JP4888207B2 - フィルタ装置及び音場支援システム - Google Patents
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図6は従来知られている音場支援システムの一例を示す図であり、(a)は従来の音場支援システムの構成を示すブロック図、(b)は収音信号切換手段(EMR:Electronic Microphone Rotator)の構成例を示す図である。
部屋50内に複数のマイクロフォン51〜54が配置されており、各マイクロフォン51〜54で収音した音はEMR55に入力される。
図6の(b)に模式的に示すように、EMR55は複数のマイクロフォン51〜54からの入力信号を周期的に順次切り換えて出力する。
EMR55から順次切換えて出力されるマイクロフォン51〜54による収音信号は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ56に入力され、ここで、反射音が付加される。FIRフィルタ56で反射音が付加された信号は、イコライザ(EQ)57及びアンプ58を介してスピーカ59から出力される。これを前記マイクロフォン51〜54で再び収音し、上記動作を繰り返す。
これにより、残響時間の延長、初期反射音のレベル増強と一様な分布の確保、拡がり感の増強などが達成される。
そして、前記EMR55も、複数のマイクロフォン51〜54から入力された音を1系統の出力に順次切り替えて出力する構成ではなく、各入力信号を交互に入れ替えながら複数の出力系統にそれぞれ順次切り替えて出力する構成としても良い。
しかしながら、固定型FIRフィルタの場合に生じる周波数特性上の急峻なピークによって、反射音の音色の変化、カラーレーション、ループゲインの増大によるシステムの不安定化(ハウリングのし易さ)という問題がある。急峻なピークを抑えるために、パラメトリックイコライザ(Parametric EQ)を使用してゲインを下げているが、これは音源のゲインも下げてしまうので音質の劣化につながる。
また、異なるFIRフィルタを使用して反射音をシミュレートする場合、反射音のタイミング・振幅特性により個々のFIRフィルタの周波数特性が異なるため、合成された反射音の音色が変化しカラーレーションを生じるという問題がある。
さらに、カラーレーションやシステムの不安定化を防ぐために遅延時間、すなわち、FIRフィルタのタップの遅延量を連続的に変化させる手法がとられているが、これも音色に変化が生じるという課題がある。
また、前記フィルタはFIRフィルタであり、前記出力手段は、前記複数のFIRフィルタに対応して設けられ、それぞれ対応するFIRフィルタからの出力が入力される複数の電圧制御増幅器と、該複数の電圧制御増幅器の出力を混合して出力する加算器と、前記複数の電圧制御増幅器のゲインを一定周期で切り換える制御手段とを有するもの、複数の出力系統を有し、前記複数のFIRフィルタそれぞれに対して前記出力系統の数に対応する個数ずつ設けられ、前記出力系統のそれぞれにおいて対応するFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される電圧制御増幅器と、前記出力系統の数に対応する個数設けられ、前記複数のFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される複数の電圧制御増幅器の出力を混合して出力する加算器と、前記出力系統の各々における前記複数の電圧制御増幅器のゲインを、複数の前記加算器の各々に同一のタイミングで同一の信号が出力されないように一定周期で切り換える制御手段とを有するものである。
さらに、前記複数の電圧制御増幅器のゲインを一定周期で切り換えるときに、加算器からの出力レベルが一定の出力レベルとなるように、一方の電圧制御増幅器のゲインを減衰させつつ、他方の電圧制御増幅器のゲインを上昇させるようになされているものである。
さらにまた、本発明の他の音場支援システムは、室内に配置された複数のマイクロフォンと、前記複数のマイクロフォンで収音された信号を入力して複数の出力に出力する収音信号切換手段であって、同一のマイクロフォンからの信号が同じタイミングで複数の出力に出力されないように、前記複数のマイクロフォンからの信号を交互に入れ替えながら前記複数の出力に順次切り換えて出力する収音信号切換手段と、前記収音信号切換手段の複数の出力にそれぞれ対応して設けられ、それぞれ複数の出力系統を有するフィルタ手段と、前記複数のフィルタ手段の前記複数の出力系統にそれぞれ対応して設けられ、対応する信号を増幅する増幅手段と、前記複数の増幅手段からそれぞれ出力される信号を放音する前記室内に配置された複数のスピーカとを有し、前記各フィルタ手段は、畳み込む反射音の時間軸上の包絡線が略同一であり、振幅特性と位相特性が同一でないように設定された複数のFIRフィルタと、前記収音信号切換手段から出力される信号を前記複数のFIRフィルタに入力する手段と、前記複数のFIRフィルタからの出力信号を順次切り換えながら一定のレベルで前記複数の出力系統に出力する出力手段であって、前記複数のFIRフィルタそれぞれに対して前記出力系統の数に対応する個数ずつ設けられ、前記出力系統のそれぞれにおいて対応するFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される電圧制御増幅器と、前記出力系統の数に対応する個数設けられ、前記複数のFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される複数の電圧制御増幅器の出力を混合して出力する加算器と、前記出力系統の各々における前記複数の電圧制御増幅器のゲインを、複数の前記加算器の各々に同一のタイミングで同一の信号が出力されないように一定周期で切り換える制御手段とを有するものである。
これにより、周波数特性上の急峻なピークによって引き起こされる音色の変化やカラーレーションが低減され、システムの安定化が実現できる。
また、急峻なピークがなくなることで、パラメトリックイコライザを使用して周波数特性の調整やゲインを下げる必要がなくなる。
複数の出力系統で出力する場合には、相関が小さい複数の出力信号を同時に得ることができる。
図1の(a)において、1は室内に配置された複数のマイクロフォン(mic1〜mic4)、2は該複数のマイクロフォンにより収音された音を順次切り換えて4つの出力に出力する収音信号切換手段(EMR)、3は前記EMR2から出力される信号がそれぞれ入力され反射音を生成するフィルタ装置(FIR1〜FIR4)、4は各フィルタ装置(FIR1〜FIR4)から出力される信号を増幅するアンプ(amp1〜amp4)、5は各アンプ4(amp1〜amp4)からの信号を放音するスピーカ(sp1〜sp4)、6は前記EMR2及びフィルタ装置3(FIR1〜FIR4)を制御する制御部である。
ここで、前記EMR2は複数のマイクロフォン1(mic1〜mic4)からの相異なる入力信号をそれぞれ選択して交互に入れ替えながら順次切り換えてフィルタ装置FIR1〜FIR4に対応する4つの出力に出力する4入力4出力構成とされており、ある時刻tにおいてEMR2の4つの出力はすべて異なるマイクロフォンからの入力信号となるようにされている。
また、詳細については後述するが、前記フィルタ装置3内の各フィルタ装置FIRi(i=1〜4)は、それぞれ、入力信号に反射音を畳み込むための複数のフィルタを有している。このフィルタは、入力信号に反射音を畳み込むことができるものであればFIRフィルタに限られることはないが、ここでは、各フィルタ装置FIR1〜FIR4に、複数のFIRフィルタが用いられているものとして説明する。
この図に示すように、各フィルタ装置FIRi(i=1〜4、以下、同じ。)は、前記EMR2から出力される信号が入力されるFIRフィルタFIRi1〜FIRi4、FIRフィルタFIRi1〜FIRi4にそれぞれ対応して設けられた電圧制御増幅器(VCAi1〜VCAi4)、VCAi1〜VCAi4からの出力信号をミキシングする加算器(SUM)から構成されている。なお、電圧制御増幅器VCAi1〜VCAi4のゲインは、前記制御部6から供給される制御信号に応じて制御される。
ここで、各FIRフィルタFIRi1〜FIRi4は、反射音の残響特性(包絡線の形状)は類似しているが反射音の時間位置や反射音の数が異なり周波数特性が同一でないものとされている。
この図において、実線はあるFIRフィルタ(FIRフィルタ#1)により生成される反射音を示し、破線は別のFIRフィルタ(FIRフィルタ#2)により生成される反射音を示している。
この図に示すように、両FIRフィルタにより生成される反射音のレベルは同一の包絡線上にあり、両者は同じ残響特性を有している。
また、各FIRフィルタにより生成される反射音の時間位置は、相互に相関関係にない位置とされている。
このように、FIRフィルタ#1とFIRフィルタ#2は、畳み込む反射音の時間軸上の包絡線が略同一であり、周波数特性(振幅特性と位相特性)が同一でないFIRフィルタであるといえる。
本発明においては、前記FIRフィルタFIRi1〜FIRi4として、このような関係にあるFIRフィルタを用いるようにしている。
(1)ルームサイズを変える。すなわち、ルームサイズを±0.5以内で変更することにより、異なる時間軸上の位置及びレベルを有する反射音のパラメータを得ることができ、これを前記FIRフィルタFIRi1〜FIRi4のパラメータとする。なお、ルームサイズを大きく変更すると、残響特性が変化してしまうので、現在のルームサイズを1として、±0.5の範囲内で変更させるのが好ましい。ここで、ルームサイズとは基準とする部屋の寸法に対する任意の部屋の寸法の比である。例えば、基準とする部屋の寸法が10m(縦)×7m(横)×3m(高さ)の場合、ルームサイズを±0.5の範囲内で変更させるとは、部屋の寸法を(5m〜15m)×(3.5m〜10.5m)×(1.5m〜4.5m)と変更させることとなる。
(2)部屋内に配置するマイクロフォンの位置又は音源位置を変更する。すなわち、音源と受音点の位置関係が異なる場合の反射音に対応するFIRフィルタをあらかじめ複数求めておき、これを用いる。
(3)容積はほぼ同じで部屋の形を変更する。すなわち、部屋の反射面が異なる複数の場合における反射音のFIRフィルタをあらかじめ複数求めておき、これを用いる。
上記(1)〜(3)の方法又はこれらを組み合わせた方法により、あらかじめ、反射音の包絡線の形状が略同一で、周波数特性が同一でない複数のFIRフィルタFIRi1〜FIRi4を準備しておく。
図3は、前記VCAi1〜VCAi4のゲイン(出力レベル)の時間変化の一例を示す図であり、縦軸は出力レベル、横軸は時間を示している。
この図に示すように、VCAi1〜VCAi4のゲインは、交互に順次最大となるように制御されており、これにより、期間T1はVCAi1を介してFIRフィルタFIRi1からの信号が出力され、期間T2はVCAi2を介してFIRフィルタFIRi2からの信号が、期間T3はVCAi3を介してFIRフィルタFIRi3からの信号が、期間T4はVCAi4を介してFIRフィルタFIRi4からの信号が出力され、以下、上記順番で繰り返し出力される。
これにより、所定の周期T(=T1+T2+T3+T4)で複数のFIRフィルタFIRi1〜FIRi4からの出力信号が順次切り換えられて出力される。なお、T1〜T4はそれぞれ略同じ長さとされているが、全く同じ長さでなくてもよい。周期T(=T1+T2+T3+T4)は、ユーザが任意に設定することが可能だが、残響時間(前記図2における包絡線の傾きにより決定される残響時間)より短い時間に設定される。これは、周期Tが長すぎるとハウリングが起きやすくなるためである。なお、周期Tは一定の値とせずに、揺らぎを与えて一定の範囲内で周期Tの値を可変としても良い。
また、FIRの急峻なピークがなくなるのでパラメトリックイコライザなどを設ける必要がなくなる。前記図6に従来技術においては、イコライザ57が設けられていたのに対し、図1ではイコライザは挿入されていない。
さらに、このような本発明の音場支援システムによれば、前記複数のマイクロフォン1からの入力信号が前記EMR2によりシャッフル(組み合わせを変更)され、次いで、それぞれのフィルタ装置FIR1〜FIR4内で、それぞれFIRフィルタFIRi1〜FIRi4を順次切り換えて使用されるという2段階に渡る処理が行われるため、より自然な音場が得られる。
この実施の形態は、前記フィルタ装置FIR1〜FIR4が1入力4出力構成とされており、多くのスピーカが設置される場合に好適である。
図4の(a)はこの実施の形態のフィルタ装置が用いられる本発明の音場支援システムのブロック図、(b)はこの実施の形態のフィルタ装置の構成を示すブロック図である。なお、この図において、前記図1と同様の構成要素には同一の番号を付す。
この実施の形態においては、図示するように、各フィルタ装置FIR1〜FIR4から、それぞれA〜Dの4系統の信号が出力されており、アンプ群4に各系統ごとに設けられたアンプamp1A〜amp1D、amp2A〜amp2D、amp3A〜amp3D及びamp4A〜amp4Dを介して、室内に設置されたスピーカ群5のそれぞれ対応するスピーカsp1A〜sp1D、sp2A〜sp2D、sp3A〜sp3D及びsp4A〜sp4Dから放音される。
すなわち、前記図1に示した実施の形態においては、フィルタ装置FIR1〜FIR4がそれぞれ1入力1出力構成とされており、出力系統が4系統であったのに対し、この実施の形態では、フィルタ装置FIR1〜FIR4がそれぞれ1入力4出力構成とされており、出力系統が16系統となっている。
この図と前記図1の(b)とを比較すると明らかなように、この実施の形態においては、各出力系統に対応して加算器SUMiA〜SUMiDが設けられている。そして、各FIRフィルタFIRi1〜FIRi4に対応して、それぞれの出力信号が入力される4個ずつの電圧制御増幅器VCAi1A〜VCAi1D、VCAi2A〜VCAi2D、VCAi3A〜VCAi3D及びVCAi4A〜VCAi4Dが設けられている。そして、VCAi1A、VCAi2A、VCAi3A及びVCAi4Aの出力が第1の加算器SUMiAに入力され、VCAi1B、VCAi2B、VCAi3B及びVCAi4Bの出力が加算器SUMiBに入力され、VCAi1C、VCAi2C、VCAi3C及びVCAi4Cの出力が第1の加算器SUMiCに入力され、VCAi1D、VCAi2D、VCAi3D及びVCAi4Dの出力が第1の加算器SUMiDに入力されて、各加算器SUMiA〜SUMiDから4系統の出力信号が出力される。要するに、フィルタFIRi1〜FIRi4の4つの出力とSUMiA〜SUMiDの4つの入力とが4×4のマトリクスを構成し、各接点に出力電圧を制御するVCAが挿入される。挿入されたVCAは、SUMiA〜SUMiDの入力系統毎に、第1の実施の形態と同様に制御される。
この図に示すように、各加算器SUMiA〜SUMiDからは、T1〜T4の各期間において同じFIRフィルタFIRi1〜FIRi4からの出力信号が重なって出力されることなく、また、1周期(T1+T2+T3+T4)内に各FIRフィルタFIRi1〜FIRi4の出力が順番に切り換えられて1回ずつ出力されており、各加算器SUMiA〜SUMiDからこのような切替られた信号が出力されるように、各VCAi1A〜VCAi4Dの出力レベルが前記制御部6から出力される制御信号により制御されている。
これにより、各加算器SUMiA〜iDから同時に相関の低い出力信号を得ることができ、多くのスピーカから相関の低い信号が出力されるので、定位感がなくなり、より自然な音場の拡がりが得られる。
また、上述した各実施の形態では、4個のフィルタ装置FIR1〜FIR4を設けるものとして説明したが、これに限られることはなく、個々の場合に適した数のフィルタ装置を設けることができる。
さらに、上述した各実施の形態では、各フィルタ装置FIRi内に、4個の相関の低いFIRフィルタFIRi1〜FIRi4を備え、その出力を切り換えて出力するものとしたが、これに限られることはなく、2個以上であればよい。ただし、4個以上のFIRフィルタを用いるのが好適である。
さらにまた、図4(第2の実施の形態)におけるFIRiの出力は4に限らない。1入力n出力(n≧2)構成でも良い。
Claims (6)
- 反射音を畳み込む複数のフィルタであって、各フィルタは畳み込む反射音の時間軸上の包絡線が略同一であり、振幅特性と位相特性が同一でないように設定された複数のフィルタと、
同一の入力信号を前記複数のフィルタに入力する手段と、
前記複数のフィルタからの出力信号を順次切り換えながら一定のレベルで出力する出力手段と
を有するフィルタ装置。 - 前記フィルタはFIRフィルタであり、
前記出力手段は、前記複数のFIRフィルタに対応して設けられ、それぞれ対応するFIRフィルタからの出力が入力される複数の電圧制御増幅器と、該複数の電圧制御増幅器の出力を混合して出力する加算器と、前記複数の電圧制御増幅器のゲインを一定周期で切り換える制御手段とを有するものであることを特徴とする請求項1記載のフィルタ装置。 - 前記フィルタはFIRフィルタであり、
前記出力手段は、複数の出力系統を有し、
前記複数のFIRフィルタそれぞれに対して前記出力系統の数に対応する個数ずつ設けられ、前記出力系統のそれぞれにおいて対応するFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される電圧制御増幅器と、
前記出力系統の数に対応する個数設けられ、前記複数のFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される複数の電圧制御増幅器の出力を混合して出力する加算器と、
前記出力系統の各々における前記複数の電圧制御増幅器のゲインを、複数の前記加算器の各々に同一のタイミングで同一の信号が出力されないように一定周期で切り換える制御手段と
を有するものであることを特徴とする請求項1記載のフィルタ装置。 - 前記複数の電圧制御増幅器のゲインを一定周期で切り換えるときに、加算器からの出力レベルが一定の出力レベルとなるように、一方の電圧制御増幅器のゲインを減衰させつつ、他方の電圧制御増幅器のゲインを上昇させることを特徴とする請求項2又は3に記載のフィルタ装置。
- 室内に配置された複数のマイクロフォンと、
前記複数のマイクロフォンで収音された信号を入力して複数の出力に出力する収音信号切換手段であって、同一のマイクロフォンからの信号が同じタイミングで複数の出力に出力されないように、前記複数のマイクロフォンからの信号を交互に入れ替えながら前記複数の出力に順次切り換えて出力する収音信号切換手段と、
前記収音信号切換手段の複数の出力にそれぞれ対応して設けられたフィルタ手段と、
前記複数のフィルタ手段にそれぞれ対応して設けられ、対応する信号を増幅する増幅手段と、
前記複数の増幅手段からそれぞれ出力される信号を放音する前記室内に配置された複数のスピーカとを有し、
前記各フィルタ手段は、畳み込む反射音の時間軸上の包絡線が略同一であり、振幅特性と位相特性が同一でないように設定された複数のFIRフィルタと、
前記収音信号切換手段から出力される信号を前記複数のFIRフィルタに入力する手段と、
前記複数のFIRフィルタからの出力信号を順次切り換えながら一定のレベルで出力する出力手段であって、
前記複数のFIRフィルタに対応して設けられ、それぞれ対応するFIRフィルタからの出力が入力される複数の電圧制御増幅器と、
該複数の電圧制御増幅器の出力を混合して出力する加算器と、
前記複数の電圧制御増幅器のゲインを一定周期で切り換える制御手段とを有する出力手段と
を有するものであることを特徴とする音場支援システム。 - 室内に配置された複数のマイクロフォンと、
前記複数のマイクロフォンで収音された信号を入力して複数の出力に出力する収音信号切換手段であって、同一のマイクロフォンからの信号が同じタイミングで複数の出力に出力されないように、前記複数のマイクロフォンからの信号を交互に入れ替えながら前記複数の出力に順次切り換えて出力する収音信号切換手段と、
前記収音信号切換手段の複数の出力にそれぞれ対応して設けられ、それぞれ複数の出力系統を有するフィルタ手段と、
前記複数のフィルタ手段の前記複数の出力系統にそれぞれ対応して設けられ、対応する信号を増幅する増幅手段と、
前記複数の増幅手段からそれぞれ出力される信号を放音する前記室内に配置された複数のスピーカとを有し、
前記各フィルタ手段は、畳み込む反射音の時間軸上の包絡線が略同一であり、振幅特性と位相特性が同一でないように設定された複数のFIRフィルタと、
前記収音信号切換手段から出力される信号を前記複数のFIRフィルタに入力する手段と、
前記複数のFIRフィルタからの出力信号を順次切り換えながら一定のレベルで前記複数の出力系統に出力する出力手段であって、
前記複数のFIRフィルタそれぞれに対して前記出力系統の数に対応する個数ずつ設けられ、前記出力系統のそれぞれにおいて対応するFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される電圧制御増幅器と、
前記出力系統の数に対応する個数設けられ、前記複数のFIRフィルタそれぞれからの出力が入力される複数の電圧制御増幅器の出力を混合して出力する加算器と、
前記出力系統の各々における前記複数の電圧制御増幅器のゲインを、複数の前記加算器の各々に同一のタイミングで同一の信号が出力されないように一定周期で切り換える制御手段と
を有するものであることを特徴とする音場支援システム。
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