JP4880137B2 - 3−アリール−ベンゾフラン−2−オンの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規2−アミノ−ベンゾフランから出発する3−アリール−ベンゾフラン−2−オンの新規製造方法に関する。両化合物は、酸化、熱または光により誘導される分解に対する有機材料の安定化のために適当である。
【0002】
【従来の技術】
従来の最良な3−アリール−ベンゾフラン−2−オンの製造方法は、例えばU.S. 4,325,863号、U.S. 5,607,624号およびWO-A-99/67232号に記載されている。
【0003】
U.S. 4,325,863号(実施例1、第8段、第35ないし45行)に記載の3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オン類、例えば次式Cで表わされる5,7−ジ−第三ブチル−3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オンの製造プロセスは、水を除去しながら、次式Aで表わされる2,4−ジ−第三ブチルフェノールを次式Bで表わされるマンデル酸と反応させることからなる。
【化61】
Figure 0004880137
この方法の不利な点は、フェニル環上で置換されたマンデル酸または複素環式マンデル酸の使用が要求されることである。しかしながら、それらのマンデル酸の非常に多くは文献から知られておらず、そしてそれら製造のための公知の合成手段は比較的複雑である。
【0004】
U.S. 5,607,624号(実施例1、第24段)に記載の3−フェニル環上で置換された3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オン類、例えば次式Fで表わされる5,7−ジ−第三ブチル−3−(2,5−ジメチル−フェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンの製造プロセスは、水を除去しながら次式Dで表わされる5,7−ジ−第三ブチル−3−ヒドロキシ−3H−ベンゾフラン−2−オンを次式Eで表わされるp−キシレンと反応させることからなる。
【化62】
Figure 0004880137
この方法の不利な点は、未置換の3−フェニル−ベンゾフラノン誘導体の製造に関しては、p−キシレンの代わりに、発癌性のベンゼンの使用が要求されることである。
【0005】
WO-A-99/67232号(実施例2、第35頁)に記載の3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オン類、例えば次式Cで表わされる5,7−ジ−第三ブチル−3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オンの製造プロセスは、触媒の存在下、次式Gで表わされる化合物を一酸化炭素と反応させることからなる。
【化63】
Figure 0004880137
この方法の不利な点は、比較的高価な触媒の使用が要求されることである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上記の不利な点を持たない、効率のよい3−アリール−ベンゾフラン−2−オンの製造方法を発見する必要がなおも存在する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、次式(I)
【化64】
Figure 0004880137
〔式中、nが1である場合、R1はそれぞれ未置換の、またはフッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基により、もしくはベンゾイルオキシ基により置換されたナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ベンゾフリル基、イソベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノクサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基またはフェノキサジニル基を表すか、あるいはR1は次式IIまたはIII
【化65】
Figure 0004880137
で表される基を表わし、
nが2である場合、R1はそれぞれ未置換の、または炭素原子数1ないし4のアルキル基により、もしくはフッ素原子により置換されたフェニレン基またはナフチレン基を表すか、あるいは−R6−X−R7−を表わし、
2、R3、R4およびR5はそれぞれ互いに独立して水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルアミノ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイルオキシ基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイルオキシ基を表すか、あるいは更に、基R2およびR3、または基R3およびR4、または基R4およびR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、R4は付加的に−(CH2p−COR9または−(CH2qOHを表すか、あるいはR3およびR5が水素原子を表わす場合、R4は付加的に次式IV
【化66】
Figure 0004880137
(式中、R1は、nが1である場合に関して上記で定義された通りである。)で表わされる基を表わし、
6およびR7はそれぞれ互いに独立して、各々未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたフェニレン基またはナフチレン基を表わし、R8は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表わし、
9はヒドロキシ基、
【化67】
Figure 0004880137
炭素原子数1ないし18のアルコキシ基または
【化68】
Figure 0004880137
を表わし、
10およびR11はそれぞれ互いに独立して水素原子、CF3、炭素原子数1ないし12のアルキル基またはフェニル基を表わすか、あるいはR10およびR11はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基1ないし3個により置換された炭素原子数5ないし8のシクロアルキリデン環を形成し、
12およびR13はそれぞれ互いに独立して水素原子または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
14は水素原子または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
19、R20、R21、R22およびR23はそれぞれ互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、フルオロ置換炭素原子数1ないし12のアルキル基;−CN、
【化69】
Figure 0004880137
−SOR46、−SO246、SO346、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;炭素原子数1ないし25のアルコキシ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルコキシ基;炭素原子数1ないし25のアルキルチオ基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルコキシ基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェノキシ基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルコキシ基;ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイル基;炭素原子数1ないし25のアルカノイルオキシ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイルオキシ基;炭素原子数1ないし25のアルカノイルアミノ基、炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニル基、炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイル基;ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイルオキシ基;
【化70】
Figure 0004880137
または
【化71】
Figure 0004880137
を表わし、
24は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、または未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基を表わし、
25およびR26は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基またはフェニル基を表わすが、ただし基R25およびR26の少なくとも1個は水素原子を表わし、R27およびR28はそれぞれ互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基またはフェニル基を表わし、
29は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
30は水素原子、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;または酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断され、そして未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数7ないし25のフェニルアルキル基を表わし、
31は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
32は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルカノイル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイル基;ジ(炭素原子数1ないし6のアルキル)ホスホネート基により置換された炭素原子数2ないし25のアルカノイル基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニル基、テノイル基、フロイル基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイル基;
【化72】
Figure 0004880137
または
【化73】
Figure 0004880137
を表わし、
33は水素原子または炭素原子数1ないし8のアルキル基を表わし、
34は直接結合、炭素原子数1ないし18のアルキレン基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし18のアルキレン基;炭素原子数2ないし20のアルキリデン基、炭素原子数7ないし20のフェニルアルキリデン基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキレン基、炭素原子数7ないし8のビシクロアルキレン基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニレン基、
【化74】
Figure 0004880137
または
【化75】
Figure 0004880137
を表わし、
35はヒドロキシ基、
【化76】
Figure 0004880137
炭素原子数1ないし18のアルコキシ基または
【化77】
Figure 0004880137
を表わし、
36は酸素原子、−NH−または
【化78】
Figure 0004880137
を表わし、
37は炭素原子数1ないし18のアルキル基またはフェニル基を表わし、
42は水素原子、ヒドロキシ基、
【化79】
Figure 0004880137
炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;または酸素原子、イオウ原子もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルキル基を表わし、
43は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;または酸素原子、イオウ原子、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルキル基を表わし、
44およびR45はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、ヒドロキシル置換炭素原子数2ないし24のアルキル基;酸素原子、イオウ原子もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルキル基;未置換の、もしくはフェニル環上で炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;または炭素原子数3ないし24のアルケニル基を表すか;あるいはR44およびR45はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されているか、または酸素原子、イオウ原子もしくは>N−R8により中断された5、6または7員複素環を形成し、
46は水素原子または炭素原子数1ないし25のアルキル基を表わし、
Mはr価の金属カチオンを表わし、
Xは直接結合、酸素原子、イオウ原子または−NR14−を表わし、
nは1または2であり、
pは0、1または2であり、
qは1、2、3、4、5または6であり、
rは1、2または3であり、そして
sは0、1または2である。〕で表される化合物の製造方法であって、次式V
【化80】
Figure 0004880137
〔式中、R1およびnは上記で定義された通りであり、
2、R3、R’4およびR5はそれぞれ互いに独立して水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルアミノ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイルオキシ基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイルオキシ基を表すか、あるいは更に、基R2およびR3、または基R3およびR’4、または基R’4およびR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、R’4は付加的に−(CH2p−COR9または−(CH2qOHを表すか、あるいはR3およびR5が水素原子を表わす場合、R’4は付加的に次式VI
【化81】
Figure 0004880137
(式中、R1は、nが1である場合に関して上記で定義された通りである。)で表わされる基を表わす。〕で表される化合物を、酸の存在下、水性溶媒中で加水分解することからなる方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
25個までの炭素原子を有するアルカノイル基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であり、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ペンタデカノイル基、ヘキサデカノイル基、ヘプタデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基またはドコサノイル基である。アルカノイル基は、好ましくは2ないし18、特に2ないし12、例えば2ないし6個の炭素原子を有する。特に好ましくは、アセチル基である。
【0009】
ジ(炭素原子数1ないし6のアルキル)ホスホネート基により置換された炭素原子数2ないし25のアルカノイル基は、例えば(CH3CH2O)2POCH2CO−、(CH3O)2POCH2CO−、(CH3CH2CH2CH2O)2POCH2CO−、(CH3CH2O)2POCH2CH2CO−、(CH3O)2POCH2CH2CO−、(CH3CH2CH2CH2O)2POCH2CH2CO−、(CH3CH2O)2PO(CH24CO−、(CH3CH2O)2PO(CH28CO−または(CH3CH2O)2PO(CH217CO−である。
【0010】
25個までの炭素原子を有するアルカノイルオキシ基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であり、例えばホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、デカノイルオキシ基、ウンデカノイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、トリデカノイルオキシ基、テトラデカノイルオキシ基、ペンタデカノイルオキシ基、ヘキサデカノイルオキシ基、ヘプタデカノイルオキシ基、オクタデカノイルオキシ基、エイコサノイルオキシ基、またはドコサノイルオキシ基である。好ましくは、2ないし18、特に2ないし12、例えば2ないし6個の炭素原子を有するアルカノイルオキシ基が好ましい。特に好ましくはアセトキシ基である。
酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルケノイルオキシ基は、例えばCH3OCH2CH2CH=CHCOO−またはCH3OCH2CH2OCH=CHCOO−である。
【0011】
酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイル基は、例えばCH3−O−CH2CO−、CH3−S−CH2CO−、CH3−N(CH3)−CH2CO−、CH3−O−CH2CH2−O−CH2CO−、CH3−(O−CH2CH2−)2O−CH2CO−、CH3−(O−CH2CH2−)3O−CH2CO−またはCH3−(O−CH2CH2−)4O−CH2CO−である。
酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイルオキシ基は、例えばCH3−O−CH2COO−、CH3−S−CH2COO−、CH3−N(CH3)−CH2COO−、CH3−O−CH2CH2−O−CH2COO−、CH3−(O−CH2CH2−)2O−CH2COO−、CH3−(O−CH2CH2−)3O−CH2COO−またはCH3−(O−CH2CH2−)4O−CH2COO−である。
【0012】
炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニル基は、例えばシクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、シクロヘプチルカルボニル基またはシクロオクチルカルボニル基である。好ましくは、シクロヘキシルカルボニル基である。
炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基は、例えばシクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、シクロヘプチルカルボニルオキシ基またはシクロオクチルカルボニルオキシ基である。好ましくは、シクロヘキシルカルボニルオキシ基である。
【0013】
炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイル基であって、好ましくは1ないし3個、特に1または2個のアルキル基を有するものは、例えばo−、m−またはp−メチルベンゾイル基、2,3−ジメチルベンゾイル基、2,4ジメチルベンゾイル基、2,5−ジメチルベンゾイル基、2,6−ジメチルベンゾイル基、3,4−ジメチルベンゾイル基、3,5−ジメチルベンゾイル基、2−メチル−6−エチルベンゾイル基、4−第三ブチルベンゾイル基、2−エチルベンゾイル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル基、2,6−ジメチル4−第三ブチルベンゾイル基または3,5−ジ−第三ブチルベンゾイル基である。好ましい置換基は、炭素原子数1ないし8のアルキル基、特に炭素原子数1ないし4のアルキル基である。
【0014】
炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイルオキシ基であって、好ましくは1ないし3個、特に1または2個のアルキル基を有するものは、例えばo−、m−またはp−メチルベンゾイルオキシ基、2,3−ジメチルベンゾイルオキシ基、2,4−ジメチルベンゾイルオキシ基、2,5−ジメチルベンゾイルオキシ基、2,6−ジメチルベンゾイルオキシ基、3,4−ジメチルベンゾイルオキシ基、3,5−ジメチルベンゾイルオキシ基、2−メチル−6−エチルベンゾイルオキシ基、4−第三ブチルベンゾイルオキシ基、2−エチルベンゾイルオキシ基、2,4,6−トリメチルベンゾイルオキシ基、2,6−ジメチル4−第三ブチルベンゾイルオキシ基または3,5−ジ−第三ブチルベンゾイルオキシ基である。好ましい置換基は、炭素原子数1ないし8のアルキル基、特に炭素原子数1ないし4のアルキル基である。
【0015】
25個までの炭素原子を有するアルキル基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二−ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−へキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、ドデシル基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、エイコシル基またはドコシル基である。R2およびR4の好ましい定義の一つは例えば、炭素原子数1ないし18のアルキル基である。特に好ましいR4の定義は、炭素原子数1ないし4のアルキル基である。
【0016】
酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基は、例えばCH3−O−CH2−、CH3−S−CH2−、CH3−N(CH3)−CH2−、CH3−O−CH2CH2−O−CH2−、CH3−(O−CH2CH2−)2O−CH2−、CH3−(O−CH2CH2−)3O−CH2−またはCH3−(O−CH2CH2−)4O−CH2−である。
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基は、例えばベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基または2−フェニルエチル基である。好ましくは、ベンジル基およびα,α−ジメチルベンジル基である。
未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基は、例えばベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、2−フェニルエチル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、2,4−ジメチルベンジル基、2,6−ジメチルベンジル基または4−第三ブチルベンジル基である。好ましくはベンジル基である。
【0017】
酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断され、そして未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数7ないし25のフェニルアルキル基は、例えばフェノキシメチル基、2−メチル−フェノキシメチル基、3−メチル−フェノキシメチル基、4−メチル−フェノキシメチル基、2,4−ジメチルフェノキシメチル基、2,3−ジメチルフェノキシメチル基、フェニルチオメチル基、N−メチル−N−フェニル−アミノメチル基、N−エチル−N−フェニル−アミノメチル基、4−第三ブチル−フェノキシメチル基、4−第三ブチル−フェノキシエトキシ−メチル基、2,4−ジ−第三ブチル−フェノキシメチル基、2,4−ジ−第三ブチル−フェノキシエトキシメチル基、フェノキシエトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、ベンジルオキシエトキシメチル基、N−ベンジル−N−エチル−アミノメチル基またはN−ベンジル−N−イソプロピルアミノメチル基である。
【0018】
炭素原子数7ないし9のフェニルアルコキシ基は、例えばベンジルオキシ基、α−メチルベンジルオキシ基、α,α−ジメチルベンジルオキシ基または2−フェニルエトキシ基である。好ましくはベンジルオキシ基である。
好ましくは1ないし3個、特に1または2個のアルキル基を有する炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基は、例えばo−、m−またはp−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基、4−第三ブチルフェニル基、2−エチルフェニル基または2,6−ジエチルフェニル基である。
【0019】
好ましくは1ないし3個、特に1または2個のアルキル基を有する炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェノキシ基は、例えばo−、m−またはp−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2−メチル−6−エチルフェノキシ基、4−第三ブチルフェノキシ基、2−エチルフェノキシ基または2,6−ジエチルフェノキシ基である。
未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基は、例えばシクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基、第三ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基またはシクロオクチル基である。好ましくは、シクロヘキシル基および第三ブチルシクロヘキシル基である。
【0020】
未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルコキシ基は、例えばシクロペンチルオキシ基、メチルシクロペンチルオキシ基、ジメチルシクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、メチルシクロヘキシルオキシ基、ジメチルシクロヘキシルオキシ基、トリメチルシクロヘキシルオキシ基、第三ブチルシクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基またはシクロオクチルオキシ基である。好ましくは、シクロヘキシルオキシ基および第三ブチルシクロヘキシルオキシ基である。
25個までの炭素原子を有するアルコキシ基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基またはオクタデシルオキシ基である。好ましくは、1ないし12個、特に1ないし8個、例えば1ないし6個の炭素原子を有するアルコキシ基である。
【0021】
酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルコキシ基は、例えばCH3−O−CH2CH2O−、CH3−S−CH2CH2O−、CH3−N(CH3)−CH2CH2O−、CH3−O−CH2CH2−O−CH2CH2O−、CH3−(O−CH2CH2−)2O−CH2CH2O−、CH3−(O−CH2CH2−)3O−CH2CH2O−またはCH3−(O−CH2CH2−)4O−CH2CH2O−である。
25個までの炭素原子を有するアルキルチオ基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であって、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、テトラデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基またはオクタデシルチオ基である。好ましくは、1ないし12個、特に1ないし8個、例えば1ないし6個の炭素原子を有するアルキルチオ基である。
【0022】
4個までの炭素原子を有するアルキルアミノ基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であって、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基または第三ブチルアミノ基である。
ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基は2つの基がそれぞれ互いに独立して分枝鎖状または非分枝鎖状であることも意味し、例えばジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチル−n−プロピルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、メチル−n−ブチルアミノ基、メチルイソブチルアミノ基、エチルイソプロピルアミノ基、エチル−n−ブチルアミノ基、エチルイソブチルアミノ基、エチル−第三ブチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、イソプロピル−n−ブチルアミノ基、イソプロピルイソブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基またはジ−イソブチルアミノ基である。
【0023】
25個までの炭素原子を有するアルカノイルアミノ基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であって、例えばホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブタノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、ヘプタノイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ノナノイルアミノ基、デカノイルアミノ基、ウンデカノイルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、トリデカノイルアミノ基、テトラデカノイルアミノ基、ペンタデカノイルアミノ基、ヘキサデカノイルアミノ基、ヘプタデカノイルアミノ基、オクタデカノイルアミノ基、エイコサノイルアミノ基またはドコサノイルアミノ基である。好ましくは、2ないし18個、特に2ないし12個、例えば2ないし6個の炭素原子を有するアルカノイルアミノ基である。
【0024】
炭素原子数1ないし18のアルキレン基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であって、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基またはオクタデカメチレン基である。好ましくは炭素原子数1ないし12のアルキレン基、特に炭素原子数1ないし8のアルキレン基である。R56に関する特に好ましい定義は、炭素原子数2ないし8のアルキレン基、特に炭素原子数4ないし8のアルキレン基、例えばテトラメチレン基またはペンタメチレン基である。
【0025】
酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし18のアルキレン基は、例えば−CH2−O−CH2−、−CH2−S−CH2−、−CH2−N(CH3)−CH2−、−CH2−O−CH2CH2−O−CH2−、−CH2−(O−CH2CH2−)2O−CH2−、−CH2−(O−CH2CH2−)3O−CH2−、−CH2−(O−CH2CH2−)4O−CH2− または−CH2CH2−S−CH2CH2−である。
2ないし20個の炭素原子を有するアルキリデン基は、例えばエチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、ペンチリデン基、4−メチルペンチリデン基、ヘプチリデン基、ノニリデン基、トリデシリデン基、ノナデシリデン基、1−メチルエチリデン基、1−エチルプロピリデン基または1−エチルペンチリデン基である。好ましくは、炭素原子数2ないし8のアルキリデン基である。
【0026】
7ないし20個の炭素原子を有するフェニルアルキリデン基は、例えばベンジリデン基、2−フェニルエチリデン基または1−フェニル−2−ヘキシリデン基である。好ましくは、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキリデン基である。
炭素原子数5ないし8のシクロアルキレン基は二価の遊離原子価および少なくとも一個の環単位を有する飽和炭化水素基であり、そして例えばシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基またはシクロオクチレン基である。好ましくはシクロヘキシレン基である。
【0027】
炭素原子数7ないし8のビシクロアルキレン基は、例えばビシクロヘプチレン基またはビシクロオクチレン基である。
それぞれ未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されているフェニレン基またはナフチレン基は、例えば1,2−、1,3−もしくは1,4−フェニレン基、または1,2−、1,3−、1,4−、1,6−、1,7−、2,6−もしくは2,7−ナフチレン基である。好ましくは1,4−フェニレン基である。
【0028】
好ましくは1ないし3個、特に1または2個の分枝鎖状または非分枝鎖状のアルキル基を有する炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし8のシクロアルキリデン環は、例えばシクロペンチリデン基、メチルシクロペンチリデン基、ジメチルシクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、メチルシクロヘキシリデン基、ジメチルシクロヘキシリデン基、トリメチルシクロヘキシリデン基、第三ブチルシクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基またはシクロオクチリデン基である。好ましくは、シクロヘキシリデン基および第三ブチルシクロヘキシリデン基である。
【0029】
一、二または三価の金属カチオンは、好ましくはアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンまたはアルミニウムカチオンであって、例えばNa+、K+、Mg++、Ca++またはAl+++である。
デンドリマー性、オリゴマー性またはポリマー性炭素原子数4ないし100の炭化水素基は、例えばR. Mulhaupt等により、Angew. Chem., Int. Ed. 32 (9), 1306 (1993).に開示されているようなものである。
ハロゲン原子は、例えば塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。好ましくは塩素原子および臭素原子である。
フルオロ置換炭素原子数1ないし12のアルキル基は分枝鎖状または非分枝鎖状の基であって、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基またはペンタフルオロエチル基である。トリフルオロメチル基が好ましい。
【0030】
ヒドロキシル置換炭素原子数2ないし24のアルキル基は、好ましくは1ないし3個のヒドロキシル基、特に1または2個のヒドロキシル基を有する分枝鎖状または非分枝鎖状の基であって、例えばヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基、4−ヒドロキシペンチル基、3−ヒドロキシペンチル基、2−ヒドロキシペンチル基、6−ヒドロキシヘキシル基、5−ヒドロキシヘキシル基、4−ヒドロキシヘキシル基、3−ヒドロキシヘキシル基、2−ヒドロキシヘキシル基、7−ヒドロキシヘプチル基、6−ヒドロキシヘプチル基、5−ヒドロキシヘプチル基、4−ヒドロキシヘプチル基、3−ヒドロキシヘプチル基、2−ヒドロキシヘプチル基、8−ヒドロキシオクチル基、7−ヒドロキシオクチル基、6−ヒドロキシオクチル基、5−ヒドロキシオクチル基、4−ヒドロキシオクチル基、3−ヒドロキシオクチル基、2−ヒドロキシオクチル基、9−ヒドロキシノニル基、10−ヒドロキシデシル基、11−ヒドロキシウンデシル基、12−ヒドロキシドデシル基、13−ヒドロキシトリデシル基、14−ヒドロキシテトラデシル基、15−ヒドロキシペンタデシル基、16−ヒドロキシヘキサデシル基、17−ヒドロキシヘプタデシル基、18−ヒドロキシオクタデシル基、20−ヒドロキシエイコシル基または22−ヒドロキシドコシル基である。R44およびR45の好ましい定義は、ヒドロキシル置換炭素原子数2ないし20のアルキル基、特にヒドロキシル置換炭素原子数2ないし18のアルキル基、例えばヒドロキシル置換炭素原子数2ないし14のアルキル基である。R44およびR45の特に好ましい定義は、ヒドロキシル置換炭素原子数2ないし12のアルキル基、特にヒドロキシル置換炭素原子数2ないし8のアルキル基、例えばヒドロキシル置換炭素原子数2ないし4のアルキル基であり、例えば2−ヒドロキシエチル基である。
【0031】
44およびR45が、それらが結合している窒素原子と一緒になって、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されてれいるか、または酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された5、6または7員複素環である場合、例えば以下の基を意味する。
【化82】
Figure 0004880137
または
【化83】
Figure 0004880137
44およびR45またはR27は、好ましくはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、例えば
【化84】
Figure 0004880137
のような、酸素原子により中断された6員複素環を形成する。
【0032】
nが2である場合、R1はフェニレン基または−R6−X−R7−を表わし、R6およびR7はフェニレン基を表わし、Xは酸素原子または−NR14−を表わし、そしてR14は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす、式Iで表わされる化合物の製造方法は興味深い。
【0033】
同様に、R19、R20、R21、R22およびR23はそれぞれ互いに独立して水素原子、クロロ、ブロモ、フルオロ置換炭素原子数1ないし12のアルキル基;−CN、
【化85】
Figure 0004880137
−SOR46、−SO246、SO346、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数2ないし18のアルコキシ基;炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルコキシ基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;フェノキシ基、シクロヘキシル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルコキシ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし12のアルカノイル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルカノイル基;炭素原子数1ないし12のアルカノイルオキシ基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルカノイルオキシ基;炭素原子数1ないし12のアルカノイルアミノ基、シクロヘキシルカルボニル基、シクロヘキシカルボニルオキシ基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし4のアルキル置換ベンゾイル基;ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし4のアルキル置換ベンゾイルオキシ基;
【化86】
Figure 0004880137
または
【化87】
Figure 0004880137
を表わし、
24は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
25およびR26は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わすが、ただし基R25およびR26の少なくとも1個は水素原子を表わし、
27およびR28はそれぞれ互いに独立して、水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
29は水素原子を表わし、
30は水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし18のアルキル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;または酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断され、そして未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数7ないし18のフェニルアルキル基を表わし、
31は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
32は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルカノイル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルカノイル基;ジ(炭素原子数1ないし6のアルキル)ホスホネート基により置換された炭素原子数2ないし12のアルカノイル基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、
【化88】
Figure 0004880137
または
【化89】
Figure 0004880137
を表わし、
33は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
34は炭素原子数1ないし12のアルキレン基、炭素原子数2ないし8のアルキリデン基、炭素原子数7ないし12のフェニルアルキリデン基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキレン基またはフェニレン基を表わし、
35はヒドロキシ基、
【化90】
Figure 0004880137
または炭素原子数1ないし18のアルコキシ基を表わし、
36は酸素原子または−NH−を表わし、
37は炭素原子数1ないし8のアルキル基またはフェニル基を表わし、
42は水素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;または酸素原子もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数3ないし25のアルキル基を表わし、
43は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;または酸素原子もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数3ないし18のアルキル基を表わし、
44およびR45はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、ヒドロキシル置換炭素原子数2ないし18のアルキル基;酸素原子もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数3ないし18のアルキル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基または炭素原子数3ないし18のアルケニル基を表すか;あるいはR44およびR45はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、6員複素環を形成し、
46は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、そして
sは1または2である、式Iで表わされる化合物の製造方法は興味深い。
【0034】
nが1である場合、R1はナフチル基、フェナントリル基、チエニル基、ピリジル基、ジベンゾフリル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換カルバゾリル基;またはフルオレニル基を表わすか、あるいはR1は次式II
【化91】
Figure 0004880137
で表される基を表わし、
nが2である場合、R1はフェニレン基またはナフチレン基を表わし;
19、R20、R21、R22およびR23はそれぞれ互いに独立して水素原子、クロロ、ブロモ、フルオロ置換炭素原子数1ないし8のアルキル基;−CN、
【化92】
Figure 0004880137
ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、フェニル基、ベンゾイル基、ベンゾイルオキシ基または
【化93】
Figure 0004880137
を表わし、
29は水素原子を表わし、
30は水素原子、フェニル基または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
31は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
32は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルカノイル基またはベンゾイル基を表わし、そして
43は炭素原子数1ないし18のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、シクロヘキシル基;または酸素原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルキル基を表わし、そして
44およびR45はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし14のアルキル基、ヒドロキシル置換炭素原子数2ないし14のアルキル基;酸素原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルキル基、ベンジル基または炭素原子数3ないし12のアルケニル基を表す、式Iで表わされる化合物の製造方法は特に興味深い。
【0035】
同様に、R19は水素原子、ヒドロキシ基、ブロモ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、
20は水素原子、ブロモ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、
21は水素原子、ブロモ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基を表わし、
22は水素原子、ブロモ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わし、そして
23は水素原子、ヒドロキシ基、ブロモ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わす、式Iで表わされる化合物の製造方法は特に興味深い。
【0036】
更に、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ互いに独立して水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、炭素原子数1ないし12のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし18のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし18のアルカノイルアミノ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし18のアルカノイルオキシ基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし8のアルキル置換ベンゾイルオキシ基を表すか、あるいは更に、基R2およびR3、または基R3およびR4、または基R4およびR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、R4は付加的に−(CH2p−COR9または−(CH2qOHを表すか、あるいはR3およびR5が水素原子を表わす場合、R4は付加的に次式IV
【化94】
Figure 0004880137
で表される基を表わし、
8は炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし、
9はヒドロキシ基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基または
【化95】
Figure 0004880137
を表わし、
10およびR11はメチル基を表すか、それらが結合している炭素原子と一緒になって、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数5ないし8のシクロアルキリデン環を形成し;
12およびR13はそれぞれ互いに独立して水素原子または炭素原子数1ないし8のアルキル基を表わし、そして
qは2、3、4、5または6である、式Iで表わされる化合物の製造方法は特に興味深い。
【0037】
基R2、R3、R4およびR5の少なくとも2個が水素原子を表わす、式Iで表わされる化合物の製造方法は特に興味深い。
3およびR5が水素原子を表わす、式Iで表わされる化合物の製造方法もまた特に興味深い。
【0038】
基R2、R3、R4およびR5がそれぞれ互いに独立して水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基またはベンゾイルオキシ基を表わし、あるいは更に、基R2およびR3、または基R3およびR4、または基R4およびR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、R4は付加的に−(CH2p−COR9を表すか、あるいはR3およびR5が水素原子を表わす場合、R4は付加的に式IVで表される基を表わし、
9はヒドロキシ基または炭素原子数1ないし18のアルコキシ基を表わし、そして
10およびR11はメチル基を表すか、それらが結合している炭素原子と一緒になって炭素原子数5ないし8のシクロアルキリデン環を形成する、式Iで表わされる化合物の製造方法は特に興味深い。
【0039】
2は炭素原子数1ないし18のアルキル基またはシクロヘキシル基を表わし、R3は水素原子を表わし、R4は炭素原子数1ないし4のアルキル基、シクロヘキシル基、−(CH2p−COR9または式IVで表わされる基を表わし、R5は水素原子を表わし、R9は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、R10およびR11はそれらが結合している炭素原子と一緒になってシクロへキシリデン環を形成し、そしてpは2である、式Iで表わされる化合物の製造方法は特に興味深い。
【0040】
本発明による方法の好ましい反応条件は以下の通りである。
反応は、高められた温度で、特に20ないし200℃、特に20ないし150℃、例えば20なしい80℃の温度で、水性溶媒中で、所望によりわずかな圧力下で行われる。
好ましい水性溶媒は、例えば水性アルコール、水性ジメチルスルホキシド、水性スルホラン(sulfolane)、水性ジメチルホルムアミド、水性テトラヒドロフランまたは水性ジオキサンである。水性アルコールが特に好ましい。
特に好ましい水性アルコールは、炭素原子数1ないし12のアルコール、または酸素原子により中断された炭素原子数1ないし12のアルコールである。そのようなアルコールの例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、第三ブタノール、n−ペンタノール、グリコール、グリセロール、エチレングリコールまたはジエチレングリコールである。
【0041】
好ましい酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルホン酸またはカルボン酸である。塩酸が特に好ましい。
好ましいスルホン酸は、例えばメタンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸である。好ましいカルボン酸は、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、オキサル酸またはフタル酸である。
酸は、好ましくは式Vで表わされる化合物に関して、少なくとも等モル量で使用される。好ましくは、酸および式Vで表わされる化合物の間のモル比は4:1ないし1:1、特に2:1ないし1:1、例えば1.3:1ないし1:1である。
式Vで表わされる出発化合物は新規であり、例えば以下の新規方法により製造され得る。
【0042】
従って本発明は、次式V
【化96】
Figure 0004880137
(式中、一般記号は上記に定義された通りである。)で表される出発化合物の好ましい製造方法であって、次式VII
【化97】
Figure 0004880137
〔式中、R1およびnは上記に定義された通りであり、
2、R3、R’’4およびR5はそれぞれ互いに独立して水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルアミノ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイルオキシ基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイルオキシ基を表すか、あるいは更に、基R2およびR3、または基R3およびR’’4、または基R’’4およびR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、R’’4は付加的に−(CH2p−COR9または−(CH2qOHを表すか、あるいはR3およびR5が水素原子を表わす場合、R’’4は付加的に次式VIII
【化98】
Figure 0004880137
(式中、R1は上記にnが1である場合に関して定義された通りであり、R2、R10およびR11は上記に定義された通りである。)で表される基を表わし、
50は−OR51、−SR52
【化99】
Figure 0004880137
または
【化100】
Figure 0004880137
を表わし、
51は炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基を表わし、
52は炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基を表わし、
53およびR54はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;またはデンドリマー性、オリゴマー性もしくはポリマー性炭素原子数4ないし100の炭化水素基を表わし、
55は炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子により、もしくはイオウ原子により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基を表すか;あるいは次式IX
【化101】
Figure 0004880137
(式中、R1、R2、R3、R’’4、R5およびnは上記に定義された通りである。)で表される基を表わし、
56は未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数2ないし12のアルキレン基を表す。〕で表される化合物を、シアニド塩水溶液により変換することからなる方法にも関する。
【0043】
この方法のための好ましい反応条件は、以下の通りである。
反応は、高められた温度で、特に20ないし200℃、特に50ないし150℃、例えば80なしい130℃の温度で、溶媒中で、所望によりわずかな圧力下で行われる。
好ましいシアニド塩は、例えばシアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムのようなアルカリ金属シアニド塩である。
好ましい水性溶媒は、例えば水性ジメチルスルホキシド、水性スルホラン、水性ジメチルホルムアミド、水性テトラヒドロフランまたは水性ジオキサンである。水性スルホランが特に好ましい。
シアニド塩は、好ましくは式VIIで表わされる化合物に関して、少なくとも等モル量で使用される。好ましくは、シアニド塩および式VIIで表わされる化合物の間のモル比は20:1ないし1:1、特に10:1ないし1:1、例えば8:1ないし1:1である。
【0044】
50は−OR51、−SR52
【化102】
Figure 0004880137
または
【化103】
Figure 0004880137
を表わし、
51は炭素原子数1ないし12のアルキル基;酸素原子により中断された炭素原子数2ないし12のアルキル基;ベンジル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基またはフェニル基を表わし、
52は炭素原子数1ないし12のアルキル基;酸素原子により中断された炭素原子数2ないし12のアルキル基;ベンジル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基またはフェニル基を表わし、
53およびR54はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基;酸素原子により中断された炭素原子数2ないし12のアルキル基;ベンジル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、またはデンドリマー性、オリゴマー性もしくはポリマー性炭素原子数4ないし50の炭化水素基を表わし、
55は炭素原子数1ないし12のアルキル基;酸素原子により中断された炭素原子数2ないし12のアルキル基;ベンジル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、フェニル基、または次式IX
【化104】
Figure 0004880137
(式中、R1、R2、R3、R’’4、R5およびnは上記に定義された通りである。)で表される基を表わし、そして
56は炭素原子数2ないし8のアルキレン基を表す、式Vで表わされる化合物の製造方法は好ましい。
【0045】
50は、
【化105】
Figure 0004880137
または
【化106】
Figure 0004880137
を表わし、
53およびR54はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、またはデンドリマー性炭素原子数4ないし30の炭化水素基を表わし、
55は炭素原子数1ないし12のアルキル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、フェニル基、または次式IX
【化107】
Figure 0004880137
(式中、R1、R2、R3、R’’4、R5およびnは上記に定義された通りである。)で表される基を表わし、そして
56は炭素原子数4ないし8のアルキレン基を表す、式Vで表わされる化合物の製造方法は特に好ましい。
【0046】
50
【化108】
Figure 0004880137
または
【化109】
Figure 0004880137
を表わし、
53およびR54はそれぞれ互いに独立して炭素原子数1ないし12のアルキル基、ベンジル基、またはデンドリマー性炭素原子数4ないし30の炭化水素基を表わし、そして
56は炭素原子数4ないし6のアルキレン基を表す、式Vで表わされる化合物の製造方法は特に興味深い。
【0047】
式VIIで表わされる化合物は公知であるか、または例えばWO-A-99/67232号の実施例1a、2aおよび3aに開示されているもののような、それ自身知られている方法により得ることができる。
式Iで表わされる化合物も、式VIIで表わされる化合物から出発して、いわゆるワン−ポットプロセスで製造され得る。その方法において、式Vで表わされる化合物は、単離されることなくその場で製造され、酸の存在下、水性溶媒中で更に加水分解される。
【0048】
従って、本発明は、次式I
【化110】
Figure 0004880137
(式中、一般記号は上記に定義された通りである。)で表される化合物の製造方法であって、次式VII
【化111】
Figure 0004880137
(式中、一般記号は上記に定義された通りである。)で表される化合物を、シアニド塩水溶液により変換して、次式V
【化112】
Figure 0004880137
(式中、一般記号は上記に定義された通りである。)で表される化合物を形成して、次いで単離されることなく、式Vで表される化合物を酸の存在下、水性溶媒中で加水分解することからなる方法にも関する。
【0049】
本発明によるワン−ポットプロセスに関する一般記号の定義は、前記された本発明の他の方法に関するものと同一である。
ワン−ポットプロセスの好ましい反応パラメーターは、既に詳細に記載されている二段階プロセスに関するものに相当する。
【0050】
本発明はまた、次式V
【化113】
Figure 0004880137
〔式中、nが1である場合、R1はそれぞれ未置換の、またはフッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基により、もしくはベンゾイルオキシ基により置換されたナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ベンゾフリル基、イソベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノクサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基またはフェノキサジニル基を表すか、あるいはR1は次式IIまたはIII
【化114】
Figure 0004880137
で表される基を表わし、
nが2である場合、R1はそれぞれ未置換の、または炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくはフッ素原子により置換されたフェニレン基またはナフチレン基を表すか、あるいは−R6−X−R7−を表わし、
2、R3、R’4およびR5はそれぞれ互いに独立して水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイルアミノ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイルオキシ基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイルオキシ基を表すか、あるいは更に、基R2およびR3、または基R3およびR’4、または基R’4およびR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になってベンゾ環を形成し、R’4は付加的に−(CH2p−COR9または−(CH2qOHを表すか、あるいはR3およびR5が水素原子を表わす場合、R’4は付加的に次式VI
【化115】
Figure 0004880137
(式中、R1は、nが1である場合に関して上記で定義された通りである。)で表わされる基を表わし、
6およびR7はそれぞれ互いに独立して、各々未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたフェニレン基またはナフチレン基を表わし、R8は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表わし、
9はヒドロキシ基、
【化116】
Figure 0004880137
炭素原子数1ないし18のアルコキシ基または
【化117】
Figure 0004880137
を表わし、
10およびR11はそれぞれ互いに独立して水素原子、CF3、炭素原子数1ないし12のアルキル基またはフェニル基を表わすか、あるいはR10およびR11はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基1ないし3個により置換された炭素原子数5ないし8のシクロアルキリデン環を形成し、
12およびR13はそれぞれ互いに独立して水素原子または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
14は水素原子または炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし、
19、R20、R21、R22およびR23はそれぞれ互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、フルオロ置換炭素原子数1ないし12のアルキル基;−CN、
【化118】
Figure 0004880137
−SOR46、−SO246、SO346、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;炭素原子数1ないし25のアルコキシ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルコキシ基;炭素原子数1ないし25のアルキルチオ基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルコキシ基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェノキシ基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルコキシ基;ジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし25のアルカノイル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイル基;炭素原子数1ないし25のアルカノイルオキシ基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイルオキシ基;炭素原子数1ないし25のアルカノイルアミノ基、炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニル基、炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイル基;ベンゾイルオキシ基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイルオキシ基;
【化119】
Figure 0004880137
または
【化120】
Figure 0004880137
を表わし、
24は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、または未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基を表わし、
25およびR26は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基またはフェニル基を表わすが、ただし基R25およびR26の少なくとも1個は水素原子を表わし、R27およびR28はそれぞれ互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基またはフェニル基を表わし、
29は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
30は水素原子、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;炭素原子数1ないし25のアルキル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし25のアルキル基;未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;または酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断され、そして未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1ないし3個により置換された炭素原子数7ないし25のフェニルアルキル基を表わし、
31は水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
32は水素原子、炭素原子数1ないし25のアルカノイル基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルカノイル基;ジ(炭素原子数1ないし6のアルキル)ホスホネート基により置換された炭素原子数2ないし25のアルカノイル基;炭素原子数6ないし9のシクロアルキルカルボニル基、テノイル基、フロイル基、ベンゾイル基または炭素原子数1ないし12のアルキル置換ベンゾイル基;
【化121】
Figure 0004880137
または
【化122】
Figure 0004880137
を表わし、
33は水素原子または炭素原子数1ないし8のアルキル基を表わし、
34は直接結合、炭素原子数1ないし18のアルキレン基;酸素原子、イオウ原子により、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数2ないし18のアルキレン基;炭素原子数2ないし20のアルキリデン基、炭素原子数7ないし20のフェニルアルキリデン基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキレン基、炭素原子数7ないし8のビシクロアルキレン基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニレン基、
【化123】
Figure 0004880137
または
【化124】
Figure 0004880137
を表わし、
35はヒドロキシ基、
【化125】
Figure 0004880137
炭素原子数1ないし18のアルコキシ基または
【化126】
Figure 0004880137
を表わし、
36は酸素原子、−NH−または
【化127】
Figure 0004880137
を表わし、
37は炭素原子数1ないし18のアルキル基またはフェニル基を表わし、
42は水素原子、ヒドロキシ基、
【化128】
Figure 0004880137
炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;または酸素原子、イオウ原子もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルキル基を表わし、
43は炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換フェニル基;未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;または酸素原子、イオウ原子、もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルキル基を表わし、
44およびR45はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、ヒドロキシル置換炭素原子数2ないし24のアルキル基;酸素原子、イオウ原子もしくは>N−R8により中断された炭素原子数3ないし25のアルキル基;未置換の、もしくはフェニル環上で炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;または炭素原子数3ないし24のアルケニル基を表すか;あるいはR44およびR45はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、未置換の、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されているか、または酸素原子、イオウ原子もしくは>N−R8により中断された5、6または7員複素環を形成し、
46は水素原子または炭素原子数1ないし25のアルキル基を表わし、
Mはr価の金属カチオンを表わし、
Xは直接結合、酸素原子、イオウ原子または−NR14−を表わし、
nは1または2であり、
pは0、1または2であり、
qは1、2、3、4、5または6であり、
rは1、2または3であり、そして
sは0、1または2であるが、ただし、R2、R3、R5、R19、R20、R21、R22およびR23が水素原子を表わす場合、R’4はメチルチオ基を表わさない。〕で表される新規化合物にも関する。
【0051】
式Vで表わされる新規化合物に関する好ましい一般記号は、本発明の式Iで表わされる化合物の製造方法に関して前記された好ましい一般記号に相当する。
式Iで表わされる化合物は、酸化、熱または光に誘導された分解に対して有機材料を安定化するために適当である。特に注目すべき点は、有機材料の安定化におけるそれらの酸化防止剤としての優秀な作用である。
【0052】
そのような材料の例を以下に示す。
1.モノオレフィンおよびジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリイソプレンまたはポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えばシクロペンテンまたはノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(所望に架橋されることができる)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度および超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)および(ULDPE)。
【0053】
ポリオレフィン、すなわち前段落において例示されたモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレンおよびポリプロピレンは、異なった、および特に以下の方法によって製造されることができる。
a)ラジカル重合(通常、高圧下および高温で)。
b)通常一種または一種より多くの周期表のIVb、Vb、VIbまたはVIII群の金属原子を含む触媒を使用する触媒重合。これらの金属原子は通常1個または1個より多くの、代表的にはπ−またはσ−配位され得るオキシド、ハライド、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニルおよび/またはアリールのような配位子を有する。これらの金属錯体は遊離状態であり得るか、あるいは代表的には活性化塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナまたは酸化ケイ素のような基材上に固定され得る。これらの触媒は重合媒体中に可溶または不溶であり得る。触媒は重合において単独で使用されることができ、または代表的には金属アルキル、金属ヒドライド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシドまたは金属アルキルオキサンのようなさらなる活性化剤が使用されることができ、該金属原子は周期表のIa、IIaおよび/またはIIIa群の元素である。活性化剤はさらなるエステル、エーテル、アミンまたはシリルエーテル基を用いて都合よく変性され得る。これらの触媒系は通常、フィリップス(Phillips)、スタンダード オイル インディアナ(Standard Oil Indiana)、チグラー(−ナッタ)(Ziegler(-Natta))、TNZ(デュポン(DuPont))、メタロセンまたはシングルサイト触媒(single site catalyst)(SSC)と命名される。
【0054】
2.1)に記載されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物(例えばPP/HDPE、PP/LDPE)および異なるタイプのポリエチレンの混合物(例えばLDPE/HDPE)。
【0055】
3.モノオレフィンおよびジオレフィンの相互または他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)およびそれらと低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマーおよびそれらと一酸化炭素とのコポリマーまたはエチレン/アクリル酸コポリマーおよびそれらの塩(アイオノマー)並びにエチレンとプロピレンおよびヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデン−ノルボルネンのようなジエンとのターポリマー、
およびそのようなコポリマー相互および1)に記載されたポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAAおよび交互またはランダムポリアルキレン/一酸化炭素コポリマーおよびそれらと例えばポリアミドのような他のポリマーとの混合物。
【0056】
4.炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ないし9)であって、それらの水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含むもの、およびポリアルキレンおよび澱粉の混合物。
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0057】
6.スチレンまたはα−メチルスチレンとジエンまたはアクリル誘導体とのコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート、
スチレンコポリマーおよび他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマーまたはエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高衝撃強度性の混合物、および
スチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンまたはスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンのようなスチレンのブロックコポリマー。
【0058】
7.スチレンまたはα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン−スチレンまたはポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン、
ポリブタジエンにスチレンおよびアクリロニトリル(またはメタアクリロニトリル)、
ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリルおよびメチルメタクリレート、
ポリブタジエンにスチレンおよび無水マレイン酸、
ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリルおよび無水マレイン酸またはマレイミド、
ポリブタジエンにスチレンおよびマレイミド、
ポリブタジエンにスチレンおよびアルキルアクリレートまたはメタクリレート、エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレンおよびアクリロニトリル、
ポリアルキルアクリレートまたはポリアルキルメタクリレートにスチレンおよびアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレンおよびアクリロニトリル、並びに6)に列挙されたコポリマーとのそれらの混合物、例えば、ABS、MBS、ASAまたはAESポリマーとして知られているコポリマー混合物。
【0059】
8.ハロゲン含有ポリマー、例えばポリクロロプレン、塩素化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩素化および臭素化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩素化またはスルホ塩素化ポリエチレン、エチレンおよび塩素化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリン ホモ−およびコポリマー、特にハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、並びにそれらのコポリマー、例えば塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニルまたは塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマー。
【0060】
9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマーならびにポリアクリレートおよびポリメタクリレートのようなそれらの誘導体、
ブチルアクリレートで耐衝撃変性された(impact-modified)ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリロニトリル。
10.9)に記載されたモノマーの相互または他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレートまたはアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマーまたはアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0061】
11.不飽和アルコールおよびアミンから誘導されたポリマーまたはアシル誘導体またはそれらのアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラル、ポリアリルフタレートまたはポリアリルメラミン、
並びに1)に記載されたオレフィンとのそれらのコポリマー。
12.ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドのような環式エーテルのホモポリマーおよびコポリマーまたはそれらのビスグリシジルエーテルとのコポリマー。
【0062】
13.ポリオキシメチレンのようなポリアセタールおよびコモノマーとしてエチレンオキシドを含むそれらのポリオキシメチレン、
熱可塑性ポリウレタン、アクリレートまたはMBSで変性されたポリアセタール。
14.ポリフェニレンオキシドおよびスルフィド、およびポリフェニレンオキシドとスチレンポリマーまたはポリアミドとの混合物。
15.一方の成分としてヒドロキシル末端基で終了されたポリエーテル、ポリエステルまたはポリブタジエン、および他方の成分として脂肪族または芳香族ポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、並びにそれらの前駆物質。
【0063】
16.ジアミン並びにジカルボン酸および/またはアミノカルボン酸または対応するラクタムから誘導されたポリアミドおよびコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミンおよびアジピン酸から出発した芳香族ポリアミド、
ヘキサメチレンジアミンおよびイソフタル酸または/およびテレフタル酸から変性剤としてエラストマーを用いてまたは用いずに製造されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレンイソフタルアミド、およびまた
上記されたポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマーまたは化学結合もしくはグラフトされたエラストマー、または
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー、並びに
EPDMまたはABSで変性されたポリアミドまたはコポリアミド、および
加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0064】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントインおよびポリベンズイミダゾール。
18.ジカルボン酸並びにジオールおよび/またはヒドロキシカルボン酸または対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレートおよびポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル末端基で終了されたポリエーテルから誘導されたブロックコポリエーテルエステル、およびまた
ポリカーボネートまたはMBSで変性されたポリエステル。
【0065】
19.ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート。
20.ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよびポリエーテルケトン。
21.一方の成分としてアルデヒド、および他方の成分としてフェノール、尿素およびメラミンから誘導された架橋ポリマー、例えばフェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂およびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂。
22.乾燥および非乾燥アルキド樹脂。
23.飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコールおよび架橋剤としてのビニル化合物とのコポリエステルから誘導された不飽和ポリエステル樹脂、およびまた低燃焼性のそれらのハロゲン含有変性物。
【0066】
24.置換されたアクリレートから誘導された架橋可能なアクリル樹脂、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレートまたはポリエステルアクリレート。
25.メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアナート、イソシアヌレート、ポリイソシアナートまたはエポキシ樹脂で架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂およびアクリレート樹脂。
26.脂肪族、環式脂肪族、複素環式または芳香族グリシジル化合物から誘導された架橋エポキシ樹脂、例えばビスフェノールAおよびビスフェノールFのジグリシジルエーテルの生成物であって、無水物またはアミンのような慣用の硬化剤と、促進剤を用いてまたは用いずに架橋されたもの。
【0067】
27.セルロース、ゴム、ゼラチンのような天然ポリマーおよび化学変性されたそれらの同質誘導体、例えば酢酸セルロース、セルロースプロピオネートおよびセルロースブチレート、またはメチルセルロースのようなセルロースエーテル、並びにロジンおよびそれらの誘導体。
28.上記されたポリマーのブレンド(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDMまたはABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6およびコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABSまたはPBT/PET/PC。
【0068】
29.天然起源および合成有機材料であって、純粋なモノマー性化合物またはそのような化合物の混合物、例えば鉱物油、動物および植物脂肪、油およびワックス、または合成エステル(例えばフタレート、アジペート、ホスフェートまたはトリメリテート)をベースとした油、脂肪およびワックス、および代表的には紡糸組成物として使用される合成エステルと鉱物油とのあらゆる重量比における混合物、並びにそのような材料の水性乳濁液。
30.天然または合成ゴムの水性乳濁液、例えば天然ラテックスまたはカルボキシル化スチレン/ブタジエンコポリマーのラテックス。
【0069】
従って、本発明の更なる目的は、a)酸化、熱または光に誘導された分解を受け易い有機材料、およびb)式Vで表される化合物の少なくとも一種からなる組成物である。
好ましい有機材料は、天然、半合成または好ましくは合成ポリマーである。
特に好ましい有機材料は、合成ポリマーであり、最も好ましくは熱可塑性ポリマーである。特に好ましい有機材料は、ポリアセタール、ポリプロピレンもしくはポリエチレンのようなポリオレフィン、ポリエーテル/ポリウレタン、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリカーボネートまたは加硫物である。
【0070】
特別に言及すべき点は、特に熱可塑性プラスチックの加工の間に起こる熱の作用下における、酸化または熱分解に対する式Iで表わされる新規化合物の効力である。従って、本発明の式Iで表わされる化合物は、加工安定剤としての使用に、見事に適している。
式Iで表わされる化合物は、好ましくは、安定化されるべき有機材料の重量に基づき、0.0005ないし10%、好ましくは0.001ないし2%、代表的には0.01ないし2%の濃度で、上記材料に添加される。
式Iで表わされる化合物からなることに加えて、本発明の組成物は、代表的には以下に示されるような更なる補助安定剤を含んでよい。
【0071】
1.酸化防止剤
1.1.アルキル化モノフェノール、例えば、
2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖または側鎖において分枝鎖であるノニルフェノール、例えば、2,6−ジノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノールおよびそれらの混合物。
1.2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、
2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0072】
1.3.ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば、
2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジ−フェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
1.4.トコフェロール、例えば、
α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールおよびそれらの混合物(ビタミンE)。
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、
2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0073】
1.6.アルキリデンビスフェノール、例えば、
2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0074】
1.7.O−、N−およびS−ベンジル化合物、例えば、
3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、
ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、
1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0075】
1.10.トリアジン化合物、例えば、
2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
1.11.ベンジルホスホネート、例えば、
ジメチル2,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩。
【0076】
1.12.アシルアミノフェノール、例えば、
4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、N−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチル。
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン、3,9−ビス[2{3(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキソスピロ[5.5]ウンデカン。
【0077】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0078】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、
N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤル(Uniroyal)社によって供給される登録商標ナウガードXL−1(Naugard XL-1))。
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0079】
1.19.アミン系酸化防止剤、例えば、
N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−およびジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−およびジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−およびジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジ−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール。
【0080】
2.UV吸収剤および光安定剤
2.1.2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第二ブチル−5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾル−2−イルフェノール]、2−[3’−第三ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、次式[R−CH2CH2−COOCH2CH2−]2−[式中、Rは3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾル−2−イルフェニル基を表す。]で表されるもの、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0081】
2.2.2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、
4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシおよび2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
2.3.置換および未置換安息香酸のエステル、例えば、
4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0082】
2.4.アクリレート、例えば、
エチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル α−カルボメトキシシンナメート、メチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチル α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメートおよびN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン。
2.5.ニッケル化合物、例えば、
2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1または1:2錯体であって、n−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシルジエタノールアミンのようなさらなる配位子を伴うまたは伴わないもの、
ニッケルジブチルジチオカルバメート、
4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステルのニッケル塩、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのようなケトキシムのニッケル錯体、
1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体であって、さらなる配位子を伴うまたは伴わないもの。
【0083】
2.6.立体障害アミン、例えば、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル) n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンおよびスクシン酸の縮合生成物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖または環式縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖または環式縮合生成物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合生成物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エテンおよび2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合生成物(CAS Reg. No. [136504-96-6])、1,6−ヘキサンジアミンおよび2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンならびにN,N−ジブチルアミンおよび4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合生成物(CAS Reg. No. [192268-64-7])、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンおよびエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレン−マロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィン−コポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジンまたは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物。
【0084】
2.7.オキサミド、例えば、
4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド、およびその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、o−およびp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物、およびo−およびp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0085】
2.8.2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0086】
3.金属奪活剤、例えば、
N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0087】
4.ホスフィットおよびホスホナイト、例えば、
トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリスリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトール、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリスリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−第三ブチル−フェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィレン。
【0088】
5.ヒドロキシルアミン、例えば、
N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
6.ニトロン、例えば、
N−ベンジル−α−フェニル−ニトロン、N−エチル−α−メチル−ニトロン、N−オクチル−α−ヘプチル−ニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシル−ニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシル−ニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシル−ニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシル−ニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシル−ニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシル−ニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシル−ニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシル−ニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0089】
7.チオ相乗剤、例えば、
ジラウリルチオジプロピオネートまたはジステアリルチオジプロピネート。
8.過酸化物捕捉剤、例えば、
β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチルまたはトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾールまたは2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリスリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
9.ポリアミド安定剤、例えば、
ヨウ化物および/またはリン化合物との組合せによる銅塩ならびに二価のマンガン塩。
【0090】
10.塩基性補助安定剤、例えば、
メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレートおよびカリウムパルミテート、アンチモンピロカテコレートまたは亜鉛ピロカテコレート。
11.核剤、例えば、
タルク、二酸化チタン、酸化マグネシウムのような金属酸化物、ホスフェート、カーボネートまたはスルフェートであって、好ましくはアルカリ土類金属のもののような無機材料、
モノ−またはポリカルボン酸およびそれらの塩、例えば、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、ナトリウムスクシネートまたはナトリウムベンゾエート、イオン性コポリマー(“アイオノマー”)のようなポリマー性化合物のような有機化合物。特に好ましくは、1,3:2,4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトールおよび1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトールである。
【0091】
12.充填剤および強化剤、例えば、
炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラス球、アスベスト、タルク、カオリン、雲母、バリウムスルフェート、金属オキシドおよびヒドロキシド、カーボンブラック、グラファイト、木粉および他の天然生成物の粉末または繊維、合成繊維。
13.その他の添加剤、例えば、
可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、流動添加剤、触媒、流れ調整剤、蛍光増白剤、難燃剤、帯電防止剤および発泡剤。
【0092】
14.ベンゾフラノンおよびインドリノン、例えば、
米国特許 U.S.4,325,863 号、米国特許 U.S.4,338,244 号、米国特許 U.S.5,175,312 号、米国特許 U.S.5,216,052 号、米国特許 U.S.5,252,643 号、独国特許 DE-A-4316611 号、独国特許 DE-A-4316622 号、独国特許 DE-A-4316876 号、欧州特許 EP-A-0589839 号もしくは欧州特許 EP-A-0591102 号に記載されているもの、あるいは3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ第三ブチル−ベンゾフラン−2−オン。
【0093】
補助安定剤は代表的に、安定化されるべき材料の全重量に基づいて0.01ないし10%の濃度で使用される。
式Vで表される新規化合物は特にフェノール系酸化防止剤、光安定剤および/または加工安定剤と一緒に使用され得る。
他の好ましい組成物は、式Iで表わされる化合物に加えて、有機ホスフィットまたはホスホナイト型の化合物からなる。
例えばタルク、炭酸カルシウム、雲母またはカオリンのような充填剤および強化剤(上記リストの12項)は、例えば安定化されるべきポリオレフィンの全重量に基づき0.01ないし40%の濃度でポリオレフィンに添加される。
例えば金属ヒドロキシド、特に水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムのような充填剤および強化剤(上記リストの12項)は、例えば安定化されるべきポリオレフィンの全重量に基づき0.01ないし60%の濃度でポリオレフィンに添加される。
【0094】
充填剤としてのカーボンブラックは、安定化されるべきポリオレフィンの全重量に基づき0.01ないし5%の濃度でポリオレフィンに有利に添加される。
強化剤としてのガラス繊維は、安定化されるべきポリオレフィンの全重量に基づき0.01ないし20%の濃度でポリオレフィンに有利に添加される。
本発明の組成物における更なる安定剤として、例えばステアリン酸カルシウムのような高級脂肪酸のアルカリ土類金属塩、乳酸カルシウムおよび/またはステアロイル−2−乳酸カルシウムも興味深い。
【0095】
例えばポリオレフィンのようなポリマー有機材料を、相当する成形品に加工するための慣用の安定剤組成物の組み合わせとしては、フェノール系酸化防止剤と有機ホスフィットまたはホスホナイトに基づく第二の酸化防止剤の組み合わせが推薦される。しかしながら、基材および加工プロセスに依存して、多くのポリオレフィン加工者は、約280℃以上の高温範囲で加工作業をしなければならない。式Vで表わされる加工安定剤の添加は、高温での用途に、特に300℃以上の温度範囲において、特に適当である。例えばHDポリエチレンをベースとする技術的材料および成形品、例えばパイプおよびそれらの技術的変形部(取付部品)は、より高い生産量およびより低い不合格品を伴って製造され得る。式Vで表わされる化合物の更なる利点はまた、それらは非常に少量で使用され得、慣用の安定剤混合物と比較して、全酸化防止剤濃度の減少を導く。例えば式Iで表わされる化合物を低濃度で使用することは、例えばポリオレフィンにおいて、全安定剤濃度を約三分の一減少させ、同時に経済的な利点をもたらす。
【0096】
式Vで表わされる化合物および他の任意の添加剤は、例えば成形品へと造型する前または間に、あるいは有機ポリマー材料を該化合物の溶液または分散液でコートし、続いて溶媒を蒸発させることにより、公知の方法により有機ポリマー材料中に混入される。式Vで表わされる化合物は、これらの化合物を代表的には例えば2.5ないし25重量%の濃度で含むマスターバッチの形態で、安定化されるべき材料に添加され得る。
式Vで表わされる化合物は重合の間または前、あるいは架橋の前に添加されてもよい。
これに関して、特に注目すべき点は、式Vで表わされる新規化合物が変色、特に例えばポリウレタンフォームの製造におけるいわゆるピンク汚染を抑制するという驚くべき特徴である。
【0097】
式Vで表わされる化合物および適用可能な更なる添加剤は、純粋な形態で、またはワックス、オイルもしくはポリマー中にカプセル化されて、安定化されるべき材料中に混入され得る。
式Vで表わされる化合物および適用可能な更なる添加剤は、安定されるべきポリマーに噴霧されてもよい。それらはまた、他の添加剤(例えば、上記された慣用の添加剤)やその溶解物を希釈するためにも使用され得るので、安定されるべきポリマー上に他の添加剤と一緒に噴霧することができる。重合触媒の失活の間に噴霧することによる用途が特に有利であり、その場合、噴霧は失活のために使用された蒸気により都合良く行われる。
【0098】
上記方法で安定化された材料は、非常に広義の様々な形態で、例えばフィルム、繊維、テープ、成形材料または異形材の形態で、あるいは表面コーティング、特に粉末コーティング、接着剤またはセメントのためのバインダーとして使用され得る。
上記方法で安定化されたポリオレフィンは、同様に、非常に広義の様々な形態で、特に、例えば液体または気体のためのパイプのような、抽出媒体と永続的に接触している厚層ポリオレフィン成形品、フィルム、繊維、ジオメンブラン、テープ、異形材またはタンクの形態で使用され得る。
好ましい厚層ポリオレフィン成形品は、1ないし50mm、特に1ないし30mm、例えば2ないし10mmの層厚を有する。
【0099】
従って、本発明の好ましい態様は、酸化、熱または光により誘導された分解に対する有機材料のための安定剤として式Vで表わされる化合物を使用することである。
また本発明は、式Vで表わされる化合物の少なくとも一種を有機材料に混入すること、または塗布することからなる、有機材料の酸化、熱または光により誘導された分解に対する安定化方法にも関する。
また本発明は、好ましくは潤滑剤、圧媒液および金属工作液の系列の機能液、ならびにまた4−ストローク、オットー、2−ストローク、ディーゼル、ワンケルおよびオービタル型の動力エンジンの燃料、ならびに式Vで表わされる化合物の少なくとも一種からなる組成物にも関する。
【0100】
式Vで表わされる化合物は、好ましくは多機能性安定剤として、すなわちそれらは抗酸化、摩擦減少、極圧保護および磨耗保護作用ならびに抗腐蝕特性と組み合わされて、潤滑剤および燃料において使用され得る。
好ましい潤滑剤および燃料ならびに関連製品は、エンジンオイル、タービンオイル、ギアオイル、圧媒液、ディーゼルまたはオットー燃料、金属工作液および潤滑グリースである。
特に好ましい潤滑剤は、鉱物油、合成油またはそれの混合物である。
それ自体知られている製品は、潤滑剤、圧媒液および金属工作液の系列からの機能液として使用される。
【0101】
考察されている潤滑剤および圧媒液は、当業者によく知られているものであり、そして例えば、Dieter Klamann, "Schmierstoffe und verwandte Produkte"[潤滑剤および関連製品](Verlag Chemie, Weinheim, 1982)、Schewe-Kobek, "Das Schmiermittel-Taschenbuch"[潤滑剤ハンドブック](Dr. Alfred Huthig-Verlag, Heidelberg, 1974)、ならびに"Ullmanns Enzyklopadie der technischen Chemie"[ウルマン工業化学百科辞典], 第13巻, 第85-94ページ(Verlag Chemie, Weinheim, 1977)のような関連専門文献で記述されている。
潤滑剤は特に、例えば鉱物油をベースとしたオイルとグリースである。オイルが好ましい。
【0102】
使用され得る潤滑剤の更なる群は、植物または動物油、グリース、獣脂およびワックスまたはそれらのもう一種との混合物、あるいは上記鉱物または合成油との混合物である。
植物および動物油、グリース、獣脂およびワックスは、例えば、パーム種油、パーム油、オリーブ油、菜種油、亜麻仁油、塊茎油、大豆油、綿実油、向日葵油、かぼちゃ種油、ココナツ油、トウモロコシ油、ヒマシ油、ツリーナッツ(tree nut)油およびそれらの混合物、魚油、屠殺された動物から入手される牛脂、手足油および骨油のような獣脂、ならびにそれらの変性され、エポキシ化され、そしてスルホキシ化された形態、例えばエポキシ化大豆油である。
鉱物油は特に、炭化水素化合物をベースとする。
【0103】
合成潤滑剤の例は、脂肪族または芳香族カルボキシエステル、ポリマー性エステル、ポリアルキレンオキシド、リン酸エステル、ポリ−α−オレフィンまたはシリコーン、
例えばセバシン酸ジオクチルまたはアジピン酸ジノニルのような、二価の酸と一価アルコールとのジエステル、例えばトリペラルゴン酸トリメチロールプロパン、トリカプリル酸トリメチロールプロパンまたはそれらの混合物のような、トリメチロールプロパンと一価酸との、またはそのような酸の混合物とのトリエステル、例えばテトラカプリル酸ペンタエリスリトールのような、ペンタエリトリトールと一価酸との、またはそのような酸の混合物とのテトラエステル、あるいは一価および二価酸と多価アルコールの錯エステル、例えばトリメチロールプロパンとカプリル酸およびセバシン酸との錯エステル、あるいはそれらの混合物である。鉱物油は別として、例えばポリ−α−オレフィン、エステルをベースとする潤滑剤、ホスフェート、グリコール、ポリグリコールおよびポリアルキレングリコールならびにそれらの水との混合物が特に適当である。
【0104】
金属工作液および圧媒液は、潤滑剤に関して上記されたものと同じ物質をベースにして製造され得、そのような液はしばしば、そのような物質の水またはその他の液体における乳濁液である。
本発明による潤滑剤および燃料組成物は、例えば内燃機関において、例えばオットー、ディーゼル、2サイクル、ワンケルまたはオービタル型のエンジンを装備している、動力化された乗り物において使用される。
式Vで表わされる化合物は、潤滑剤および燃料、金属工作液および圧媒液に易溶性であり、従って、潤滑剤および燃料、金属工作液および圧媒液のための添加剤として特に適当である。
潤滑剤における添加剤として、式Vで表わされる化合物はわずか少量でも有効である。それらは有利に、それぞれ潤滑剤を基準として0.01ないし5重量%の量で、好ましくは0.05ないし3重量%の量で、そして非常に特には0.1ないし2重量%の量で潤滑剤に混合される。
【0105】
式Vで表わされる化合物は、それ自体知られている方法で、潤滑剤と燃料に混入されてもよい。式Vで表わされる化合物は、例えば油に易溶性である。また、いわゆるマスターバッチを製造することも可能であり、使用の目的により適切な潤滑剤または燃料で希釈され、使用に適する濃度とされ得る。そのような場合、1重量%より高い濃度が可能である。
潤滑剤および燃料、金属工作液および圧媒液は、更にそれらの基礎特性を改良するために添加される他の添加剤を追加的に含み得、そのような添加剤には、更なる酸化防止剤、金属奪活剤、錆抑制剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、分散剤、洗浄剤、摩擦係数減少剤、更なる極圧添加剤および耐摩耗添加剤を含む。そのような更なる添加剤は、0.01ないし5重量%の量で有利に加えられる。
【0106】
そのような化合物の多くは、例えば上記リストの“1.酸化防止剤”、特に1.1ないし1.19項に見出され得る。加えて、更なる添加剤は、以下の例により示される。
更なる酸化防止剤に関する例は以下のものである、
脂肪族および芳香族ホスフィット、チオジプロピオン酸またはチオジ酢酸のエステル、あるいはジチオカルバミン酸またはジチオリン酸の塩、2,2,12,12−テトラメチル−5,9−ジヒドロキシ−3,7,11−トリチアトリデカンおよび2,2,15,15−テトラメチル−5,12−ジヒドロキシ−3,7,10,14−テトラチアヘキサデカン。
【0107】
例えば銅のための金属奪活剤は以下のものである、
a) ベンゾトリアゾールおよびそれらの誘導体、例えば
2−メルカプトベンゾトリアゾール、2,5−ジメルカプトベンゾトリアゾール、4−または5−アルキルベンゾトリアゾール(例えば、トルトリアゾール)およびそれらの誘導体、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾトリアゾール、5,5’−メチレンビスベンゾトリアゾール;ベンゾトリアゾールまたはトルトリアゾールのマンニッヒ塩基、例えば1−[ジ(2−エチルヘキシル)アミノメチル]トルトリアゾールおよび1−[ジ(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール;アルコキシアルキルベンゾトリアゾール、例えば1−(ノニルオキシメチル)ベンゾトリアゾール、1−(1−ブトキシエチル)ベンゾトリアゾールおよび1−(1−シクロヘキシルオキシブチル)トルトリアゾール。
b) 1,2,4−トリアゾールおよびそれらの誘導体、例えば
3−アルキル(またはアリール)−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾールのマンニッヒ塩基、例えば1−[ジ(2−エチルヘキシル)アミノメチル]−1,2,4−トリアゾール;アルコキシアルキル−1,2,4−トリアゾール、例えば1−(1−ブトキシエチル)−1,2,4−トリアゾール;アシル化3−アミノ−1,2,4−トリアゾール。
【0108】
c) イミダゾール誘導体、例えば
4,4’−メチレンビス(2−ウンデシル−5−メチル)イミダゾールおよびビス[(N−メチル)イミダゾル−2−イル]カルビノールオクチルエーテル。
d) 硫黄原子含有複素環化合物、例えば
2−メルカプトベンゾチアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカプトベンゾチアジアゾールおよびそれらの誘導体;3,5−ビス[ジ(2−エチルヘキシル)アミノメチル]−1,3,4−チアジアゾリン−2−オン。
e) アミノ化合物、例えば
サリチリデンプロピレンジアミン、サリチルアミノグアニジンおよびそれらの塩。
【0109】
錆抑制剤の例は以下のものである、
a) 有機酸、それらのエステル、金属塩、アミン塩および無水物、例えば
アルキル−およびアルケニルコハク酸およびそれらのアルコール、ジオールまたはヒドロキシカルボン酸との部分エステル、アルキル−およびアルケニルコハク酸の部分アミド、4−ノニルフェノキシ酢酸、アルコキシ−およびアルコキシエトキシカルボン酸、例えばドデシルオキシ酢酸、ドデシルオキシ(エトキシ)酢酸およびそれらのアミン塩、およびまたN−オレオイルサルコシン、ソルビタンモノオレエート、鉛ナフテネート、アルケニルコハク酸無水物、例えばドデセニルコハク酸無水物、2−(2−カルボキシエチル)−1−ドデシル−3−メチルグリセロールおよびそれらの塩、特にナトリウムおよびそれらのトリエタノールアミン塩。
b) 窒素原子含有化合物、例えば
i. 一級、二級または三級脂肪族または脂環族アミンおよび有機および無機酸のアミン塩、例えば油溶性アルキルアンモニウムカルボキシレート、および1−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−(4−ノニルフェノキシ)プロパン−2−オール。
ii. 複素環化合物、例えば
置換されたイミダゾリンおよびオキサゾリン、例えば2−ヘプタデセニル−1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリン。
【0110】
c) リン原子含有化合物、例えば
リン酸部分エステルまたはホスホン酸部分エステルのアミン塩、および亜鉛ジアルキルジチオホスフェート。
d) 硫黄原子含有化合物、例えば
バリウムジノニルナフタレンスルホネート、カルシウム石油スルホネート、アルキルチオ置換された脂肪族カルボン酸、脂肪族2−スルホカルボン酸のエステルおよびそれらの塩。
e) グリセロール誘導体、例えば、
グリセロールモノオレエート、1−(アルキルフェノキシ)−3−(2−ヒドロキシエチル)グリセロール、1−(アルキルフェノキシ)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)グリセロール、2−カルボキシアルキル−1,3−ジアルキルグリセロール。
【0111】
粘度指数向上剤の例は以下のものである、
ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ビニルピロリドン/メタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリブテン、オレフィンコポリマー、スチレン/アクリレートコポリマー、ポリエーテル。
流動点降下剤の例は以下のものである、
ポリ(メタ)アクリレート、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、アルキルポリスチレン、フマル酸コポリマー、アルキル化ナフタレン誘導体。
分散剤/界面活性剤の例は以下のものである、
ポリブテニルスクシン酸アミドまたは−イミド、ポリブテニルホスホン酸誘導体および塩基マグネシウム、カルシウムおよびバリウムスルホネートおよびフェノレート。
【0112】
極圧および耐摩耗添加剤の例は以下のものである、
硫黄原子−および/またはリン原子−および/またはハロゲン原子含有化合物、例えば塩素化パラフィン、硫黄化オレフィン、あるいは植物油(大豆/菜種油)、アルキル−またはアリール−ジ−または−トリ−スルフィド、亜鉛ジアルキルジチオホスフェート、亜鉛ジアミルジチオカルバメートのような亜鉛ジチオカルバメート、モリブデンジチオカルバメートのようなモリブデンジチオエート、トリトリルホスフェート、トリクレシルホスフェートのようなトリアリールホスフェート、フェニルホスフェートイソプロピルエステル、モノ−/ジ−ヘキシルホスフェートのアミン塩のようなモノ−またはジアルキルリン酸のアミン塩、メチルホスホン酸のアミン塩のようなアルキルホスホン酸のアミン塩、トリス[ノニルフェニル]ホスフィットのようなトリアリールホスフィット、ジオクチルホスフィットのようなジアルキルホスフィット、トリフェニルチオノホスフェートまたはトリス[イソノニルフェニル]チオノホスフェートまたは第三ブチル化トリフェニルチオノホスフェートのようなトリアリールモノチオホスフェート、[(ジイソプロポキシホスフィノチオイル)チオ]プロピオネートまたはブチレン−1,3−ビス[(ジイソブトキシホスフィノチオイル)]プロピオネートのような置換されたトリアルキルモノ−またはジ−チオホスフェート、トリチオリン酸S,S,S−トリス(イソオクチル−2−アセテート)のようなトリチオホスフェート、3−ヒドロキシ−1,3−チアホスフェタン−3−オキシドのアミン塩、ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチルトルトリアゾールのようなベンゾトリアゾールまたはそれらの誘導体、メチレン−ビス−ジブチルジチオカルバメートのようなジチオカルバメート、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]−2−メルカプト−1H−1,3−ベンゾチアゾールのような2−メルカプトベンゾチアゾールの誘導体、2,5−ビス(第三ノニルジチオ)−1,3,4−チアジアゾールのような2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールの誘導体。
【0113】
摩擦係数減少剤の例は以下のものである、
ラード油、オレイン酸、獣脂、菜種油、硫化脂肪、アミン。更なる例は、EP-A-0 565 487号に開示されている。
水/油金属工作液および圧媒液で使用する特別な添加剤の例は以下のものである、
乳化剤:石油スルホネート、ポリオキシエチル化された脂肪アミンのようなアミン、非イオン性界面活性の物質;
緩衝剤:アルカノールアミン;
殺生剤:トリアジン、チアゾリノン、トリス−ニトロメタン、モルホリン、ナトリウムピリデネトール;
速度改良剤:スルホン酸カルシウムおよびバリウム;
【0114】
燃料添加剤の例は以下のものである、
燃料添加剤はKirk-Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology, Vol 12, 1994に記載されており、この例は本質的にガソリンおよびディーゼル添加剤である:
ガソリン:染料、特にアゾ染料;
酸化防止剤:上記されたようなアミン系、特にパラ−フェニレンジアミン、またはフェノール系、例えば2,6−ジ−第三ブチルフェノール;
金属奪活剤:特にN,N’−ジサリチリデン−1,2−プロパン、ベンゾトリアゾール、EDTA;
錆抑制剤:例えばカルボン酸、スルホネート、アミンまたはアミン塩;
分散剤:例えば、エステル、高分子量アミン、マンニッヒ塩基、スクシンイミド、硼酸化スクシンイミド;
洗浄剤:例えば、脂肪酸アミド、非ポリマー性アミン、ポリブテンスクシンイミド、ポリエーテルアミン、低分子量アミン、スルホネート、サリチル酸誘導体;
解乳化剤:例えば、長鎖アルコールまたはポリ−エチレンもしくは−ブチレン基を含むフェノール;
抗ノッキング剤:テトラアルキル鉛、マンガンメチルシクロペンタジエニルトリカルボニル;
酸素化合物:燃焼特性を改良するための植物油のエステル、エーテル、アルコール;
ディーゼル:点火改良剤(セタン改良剤)、例えば硝酸アルキル、硝酸エーテル、硝酸アルキルジグリコール、有機過酸化物;
特にクラッキングされたディーゼルのための安定剤:ラジカルトラップとして作用するアミンおよび他の窒素原子含有化合物。
【0115】
潤滑剤の中の特に好ましい更なる添加剤は、アミン系酸化防止剤、特にモノ−およびジ−アルキル化第三ブチル基/第三オクチルジフェニルアミンの混合物である。
また、本発明は、有機材料を安定化するために、特に潤滑剤および燃料、圧媒液または金属工作液、特に圧媒油およびギアオイルにおける添加剤として、式Vで表わされる化合物を使用することに関する。本発明による使用は、潤滑されるべき金属成分の機械的摩擦に対する保護(磨耗保護)、ならびに潤滑剤および金属成分の両方に関する腐蝕保護活性およびまた抗酸化活性を含む。
従って、本発明はまた、式Vで表わされる化合物が加えられる有機材料、特に潤滑剤および燃料、金属工作液および圧媒液の使用の間、特性を改良する方法にも関する。
【0116】
式Vで表わされる化合物は、カラー写真材料の酸化現像剤のための掃去剤(ドックス(Dox)掃去剤)としても適当である。
本発明による写真材料は、感光性ハロゲン化銀エマルジョンの少なくとも一層を有する支持体からなる。
本発明のカラー写真材料の例は、カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カラーポジフィルム、カラー写真紙、カラー反転写真紙、染料拡散転写プロセスまたは銀染料漂白プロセスのための色感応性材料である。
特に興味深いものは、基本的に、黄色染料を提供する化合物の少なくとも一種を含む青感応性ハロゲン化銀エマルジョン層の少なくとも一層、マゼンタ染料を提供する化合物の少なくとも一種を含む緑感応性ハロゲン化銀エマルジョン層の少なくとも一層、シアン染料を提供する化合物の少なくとも一種を含む赤感応性ハロゲン化銀エマルジョン層の少なくとも一層、ならびに慣用の(非感光性の)上部層および感光性層を分離する中間層からなるカラー写真記録材料である。
カラー写真材料の層は、当該分野で知られているように、様々な順番で配列され得る。
【0117】
式Vで表わされる化合物は、写真材料のいずれかの層に、例えばいずれかの感光性ハロゲン化銀エマルジョン層に、または非感光性層に含まれ得る。ドックス掃去剤としての使用に関しては、式Vで表わされる化合物は、好ましくは非感光性層の少なくとも一層またはそれより多くに含まれる。この場合、感光性層は、より低い濃度の式Iで表わされる化合物を含むか、または含まなくてよい。
式Vで表わされる化合物は、好ましくは中間層、特にマゼンタカプラーを含有する緑感応性層に隣接している非感光性中間層に混入される。本発明の好ましいカラー写真材料は、例えばU.S.5,538,840号、第49段、第51行から第69段、第27行、およびその引用文献に記載されているようなマゼンタカプラーがピラゾロ−アゾール型であって、U.S.5,538,840号の上記部分は本明細書において参照として取り入れられている。
【0118】
また好ましいものは、ハロゲン化銀エマルジョンが少なくとも95モル%のAgClを含むカラー写真材料である。
一般的に、式Vで表わされる化合物は、10ないし1000mg/m2、特に30ないし500mg/m2の量で写真材料に含まれる。
式Vで表わされる化合物は、隣接する層への移動を防ぐために、ポリマー(例えばPVS、ポリエステル、ポリビニルアルコール等)とともに粉砕されて、層に配置させることができる。また、適当な官能基(例えばエステル基、ヒドロキシ基)を含む式Vで表わされる化合物は、それらを化学的に結合させるために、ポリマー、例えばポリビニルアルコールまたはポリエステルと反応させることができる。この形態は、それらの移動傾向を減少させるであろう。
写真材料のための代表的な基材は、ポリマーフィルムおよび紙(ポリマーがコーティングされた紙を含む)を含む。カラー写真記録材料の支持体および他の層に関する詳細は、Research Disclosure, 第36544項, 9月号 1994に記載されている。
【0119】
写真エマルジョン層の基礎的成分は、結合剤、ハロゲン化銀粒子およびカラーカプラーである。感光性層、ならびに上部層およびハロゲン化銀エマルジョン層を分離する内部層のような他の(非感光性の)層の成分に関する詳細は、Research Disclosure, 38957項, 9月号 1996に記載されている。
従って、本発明はまた、式Vで表わされる化合物を含むカラー写真材料、およびカラ―写真材料における添加剤としての式Vで表わされる化合物の使用にも関する。
本発明はまた、カラー写真材料に式Vで表わされる化合物を混入することにより、該材料おける酸化現像剤の、ある色感応性層から他の層への移動を防止する方法に関する。
【0120】
本発明の式Vで表わされる化合物は、ピラゾロトリアゾール類のマゼンタカプラーを含む写真材料中に混入されたとき、特に有利である。
本発明の化合物との組み合わせで使用されるべき特に適当な黄色、マゼンタおよびシアンカプラーの例は、U.S.5,538,840号、第33段、第3行ないし第73段、第34行およびその引用文献に開示されている通りである。これらの一節は、本明細書に参照として取り込まれている。
本発明の環境で使用され得る式Vで表わされる化合物は、それら単独で、またはカラーカプラーと一緒に、そして更なる添加剤を伴って、または伴わずに、高沸点有機溶媒にそれらを予備溶解することにより、カラー写真記録材料中に混入され得る。160℃より高い温度で沸騰する溶媒を使用することが好ましい。これらの溶媒の代表的な例は、フタル酸、リン酸、クエン酸、安息香酸または脂肪酸のエステル、ならびにアルキルアミドおよびフェノールである。
【0121】
本発明のカラー写真材料の構造、および新規材料に使用され得る成分または更なる添加剤に関する更なる詳細は、中でもU.S. 5,538,840号、第27段、第25行ないし 第33段、第2行に;および更にU.S. 5,538,840号、第74段、第18行ないし第106段、第16行に;およびU.S. 5,780,625号、第12段、第6行ないし第57段、第6行、およびこれら2つの参考文献における引用文献に記載されており、U.S. 5,538,840号およびU.S. 5,780,625号の一節は本明細書に参照として取り込まれている。他の有用な情報である、写真材料において式Iで表わされる化合物がどのように使用されるかという点は、EP-A-0 871 066号、第10頁、第10行ないし第11頁、第32行、特にそこに引用されている文献に記載されている。
【0122】
本発明の材料における写真層は、紫外線光を遮断し、従って染料、カプラーまたは他の成分を光分解から保護する紫外線吸収剤も含み得る。本発明のヒドロキノン化合物は、紫外線吸収剤が存在する層に含まれてよい。
新規材料中で、または本発明の方法で好ましく使用されるべき紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、オキサニリド、シアノアクリレート、サリチル酸エステル、アクリロニトリル誘導体、チアゾリンおよび2−ヒドロキシフェニルチアジンである。
【0123】
GB-A-2,319,523号には、第49頁、第21行ないし第73頁、第2行に、カラー写真材料、特にカプラー(第52頁、第1行ないし第56頁、第22行)、紫外線吸収剤(第56頁、第25行ないし第68頁、第1行)および暗色安定剤(第68頁、第2行ないし第73頁、第2行)の更なる詳細が記載されている。2−ヒドロキシフェニルトリアジン類の好ましい紫外線吸収剤は、また例えばU.S. 5,668,200号、第1段、第30行ないし第7段、第55行に、および特例として第26段、第31行ないし第32段、最後の行までに、ならびにベンゾトリアゾール類のいくつかの有利な紫外線吸収剤とともに、U.S. 5,300,414号、第2段ないし第10段、第54行にも詳細に記載されている。U.S. 5,668,200号およびU.S. 5,300,414号のこれらの部分は本明細書に参照として取り入れられている。
【0124】
式Vで表わされる化合物は、例えば式HQ−1またはHQ−2で表されるヒドラジン、ヒドラジド、ヒドロキノン、例えば式A−3で表わされる6−ヒドロキシクロマンまたは式A−4で表されるヒドロキシルアミンのような公知のドックス掃去剤と組み合わせて使用され得る。
【化129】
Figure 0004880137
【0125】
ハロゲン化銀エマルジョンとして、慣用の塩化銀、臭化銀またはヨウ化銀エマルジョンまたはそれらの混合物、例えばクロロ臭化銀およびクロロヨウ化銀エマルジョンを使用することが可能であって、ハロゲン化銀が全ての公知の結晶形態を有し得る。塩化銀エマルジョンの使用は本新規方法の材料において、特に重要である。そのようなエマルジョンの製造およびそれらの感応性については、Research Disclosure, 307105項, 9月号 1989に記載されている。式Vで表わされる化合物は、好ましくはエチレン系不飽和樹脂のための、移送または貯蔵間の樹脂の早期重合または架橋に対する安定剤としても使用され得る。
好ましいエチレン系不飽和樹脂は、例えば液体または樹脂のようなモノマー、オリゴマー、コ−オリゴマー、コポリマーのポリマーまたはそれらの混合物であって、少なくとも一種のエチレン系不飽和結合を有し、そして光重合性であるか、または紫外線光硬化性である。
【0126】
【実施例】
以下の例は本発明を更に説明する。部および百分率は重量に関する。
実施例1:5,7−ジ−第三ブチル−3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(101),表1)の製造方法
a)2−アミノ−3−フェニル−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン(化合物(301),表3)の製造
スルホラン10ml中2,4−ジ−第三ブチル−6−(ジメチルアミノフェニル−メチル)−フェノール[化合物(201),表2,WO-A-99/67232号の実施例2aに従って製造された]3.39gの溶液に、水2.0ml中シアン化ナトリウム0.98g(20.0mmol)の溶液を添加する。次いで反応混合物を120℃で1時間保持する。室温まで冷却後、反応混合物を第三ブチルメチルエーテル80ml中に注ぎ入れ、水で3回洗浄する。有機層を一つに集め、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空ロータリーエバポレーターを使用して濃縮する。残渣として2−アミノ−3−フェニル−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン(化合物(301),表3)(融点174ないし178℃)3.20g(99%)が得られる。
化合物(304)ないし(323)[表3]は実施例1aと同様に、化合物(201)の代わりに化合物(204)ないし(223)[表2]を使用することにより得られる。
b)5,7−ジ−第三ブチル−3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(101),表1)の製造
室温で、イソプロパノール10ml中2−アミノ−3−フェニル−5,7−ジ第三ブチル−ベンゾフラン[化合物(301),表3,実施例1aに従って製造された]3.08g(9.58mmol)の溶液に2N HCl 4.8ml(9.58mmol)を添加し、そして室温で90分間撹拌する。沈殿物をろ過し、イソプロパノールで洗浄する。イソプロパノールからの残渣の結晶化により、5,7−ジ−第三−3−フェニル−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(101),表1)(融点116ないし119℃)2.62g(85%)が得られる。
化合物(104)ないし(123)[表1]は実施例1bと同様に、化合物(301)の代わりに化合物(304)ないし(323)[表3]を使用することにより得られる。
【0127】
実施例2:5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(102),表1)の製造方法
a)2−アミノ−5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−ベンゾフラン(化合物(302),表3)の製造
スルホラン5ml中2,4−ジ−第三ブチル−6−[ジメチルアミノ−(3,4−ジメチルフェニル)−メチル]−フェノール[化合物(202),表2,WO-A-99/67232号の実施例1aに従って製造された]0.37g(1.00mmol)の溶液に、水0.5ml中シアン化ナトリウム0.25g(5.00mmol)の溶液を添加する。次いで反応混合物を120℃で1時間保持する。室温まで冷却後、反応混合物をジエチルエーテルで稀釈し、水で3回洗浄する。有機層を一つに集め、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空ロータリーエバポレーターを使用して濃縮する。ヘキサンからの残渣の結晶化により、2−アミノ−5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−ベンゾフラン(化合物(302),表3)(融点128ないし130℃)0.28g(86%)が得られる。
b)5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(102),表1)の製造
室温で、メタノール5ml中2−アミノ−5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−ベンゾフラン[化合物(302),表3,実施例2aに従って製造された]0.22g(0.63mmol)の溶液に2N HCl 0.35ml(0.70mmol)を添加し、そして室温で2時間撹拌する。反応混合物を水で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出する。有機層を一つに集め、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空ロータリーエバポレーターを使用して濃縮する。エタノールからの残渣の結晶化により、5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(102),表1)(融点130ないし132℃)200mg(96%)が得られる。
【0128】
実施例3:5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(103),表1)の製造方法
a)2−アミノ−5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−ベンゾフラン(化合物(303),表3)の製造
スルホラン5ml中2,4−ジ−第三ブチル−6−[ジメチルアミノ−(3,4−ジメトキシフェニル)−メチル]−フェノール[化合物(203),表2,WO-A-99/67232号の実施例1aと同様に製造された]0.50g(1.36mmol)の溶液に、水0.5ml中シアン化ナトリウム0.33g(6.80mmol)の溶液を添加する。次いで反応混合物を105℃で1時間保持する。室温まで冷却後、反応混合物を酢酸エチルで稀釈し、水で3回洗浄する。有機層を一つに集め、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空ロータリーエバポレーターを使用して濃縮する。ヘキサンからの残渣の結晶化により、2−アミノ−5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−ベンゾフラン(化合物(303),表3)(融点172ないし174℃)0.47g(95%)が得られる。
b)5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(103),表1)の製造
室温で、メタノール2ml中2−アミノ−5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−ベンゾフラン[実施例3aに従って製造された化合物(303),表3]50mg(0.13mmol)の溶液に2N HCl 0.20ml(0.40mmol)を添加し、そして室温で1時間撹拌する。反応混合物を水で稀釈し、酢酸エチルで3回抽出する。有機層を一つに集め、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空ロータリーエバポレーターを使用して濃縮する。残渣として5,7−ジ−第三ブチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(化合物(103),表1)(粘性油状物)41mg(82%)が得られる。
【0129】
【表1】
Figure 0004880137
【0130】
【表2】
Figure 0004880137
【0131】
【表3】
Figure 0004880137
【0132】
【表4】
Figure 0004880137
【0133】
【表5】
Figure 0004880137
【0134】
【表6】
Figure 0004880137
【0135】
【表7】
Figure 0004880137
【0136】
【表8】
Figure 0004880137
【0137】
【表9】
Figure 0004880137
【0138】
【表10】
Figure 0004880137
【0139】
【表11】
Figure 0004880137
【0140】
【表12】
Figure 0004880137
【0141】
【表13】
Figure 0004880137
【0142】
【表14】
Figure 0004880137
【0143】
【表15】
Figure 0004880137
【0144】
【表16】
Figure 0004880137
【0145】
【表17】
Figure 0004880137
【0146】
【表18】
Figure 0004880137
【0147】
実施例4:多重押出ポリプロピレンの安定化
登録商標イルガノックス(Irganox) 1076(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸n−オクタデシル)0.025%で予備安定化されたポリプロピレン粉末(プロファックス(Profax) 6501)(メルトインデックス3.2g/10分,230℃/2.16kgで測定)1.3kgは、登録商標イルガノックス(Irganox) 1010(テトラキス[3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリスリトール)0.05%、ステアリン酸カルシウム0.05%、登録商標DHT 4A(協和化学工業株式会社,[Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O])0.03%および表3の化合物0.05%によりブレンドされる。このブレンドは次いで、シリンダー直径20mmおよび長さ400mmを有し、そして3つの加熱ゾーンが以下の温度:260、270、280℃に調整されている押出機において100rpmで押出される。押出物は、水浴を通して成形されることにより冷却され、次いでグラニュール化される。このグラニュールを繰り返し押出する。三回の押出後、メルトインデックスを測定する(230℃/2.16kgで)。メルトインデックスにおける実質的な増加は、明白な鎖分裂があること、すなわち安定性が乏しいことを示している。結果を表4にまとめる。
【表19】
Figure 0004880137
【0148】
実施例5:加工の間のポリエチレンの安定化
ポリエチレン粉末(登録商標ルポレン(Lupolen) 5260 Z)100部は、登録商標イルガノックス(Irganox) 1010(テトラキス[3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリスリトール)0.05部および表3の化合物0.05部によりブレンドされ、そして該ブレンドは220℃および50rpmでブラベンダー(Brabender)プラストグラフにおいて混練される。この間、混練抵抗は連続的にトルクとして記録される。混練時間のうちに、トルクにおける迅速な増加により決定され得るように、長い恒常期の後、ポリマーは架橋し始める。トルクにおける著しい増加までにかかる時間を安定化作用の尺度として表5示す。この時間がより長いほど、安定化作用がより良好であることを示す。
【表20】
Figure 0004880137
【0149】
実施例6:高温での多重押出ポリプロピレンの安定化
登録商標イルガノックス(Irganox) 1076(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸n−オクタデシル)0.008%で予備安定化されたポリプロピレン粉末(プロファックス(Profax) 6501)(メルトインデックス3.2g/10分,230℃/2.16kgで測定)1.5kgは、登録商標イルガノックス(Irganox) 1010(テトラキス[3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリスリトール)0.05%、ステアリン酸カルシウム0.10%および表6の安定剤または安定剤混合物0.015ないし0.100%とブレンドされる。このブレンドは次いで、シリンダー直径20mmおよび長さ400mmを有し、そして3つの加熱ゾーンが以下の温度:280、320、340℃に調整されている押出機において100rpmで押出される。押出物は、水浴を通して成形されることにより冷却され、次いでグラニュール化される。このグラニュールを繰り返し押出する。五回の押出後、メルトインデックスを測定する(230℃/2.16kgで)。メルトインデックスにおける実質的な増加は、明白な鎖分裂があること、すなわち安定性が乏しいことを示している。結果を表6にまとめる。
【表21】
Figure 0004880137
脚注a)およびb)については表21の末部を参照せよ。
【0150】
実施例7:ポリエーテル/ポリウレタン軟質発泡体の製造ならびにそれらの安定化
本発明の安定剤混合物を厳密に470mg(ポリオールをベースとして0.3%)、酸化防止剤無添加のポリエーテル/ポリオール、登録商標ルプラノール(Lupranol) 2045(第一ヒドロキシル基を有する三官能性ポリエーテル/ポリオール、ヒドロキシル価35mg KOH/g、水含有率0.1%以下、酸価0.1mg KOH/g以下)157g中に溶解する。登録商標テコスタブ(Tecostab)(ゴールドシュミット(Goldschmidt)(ドイツ)から供給されるポリシリコーン)1.74g、ジアザビシクロオクタン(アミン触媒)0.48gおよび水0.8gからなる溶液10.24gを添加し、そして反応混合物を60秒間、100rpmで強力に撹拌する。上記ポリオール2.9g中にオクタン酸スズ(触媒)0.32gの溶液3.2gを添加し、そして反応混合物を再び60秒間、100rpmで強力に撹拌する。次いで、強力な撹拌下、イソシアネート(BASF社から供給される登録商標ルプラナト(Lupranat) T80;トルイレン−2,4−およびトルイレン−2,6−ジイソシアネート混合物)98gを直ちに添加し、そして6秒後、該混合物を、並べられた型に注入し、そして発泡体ブロックに発泡させる間、発熱温度を測定する。発泡体ブロックは耐候チャンバー中5℃で24時間冷却され、そして貯蔵される。2cmの薄い断片をブロックの中央部から切断し、そしてボーリング具を使用して丸型(円筒型)試験試料をそれらから切り取る。試料を試験管中で、空気の存在下、室温および200℃で、予備加熱されたアル−ブロックサーモスタットで30分間老化させる(動的加熱試験)。これらの試験試料の黄変は、ASTM D−1925−77に従って黄色度指数(YI)として決定される。低いYI値は試料の変色が少ないことを表わし、高いYI値は試料に深刻な変色があることを表わす。結果を表7および8にまとめる。
【0151】
【表22】
Figure 0004880137
【表23】
Figure 0004880137
脚注c)、d)、i)およびk)については表21の末部を参照せよ。
【0152】
実施例8:300℃で加工された安定化ポリプロピレン繊維
DIN 53735に従って230℃で、2.16kg下で測定されたメルトインデックスが12.0g/10分であるポリプロピレン粉末(ポリシム社(Polychim S.A.)(フランス)からの登録商標B 10 FB)2.0kgを、ステアリン酸カルシウム0.05%ならびに表9および10に開示されている添加剤と2分間、高速混合機中で均一にする。この混合物は、バレル直径20mmおよび長さ400mmを有し、そして3つの加熱ゾーンが以下の温度:200、220、220℃に調整されている押出機において60rpmで押出される。押出物は、冷却のために水浴を通され、次いでグラニュール化される。これらのグラニュールは加工されてマルチフィラメント繊維を与える。これは、溶融ポンプおよび37ホール紡糸ヘッドを有する一軸スクリュー押出機を使用して行われる。最高加工温度は300℃である。
そのようにして得られた延伸されていない繊維の一部を6分間230℃でプレスし、厚さ2mmのシートを形成する。このシートのメルトインデックス(MFI,メルトフローインデックス)は230℃および2.16kgで、DIN 53735に従って測定される。メルトインデックスにおける大増加は、深刻な鎖分裂があること、従って安定性が乏しいことを示す。結果を表9にまとめる。
そのようにして得られた延伸されていない繊維の他の一部を、潤滑剤(登録商標リマノール(Limanol) P25,シュイル ウント サイラッハー(Schill und Seilacher),ドイツ ボブリンゲン(Boblingen))により処理し、予備成形する。この予備成形は、416g/90mの線密度を有する繊維ストランドを導く。これは、繊維ストランドの長さ90m当り416gの重量を有することを意味する。更なる実施において、この繊維ストランドは再び、成形装置を使用して因子3.2まで120℃で成形される。これにより、線密度130g/90mを有する繊維ストランドが導かれる。
【0153】
この繊維ストランドの一部を使用して、メリヤスチューブを製造する。このメリヤスチューブの黄色度指数(YI1)は、ASTM D 1925−77に従って決定される。低いYI1値は試料の変色が少ないことを表わし、高いYI1値は試料の変色が深刻であることを示す。この結果を表9にまとめる。メリヤスチューブは4ないし6ppmの二酸化窒素(NO2)の存在下、40℃および相対大気湿度87%で48時間、AATCC 164に従って暴露される。この暴露されたメリヤスチューブの黄色度指数(YI2)は、ASTM D 1925−77に従って決定される。低いYI2値は試料の変色が少ないことを表わし、高いYI2値は試料の変色がより深刻であることを示す。結果を表9にまとめる。
繊維ストランドの他の一部を使用して、100℃でオーブン老化試験を行う。この試験において、測定は、試験条件下で繊維ストランドが引き裂かれるまでに要する時間を日数で表すことにより行われる。繊維ストランドの引き裂きまでに要する時間が長いほど、安定性は良好である。結果を表10にまとめる。
延伸していない繊維の他の一部を、6分間230℃でプレスし、厚さ0.10mmの薄フィルムを形成する。DIN 53387に従って、このフィルムにキセノン試験を行う。この試験において、フィルムはキセノン1200耐候試験装置で、カルボニル指数0.25が観測されるまで、1760ないし1680cm-1の波長範囲で暴露される。この数値が大きいほど、安定性はより良好である。結果を表10にまとめる。
【0154】
【表24】
Figure 0004880137
脚注a)、e)、f)、g)、h)、i)およびk)は表21の末部を参照せよ。
【表25】
Figure 0004880137
脚注a)、f)、g)、h)、i)およびk)は表21の末部を参照せよ。
【0155】
実施例9:回転成形法によるポリオレフィン中空品の製造
ヘキサンと共重合された低密度ポリエチレン(PE−LLD),登録商標キュアンタム(Quantum)登録商標ペトロセン(Petrothene) GA-635-661 型(メルトフローインデックス6.5g/10分および密度0.935g/cm3を有する)100部を登録商標チマソルブ(Chimassorb)944(構造式については、表21の後の脚注(b)を参照せよ)0.170部、ステアリン酸亜鉛0.050部および表11および12に記載されている安定剤を232℃で、24:1のマドック型L/Dスクリューを取り付けたスーペリア/MPM押出機(Superior/MPM Extruder)中で、100rpmで混合する。該ポリマーは次いで粉砕される。ポリマーの粒子サイズは150ないし500μmである。粉砕により得られた粒子の表面がより大きいため、より低いエネルギー消費を伴って、より速く熱が吸収される。
かなり大きい三次元固体を製造できる実際の回転成形法は、クラムシェル型回転成形機FSPM20で行われる。この機械においては、アーム上に設置されて、その中にプラスチック試料が充填されるアルミニウム金型は、316℃までで5分以上、または329℃までで6分以上の熱風の循環を伴うガスバーナーで加熱され、次いでこの温度で特定の時間保持される(表11および12を参照せよ)。続いて、オーブンを開放し、金型は最初の7分間、循環空気により冷却され、次いで7分間、水を噴霧することにより冷却され、そして最後に更に2分間、循環空気により冷却される。全加熱および冷却プロセスの間、互いに直角に2つの軸線上に設けられた金型が回転され、主軸線の速度は6rpmに保たれ、そして回転比は4.5:1である。冷却後、金型の蓋を開け、得られた中空品を取り出す。成形品の外部の黄色度指数(YI)はASTM D 1925−70に従って決定される。低いYI値は試料の変色が少ないことを意味し、高いYI値は試料の変色が強いことを示している。変色が少ないほど、安定剤がより有効であることを示している。結果を表11および12にまとめる。
【0156】
表11:316℃での回転成形
【表26】
Figure 0004880137
表12:329℃での回転成形
【表27】
Figure 0004880137
脚注a)、i)、k)およびl)は表21の末部を参照せよ。
【0157】
実施例10:水と永久的に接触しているポリエチレンの安定化
ステアリン酸カルシウム0.10重量%、ならびに登録商標イルガノックス(Irganox) 1010(テトラキス[3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸]ペンタエリスリトール)0.10重量%、登録商標イルガホス(Irgafos) 168(トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット)0.05重量%および化合物(302)(表3)0.05重量%からなる安定剤混合物は、乾燥下、反応容器から直接採取されたポリエチレンポリマー(登録商標ホスタレン(Hostalene) CRP 100;PE-HD)に添加され、パッペンマイアー(Pappenmaier)混合機(タイプ20)において2分以内で混和される。
シュヴァベンタン(Schwabenthan)の押出機において、安定化されたポリエチレンは均一化され、そしてグラニュールへと加工される。水における抽出試験のために、テーブルプレスを使用して個々の配合のグラニュールから、200mm×150mm×2mmの試験プレートがプレスされる。試験プレートの脱型を容易にするために、プレス加工は2枚のアルミホイルの間で行われる。
安定剤抽出試験は脱イオン水で行われる。抽出容器の予備加熱は、ヘラオイス(Heraeus)(ハナオ(Hanau),ドイツ)の循環空気オーブン中で、最大温度偏差1.5℃で行われる。水の沸点以下の温度、例えば80℃で、抽出試験にガラス容器が使用される。安定剤で水が過飽和となる危険のため、この試験に関して使用された液体の量は、約70gのポリマーあたり約400mlに固定され、そして水は規則的な間隔で、すなわち試料が採取されるときはいつでも、交換される。
【0158】
試験プレートは上記試験条件を50日間、80℃で受ける。抽出試験の終了時に、残りの安定剤含有量および試験プレートの酸化誘導時間を決定する。
立体障害性フェノール、登録商標イルガノックス(Irganox)1010の残留含有量は、オートサンプラーおよび紫外/可視検出器、スペクトラ200型を装備したスペクトラフィジクス(Spectra Physics) SP8800型のHPLC装置において、内部標準を用いて決定される。上記クロマトグラフィーは室温で、ヌクレオシル(Nucleosil)C 185μmを充填されたハイパークロム(Hyperchrome)125×4.6mm型カラムを使用して行われる。フロー速度1.5ml/分において注入体積は14μlである。紫外線検出は270nmで行われる。
TAインストルメンツ(TA Instruments)(ドイツ,アルゼンナオ(Alzenau))の“デュポン−インストルメント910示差走査熱量計(DuPont-Instrument 910 Differential Scanning Calorimeter)”を使用して、試料5ないし10mgを採取して決定される酸化誘導時間は、一定の熱ストレス(190℃/O2)において、ポリエチレン試料の完全な分解が開始するまでに要する時間を分で表わすものである。酸化誘導時間が長いほど、ポリエチレンはより良好に安定化されていることを示し、永久的に接触している抽出する水に対してポリエチレンがより安定であることを示している。結果は、抽出する媒体と永久的に接触しているポリオレフィンの安定性は、それらが安定剤として本発明の化合物(302)を含有する場合に改良されることを示す。
【0159】
実施例11:カルボキシ官能性ポリエステルをベースとし、そして電気およびガスオーブンで硬化された粉末コーティングの変色の測定
カルボキシ官能性ポリエステルをベースとする粉末コーティング組成物を製造するために、成分1ないし6(添加剤無添加の配合物)または成分1ないし7(添加剤を含む配合物)を、以下に示す順番において使用する(表13参照)。
【表28】
Figure 0004880137
a)UCB S.A.(ベルギー,ドロゲンボス(Drogenbos, Belgium))からの登録商標クリルコート(Crylcoat) 360
b)登録商標アラルダイト(Araldit) GT 7004(チバスペシャルティーケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))はビスフェノールAジグリシジルエーテルである。
c)フルカ社(Fluka AG)(スイス,ブクス(Buchs, Switzerland))からのオクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド
d)ヴォルリー シェミー社(Worlee Chemie GmbH)(ドイツ,ラオエンブルク(Lauenburg, Germany))からの登録商標レシフロー(Resiflow) PV 88
e)フルカ社からのベンゾイン
f)バイエル社(Bayer AG)(ドイツ,レフェルクセン(Leverkusen, Germany))からの二酸化チタンR−KB−5型
【0160】
この方法で量り分けられた成分は、プラネタリー撹拌機を使用して混合される。次いで、プリズム押出機において300回転/分および100℃で混合物は押出され、圧延される。粉末コーティング組成物はベンチカッターを使用して粗く砕かれ、0.75mmの環状パーホレーションスクリーンを有するレッシュ(Retsch)ZM−1 超遠心ミルにおいて、15000回転/分で粉砕される。最終的に、粉末は、遠心スクリーン機の30μmスクリーンを通過する。
仕上げられた粉末コーティング組成物は、アルミニウムパネル上に70μmの厚さをコートするために、ESB−ワグナー(Wagner)コロナカップガンを使用して60kVで、静電的に噴霧される。コートされたパネルのいくつかは、180℃で90分間、電気オーブン中で硬化される。残りのコートされたパネルは、ガスオーブン中で、20ppmのNO2含有量で、180℃で45分間硬化される。試料の黄色度指数(YI)は、ASTM D 1925−70に従って決定される。YI値が低いほど、試料の変色が少ないことを示し、YI値が高いほど、試料の変色が深刻であることを示している。変色が少ないほど、安定剤がより有効であることを示唆している。結果を表14および15にまとめる。
【0161】
表14:電気オーブン中180℃で90分間硬化
【表29】
Figure 0004880137
脚注a)、i)、k)、m)およびl)は表21の末部を参照せよ。
表15:ガスオーブン中180℃で45分間硬化
【表30】
Figure 0004880137
脚注a)、k)、m)およびl)は表21の末部を参照せよ。
【0162】
実施例12:多重押出および特に高温における場合のポリプロピレンの安定化登録商標イルガノックス(Irganox) 1076(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸n−オクタデシル)0.008%で予備安定化されたポリプロピレン粉末(プロファックス(Profax) 6501)(メルトインデックス3.2g/10分,230℃/2.16kgで測定)1.5kgは、ステアリン酸カルシウム0.10%および表16の安定剤0.015ないし0.20%と混合される。この混合物は、バレル直径20mmおよび長さ400mmを有し、そして最大押出温度が以下の温度:280、300、320および340℃に調整されている押出機において100rpmで押出される。冷却のため、押出物は水浴を通して成形され、次いでグラニュール化される。これらのグラニュールを繰り返し押出する。五回の押出後、メルトインデックスを測定する(230℃/2.16kgで)。メルトインデックスにおける大きな増加は、深刻な鎖分裂があること、すなわち安定性が乏しいことを示している。結果を表16にまとめる。
【表31】
Figure 0004880137
脚注a)f)、g)、i)、k)およびl)は表21の末部を参照せよ。
【0163】
実施例13:ポリカーボネートの安定化
8時間、120℃で、真空乾燥オーブンにおいて乾燥されたポリカーボネート粉末(ジェネラルエレクトリック社(General Electric)の登録商標レクサン(Lexan)115)1.0kgおよび表17に記載の安定剤0.1ないし0.6g(0.01ないし0.06%)をヘンシェル(Henschel)混合機中で2分間混合する。次いでこの混合物を最大280℃で、シュヴァベンタン(Schwabenthan)押出機において押出する。次いで、ポリマーのひもをグラニュール化する。そのようにして得られたグラニュールから、射出成形機を使用して、最大300℃で層厚2mmのプレートを成形する。次いで、これらのプレートを循環空気オーブン中で、135℃で2000時間、老化させる。次いで、これらのプレートの黄色度指数(YI)をASTM D 1925−70に従って決定し、そして450nmで透過率を%で決定する。YI値が低いほど、試料の変色が少ないことを示し、YI値が高いほど、試料の変色が深刻であることを示している。変色が少ないほど、安定剤がより有効であることを示唆している。結果を表17および18にまとめる。
【0164】
【表32】
Figure 0004880137
【表33】
Figure 0004880137
脚注a)、i)およびk)は表21の末部を参照せよ。
【0165】
実施例14:ポリカーボネートの安定化
8時間、120℃で、真空乾燥オーブンにおいて乾燥されたポリカーボネート粉末(ジェネラルエレクトリック社(General Electric)の登録商標レクサン(Lexan)115)1.0kgに表19記載の安定剤を添加し、そしてヘンシェル(Henschel)混合機中で2分間混合する。次いでこの混合物を最大280℃で、シュヴァベンタン(Schwabenthan)押出機において押出する。次いで、ポリマーのひもをグラニュール化する。そのようにして得られたグラニュールから、射出成形機を使用して、最大300℃で層厚2mmのプレートを成形する。次いで、これらのプレートを循環空気オーブン中、135℃で老化させ、ASTM D 1925−70に従って黄色度指数(YI)の値が20に達するまでの時間を時間の単位で測定する。この時間が長いほど、安定剤がより有効であることを示唆している。結果を表19にまとめる。
【表34】
Figure 0004880137
脚注a)、i)、k)およびn)は表21の末部を参照せよ。
【0166】
実施例15:ポリエステルの安定化
12時間、120℃で、真空乾燥オーブンにおいて乾燥されたポリエステル粉末(ヘキスト社(Hoechst)の登録商標ポリクリア(Polyclear)T86)2.5kgに表20記載の安定剤を添加し、そしてヘンシェル(Henschel)混合機中で2時間混合する。次いでこの混合物を最大275℃で、シュヴァベンタン(Schwabenthan)押出機において押出する。次いで、ポリマーのひもをグラニュール化する。そのようにして得られたグラニュールを更に12時間、真空乾燥オーブン中で乾燥させる。二回の測定で、グラニュール500mgを10分以上290℃まで加熱し、純粋な酸素条件下で1時間、ランシメート(rancimate)において290℃で貯蔵する。得られたガス状分離生成物は、水性収集溶液中に連続的に導かれ、そしてこの溶液の電導度(μS)を連続的に測定する。低い電導度の値は分離生成物が少ししか形成されていないことを意味し、高い電導度の値は非常に多くの分離生成物が形成されたことを意味する。電導度の値が低いほど、安定剤がより有効であることを示唆している。結果を表20にまとめる。
【表35】
Figure 0004880137
脚注i)およびk)は表21の末部を参照せよ。
【0167】
実施例16:光着色性SBR−加硫物の安定化(48時間オゾン雰囲気)
登録商標カリフレックス(Cariflex) S-1502(スチレン/ブタジエンゴム,シェル(Shell))100重量部を混合ミル中、60℃で、登録商標クロノス(Kronos) CL220[二酸化チタン(顔料),クロノスチタン社(Kronos Titan GmbH)]30.0重量部、登録商標アクチシル(Aktisil) MM[カオリン(充填剤),ホフマンミネラル社(Hoffmann Mineral),ノイブルク/ドナウ(Neuburg/Donau)]30重量部、登録商標ナフトレン(Naftolen) N 401[可塑剤,メタルゲセル社(Metallgesell schaft)]5重量部、酸化亜鉛[加硫活性剤]10.0重量部、ステアリン酸酸化亜鉛[加硫活性剤]2.0重量部、イオウ[加硫剤]2.0重量部、登録商標バルカシット(Vulkacit) MOZ[加硫促進剤,バイエル社(Bayer)]1.0重量部、登録商標バルカシット(Vulkacit) チウラム(Thiuram)[加硫促進剤,バイエル社(Bayer)]0.25重量部および表24記載の試験されるべき安定剤1.0重量部とともに加工し、均一な混合物を形成させる。ただし、加硫剤系(イオウ、登録商標バルカシット(Vulkacit) MOZおよび登録商標バルカシット(Vulkacit) チウラム(Thiuram))は混合プロセスの終了まで添加されない。電流曲線においてT95に到達し、厚さ2mm,長さ21cmおよび幅8.0cmのエラストマープレートが形成されるまで、混合物は電気加硫プレスにおいて150℃で加硫される。
【0168】
そのようにして得られたエラストマープレートのいくつかは、ASTM 標準D 3395−86に従って動的延伸されながら、オゾンの作用に関して試験される。この試験において、プレートは最初に30日間、標準雰囲気で貯蔵される[23/50 SN−ISO 291]。次いで20cm×1cmの測定試料は押し抜きされ、48時間、オゾン雰囲気に暴露される(オゾン含有率:50pphm;温度:40℃;湿度:50相対%;延伸率:0ないし25%;延伸速度:0.5Hz;充填サイクル数:約173000)。次いで、試験プレートはASTM D 3395‐86に従って、クラッキング形成に関して評価される。階級0はクラッキングがないことを示し、階級1は狭い平坦なクラッキングがあることを示し、階級2は適度に幅広く、適度に深いクラッキングが明白に認められることを意味し、階級3は幅広く、深いクラッキングがあることを意味する。階級数が低いほど、エラストマープレートの安定化が良好であることを示している。結果を表20にまとめる。
【0169】
残りのエラストマープレートを3週間、室温で、拡散日光下、標準的な実験室雰囲気下で貯蔵する。次いで、それらのプレートのΔL−着色指数をDIN 6167に従って決定する。ΔL−着色指数とは、0ないし100のスケールに相当し、変色がない場合、100の値で示される。結果を表21にまとめる。
【表36】
Figure 0004880137
【0170】
a)登録商標イルガホス(Irgafos) 168(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィットである。
b)登録商標サンドスタブ(Sandostab) P-EPQ(クラリアント(Clariant))は、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトである。
c)登録商標イルガノックス(Irganox) 5057(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は二級アミン酸化防止剤であり、ジフェニルアミンとジイソブチレンを反応させることにより得られる技術的混合物であって、
a’)ジフェニルアミン 3%;
b’)4−第三−ブチルジフェニルアミン14%;
c’)i)4−第三オクチルジフェニルアミン、
ii)4,4−ジ−第三ブチルジフェニルアミン、
iii)2,4,4’−トリス−第三ブチルジフェニルアミン
からなる群の化合物30%;
d’)i)4−第三ブチル−4’−第三オクチルジフェニルアミン、
ii)o,o’−,m,m’−またはp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、
iii)2,4−ジ−第三ブチル−4’−第三オクチルジフェニルアミン
からなる群の化合物29%;
e’)i)4,4’−ジ−第三オクチルジフェニルアミンおよび
ii)2,4−ジ−第三オクチル−4’−第三ブチルジフェニルアミン
からなる群の化合物24%
からなる。
d)登録商標イルガノックス(Irganox) 1135(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、次式A−1
【化130】
Figure 0004880137
で表わされるフェノール系酸化防止剤である。
e)登録商標チヌビン(Tinuvin) 622(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、平均分子量が約3000である次式H1
【化131】
Figure 0004880137
で表わされる化合物である。
f)登録商標チマソルブ(Chimassorb) 944(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンから製造された直鎖または環式縮合生成物であって、平均分子量が約2500である次式H2
【化132】
Figure 0004880137
で表わされる化合物である。
g)登録商標チマソルブ(Chimassorb) 119(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンから製造された縮合生成物であって、次式H3
【化133】
Figure 0004880137
(式中、R’は
【化134】
Figure 0004880137
を表わす。)で表わされる化合物である。
h)登録商標イルガホス(Irgafos) 38(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、次式P−1
【化135】
Figure 0004880137
で表わされる化合物である。
i)比較例
k)本発明の実施例
l)登録商標イルガノックス(Irganox) 1010(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のペンタエリスリトールエステルである。
m)HALS混合物は、登録商標チヌビン(Tinuvin) 622(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.);脚注e)を参照せよ。)および登録商標チマソルブ(Chimassorb) 119(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.);脚注g)を参照せよ。)の1:1の混合物である。
n)登録商標イルガノックス(Irganox) 1076(チバスペシャルティーケミカル社(Ciba Specialty Chemicals Inc.))は、次式A−2
【化136】
Figure 0004880137
で表わされる化合物を表わす。
t)登録商標バルカノックス(Vulkanox) 4010(バイエル(Bayer))は、次式A
【化137】
Figure 0004880137
で表わされる4−イソプロピルアミノ−ジフェニルアミンを表わす。
u)phrとは、“ゴム100に対する部”を意味する。

Claims (4)

  1. 次式V
    Figure 0004880137
    (式中、R’ 4 はR 4 を表わし、
    1 はそれぞれ未置換のナフチル基、チエニル基又はピリジル基を表わすか、あるいはR 1 は次式II
    Figure 0004880137
    で表わされる基を表し、
    2 及びR 4 はそれぞれ互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし25のアルキル基を表わし、
    3 及びR 5 は水素原子を表わし、
    19 、R 20 、R 21 、R 22 及びR 23 はそれぞれ互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、フルオロ置換の炭素原子数1のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし25のアルキル基、炭素原子数1ないし25のアルコキシ基又は炭素原子数1ないし25のアルキルチオ基を表わし、そして
    nは1を表わす。)
    で表わされる化合物の製造方法であって、
    次式VII
    Figure 0004880137
    (式中、
    R” 4 はR 4 を表わし、
    1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びnは上述で定義された通りであり、
    50
    Figure 0004880137
    を表わし、そして
    53 及びR 54 はそれぞれ互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし25のアルキル基、未置換のもしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換の炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基を表わし、そして
    56 は未置換のもしくは炭素原子数1ないし4のアルキル置換の炭素原子数2ないし12のアルキレン基を表す。)
    で表される化合物を、シアニド塩水溶液により転換して、前記式Vで表される化合物を形成する工程を含む、方法。
  2. 次式I
    Figure 0004880137
    (式中の符号は請求項1に定義された通りである。)で表される化合物の製造方法であって、次式VII
    Figure 0004880137
    (式中、R” 4 はR 4 を表し、
    1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 50 及びnは請求項1に定義された通りである。)で表され
    る化合物を、シアニド塩水溶液により換して、次式V
    Figure 0004880137
    (式中の符号は請求項1に定義された通りである。)で表される化合物を形成し、ついで式Vで表される化合物を酸の存在下、水性溶媒中で加水分解することからなる方法。
  3. 次式
    Figure 0004880137
    (式中、R” 4 はR 4 を表し、
    1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びnは請求項1に定義された通りである。)で表される化合
    であって、酸化、熱または光に誘導された分解を受けやすい有機材料のための安定剤として使用するための、化合物。
  4. a)酸化、熱または光に誘導された分解を受け易い有機材料、および
    b)請求項1で定義される式Vで表される化合物の少なくとも一種
    からなる組成物。
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