JP4886701B2 - ペプチド中間体断片iiiを使用する合成 - Google Patents

ペプチド中間体断片iiiを使用する合成 Download PDF

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Description

本発明は、方法において使用され得るT−20中間体ペプチド断片に加えて、固相および液相工程を使用して、T−20ペプチドを調製するためのこれらの方法に関するものである。より特別には、本発明は、固相アプローチを使用して合成される2つの断片を使用する、T−20ペプチドの調製に関するものである。
ペプチド合成についての多くの方法が、文献(例、米国特許第6,015,881号、 Mergler et al. (1988) Tetrahedron Letters 29:4005-4008、Mergler et al. (1988) Tetrahedron Letters 29:4009-4012、Kamber et al. (eds), Peptides, Chemistry and Biology, ESCOM, Leiden (1992) 525-526、Riniker et al. (1993) Tetrahedron Letters 49:9307-9320、Lloyd-Williams et al. (1993) Tetrahedron Letters 49:11065-11133、およびAndersson et al. (2000) Biopolymers 55:227-250参照)に記載される。合成のさまざまな方法は、合成が起こる相、すなわち液相または固相の物理的な状態によって区別される。
固相ペプチド合成(SPPS)において、アミノ酸またはペプチド基は、固体支持体樹脂へ結合される。次に、連続的なアミノ酸またはペプチド基が、関心対象のペプチド材料が形成されるまで、支持体により結合されたペプチドへ付着される。次に、支持体により結合されるペプチドが典型的に、支持体から開裂され、さらなる工程および/または精製へ供される。いくつかの場合において、固相合成は、成熟ペプチド生成物を産じ、他の場合において、支持体から開裂したペプチド(すなわち、「ペプチド中間体断片」)が、より大きな成熟ペプチド生成物の調製に使用される。
固相工程から生じたペプチド中間体断片は、液相合成工程(本明細書で「溶液相合成」と呼ばれる。)において互いにカップリング(coupling)され得る。溶液相合成は、固相による有用な成熟ペプチドの合成が不可能であるかまたは実用的でないかのいずれかの場合に特に有用であり得る。例えば、固相合成において、より長いペプチドが、不規則な高次構造を結果として採用し得る一方で、固体支持体へなおも付着され、したがって、最終生成物における活性の部分的なまたは完全な損失を生じる。また、ペプチド鎖が支持体樹脂上でより長くなるにつれ、カップリングおよび脱保護などの工程段階の効率は妥協され得る。このことは、言い換えると、活性化可能なRAU/02.09.2005、アミノ酸、共試薬、および溶媒などの出発材料における増大する損失に加えて、上述の問題を補償するために、より長い工程時間を生じ得る。これらの問題は、ペプチドの長さが増大するにつれ増大し得、それゆえ、固相手法のみを使用して合成される長さ30超のアミノ酸の成熟ペプチドを見出すことは、比較的まれである。
溶液相カップリングにおいて、2つのペプチド中間体断片、またはペプチド中間体断片および反応性アミノ酸は、適切な溶媒中で、および通常、カップリング反応の効率および質を促進させるさらなる試薬の存在下でカップリングされる。ペプチド中間体断片は反応性に配置され、それによりある断片のN末端は、他の断片のC末端へカップリングされ、または逆も真である。さらに、固相合成中に存在する側鎖保護基は、断片の末端の特異的反応性を確実にするため、溶液相カップリング中に断片上で普遍的に保持される。これらの側鎖保護基は典型的に、成熟ペプチドが形成されるまで除去されない。
非常に大きなペプチドの合成について、複数の溶液相カップリング段階が、3または4またはそれより多くのペプチド中間体断片を使用して実施されることはまれである。複数のペプチド中間体断片が使用されるときに、溶液相反応における末端から末端へのカップリング反応の一般的な概念が、一般的に理論上直接的であるが、実際には、これはまれな場合である。不純物およびペプチド収量などのさまざまな因子が、全長のペプチドの質および収量に有意な影響を及ぼし得る。それゆえ、ハイブリッドスキームを使用するペプチド合成は、しばしば挑戦的であり、多くの場合、実際の合成が実施されるまで、問題が合成スキームに固有であることを予測することは困難である。
いくつかの場合、溶液相合成は、固相合成の後でペプチド中間体断片の純度を欠くことによって影響され得る。この点において、ペプチド中間体断片を精製段階へ供した後に、断片を溶液相工程においてカップリングすることは必要であり得る。精製は、言い換えると、ペプチド中間体断片の、したがって最終ペプチド生成物の収量における低下を生じ得る。
また、成熟ペプチドの収量は、成熟ペプチドを合成するのに必要とされる溶液相段階の数に反比例する。いくつかの場合、ペプチド中間体生成物を利用する3、4、または4を超える溶液相段階が、成熟ペプチドを生じるのに必要とされ得る。どのさらなる溶液相カップリング段階も、全長のペプチド生成物の回収の低下を生じ得る。それゆえ、全般的な収量を改善するため、カップリングに関与する段階を最小化することが一般に望ましい。
全般的な合成スキームにおける1つ以上の段階における適度の改善は、成熟ペプチドの調製における有意な改善に等しくあり得る。このような改善は、時間および試薬の大きな全体的な節約に至り得、最終生成物の純度および収量も有意に改善し得る。
ハイブリッド合成における改善の重要性の論議が、これらの手法を使用して生じるペプチドのいずれかの種類へ適用可能である一方、それは、治療上有用であり、商業的な医学的使用のためのスケールで製造されるペプチドの事情において特に重要である。小分子医薬品の合成が比較的安価であり得る一方、治療用ペプチドなどのより大きな生体分子医薬品の合成の経費は、比較の上で莫大に高くあり得る。他の因子に加えて、試薬の経費、合成時間のため、これらのより大きな生体分子医薬品の合成工程における非常にわずかな改善は、このような医薬品を製造するのにさらに経済的に実行可能であるかどうかに及ぼす有意な衝撃を有し得る。このような改善は、多くの場合、より大きな生体分子医薬品のこれらのタイプのもしあれば適切な治療上の選択肢があるという事実によって支持されるように、より大きな生体分子医薬品についてのこれらの高い製造経費により、必要である。
このことは、レトロウィルス感染によって生じる免疫不全疾病の治療のために使用される治療用ペプチドの場合において明確に見られる。抗レトロウィルス活性を有するペプチドは、異なる方法で作用し得、ウィルス粒子とホスト免疫細胞との融合を防止することによることを含む。多くの場合、伝統的に使用される抗ウィルスが、突然変異によるウィルス耐性のため、これらの疾病の処置に効果的ではなくなるため、これらの新規の効果的な治療用ペプチドについての大きな需要がある。
免疫不全疾病と戦うのに有用な治療用ペプチドのある見込みのあるクラスは、融合阻害剤である。治療ペプチドのこれらのタイプは、ウィルス力価を低下し得、免疫不全疾病を有する患者における生活の質を有意に改善する。例えば、合成された36個のアミノ酸のペプチドのハイブリッドペプチドT−1249である(エンフビルチドまたはT−20としても公知の)FUZEON(登録商標)ペプチド、ならびにこれらのペプチドの誘導体および対応物は、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)および後天性免疫不全症候群(AIDS)の治療における融合阻害剤として恩典があることを証明している。FUZEON(登録商標)ペプチドおよびその誘導体は、HIVに感染した人間における首尾一貫した強力な活性を示すHIVの第一阻害剤である(Kilby et al. (1998) Nat Med 4:1302およびKilby et al. (2002) AIDS Res Hum Retroviruses 18:685)。
T−20ペプチドおよびT−1249ペプチドなどの融合阻害剤は、ウィルスとCD4+ホスト細胞の膜との融合に関与するHIV1型(HIV−1)の糖タンパク質41エンベロープの領域へ結合する(Wild et al. (1993) AIDS Res. Hum. Retroviruses 9:1051)。融合阻害剤は、細胞の外側に留まり、HIV−1が細胞へ入る前にHIV−1を遮断する。FUZEON(登録商標)ペプチドおよびその誘導体は、in vitroでHIV−1を強力に選択的に阻害することによって、薬物の相互作用、副作用、および細胞毒性を最小化する。
これらの関心に加え、ペプチドの大規模生産についての生成物回収および生成物純度に関する問題は、試薬の取り扱い、保存、および廃棄と同様、ペプチド合成スキームの実行可能性に大きく影響を与え得る。したがって、改善された収量の大きなバッチ量における商業的な関心対象のペプチド材料を効率よく生産できるペプチド合成工程についての絶え間ない需要がある。ペプチドの固相合成後の開裂したペプチドの回収は、改善が必要とされる合成のある局面である。
本発明は、固相および溶液相(「ハイブリッド」)アプローチを使用して合成されるT−20の調製に関するものである。一般に、アプローチは、固相化学物質を使用して、2つの異なるT−20ペプチド中間体断片(配列番号2および配列番号3、またはそれらの対応物)を合成することを含む。いくつかの本発明の局面にしたがって、固相合成の後、これらの特異的T−20中間体配列は、それ自体を溶液相カップリング段階に特に十分与えることがわかってきた。さらに、これらの中間体断片の形成に至る固相段階が、これらの中間体断片の収量および純度を有意に改善するために本発明で改変され得ることもわかってきた。この改善された収量および純度は、溶液相カップリング段階へと持ち越され、それにより合成工程全体を改善する。
本発明の方法および本明細書に記載のペプチド中間体断片は、特に多くの方法でT−20合成工程がより効率的になるため、特に有利である。特に、T−20ペプチド中間体生成物配列番号2または配列番号3の形成に至る固相合成段階は、標準的な固相技術において伝統的に使用されるものよりも低い負荷因子で支持体へ第一アミノ酸がカップリングされた支持体樹脂を利用する。好ましくは、このより低い負荷因子を使用して、非典型的に長い固相により合成された断片である配列番号2または配列番号3のT−20ペプチド中間体生成物を使用して、改善された収量および改善された純度で製造されうることがわかってきた。
改善された純度および収量は、溶液相カップリング段階についての条件を有意に改善し、それによりT−20の全般的な合成についての改善を生じる。
今まで、最も成功したT−20合成アプローチは、溶液相カップリングを利用してきており、その中で、3つ以上のペプチド中間体断片が固相合成によって調製され、これらの中間体断片はその後、最終T−20成熟生成物を調製するため、溶液相カップリング反応において使用される。3つの(またはそれより多くの)断片アプローチの利点は、中間体の固相合成のより高い質に関して見られ得るが、マイナス面は、3つの(またはそれより多くの)断片アプローチが、2断片アプローチと比較してより多くの単離段階および精製段階を包含し、これらのさらなる段階は一般に、加工時間を増大させ、合成反応の全般的な収量をその後低下させ得ることである。
本発明が、固相合成を介して調製されるたった2つのペプチド中間体断片を利用するため、ある明確な利点は、工程時間が短縮され、加工段階の排除によって、材料および試薬のより効率的な使用ができることである。しかしながら、2断片アプローチによる可能性のある不利は、固相合成によるより長い中間体断片の合成が複雑であり得、しばしば重大な純度および/または回収の問題に至ることである。これにもかかわらず、上述のように、本発明は、配列番号2または配列番号3に基づいた配列を有する中間体ペプチド断片を選択した後、低い樹脂負荷因子を使用する固相合成によってこれらの断片を合成することからなる方法によって、中間体断片が良好な収量および純度でうまく生成できることを示す。このような達成は、固相および溶液相の組み合わせたアプローチを使用してペプチドを合成するための従来のアプローチを考慮して、むしろ注目すべきである。
本発明は、ペプチドの純度の他の局面が改善されることにおいても有利である。特に、配列番号2または配列番号3に記載の配列を有する中間体ペプチド断片は、N末端グルタミン酸(E)残基を含まない。各々の中間体断片がグルタミン酸残基を含む限り、各々のこの残基は、中間体断片の配列内またはC末端に位置する。N末端にグルタミン酸を有する断片が、より多くのピログルタミン酸塩不純物を含む傾向があるため、(配列番号2および配列番号3などの)アミノ酸のこれらの一般的な配列配置を有する断片を使用するとき、断片中間体断片の純度が有意に高くあり得ることがわかってきた。
それゆえ、いくつかの局面において、本発明は、(a)0.5以下の負荷因子(loading factor)でカップリングされ、好ましくは0.2〜0.5の負荷因子でカップリングされるグルタミン酸(E)である残基へ第一アミノ酸がカップリングされた固相合成支持体樹脂を提供する段階、(b)次の配列
Figure 0004886701
を提供するよう、カップリングされた支持体上の第一アミノ酸へその後のアミノ酸をカップリングする段階、(c)開裂反応において、支持体から
Figure 0004886701
ペプチド中間体を除去する段階、および次に、
Figure 0004886701
の前部または一部を有するペプチドの合成のために
Figure 0004886701
ペプチド中間体を使用する段階を含む、T−20ペプチドの合成についてのペプチド中間体断片を調製するための方法を提供する。
他の局面において、本発明は、(a)0.5以下の負荷因子でカップリングされ、好ましくは0.2〜0.5の負荷因子でカップリングされるトリプトファン(W)である残基へ第一アミノ酸がカップリングされた固相合成支持体樹脂を提供する段階、(b)次の配列
Figure 0004886701
を提供するため、その後のアミノ酸を第一アミノ酸へ、カップリングされた支持体上でカップリングさせる段階、(c)開裂反応において支持体から
Figure 0004886701
ペプチド中間体を除去する段階、および次に、
Figure 0004886701
の全部または一部を有するペプチドの合成についての
Figure 0004886701
ペプチド中間体を使用する段階を含む、T−20ペプチドの合成についてのペプチド中間体断片を調製するための方法を提供する。
最も好ましくは、本発明は、(a)配列
Figure 0004886701
を有する、0.5以下の負荷因子を使用して、好ましくは0.2〜0.5の負荷因子を使用して固体支持体上で合成されたペプチド中間体断片を提供する段階、(b)溶液相において、
Figure 0004886701
ペプチドをフェニルアラニンアミド残基と反応させ、配列
Figure 0004886701
を提供する段階、および(c)溶液相において、
Figure 0004886701
ペプチドを
Figure 0004886701
ペプチドと反応させ、
Figure 0004886701
ペプチドを提供する段階を含む、T−20ペプチドを調製するための方法を提供する。
他の局面において、カップリング段階において、第一アミノ酸は、0.5未満の負荷因子で支持体上に存在する。他の局面において、カップリング段階において、第一アミノ酸は、0.2〜0.45の範囲の負荷因子、または0.25〜0.40の範囲の負荷因子で支持体上に存在する。
さらに他の局面において、固相合成は、1〜1.5当量の量で、アミノ酸を新生ペプチド鎖へカップリングさせることによって実施される。
他の局面において、本発明は、配列
Figure 0004886701
を有するポリペプチドを提供する。配列番号2は、0.5以下の負荷因子を使用する固相合成によって合成され得る。
他の局面において、本発明は、配列
Figure 0004886701
を有するポリペプチドを提供する。配列番号3は、0.5以下の負荷因子を使用する固相合成によって合成され得る。
後述の本発明の態様は、次の詳細な記述において開示される精確な形態へ徹底的であるようにまたは本発明を制限するよう企図されるものではない。むしろ、態様は、当業者が、本発明の原理および実際を正しく認識し理解し得るよう、選択され記載される。
本明細書で使用される専門用語は、本発明の範囲を制限するよう企図されるものではない。上述の請求項を含む本文を通じて、単数形「a」、「an」、および「the」は、別段に脈絡が明確に記載されない限り、複数を含む。したがって、例えば、「アミノ酸残基」に対する言及は、1つ以上のアミノ酸残基に対する言及であり、当業者に公知のその等価物を含む。本発明において、特定の用語が頻繁に使用され、その意味が本明細書に提供される。別段の定義がなければ、本明細書で使用される用語は、当業者に対して普遍的に理解されるのと同一の意味を有する。いくつかの用語は、明細書において後述でもより詳細に説明され得る。
本発明は、(エンフビルチド(enfuvirtide)としても公知の)T−20およびT−20対応物の合成を改善するための、特にT−20ペプチド中間体断片の固相合成に関する合成の局面を改善するための方法に向けられる。本発明の方法論は、固相により合成されたたった2つのペプチド断片を使用して、T−20ペプチドおよびその対応物を作るのに有用である。本発明は、一般にT−20合成に向けられるが、本明細書における本発明の教示は、他のペプチド、特に固相および溶液相アプローチの組み合わせを使用して合成されるものの合成へも適用可能であり得る。本発明は、不純物、特にピログルタミン酸塩不純物と関連したペプチド中間体断片の合成へも適用可能である。
本明細書に記載の方法は特に、T−20ペプチドのスケールアップした合成の局面を改善するのに適している。スケールアップした手法は典型的に、分布に有用なペプチドのある量を提供するよう実施される。例えば、スケールアップした手法におけるペプチドの量は、バッチあたり500g、または1kg、またはそれより多くあり得、より典型的にはバッチあたり数十〜数百kgまたはそれより多くであり得る。大規模合成などのスケールアップした合成手法において、1つ以上の大きな反応容器が使用され得る。これらは、合成工程におけるさまざまな段階についての樹脂、溶媒、アミノ酸、および化学物質などの試薬の量を収容でき、例えば総計、例えば100〜500kg以上の範囲のペプチドの生産が可能である大きさである。
本明細書に記載の方法は、特にスケールアップした手法についてのペプチド合成の局面を改善するのに特に適している。好ましい態様において、本発明の方法は、処理(合成)時間における短縮、生成物の収量における改善、生成物の純度における改善、および必要とされる試薬および出発材料の量の削減などの改善を提供できる。
T−20は、HIV−1AI単離物からの膜貫通型タンパク質gp41のアミノ酸残基638〜673に相当する、36個のアミノ酸配列を有するペプチドである。T−20(配列番号1)ペプチドの配列は、以下に示される。
Figure 0004886701
T−20は、HIV−1感染の治療のために使用される抗レトロウィルス薬である。T−20は、膜融合に必要な高次構造の変化を遮断することによって、HIV−1ウィルス粒子とホスト細胞との融合を遮断するよう機能する。活性のこのタイプを有するペプチドは、本明細書でT−20活性を有するといわれる。
T−20合成は典型的に、エンフビルチド生成物を生じるために特異的なペプチド断片の群を合成して組み合わせるために、固相および液相の両手法を利用する(Bray, B.L., Nature Rev., 2:587-593 (2003))。本発明は、エンフビルチドペプチド中間体および全長のエンフビルチド生成物の両者の改善された合成のための方法を提供する。本発明の方法は、エンフビルチド活性を有するペプチド、およびエンフビルチド活性を有するペプチドを調製するために使用されるペプチド中間体の合成も含む。エンフビルチド活性を有するペプチドは、米国特許第5,464,933号および第5,656,480号、およびPCT刊行物第WO96/19495号に記載される。
本発明は、全長のT−20対応物およびT−20ペプチド中間体対応物を含むT−20対応物の合成へも適用可能である。本明細書で使用されるように、「T−20対応物」は、T−20またはT−20中間体断片から派生した化合物を指す。ペプチド対応物は、ペプチドアナログ、ペプチド誘導体、融合化合物等を含むがそれらには限定されない。それゆえ、配列番号2および配列番号3の配列を有するT−20ペプチド中間体断片を指すとき、それらの対応物は、例えば配列番号2および配列番号3のペプチドアナログ、ペプチド誘導体、融合化合物をそれぞれ含む。
本明細書に使用されるように、ペプチドアナログは一般に、別のペプチドまたはペプチド対応物に関連する1つ以上のアミノ酸の置換、欠失、反転、および/または付加などによって改変されたアミノ酸配列を有するペプチドを指す。置換は好ましくは、保存され得るかまたは非常に保存され得る。保存的な置換は、一般に同一の正味の電荷および一般に同一の大きさおよび形状を有する別のアミノ酸とのアミノ酸の置換を指す。例えば、脂肪族または置換された脂肪族アミノ酸側鎖を有するアミノ酸は、それらの側鎖における炭素およびヘテロ原子の総数が約4以下まで異なるとき、ほぼ同一の大きさを有する。前記アミノ酸は、それらの側鎖における分岐数が、約1または2以下まで異なるとき、ほぼ同一の形状を有する。側鎖にフェニル基または置換されたフェニル基を有するアミノ酸は、ほぼ同一の大きさおよび形状を有すると考えられる。以下に列挙されるのは、アミノ酸の5つの群である。化合物中のアミノ酸を同一群からの別のアミノ酸と置換すると、一般に保存的な置換が生じる。
I群:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、システイン、メチオニン、およびC〜C脂肪族側鎖またはC〜Cヒドリキシルにより置換された脂肪族側鎖(直鎖または単一分岐した(monobranched))を有する非天然に発生するアミノ酸。
II群:グルタミン酸、アスパラギン酸、およびカルボン酸により置換されるC〜C脂肪族側鎖(非分岐または一分岐地点)を有する非天然に発生するアミノ酸。
III群:リジン、オルニチン、アルギニン、およびアミンまたはグアニジノにより置換されるC〜C脂肪族側鎖(非分岐または一分岐地点)を有する非天然に発生するアミノ酸。
IV群:グルタミン、アスパラギン、およびアミドにより置換されるC〜C脂肪族側鎖(非分岐または一分岐地点)を有する非天然に発生するアミノ酸。
V群:フェニルアラニン、フェニルグリシン、チロシン、およびトリプトファン。
「非常に保存的な置換」とは、側鎖に同一の機能基を有し、ほぼ同一の大きさおよび形状を有する別のアミノ酸とのアミノ酸の置換である。脂肪族または置換された脂肪族アミノ酸側鎖を有するアミノ酸は、それらの側鎖に炭素およびヘテロ原子の総数が2以下まで異なるとき、ほぼ同一の大きさを有する。前記アミノ酸は、それらが側鎖に分岐の同一数を有するとき、ほぼ同一の形状を有する。非常に保存的な置換の例は、ロイシンについてのバリン、セリンについてのスレオニン、グルタミン酸についてのアスパラギン酸、およびフェニルアラニンについてのフェニルグリシンを含む。
ペプチド誘導体は一般に、その側鎖基、アルファ炭素原子、末端アミノ基、および/または末端カルボン酸基のうちの1つ以上の化学的改変を有するペプチド、ペプチドアナログ、または他のペプチド対応物を指す。例証として、化学的改変は、化学部分を付加すること、新たな結合を作ること、および/または化学部分を除去することを含むが、それらには限定されない。アミノ酸側鎖基での改変は、リジンe−アミノ基のアシル化、アルギニン、ヒスチジン、またはリジンのN−アルキル化、グルタミン酸基またはアスパラギン酸カルボン酸基のアルキル化、およびグルタミンまたはアスパラギンの脱アミノ化を含むが、それらには限定されない。末端アミノ基の改変は、脱アミノ、N−低級アルキル、N−ジ−低級アルキル、およびN−アシル(例、−CO−低級アルキル)改変を含むが、それらには限定されない。末端カルボキシ基の改変は、アミド、低級アルキルアミド、ジアルキルアミド、および低級アルキルエステルの改変を含むが、それらには限定されない。したがって、部分的または全体的に保護されるペプチドは、ペプチド誘導体を構成する。
言及は、ペプチドの次のセットに対してなされ、表1に記載されるT−20およびT−20中間体断片を含む。
Figure 0004886701
概観を提供するため、本発明の方法に基づくように、T−20ペプチドについての全般的な合成スキームは、次のとおりである。T−20(配列番号1)は、T−20ペプチド中間体断片
Figure 0004886701
の固相合成を含む段階によって調製される。これらのペプチドは、本明細書に記載の方法を使用して合成された後、側鎖により保護された形態において固相樹脂から開裂される。次に、フェニルアラニンアミド残基が、溶液中で
Figure 0004886701
ペプチド中間体へカップリングされ、
Figure 0004886701
を生じる。次に、
Figure 0004886701
は、溶液中で
Figure 0004886701
へカップリングされ、
Figure 0004886701
を生じる。
本発明にしたがって、固相合成技術は、
Figure 0004886701
の17個のアミノ酸配列またはその対応物を有するT−20の第一ペプチド断片(中間体断片1)を調製するのに使用される。固相合成の好ましい方法に関する言及について、ペプチドのC末端部分に存在するアミノ末端グルタミン酸(E)残基(すなわち、配列番号2の残基番号17)は、固相樹脂へカップリングされ、したがって固体支持体樹脂に関してアミノ酸の位置に関して断片のアルファアミノ酸を構成する第一アミノ酸残基である。この好ましい方法において、それゆえ固相合成は、アミノ末端からカルボキシル末端へとアミノ酸残基を連続して付加することによって進行し、望ましい配列に相当する方法でアミノ酸を連続的に付加する。ペプチド中間体断片の合成は、N末端残基(例えば、配列番号2のN末端チロシン(Y))が新生ペプチド鎖へ付加された後に完了する。
固相合成技術は、
Figure 0004886701
の18個のアミノ酸配列またはその対応物を有するT−20の第二ペプチド断片(中間体断片2)を調製するのにも使用される。固相合成の好ましい方法に関する言及について、アミノ末端トリプトファン(W)残基(すなわち、配列番号3の18番目の残基、または配列番号1の残基番号35)は、固相樹脂へカップリングされ、したがって固体支持体樹脂に関してアミノ酸の位置に関して断片のアルファアミノ酸を構成する第一アミノ酸残基である。この好ましい方法において、固相合成は、アミノ末端からカルボキシル末端へとアミノ酸残基を連続して付加することによっても進行し、望ましい配列に相当する方法でアミノ酸を連続的に付加する。ペプチド中間体断片の合成は、N末端残基(例えば、配列番号3のN末端リジン(K)(Y))が、新生ペプチド鎖へ付加された後に完了する。
有利なことに、中間体断片1も中間体断片2も、N末端グルタミン酸(E)残基を含まない。各々の中間体断片がグルタミン酸残基を含む限り、各々の残基は、中間体断片の配列内にまたはC末端に位置する。アミノ酸のこれらの一般的な配列配置を有する断片を使用するとき、N末端にグルタミン酸を有する断片が、より多くのピログルタミン酸不純物を含む傾向にある限り、中間体断片の純度が有意により高くなり得ることがわかる。
中間体断片1および2の各々が、少なくとも17個のアミノ酸の残基を含むことも注目される。これらは、固相合成の事情においてはむしろ大きなペプチド断片であるが、本発明の原理によって、このような大きな断片および結果として生じるT−20が高い収量および高い純度で合成できる。
本発明にしたがって、固相樹脂上で合成されるペプチドの相対的な量を適切に調節することによって、有利な効果が、ペプチド中間体断片の収量および純度に関して得られ得ることが発見された。合成されるペプチドの相対的な量は、固相樹脂の1gあたりのアルファアミノ酸のミリモルとして典型的に表される樹脂のある量へカップリングされるアルファアミノ酸の量を指す負荷因子によって調節され得る。例えば、0.25の負荷因子は、固相樹脂100gへ実際にカップリングされるアルファアミノ酸の25mmolに相当するであろう。第一アミノ酸を固相樹脂へカップリングする反応は、完全に効率的ではないかも知れず、それゆえ、カップリングされる実際の量は、出発試薬の100%カップリング効率および量に基づいた理論上の量よりも小さくあり得る。カップリングされる材料の実際の量は、反応が生じた後で決定され得る。実際のカップリングを決定するため、ペプチドは、樹脂から開裂され得、例えば標準物質に対するHPLC分析を使用することによってアッセイされ得る。カップリングされる第一アミノ酸残基の実際の量を決定するための方法は、本明細書に記載される。
本発明にしたがって、(ペプチド中間体断片の配列番号2および配列番号3の配列などの)相対的に長いペプチド断片の収量および純度、それゆえ結果として生じるT−20ペプチドの収量および純度は、0.5以下などの比較的低い負荷因子でより高い傾向にある。しかしながら、負荷因子が例えば0.2未満である場合、生成物処理量は削減され得る。これらの関係を平衡化するため、断片1および2のうちの少なくとも1つ、好ましくは断片1および2の両者に関する負荷因子は、約0.2〜約0.50であり、好ましくは約0.2〜約0.45の範囲にあり、より好ましくは約0.2〜約0.40の範囲にある。例えば、実際のある代表的なモードにおいて、約0.34の負荷因子を使用することが適切であろう。
この局面を説明するため、次の固相手法が実施され得る。適切な樹脂を得、適切な溶媒中で洗浄することによって調製する。次に、活性化可能な保護された形態にある第一アミノ酸を含有する溶液を、洗浄した樹脂へ添加する。望ましい範囲内で負荷因子を達成するため、アミノ酸の量および/または濃度、および/またはHOBTなどの共試薬の存在および濃度、カップリング反応の時間、カップリング反応の温度、等などの他の反応因子を選択し得る。
Fmoc化学物質を使用する固相合成は、樹脂へ連結される(配列番号2および配列番号3を含むペプチド中間体断片などの)T−20中間体断片を調製するよう使用され得る。ペプチド中間体断片は、樹脂上に合成された後、開裂試薬を使用して、保護された形態にある溶液中のペプチド中間体断片を生じるよう開裂される。次に、ペプチド中間体断片が樹脂から分離される。いくつかの場合、ペプチド中間体断片は、溶液相カップリングを実施する前に、ペプチド中間体断片を精製するための方法として、沈殿剤と接触する。
固相アプローチを使用してペプチドを合成するための方法は、当技術分野において周知である。したがって、本発明は、T−20最終生成物の調製において使用され得るペプチド中間体断片を調製するための低い負荷因子を使用するいずれかの固相合成アプローチを使用することを熟慮する。
例えば、本明細書に記載のT−20ペプチド中間体断片は、標準的なFMOCプロトコールを使用するSSPS技術によって合成され得る。例えば、Carpin et al. (1970), J. Am. Chem. Soc. 92(19):5748-5749; Carpin et al. (1972), J. Org. Chem. 37(22) :3404-3409, 「Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis」, Weng C. Chan and Peter D. White Eds. (2000) Oxford University Press Oxford Engを参照してほしい。
固相ペプチド合成の実際に適した支持体のいずれかのタイプが使用され得る。好ましい態様において、支持体は、1つ以上のポリマー、共ポリマー、またはポリアミド、ポリスルフアミド、置換されたポリエチレン、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、多糖類、またはポリスチレンなどのポリマーの組み合わせから作られ得る樹脂を含む。ポリマー支持体は、ペプチド合成において使用される溶媒に対して十分に不溶性であり不活性であるいずれかの固体でもあり得る。固体支持体は典型的に、成長するペプチドが合成の間にカップリングされ、支持体からペプチドを放出するのに望ましい条件下で開裂され得る連結部分を含む。適切な固体支持体は、光開裂可能な、TFA開裂可能な、HF開裂可能な、フッ素イオン開裂可能な、還元的に開裂可能な、Pd(O)開裂可能な、求核性開裂可能な、またはラジカル性開裂可能なリンカーを有し得る。好ましい連結部分は、開裂したペプチドがなおも実質的に包括的に保護されるような条件下で開裂できる。
合成のある好ましい方法において、ペプチド中間体断片は、トリチル基を含む酸感受性固体支持体上で、より好ましくは、張り出した塩素基を有するトリチル基を含む樹脂、例えば塩化2−クロロトリチル(2−CTC)樹脂上で合成される(Barlos et al. (1989) Tetrahedron Letters 30(30):3943-3946)。例は、塩化トリチル樹脂、塩化4−メチルトリチル樹脂、塩化4−メトキシトリチル樹脂、4−アミノブタン−1−オール2−クロロトリチル樹脂、4−アミノメチルベンゾイル2−クロロトリチル樹脂、3−アミノプロパン−1−オール2-クロロトリチル樹脂、ブロモ酢酸2−クロロトリチル樹脂、シアノ酢酸2−クロロトリチル樹脂、4−シアノ安息香酸2−クロロトリチル樹脂、グリシノール2−クロロトリチル樹脂、プロピオン酸2−クロロトリチル樹脂、エチレングリコール2−クロロトリチル樹脂、N−Fmocヒドロキシルアミン2−クロロトリチル樹脂、ヒドラジン2−クロロトリチル樹脂も含む。いくつかの好ましい固体支持体は、反応基が固着される支持体材料を形成するためにジビニルベンゼンと共重合され得るポリスチレンを含む。
ペプチド材料は典型的に、ビーズ表面およびビーズ内部内の両者で樹脂ビーズへ結合される。FMOCおよび側鎖により保護されるペプチドは、DCMまたは酢酸中の希釈したTFAなどの弱酸性試薬を使用してこの樹脂から保護された状態において簡単に開裂される。
固相合成において使用される他の樹脂は、スチレンおよびジビニルベンゼンと、4−ヒドロキシメチルフェニルオキシメチル固着基(Wang, S.S. 1973, J. Am. Chem. Soc)および4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸樹脂(Richter et al. (1994), Tetrahedron Letters 35(27):4705-4706)との共重合体を含む「Wang」樹脂を含む。Wang、塩化2−クロロトリチル、および4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸樹脂は、例えばCalbiochem-Novabiochem Corp., San Diego, Californiaから購入され得る。
第一のカップリングされたアミノ酸を有する支持体を提供するため、樹脂は、例えば洗浄によって調製され得、次に、活性化された保護されたアミノ酸を含有する溶液とともにインキュベーションされ得る。樹脂へカップリングされる第一アミノ酸およびその後のアミノ酸は典型的に、N末端保護基、(特定のアミノ酸に依存する)側鎖保護基、および樹脂から張り出した基と反応性のある基または張り出したアミノ酸と反応性のある基を含む。
好ましい局面において、第一アミノ酸は、カルボキシ末端で支持体へ結合されるのに対し、N末端基および側鎖基は、保護基によって適切に保護される。典型的な記載として、
Figure 0004886701
ペプチド中間体断片の固相合成は、保護されたグルタミン酸残基を塩化2−クロロトリチル(2−CTC)樹脂へまず負荷することによって、カルボキシ末端からNH−末端の方向へ実施される。
保護基の性質および使用は、当技術分野において周知である。一般に、適切な保護基は、結合される原子または部分、例えば酸素または窒素が、処理および合成中に望ましくない反応で関与することを防止するのを助け得る基のいずれかの種類である。保護基は、側鎖保護基およびアミノ−またはN−末端保護基を含む。保護基は、カルボン酸、チオール等の反応または結合も防止し得る。
側鎖保護基とは、ペプチド合成、処理、等の段階において使用される化学物質との反応から側鎖の一部を保護するのを助けるアミノ酸の側鎖(すなわち、一般的なアミノ酸式HN−C(R)(H)−COOH)へカップリングされる化学的な部分を指す。側鎖保護基の選択は、さまざまな因子、例えば実施される合成のタイプ、ペプチドが供されるであろう処理、および望ましい中間体生成物または最終生成物に依存し得る。側鎖保護基の性質は、アミノ酸自体の性質にも依存する。一般に、固相合成中にα−アミノ酸基の脱保護中に除去されない側鎖保護基が選択される。それゆえ、α−アミノ保護基および側鎖保護基は、典型的には同一ではない。
いくつかの場合において、固相合成および他のペプチド処理において使用される試薬のタイプに依存して、アミノ酸は、側鎖保護基の存在を必要としないかもしれない。このようなアミノ酸は典型的に、側鎖に活性酸素種、窒素、または他の反応性部分を含まない。
側鎖保護基の例は、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、tert−ブチル、トリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルエーテル(Bzl)および2,6−ジクロロベンジル(DCB)、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ニトロ、p−トルエンスルホニル(Tos)、アダマンチルオキシカルボニル、キサンチル(Xan)、ベンジル、2,6−ジクロロベンジル、メチル、エチルおよびt−ブチルエステル、ベンジルオキシカルボニル(Z)、2−クロロベンジルオキシカルボニル(2−Cl−Z)、Tos、t−アミルオキシカルボニル(Aoc)、および芳香族または脂肪族ウレタン型保護基、ニトロベリトリルオキシカルボニル(NVOC)などの感光性基、およびトリメチルシリルオキシカルボニル(TEOC)などのフッ化物不安定基を含む。
好ましい側鎖保護基は、Tyr(Y)、Thr(T)、Ser(S)、およびAsp(D)アミノ酸残基についてのt−Bu基;His(H)、Gln(Q)、およびAsn(N)アミノ酸残基についてのtrt基;およびLys(K)およびTrp(W)アミノ酸残基についてのBoc基を含む。
例えば、表1に列挙されるペプチド断片のアミノ酸残基の側鎖のいずれかの1つ以上は、t−ブチル(t−Bu)、トリチル(trt)、およびt−ブチルオキシカルボニル(Boc)などの標準的な保護基で保護され得る。t−Bu基は、アミノ酸残基Tyr(Y)、Thr(T)、Ser(S)、およびAsp(D)についての好ましい側鎖保護基であり、trt基は、アミノ酸残基His(H)、Gln(Q)、およびAsn(N)についての好ましい側鎖保護基であり、Boc基は、アミノ酸残基Lys(K)およびTrp(W)についての好ましい側鎖保護基である。
ヒスチジンを含むT−20ペプチド中間体断片の合成の間、ヒスチジン残基の側鎖は、好ましくはトリチル(trt)保護基で望ましく保護される。保護されない場合、合成の間に、樹脂からペプチド断片を開裂させるかおよび/またはFMOCまたは他のN末端保護基を開裂させるのに使用される酸は、保護されていないヒスチジン残基と不利に反応し得、ペプチド断片の分解を生じ得る。非常に可能なことに、ヒスチジンが保護されない場合、別のアミノ酸のさらなる結合は生じ得ない。開裂時間の延長も、ヒスチジンからのtrtなどの保護基を除去し得、典型的な質の特異化を満たすためのバッチ(batch)を生じ得る。
好ましくは、本発明の各ペプチド断片のアスパラギン残基は、すべて保護される。さらに、トリプトファン残基がBoc基で保護されることが好ましい。
アミノ末端保護基は、アミノ酸のアルファアミノ基へカップリングされた化学部分を含む。典型的に、アミノ末端保護基は、付加されるべき次のアミノ酸の成長しているペプチド鎖への付加の前の脱保護反応において除去されるが、ペプチドが支持体から開裂されるとき、維持され得る。アミノ末端保護基の選択は、さまざまな因子、例えば実施される合成のタイプおよび望ましい中間生成物または最終生成物に依存し得る。
アミノ末端保護基の例は、(1)ホルミル、アクリリル(Acr)、ベンゾイル(Bz)、およびアセチル(Ac)などのアシル型保護基;(2)P−クロロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニルなど、ベンジルオキシカルボニル(Z)および置換されたZなどの芳香族ウレタン型保護基;(3)t−ブチルオキシカルボニル(BOC)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、アリルオキシカルボニルなどの脂肪族ウレタン保護基;(4)9−フルオレニル−メチルオキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、およびシクロヘキシルオキシカルボニルなどのシクロアルキルウレタン型保護基;および(5)フェニルチオカルボニルなどのチオウレタン型保護基を含む。好ましい保護基は、9−フルオレニル−メチルオキシカルボニル(Fmoc)、2−(4−ビフェニリル)−プロピル(2)オキシカルボニル(Bpoc)、2−フェニルプロピル(2)−オキシカルボニル(Poc)、およびt−ブチルオキシカルボニル(Boc)を含む。
本発明にしたがって、保護基は典型的に、固相合成を通じて、および溶液相カップリング反応へおよび溶液相カップリング反応を通じて、ペプチド中間体断片上に保持される。(一般に、溶液相カップリング段階が完了した後、脱保護段階は、ペプチドから1つ以上の保護基を除去するために実施される。)
配列番号2および配列番号3を有するペプチド中間体断片の合成のための樹脂へカップリングされ得る特異的な保護基を有する第一アミノ酸の特異的な例はそれぞれ、FmocGlu(OtBu)OHおよびFmocTrp(Boc)OHであり得る。
固相合成のための樹脂を調製するため、樹脂は、溶媒中で前洗浄され得る。例えば、2−CTC樹脂などの固相樹脂は、ペプチドチャンバーへ添加され、適切な溶媒で前洗浄される。洗浄は、樹脂へカップリングされる第一アミノ酸と接触させるための樹脂を調製するために実施されうる。本質において、前洗浄は、第一アミノ酸の樹脂への効率的カップリングを促進するために実施され得る。前洗浄溶媒は、カップリング反応において使用される溶媒(または溶媒の混合物)のタイプに基づいて選択され得、その逆もまた真である。
洗浄、およびその後のカップリング反応にも適した溶媒は、ジクロロメタン(DCM)、ジクロロエタン(DCE)、ジメチルホルムアミド(DMF)、塩化メチレン等を、これらの試薬の混合物と同様に含む。他の有用な溶媒は、DMSO、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、およびそれらの混合物を含む。いくつかの場合、カップリングは、DMFおよびDCMの混合物などの、2成分溶媒システムにおいて実施され得る。
本明細書に記載されるように、約0.2〜約0.50、好ましくは約0.2〜約0.45、より好ましくは約0.2〜約0.40の範囲にある樹脂上で第一アルファアミノ酸の負荷因子(loading factor)を調節することが望ましい。それゆえ、溶液は、標的範囲においてカップリング因子を提供するであろうアミノ酸のある量を有する溶液が調製される。このことは、カップリング効率が特定の反応のためのものであることが一般に公知であるので決定され得る。例えば、約0.34の標的負荷因子を有することが望まれるとき、カップリング効率が約80%であることが公知である場合、樹脂の1gについてアミノ酸0.425mmolを含有するカップリング溶液が使用されるべきである(0.34/0.8)。
カップリング反応は、カップリング反応を高めるかまたは改善する1つ以上の化合物の存在において実施され得る。反応の率を増大し得、側鎖反応の率を低下させ得る化合物は、三級塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン(DIEA)およびトリエチルアミン(TEA)の存在下で、保護されたアミノ酸を活性化された種へ変換し得るホスホニウム塩およびウロニウム塩を含む(例えば、BOP、PyBOPO、HBTU、およびTBTUはすべて、HOBtエステルを生じる。)。他の試薬は、保護する試薬を提供することによってラセミ化を防止するのを助ける。これらの試薬は、付加された補助求核試薬(例えば、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、またはHOSu)とともにカルボジイミド(例えば、DCCまたはWSCDI)を含む。利用され得る別の試薬は、TBTUである。アジ化物と関連した低ラセミ化によるアジ化物方法と同様に、付加された補助求核試薬とともにまたはそれなしでクロロギ酸イソブチルを使用する、混合した無水物の方法も利用される。化合物のこれらのタイプは、カルボジイミドにより仲介されるカップリングの率も増大させ得、同様に、AsnおよびGln残基の脱水も防止し得る。
カップリングの完了は、本明細書に記載の定量的ニンヒドリン検査でモニターされ得る。カップリングが完了したと決定した後、カップリング反応混合物を溶媒で洗浄し、ペプチド材料のその後のアミノ酸残基の各々について、カップリングサイクルを繰り返す。最終的なカップリングサイクルの後、樹脂をNMPなどの溶媒で洗浄した後、DCMなどの不活性第二溶媒で洗浄する。
次のアミノ酸をカップリングするため、N末端保護基(例えば、Fmoc基)の除去が、N−メチルピロリドン(NMP)またはジメチルホルムアミド(DMF)などの溶媒中で(重量ベースの)20〜50%ピペリジンを含む試薬による処理によって典型的に達成される。Fmoc保護基の除去後、何回もの洗浄が典型的に実施され、残存するピペリジンおよび(ジベンゾフルベンおよびそのピペリジン付加物などの)Fmoc副産物を除去する。
第一アミノ酸が、望ましい負荷因子で樹脂へカップリングされ、N末端保護基が除去された後、その後のアミノ酸は、ペプチド中間体断片を調製するために付加され得る。その後のアミノ酸は、負荷因子に関連してアミノ酸の化学量論的過剰で利用され得る。しかしながら、本明細書に記載の特異的なT−20中間体断片の固相合成が、これらの断片の固相合成において使用されるアミノ酸(および相当の試薬)の大過剰量を必要としないことがわかってきた。一般に、カップリング段階において使用されるアミノ酸の量は、樹脂上で第一アミノ酸の負荷因子と少なくとも等価である(1当量以上)。好ましくは、カップリング段階において使用されるアミノ酸の量は、1.3当量(0.3過剰)以上、最も好ましくは約1.5当量(0.5過剰)である。いくつかの場合、例えば、カップリング段階は、1〜1.5(1より大きく1.5より小さい)範囲でアミノ酸の等価の量を利用する。
アミノ酸のこの過剰量(例、約1.5)が完了に至るためのカップリング反応に十分であることがわかってきた。この過剰量は、脱保護試薬から反応許容過剰塩基を助けもし得る。
カップリング、洗浄、N末端脱保護基の脱保護、および洗浄の段階は、望ましいT−20中間体生成物が形成されるまで反復され得る。
固相合成の後、T−20中間体ペプチドを樹脂から除去するため、開裂したT−20中間体ペプチドがなおも、十分な側鎖および末端保護基を有するような方法で、開裂処理を実施する。しかるべき位置に保護基を放置することは、開裂中または開裂後のペプチド断片の望ましくないカップリングまたは他の望ましくない反応を防止するのを助ける。FMOCまたは同様の化学物質がペプチドを合成するのに使用される場合、保護された開裂は、樹脂も膨潤し得、開裂および分離工程に有用であり得るDCMなどの溶媒中の酢酸または希TFAなどの比較的弱酸性の試薬を使用することなどによるいずれかの望ましい様式で達成され得る。DCM中の0.5〜10重量%、好ましくは1〜3重量%のTFAの使用が好ましい。例えば、米国特許第6,281,335号を参照してほしい。
固相樹脂からのペプチド中間体断片の開裂の段階は、次のような典型的な工程のラインに沿って進行し得る。しかしながら、樹脂からペプチド中間体断片を効率よく開裂させるいずれかの適切な工程が使用され得る。例えば、酸性開裂試薬を含有する溶媒の約5〜20容積、好ましくは約10容積が、容器へ添加される。樹脂ビーズは、結果として試薬中に浸漬される。開裂反応は、液体含有量が、適切な温度で適切な時間撹拌されるよう生じる。撹拌は、ビーズが凝集するのを防止するのを助ける。適切な時間および温度の条件は、使用される酸試薬、ペプチドの性質、樹脂の性質等などの因子に依存するであろう。一般的なガイドラインとして、約−15〜約5℃、好ましくは約−10〜約0℃で5分間〜2時間、好ましくは約25〜約45分間撹拌することが適切であろう。開裂時間は、約10分間〜約2時間の範囲であり得る。大規模生成について、好ましい時間は、約15〜50分間の範囲にある。開裂は、反応時に典型的に生じ得る反応熱を収容するような冷却した温度範囲において望ましく実施される。さらに、開裂反応のより低い温度は、trt基などの酸感受性側鎖保護基をこの段階での除去から保護する。
開裂処理の終了時に、反応物を急冷する。このことは、例えばピリジンまたは類似物などの適切な塩基を容器へ添加し、さらに5分間〜2時間などのさらなる時間撹拌し続けることによって達成され得る。塩基を添加し、撹拌し続けると、容器の内容物の温度が上昇する。撹拌の終了時に、容器の内容物は、約0〜約15℃、好ましくは約5〜約10℃の範囲の温度であり得る。
ペプチド回収の局面を改善するために、樹脂を膨潤および収縮させるなどの因子は、場合により、全般的な合成工程へと組み込められ得る。
例えば、開裂後、支持体は、場合により、結果として生じる洗浄物へと開裂ペプチドを抽出するための膨潤試薬で1回以上洗浄され得、洗浄物は、それらの洗浄からペプチドを回収できるよう回収される。例えば、DCM中の希TFAを使用して2−CTC樹脂からペプチドを開裂させることは、膨潤処理のすべてまたは一部をさらに構成するであろう。開裂後および膨潤処理が完了した後、支持体は、ペプチドのさらなる量が収縮洗浄から回収でき、同様に、1回以上のその後の任意の膨潤洗浄からさらなるペプチドを回収する能力を増強できる、1回以上の任意の収縮洗浄へ供され得る。さらなる膨潤処理からなるその後の任意の膨潤洗浄は、収縮処理が完了した後に実施され得る。
DCMなどの膨潤溶媒が、開裂試薬中の構成要素として使用され得るため、開裂処理は、開裂したペプチドの有意な量が液体へと抽出されるであろう第一膨潤処理も構成し得る。DCM中のTFAで膨潤されるとき、ビーズの体積は、開裂処理の開始時に最大である傾向にあろう。ビーズは、なおも膨潤されるであろうが、その体積は、ペプチドが液体へと抽出されるため低下する。
急冷後、容器の内容物は、洗浄物へと抽出されたペプチドを回収するため、空になり回収される。圧力は、フィルターを通じて容器の外へ出た液体によって運搬されるペプチド材料を含有する液体混合物に力を加えるために使用され得る。容器中に残存するビーズは、残余DCMをなおも含有するであろうし、ある程度までなおも膨潤されるであろう。残余ペプチドの有意な量は、ビーズ中にも保持される傾向があり、その後の収縮処理および膨潤処理は、残余ペプチドの有意な部分を回収するのを助ける。
オプションとして、蒸留等を介する濃縮の前に、回収された開裂試薬を水で洗浄することが望ましくあり得、通常、幾分かの濃縮が達成された後は除く。開裂後の水洗浄は、ペプチドの質を高め、それゆえある程度まで収量を高めるのに有用であると信じられている。例えば、開裂試薬中のTFAまたは他の成分との接触時間の延長は、ペプチドのHis6での脱トリチル化および/またはエステル化などによってペプチドの質を低下させ得る。水洗浄は、残余TFAおよびその副産物を除去する上で役に立つと信じられている。水洗浄/抽出処理の後、液体混合物は、蒸留装置へと転移され得、そこで混合物は、例えばDCM等を除去することによってさらに濃縮される。
開裂している混合物がペプチド回収のために容器から空になり回収された後、容器の内容物は、さらなるペプチドが抽出され得た後に回収され得る1回以上のさらなる膨潤洗浄へと供され得る。これらのさらなる膨潤洗浄も、容器を洗浄し、残余開裂試薬および副産物を除去するのを助ける。このような成分は、収縮処理による進行の前に望ましくは除去され、それにより収縮液体はそれらとは反応しないであろう。例えば、エタノールがTFAと反応し得る限り、エタノールを含有する収縮液体を添加する前に、容器からTFAを除去することが望ましい。典型的な膨潤洗浄処理は、約2分間〜約2時間、好ましくは約10〜約50分間撹拌しながら生じ得る。洗浄が実施された後、洗浄物は容器から除去された後、他の膨潤洗浄とともに蒸留容器へ添加され得る。場合により、蒸留ポットへ添加される前に、これらのさらなる膨潤洗浄は、もしあれば、不純物を除去するための水抽出処理へ供され得る。
いくつかの局面において、ペプチド中間体断片は、それらの純度を高める段階を実行することによって、例えば結晶化によって溶液相カップリングのために調製され得る。T−20ペプチド中間体断片の1つ以上は、ペプチド中間体断片を結晶化するために、IPAおよびDCM、またはIPAおよび水の混合物など、IPAを含有する溶液で処理され得る。
固相合成、樹脂からの開裂、ペプチド中間体のいずれかの洗浄または精製の後、配列
Figure 0004886701
を有するペプチド中間体断片は、配列
Figure 0004886701
を有するペプチド中間体断片を生じるために、フェニルアラニンアミド(F−NH)残基と反応する。この溶液相反応は、本明細書に記載されるように、適切な溶液相反応溶液中で実施され得る。このペプチド中間体生成物は、非溶媒、例えば水中で沈殿され得、純度を改善するために洗浄される。
T−20側鎖により保護されるペプチド中間体断片
Figure 0004886701
は、配列
Figure 0004886701
を有する全長のT−20ペプチドを形成するため、溶液中で互いにカップリングされる。これらの中間体断片は、
Figure 0004886701
ペプチド中間体断片のN末端が、
Figure 0004886701
ペプチド断片のC末端へカップリングされるよう、化学的に配置する。
好ましくは、ペプチドは、HPLC特性に基づいた80%以上、またはより好ましくは82.5%、最も好ましくは85%以上の純度レベルでカップリング反応へ供給される。本発明の方法にしたがって、低い負荷因子を利用する固相合成は、より高い純度レベルを有するT−20中間体ペプチド断片を調製するための有意な局面である。
ペプチドカップリング反応は、例えば、 New Trends in Peptide Coupling Reagents; Albericio, Fernando; Chinchilla, Rafeal; Dodsworth, David J.; and Najera, Armen; Organic Preparations and Procedures International (2003), 33(3), 203- 25 303において概説される。
ペプチド中間体断片のカップリングは、in situカップリング試薬、例えばBOP、ヘキサフルオロリン酸o−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(HBTU)、HATU、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、水溶性カルボジイミド(WSCDI)、またはテトラフルオロホウ酸o−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(TBTU)を使用して実施され得る。他のカップリング技術は、ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)およびp−ニトロフェノール(HONp)エステルなどのあらかじめ形成された活性エステル、あらかじめ形成された対称性無水物、N−カルボキシ無水物(NCA)、またはフッ化アシルおよび塩化アシルなどのハロゲン化酸を使用する。
適切なカップリング溶媒は、カップリング反応において使用され得る。使用されるカップリング溶媒が、形成されるペプチド結合のラセミ化の程度、ペプチドおよび/またはペプチド断片の可溶性、およびカップリング反応速度に影響を及ぼし得ることは理解される。
いくつかの態様において、カップリング反応は、水混和性溶媒を含む。水混和性溶媒の例は、例えば、DMSO、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、またはそれらの混合物を含む。
他の態様において、カップリング反応は、非水混和性溶媒を含む。典型的な非水混和性溶媒は、塩化メチレンである。これらの態様において、非水混和性溶媒は好ましくは、脱保護反応と互換性があり、例えば、非水混和性溶媒が好ましく使用される場合、脱保護反応に負の影響を及ぼさない。
ペプチド中間体断片が、T−20ペプチドを生じるためにカップリングされた後、生成物は、側鎖保護基を除去するための脱保護段階へ供され得る。
包括的な脱保護による側鎖保護基の除去は典型的に、側鎖保護基を開裂させる酸性溶解(acidolytic)剤を含む脱保護溶液を利用する。包括的な脱保護のために普遍的に使用される酸性溶解試薬は、正味のトリフルオロ酢酸(TFA)、HCl、BFEtOまたはMeSiBrなどのルイス酸、液体フッ化水素酸、臭化水素(HBr)、トリフルオロメタン硫酸、およびそれらの組み合わせを含む。脱保護溶液は、1つ以上の適切な陽イオンスカベンジャー、例えば、ジチオスレイトール、アニソール、p−クレソール、エタンジチオール、または硫化ジメチルも含む。脱保護溶液は水も含み得る。本明細書で使用されるように、脱保護組成物中に存在する試薬の量は、典型的には比で表され、個々の成分の量は、「部分重量」または「部分容積」などの「部分」における分子として表され、分母は、組成物中の総部分である。例えば、90:5:5(重量/重量/重量)の比でTFA:HO:DTTを含有する脱保護溶液は、重量による90/100部分のTFA、重量による5/100部分のHO、重量による5/100部分のDTTを有する。
いくつかの態様において、脱保護組成物中の酸性溶解剤、好ましくはTFAの量が重量による90/100部分よりも大きいように、脱保護反応が実施され得る。他の好ましい脱保護組成物は、重量による93/100部分以上の量で、または重量による93/100〜95/100部分の範囲の量で酸性溶解剤の量を含む。
T−20ペプチドが脱保護され、最終的な形態になった後、場合により、全般的な合成スキームにおけるこの段階に存在し得る凝集したペプチドを脱凝集させる手法へ、ペプチドのバッチが供され得る。
脱凝集は、水溶性塩基中にペプチド試料を溶解した後、水溶性混合物を酸性化して塩および共溶媒のうちの少なくとも1つの存在下でペプチドを沈殿させることによって、脱凝集が実施され得る。好ましくは、塩および共溶媒の両者が、脱凝集溶液中に存在する。脱凝集は、比較的低温で(後で、最終的な望ましいpHへの酸性化、例えば3〜6がよりゆっくりと生じ得る、少なくとも、アルカリ媒体のpHが6〜7.5の範囲のpHへ低下する酸性化の第一段階において)ペプチドを比較的迅速に沈殿させることによって実施され得る。
脱凝集について、水性緩衝性アルカリ溶液は、水、少なくとも1つの塩、および望ましい溶解pHを提供するための少なくとも1つの塩基の十分量を含む成分から一般に派生する。T−20ペプチドおよび水性緩衝性アルカリ溶液を構成するさまざまな成分は、いずれかの順序で組み合わせられ得る。実際のあるモードにおいて、溶液は、その構成体成分から調製された後、すでに調製された溶液へペプチドが添加される。実際の別のモードにおいて、ペプチドは、塩を含み、溶解には低すぎて生じ得ないpHを有する水性溶液へ添加され得る。次に、溶解が生じるであろう値までpHを上昇させるために、塩基がこの混合物へ添加される。なおさらに別の選択肢として、塩は、溶解の前、間、および/または後に溶液へ添加され得る。だが一般に、さらに後述にあるように、ペプチドを沈殿させる方法でpHを低下させる前に、塩は溶液中へと組み込まれる。
溶液中のペプチドの濃度は、幅広い範囲にわたって変動し得る。一般的なガイドラインとして、溶液中のT−20ペプチド濃度は、約3〜約6g/Lの範囲にあり得る。
望ましいpHを提供するため、多様な1つ以上の塩基が溶液中へと組み込まれ得る。適切な塩基の代表的な例は、NaOHなどの水酸化物塩基、および重炭酸ナトリウムまたは重炭酸カリウムあるいは炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムなどの重炭酸塩基および炭酸塩基を含む。水酸化ナトリウム、特に0.5〜1N NaOHが好ましい。ペプチドが時間の妥当な量で溶液中に溶解するであろう望ましい値へpHを調整するために、塩基が使用される。多くのペプチドについて、このことは、約8〜約11の範囲の溶解pHに相当する。
溶液の塩構成体は、結果として生じる沈殿したペプチドの溶解特徴を改善する。特に、より低いpHで水溶液中に迅速に溶解する可溶性ペプチドは、塩が適切な濃度で存在するとき、より一貫して調製される。
多様な塩は、本発明の実施において有用であろう。例は、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、これらのナトリウムおよびカリウム版、これらの組み合わせなどを含む。酢酸アンモニウムが最も好ましい。
溶液中の塩の濃度は、幅広い範囲にわたって変動し得る。塩の1〜200mM当量を使用することは、適切であろう塩濃度の範囲の一例である。実施の特異的なモードにおいて、塩、特に酢酸アンモニウムの約5〜約50mM、より好ましくは約10mM当量を使用することは、適切であることがわかってきた。
溶解温度は一般に、ペプチドが溶解する水溶液の温度を指す。溶解は、いずれかの適切な温度で生じ得る。一般に、約10〜約30℃、好ましくは約10〜約25℃、より好ましくは約15〜約20℃の範囲の1つ以上の温度で維持される溶液中でペプチドを溶解することが好ましいであろう。
共溶媒は、ペプチドのその後の沈殿が共溶媒の存在下で生じるよう、溶液へと好ましく組み込まれる。共溶媒は、溶解の前、間、およびまたは後で溶液へ添加され得るが、好ましくは、ペプチドの溶解後に即座に添加される。共溶媒は、ペプチドが溶解pHで可溶性である1つ以上のさらなる溶媒を指す。好ましくは、ペプチドの理論的な分子量に対するペプチドの測定された分子量の比が、約2:1〜約1:1の範囲にあるときペプチドは十分に脱凝集しているので、ペプチドは、25℃および生理学的pHで可溶性である。共溶媒の例は、アセトニトリル、メタノール、これらの組み合わせ等を含む。
本発明の好ましい態様において、溶液が、共溶媒の約2〜50容積%、好ましくは約5〜約30容積%、およびより好ましくは約10〜約20容積%を含有するよう、共溶媒の十分量が添加される。
溶解後および望ましくは共溶媒の添加後、望まれる場合、ペプチドのさらなる脱凝集を促進するため、さらなる塩基を添加することによって、溶液のpHは場合によりさらに上昇する。次に、溶液は、望ましくは即座にろ過される。0.2ミクロンフィルターを通じての圧力ろ過が適しているであろう。ろ液は、真空下で場合により脱気された後、溶液は適切な時間寝かされ得た後、脱気工程を完了するためにさらに処理される。一般に、ペプチドが、上昇したpHにある(寝かし時間(aging time)だけではなく、ろ過時間、脱気時間、等も含む)総時間が、約5分間〜約6時間、より好ましくは約30分間〜約2時間の範囲にあるよう寝かされる。寝かした後、溶液は、場合により再度ろ過され得る。
寝かした後、ペプチドが沈殿するのに効果的な条件下で、溶液のpHは低下し、例えば酸性化される。一般的なガイドラインとして、約3〜約6、好ましくは4〜約6の範囲の最終pHが適切であり得る。
溶液のpHは好ましくは、1つ以上の酸を溶液へ添加することによって低下する。酸の例は、HCl、硫酸、酢酸、シュウ酸、これらの組み合わせ等を含む。酢酸が好ましい。例えば、水溶性の5%または10%の酢酸溶液が適していることがわかってきた。
実施のいくつかのモードにおいて、優れた溶解特性を有するペプチド生成物は、pHを中間的なpHへのみ低下させるために比較的迅速に酸が添加される場合、さらに得られ得る。この初期の比較的迅速な酸の添加の後、最終的な望ましいpHへと溶液のpHを低下させるために、酸は、第二の比較的ゆっくりとした速度で添加される。適切な中間的pH値は、約6〜約8の範囲、より好ましくは約6.0〜約7.5の範囲であろう。望ましくは、pHをまず迅速に低下させることは、約1時間未満、好ましくは30分以下、より好ましくは15分以下の時間で生じる。
例えば、実施のある適切なモードは、11のpHでまずT−20溶液のpHを低下させることを包含する。pHを約6.0の中間的な値へ低下させるために、酸の十分量が、10分間にわたって比較的迅速に添加される。次に、pHを5.3〜5.5に低下させるため、酸が、10〜20分かけてよりゆっくり添加される。
混合物は望ましくは、ペプチドの沈殿を生じさせるために酸を添加する経過の間に十分混合される。一般的なガイドラインとして、混合物をあわ立たせるのを回避するのに十分な安全上の余裕を残しながら、酸を添加する間、混合物を実施上できるだけ激しく撹拌することが好ましい。
ペプチドの沈殿を生じさせる酸の添加は、いずれかの適切な温度で溶液を使用して実施され得る。ガイドラインとして、10〜30℃、好ましくは15〜25℃、最も好ましくは16〜18℃の範囲の温度で沈殿を実施することが適切であろう。
沈殿後、ペプチドは、望ましく単離され乾燥した後、他の成分と組み合わされ、凍結乾燥され、包装され、保存され、さらに処理され、および/またはさもなくば取り扱われる。このことは、いずれかの適切な様式で達成され得る。ある適切なアプローチにしたがって、ペプチドは、ろ過を介して回収され、適切なレベルまで最終的な塩含有量を低下させるためにアンプル水洗浄で洗浄した後、乾燥する。
ペプチドが、ろ過についての不適切な形態で沈殿する場合(例えば、沈殿物が「ゲル様」である場合)、ペプチド粒子が、粒子を「硬化させる」ために凝集する望ましい撹拌をともなう寝かし工程(aging step)へ、沈殿が供され得る。
実施の好ましいモードにおいて、この寝かし硬化処理は、冷却/加熱/冷却処理の経過において撹拌しながらペプチドを寝かすことを包含する。このことは、ペプチドの三次構造の過度の損傷をせずに、ペプチドのろ過特徴を改善する。実施の特異的なモードにおいて、処理は、好ましくは、0℃超〜約20℃、好ましくは10〜20℃、より好ましくは約16℃の範囲にある、大気温を下回る第一温度で、5分〜48時間、好ましくは30分〜8時間、より好ましくは30分〜2時間、水性混合物中で粒子を寝かすことを包含した。撹拌は望ましくは、粒子が寝かしの間に十分分散することを確実にするのに使用される。
次に、混合物の温度は、適度により温かい温度に至る約2〜約30℃だけ、好ましくは約5〜約15℃まで上昇し、より温かい温度への移行は、約1分〜約48時間、好ましくは5分〜8時間、より好ましくは20分〜2時間の間にわたって、撹拌しながら生じる。好ましくは、新たな適度により温かい温度は、なおも大気温以下である。実施の特異的なモードにおいて、温度を16℃から21℃まで約1時間で上昇させることは、適切であることがわかった。撹拌は望ましくは、この移行の間に続行する。混合物は次に、5分〜8時間、好ましくは20分〜4時間、より好ましくは約3時間、撹拌しながらより温かい温度で寝かされる。
この寝かし段階後、混合物の温度は、約2〜約30℃、好ましくは約5〜約15℃だけ低下し適度により冷たい温度に至る。より冷たい温度への移行は好ましくは、約1分〜約48時間、好ましくは5分〜8時間、より好ましくは20分〜4時間にわたって撹拌しながら生じる。好ましくは、新たな適度により冷たい温度は、約3℃超〜約18℃の範囲で、より好ましくは約10℃である。実施の特異的なモードにおいて、温度を21℃から10℃まで約2時間で低下させることは、適切であることがわかった。次に、混合物は、好ましくは約5分〜48時間の間、より好ましくは約6時間、より冷たい温度でさらに寝かされる。
この寝かし処理により、ろ液からのペプチド粒子のろ過および分離が、ペプチドの二次構造を過度に変化させることなくより迅速に生じるので、沈殿した粒子のろ過特徴を改善する。
したがって、この寝かしの後、沈殿はろ過され、好ましくは、1psigのNなどで圧力ろ過される。フィルターケーキは、望ましくは約3〜約20℃、好ましくは5〜約15℃の範囲で、より好ましくは約10℃の温度などへあらかじめ冷却された水で1回以上洗浄され得る。このことは、ケーキの塩含有量を低下させるのを助ける。フィルターケーキは次に、適切な温度で1分〜48時間、好ましくは5分〜8時間、より好ましくは約6時間の適切な時間、窒素によりケーキに窒素を通過させるなどによって、部分的にまたは完全に乾燥し得る。ほぼ大気温にある窒素を使用することは、簡便かつ適切である。ケーキは、乾燥を容易にするために周期的に混合され得る。乾燥は場合により、個別の乾燥装置の中で完了され得る。このような任意の乾燥は好ましくは、真空下で、例えば30mmHg未満で、ペプチドを分解しないような適度な温度、例えば約30℃未満の温度、好ましくは約28℃未満の温度で生じる。
本発明の原理は、いまや次の実例となる実施例に関してさらに説明されるであろう。
実施例
次の実施例について、次の標準的な試薬および学術用語を採用する。
クロラニル検査
トルエン中のクロラニルの飽和溶液の滴下をアセトン約1mLへ添加することによって、クロラニル検査溶液を調製した。洗浄の滴下をクロラニル検査溶液へ添加することによって、NMP洗浄を検査した。青色または紫色は、二級アミンの存在についての正の表示であり、Fmocにより脱保護された副産物および/または残余ピペリジンがなおも存在することを示す。
ニンヒドリン(カイザー(Keiser))検査
定量的なニンヒドリン検査において、樹脂2〜20mgの試料を引き抜き、NMPで洗浄した後、DCMまたはメタノールで洗浄した。エタノール中のフェノールの76%溶液3滴、ピリジン中の0.2mM KCN溶液6滴、およびエタノール中のニンヒドリン0.28M溶液の3滴を試料へ添加し、試料を約100℃で約5分間加熱ブロック中に置いた。試料を取り出し、エタノール/水溶液(9:1)で即時希釈した。青色または紫色は、遊離アミンの存在の正の表示であり、カップリング反応がまだ完了していないことを示す。正のニンヒドリン検査反応をカップリング反応の1時間後に観察した場合、カップリング反応はさらに1時間続行した。正のニンヒドリン検査反応がカップリング反応の3時間後に生じた場合、容器をドレインし、活性化されたアミノ酸および試薬の約1当量を使用して、カップリングを反復した。
実施例1.
Fmoc−Glu(OtBu)により負荷された2−CTC樹脂の調製
5Lのペプチド反応器を窒素でパージした後、2−CTC樹脂200gおよびDCM2Lを入れた。樹脂−DCM混合物を25±2℃で30分間撹拌した。その間、38.0gのFmoc−Glu(OtBu)OH、1.4LのDMF、200mLのDCM、および24.5gのDIEAを2Lフラスコへ入れた。フラスコの内容物を大気温で撹拌しし、固体を溶解した。
DCMを反応器からドレイン(drain)した後、Fmoc−Glu(OtBu)OHを含有する混合物を反応器へ樹脂とともに入れ、窒素下で25±2℃で2時間撹拌した。2時間後、反応器をドレインした。
樹脂上の活性部位を、DIEA:MeOH(200:1800mL)の混合物で末端キャッピングした。この混合物を次に、25±2℃で1時間撹拌した。ベッドをドレインし、2LのDMFで1回、1LのDMFで1回、2LのDCMで4回、および1LのDCMで1回洗浄した。最後の洗浄は、負の紫外線検査反応を示した。
樹脂を次に、イソプロパノール(IPA)2Lで2回洗浄した。樹脂を40±2℃で一定の重量まで真空乾燥させると、230.13gの負荷した樹脂となった。
樹脂からアミノ酸を開裂し、標準物質に対してアッセイすることによって、定量的なHPLC分析を実施した。材料のHPLCアッセイは、0.38mmol/gの樹脂負荷を示した。
カラム:Zorbax SB−CN、5ミクロン、3.0×250mm
流速:0.5mL/分
検出;220nMでのUV
移動相:A:0.01M TEA−P
B:アセトニトリル
保持時間:約17分
実施例2.
T−20中間体断片Ac−AA(1−17)OH(配列番号2)の固相合成
Figure 0004886701
を生じるための固相合成を実施した。
実施例1に記載されるようなFmoc−Glu(OtBu)−O−2−CTC樹脂(20.0g)を固相合成反応器へ、DCM200mLとともに入れた。混合物を30±3℃で30分間撹拌した。チャンバーをドレインし、樹脂ベッドをNMP100mLで3回洗浄した。(すべての洗浄について、使用される液体の量は、洗浄1回あたりの液体の量である。)
反応器へ入れたのは、NMP中の20%ピペリジンの100mLであり、その後、30±3℃で30分間撹拌した。反応器をドレインした後、NMP中の20%ピペリジン100mLを入れた。混合物を30±3℃で30分間撹拌し、反応器をドレインした。
カップリングの順序は、残基#16から残基#1へと進行した。すなわち
Figure 0004886701
であった。
(残基#16)次に、Fmoc−Gln(Trt)OH9.81g、2.48gのHOBT一水和物、2.33gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。内容物を大気温で撹拌して固体を溶解した後、それを10℃へ冷却した。
次に、6.08gのHBTUおよび40mLのNMPを分離フラスコへ入れた。混合物を大気温で撹拌し、固体を溶解した後、10℃へ冷却した。次に、冷却したHBTU溶液をFmoc−Gln(Trt)OH溶液へ添加し、混合物を固相反応器へ入れた。次に、フラスコをDCM40mLで洗浄し、洗浄物をSPPS反応器へ入れた。混合物を30±3℃で3時間撹拌した。次に、樹脂ビーズを反応の完了についてカイザー検査によってサンプリングした。反応が完了した後、反応器をドレインし、樹脂ベッドを100mLのNMPで洗浄した。
次に、NMP中の20%ピペリジン10mLを反応器へ入れた後、それを30±3℃で30分間撹拌した。反応器をドレインし、NMP中の20%ピペリジン100mLを添加した。混合物を30±3℃で30分間撹拌した後、反応器をドレインした。次に、樹脂ベッドを100mLのNMPで4回洗浄した。次に、最後の洗浄物をピペリジンレベルについて、定量的ニンヒドリン検査によりサンプリングした。
(残基#15)次に、9.84gのFmoc−Gln(Trt)OH、2.49gのHOBT一水和物、2.32gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階で示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
次に、6.14gのHBTUおよび40mLのNMPを分離フラスコへ入れた。第一段階で示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#14)次に、8.19gのFmoc−Asn(Trt)OH、2.13gのHOBT一水和物、2.09gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。内容物を溶解し、第一段階において示されるように冷却した。
分離フラスコにおいて、5.18gのHBTUおよび40mLのNMPを添加した。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#13)次に、8.42gのFmoc−Gln(Trt)OH、2.20gのHOBT一水和物、2.08gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.18gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#12)次に、5.23gのFmoc−Ser(OtBu)OH、2.12gのHOBT一水和物、2.07gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し冷却した。
分離フラスコにおいて、5.20gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#11)次に、5.86gのFmoc−Glu(OtBu)OH、2.15gのHOBT一水和物、1.99gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し冷却した。
分離フラスコにおいて、5.21gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#10)次に、5.85gのFmoc−Glu(OtBu)OH、2.16gのHOBT一水和物、2.04gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し冷却した。
分離フラスコにおいて、5.17gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#9)次に、4.85gのFmoc−Ile−OH、2.16gのHOBT一水和物、2.04gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し冷却した。
分離フラスコにおいて、5.22gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#8)次に、4.87gのFmoc−Leu−OH、2.14gのHOBT一水和物、2.04gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.22gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#7)次に、5.28gのFmoc−Ser(OtBu)−OH、2.14gのHOBT一水和物、1.98gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.21gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#6)次に、10.05gのFmoc−His(Trt)−OH、2.54gのHOBT一水和物、2.33gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、6.12gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#5)次に、5.72gのFmoc−Ile−OH、2.53gのHOBT一水和物、2.33gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、6.11gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#4)次に、5.72gのFmoc−Leu−OH、2.52gのHOBT一水和物、2.29gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、6.15gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#3)次に、6.21gのFmoc−Ser(OtBu)−OH、2.54gのHOBT一水和物、2.29gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、6.15gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#2)次に、6.40gのFmoc−Thr(OtBu)−OH、2.52gのHOBT一水和物、2.29gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、6.13gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#1)次に、7.51gのFmoc−Tyr(OtBu)−OH、2.55gのHOBT一水和物、2.29gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、6.13gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
次に、4.10gの無水酢酸、5.20gのDIEA、および80mLのNMPをフラスコへ入れた。溶液を混合し、10℃へ冷却した。冷却した無水酢酸溶液をSPPS反応器へ入れ、フラスコを40mLのNMPですすぎ、反応器へ添加した。次に、混合物を30±3℃で1時間撹拌した。次に、樹脂ビーズを反応の完了についてカイザー検査によってサンプリングした。一度反応が完了すると、反応器をNMP100mLで4回洗浄してドレインした。次に、樹脂ベッドを200mLのDCMで4回、イソプロパノール100mLで4回洗浄した。次に、樹脂を40±2℃で乾燥させた。
固相合成後のペプチドの収量は、51.74gであった。
実施例3.
固相樹脂からのAc−AA(1−17)OH(配列番号2)の開裂および精製
実施例2において調製されるような、CTC樹脂からの新生Ac−AA(1−17)OHペプチドの開裂を実施した。
樹脂からペプチドを開裂させるため、ペプチドのカップリングした樹脂29.90gを反応器中の120mLのDCMと組み合わせた。樹脂およびDCMを大気温で約5分間撹拌した。次に、反応器をドレインし、DCM洗浄をもう1回反復した。(すべての洗浄について、使用される液体の量は、洗浄1回あたりの液体の量である。)次に、反応器を−10±5℃へ冷却した。
次に、4.39gのトリフルオロ酢酸および118mLのDCMの溶液を調製し、0±5℃へ冷却した。
次に、冷却したTFA溶液を反応器へ入れ、スラリーを0±5℃で30分間撹拌した。次に、4.08gのピリジンを反応器へ添加し、0±5℃でさらに5分間撹拌した。次に、反応器をドレインし、樹脂ベッドを大気温で100mLのDCMにより7回洗浄した。次に、樹脂ベッドを100mLのイソプロパノール、100mLのDCM、および100mLのイソプロパノールで洗浄した。次に、DCM溶液を約100mL容積まで濃縮し、100mLの水で洗浄した。次に、DCM溶液を約23mL容積まで濃縮した後、270mLのイソプロパノールを添加した。DCMレベルが1%未満になるまで、DCMを蒸留した。次に、溶液を10±5℃へ冷却した。生成物をろ過し、0℃のイソプロパノール(23mL)で洗浄し、40±2℃で真空乾燥すると、生成物16.94g(98%)を生じた。
実施例4.
FmocTrp(Boc)の負荷された2−CTC樹脂の調製
5Lのペプチド反応器を窒素でパージした後、2−CTC樹脂200gおよびDCM2Lを入れた。樹脂−DCM混合物を25±2℃で30分間撹拌した。その間、51.8gのFmoc−Trp(Boc)OH、1.4LのDMF、200mLのDCM、および26.66gのDIEAを2Lフラスコへ入れた。フラスコの内容物を大気温で、固体を溶解するまで撹拌した。
DCMを反応器からドレインした後、Fmoc−Trp(Boc)OHを含有する混合物を反応器へ樹脂とともに入れ、25±2℃で窒素下で2時間撹拌した。2時間後、反応器をドレインした。
樹脂上の活性部位をDIEA:MeOH(200:1800mL)の混合物で末端キャッピングした。次に、この混合物を25±2℃で1時間撹拌した。ベッドをドレインし、2LのDMFで1回、1LのDMFで1回、2LのDCMで4回洗浄した。最後の2LのDCM洗浄は、負のUV検査反応を示した。
次に、樹脂をN−メチル−ピロリドン(NMP)2Lで3回洗浄した後、28±2℃で30分間撹拌しながら、NMP中の20%ピペリジン2.75Lで処理した。次に、反応器をドレインし、ピペリジン処理段階を反復した。ベッドをドレインし、3LのNMPで5回の洗浄後、3LのDMFで5回洗浄した。3×1.5LのIPAで洗浄することによって、樹脂を脱膨潤した。樹脂を40±2℃で一定重量まで真空乾燥すると、220.06gの負荷した樹脂となった。
アミノ酸を樹脂から開裂し、標準物質に対してアッセイすることによって、定量的HPLC分析を実施した。材料のHPLCアッセイは、0.37mmol/gの樹脂負荷を示した。
カラム:Betabasic−18、150×4.6mm、3μm粒子サイズ、150Å孔サイズ
流速:1.25mL/分
検出:260nMでのUV
移動相:A:10nMのTEAP水溶液
B:アセトニトリル
保持時間:約13分
実施例5.
T−20中間体断片Fmoc−AA(18−35)OH(配列番号3)の固相合成、開裂、および精製
Figure 0004886701
を生じるための固相合成を実施した。
H−Trp(Boc)−O−2−CTC樹脂(15.0g、実施例4において調製されるのと同様)および180mLのDCMを固相反応チャンバーの中で組み合わせた。混合物を30±3℃で30分間撹拌した。次に、反応器をドレインし、樹脂ベッドを90mLのNMPで3回洗浄した。(すべての洗浄について、使用される液体の量は、洗浄1回あたりの液体の量である。)
カップリングの順序は、残基#34から残基#18へと進行した(成熟T−20配列のアミノ酸番号を参照)。
Figure 0004886701
(残基#34)次に、8.60gのFmoc−Asn(Trt)OH、2.22gのHOBT一水和物、2.22gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコの中で組み合わせ、内容物を大気温で撹拌して固体を溶解した後、溶液を10℃へ冷却した。
次に、分離フラスコにおいて、5.51gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせ、大気温で撹拌して固体を溶解し、10℃へ冷却した。冷却したHBTU溶液をFmoc−Asn(Trt)OH溶液へ添加し、この溶液をSPPS反応器へ入れた。フラスコを36mLのDCMで洗浄し、洗浄物をSPPS反応器へ入れた。次に、混合物を30±3℃で3時間撹拌した。次に、樹脂ビーズを反応の完了についてサンプリングした(カイザー検査)。一度反応が完了すると、反応器をドレインし、樹脂ベッドを90mLのNMPで洗浄した。
次に、NMP中の20%ピペリジン90mLを反応器へ入れ、30±3℃で30分間撹拌した。反応器をドレインした後、NMP中の20%ピペリジン90mLを反応器へ添加した。次に、混合物を30±3℃で30分間撹拌し、反応器をドレインした。次に、樹脂ベッドを90mLのNMPで3回洗浄した。最後の洗浄物をピペリジンレベルについて定量的ニンヒドリン検査によってサンプリングした。
(残基#33)次に、7.58gのFmoc−Trp(Boc)OH、2.25gのHOBT一水和物、2.23gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.48gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#32)次に、5.10gのFmoc−Leu−OH、2.25gのHOBT一水和物、2.23gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.48gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#31)次に、5.59gのFmoc−Ser(tBu)−OH、2.22gのHOBT一水和物、2.19gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.50gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#30)次に、4.47gのFmoc−Ala−OH、2.26gのHOBT一水和物、2.21gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.49gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#29)次に、7.64gのFmoc−Trp(Boc)−OH、2.25gのHOBT一水和物、2.17gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.47gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#28)次に、6.80gのFmoc−Lys(Boc)−OH、2.24gのHOBT一水和物、2.21gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.46gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#27)次に、6.02gのFmoc−Asp(OtBu)−OH、2.24gのHOBT一水和物、2.17gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.46gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#26)次に、5.10gのFmoc−Leu−OH、2.27gのHOBT一水和物、2.19gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.54gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#25)次に、6.20gのFmoc−Glu(OtBu)−OH、2.27gのHOBT一水和物、2.19gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.54gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#24)次に、5.12gのFmoc−Leu−OH、2.25gのHOBT一水和物、2.18gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.50gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#23)次に、5.12gのFmoc−Leu−OH、2.25gのHOBT一水和物、2.17gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.50gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#22)次に、6.23gのFmoc−Glu(OtBu)−OH、2.25gのHOBT一水和物、2.19gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.51gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#21)次に、8.84gのFmoc−Gln(trt)−OH、2.25gのHOBT一水和物、2.25gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、5.53gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。アッセイした時、カイザー検査は、反応が不完全であることを示した。反応器をドレインし、試薬の50%を使用して1.5時間再カップリングすることによって、再カップリングを実施した。一度カップリング反応が完了すると、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#20)次に、8.21gのFmoc−Glu(OtBu)−OH、3.03gのHOBT一水和物、2.87gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、7.30gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。カップリング段階後、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#19)次に、11.50gのFmoc−Asn(Trt)−OH、3.07gのHOBT一水和物、2.93gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、7.30gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却し、樹脂と混合し、カップリングし、検査し、洗浄した。アッセイした時、カイザー検査は、反応が不完全であることを示した。反応器をドレインし、試薬の50%を使用して2.25時間再カップリングすることによって、再カップリングを実施した。一度カップリング反応が完了すると、第一段階において示されるように、樹脂をピペリジン溶液で処理し、洗浄し、検査した。
(残基#18)次に、9.00gのFmoc−Lys(Boc)−OH、3.07gのHOBT一水和物、2.93gのDIEA、および67.5mLのNMPをフラスコへ入れた。第一段階において示されるように、内容物を溶解し、冷却した。
分離フラスコにおいて、7.30gのHBTUおよび40mLのNMPを組み合わせ、大気温で撹拌して固体を溶解し、10℃へ冷却した。冷却したHBTU溶液を、Fmoc−Lys(Boc)−OH溶液へ添加し、混合物をSPPS反応器へ入れた。フラスコを36mLのDCMで洗浄し、洗浄物をSPPS反応器へ入れた。次に、混合物を30±3℃で3時間撹拌した。次に、樹脂ビーズを反応の完了についてカイザー検査により検査した。一度反応が完了すると、反応器をドレインし、樹脂ベッドを90mLのNMPで3回洗浄した。次に、樹脂ベッドを90mLのDCMで5回、90mLのイソプロパノールで4回洗浄した。次に、樹脂を40±2℃で真空乾燥すると、生成物47.13gを生じた。
実施例6.
固相樹脂からのFmoc−AA(18−35)OH(配列番号3)の開裂および精製
実施例5において調製されるように、CTC樹脂からの新生Fmoc−AA(18−35)OHペプチドの開裂を実施した。ペプチドを樹脂から開裂させるため、ペプチドのカップリングした樹脂20.15gを反応器中で90mLのDCMと組み合わせた。樹脂およびDCMを大気温で約5分間撹拌した。次に、反応器をドレインし、DCM洗浄を2回以上反復した。(すべての洗浄について、使用される液体の量は、洗浄1回あたりの液体の量である。)次に、反応器を−10±5℃へ冷却した。
次に、2.28gのトリフルオロ酢酸および75.4mLのDCMの溶液を調製し、0±5℃へ冷却した。
次に、冷却したTFA溶液を反応器へ入れ、スラリーを0±5℃で30分間撹拌した。次に、2.13gのピリジンを反応器へ添加し、0±5℃でさらに5分間撹拌した。次に、反応器をドレインし、大気温で樹脂ベッドを90mLのDCMで6回洗浄した。
次に、樹脂ベッドを98mLのイソプロパノール、90mLのDCMで、および98mLのイソプロパノールで2回洗浄した。DCM溶液を約100mL容積まで濃縮した後、100mLの水で洗浄した。次に、DCM溶液を約25mL容積まで濃縮し、10℃へ冷却した後、90mLの水を添加した。スラリーを0℃へ冷却し、1時間寝かせた。生成物をろ過紙、25mLの5℃水で洗浄した。次に、生成物を40±2℃で真空乾燥させると、14.63g(88.9%)を生じた。
実施例7.
H−AA(18−36)NH(配列番号4)の溶液相合成
PheNHをFmoc−AA(18−35)OHへ溶液相カップリングすることによって、T−20中間体断片H−AA(18−36)NHを調製した。
実施例6に記載されるようなFmoc−AA(18−35)OH(12.0g、2.83mmol、1.0当量)、PheNH−HCl(0.74g、3.68mmol、1.3当量)、および6−クロロHOBT(0.96g、5.66mmol、2.0当量)をDMF(100mL、8.3容積)中に溶解した。溶液を−10℃へ冷却し、DMF(5mL、3.6容積)中のDIEA(1.4mL、7.92mmol、2.8当量)を添加した。TBTU(1.2g、3.68mmol、1.3当量)を一部添加した後、DMF(15mL)ですすいだ。反応混合物を−10℃で一晩撹拌し、大気温へ加温した。撹拌をさらに4時間続行した。0.4%の出発物質Fmoc−AA(18−35)OHが残存していることを示すHPLC分析により、反応の完了をモニターした。ピペリジン(1.23mL、14.43mmol、5.1当量)を添加し、溶液を30℃で3時間撹拌した。Fmocの除去の完了を、<1%のFmoc−AA(18−36)NHを示すHPLC分析によりモニターした。水(100mL、8.3容積)を添加して生成物を沈殿した。固体を吸引ろ過により回収し、水で洗浄した。大気温で一晩乾燥させると、11.85gを生じた(101%AN HPLC)。
次に、H−AA(18−36)NHに関して、再度の作業の手法を実施した。H−AA(18−36)NH(11.85g)をEtOH:水(200mL、17容積)中に懸濁した。スラリーを大気温で2時間撹拌した。吸引ろ過および一定重量への乾燥は、80.0%の純度(AN HPLC)を有する11.6gを提供した(両段階に対して98.9%の収率)。次のHPLC装置および因子を使用して、生成物を分析した。
カラム:Zorbax−ACE、3μm、C18、3.0×100mm
検出器:220nmでのUV
流速:0.6mL/分
移動相:A=0.10%TFA/水/40%IPA
B=0.07%TFA/アセトニトリル/40%IPA
勾配:0分70%B、8分80%B、15〜16分90%B、16.1〜20分70%B
保持時間:約8分
実施例8.
Ac−AA(1−36)NH(配列番号1)の溶液相合成
T−20最終生成物をAc−AA(1−17)OHとH−AA(18−36)NHとの溶液相カップリングにより調製し、断片Ac−AA(1−36)NH(配列番号1)を生じた。
H−AA(18−36)NH2(2.0g、0.5mmol、1当量)、Ac−AA(1−17)OH(1.87g、0.5mmol、1当量)、および6−クロロHOBT(0.13g、0.76mmol、1.5当量)をDMFに溶解した(40mL、20容積、30分)。溶液を0±5℃へ冷却し、DIEA(0.12g、0.95mmol、1.85当量)、その後にHBTU(0.23g、0.6mmol、1.2当量)を添加した。0℃で一晩撹拌した後、水(50mL)を滴下して添加した。結果として生じるスラリーを大気温で3〜4時間撹拌し、生成物を吸引ろ過により単離した。真空オーブンの中で45℃で一晩乾燥させると、63.5%の純度(AN HPLC)を有するAc−AA(1−36)NHの3.75g(98.2%)となった。次のHPLC装置および因子を使用して、生成物を分析した。
カラム:Zorbax−ACE、3μm、C18、3.0×100mm
検出器:220nmでのUV
流速:0.6mL/分
移動相:A=0.10%TFA/水/40%IPA
B=0.07%TFA/アセトニトリル/40%IPA
勾配:0分70%B、8分80%B、15〜16分90%B、16.1〜20分70%B
保持時間:約15分

Claims (1)

  1. (a)固体支持体上で合成された、配列
    Figure 0004886701
    (式中、ZはNH −末端保護基である)のペプチド中間体断片を提供する工程、
    (b)溶液中で、
    Figure 0004886701
    ペプチドをフェニルアラニンアミド残基と反応させて、配列
    Figure 0004886701
    を提供する工程、および
    (c)溶液中で、
    Figure 0004886701

    Figure 0004886701
    と反応させて、
    Figure 0004886701
    を提供する工程を含む、配列
    Figure 0004886701
    を有するペプチドを調製する方法。
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