JP4888595B2 - 光学シートの製造方法、及び表示装置の製造方法 - Google Patents

光学シートの製造方法、及び表示装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、映像光源より観察者側に配置されて映像光や外光を適切に制御することができる光学シートの製造方法及び表示装置の製造方法に関し、詳しくは生産性に優れる光学シートの製造方法及び表示装置の製造方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記載することがある。)を用いたテレビ等の表示装置では、PDPよりも観察者側に光学シートが配置されている。この光学シートは観察者に良質な映像を提供する役割を有する。このため該光学シートは、シート面に沿って並列され、PDPからの映像光を透過させるプリズム部と、該プリズム部間に配置され、映像光や外光を適切に遮断又は反射してコントラストを向上させたり、ゴーストを抑制したりする光吸収部とを備えている(特許文献1等)。
近年、プラズマテレビの薄型化等の観点から光学シートを直接又はある層を介してPDPに貼りつける手法(直貼り方式)が採用されることが増えてきている(特許文献2等)。この場合には光学シートに粘着剤層を備える必要があるため、例えば図14に示したような層構成の光学シート110となる。すなわち、PDP側(紙面左側)から観察者側(紙面右側)に向けて、粘着剤層117、光学機能シート層111、PETフィルム層116がこの順で積層される。ここで光学機能シート層111は上記プリズム部112、112、…及び光吸収部113、113、…を備える層である。
光学シート110の当該構成により、光学シート110をPDPに直貼りすることが可能であった。
特開2006−189867号公報 特開2006−350324号公報
しかし、光学シート110は製造上の観点からより簡易な方法で製造をしたい旨の要望があった。図15に光学シート110の製造方法の一例である製造方法S110のフロー図を示した。製造方法S110では、はじめにPETフィルムにプリズム部を形成し(S111)、プリズム部間に光吸収部をさらに形成する(S112)。これにより基材層上に光学機能シート層が形成されたシートを得る。
一方、上記工程S111及び工程S112とは別個に工程S121〜工程S123を有する。具体的には、2次剥離フィルム上に粘着剤を塗工する(S121)。次に粘着剤の上記2次剥離フィルムが配置されていない側の面に別の剥離フィルムである1次剥離フィルムを積層する(S122)。これにより粘着剤が2枚の剥離フィルムではさまれたシートを得る。さらにこれを巻取り及びエージングして粘着剤を安定させる(S123)。
工程S112及び工程S123が終了した時点で、PETフィルム層上に形成された光学機能シート層と、粘着剤層となるシートとが別個に存在する。そしてこれを組み合わせるために1次剥離フィルムを剥離し(S131)、光学機能シート層へ該剥離により露出した粘着剤層を貼り付ける(S132)。その後巻取り(S133)や打ち抜き(S134)を経て光学シート110が形成される。
このように従来の製造方法では別個に製造した2つのシートを組み合わせて光学シートを形成していた。また、1次剥離フィルムは光学シート110の製造のためにだけに必要とされ、剥離後は廃棄されていた。
このような問題点に鑑み、本発明は光学的な性能は維持しつつ生産性に優れた光学シートの製造方法、及び表示装置の製造方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、シート状の部材である基材の一方の面側に粘着剤を直接塗工する工程(S11)と、粘着剤が塗工された基材の他方の面側に、光を透過可能に基材に沿って並列される部位であるプリズム部を形成する工程(S14)と、形成されたプリズム部間に、光を吸収可能な部位である光吸収部を形成する工程(S15)と、を含む、光学シートの製造方法である。
請求項2に記載の発明は、シート状の部材である基材の一方の面側に粘着剤を直接塗工する工程(S11)と、粘着剤が塗工された基材の他方の面側に、光を透過可能に基材に沿って並列される部位であるプリズム部を形成する工程(S14)と、形成されたプリズム部間に、光を吸収可能な部位である光吸収部を形成する工程(S15)と、を含む方法で光学シート(10)を製造し、製造された光学シートをプラズマディスプレイパネル(2)より観察者側に配置する、表示装置の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、シート状の部材である基材の一方の面側に粘着剤を直接塗工する工程(S11)と、粘着剤が塗工された基材の他方の面側に、光を透過可能に基材に沿って並列される部位であるプリズム部を形成する工程(S14)と、形成されたプリズム部間に、光を吸収可能な部位である光吸収部を形成する工程(S15)と、を含む方法で光学シート(10)を製造し、製造された光学シートの粘着剤をプラズマディスプレイパネル(2)に貼付して光学シートをプラズマディスプレイパネルに直接貼付する、表示装置の製造方法である。
本発明によれば、従来の光学シートに対してその光学的性能を維持したまま、生産性を向上させることができる。また製造時に使用する部材を減らすことも可能であり、かかる観点からもコストを削減して生産性を向上させることができる。
1つの実施形態にかかる光学シートの製造方法により製造される光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 図1に示した光学シートの一部を拡大して示した図である。 変形例にかかる光学シートの一部を拡大して示した図である。 光吸収部が台形である例にかかる光学シートの一部を拡大して示した図である。 本発明の光学シートの製造方法のフロー図である。 本発明の光学シートの製造方法を説明するための図である。 本発明の光学シートの製造方法を説明するための他の図である。 他の光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 光学シートが直貼り方式のプラズマテレビに取り付けられた場面においてPDP及び光学シート部分の層構成を示した図である。 光学シートがガラスフィルタ方式のプラズマテレビに取り付けられた場面においてPDP及び光学シート部分の層構成を示した図である。 光学シートがPDPに直接貼付され、他の層がガラス層に貼付される方式のプラズマテレビに取り付けられた場面においてPDP及び光学シート部分の層構成を示した図である。 全光線透過率及び拡散反射率の測定方法を説明するための図である。 実施例の結果の1つである視野角と相対輝度との関係を示した図である。 従来の光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 従来の光学シートの製造方法の一例を示したフロー図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は1つの実施形態にかかる光学シートの製造方法により製造された光学シート10の断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。図1では、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略することがある(以降に示す各図において同じ。)。光学シート10は、光学機能シート層11と、基材層としてのPETフィルム層16と、粘着剤層17とを備えて形成されている。上記各層は図1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。以下に各層について説明する。
光学機能シート層11は、光学シート10のシート厚方向断面において略台形であるプリズム部12、12、…と、該プリズム部12、12、…の間に配置された光吸収部13、13、…とを備えている。図2に1つの光吸収部13及びこれに隣接するプリズム部12、12に着目した拡大図を示した。図1、図2、及び適宜示した図を参照しつつ光学機能シート層11について説明する。
プリズム部12、12、…は、PETフィルム層16側に長い下底を、これと対向する側に短い上底を有する略台形断面を有する要素である。また、プリズム部12、12、…は、屈折率がNpである光透過性樹脂で構成されている。これは通常、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有する例えばエポキシアクリレート等により形成されている。屈折率Npの値は特に限定されることはないが、適用する材料の入手性の観点等から1.49〜1.56であることが好ましい。プリズム部12、12、…内を映像光が透過することにより観察者に映像光が提供される。
光吸収部13、13、…は、プリズム部12、12、…の間に配置される部位である。従って、該光吸収部13、13、…はプリズム部12、12、…の上底側を底辺とし、これに対向する頂点をプリズム部12、12、…の下底側とした略三角形形状となる。また、光吸収部13、13、…は、屈折率がNbである物質が充填されたバインダー部14と、該バインダー部14に混入された光吸収粒子15、15、…とを備えている。光吸収部13、13、…に外光が入射及び吸収されることにより映像のコントラストを向上させることができる。
バインダー部14に充填されるバインダー材は、プリズム部12、12、…の屈折率Np以下の屈折率Nbである材料により構成される。屈折率Nbの値は特に限定されることはないが、適用する材料の入手性の観点等から1.49〜1.56であることが好ましい。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0〜0.06であることが好ましい。そして該バインダー材として用いられるものも特に限定されることはないが、例えば、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有するウレタンアクリレート等を挙げることができる。
当該屈折率差と映像光の入射角との関係により、該映像光の一部は光吸収部13、13、…に入射せずにその界面で反射することができ、これは観察者に提供されるので、明るい映像を提供することが可能となる。
光吸収粒子15、15、…は、入手性及び取扱性の観点から平均粒径が1μm以上の粒子が好ましく、これはカーボン等の顔料又は赤、青、黄等の染料にて所定の濃度に着色されている。これには例えば市販の着色樹脂微粒子を使用することもできる。当該光吸収粒子15、15、…の屈折率Nrは特に限定されるものではない。
ここで、光吸収部13、13、…の光吸収性能は目的によって適宜調整可能であるが、該光吸収部を構成する材料のみで形成された6μm厚さのシートの透過率測定において、透過率が40%〜70%となるような光吸収性能を有するように構成されていることが好ましい。透過率が40%〜70%とするための手段は特に限定されるものではないが、例えば光吸収粒子の含有量や光吸収性能を調整して適用したりすることを挙げることができる。
また、光吸収部13、13、…の斜辺(シート厚さ方向に延在する2つの辺)のシート面法線に対する角度θは特に限定されるものではないが、適切な外光及び映像光の反射・吸収の観点から多くの場合、0度より大きく10度以下であることが好ましく、0度より大きく6度以下であることがさらに好ましい。
図1にP、Q、Rで示した光学シート10の各部位の大きさは目的に応じて適宜変更可能で、特に限定されるものではないが、多くの場合、Pで示したピッチは50μm〜150μmの範囲が好ましく適用される。また、(Q/P)×100%で定義される開口率は50%〜90%、図1にRで示した光吸収部13、13、…の深さは50μm〜150μmの範囲が好ましい。
光学機能シート層11の形状は、図1、図2に示したように、プリズム部12、12、…が略台形断面を有し、これらに挟まれて形成される光吸収部13、13、…は三角形断面を有している。しかし、適切に光を制御することができれば、これら形状は特に限定されることなく適宜適切な形状が採用される。図3に変形例を示した。図3は図2に相当する図で、1つの光吸収部13’と、その両側に配置されるプリズム部12’、12’に注目して示した図である。図3からわかるように、この例では光吸収部13’の断面における斜辺(プリズム部12’、12’の斜辺)は、1つの斜辺からではなく、2つの斜辺13a’、13a’、13b’、13b’から構成されている。すなわち断面において折れ線状の斜辺を有している。詳しくは、プリズム部12’、12’の上底(短い側の底)側(紙面右側)に配置される斜辺13a’、13a’は光学シートのシート面の法線に対して角度θを有している。一方、プリズム部12’、12’の下底(長い側の底)側(紙面左側)に配置される斜辺13b’、13b’は光学シートのシート面の法線に対して角度θを有している。
この角度θ、θは、θ>θの関係であるとともにいずれも0度より大きく10度以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましい角度は0度より大きく6度以下である。また、2つの斜辺13a’、13b’は、光学機能シート層11’の厚さ方向(紙面左右方向)にTとTに分ける位置で交差する。TとTとは同じ大きさであることが好ましい。
当該変形例は、2つの斜辺により構成されている例であるが、さらに多くの斜辺で構成されることにより、断面において折れ線状であっても良い。さらにはこれが曲線状であっても良い。
本実施形態では、光吸収部が三角形である場合を示して説明したが光吸収部の形状はこれに限定されるものではなく台形であってもよい。図4に、光吸収部が台形である例における光学シート10’’の光学機能シート層11’’の光吸収部13’’及びこれに隣接するプリズム部12’’、12’’を示した。ここでは、図4のように光吸収部13’’が台形であり、このときには該台形における長い底辺(下底)をPETフィルム層(不図示)とは反対側(紙面右側)に、短い底辺をPETフィルム層側(紙面左側)に配置することができる。ここで図4にHで示した上底の長さは2μm〜25μmであることが好ましい。
図1に戻り、光学シート10の他の構成について説明する。PETフィルム層16は、該PETフィルム層16上に上記光学機能シート層11を形成するためのベースとなるフィルム層で、PETを主成分として形成されている。当該PETフィルム層16はPETを主成分として含有していれば良く、他の樹脂が含まれてもよい。ここで主成分とはPETフィルム層全体に対して50質量%以上を意味する。また、各種添加剤を適宜な量添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。
粘着剤層17は、後述(図9参照)するようにプラズマテレビ1のPDP2の映像出射側に直接又は他の層を介して光学シート10を接着させるための粘着剤が配置された層である。粘着剤層17に用いられる粘着剤は光を透過するとともに、適切に光学シート10を他に接着させることができればその材質は特に限定されるものではない。これには例えばアクリル系の共重合体等を挙げることができ、その粘着力は例えば数N/25mm〜20N/25mm程度である。
以上説明した各層の特徴に加えて、光学シート10は層構成に関して次のような特徴を有する。すなわち、光学シート10においてPETフィルム層16の一方の面に粘着剤層17、他方の面に光学機能シート層11が配置される。このとき、光学機能シート層11のプリズム部12、12、…の幅広の下底がPETフィルム層16側に、幅が狭い上底がPETフィルム層16側に対向する側に配置される。そして、これにともなって光吸収部13の底辺もPETフィルム層16側に対向する側(プリズム部12、12、…の上底側)に具備される。
以上のような構成により、光学シート10を従来に比べて効率よく製造することができる。以下に光学シート10の製造方法について説明する。図5は1つの実施形態にかかる光学シートの製造方法S10を示したフロー図である。また、図6、図7には当該製造方法S10の一部を説明する図を示した。図5〜図7を参照しつつ製造方法S10について説明する。製造方法S10は、図5からわかるようにPETフィルム層16となるPET基材に粘着剤を塗工する工程S11、剥離フィルムを貼り合わせる工程S12、巻取り及びエージングをする工程S13、PET基材にプリズム部を形成する工程S14、光吸収部を形成する工程S15、巻取り工程S16、及び打ち抜き工程S17を備えている。以下、各工程について説明する。以下、説明のし易さのため、上記工程を単に「工程S11」のように工程の文字に符号を付した形態で表記することがある。
上記工程S11〜工程S17において、工程S11〜工程S13は粘着剤層を形成する工程、工程S14、工程S15は光学機能シート層を形成する工程である。このように、光学シートの製造方法S10では、粘着剤層17の形成と、光学機能シート層11の形成と、を1つの連続した工程でおこなうことができる。さらに詳しくは次の通りである。
工程S11は、図6(a)に示したように、PET基材Aの一方の面側に粘着剤Bを塗工する工程である。塗工の方法は特に限定されることはないが、これには例えばスリット状のノズルから一定厚みとなるように粘着剤BをPET基材Aの面に吐出することによりおこなうことを挙げることができる。
工程S12は、図6(b)に示したように、粘着剤BのPET基材Aとは反対側の面に剥離フィルムCを積層する工程である。剥離フィルムCは光学シート10がPDP2等に取り付けられるまでの間、粘着剤層17を汚れ等から保護する役割を有する。従って剥離フィルムCはPDP2等に取り付けられる際には剥がされる。
上記のようにPET基材A、粘着剤B及び剥離フィルムCが積層された上記シートは工程S13で巻取り及びエージングされ、粘着剤層17が形成される。
工程S14は、図7(a)に示したようにPET基材Aの面のうち粘着剤Bが積層されない側の面にプリズムD、D、…を形成する工程である。具体的にプリズムD、D、…は、PET基材Aの上記一方の面側に材料となる液状体を塗工する。次に、プリズム形状を形成するロール金型とPET基材シートとの間に、プリズム部となる材料を挟んだ状態で紫外線を照射することにより硬化させてプリズムD、D、…を形成し、これがプリズム部12、12、…となる。
工程S15は、光吸収部13、13、…となる図7(b)にE、E、…で示した部位を形成する工程である。具体的には、プリズムD、D、…間に、バインダー部の材料となる透明樹脂中に黒色の光吸収粒子が添加された液状体を充填し、紫外線を照射することで硬化させることによりおこなわれる。
その後工程S16により巻きとられ、さらに工程S17により所定の大きさの光学シート10が形成される。
このように製造方法S10によれば、上記したように、粘着剤層の形成(Sa)と光学機能シート層の形成(Sb)とを1つの連続した工程でおこなうことができ、製造効率を向上させることができる。また、製造方法S10では、従来の製造方法では2枚必要であった剥離フィルムが1枚ですむので製造に使用する材料を減らすことも可能である。
製造方法の1つの例として製造方法S10を説明したが、その他、粘着剤層の形成(Sa)と光学機能シート層の形成(Sb)との順を入れ替え、Sb→Saの順で製造することも可能である。この場合にはPET基材にプリズム部及び光吸収部を形成し、その後PET基材層の反対面に粘着剤層を形成する。ここでは、より精度よく効率的に製造する観点から好ましい製造方法として製造方法S10を主要に説明した。
図8は光学シート20の断面で、層構成を模式的に表した図である。光学シート20は、光学シート10の光学機能シート層11の面のうちPETフィルム層16とは反対側の面にもう1枚の光学機能シート層21が配置されたものである。このとき、プリズム部22及び光吸収部(図には表れない。)が光学機能シート層11のプリズム部12、12、…及び光吸収部13、13、…と直交するように配置される。従って、光学機能シート層21のプリズム部22と光吸収部とは紙面奥/手前方向に交互に並列されている。
ここまで説明した光学シート10、20の光吸収部では、バインダー部に光吸収粒子を含有させることにより、光吸収部が光を吸収可能としている。しかし、光吸収部は光吸収可能とされればよく必ずしも上記構成である必要はない。例えば、光吸収部全体に黒又は他の着色された光硬化性の樹脂を充填させてもよい。これによっても本発明の光学シートとすることが可能である。この場合には、上記のようにプリズム部を形成した後、光吸収部となる部位に当該樹脂を充填し、紫外線等を照射させることにより光吸収部を形成することができる。
また、基材層については、必ずしもPETを材料とすることはなく、その他にもポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、又はポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂等の「ポリエステル系樹脂」を用いることができる。本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からPETを主成分とする樹脂が好ましい材料であるとして説明した。
さらに光学シートには、電磁波を遮断するフィルム層、色調を補正するフィルム層、ネオン線をカットするフィルム層、赤外線をカットするフィルム層、反射を防止するフィルム層、帯電を防止するフィルム層、防眩を目的とするフィルム層等の機能フィルム層が備えられてもよい。
次に、以上のような光学シート10が表示装置であるプラズマテレビ1、1’、1’’に取り付けられた時の構成について説明する。図9〜図11は光学シート10がPDP2の映像出射側に配置され、当該PDP2及び光学シート10がプラズマテレビ1、1’、1’’に備えられたときの該PDP2及び光学シート10が配置される部分に注目して示した断面図である。図9〜図11では紙面右が観察者側である。ここでは、光学シート10が適用された場合について説明するが、光学シート20ついても同様である。
表示装置1はいわゆる直貼り方式のプラズマテレビ1で、図9に示したように、光学シート10は、映像源であるPDP2の映像出射面に直接積層される。また光学機能シート層11の観察者側には、AS、AR、AGの機能を有する各種層(3、4、5)が設けられている。ここで、「AS」とは「アンチスタティック」の略で帯電防止機能を意味する。「AR」とは「アンチリフレクション」の略で光の反射率を抑える機能をいい、「AG」は「アンチグレア」の略でプリズム部表面のぎらつきを防止することができる機能である。
ここで、その性質上AG層が最も観察者側に配置されることが好ましく、ARとAGとが両方の性質を有する1枚のフィルムで構成されてもよい。また、他に備えられる層としてAS、AR、AGの各種層を例に挙げたが、その他必要に応じてさらに他の機能を有する層を備えることができる。これには例えば、電磁波を遮断する層、赤外線を遮断する層、ネオン線を遮断する層、色調を補正する層等を挙げることができる。以下に示す表示装置についても同様である。
ここで、光学シート10はPDP2の映像出射側に直接積層されている例を示したが、光学シート10とPDP2との間に上記電磁波を遮断する層や色調を補正する層等の他の層が配置されてもよい。
表示装置1’はいわゆるガラスフィルタ方式のプラズマテレビ1’で、図10に示したように、光学シート10は、映像源であるPDP2から間隙Fを有して配置されたガラス層6の映像出射面に積層される。これによれば、従来のガラスフィルタ方式と異なり光学機能シート層11がガラス層よりも観察者側に配置されるので、コントラストを重視した層構成とすることができる。また光学機能シート層11の観察者側には、AS、AR、AGの機能を有する各種層(3、4、5)が設けられている。
表示装置1’’は一部の層を直接PDP2に貼付し、他の層をガラス層に貼付する方法により形成されている。具体的には、図11に示したように、光学シート10は映像源であるPDP2に直接積層される。さらに、その観察者側には間隙Gを有してガラス層6、及びAS、AR、AGの機能を有する各種層(3、4、5)が配置されている。
以上説明した表示装置1、1’、1’’は、いずれも光学シート10を用いることにより、全体として生産性に優れ、安価である表示装置とすることが可能となる。
以上のような構成を備える光学シートに関して、以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。ただし、本発明は実施例の範囲に限定されるものではない。
光学シート10では、従来における光学シートと比し、光学機能シート層の向きが逆である(例えば図1と図14との対比)。製造方法S10により光学シート10の生産性を向上させることが可能であることは上記した通りである。実施例では、光学シート10の性能の観点から光学シート10が従来の光学シートに比べてこれを維持することができることを説明する。以下具体的に説明する。
<試験試料>
試験試料として、光学機能シート層の積層位置及び向きが異なる2枚の光学シートを作製した。この2枚の光学シートのうちの一方が実施例、他方が従来例である。表1に具体的に示した。
Figure 0004888595
表1に示した光学シートについて、視野角特性及びコントラストの性能試験をおこなった。
<視野角測定>
視野角特性は各視野角における相対輝度を測定することによりおこなった。ここで視野角とは、画面の中心からの該画面の法線と、画面の中心へ向けた視線との角度を意味する。視野角の正負は図9における紙面上方を正、紙面下方を負としたものである。相対輝度とは、光学シートを配置しない場合における輝度を100%としたとき、光学シートを配置したときの輝度のこれに対する比率(割合)を意味する。測定は自動変角光度計(村上色彩研究所製、GP−500)により各角度についておこなった。
<コントラスト>
コントラストは全光線透過率を拡散反射率で除した値とした。図12に全光線透過率及び拡散反射率の測定方法を説明する図を示した。全光線透過率は、図12(a)に示したように、光学シートを透過した光の全部を対象とし、積分球内の全方位光と照射光との比である。一方、拡散反射率は、全光拡散反射率から45度鏡面反射光分を除外した全方位拡散反射率により定義される。測定は、図12(b)に示したように、光学シートの背面側に標準白色板を配置するとともに、45度鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得ることにより行う。
以下に結果について説明する。図13は横軸に視野角をとり、縦軸にこのときの相対輝度を示したグラフである。太い実線が実施例、細い破線が従来例である。この図からわかるように本発明の光学シートは、ほとんどの視野角において同じ相対輝度を得ることができ、従来の光学シートと同じ性能とすることができた。
ここで、視野角が0度近傍における相対輝度透過率は実施例の方が若干低い値となっている。これは、0度近傍と他の視野角との透過率の急激な変化を緩和し、視野角変化による急激な透過率低下を抑制し、画面内の明るさの均一性を高めることができ、むしろ視野角特性改善の傾向にあるともいえる。
また、表2には全光線透過率、拡散反射率及びコントラストの測定結果を示した。
Figure 0004888595
表2からわかるように、全光線透過率が低いことにより、コントラストも若干の低い傾向にあるものの、その差は従来と概ね同じであり実用上の問題とならない範囲である。
このように、本発明の光学シートによれば性能は維持しつつ生産性を向上させることができる。
1、1’、1’’ プラズマテレビ(表示装置)
2 プラズマディスプレイパネル(映像光源)
10、20 光学シート
11、21 光学機能シート層
12、22 プリズム部
13 光吸収部
14 バインダー部
15 光吸収粒子
16 PETフィルム層(基材層)
17 粘着剤層

Claims (3)

  1. シート状の部材である基材の一方の面側に粘着剤を直接塗工する工程と、
    前記粘着剤が塗工された基材の他方の面側に、光を透過可能に前記基材に沿って並列される部位であるプリズム部を形成する工程と、
    形成された前記プリズム部間に、光を吸収可能な部位である光吸収部を形成する工程と、を含む、
    光学シートの製造方法。
  2. シート状の部材である基材の一方の面側に粘着剤を直接塗工する工程と、
    前記粘着剤が塗工された基材の他方の面側に、光を透過可能に前記基材に沿って並列される部位であるプリズム部を形成する工程と、
    形成された前記プリズム部間に、光を吸収可能な部位である光吸収部を形成する工程と、を含む方法で光学シートを製造し、
    製造された前記光学シートをプラズマディスプレイパネルより観察者側に配置する、
    表示装置の製造方法。
  3. シート状の部材である基材の一方の面側に粘着剤を直接塗工する工程と、
    前記粘着剤が塗工された基材の他方の面側に、光を透過可能に前記基材に沿って並列される部位であるプリズム部を形成する工程と、
    形成された前記プリズム部間に、光を吸収可能な部位である光吸収部を形成する工程と、を含む方法で光学シートを製造し、
    製造された前記光学シートの前記粘着剤をプラズマディスプレイパネルに貼付して前記光学シートを前記プラズマディスプレイパネルに直接貼付する、
    表示装置の製造方法。
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