JP4878056B2 - ディジタル/アナログ変換器およびその回路実装方法 - Google Patents

ディジタル/アナログ変換器およびその回路実装方法 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタル/アナログ変換器および該ディジタル/アナログ変換器の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)に関する。
近年、光通信システムのさらなる高速・大容量化に向けて、多値変調技術や直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術等の導入が検討されており、そのアプローチ結果として、ディジタル信号処理技術の光トランシーバへの適用が有効であることが証明されつつある。そのような光トランシーバにおいて、トランスミッタ側にはアナログフロントエンド回路としてディジタル/アナログ変換器DAC(Digital-to-Analog Converter)が不可欠であり、当該ディジタル/アナログ変換器DACには、数十GS/s程度の高速動作が求められる。
高速動作に優れるディジタル/アナログ変換器DACとして、図5および図6に示すようなカレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACが良く知られており、図5および図6に示すディジタル/アナログ変換器DACは、例えば、非特許文献1に示すBehzad Razaviによる“PRINCIPLES OF DATA CONVERSION SYSTEM DESIGN”の第5章に記載の“Current-Steering Architectures”や非特許文献2に示すB.Jalaliらによる“InP HBTs:Growth,Processing and Applications”の第9章に記載の“Digital-To-Analog Converters”等のように、データコンバータ関連の書籍にも記載されている。
ここに、図5は、従来のカレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACの回路構成の一例を示すブロック構成図であり、N個の電流スイッチセルを備えており、電流値が相等しいN個の電流を、Nビットのバイナリコードからなるディジタル入力信号に応じて、抵抗値R−2Rのラダー状の複数の抵抗からなるバイナリ重み付け負荷抵抗ネットワーク(抵抗ラダー回路)を用いて重み付け加算を行うことによりアナログ出力信号Voutに変換して出力する例を示している。
つまり、図5のディジタル/アナログ変換器は、いわゆるR−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器であり、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1からなり、Nビットのディジタル入力信号D(LSB側),D,D,…,DN−1(MSB側)を一時ラッチし、クロック信号CLKによりリタイミングして出力するN個のDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1(D−FF:ラッチ機能を有する回路)と、相等しい電流値(I)のN個の電流を、抵抗値R−2Rのラダー状の複数の抵抗からなるバイナリ重み付けした負荷抵抗ネットワーク(抵抗ラダー回路)に流すN個の電流源と、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のそれぞれのビット値に応じてオン、オフするN個のスイッチS,S,S,…,SN−1とから構成されている。なお、符号Vccは、ディジタル/アナログ変換器DACを駆動するための電源である。
一方、図6は、従来のカレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACの回路構成の他の例を示すブロック構成図であり、図5と同様に、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1を備えているが、電流値をバイナリ重み付けしたN個の電流を、Nビットのバイナリコードからなるディジタル入力信号に応じて単一の負荷抵抗を用いて加算することによりアナログ出力信号Voutに変換して出力する例を示している。
つまり、図6のディジタル/アナログ変換器は、いわゆるバイナリウェイト型のディジタル/アナログ変換器であり、Nビットのディジタル入力信号D(LSB側),D,D,…,DN−1(MSB側)を一時ラッチし、クロック信号CLKによりリタイミングして出力するN個のDフリップフロップD−FF(D−Flip Flop)と、電流値I(LSB側),2I,2I,…,2N−1I(MSB側)にバイナリ重み付けしたN個の電流を、抵抗値Rの単一の負荷抵抗に流すN個の電流源と、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のそれぞれのビット値に応じてオン、オフするN個のスイッチS,S,S,…,SN−1とから構成されている。なお、符号Vccは、ディジタル/アナログ変換器DACを駆動するための電源である。
すなわち、図5、図6に示す従来のカレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACにおいては、いずれも、前述のように、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1を備えることにより、Nビットのバイナリコードからなるディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1に応じてそれぞれに対応するスイッチS,S,S,…,SN−1を同時に駆動(オン、オフ)して、抵抗ラダー回路や単一の負荷抵抗からなる負荷に流れる電流値を変化させることによって、つまり、バイナリの重み付けされた電流を生成することによって、アナログ出力信号(電圧)を得る仕組みとなっている。
また、一般に、スイッチS,S,S,…,SN−1の駆動タイミングを揃えるために、スイッチS,S,S,…,SN−1それぞれの前段にN個のDフリップフロップD−FF(ラッチ機能を有する回路)が配置されており、同一のクロック信号CLKによって、N個のディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1がリタイミングされて、それぞれのスイッチS,S,S,…,SN−1を同時に駆動するように構成されている。
図5、図6に示すようなカレント・ステアリング型のディジタル/アナログ変換器DACを基板(チップ)上に回路レイアウトする場合、図7に示すように、DフリップフロップD−FF、DACコア回路COREを構成する電流スイッチセルCSや抵抗ラダー回路RL等の各回路(各構成要素)が、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1が入力される入力側からアナログ出力信号Voutが出力される出力側に向けて直線的に並ぶような回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)が一般的に用いられる。ここで、N個のDフリップフロップD−FFにリタイミング用のクロック信号CLKを供給するクロック信号線は、クロックバッファCBを介して、ディジタル/アナログ変換用のデータ信号線と直交するように配線されている。
図7は、従来のディジタル/アナログ変換器DACの回路実装状態(回路配置および回路間配線状態)を示す実装図であり、R−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器DACの場合を例にとって示している。なお、バイナリウェイト型のディジタル/アナログ変換器DACの場合も、図7の場合のDACコア回路COREの構成要素である抵抗ラダー回路RLの代わりに、負荷抵抗Rを配置する点を除いて、図7と同様の回路実装方法が採用されている。
Behzad Razavi;"Current-Steering Architectures",PRINCIPLES OF DATA CONVERSION SYSTEM DESIGN,Chapter5,Section5.2,pp84-95 B.Jalali and S.J.Pearton;"InP HBTs:Growth,Processing and Applications",Artech Hose Publishers,Chapter9,Section9.5,pp340-344
図7に示すような従来の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を採用する場合、最下位ビットのDフリップフロップD−FFから最上位ビットのDフリップフロップD−FF(N−1)までの各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF(N−1))間の距離がどうしても広がってしまう。それに伴い、各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF(N−1))にクロック信号CLKを分配するクロック信号線の配線長も長くなり、クロックバッファCBから各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF(N−1))までの配線長に差が生じてしまう。
その結果、各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF(N−1))へのクロック信号CLKの到達時間に差が生じてしまい、リタイミング後のディジタル信号間にその時間差がスキューとして残ってしまう。言い換えると、図7のような従来の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)では、厳密なリタイミングを実現することが難しい。
特に、数十GS/sの動作を想定した場合には、リタイミング後のディジタル信号間のスキューがたとえ数十〜数ps程度であったとしても、その僅かなスイッチ駆動のタイミング差が、最終的なアナログ出力信号に大きなグリッチ等の歪を与えることになって、変換速度を制限してしまうことになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、高速変換動作時においても歪の少ないアナログ出力信号を生成することが可能なディジタル/アナログ変換器および該ディジタル/アナログ変換器の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を提供することにある。
本発明は、前述の課題を解決するために、高速のディジタル/アナログ変換器DAC、特に、カレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACに関して、リタイミング後のディジタルデータ信号間のスキューを低減し、精度の良いリタイミングを実現することを可能とするディジタル/アナログ変換器および該ディジタル/アナログ変換器の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を提供するものであり、具体的には、以下のごとき各技術手段から構成されている。
第1の技術手段は、Nビット(N:正整数)のディジタル入力信号をラッチし、クロックバッファからクロック信号線を介して供給されるクロック信号によってリタイミングしてNビットのデータ信号としてそれぞれ出力するN個のDフリップフロップと、前記Dフリップフロップからデータ信号線を介してそれぞれ出力されてくるNビットの前記データ信号の各ビット値に基づいて、電流源からの電流をオン・オフするN個の電流スイッチセルと、前記電流スイッチセルからの電流を加算してアナログ出力信号として出力する電流加算機能部とを少なくとも備えてなるカレント・ステアリング型のディジタル/アナログ変換器において、前記電流加算機能部を中心に配置し、前記電流加算機能部からアナログ出力信号を出力する出力部とは反対側の方向に配置した前記クロックバッファの中心と前記電流加算機能部の中心とを結ぶ中心線に対して左右対称な位置に、前記電流スイッチセルと前記Dフリップフロップとを、桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置することを特徴とする。
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載のディジタル/アナログ変換器において、前記電流加算機能部の両側において前記中心線に対して左右対称な位置に、前記電流スイッチセルを桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置し、かつ、前記電流スイッチセルの外側において前記中心線に対して左右対称な位置に、前記Dフリップフロップを桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置することを特徴とする。
第3の技術手段は、前記第1または第2の技術手段に記載のディジタル/アナログ変換器において、前記クロックバッファとN個の前記Dフリップフロップとのそれぞれを接続するN本の各前記クロック信号線が全て等長となる完全対称形に配置することを特徴とする。
第4の技術手段は、前記第1ないし第3の技術手段のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、前記クロックバッファと前記Dフリップフロップとを接続する前記クロック信号線の配線長と、前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとを接続する前記データ信号線の配線長との合計配線長が、Nビットの前記ディジタル入力信号を扱う全ての回路に関して等長になるように配置することを特徴とする。
第5の技術手段は、前記第1ないし第4の技術手段のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、Nビットの前記ディジタル入力信号のうち、上位側の桁位置のディジタル入力信号を扱う前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとのそれぞれを、下位側の桁位置のディジタル入力信号を扱う前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとのそれぞれよりも、前記クロックバッファから遠い側に配置することを特徴とする。
第6の技術手段は、前記第1ないし第5の技術手段のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、Nビットの前記ディジタル入力信号のうち、上位側のビット数としてあらかじめ定めた上位複数ビットのディジタル入力信号を扱う前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとのそれぞれを、前記クロックバッファと前記Dフリップフロップとのそれぞれを接続する各前記クロック信号線が前記上位複数のビット分に関して全て等長となる完全対称形に配置することを特徴とする。
第7の技術手段は、前記第1ないし第6の技術手段のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、前記電流加算機能部が、N個の前記電流スイッチセルの各電流源からは同一の電流値の電流を抵抗値R−2Rの抵抗をラダー状に接続した抵抗ラダー回路に供給するR−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器の場合、前記抵抗ラダー回路であり、N個の前記電流スイッチセルの各電流源からは重み付けされた電流値の電流を一つの負荷抵抗に供給するバイナリウェイト型のディジタル/アナログ変換器の場合、前記電流スイッチセルそれぞれの出力側を共通に接続しているラインと前記負荷抵抗との接続部位であることを特徴とする。
第8の技術手段は、前記第1ないし第7の技術手段のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、N個の前記Dフリップフロップに入力されるNビットの前記ディジタル入力信号が、バイナリ重み付けがなされたバイナリコード、または、各ビットの重みがない温度計・コードからなっていることを特徴とする。
第9の技術手段は、Nビット(N:正整数)のディジタル入力信号をラッチし、クロックバッファからクロック信号線を介して供給されるクロック信号によってリタイミングしてNビットのデータ信号としてそれぞれ出力するN個のDフリップフロップと、前記Dフリップフロップからデータ信号線を介してそれぞれ出力されてくるNビットの前記データ信号の各ビット値に基づいて、電流源からの電流をオン・オフするN個の電流スイッチセルと、前記電流スイッチセルからの電流を加算してアナログ出力信号として出力する電流加算機能部とを少なくとも備えてなるカレント・ステアリング型のディジタル/アナログ変換器の回路実装方法であって、前記電流加算機能部を中心に配置し、前記電流加算機能部からアナログ出力信号を出力する出力部とは反対側の方向に配置した前記クロックバッファの中心と前記電流加算機能部の中心とを結ぶ中心線に対して左右対称な位置に、前記電流スイッチセルと前記Dフリップフロップとを、桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置することを特徴とする。
第10の技術手段は、前記第9の技術手段に記載のディジタル/アナログ変換器の回路実装方法において、前記クロックバッファとN個の前記Dフリップフロップとのそれぞれを接続するN本の各前記クロック信号線が全て等長となる完全対称形に配置するか、あるいは、前記クロックバッファと前記Dフリップフロップとを接続する前記クロック信号線の配線長と、前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとを接続する前記データ信号線の配線長との合計配線長が、Nビットの前記ディジタル入力信号を扱う全ての回路に関して等長になるように配置することを特徴とする。
本発明のディジタル/アナログ変換器および該ディジタル/アナログ変換器の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)によれば、以下のごとき効果を奏することができる。
取り扱う全てのデータ系列に関するDフリップフロップ、電流スイッチセルの各回路について、電流加算機能部を中心にして完全に左右対称な位置に配置する完全対称形の回路実装を行うことにより、各ディジタル入力信号をリタイミングするためのクロック信号を供給するクロック信号線の配線長を各ビットについて等長にすることができるので、各ディジタル入力信号を精度良くリタイミングすることができ、高速変換動作時においても歪の少ないアナログ出力信号を生成することが可能となる。
また、取り扱う全てのデータ系列に関してクロック信号線の配線長とデータ信号線の配線長との合計配線長を同一の長さに揃えるとともに、特に変換結果に対する影響が大きい上位ビットとしてあらかじめ定めた上位複数ビット分に関しては、前述のような完全対称形に配置する実装方法を採用することにより、電流スイッチセルのスイッチに到達するポイントでは、全てのデータのタイミングを同一のタイミングに揃えることができ、高速変換動作時においても歪の少ないアナログ出力信号を生成することができる。
本発明のディジタル/アナログ変換器DACにおける回路実装状態(回路配置および回路間配線状態)の一例を示す実装図である。 本発明のディジタル/アナログ変換器DACにおける回路実装状態(回路配置および回路間配線状態)の他の例を示す実装図である。 本発明の一例である6ビットのディジタル/アナログ変換器DACにおいて13.5GS/sという非常に高速の変換速度で単一の周波数72.5MHzのアナログ出力信号(正弦波)を出力させた際の観測波形を示す波形図である。 本発明の一例である6ビットのディジタル/アナログ変換器DACにおいて13.5GS/sという非常に高速の変換速度で単一の周波数72.5MHzのアナログ出力信号(正弦波)を出力させた際の出力波形のスペクトル分布(スペクトラムアナライザによる観測結果)を示す特性図である。 従来のカレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACの回路構成の一例を示すブロック構成図である。 従来のカレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACの回路構成の他の例を示すブロック構成図である。 従来のディジタル/アナログ変換器DACの回路実装状態(回路配置および回路間配線状態)を示す実装図である。
以下に、本発明に係るディジタル/アナログ変換器および該ディジタル/アナログ変換器の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)の好適な実施形態について、その一例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、カレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACの特性向上に関するものであり、特に、各ディジタル信号のリタイミング精度の向上を実現するディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)に関するものである。ディジタル/アナログ変換器DACの動作速度を制限する要因の一つとして、ディジタル入力信号の各ビットのラッチ回路となるDフリップフロップD−FF(D−Flip Flop)に供給しているクロック信号CLKが、クロックバッファCB(Clock Buffer)から各DフリップフロップD−FFまでの各クロック配線長それぞれに応じて異なる遅延量で遅延してしまい、各ディジタル信号のリタイミングの同期がずれて、グリッジ等を生じる、という点が挙げられる。
本発明においては、電流加算機能部(R−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器DACの場合には、抵抗ラダー回路RL、バイナリウェイト型のディジタル/アナログ変換器DACの場合には、各電流スイッチセルCSを結合しているラインと負荷抵抗Rとの接続部位)を中心に配置して、該電流加算機能部の中心とクロックバッファCBの中心とを結ぶ中心線に対して、左右対称な位置に、該電流加算機能部を挟むように、電流スイッチセルCSとDフリップフロップD−FFとを配置することによって、前記中心線上に中心があるアナログ出力部とは該電流加算機能部の上下方向で反対側に配置したクロックバッファCBから各DフリップフロップD−FFまでのクロック信号線の配線長を等長にして互いの配線長差を解消するようにしている。
そして、それでもなお残るクロック信号線の小さなクロック配線長差は、各DフリップフロップD−FFから各電流スイッチセルCSまでのデータ信号線の配線長に前記クロック配線長差に応じたデータ配線長差を設けることにより、吸収するようにしている。
さらに、ディジタル入力信号の下位ビットを扱う下位側のDフリップフロップD−FFと電流スイッチセルCSとを、クロックバッファCBに近い側に配置し、ディジタル入力信号の上位ビットを扱う上位側のDフリップフロップD−FFと電流スイッチセルとを、クロックバッファCBから遠い側に配置し、かつ、アナログ出力信号Voutに大きな影響を与える上位ビット(例えば上位4ビット)のクロック配線すなわち回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を、前述のようなクロック信号線の配線長を等長にするような完全対称形に配置することにより、アナログ出力信号Voutに大きな歪が生じないようにしている。
以上のような本発明に特有の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を採用したディジタル/アナログ変換器DACとすることにより、高速動作時であってもアナログ出力信号に歪が生じ難いディジタル/アナログ変換器DACを実現することを可能としている。
(第一の実施形態)
本発明のディジタル/アナログ変換器DACにおける回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)について、その一例を、図1を用いて説明する。図1は、本発明のディジタル/アナログ変換器DACにおける回路実装状態(回路配置および回路間配線状態)の一例を示す実装図であり、4ビットのR−2R抵抗ラダー型のカレント・ステアリング型(電流加算型)ディジタル/アナログ変換器DACの場合の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)の例を示している。
図1のディジタル/アナログ変換器DACは、Nビット(図1の場合、N=4)のディジタル入力信号D(LSB側),D,D,…,DN−1(MSB側)を入力するディジタル入力部と、Nビットのディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1を一時ラッチし、クロック信号CLKによりリタイミングして出力するN個のDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1(D−FF:ラッチ機能を有する回路)と、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1と、相等しい電流値(I)のN個の電流を抵抗値R−2Rのラダー状の複数の抵抗によってバイナリ重み付け加算する電流加算機能部を形成する抵抗ラダー回路RLと、N個のDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれにリタイミング用のクロック信号CLKを供給するクロックバッファCBと、変換されたアナログ出力信号を取り出すアナログ出力部と、を少なくとも備えている。
また、電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1それぞれは、相等しい電流値(I)の電流を電流加算機能部となる抵抗ラダー回路RLに流す電流源と、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のそれぞれのビット値に応じてオン、オフするスイッチS,S,S,…,SN−1とから構成されている。
Nビットのディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1それぞれを入力するN個のディジタル入力部は、DフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれに接続され、かつ、DフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれの出力側は、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1それぞれとデータ信号線により接続されて、ディジタル入力信号経路を形成し、Nビットのディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1それぞれのビット値に応じてN個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1それぞれのスイッチS,S,S,…,SN−1をオン、オフする。
また、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1それぞれのスイッチS,S,S,…,SN−1の出力側は、電流加算機能部を形成する抵抗ラダー回路RLのラダー状の抵抗値R−2Rの該当するビット位置に接続されている。抵抗ラダー回路RLの出力側は、アナログ出力部に接続される。この結果、Nビットのディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1それぞれのビット値に応じて、電流加算機能部を形成する抵抗ラダー回路RLに流れる電流が重み付けされて、アナログ出力信号Voutとして外部に取り出される。
また、クロックバッファCBは、ラッチ回路を形成するDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれとクロック信号線によって接続され、リタイミング用のクロック信号CLKがDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれに供給される。
ここで、N=4の場合のように、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のビット数が少ない場合、R−2R抵抗ラダー型のカレント・ステアリング型(電流加算型)ディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法として、図1に示すように、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置して、該抵抗ラダー回路RLを囲むように、各回路を完全に対称な位置に配置するように実装する。
すなわち、抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置して、電流スイッチセルCS(CS〜CS)、DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)のビット対応の各回路を、桁位置が小さいビットつまりLSB側から交互に左右方向に配置し、かつ、電流スイッチセルCS(CS〜CS)、DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)のディジタル入力信号経路とは直交する上下方向には、クロックバッファCB、アナログ出力部をそれぞれ配置する。この結果、基板の中心線上に位置する電流加算機能部の抵抗ラダー回路RLおよびクロックバッファCBから見て、完全に左右対称となる位置に電流スイッチセルCS(CS〜CS)、DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)のビット対応の各回路を左右交互に配置することになる。
而して、クロックバッファCBから各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)へクロック信号CLKを分配する各クロック信号線の長さを全てのビットに関して等長の長さとすることを可能としている。
さらに説明すれば、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置し、しかる後、抵抗ラダー回路RLを左右に挟むように、その両側において基板の中心線に対して左右の対称な位置に、電流源I(I〜I)とスイッチS(S〜S)とから構成される電流スイッチセルCS(CS〜CS)をLSB側から順番に左右交互に配置し、さらに、電流スイッチセルCS(CS〜CS)それぞれの外側において基板の中心線に対して左右の対称な位置に、各電流スイッチセルCS(CS〜CS)それぞれと接続されるリタイミング用の各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)をそれぞれLSB側から順番に左右交互に配置し、かつ、基板の左右方向のディジタル入力部から、ディジタル入力信号D(D〜D)をLSB側から順番に左右交互に入力する。
そして、前述の電流スイッチセルCS、DフリップフロップD−FFとならなるディジタル入力信号経路とは直交する方向からクロック信号CLKを供給し、アナログ出力信号Voutを取り出すように、基板の中心に位置した抵抗ラダー回路RLの上下方向の一方(例えば下方)の側に、クロック信号CLKを供給するクロックバッファCBを配置し、かつ、基板の中心線に対して左右対称に延長した各クロック信号線を介してクロック信号CLKを各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)へと分配する。さらに、クロックバッファCBとは反対側となる抵抗ラダー回路RLの他方(例えば上方)の側には、アナログ出力信号Voutを取り出すアナログ出力部を配置する。
以上のように、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLとクロックバッファCBとが位置する中心線から見て、完全に左右対称な位置に、ディジタル入力信号経路を形成する電流スイッチセルCS、DフリップフロップD−FFの各ビットを交互に配置し、かつ、完全に左右対称な形状で、クロックバッファCBから各DフリップフロップD−FFへのクロック信号線を配線するという、ディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)としている。
かくのごとき回路実装方法により、クロックバッファCBから各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF、D−FF、D−FF)までの各クロック信号線の引回しを長くすることなく、かつ、各クロック信号線のクロック配線長LCLK(LCLK0、LCLK1、LCLK2、LCLK3)を完全に等長化することが可能になる。さらに、各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF、D−FF、D−FF)から各電流スイッチセルCS(CS、CS、CS、CS)までの各データ信号線のデータ配線長L(LD0、LD1、LD2、LD3)も完全に等長化することができる。
その結果、ディジタル/アナログ変換器DACで取り扱う全てのデータ系列D(D〜D)に関するデータ信号線、クロック信号線それぞれの配線長を等しくすることができ、ディジタル入力信号D(D〜D)が各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)において精度良く同一タイミングでリタイミングされ、かつ、各電流スイッチセルCS(CS〜CS)のスイッチを駆動するタイミングの同時性を確保することができるので、グリッチ等の歪が少ないアナログ出力信号を得ることができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明のディジタル/アナログ変換器DACにおける回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)について、図1とは異なる例を、図2を用いて説明する。本実施形態は、特にディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のビット数が多い場合に好適に適用することができるカレント・ステアリング型(電流加算型)ディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法の例を示している。図2は、本発明のディジタル/アナログ変換器DACにおける回路実装状態(回路配置および回路間配線状態)の他の例を示す実装図であり、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のビット数N=6の場合を例にとって、6ビットのR−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器DACの場合の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)の例を示している。
図2に示す6ビットのR−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器DACも、図1の4ビットの場合とビット数が異なるのみであって、図1の場合と同様に、Nビット(図2の場合、N=6)のディジタル入力部と、N個のDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1と、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1と、抵抗ラダー回路RLと、クロックバッファCBと、アナログ出力部と、を少なくとも備えている。
電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1それぞれは、相等しい電流値(I)の電流を電流加算機能部となる抵抗ラダー回路RLに流す電流源と、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のそれぞれのビット値に応じてオン、オフするスイッチS,S,S,…,SN−1とから構成されている。
Nビットのディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1それぞれを入力するN個ディジタル入力部は、DフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれに接続され、かつ、DフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれの出力側は、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1それぞれとデータ信号線により接続されて、ディジタル入力信号経路を形成している。
また、N個の電流スイッチセルCS,CS,CS,…,CSN−1それぞれのスイッチS,S,S,…,SN−1の出力側は、電流加算機能部を形成する抵抗ラダー回路RLのラダー状の抵抗値R−2Rの該当するビット位置に接続されている。抵抗ラダー回路RLの出力側は、アナログ出力部に接続される。この結果、Nビットのディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1それぞれのビット値に応じて、電流加算機能部を形成する抵抗ラダー回路RLに流れる電流が重み付けされて、アナログ出力信号Voutとして外部に取り出される。
また、クロックバッファCBは、ラッチ回路を形成するDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれとクロック信号線によって接続され、リタイミング用のクロック信号CLKがDフリップフロップD−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1それぞれに供給される。
ここで、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のビット数が多くても、本実施形態のようなN=6程度であれば、第一の実施形態の図1に示したように、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置して、該抵抗ラダー回路RLを囲むように、全ての回路を完全に対称な位置に配置することも可能であるが、ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1のビット数が多くなるにつれて、R−2R抵抗ラダー型のカレント・ステアリング型(電流加算型)ディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法として、抵抗ラダー回路RLを囲むように、全ての回路を完全に対称な位置に配置するということが困難になってくる。本実施形態は、かかる場合の回路実装方法の一例を、N=6を例にとって説明している。
本実施形態においては、図2に示すように、取り扱う6ビットのデータ系列(D〜D)のうち、変換結果に及ぼす影響が大きくなる上位の桁位置のビット数としてあらかじめ定めた上位の複数ビット例えば上位4ビットのデータ系列(D、D、D、D)に関する回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)については、図1に前述した4ビットのR−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)と同様にして、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置して、該抵抗ラダー回路RLを囲むように、各回路を完全に対称な位置に配置する完全対称形の配置とする。
つまり、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置し、しかる後、抵抗ラダー回路RLを左右に挟むように、その両側において基板の中心線に対して左右の対称な位置に、あらかじめ定めた上位の複数ビット例えば上位4ビットの電流源I(I〜I)とスイッチS(S〜S)とから構成される上位4ビットの電流スイッチセルCS(CS〜CS)を桁位置が小さい方から順番に左右交互に配置し、さらに、上位4ビットの電流スイッチセルCS(CS〜CS)それぞれの外側において基板の中心線に対して左右の対称な位置に、上位4ビットの各電流スイッチセルCS(CS〜CS)それぞれと接続されるリタイミング用の上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)をそれぞれ桁位置が小さい方から順番に左右交互に配置し、かつ、基板の左右方向のディジタル入力部から、上位4ビットのディジタル入力信号D(D〜D)を桁位置が小さい方から順番に左右交互に入力する。
そして、前述の上位4ビットの電流スイッチセルCS、DフリップフロップD−FFとならなるディジタル入力信号経路とは直交する方向からクロック信号CLKを供給し、アナログ出力信号Voutを取り出すように、基板の中心に位置した抵抗ラダー回路RLの上下方向の一方(例えば下方)の側に、クロック信号CLKを供給するクロックバッファCBを配置し、基板の中心線に対して左右対称に延長した各クロック信号線を介してクロック信号CLKを上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)へと分配する。さらに、クロックバッファCBとは反対側となる抵抗ラダー回路RLの他方(例えば上方)の側には、アナログ出力信号Voutを取り出すアナログ出力部を配置する。
かくのごとく、アナログ出力信号への影響が大きい上位ビット側の複数ビット分例えば上位4ビット分の回路実装方法として、完全に左右対称な実装を行うことにより、クロックバッファCBから上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF、D−FF、D−FF)までの各クロック信号線の引回しを長くすることなく、かつ、各クロック信号線のクロック配線長LCLK(LCLK2、LCLK3、LCLK4、LCLK5)を完全に等長化することが可能になる。さらに、上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF、D−FF、D−FF)から上位4ビットの各電流スイッチセルCS(CS、CS、CS、CS)までの各データ信号線のデータ配線長L(LD2、LD3、LD4、LD5)も完全に等長化することができる。
一方、取り扱う6ビットのデータ系列(D〜D)のうち、変換結果に及ぼす影響が大きくならない下位側の桁位置のビット数としてあらかじめ定めた下位の複数ビット例えば下位2ビットのデータ系列(D、D)に関する回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)については、クロックバッファCBから下位2ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)までの各クロック信号線のクロック配線長LCLK(LCLK0、LCLK1)と下位2ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)から下位2ビットの各電流スイッチセルCS(CS、CS)までの各データ配線のデータ配線長L(LD0、LD1)とのそれぞれの合計配線長が、上位4ビットの各クロック配線長LCLK(LCLK2、LCLK3、LCLK4、LCLK5)と各データ配線長L(LD2、LD3、LD4、LD5)とのそれぞれの合計配線長と等長になるように実装する。
ただし、下位の複数ビット例えば下位2ビットのデータ系列(D、D)の範囲内に限った回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)としては、上位4ビットのデータ系列(D〜D)の場合と同様、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置して、該抵抗ラダー回路RLを囲むように、各回路を完全に対称な位置に配置するようにする。
つまり、下位2ビットのデータ系列(D、D)についても、電流加算機能部である抵抗ラダー回路RLを基板の中心に配置し、しかる後、抵抗ラダー回路RLを左右に挟むように、その両側において基板の中心線に対して左右の対称な位置に、電流スイッチセルCS(CS、CS)を桁位置が小さいビットつまりLSB側から順番に左右交互に配置し、さらに、電流スイッチセルCS(CS、CS)それぞれの外側において基板の中心線に対して左右の対称な位置に、各電流スイッチセルCS(CS、CS)それぞれと接続されるリタイミング用の各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)をそれぞれLSB側から順番に左右交互に配置し、かつ、基板の左右方向のディジタル入力部から、ディジタル入力信号D(D、D)をLSB側から順番に左右交互に入力する。
そして、基板の中心に位置した抵抗ラダー回路RLの上下方向の一方(例えば下方)の側に配置しているクロックバッファCBから、基板の中心線に対して左右対称に延長した各クロック信号線を介してクロック信号CLKを各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)へ供給する。
ここで、下位側のビットのディジタル入力信号を扱うDフリップフロップD−FF、電流スイッチセルCSそれぞれを、上位側のビットのディジタル入力信号を扱うDフリップフロップD−FF、電流スイッチセルCSそれぞれよりも、クロックバッファCBに近い位置に配置することにより、下位2ビットのDフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)および電流スイッチセルCS(CS、CS)は、上位4ビットのDフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)および電流スイッチセルCS(CS〜CS)よりもクロックバッファCBに近い位置に配置されることになる。
かくのごとき配置結果として、クロックバッファCBから下位2ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)へのクロック信号線のクロック配線長LCLKA(=LCLK0=LCLK1)の方が、上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)へのクロック信号線のクロック配線長LCLKB(=LCLK2=LCLK3=LCLK4=LCLK5)よりもやや短くなる。
そこで、クロックバッファCBから下位2ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)へのクロック信号線のクロック配線長LCLKA(=LCLK0=LCLK1)が上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)へのクロック信号線のクロック配線長LCLKB(=LCLK2=LCLK3=LCLK4=LCLK5)と同じ長さになるまで、下位2ビットのDフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)へのクロック信号線を引き回すようにしても良いが、ここでは、次のような補償手段を採用している。
つまり、クロックバッファCBから下位2ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)へのクロック信号線のクロック配線長LCLKA(=LCLK0=LCLK1)と上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)へのクロック信号線のクロック配線長LCLKB(=LCLK2=LCLK3=LCLK4=LCLK5)とのクロック配線長差Lcdを、下位2ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)から各電流スイッチセルCS(CS、CS)までのデータ信号線のデータ配線長LDA(=LD0=LD1)を、上位4ビットのDフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)から電流スイッチセルCS(CS〜CS)までのデータ信号線のデータ配線長LDB(=LD2=LD3=LD4=LD5)よりも逆に長くすることによって得られるデータ配線長差Lddにより補償する手段を採用する。
具体的には、次の式(1)を満足するように、下位2ビットのクロック信号線のクロック配線長LCLKA(=LCLK0=LCLK1)がクロック信号線のクロック配線長LCLKB(=LCLK2=LCLK3=LCLK4=LCLK5)に比して短い分だけ、下位2ビットのデータ信号線のデータ配線長LDA(=LD0=LD1)を上位4ビットのデータ信号線のデータ配線長LDB(=LD2=LD3=LD4=LD5)よりも長くする。
(Lcd=)LCLKB−LCLKA=LDA−LDB(=Ldd)
すなわち、LCLKB+LDB=LCLKA+LDA …(1)
ただし、LCLKB=LCLK5=LCLK4=LCLK3=LCLK2
>LCLKA=LCLK1=LCLK0
かつ、 LDB=LD5=LD4=LD3=LD2<LDA=LD1=LD0
言い換えると、式(1)に示すように、クロックバッファCBからDフリップフロップD−FFまでの配線長LCLKとDフリップフロップD−FFから電流スイッチセルCSまでの配線長Lとの和である合計配線長が、取り扱う全てのデータ系列(D〜D)に関して等しくなるように、各回路を配置し配線するという回路実装方法を採用する。
以上のような回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を採用することにより、Nビットのディジタル入力信号D〜DN−1例えば6ビットのディジタル入力信号D〜Dのうち、あらかじめ定めた上位Mビット例えば上位4ビットのデータ(D〜D)と残りの下位2ビットのデータ(D、D)とに関するクロック信号線のクロック配線長差Lcd(クロック信号の到達時間差)によって生じる上位4ビットのデータ(D〜D)と下位2ビットのデータ(D、D)との間のスキューは、逆の配線長差としたデータ配線長差Ldd(データの到達時間差)によって打ち消され、電流スイッチセルCS(CS〜CS)のスイッチS(S〜S)に到達するポイントでは、全てのデータ(D〜D)のタイミングを同一のタイミングに揃えることができる。
また、本実施形態のような6ビット程度のディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)においては、前述したように、下位2ビット(D、D)分を含めて取り扱う6ビットのデータ系列(D〜D)の全てに関して完全対称形に配置することももちろん可能であるが、そうはしないで、以上に説明したように、取り扱う6ビットのデータ系列(D〜D)のうち、変換結果に対する影響が大きい上位ビットとしてあらかじめ定めた複数の上位ビット数分例えば上位4ビット分のデータ系列(D〜D)に関する回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)については、必ず、完全対称形に配置するところにもう一つのポイントがある。
本実施形態に示した回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)では、クロック配線長差Lcdをデータ配線長差Lddによって打ち消すというアプローチを採用しているため、あらかじめ定めた複数の上位ビット数例えば上位4ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)が駆動する電流スイッチセルCS(CS〜CS)までのデータ信号線のデータ配線長LDB(=LD2=LD3=LD4=LD5)を、下位2ビットの各DフリップフロップD−FF(D−FF、D−FF)が駆動する電流スイッチセルCS(CS、CS)までのデータ配線のデータ配線長LDA(=LD0=LD1)とはあえて差を持たせている。
このとき、当然のことながら、各DフリップフロップD−FF(D−FF〜D−FF)が駆動する配線長に応じた負荷にも差が生じるため、特に、DフリップフロップD−FFの動作限界速度領域に近づくと、データ配線長LDA(=LD0=LD1)を長くした下位2ビットのデータ系列においては、スイッチ駆動データの振幅減衰やそれに伴う位相回りが顕著に現れる可能性があり、完全にスイッチ駆動タイミングを揃えることが困難になることも想定される。
そのような場合であっても、あらかじめ定めた複数の上位ビット数分例えば上位4ビット分のデータ系列(D〜D)に関する回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を前述のような完全対称形に配置しておけば、あらかじめ定めた複数の上位ビット数分例えば上位4ビット分のデータ系列(D〜D)に関しては、スイッチ駆動タイミングを揃えることができるため、アナログ出力信号に極端な歪が生じることを防ぐことができる。つまり、変換結果に対する影響が大きくアナログ出力レベルの遷移量が大きい上位4ビット分のデータ系列(D〜D)については、優先的に、前述のような完全対称形の配置を実現することにより、動作限界速度領域まで比較的歪の少ないアナログ出力信号を生成することが可能となる。
なお、以上のような回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)は、6ビット以上の分解能を有するディジタル/アナログ変換器DACすなわち一般的にNビット(N:正整数)の分解能を有するディジタル/アナログ変換器DACについても、もちろん有効である。例えば、6ビット以上のディジタル/アナログ変換器DACにおける手順としては、前述した説明と同様に、まず、(変換結果に対する影響が大きくアナログ出力レベルの遷移量が大きい)上位ビットとしてあらかじめ定めた複数の上位ビット例えば上位4ビットについては、完全対称形の回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)とし、残りの下位のビットに関しては、クロックバッファCBからDフリップフロップD−FFまでの配線長LCLKとDフリップフロップD−FFから電流スイッチセルCSまでの配線長Lとの合計配線長を、全てのデータ系列に関して等しくなるように、順次、配置・配線していく。かくのごとき回路実装方法を採用することによって、電流スイッチセルCSのスイッチSに到達するポイントでは、全てのデータのタイミングを同一のタイミングに揃えることができ、歪の少ないアナログ出力信号を生成することができる。
(その他の実施形態)
前述の実施形態においては、カレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACの電流加算機能部として、抵抗値Rと抵抗値2Rとをラダー状に接続した抵抗ラダー回路を用い、各電流源からは同一の電流値の電流を供給するR−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器DACについて説明したが、本発明は、かかる場合に限るものではない。
例えば、カレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACとして、各電流源からはバイナリに重み付けした電流値の電流を供給し、負荷側には1個の負荷抵抗を接続するバイナリウェイト型のディジタル/アナログ変換器DACであっても構わない。かかるバイナリウェイト型のディジタル/アナログ変換器DACにおいては、各電流スイッチセルからの電流を加算する電流加算機能部を形成している、各電流スイッチセルそれぞれの出力側を共通に接続しているラインと負荷抵抗との接続部位を中心にして、該接続部位を囲むように、各回路を完全対称形に配置したり、クロック信号線の配線長とデータ信号線の配線長との合計配線長を、全てのデータ系列について等長になるように配置すれば良い。
また、DフリップフロップD−FFに入力されるディジタル入力信号として、バイナリ重み付けがなされたバイナリコードのディジタル入力信号D,D,D,…,D(N−1)の代わりに、各ビットの重みがない温度計・コードの信号D,D,D,…,D(2 −1)にデコードした信号を用いる温度計・コード入力型のディジタル/アナログ変換器DACであっても構わない。
さらには、温度計・コードの信号D,D,D,…,D(2 −1)を入力するとともに、電流スイッチセルの電流源から供給される電流値を、あらかじめ定めた所望の非線形出力特性に応じた重み付けをした電流値係数によって各電流スイッチセルごとに変更させることによって、入力された温度計・コードにしたがって、オンになった各電流スイッチセルから供給される電流の電流値の合計が、所望の非線形特性の電流値に推移するように動作させる非線形型のディジタル/アナログ変換器DACであっても構わない。
また、前述の実施形態におけるカレント・ステアリング型(電流加算型)のディジタル/アナログ変換器DACを、電流スイッチセルCSの電流源Iから負荷(抵抗ラダー回路RLまたは負荷抵抗R)へ供給する電流をクロック信号CLKの周波数の2倍の変換周波数に対応する電流信号とし、外部からのクロック信号CLKの2倍の高速変換動作が可能な構成にしても良い。例えば、各電流スイッチセルCSを直列接続されたSM1,SM3と第2、第4のスイッチSM2,SM4との合計4個のスイッチから構成し、ディジタル入力信号D,D,D,…,D,…DN−1の各ビットごとに、ディジタル入力信号Dを2個のDフリップフロップD−FFMA,D−FFMBに分離して入力して、クロック信号CLK、補相クロック信号CLKBにてそれぞれをリタイミングした2個のハーフレート信号により、第1、第2のスイッチSM1,SM2を駆動し、クロック信号CLKと同一周波数で位相がいずれかにずれたセレクト信号SW、補相セレクト信号SWBにより、第3、第4のスイッチSM3,SM4を駆動するような構成としても良い。かかる場合には、クロック信号CLKの他に、補相クロック信号CLKB、セレクト信号SW、補相セレクト信号SWBの各信号配線を、それぞれ、前述の実施形態におけるクロック信号CLKのクロック信号線の配線方法に準じて配線すれば良い。
また、前述の実施形態においては、電流加算機能部を中心にして、その両側において電流加算機能部の中心とクロックバッファCBの中心とを結ぶ中心線から見て、左右対称な位置に、電流スイッチセルCSを配置し、さらに、電流スイッチセルCSの外側において左右対称な位置に、DフリップフロップD−FFを配置している例を説明したが、例えば、ビット数が少ない場合には、電流加算機能部を中心にして、その両側において電流加算機能部の中心とクロックバッファCBの中心とを結ぶ中心線から見て、左右対称な位置に、電流スイッチセルCSとDフリップフロップD−FFとの双方を交互に配置するような回路実装方法を採用しても良い。
以上のいずれの形式のディジタル/アナログ変換器DACであっても、ディジタル/アナログ変換器DACに関する回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を、電流加算機能部(R−2R抵抗ラダー型の場合は、抵抗ラダー回路RL、バイナリウェイト型の場合は、各電流スイッチセルそれぞれの出力側を共通に接合しているラインと負荷抵抗との接続部位)を中心にして、全てのデータ系列に関する回路を左右対称の配置になる完全対称形に配置して、クロック信号線の配線長、データ信号線の配線長それぞれの長さを同一の長さに揃えたり、あるいは、全てのデータ系列に関してクロック信号線の配線長とデータ信号線の配線長との合計配線長を同一の長さに揃えるとともに、特に変換結果に対する影響が大きい上位ビットとしてあらかじめ定めた上位複数ビット分例えば上位4ビット分に関しては、前述のような完全対称形に配置する実装方法を採用すれば良い。
かかる回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)により、スイッチ駆動タイミングを揃えることができるので、アナログ出力レベルに極端な歪が生じることを防ぐことができる。特に、変換結果に影響が大きくなるアナログ出力レベルの遷移量が大きい上位ビットとしてあらかじめ定めた複数ビット分に関するデータ系列を扱う回路を優先的に完全対称形の配置を構成することにより、動作限界速度領域まで比較的歪の少ないアナログ出力信号を生成することが可能となる。
(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、各実施形態に記述したディジタル/アナログ変換器DACおよび該ディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)によれば、以下のごとき効果を得ることができる。
取り扱う全てのデータ系列D,D,D,…,DN−1に関するDフリップフロップD−FF、電流スイッチセルCSの各回路について、電流加算機能部を中心にして完全に左右対称な位置に配置する完全対称形の回路実装を行うことにより、各ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1をリタイミングするためのクロック信号CLKを供給するクロック信号線の配線長を各ビットについて等長にすることができるので、各ディジタル入力信号D,D,D,…,DN−1を精度良くリタイミングすることができ、高速変換動作時においても歪の少ないアナログ出力信号Voutを生成することが可能となる。
また、取り扱う全てのデータ系列D,D,D,…,DN−1に関してクロック信号線の配線長とデータ信号線の配線長との合計配線長を同一の長さに揃えるとともに、特に変換結果に対する影響が大きい上位ビットとしてあらかじめ定めた上位複数ビット分例えば上位4ビット分に関しては、前述のような完全対称形に配置する実装方法を採用することにより、電流スイッチセルCSのスイッチSに到達するポイントでは、全てのデータのタイミングを同一のタイミングに揃えることができ、高速変換動作時においても歪の少ないアナログ出力信号を生成することができる。
例えば、図2に示すような回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)を適用した6ビットのディジタル/アナログ変換器DACの実際の評価結果を図3および図4に示す。図3は、本発明の一例である6ビットのディジタル/アナログ変換器DACにおいて13.5GS/sという非常に高速の変換速度で単一の周波数72.5MHzのアナログ出力信号(正弦波)を出力させた際の観測波形を示す波形図である。また、図4は、本発明の一例である6ビットのディジタル/アナログ変換器DACにおいて13.5GS/sという非常に高速の変換速度で単一の周波数72.5MHzのアナログ出力信号(正弦波)を出力させた際の出力波形のスペクトル分布(スペクトラムアナライザによる観測結果)を示す特性図である。
図3に示すように、13.5GS/sという非常に高速な変換動作時であっても、歪の非常に少ない理想的なアナログ出力波形(正弦波)が得られていることが分かる。また、ディジタル/アナログ変換器DACのダイナミック特性の評価指標であるSFDR(Spurious-Free Dynamic Range)に関しても、図4に示すように、46.8dBという高いダイナミックレンジを確保することができることが分かる。
これらの観測結果は、前述した実施形態におけるディジタル/アナログ変換器DACの回路実装方法(回路配置方法および回路間配線方法)が非常に効果的であり、ディジタル信号D,D,D,…,DN−1間のスキューが非常に良く抑えられていること(つまり、非常に精度の良いリタイミングが実行されていること)を意味している。
CB…クロックバッファ、CLK…クロック信号、CORE…DACコア回路、CS,CS,CS,CS,〜,CSN−1…電流スイッチセル、D,D,D,〜,DN−1…ディジタル入力信号、D−FF,D−FF,D−FF,D−FF,…,D−FFN−1…Dフリップフロップ、I,I,I…電流源、Lcd…クロック配線長差、LCLK,LCLKA,LCLKB,LCLK0,LCLK1,〜,LCLK5…クロック配線長、L,LDA,LDB,LD0,LD1,〜,LD5…データ配線長、Ldd…データ配線長差、R…負荷抵抗、RL…抵抗ラダー回路、S,S,S,S,〜,SN−1…スイッチ、Vcc…電源、Vout…アナログ出力信号。

Claims (10)

  1. Nビット(N:正整数)のディジタル入力信号をラッチし、クロックバッファからクロック信号線を介して供給されるクロック信号によってリタイミングしてNビットのデータ信号としてそれぞれ出力するN個のDフリップフロップと、前記Dフリップフロップからデータ信号線を介してそれぞれ出力されてくるNビットの前記データ信号の各ビット値に基づいて、電流源からの電流をオン・オフするN個の電流スイッチセルと、前記電流スイッチセルからの電流を加算してアナログ出力信号として出力する電流加算機能部とを少なくとも備えてなるカレント・ステアリング型のディジタル/アナログ変換器において、前記電流加算機能部を中心に配置し、前記電流加算機能部からアナログ出力信号を出力する出力部とは反対側の方向に配置した前記クロックバッファの中心と前記電流加算機能部の中心とを結ぶ中心線に対して左右対称な位置に、前記電流スイッチセルと前記Dフリップフロップとを、桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  2. 請求項1に記載のディジタル/アナログ変換器において、前記電流加算機能部の両側において前記中心線に対して左右対称な位置に、前記電流スイッチセルを桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置し、かつ、前記電流スイッチセルの外側において前記中心線に対して左右対称な位置に、前記Dフリップフロップを桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  3. 請求項1または2に記載のディジタル/アナログ変換器において、前記クロックバッファとN個の前記Dフリップフロップとのそれぞれを接続するN本の各前記クロック信号線が全て等長となる完全対称形に配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、前記クロックバッファと前記Dフリップフロップとを接続する前記クロック信号線の配線長と、前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとを接続する前記データ信号線の配線長との合計配線長が、Nビットの前記ディジタル入力信号を扱う全ての回路に関して等長になるように配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、Nビットの前記ディジタル入力信号のうち、上位側の桁位置のディジタル入力信号を扱う前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとのそれぞれを、下位側の桁位置のディジタル入力信号を扱う前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとのそれぞれよりも、前記クロックバッファから遠い側に配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、Nビットの前記ディジタル入力信号のうち、上位側のビット数としてあらかじめ定めた上位複数ビットのディジタル入力信号を扱う前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとのそれぞれを、前記クロックバッファと前記Dフリップフロップとのそれぞれを接続する各前記クロック信号線が前記上位複数のビット分に関して全て等長となる完全対称形に配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、前記電流加算機能部が、N個の前記電流スイッチセルの各電流源からは同一の電流値の電流を抵抗値R−2Rの抵抗をラダー状に接続した抵抗ラダー回路に供給するR−2R抵抗ラダー型のディジタル/アナログ変換器の場合、前記抵抗ラダー回路であり、N個の前記電流スイッチセルの各電流源からは重み付けされた電流値の電流を一つの負荷抵抗に供給するバイナリウェイト型のディジタル/アナログ変換器の場合、前記電流スイッチセルそれぞれの出力側を共通に接続しているラインと前記負荷抵抗との接続部位であることを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のディジタル/アナログ変換器において、N個のDフリップフロップに入力されるNビットの前記ディジタル入力信号が、バイナリ重み付けがなされたバイナリコード、または、各ビットの重みがない温度計・コードからなっていることを特徴とするディジタル/アナログ変換器。
  9. Nビット(N:正整数)のディジタル入力信号をラッチし、クロックバッファからクロック信号線を介して供給されるクロック信号によってリタイミングしてNビットのデータ信号としてそれぞれ出力するN個のDフリップフロップと、前記Dフリップフロップからデータ信号線を介してそれぞれ出力されてくるNビットの前記データ信号の各ビット値に基づいて、電流源からの電流をオン・オフするN個の電流スイッチセルと、前記電流スイッチセルからの電流を加算してアナログ出力信号として出力する電流加算機能部とを少なくとも備えてなるカレント・ステアリング型のディジタル/アナログ変換器の回路実装方法であって、前記電流加算機能部を中心に配置し、前記電流加算機能部からアナログ出力信号を出力する出力部とは反対側の方向に配置した前記クロックバッファの中心と前記電流加算機能部の中心とを結ぶ中心線に対して左右対称な位置に、前記電流スイッチセルと前記Dフリップフロップとを、桁位置が小さいビット側から順番に左右交互に配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器の回路実装方法。
  10. 請求項9に記載のディジタル/アナログ変換器の回路実装方法において、前記クロックバッファとN個の前記Dフリップフロップとのそれぞれを接続するN本の各前記クロック信号線が全て等長となる完全対称形に配置するか、あるいは、前記クロックバッファと前記Dフリップフロップとを接続する前記クロック信号線の配線長と、前記Dフリップフロップと前記電流スイッチセルとを接続する前記データ信号線の配線長との合計配線長が、Nビットの前記ディジタル入力信号を扱う全ての回路に関して等長になるように配置することを特徴とするディジタル/アナログ変換器の回路実装方法。
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