、アンテナ1aを有する第1のOFDM設備1と、アンテナ3aを有する第2のOFDM設備3と、アンテナ5aを有する第1の非OFDM設備5と、アンテナ7aを有する第2の非OFDM設備7とを有しており、第1の非OFDM設備5と、そのアンテナ5aとの間に、キャンセラ9が配設されている。そして、図1においては、第2のOFDM設備3から第1のOFDM設備1および第1の非OFDM設備5へ、OFDM通信信号が送信され、第2の非OFDM設備7から第1のOFDM設備1および第1の非OFDM設備5へ、非OFDM通信信号が送信されている状態を示している。
すなわち、図1の場合、第2の非OFDM設備7から第1の非OFDM設備5へ送られた非OFDM信号に対する、第2のOFDM設備3よりのOFDM信号による干渉をキャンセラ9によって除去する実施形態を示している。
なお、ここで、OFDM設備3よりのOFDM通信信号は、図4(a)に示すように、複数のサブキャリア(この場合2つ)に同一の信号を乗せて伝送するようになっている。すなわち、この実施形態の場合、図4(a)に示すように、信号F(周波数Fの信号)と信号F+Fr(周波数F+Frの信号)とが同一信号となっており、信号F+2Fr(周波数F+2Frの信号)と信号F+3Fr(周波数F+3Frの信号)とが同一信号となっており、信号F+4Fr(周波数F+4Frの信号)と信号F+5Fr(周波数F+5Frの信号)とが同一信号となっている。
ここで、このキャンセラ9においては、参照信号という基準信号F0(周波数F0の信号)が必須である。そこで、この基準信号F0を、第1の非OFDM設備5より得ている。
図2に示すように、このキャンセラ9は、入力信号をそれぞれ基準信号F0および信号F0+Frで復調する第1および第2のミキサー11、13と、第2のミキサー13に接続され第2のミキサー13よりの信号を極性反転する回り込み信号複製発生回路15と、第1のミキサー11よりの信号と回り込み信号複製発生回路15よりの信号とを合成する合成器17と、合成器17よりの信号を濾波するバンドパスフィルタ(BPF)19と、BPF19よりの信号に基準信号F0で復調する第3のミキサー21と、を有している。
従って、キャンセラ9に、第2のOFDM設備3からの図4(a)に示すOFDM信号および第2の非OFDM設備7からの非OFDM信号(基準信号F0)とが混信して図4(b)に示すような信号が入力されると、第1のミキサー11により基準信号F0で復調された信号と、第2のミキサー13により信号F0+Frで復調され回り込み信号複製発生回路15により極性反転された信号とが合成器17により合成され、BPF19により濾波され、第3のミキサー21により基準信号F0で復調されると、図4(c)に示すような非OFDM信号だけが残るようになる。
なお、このキャンセラの技術は、従来より多数提案されており、他の構成とすることも可能である。
この実施形態によれば、上記の如く複数のサブキャリアに同一の信号を乗せているので、漏洩した場合でもキャンセラ9により干渉したOFDM信号の除去が可能となる。
まず、アナログTVなどの非OFDM設備は用途別に周波数帯域が割り当てられており、周波数帯域の割り当ての詳細については、例えば周波数帳:三才ブックス社刊他に記載されている。
これによれば、非OFDM設備は用途別に周波数帯域を分類することが可能であり、キャンセラが特定の周波数帯域をキャンセルできるように作成することで、用途別に対応するキャンセラが作成可能となる。
このような場合には、図3(a)に示すような構成とし、複数用途に対応可能な能力を持つキャンセラ用い、かつ、図5(b)に示すようなサブキャリア構成のOFDM信号を用いるようにする。図3は、キャンセラの変形例の詳細ブロック図である。図5(a)、(b)は、図3(a)、(b)および(c)に示すようなキャンセラを用いる場合のOFDM信号を示す図である。
ここで、用途(1)の周波数帯域に割り当てられた非OFDM設備の場合には、この非OFDM設備管理者に用途(1)の周波数帯域対応のキャンセラ回路を選択してもらい、そのキャンセラにより、干渉波をキャンセルするようにする。
また、用途(2)の周波数に割り当てられた非OFDM設備の場合も同様に用途(2)の周波数帯域対応のキャンセラ回路を選択してもらい干渉波をキャンセルするようにする。
また、非OFDM通信設備の使う周波数が多いところでOFDM通信の伝送レートが落ちる欠点については、本発明によれば非OFDM通信の受信機に到達したOFDM通信の電力を非OFDM通信の受信機でキャンセルするものであり既存設備に応じたノッチを設けるものではないので、ノッチによる伝送レートの変更もなくすることができる。また、既存無線運用設備においてもOFDM通信の漏洩波をキャンセルするのでキャンセラにより運用に支障をきたすことはない。
また、異なった用途に対してはキャンセラの再配布・取付もしくはキャンセラの切替という手間はあるが、非OFDM通信の設備において用途の変更は無線設備免許の取得が必要であり新たな設備免許の発行とともにキャンセラの再配布・取付もしくは切替ということを行えば、特に非OFDM通信の設備管理者に特に新たな手間を強いるものではない。
また、OFDM通信の位置を変更する場合において、ノッチ周波数をOFDM通信の設備に再設定する手間が必要であった欠点についても再設定する必要がなくなる。
Claims (1)
- 複数のOFDM設備と、複数の非OFDM設備とが混在するOFDM通信システムであって、
前記非OFDM設備が、前記OFDM設備からのOFDM信号と前記非OFDM設備からの非OFDM信号とを受信した場合に、前記非OFDM信号に対する前記OFDM信号による干渉を除去するキャンセラを備え、前記キャンセラが、前記非OFDM設備とそのアンテナとの間にもうけられ、前記OFDM設備からのOFDM信号が、複数のサブキャリアに同一の信号を乗せた伝送信号からなり、
前記キャンセラが、前記非OFDM信号に対して前記OFDM信号の干渉した入力信号をそれぞれ所定の信号で復調する第1および第2のミキサーと、前記第2のミキサーに接続され該第2のミキサーの出力信号を極性反転する回り込み信号複製発生回路と、前記第1のミキサーの出力信号と前記回り込み信号複製発生回路の出力信号とを合成する合成器と、前記合成器の出力信号を濾波するバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタの出力信号を所定の信号で復調する第3のミキサーとからなることを特徴とするOFDM通信システム。
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