JP4878426B2 - 寿命管理方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、コンピュータ等の電子機器に搭載された冷却ファンユニット,ハードディスクユニット,バッテリー等の複数の消耗部品の寿命を管理する寿命管理方式に関する。
【0002】
電子機器においては、多くの消耗部品が搭載されており、これらの消耗部品の交換を無駄なく確実に行えることが要求されている。
【0003】
【従来の技術】
冷却ファンユニット等の消耗部品の交換時期の管理には、従来から、以下の2方式がよくとられている。
【0004】
従来方式▲1▼
装置の稼働時間を計数することなく、そのユーザの申告する運用時間及び運用スケジュール、設置環境温度により、消耗部品の寿命到達時期及び交換サイクルを大まかに設定する。そして保守員は、寿命到達時期を別の手段で管理し、この時期に間に合うように交換部品を用意する。
【0005】
従来方式▲2▼
装置の稼働時間(電源投入時間)を計数して、各消耗部品の寿命時間から一定時間を差し引いた時間 (例えば2万時間の寿命時間の消耗部品を300時間/月程度の稼働環境で使用している場合であって、寿命到達の約3ケ月前に交換要求メッセージを発行したい場合には、約19,000時間(=20,000−300×3)に、アラームを発生するようにする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来方式▲1▼は単純でよいが、装置の稼働時間を厳密に計数していないので、運用時間、設置環境温度のばらつきを考慮して交換時期に余裕を持たせる必要がある。このため、交換周期を短めに設定しなければならず、無駄が生じ、効率が悪い。更に、各ユーザ、各装置、各消耗部品毎の交換時期を管理台帳等の別の手段で管理していかなければならず、管理が厄介である。しかも、装置の一時保管、移設、個別修理等が発生すると寿命の管理が一層面倒になる。
【0007】
更に、従来方式▲1▼における寿命到達時又は寿命到達時よりも前のメッセージ通知タイミングは、細かな運用条件(一日の運用時間、土日稼働条件等)を考慮しておらず、固定的であったために、交換部品の準備期間を一定期間考慮して寿命到達前に通知を発行するようにしても、稼働環境(一日の電源投入時間)によってこの事前の通知時期は大きく変わってしまった。
【0008】
例えば標準的な稼働環境(250時間/月)をベースに寿命到達の3ケ月前に通知を上げるように750時間(250時間×3ケ月)前で設定したとして、24時間運用(720時間/月電源投入状態)の稼働環境では、寿命到達の1ケ月前に通知があがることになり、交換部品が間に合わないことになる。
【0009】
特に、バッテリーのような製造直後から寿命管理(一般的には2〜3年寿命)が必要なものは買いだめすることもできず、より正確且つ迅速な対応が要求される。この対応として、各ユーザ、各稼働環境毎に事前通知時間を設定する手段もあるが、設定作業が発生すること、稼働時間の変更時には本設定も変更が必要になる等の煩わしさが発生する。
【0010】
これに対して、従来方式▲2▼では、稼働時間を計数しているので、稼働時間で寿命が来るものにあっては、正確に寿命管理を行える。又、個別修理(個別部品の交換)時には、その計数時間をクリアすることにより対応でき、一次保管・移設時には、そのまま計数時間を継続することにより対応できる。そして、このアラームにより交換部品の手配等の準備ができるため、本方式は従来方式▲1▼に比べるとはるかに管理面で優れている。
【0011】
しかし本方式は、従来方式▲1▼に比べれば優位性があるものの、この従来方式▲2▼では、管理している寿命モードが稼働時間(通電時間)のみであり、しかも、稼働時間と予め設定された固定の寿命時間との比較を行っているだけである。現実の消耗部品の寿命モードには、上記稼働時間寿命の他に、電源連続切断時のバッテリー等の放電時間寿命や劣化寿命等、色々あり、その装置が置かれる稼働環境(稼働時間,非稼働時間,設置環境温度)において、どの消耗部品が、何時、どの寿命モードで、寿命を迎えるのかを管理しないと、正確に寿命を把握できない。
【0012】
このため、従来方式▲2▼でも、寿命を正確には把握できないので、消耗部品の定期交換のサイクルを短く設定しており、無駄があった。又、消耗部品の寿命時間から交換準備に要するために必要な事前通知期間が、従来方式▲2▼では全消耗部品について同一であったために、交換部品を準備するまでの作業期間が消耗部品によっては最適ではない等の問題点もあった。
【0013】
すなわち、従来方式には、次に列挙する問題があった。
(a)装置の通算稼働時間以外のモードで進行する寿命モードが考慮されていない。具体的には、
・電源切断時間で進行する他の寿命モードが考慮されていない。
・電源状態に関係なく、装置の現調後から通算的に進行する劣化寿命等の寿命モードが考慮されていない。
・寿命は装置の設置環境温度で大きく左右されるが、設置環境温度が考慮されていない。
(b)寿命到達を通知するアラームの通知タイミングについて、各消耗部品に合致した準備期間の設定について考慮されていない。
【0014】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、第1の課題は、複数の寿命管理対象部品の寿命を正確に把握でき、無駄のない消耗部品の寿命管理を行える寿命管理方式を実現することにある。
【0015】
第2の課題は、交換部品を準備するまでの作業期間が各消耗部品毎に異なる点等をも考慮し、適切な寿命予告アラームを発生することができる寿命管理方式を実現することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に係る発明)の寿命管理方式は、図1の原理図に示すような基本構成を有しており、積算処理手段10は、装置の電源投入期間を積算する稼働時間積算カウンタ1、装置の連続的な電源切断期間を積算する非稼働時間積算カウンタ2、装置の連続的な電源切断時間の計数を繰り返す連続切断時間カウンタ3、及び、電源状態に関係なく装置の現調以降の通算経過時間を積算する総合時間積算カウンタ4、の4種類のカウンタ1〜4を寿命管理対象である消耗部品毎に備えている。
【0017】
この積算処理手段10は、少なくとも、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、カウンタ1〜4の計数時間を更新させる。寿命管理設定テーブル20には、4種類のカウンタ1〜4中の監視すべきカウンタとこの監視対象カウンタの計数時間が幾つになるとその寿命モードでのアラームを発生するかを示す寿命時間とが、各寿命管理対象部品毎に設定されている。比較手段30は、各寿命管理対象部品について、予め決められたタイミングで(例えば電源投入処理時に)、寿命管理設定テーブル20の寿命時間と監視対象カウンタの計数時間とを比較する。この比較手段30での比較結果に応じて、各寿命管理対象部品についての寿命到達アラームをアラーム通知手段40が発生する。
【0018】
本発明では、種々の寿命モードが考慮されているので、各寿命管理対象部品の寿命を正確に把握でき、無駄のない消耗部品の寿命管理を行える。
積算処理手段10は、通常、装置の電源投入処理時には、非稼働時間積算カウンタ2,連続切断時間カウンタ3及び総合時間積算カウンタ4の計数時間を更新させ、装置の電源切断処理時には、稼働時間積算カウンタ1及び総合時間積算カウンタ4の計数時間を更新させる。尚、総合時間積算カウンタ4の計数時間は、稼働時間積算カウンタ1と非稼働時間積算カウンタ2の計数時間を加算することでも求められる。
【0019】
又、積算処理手段10は、電源投入状態が所定期間以上継続する装置の場合には、装置の電源切断処理がなされなくても、予め設定したタイミングで、稼働時間積算カウンタ1及び総合時間積算カウンタ4の計数時間を更新させるように構成する。このようにすれば、24時間運用の装置であっても、確実にカウンタ1〜4の計数時間を更新でき、各寿命管理対象部品の寿命到達を正確に把握できる。
【0020】
更に、積算処理手段10での積算を、装置の電源投入処理時と電源切断処理時に、その電源状態遷移時刻を記憶し、次の電源状態遷移が発生した時点にて、前の電源状態遷移時刻からの経過時間を求め、これを基にカウンタ1〜4の計数時間を更新させるようにすれば、計数を容易に行える。
【0021】
請求項2に係る発明の寿命管理方式は、装置の設置環境温度を測定可能な温度センサを設け、寿命管理設定テーブルには、設置環境温度により各寿命管理対象部品の寿命変動を補正する補正係数を設定でき、積算処理手段は、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、その電源状態遷移時刻を記憶し、次の電源状態遷移が発生した時点にて、前の電源状態遷移時刻からの経過時間を求め、この経過時間を補正係数を用いて基準温度での経過時間に換算し、換算後の経過時間を、更新を必要とするカウンタの計数時間に加えることにより、カウンタの計数時間を更新させることを特徴とするものである。
【0022】
この発明では、寿命に大きく影響する温度要因についても寿命時間に反映させることができる。よって、信頼性が一層高く、しかも効率的な寿命管理が可能となる。
【0023】
請求項3に係る発明の寿命管理方式は、寿命管理設定テーブルに、寿命到達アラームの発生よりも早い時期から寿命到達までの残存期間が少なくなったことを知らせる寿命予告アラームを発生するための予告通知用データを寿命管理対象である消耗部品毎に設定でき、アラーム通知手段から寿命予告アラームを発生する際には、今後の一定期間内に発生すると予測される他の寿命予告アラームをも併せて通知するようにしたことを特徴とするものである。
【0024】
この発明では、一定期間内に到来する寿命を把握できる。このため、交換部品の手配・作業をまとめて実施でき、保守の効率アップが図れる。
【0025】
【実施の形態】
(第1の形態例)
図2は本発明の寿命管理方式が用いられるシステム構成例(例えばサーバー)を示している。この装置において、CPU(処理部)51には、NVM(不揮発性メモリ)やRTC(リアルタイムクロックモジュール)52,磁気ディスクユニット53,電源ユニット54等が接続されている。更に、RTC52には、そのバックアップ用の一次電池(リチウム電池)55が接続され、電源ユニット54には、UPS(無停電電源装置)ユニット56や冷却ファンユニット57が接続されている。又、UPSユニット56には、二次電池(鉛電池)57が搭載されている。
【0026】
本形態例の装置において、寿命監視対象の消耗部品は、磁気ディスクユニット53、一次電池55、冷却ファンユニット57、二次電池58である。これら消耗部品の寿命モードとして、本形態例では、以下に示す4つの寿命モードで消耗部品の寿命の到来を監視している。
▲1▼稼働時間寿命(電源の通電時間で進行する寿命モード)
▲2▼非稼働時間寿命(電源の切断時間で進行する寿命モード)
▲3▼連続切断時間寿命(電源が連続的に停止する時間で進行する寿命モード)
▲4▼総合時間寿命(電源状態に関係のない通算時間で進行する寿命モード)
上記▲1▼の稼働時間寿命モードは一番代表的且つ大きな寿命要因であり、例えば、図2における磁気ディスクユニット53や冷却ファンユニット57の寿命がこれに該当する。磁気ディスクユニット53や冷却ファンユニット57には回転機構部があり、この回転機構部の軸受が寿命に一番大きく影響するからである。軸受ではボール及びグリスが使用されるが、このボールの耐久性やグリスの特性が磁気ディスクユニット53や冷却ファンユニット57の寿命を大きく左右する。この寿命時間は、一般的には冷却ファンやモータが回転している時間で決まり、通常、3万時間程度(回転機構部の温度が60℃の場合)である。そして、この寿命時間は一般的な装置では稼働時間(通電時間)である。
【0027】
上記▲2▼の非稼働時間寿命は、連続的な電源切断時間(積算値)が大きくなり寿命に到達する場合である。ここで、連続的な電源切断時間とは、その間に短時間の電源の通電時間がある場合でも、この短時間の通電時間は、電源切断時間に含めるという意味である(この短時間の通電時間については、上記▲1▼の稼働時間寿命モードの稼働時間に含めて含めなくてもよいが、含めた方が安全ではある)。この例として、図2におけるRTC52の電源等の比較的小さい電源容量のバックアップで使用される一次電池(充電できないリチウム電池等)55の寿命がある。一般的な設計手法では一次電池55としてのリチウム電池は電源切断時に放電することになるが、このバックアップ可能時間は、設計段階で標準的な運用条件を前提として、採用すべき電池及びその容量が決定される。例えば標準的な運用として、月に200時間以上は装置の電源が投入されるとすれば、バックアップしなければならない時間は月に最大520時間でよいことになり、仮に装置の仕様寿命が5年ならば、520(時間)×60(月数)×消費電流(A)の容量を確保できればよいことになる。
【0028】
これは、もし上記標準的運用範囲でのバックアップ容量を持った電池を採用した装置で、標準以外の運用(例えば月の稼働時間が200時間に達しない場合)ではバッテリー容量が不足してしまうことになる(この検出手段として、バッテリチェックという手段もあるが、このチェックは電圧レベルによる判断であるため、時間的な余裕はなく、或いは突然故障と同様のシステム停止を招いてしまう)。
【0029】
上記▲3▼の連続切断時間寿命は、上記▲2▼の非稼働時間寿命が非連続でもトータル的な電源切断時間のケースであるのに対し、連続的な電源切断時間が問題となる場合である。この例としては、図2における一次電池(充電可能なニカド電池、鉛電池等)55が考えられる。例えば長期休止(電源断)の状態によって、定格容量を超える放電状態(過放電)が発生し、寿命を迎えるような場合である。このような電池は通常、定格容量以下の範囲での放電を行い、又、定期的に一定時間の充電を行うことにより本来の寿命時間を達成できるが、定格を超えた放電はその特性を失い、再生できない状態になる。通常UPSユニット56で使用される二次電池(鉛電池)58では6ケ月程度の放置が限界である。
【0030】
連続切断時間寿命モードのもう一つのケースとして、図2における磁気ディスクユニット53も対象となる場合がある。磁気ディスクユニット53のヘッドは電源切断時は退避ゾーンに移動してディスク面に接触しているが、この状態で長期間放置するとヘッドの先端に薄膜ができたり、ヘッドがディスク面に吸着してしまうことがある。このため、少なくとも一定時間以内での電源投入が要求されている。一般的には6ケ月以内での動作を要求される。
【0031】
上記▲4▼の総合時間寿命は、電源状態に関係なく経時的な劣化等のために、製造時点から進行する寿命モードである。例えば、図2における磁気ディスクユニット53や冷却ファンユニット57内の油成分であるグリス特性が経時変化により劣化し寿命を迎える場合や、一次電池55内の電解液の経時的な化学変化に伴う寿命である。これらは消耗部品により異なるが、3年(一次電池55)或いは5年(磁気ディスクユニット53や冷却ファンユニット57)程度である。この寿命時間は、各消耗部品において、上記の各寿命モードの中で一番長く設定される。
【0032】
本形態例では、以上の4種類の寿命モーが各消耗部品について存在するかどうか、存在する場合にはどの程度の寿命時間かを監視しており、当然、最初に成立する寿命モードの寿命時間以前に、該当する消耗部品を交換するようにしている。 図3に示す表には、磁気ディスクユニット(HDDと記す)53,一次電池(BAT(一次)と記す)55,冷却ファンユニット(FANと記す)57,二次電池(BAT(二次)と記す)58に関し、その寿命モードと寿命時間を示した。
【0033】
本形態例での寿命管理は、CPU51によって実行されるもので、電源投入処理時のプログラムの実行時と、電源切断処理時のプログラムの実行処理時に行われる。このため、寿命管理を行うハードウェア上の構成は特に設けられておらず、現実の寿命管理は、磁気ディスクユニット(HDDと記す)53やROM等に書き込まれた寿命管理プログラムをCPU51に実行させることにより行うだけである。図4は、本発明の第1の形態例におけるCPU51及びその周辺部分の機能ブロック図である。
【0034】
図4において、積算処理手段60は、装置の電源投入期間を積算する稼働時間積算カウンタ61、装置の連続的な電源切断期間を積算する非稼働時間積算カウンタ62、装置の連続的な電源切断時間の計数を繰り返す連続切断時間カウンタ63、及び、電源状態に関係なく装置の現調以降の通算経過時間を積算する総合時間積算カウンタ64、の4種類のカウンタ61〜64を寿命管理対象である消耗部品毎に持っている。
【0035】
積算処理手段60は、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、カウンタ61〜64の計数時間を更新させる。具体的には、装置の電源投入処理時には、非稼働時間積算カウンタ62,連続切断時間カウンタ63及び総合時間積算カウンタ64の計数時間を更新させ、装置の電源切断処理時には、稼働時間積算カウンタ61及び総合時間積算カウンタ64の計数時間を更新させる。尚、総合時間積算カウンタ64の計数時間は、稼働時間積算カウンタ61と非稼働時間積算カウンタ62の計数時間を加算することでも求められる。
【0036】
又、積算処理手段60は、電源投入状態が所定期間以上継続する24時間運用の装置等の場合には、装置の電源切断処理がなされなくても、予め設定したタイミングで(例えば、毎朝8時に)、稼働時間積算カウンタ1及び総合時間積算カウンタ4の計数時間を更新させる。積算処理手段60での積算は、装置の電源切断処理時と電源投入処理時に、その電源状態遷移時刻を時計読取手段65で読み取って記憶し、次の電源状態遷移が発生した時点にて、前の電源状態遷移時刻からの経過時間を求め、これを基にカウンタ61〜64の計数時間を更新させることで行う。尚、消耗部品を交換した場合には、その消耗部品についてのカウンタ61〜64の計数時間を初期化処理手段66でもってクリアする。
【0037】
寿命管理設定テーブル70には、4種類のカウンタ61〜64中の監視すべきカウンタとこの監視対象カウンタの計数時間が幾つになるとその寿命モードでのアラームを発生するかを示す寿命時間が、各寿命管理対象部品(FAN,HDD,BAT(二次),BAT(一次))毎に設定されている。
【0038】
比較手段80は、各寿命管理対象部品について、予め決められたタイミング(具体的には電源投入処理時、24時間運用の装置等の場合には一日の決められた時刻)に、寿命管理設定テーブル70の寿命時間と監視対象カウンタの計数時間とを比較する。この比較手段80での比較結果に応じて、各寿命管理対象部品についての寿命到達アラームをアラーム通知手段90が発生する。
【0039】
図5は、寿命管理対象の消耗部品毎に持つ4つのカウンタ61〜64の動作を示している。先ず、稼働時間積算カンウタ61は、装置の電源投入期間を積算するもので、毎日の電源投入期間K1,K2……を積算するカウンタである。非稼働時間積算カウンタ62は、装置の連続的な電源切断期間(一定時間以内の短い電源投入期間は電源切断時間に含めて考える)を積算するもので毎日の電源切断期間N1,N2……を積算するカウンタである。
【0040】
連続切断時間カウンタ63は、装置の連続切断時間(一定時間以内の短い電源投入期間は連続切断時間に含めて考える)N1又はN2又は……をカウントする。連続切断時間カウンタ63は、カウンタ62と異なり、N1,N2……を積算することなく、連続切断状態が途切れる毎に計数時間をクリアする。本カウンタ63において、一定期間内の短い電源投入(例えば1時間以内の電源投入期間)が発生しても、この期間を連続切断期間に含める理由は、例えばバッテリーの放電期間を監視する場合において、1時間未満の電源投入では、二次電池(鉛電池)58等が十分に充電されないからである。
【0041】
最後の総合時間積算カウンタ64は、装置の電源状態に関係なく装置の現調以降の通算経過時間K1+N1,K2+N2,……を積算する。このカウンタ64の計数時間は、稼働時間積算カンウタ61と非稼働時間積算カウンタ62の計数時間の和から求めてもよい(連続的な電源切断期間内の短時間の通電時間を、上記▲1▼の稼働時間寿命モードの稼働時間に含めない場合)。
【0042】
図6はカウンタ61〜64での計数を具体的に説明するための図で、ある寿命部品一つに対する4種類のカウンタ61〜64が電源状態の遷移と共に積算される様子の一例が表現されている。
【0043】
先ずカウンタ61〜64の積算の説明であるが、N日、19:00の電源切断処理でプログラムが電源を切断する直前に現在の時刻情報を磁気デイスク等の不揮発性記憶部に記録している。
【0044】
翌日のN+1日、8:00の電源投入処理ではプログラムがそのときの時刻情報を記録すると共に、前日の電源切断時刻19:00からの差分(13時間)を算出し、非稼働時間積算カウンタ62及び総合時間積算カウンタ64の計数時簡に加え、更に連続切断時間カウンタ63にはそのままの値をセットする。
【0045】
そして、その日の運用処理を行った後、19:00になると電源切断処理を行うが、この時も同様に、この時点の時刻情報を記録した後に、朝の電源投入時間8:00からの差分(11時間)を算出し、カウンタ61及び64の計数時間に加えてから電源を切断する。以降、この処理を電源状態遷移(電源状態の変化)が発生する度に繰り返す。
【0046】
次に、比較手段80による、各カウンタ61〜64の計数時間と図7で示す寿命時間との比較であるが、本形態例では電源投入処理の中で行っている。比較処理は図7の寿命管理設定テーブルに従い処理される。ここで、図中のHは時間の単位を示し、Kは1000倍であることを示している。従って、1KH=1000時間である。
【0047】
比較処理において、例えばカウンタ61〜64がHDD用の場合であれば、図7の表の2行目の▲1▼稼働時間寿命のEビット(Enable)をチェックし、O(ON)の場合には、この寿命時間30KH(30,000時間)と該当の稼働時間積算カウンタ61を比較する。続いて図7の表の2番目の▲2▼非稼働時間寿命のEビットをチェックする。ここでは、Eビットが−(無効)であるため、この寿命モードでの監視は不要と判断し、比較処理を省略する。次に、3番目の▲3▼連続切断時間寿命のEビットをチェックする。これはOであるため、この寿命時間5KH(約6ヶ月)と連続切断時間カウンタ63の計数時間を比較する。最後の4番目の▲4▼総合時間寿命のEビットもOであるため、寿命値43H(43,000H;約5年)と総合時間積算カウンタ64の計数時間とを比較する。この比較処理は、図7に示すHDD以外の全消耗部品FAN,BAT(二次),BAT(二次)に対応するカウンタ61〜64でも行われる。
【0048】
もし、この比較処理で、図7の寿命年数よりも、各カウンタ61〜64の計数時間が等しいか叉は大きい関係になった場合(例えば、30KH<稼働時間積算カウンタ61の計数時間)には、比較結果を受け取ったアラーム通知手段90が寿命到達アラームを発生する。このアラームでは、該当寿命部品名と寿命達成モードが図7のどのモードによるものかが通知される。このアラームにより、保守員は速やかに交換部品を用意し、交換作業に当たることになる(尚、一般的に寿命時間には実力的な余裕があるため、アラーム発生後の速やかな対応により故障前の予防交換が可能となる)。
【0049】
又、この寿命モードを知ることにより、本来予定していた運用環境と実環境との差(主に運用時間の差)も分かり、運用環境の改善に結びつけることもできる。例えば、HDDの▲3▼連続切断時間寿命(5KH=約6ケ月)でアラームが発生した場合には、移設等の理由により、約6ケ月間通電されないまま放置され、HDDのヘッドが機能しない可能性があることを警告している。更に、他消耗部品全体への影響等、寿命傾向予測も可能となる。
【0050】
交換作業後は、対応するカウンタ61〜64をクリアすることにより、新品として0時間から新たな計数が始められる。上記のHDDの▲3▼連続切断時間寿命(5KH=約6ケ月)でアラームが発生した場合については、動作上問題がなければ、応急処置として、連続切断時間カウンタ63のみをクリアして、他の積算計数時間をそのままに運用を継続することもできる。
【0051】
尚、24時間運用等で、通常日では電源を切断することがない場合には、稼働時間積算カウンタ61を積算するタイミング及び寿命時間との比較処理を行うタイミングがなくなってしまうが、このような場合には、一日の中の指定時刻(例えば朝8:00)に本処理を起動するようにしておけばよい。
【0052】
又、図7の▲3▼連続切断時間寿命は、HDD、BAT(二次)が再生できなくなるまで連続停電したことを意味するもので、HDDもBAT(二次)も定期的な通電(モータの回転、充電)が必要なためである。従って、連続切断時間カウンタ63の積算方法については、電源切断後に電源が投入されたら、無条件即座にクリアされるのではなく、一定時間以内の短い電源投入ではクリアされることなく、連続切断時間として継続積算される。この無視される投入時間は各消耗部品によって再生可能な時間(HDDであればヘッドの正当性が確認できる時間、BAT(二次)であればあるレベルまで充電できる時間)を設定すればよく、各消耗部品毎に設定される。
【0053】
上記のように、本形態例では、各消耗部品の寿命モードについて、通電時間中に進行する寿命モードに限らず、電源切断時にも進行する他の寿命モード等についての寿命監視も行っている。又、部品の稼働時間,非稼働時間,連続切断時間を正確に計数している。このため、各寿命管理対象部品の寿命を正確に把握でき、無駄のない消耗部品の寿命管理を行える。更に、寿命時間の管理について、マニュアル記録等の他手段での管理が不要である他、各ユーザ、各装置、各部品毎の管理が不要であり、一時休止時、移設時等の装置についても同様に寿命管理を行える。又、24時間運用の装置であっても、確実にカウンタ1〜4の計数時間を更新でき、各寿命管理対象部品の寿命を正確に把握できる。
(第2の形態例)
温度と寿命との関係であるが、先に説明したFAN、HDD等の駆動系部品の寿命は、15℃の温度上昇で寿命が半減すると言われている。又、BAT(二次)(鉛電池)では10℃の温度上昇で寿命が半減すると言われている。通常、この様な部品を搭載する装置の寿命計算では、装置を設置する環境温度についての1年間の平均温度が25℃程度であるとの前提で計算しており、この基準温度が守られないと寿命が大きく変動することになる。
【0054】
第2の形態例では、図2中に想像線(二点鎖線)で示した様に、装置の設置環境温度(外気)を測定可能な温度センサ59を設けると共に、図8で示すように、寿命管理設定テーブル70に、更に基準温度(設置環境温度は25℃、装置内温度は20℃の昇温を見込んで45℃)に対する温度差を寿命監視に反映できるように、計数時間の補正係数を各消耗部品単位に設定可能としている。又、図9の機能ブロック図では、温度読取手段67が追加されている。
【0055】
ここでは、FANを例にとって、温度補正について詳細に説明する。図10は、温度とFANの寿命との関係を示している。このグラフからわかるように、本形態例で使用するFANは、通常の平均的温度条件である基準温度(設置環境温度は25℃、装置内温度は+20℃の昇温を見込んで45℃)の場合に、約3万時間の寿命を持っている。そして、この状態から温度が+15℃変化すると、寿命時間が約−2万時間変化する。よって、この変化率は2万時間/15℃であり、約1.33KH/℃となり、基準寿命時間3万時間に対する1℃あたりの変化率は1.33K/30Kであり、約0.04となる。
【0056】
そこで、本形態例では、この変化率(約0.04/℃)を補正係数として使用し、加算すべき計数時間を温度補正している。即ち、各カウンタ61〜64の更新に先立って、温度読取手段67を介して温度センサ59から温度を読み取って、この温度と寿命管理設定テーブル70の寿命時間の補正係数から、カウンタ61〜64に加算すべき計数時間を再計算した後に、各カウンタ61〜64に積算するようにしている。
【0057】
以下、具体的な計算例を示す。図11は温度補正をかける場合の処理を示している。N+1日の19:00に電源切断処理を開始し、FAN(補正係数=0.04)の稼働時間積算カウンタ61に積算を行う場合の例を示す。ここでは、温度センサ59からの読取温度が30℃とする。
【0058】
基準温度25℃に対する補正後の積算時間(加算すべき計数時間)は以下の式で求められる。
Figure 0004878426
よって、第1の形態例であれば、FANの稼働時間として、11時間が積算されるが、本形態例では、13.2時間が積算されることになる。他のカウンタについても、全く同様に補正がなされた時間が積算されることになる。尚、本形態例における温度補正以外の処理は、第1の形態例と同様である。
【0059】
以上の通り、少なくとも1日(24時間)に一回以上、温度センサ59の出力を読み取り、基準温度に対する温度差から積算すべき時間を見直すことにより、年間を通して、より精度の高い、且つ、効率的な寿命時間管理が可能となる。
【0060】
即ち、本形態例では、寿命に大きく影響する温度要因を、寿命時間に反映させたので、信頼性の高い、且つ効率的な寿命管理が可能となる。
(第3の形態例)
図12は本形態例での機能ブロック図で、この中の寿命管理設定テーブル70には、図13にその詳細を示すように、寿命到達アラームの発生よりも早い時期から寿命到達までの残存期間が少なくなったことを知らせる寿命予告アラームを発生するための予告通知用データを設定できるようになっている。
【0061】
具体的には、寿命管理設定テーブル70に、予告通知用データとして、寿命到達アラームよりも早めの寿命予告アラームを発生するための事前通知期間Nと、他の寿命予告アラームの発生を予測する期間Mとを設定し、比較手段80では、監視対象カウンタ61〜64の計数時間と事前通知の寿命時間との比較、並びに、監視対象カウンタ61〜64の期間M経過時における予測計数時間と事前通知の寿命時間との比較を行い、アラーム通知手段90では、比較手段80での比較結果に応じて、各寿命管理対象部品についての寿命予告アラームをも発生できるように構成している。
【0062】
本形態例で、Nは各消耗部品(寿命管理対象部品)毎に指定され、後述する過去の一定期間(本形態例では1ケ月)を1として指定される。図13の寿命管理設定テーブルでは、HDDがN=2(2ケ月前)、その他の部品がN=1(1ケ月前)となっている。このNは、各消耗部品の準備にかかる期間を考慮して設定すればよい。Mは全消耗部品共通に指定され、Nの期間に到達した時点より、更に未来に向かって寿命到達するものがないか、期間Mの範囲で検証するものであり、Nと同様に本形態例では1ケ月を1として指定される。N,Mを設けた目的は、交換部品の準備作業(購入、交換作業)を可能な限りまとめるためである。
【0063】
本形態例では、図13の寿命管理設定テーブルを参照しつつ、積算時間テーブル生成手段75により図14で示す過去一定時間内の積算時間テーブルが生成され、事前テーブル生成手段77により図15で示すNテーブルや図16で示すMテーブルが生成される。
【0064】
図13の寿命管理設定テーブルを除くこれらのテーブルは、実際には、内部でプログラムが勝手に生成して比較処理に使用するもので、オペレータは意識する必要はない。又、これらのテーブルは現実にテーブルとして展開する必要もなく、実質的に上記比較処理が行えればよい。以下、各テーブルの説明を行う。
【0065】
図14の積算時間テーブルは過去の一定期間における積算時間を保持するもので、本形態例ではこの期間を1ケ月としている(この期間は固定でも、可変でもよい)。プログラムでは常に一定期間(1ケ月間=720H)の電源状態遷移毎の時刻情報を蓄えており、電源投入処理毎に過去1ケ月内より外れた一番古い1日のデータを破棄し、新たな1日のデータを加えて図14に示す様な最新の1ケ月間の積算情報を算出している。
【0066】
尚、積算時間テーブル上の連続切断時間については、監視及び積算処理もできない停電状態が突発的且つ連続的に発生することから、事前検出は困難であり、一定期間(1ケ月)の積算では意味がないが、ここではアラームを発生する意味で、通常運用ではあり得ないとされる1ケ月間の連続時間(720H)を用いている。
【0067】
図15のNテーブルは、寿命到達から事前通知まで期間を指定するNに基き、実際に寿命予告アラームを発生する寿命時間を記録したもので、図13で予め設定された本来の寿命時間より、期間Nを差し引いた寿命時間がテーブル化されている。
【0068】
Nテーブルの寿命時間は、寿命予告アラームを発生する必要があるかどうかの判断の際に、カウンタ61〜64の計数時間と比較されるもので、次のように計算される。
【0069】
(寿命管理設定テーブルの寿命時間)−(過去の一定期間の積算時間)×N
一例としてFANの稼働時間寿命について求めると、過去の一定期間を1ケ月、この期間の稼働時間を220H(図14参照)、N=1(1ヶ月)とした場合には、NテーブルでのFANの稼働時間寿命は次のようになる。
【0070】
FANの稼働時間寿命=30,000−220×1
=29,780時間
このようにして、全消耗部品についての計算して得られた結果が、上記図15のNテーブルである。比較手段80での比較処理にて、カウンタ61〜64の計数時間とこの図15の寿命時間と比較することにより、本来の寿命時間より指定期間Nだけ前に、寿命予告アラームを上げることができる。
【0071】
図16のMテーブルは、Nで指定された寿命予告アラーム発生時点で、更に未来方向に向かってM期間内に他のアラーム要因が存在するか否かをチェックするためのもので、各消耗部品毎のカウンタ61〜64の現在の計数時間にMで指定する期間分を加えた予測計数時間(暫定的に時間を進めた時間)をテーブル化したものである。
【0072】
このMテーブルは、その値とNテーブルの値とを比較することにより、期間M内に発生するであろう寿命予告アラームを予測するのに使用される。Mテーブルの計数時間(積算時間)は以下のように計算される。
【0073】
(現在の積算時間)+(過去一定期間の積算時間)×M
一例として、図15のNテーブルにて、FANの寿命予告アラームの発生条件(29,780H)が成立したとして、仮にこのときのHDDの現在の稼働時間寿命の積算時間が29,500H、又、過去の一定期間を1ケ月、この期間の稼働時間を220H(図14参照)、M=0.5(0.5ケ月)として、HDDのMテーブル上の稼働寿命時間を求める次のようになる。
【0074】
HDDのMテーブル上の稼働寿命時間=29,500+220×0.5
=29,610時間
これが意味することは、HDDの現在の稼働時間29,500Hは図15で示すNテーブル上の寿命予告アラーム通知の寿命時間(29,560H)に達していないため、寿命予告アラーム通知の直接的要因にはならないものの、Mテーブル生成後の再比較では、寿命予告アラーム通知の範囲に入ることを示している。上記図16のMテーブルでは、他の寿命時間▲2▼〜▲4▼及び他の消耗部品についての予測計数時間は省略している。尚、FANの稼働寿命時間についても計算しているが、FANの稼働時間寿命はNテーブルにて直接アラーム要因となっているもので、ここでは意味を持たない。
【0075】
このように、本形態例では、最初に図15のNテーブルに示す寿命時間によって、ある消耗部品に寿命予告アラームが発生すると、更にその時点の計数時間を基に、図16のMテーブルを作成し、MテーブルとNテーブルとの比較で全消耗部品に対して再び寿命予告アラームのチェックをし、もしその比較で寿命予告アラーム要因(寿命予告アラーム範囲に入ったこと)を検出すると、これら複数の寿命予告アラームを同時に通知する。図17には、その時の寿命事前通知例を示した。
【0076】
本形態例での全体的な処理は、図18及び図19のフローチャートに示すような手順でなされる。
即ち、電源が投入されると、投入時刻の記録と温度センサの出力(温度)の読取がなされ(S1)、カウンタ61〜64や寿命管理設定テーブルの展開や、Nテーブルの生成が行われる(S2)。
【0077】
次に、非稼働時間積算カウンタ62,連続切断時間カウンタ63及び総合時間積算カウンタ64の計数時間を更新する。このとき、設置環境温度に応じた補正もなされる(S3)。更新後、図13の寿命管理設定テーブルを用いた寿命のチェックを行い(S4)、寿命到達アラームがある場合には(S5)、メッセージの準備のステップ(S51)を経て、その旨のアラームを通知する。
【0078】
寿命到達アラームがない場合には(S5)、事前通知のチェックに入り、寿命予告アラームがあるかどうかカウンタ61〜64各計数時間とNテーブルの寿命時間との比較でチェックする(S6)。寿命予告アラームがある場合には(S7)、Mテーブルを作成し(S71)、MテーブルとNテーブルとの比較により、他の寿命予告メッセージがあるかどうかもチェックする(S72)。その後、メッセージ準備のステップ(S73)を経て、寿命予告アラームをまとめて通知する。
【0079】
寿命予告アラームがない場合には(S7)、通常の運用処理に入る(S8)。通常の運用処理が終了し、電源切断処理が始まると(S9)、切断時刻の記録と温度センサの出力(温度)の読取がなされ(S10)、稼働時間積算カウンタ61及び総合時間積算カウンタ64の計数時間を更新した後に(S11)、電源が切られる。
【0080】
本形態例のように構成すれば、一定期間内に到来する寿命を把握できるため、交換部品の手配・作業をまとめて実施でき、保守の効率アップが図れる。
尚、本発明は上記形態例に限られるものではない。例えば、上記第2の形態例は、上記第1の形態例に温度補正の構成を加え、上記第3の形態例は、上記第2の形態例に寿命予測アラーム通知の構成を加えているが、上記第1の形態例に寿命予測アラーム通知の構成を加えるようにしてもよい。
【0081】
本発明の代表的な態様を付記として以下に示す。
(付記1) 装置の電源投入期間を積算する稼働時間積算カウンタ、装置の連続的な電源切断期間を積算する非稼働時間積算カウンタ、装置の連続的な電源切断時間の計数を繰り返す連続切断時間カウンタ、及び、電源状態に関係なく装置の現調以降の通算経過時間を積算する総合時間積算カウンタ、の4種類のカウンタを寿命管理対象である消耗部品毎に持ち、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、前記カウンタの計数時間を更新させる積算処理手段と、
各寿命管理対象部品毎に、前記4種類のカウンタの中の監視すべきカウンタとこの監視対象カウンタの計数時間が幾つになるとその寿命モードでのアラームを発生するかを示す寿命時間とが設定される寿命管理設定テーブルと、
各寿命管理対象部品について、予め決められたタイミングで、前記寿命管理設定テーブルの寿命時間と前記監視対象カウンタの計数時間とを比較する比較手段と、
この比較手段での比較結果に応じて、各寿命管理対象部品についての寿命到達アラームを発生するアラーム通知手段と、
を有する複数の消耗部品の寿命管理方式。
【0082】
(付記2) 前記積算処理手段は、装置の電源投入処理時には、前記非稼働時間積算カウンタ,連続切断時間カウンタ及び総合時間積算カウンタの計数時間を更新させ、装置の電源切断処理時には、前記稼働時間積算カウンタ及び総合時間積算カウンタの計数時間を更新させることを特徴とする付記1記載の寿命管理方式。
【0083】
(付記3) 前記積算処理手段は、電源投入状態が所定期間以上継続する装置の場合には、装置の電源切断処理がなされなくても、予め設定したタイミングで、前記稼働時間積算カウンタ及び総合時間積算カウンタの計数時間を更新させることを特徴とする付記1又は2記載の寿命管理方式。
【0084】
(付記4) 前記積算処理手段は、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、その電源状態遷移時刻を記憶し、次の電源状態遷移が発生した時点にて、前の電源状態遷移時刻からの経過時間を求め、これを基に前記カウンタの計数時間を更新させることを特徴とする付記1〜3の何れかに記載の寿命管理方式。
【0085】
(付記5) 装置の設置環境温度を測定可能な温度センサを設け、前記寿命管理設定テーブルには、前記設置環境温度により各寿命管理対象部品の寿命変動を補正する補正係数を設定でき、前記積算処理手段は、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、その電源状態遷移時刻を記憶し、次の電源状態遷移が発生した時点にて、前の電源状態遷移時刻からの経過時間を求め、この経過時間を前記補正係数を用いて基準温度での経過時間に換算し、換算後の経過時間を、更新を必要とする前記カウンタの計数時間に加えることにより、前記カウンタの計数時間を更新させることを特徴とする付記1〜4の何れかに記載の寿命管理方式。
【0086】
(付記6) 前記寿命管理設定テーブルに、前記寿命到達アラームの発生よりも早い時期から寿命到達までの残存期間が少なくなったことを知らせる寿命予告アラームを発生するための予告通知用データを寿命管理対象である消耗部品毎に設定でき、前記アラーム通知手段から寿命予告アラームを発生する際には、今後の一定期間内に発生すると予測される他の寿命予告アラームをも併せて通知するようにしたことを特徴とする付記1〜5の何れかに記載の寿命管理方式。
【0087】
(付記7) 前記寿命管理設定テーブルに、予告通知用データとして、前記寿命到達アラームよりも早めの寿命予告アラームを発生するための事前通知期間Nと前記他の寿命予告アラームの発生を予測する期間Mとを設定し、
前記比較手段では、前記監視対象カウンタの計数時間と前記事前通知の寿命時間との比較、並びに、前記監視対象カウンタの前記期間M経過時における予測計数時間と前記事前通知の寿命時間との比較を行い、
前記アラーム通知手段では、前記比較手段での比較結果に応じて、各寿命管理対象部品についての寿命予告アラームをも発生することを特徴とする付記6記載の寿命管理方式。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、以下の効果が得られる。
・各消耗部品の寿命モードについて、通電時間に限らず、電源切断時にも進行する他の寿命要因についての時間監視が可能となる。
・部品の稼働時間を正確に計数していることから寿命時間に対する交換時期が最適に設定可能である。
・寿命時間の管理について、マニュアル記録等の他手段での管理が不要である他、各ユーザ、各装置、各部品毎の管理が不要であり、更に一時休止時、移設時等の装置についても同様に寿命管理を行える。
・各ユーザ、各装置毎の稼働時間を意識する必要がなく、必要とする準備期間を考慮したほぼ正確な寿命予告アラームの通知が可能となる。
【0089】
請求項2に係る発明によれば、更に寿命に大きく影響する温度要因についても寿命時間に反映させることにより、更に信頼性の高い、且つ効率的な寿命管理が可能となる。
【0090】
請求項3に係る発明によれば、一つの事前アラーム発生時に、一定期間内の他の寿命時間要因も把握できるため、交換部品の手配、作業のまとめ実施が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明(請求項1)の原理図である。
【図2】本発明の寿命管理方式が用いられるシステム構成例を示す図である。
【図3】消耗部品の寿命モードを示す図である。
【図4】本発明の第1の形態例における機能ブロック図である。
【図5】第1の形態例におけるカウンタの計数方法を示す図である。
【図6】第1の形態例におけるカウンタの積算例を示す図である。
【図7】第1の形態例における寿命管理設定テーブルを示す図である。
【図8】第2の形態例における寿命管理設定テーブルを示す図である。
【図9】本発明の第2の形態例における機能ブロック図である。
【図10】冷却ファンユニットの温度と寿命の関係を示す図である。
【図11】第2の形態例におけるカウンタの積算例を示す図である。
【図12】本発明の第3の形態例における機能ブロック図である。
【図13】第3の形態例における寿命管理設定テーブルを示す図である。
【図14】前1ヶ月の積算時間テーブルを示す図である。
【図15】Nテーブルの説明図である。
【図16】Mテーブルの説明図である。
【図17】寿命予告アラームの通知例を示す図である。
【図18】第3の形態例の動作を示すフローチャート(その1)である。
【図19】第3の形態例の動作を示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
1,61 稼働時間積算カウンタ
2,62 非稼働時間積算カウンタ
3,63 連続切断時間カウンタ
4,64 総合時間積算カウンタ
10,60 積算処理手段
20,70 寿命管理設定テーブル
30,80 比較手段
40,90 アラーム通知手段
53 磁気ディスクユニット
55 一次電池
57 冷却ファンユニット
58 二次電池
59 温度センサ
65 時計読取手段
66 初期化処理手段
67 温度読取手段
75 積算時間テーブル生成手段
77 事前テーブル生成手段

Claims (3)

  1. 装置の電源投入期間を積算する稼働時間積算カウンタ、装置の連続的な電源切断期間を積算する非稼働時間積算カウンタ、装置の連続的な電源切断時間の計数を繰り返す連続切断時間カウンタ、及び、電源状態に関係なく装置の現調以降の通算経過時間を積算する総合時間積算カウンタ、の4種類のカウンタを寿命管理対象である消耗部品毎に持ち、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、前記カウンタの計数時間を更新させる積算処理手段と、
    各寿命管理対象部品毎に、前記4種類のカウンタの中の監視すべきカウンタとこの監視対象カウンタの計数時間が幾つになるとその寿命モードでのアラームを発生するかを示す寿命時間とが設定される寿命管理設定テーブルと、
    各寿命管理対象部品について、予め決められたタイミングで、前記寿命管理設定テーブルの寿命時間と前記監視対象カウンタの計数時間とを比較する比較手段と、
    この比較手段での比較結果に応じて、各寿命管理対象部品についての寿命到達アラームを発生するアラーム通知手段と、
    を有する複数の消耗部品の寿命管理方式。
  2. 装置の設置環境温度を測定可能な温度センサを設け、前記寿命管理設定テーブルには、前記設置環境温度により各寿命管理対象部品の寿命変動を補正する補正係数を設定でき、前記積算処理手段は、装置の電源投入処理時と電源切断処理時には、その電源状態遷移時刻を記憶し、次の電源状態遷移が発生した時点にて、前の電源状態遷移時刻からの経過時間を求め、この経過時間を前記補正係数を用いて基準温度での経過時間に換算し、換算後の経過時間を、更新を必要とする前記カウンタの計数時間に加えることにより、前記カウンタの計数時間を更新させることを特徴とする請求項1記載の寿命管理方式。
  3. 前記寿命管理設定テーブルに、前記寿命到達アラームの発生よりも早い時期から寿命到達までの残存期間が少なくなったことを知らせる寿命予告アラームを発生するための予告通知用データを寿命管理対象である消耗部品毎に設定でき、前記アラーム通知手段から寿命予告アラームを発生する際には、今後の一定期間内に発生すると予測される他の寿命予告アラームをも併せて通知するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の寿命管理方式。
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