JP4878157B2 - センサ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
・X線の代用として、物体の透視イメージングを安全におこなう技術
・物質内部の吸収スペクトルや複素誘電率を求めて分子の結合状態を調べる分光技術
・超伝導材料のキャリア濃度や移動度を評価する技術
・生体分子(DNAやたんぱく質)の解析技術
テラヘルツ波を用いた物体の検査装置としては、特許文献1に記すような空間光学系を用いた物体の分光イメージング装置が挙げられる。
検体を検出するためのセンサであって、
板厚方向に配置された電磁波伝送部を有する第1の基板と、
検体に電磁波を照射するための電磁波発信部と、
前記電磁波を検出するための電磁波検出部と、
前記第1の基板の内部かつ金属材料を含み構成される前記電磁波伝送部と交わる位置に配置された検体保持部とを備え、
前記電磁波発信部と前記電磁波検出部とが前記第1の基板に密着して配置されているセンサを提供するものである。
図2は、本発明に係る第1の実施例である垂直型伝送部を有する高周波電磁波センサの概観図である。ここで、図2において、(1)はセンサのAA’断面図、(2)はセンサの上面図、(3)はBB’においてセンサを基板面と平行な方向にスライスした時の上面図である。また図4は、第1の実施例である高周波センサにおいて、1チップ内に複数のテラヘルツ発生部/伝送部/検出部を備えたタイプの概観を示す図である。なお、構成要素の主な寸法については、図に記載した通りである。なお、本実施例に示した寸法などの数値や構成材料は、本発明に係る実施例の一例に過ぎず、用途などによって変更することも十分可能である。
図3は、本発明に係る第2の実施例である垂直型伝送部を有する高周波センサの概観図である。ここで、図3において、(1)はセンサのAA’断面図、(2)はセンサの上面図、(3)はBB’においてセンサを基板面と平行な方向にスライスした時の上面図である。本センサは、第1の基板101、第1の基板101の板厚方向に貫通して配置された電磁波伝送部102A及び102Bからなす直線と交わる位置に配置された検体保持部103とを備える。さらに、基板上面/下面に設置された電磁波発信部104、電磁波検出部105、スペーサ108、検体導入孔109、検体排出孔110より構成される。
次に、図5の(a)から(h)を用いて、本発明に係るセンサ100の製造方法について説明する。なお、センサ100は、主に半導体プロセスを用いて作製されるため、センサをマトリックス状に配置したマスクパターンを使用すれば、同様のプロセスにてセンサアレイが作製できる。
(1)母材となる第2の基板106を準備する。本実施例においては、母材として厚さ525μmのシリコン基板を選択した(図5(a))。次に、フォトリソグラフィーを行い、第2の基板106の上面にノボラック系レジストを用いてエッチングマスク112を形成する。
(2)エッチングマスク112をマスクとして、誘導結合型プラズマ及びBOSCHプロセスを用いた反応性イオンエッチングを行い、シリコンである第2の基板106に第1開孔113を形成する。(図5(b))。次に酸素プラズマ処理によりエッチングマスク112を除去する。
(3)次に、第1開孔113内に、電気めっき法を用いて銅の埋め込み成膜を行い、第2の基板106の表裏面に銅を突出させる。次に、第2の基板106表裏面に突出した銅を化学機械研磨(CMP)を用いて平坦化し、垂直型伝送部102を形成する(図5(c))。
(4)電子ビーム蒸着法を用いて第2の基板106下面にTi/Au層を50nm/500nm形成する。この層は次の電気めっき工程において給電用のシード層となる。次に、フォトリソグラフィーを行い、第2の基板106の下面にノボラック系レジストを用いてスペーサパターンを形成する。次に、前述のレジストパターンをマスクとして、電気めっき法により金を15μm成膜しバンプ114を形成する。次に、レジストを酸素アッシングで除去したあと、ヨウ化カリウム溶液と希フッ酸を用いて、シード層であるTi/Au層を除去する。次に、基板全体を水素雰囲気下360℃で10分間アニール処理し、バンプ114の結晶性を向上させる(図5(d))。
(5)フォトリソグラフィーを行い、第2の基板106の上面にノボラック系レジストを用いてエッチングマスク115を形成する(図5(e))。
(6)エッチングマスク115をマスクとして、誘導結合型プラズマ及びBOSCHプロセスを用いた反応性イオンエッチングを行い、シリコンである第2の基板106に第2開孔116を形成する(不図示)。次に酸素プラズマ処理によりエッチングマスク115を除去する(図5(f))。
(7)工程(6)まで加工した第2の基板106と同様な処理をした第3の基板107を2枚を用意する。次に、表面活性化ウェハ接合装置に前記2枚の基板を、バンプ114のある面が向かい合う向きに装填する。次に、画像処理により、第2の基板106の垂直型伝送部102Aの中心軸と、第3の基板107の垂直型伝送部102Bの中心軸が一致するように位置アライメントを行う。次に、Arプラズマで両基板のバンプ114表面を洗浄・活性化後、直ちに垂直型伝送部102の軸方向に圧力換算で約400MPa程度の荷重を加えてバンプ114を塑性変形させて、第2の基板106及び第3の基板107を圧着する(図5(g))。この結果、バンプ114のうち、垂直型伝送部102の軸上にあるものはスペーサの一部108Aとなり、他についてはスペーサ108となり、第2の基板106と第3の基板107がスペーサ108を介して積層された積層基板117が完成する。
(8)電磁波発信部104となる光伝導スイッチを用意する(不図示)。光伝導スイッチ基板は、例えば、LT−GaAsエピタキシャル成長層1.5μmを表面層とする厚さ100μmのGaAs基板である。基板の上面には、0.5μmのAuGe/Ni/Au層で、5μmの間隙104Cを有するボウタイアンテナ104A及び104Bが形成されている。次に、マイクロピペットとマイクロマニピュレータを使用して、光伝導スイッチ104を、積層基板117の上面にエポキシ樹脂を介して接着する。この際、間隙104Cが垂直型伝送部102の中心軸上に配置されるように位置合わせを行う。また、同様の方法で、積層基板117下面にも電磁波検出部105となる光伝導スイッチを接着し、センサ100が完成する(図5(h))。
上述の製造方法を用いれば、容易かつ歩留まりよくセンサを作製することが可能となる。
本発明に係る第4の実施例では、第1の実施例及び第2の実施例にて説明した高周波センサを用いた検体検査装置の例について説明する。図6に本発明に係る第4の実施例である検体検査装置の概念図を示す。また、図7には該検査装置に用いる光学系の一例を示している。
2 THz送信機
3 イメージ化光学系
4 物体
5 検出器あるいは検出器アレイ
6 走査遅延部
7 デジタル信号処理ユニット
8 ディスプレイ
100 センサ
101 第1の基板
102 電磁波送信部
103 検体保持部
104 電磁波発信部
105 電極検知部
106 第2の基板
107 第3の基板
108 スペーサ
109 検体導入部
110 検体排出部
111 GaAs基板
112 エッチングマスク
113 第1開孔
114 バンプ
115 エッチングマスク
116 第2開孔
117 積層基板
119 検体検査装置
120 筐体
121 ユーザインターフェース
122 スロット
123 フェムト秒レーザ源
124 ビームスプリッタ
125 時間遅延系
126 センサチップ
127 可視光パルス
152 ギャップ
Claims (8)
- 検体を検出するためのセンサであって、
板厚方向に配置された電磁波伝送部を有する第1の基板と、
検体に電磁波を照射するための電磁波発信部と、
前記電磁波を検出するための電磁波検出部と、
前記第1の基板の内部かつ金属材料を含み構成される前記電磁波伝送部と交わる位置に配置された検体保持部とを備え、
前記電磁波発信部と前記電磁波検出部とが前記第1の基板に密着して配置されていることを特徴とするセンサ。 - 前記電磁波伝送部は柱状で、且つ前記第1の基板の板厚方向に貫通して配置されていることを特徴とする請求項1記載のセンサ。
- 前記第1の基板は、第2の基板と第3の基板とスペーサとを備え、
前記第2の基板と前記第3の基板は、スペーサを介して積層された構造であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のセンサ。 - 前記電磁波発信部と前記電磁波検出部とは、一つの電磁波結合部で構成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセンサ。
- 前記第1の基板の板厚方向に配置され、前記検体保持部に検体を導入するため、あるいは前記検体保持部から検体を排出するための開孔を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のセンサ。
- 前記電磁波伝送部は、前記検体を保持するための間隙を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のセンサ。
- 前記電磁波の帯域が、30GHzから30THzの電磁波であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のセンサ。
- 前記間隙の幅が、前記電磁波の波長以下であることを特徴とする請求項6記載のセンサ。
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