JP4873751B2 - 二酸化炭素除去剤とその再生方法 - Google Patents

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本発明は、層間に昜イオン交換性の陰イオンを有する層状複水酸化物からなる二酸化炭素除去剤とその再生方法に関する。
従来、粘土鉱物などの層状化合物を使用し、各種の陽イオンや陽イオン性の機能性有機物を包接することによって多くの層状化合物が開発されてきた(非特許文献1)。ハイドロタルサイトは、粘土鉱物と異なり、層自体が陽電荷を持ち、層間に陰イオンを有し、陰イオン交換性を有する無機化合物である。陰イオン交換性の物質は、陽イオン交換性の化合物に比べ種類が極端に少なく、ハイドロタルサイトもしくは、層状複水酸化物はその代表的なものである。
近年、層状複水酸化物の陰イオン交換性を利用して、二酸化炭素の捕捉に使用されており、また、層間に他の陰イオンを導入することにより、層間に機能性の分子や有機物をナノレベルで包接したナノ層状化合物が合成されており、さらに、表面積とその触媒作用から、触媒もしくは、触媒の担体としても多くの研究が行われている(非特許文献2)。
通常、合成され生産されているハイドロタルサイトは、炭酸イオンを層間に有している層状複水酸化物であり、最近では、特に「尿素」を用いて、均一に核形成を行い、粒径を均一に制御されたハイドロタルサイトが合成されている(非特許文献3)。通常、炭酸イオン以外の陰イオンを含む層状複水酸化物では、包接させたい陰イオンを大量に含む溶液中でイオン交換させることにより、構造を変化させずに、当該陰イオンを含む層状複水酸化物に変換することができる。
しかし、炭酸イオンを含むハイドロタルサイトのような層状複水酸化物の場合、炭酸イオンが安定に層間に存在するためイオン交換性が極めて低く、ほとんどイオン交換が起こらないことから、その陰イオン交換剤としての用途は、極めて限られていた(非特許文献4)。
そのため、陰イオン交換性の層状複水酸化物を合成するため、二酸化炭素を溶解していない脱炭酸の蒸留水を用い、窒素気流中など二酸化炭素の無い雰囲気で例えば、マグネシウム・アルミニウム層状複水酸化物の場合、マグネシウム塩、アルミニウム塩、と水酸化ナトリウム水溶液との共沈反応により、炭酸以外の陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)で、交換が容易な陰イオンを含む、層状複水酸化物を合成していた(非特許文献5)。
また、別法では、加熱による構造変化を利用している。すなわち、500℃程度の加熱により、ハイドロタルサイトは、構造変化を起こし、脱炭酸するが、得られた生成物を炭酸イオン以外の陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)を含む水溶液に投入することによって、その陰イオンを含む層状複水酸化物が再構築されることが知られている(非特許文献6)。この方法を用いて、二酸化炭素の捕捉という目的でこの反応を用いたり、また、この再構築で、任意の陰イオンが層間に入ることより、層間に機能性の分子や有機物をナノレベルで包接したナノ層状化合物が合成されてきたのである。
しかし、前者の方法では、各々の組み合わせによって、粒径や均一性の条件が異なるため、合成条件の最適化が困難である。また、反応自体も雰囲気制御や二酸化炭素を除去した反応系の構築などで煩雑である。また、後者の方法では、加熱によって構造が変化しているため、再構築後の方向性が、出発物と同一とはいえず粒径や均一性に変化を起こし、また、500℃の高温を利用するため、脱炭酸の意味でもかなり激しい条件を利用しており、エネルギー的にも時間的にも実用的でなく、不利であった。
もし、合成が比較的楽な、粒径が制御された、しかも均一なハイドロタルサイトから、簡単な化学的手法によって、交換が容易な陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)を含む層状複水酸化物を、粒径や均一性に変化を及ぼすことがなく合成できるならば、工業的にもまた、研究・試験レベルにも広い応用が期待できる。これに関しては、確かに、これまで、0.01規定の塩酸を用いた方法が、報告されている(非特許文献7)。また、150℃の塩化水素ガスによる処理の報告もある(非特許文献8)。しかし、後者の方法は、危険性や反応条件の過激なことから、簡便な方法とは言えず、また、前者の方法においても、実際に反応を行ってみると、[実施例2]でも示したように、0.01規定の塩酸では脱炭酸イオンと溶解による重量減少のバランスがあり、重量減少なく脱炭酸イオンを行うことが事実上、不可能であり、完全な方法ではなかった。
このように、ハイドロタルサイトから、簡単な化学的手法によって、交換が容易な陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)を含む層状複水酸化物を、粒径や均一性に変化を及ぼすことがなく、合成する方法は、従来存在していなかった。その結果、異なる無機の陰イオンを層間に導入したり、また、新規な機能性材料を合成する手法であるイオン交換法によってイオン性を持つ機能性有機物を導入して機能性層状複合体とするといったような、ソフト化学的な手法によって新規材料を合成し提供する試みは、ハイドロタルサイトから導出された層状複水酸化物を用いて行われることは、なされていなかった。
また、二酸化炭素は、地球温暖化の原因の大きな要素であり、排出の際の捕捉が、必要である。層状複水酸化物は、その目的で使用されており、無機の脱炭酸材料の代表的なものである。その脱炭酸には、既に述べたような、「再構築」という現象を利用したもので、500℃程度の加熱によりハイドロタルサイトが構造変化を起こし、脱炭酸し、この生成物を二酸化炭素の捕捉に使うというものであり、エネルギー的にも時間的にも不利であった。しかし、この脱炭酸が、室温のような温和な条件で、しかも簡単な化学的手法によって達成され、さらに、陰イオン交換が容易な陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)を含む層状複水酸化物に変換して、繰り返し使用できるならば、二酸化炭素の捕捉サイクルとしても有望である。
また、2次元の層状物は、他にも汎用ポリマーの機械的強度を向上させるためのフィラーとして注目されており、例えば粘土鉱物など2次元レイヤーを含む化合物が用いられているが、レイヤーの剥離が完全に行なわれない点やマトリックスとの親和性が充分でない点で問題があり、分散性などに多くの解決すべき課題が残っているものであった。層状複水酸化物の層は、粘土鉱物と異なり、陽イオン性であり、粘土では対応できない陰イオン性のモノマーを包接することができる。もし、層間に高分子のモノマーを包接し、反応を起こさせることができるなら、粘土鉱物の使用できないような高分子についても、用いることが可能となり、また、レイヤーまでの剥離が期待でき、機械的強度、ガスバリアー性の改善がおおいに期待できる。
このようにハイドロタルサイトから、簡単な化学的手法によって、交換が容易な陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)を含む層状複水酸化物を、粒径や均一性に変化を及ぼすことがなく、合成出来るならば、実験室レベルから工業レベルまで、また、環境問題からナノテクノロジーまで広い分野で、ブレークスルーが期待できるが、従来、このような手法は開発されていなかった。
小森佳彦、黒田一幸「無機層状物質と有機物との相互作用」化学総説(日本化学会編、学会出版センター)42,p33−44,(1994). Cavani,F.;Trifiro,F.;Vaccari,A.Catal.Today1991,11,173. Ogawa,M.;Kaiho,H.Langmuir2002,18,4240. Miyata,S.ClaysClayMiner.1983,31,305. Reichle,W.T.SolidStatesIonics1986,22,135. 鈴木榮一、小野嘉夫「ハイドロタルサイトのインターカレーション化学」、化学総説(日本化学会編、学会出版センター)21,p49−55,(1994). Bish,D.L.,Bull.Mineral.1980,103,170. Adachi−Pagano,M.;Forano,C.;Besse,J−P.J.Mat.Chem.1988,13,1988.
本発明は、難イオン交換性の炭酸イオンを層間に含むハイドロタルサイトから、簡単で温和な化学的手法によって、交換が容易な陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)を含む層状複水酸化物を、粒径や均一性に変化を及ぼすことなく得るための、実用性に富んだ極めて簡便な化学的合成手法を提供しようというものである。また、それにより、実用性に富んだ新たなハイドロタルサイトの脱炭酸手法を提供し、繰り返し二酸化炭素の脱着が可能なシステムの構築に資するものである。このようにして得られた易陰イオン交換性を示す層状複水酸化物は、陰イオン交換性を備えているためイオン交換によって容易に、炭酸イオンを含む他の陰イオンや、陽イオン性の機能性有機物質などの陰イオンと交換することが可能となるものである。
前記プロセスを簡便で実用的な脱炭酸プロセスとして利用することは勿論、それによってできた易陰イオン交換性を示す層状複水酸化物のイオン交換性を生かすことによって、該層状化合物に、簡単に機能性分子を導入することができ、これまでに存在しなかった新規な機能性層状化合物を提供することも可能となるものであり、その利用可能性は、新規化合物を提供する意味でも、また、環境問題の分野でも、極めて優れ実用性に富んでおり、意義が大きいといえる。
既に述べたように、これまで塩酸でハイドロタルサイトの処理を行った例がある。このとき、塩酸中のプロトンは、層間の炭酸イオンに容易に結びついて、炭酸水素イオンとなり、マイナス1価の電荷を持つようになるため、イオン交換性に変化が起こる、即ちよりイオン交換が容易になる、と考えられる。そして、水と層状複水酸化物の2つの相において、炭酸水素イオンと塩素イオンは、平衡状態にあり、平衡係数に応じて両方の相に分布しているといえる。この際、大量の塩素イオンがあるならば、炭酸水素イオンと塩素イオンの平衡が層間に塩素イオンが入るような方向に平衡がずれることは、ル・シャトリエの原理からも充分起こるであろうと考えられる。
これらのことから、酸処理の際に導入したい陰イオンを多量に添加することにより、ハイドロタルサイトから、脱炭酸が出来るのではとの考えに至った。発明者らは、以上の考えに立脚し、具体的には、ハイドロタルサイトを、塩酸と塩素陰イオンを含む水溶媒中に、投入すれば、高温での加熱や腐食性の強い塩化水素ガスなどの反応系を使わなくとも、脱炭酸イオンと、それにともない、易陰イオン交換性を示す層状複水酸化物への変換が合成可能ではないかとの考えに至った。
以上の基本方針に基づき鋭意研究した結果、脱炭酸イオンの作用は低いが、ハイドロタルサイトの粒径や外形、均一性が変化しない程度の希薄な塩酸を用い、その系に中性の塩酸塩(たとえば、塩化ナトリウムなど)を添加し、室温で作用させることにより、脱炭酸イオンが著しく促進され、外形・粒径・重量を保ったまま、極めて短時間で脱炭酸イオンが行われ、添加した陰イオンを含む層状複水酸化物に変換することを見出すに至った。
また、酸としては、塩酸の他に、同じ規定濃度の他のプロトン性強酸である硝酸や硫酸も同じ効果をもたらし、さらに中性の塩として塩酸塩以外に硝酸塩や硫酸塩を用いることにより、生成物に取り込まれる陰イオンの種類を変化させることが可能であることを見いだした。
以上から、本発明者らにおいては、室温という温和な条件で、しかも極めて短時間で、酸と大量の塩素イオンなどの陰イオンを含む混合溶液により、粒径や均一性に変化を及ぼさずに、難イオン交換性のハイドロタルサイトを、脱炭酸イオンさせ、易交換性陰イオン(例えば、硝酸イオン、塩素イオンなど)を含む層状複水酸化物へ変換することに成功したものである。
すなわち、本発明は、以下(1)から(3)に記載する解決手段を講ずることによって達成されたものである。(1)一般式;MN(OH)(CO 2−)0.5・nHO(式中、xは、1.8≦x≦4.2の数値範囲を示す。zは、2(x+1)を示す。Mは、2価の金属イオン。Nは、3価の金属イオン。nは、環境の湿度により変化するが、ほぼ2)で表される組成を有し、ハイドロタルサイトに類似した構造を有する炭酸イオンを含む層状複水酸化物に、プロトン性の酸と陰イオン(X)の塩を含む混合水溶液を接触させて陰イオン交換を行い、層状複水酸化物中の炭酸イオンを水溶液に溶離し、溶離した層状複水酸化物中の炭酸イオンサイトに陰イオン(X)を導入し、一般式;MN(OH)(X)・nHO(式中、xは、1.8≦x≦4.2の数値範囲zは、2(x+1)Mは、2価の金属イオンNは、3価の金属イオンnは、環境の湿度により変化するが、ほぼ2。)で表される組成を有する陰イオン交換性に富む層状複水酸化物からなることを特徴とする二酸化炭素除去剤。
(2)該一般式で示される出発層状複水酸化物が、式中金属イオンMがマグネシウムイオンMgであり、式中3価の金属イオンNがアルミニウムイオンAlであるハイドロタルサイトである、前記(1)項に記載の再生可能な二酸化炭素除去剤。
(3)前記(1)ないし(2)に記載の再生可能な二酸化炭素除去剤を陰イオン(X)の塩を含む塩酸濃度が0.005から0.008規定の水溶液と接触させ、前記二酸化炭素除去剤に吸収された二酸化炭素により生成した炭酸イオンと陰イオン(X)とを陰イオン交換することにより再生することを特徴とする二酸化炭素除去剤の再生方法。
以上において、一般式で示される出発原料である層状複水酸化物の化学式について、炭酸イオン(CO 2−)を〜0.5としたのは、0.5において最も炭酸イオンが多く、イオン交換が最も困難な組成を規定したものであり、本発明はこの領域も含め実施可能な領域を規定しているものである。
さらに、(1)及びその実施態様項である(2)〜(5)、及び(7)において生成する陰イオン交換性層状複水酸化物は、一般式;MxN(OH)z(CO 2−〜0.5・nHOで表される出発物質の(CO 2−)炭酸イオンが、陰イオン(X)と陰イオン交換したものであるので、その交換の程度によって、完全に(X)によって置換された状態のものから(CO 2−)が残存しているものまで広い領域のものが得られ、本発明の陰イオン交換性層状複水酸化物は、陰イオン(X)が導入されたことによって炭酸イオンが残存しているものでも、その生成物は陰イオン交換が容易であることから、発明の態様として含むものである。完全に脱炭酸イオン処理されてなる生成物は、一般式;MxN(OH)z(X)・nHO(式中、xは、1.8≦x≦4.2の数値範囲を示す。zは、2(x+1)を示す。Mは、2価の金属イオン。Nは、3価の金属イオン。nは、環境の湿度により変化するが、ほぼ2)で表されるが、この組成のみに限定する趣旨ではない。
本発明は、上記の構成を講ずることによって、ハイドロタルサイトの外形・粒径・重量を保ったまま、極めて短時間で脱炭酸イオンが起こり、添加した陰イオンを含む層状複水酸化物に変換することに成功したものである。そして、この成功によって、二酸化炭素除去プロセスあるいは無機有機複合体を提供することにも成功したものである。
本発明は、従来知られていなかった、炭酸イオンを層間に有するハイドロタルサイトに代表される層状複水酸化物の簡便な脱炭酸イオンに成功したものであり、そのプロセス自体産業上利用しうるもので、その意義は大きい。加えて、得られる陰イオンを含む層状複水酸化物は、陰イオン交換が可能なため、他の陰イオンへの変換が可能であり、有機無機ナノ複合体を含む新化合物が合成でき、今後各種分野に大いに利用されることが期待される。例えば、再度、炭酸イオンと結びつくと、二酸化炭素の捕捉分離剤としての利用、が考えられる。さらに、このような二酸化炭素の捕捉剤としての用途のほかにも、陰イオン性機能性有機分子をイオン交換プロセスといった極めて簡単な操作によるいわゆるソフトケミカル的な反応によって、粒径や形状の制御された層状複水酸化物の層間に包接することができるため、新規な機能を有する新規物質の開発・促進につながるものと期待される。
さらに、本発明は、任意の均一粒径の製造が可能となっている炭酸イオンを含む層状複水酸化物より、簡単な反応により、粒径・外形・重量を変化させること無く、任意の陰イオンを含む層状複水酸化物を提供できることを示しており、基板上に配向膜を形成することが可能であり、近年、注目されているような、配向性の高いナノデバイスの構築といった新しい応用分野にまで発展し、及ぶことが考えられ、そのもたらす作用効果は技術的に極めて大きな意義を有するものである。
本発明の解決手段は、前述した通りであるが、以下、実施例に基づいて具体的に説明する。但しこれら実施例は、本発明を容易に理解するための一助として示したものであり、決して本発明を限定する趣旨ではない。また、当該製造方法の優位性を示すため、実施例2においては、単独で塩酸を用いた比較実験を示している。
一般式;MgAl(OH)(CO 2−0.5・2HOで示される市販のハイドロタルサイト(DHT−6、協和化学工業株式会社製。平均粒径約0.5〜1μm)を20mgとり、それに、濃度0.005Nの塩酸濃度でかつ、塩化ナトリウム濃度を13.3重量%に調整した水溶液10ml加えて、25℃で15秒から24時間放置した。その後、窒素気流中、0.2ミクロンのメンブランフィルターでろ過し、煮沸により脱炭酸ガスを行った蒸留水で、沈殿物を充分に洗浄した。ろ別した沈殿物をかき集め、直ちに減圧し、真空下で1時間以上、乾燥して、白色粉末を得た。
これを赤外線分光分析、粉末X線解析、元素分析(CHN分析など)、熱分析などの方法により分析した。その結果、赤外スペクトルは、1368cm−1の炭酸イオンのC−O伸縮振動による吸収が、わずかな残留を残すのみとなった。さらに、炭酸イオンのC−O変角振動による668cm−1付近の消失し、627cm−1付近の吸収があらわれた。また、水と炭酸イオンとの相互作用によるとされている3000cm−1付近のブロードなピークも消失していた(図1)。食塩、塩酸単独では、ほとんど、脱炭酸イオンが起こっていなかった(図1)。
また、粉末X線回折(PXRD)では、001反射の鋭いピークが観察され、層間隔が、0.780nmから0.797nmに変化したことが分かった。この底面間隔の値は、既に報告されているClイオンを包接することによるマグネシウム・アルミニウム層状複水酸化物の底面間隔の変化の値とよく一致している。得られた、化合物の重量は、ろ過等の操作による重量減やイオン交換による分子量の変化を考慮すると、定量的に回収できたことがわかった。CHN分析では、含有するCの重量%は、0.3%以下であり、出発物であるDHT−6では、2.3%であるため、かなりの脱炭酸イオンが生じていた。生成物の塩素イオンの分析値は、11重量%であり、理論値の11.5重量%にほぼ、一致しており、層間に塩素イオンが確かに包接されていることを示している。また、走査型電子顕微鏡で得られた像においても、その粒径や外形に変化の無い生成物であることが確認された(図2−1、図2−2)。
次に反応時間を調べるため、塩酸−食塩の混合溶液の添加からろ別までの時間を変化させて、赤外分光により脱炭酸イオンの進行度を調べたところ、反応時間が極めて早く、添加からろ別まで、最も短い15秒の反応によっても20時間の反応と変わらない同程度の脱炭酸イオンが達成されていることがわかった(図3)。なお、出発物質の粒径は、比較的、この化合物の粒径としては、大きい部類に属しているため、粒径の小さなものにも充分に適応可能である。
塩酸のみの効果を調べるため、一般式;MgAl(OH)(CO 2−0.5・2HOで示される市販のハイドロタルサイト(DHT−6、協和化学工業株式会社製。粒径平均は約1μm)を20mgとり、それに、0.1〜0.001Nの各種塩酸濃度に調整した水溶液10ml加えて、25℃で20時間放置した。その後、窒素気流中、0.2ミクロンのメンブレンフィルターでろ過し、煮沸により脱炭酸ガスを行った蒸留水で、沈殿物を充分に洗浄した。ろ別した沈殿物をかき集め、直ちに減圧し、真空下で1時間以上、乾燥して、白色粉末を得た。
これを赤外線分光分析、および重量測定により脱炭酸イオンの程度と重量変化・回収率を調べた(図4−1、図4−2)。その結果、0.008規定以上の塩酸濃度では、50%以上の炭酸イオンが減少していたが、0.005規定以下の塩酸濃度では、40%未満の程度しか炭酸イオンが減少していなかった(図4−1)。一方、0.005規定以下の塩酸濃度では、重量減なく、定量的に回収されたが、0.008規定以上の塩酸濃度では、10%以上の重量減少が生じ、0.05規定超の濃度では、ほとんど溶解して回収できなかった(図4−2)。
塩添加の効果を調べるため、一般式;MgAl(OH)(CO 2−0.5・2HOで示される市販のハイドロタルサイト(DHT−6,協和化学工業株式会社製。粒径平均は約0.5〜1μm)を20mgとり、それに、0.005及び0.0025Nの2つの塩酸濃度で、かつ、各種の塩化ナトリウム濃度に調整した水溶液を10ml加えて、25℃で20時間放置した。各々の試料を、その後、窒素気流中、0.2ミクロンのメンブランフィルターでろ過し、煮沸により脱炭酸ガスを行った蒸留水で、沈殿物を充分に洗浄した。ろ別した沈殿物をかき集め、直ちに減圧し、真空下で1時間以上、乾燥して、白色粉末を得た。
これを赤外線分光分析、および重量測定により脱炭酸イオンの程度と重量変化・回収率を調べた(図5)。その結果、0.005及び0.0025Nの2つの塩酸濃度において、食塩添加すなわち塩素イオン添加による顕著な効果が観察され、例えば、0.0025Nの濃度の塩酸では、炭酸イオンは20%程度しか減少しないが、25重量%程度までの食塩濃度に調整すると、90%位の顕著な減少が観察された。これらのいずれの試料においても、回収率は、ほぼ100%であった。
塩酸−食塩の混合溶液による処理で得られた塩素イオンを含む層状複水酸化物のイオン交換能を調べるため、一般式;MgAl(OH)(CO 2−0.5・2HOで示される市販のハイドロタルサイト(DHT−6、協和化学工業株式会社製。粒径平均は約0.5〜1μm)を20mgとり、それに、0.005Nの塩酸濃度で、かつ、13重量%の塩化ナトリウム濃度に調整した食塩水溶液を10ml加えて、25℃で20時間放置した。各々の試料を、その後、窒素気流中、0.2ミクロンのメンブレンフィルターでろ過し、煮沸により脱炭酸ガスを行った蒸留水で、沈殿物を充分に洗浄した。ろ別した沈殿物をかき集め、直ちに減圧し、真空下で1時間以上、乾燥して、白色粉末を得た。これを再度、硫酸ナトリウム、及び炭酸ナトリウムを2種類の水溶液10mlに、投入し、25℃で20時間放置した。各々の試料を、その後、窒素気流中、0.2ミクロンのメンブレンフィルターでろ過し、煮沸により脱炭酸ガスを行った蒸留水で、沈殿物を充分に洗浄した。ろ別した沈殿物をかき集め、直ちに減圧し、真空下で1時間以上、乾燥して、白色粉末を得た。
これを赤外線分光分析、および重量測定により脱炭酸イオンの程度と重量変化・回収率を調べた。その結果、各々、硫酸イオン、炭酸イオンを含む層状複水酸化物に変換されていた。その赤外吸収スペクトル図6に示す。
以上の結果、脱炭酸イオンの作用は低いが、ハイドロタルサイトの粒径や外形、均一性が変化しない程度の希薄な塩酸を用い、その系に中性の塩酸塩(たとえば、塩化ナトリウムなど)を添加し、室温で作用させることにより、脱炭酸イオンが著しく促進され、外形・粒径・重量を保ったまま、極めて短時間で脱炭酸イオンが行われ、添加した陰イオンを含む層状複水酸化物に変換することが明らかになった。当該方法によって得られた陰イオンを含む層状複水酸化物は、さらに、簡単な通常のイオン交換で、他の陰イオンを含む層状複水酸化物に外形・粒径・重量を保ったまま、さらに変換することが明らかとなった。
以下、塩酸−食塩の混合水溶液の作用による脱炭酸イオン反応について、実施例から推定されるメカニズムを記載し、補足的に説明する。ハイドロタルサイトなどのような、炭酸イオンを層間に含む層状複水酸化物は、酸性水溶液に投入すると、その層間の炭酸イオン(CO 2−)が、プロトンと結びつき、−1価の炭酸水素イオン(HCO )に変化し、それと同時に、電荷のバランスのため塩素イオン(Cl)を等量、層間に包接する。この炭酸水素イオンは炭酸イオンと異なり、−1価であるため、層状複水酸化物の陽イオン性の層との結びつきが弱くなり、イオン交換しやすくなるものと考えられる。そのため、水溶液中に大量の陰イオン種があると、そのイオン種とイオン交換を起こす。
さらに、酸濃度を増していくと、さらに1価の炭酸水素イオン(HCO3−)は、中性のHCOに変化し、層間より液相に脱離していく。このとき、やはり、水溶液中に大量の陰イオン種があると、そのイオン種を取り込む。この様にして、脱炭酸イオンと液相中の陰イオンの取り込みが行われる。層状複水酸化物の金属水酸化物層は、本来は酸に侵されるものであるが、層間の炭酸イオンの方が酸のプロトンと反応しやすいため、その反応が優位に起こり、粒径・外形・重量が減少しないのであろう。しかし、酸濃度が増してくると、酸が層状複水酸化物の金属水酸化物層を、侵すようになり、徐々に溶解を起こし、ついには構造が変化して、溶解してしまうと考えられる。以上のように、当該製造方法は、酸の炭酸イオンに対する反応が、層状複水酸化物の金属水酸化物層への反応よりも、優先されることを利用したものである。
この機構は、単に塩酸は濃度のみならず、その使用する容量も重要であることを示している。すなわち、出発物の層状複酸化物中の炭酸イオンを炭酸水素イオンさらには、脱離させる以上のプロトン量、すなわち塩酸溶液量を用いると、酸濃度が増すのと同じ効果を及ぼし、過剰のプロトンが層状複水酸化物の金属水酸化物層を侵し、溶解を起こすと考えられる。実際、ハイドロタルサイト(DHT−6,協和化学工業株式会社製。粒径平均は約0.5〜1μm)を20mgに対し、0.005Nの塩酸濃度の溶液の量を変化させて、その重量変化を調べたところ、15ml以上の量では顕著に重量減少が見られた。また、炭酸イオンの減少は、同じように15mlを超える塩酸量で顕著であった。この時、プロトン量は炭酸塩量の約2.2倍(モル比)であるが、これは、炭酸イオンが、中性の炭酸ガスになる量であり、おおむね、以上に述べた機構と一致している。このことは、モル数で、層状複水酸化物の炭酸イオン量と水溶液中のプロトン量が1:1〜2という量にして、さらに、塩素イオンを添加することによって、炭酸水素イオンのイオン交換を促進させるのが、重量減少がなく脱炭酸が起こる条件であるといえる。以上のように、当該製造方法は、炭酸イオンとプロトン量の比の制御と炭酸水素イオンのイオン交換を利用して、金属水酸化物層への反応を最小限に留めながら、最も効率的に脱炭酸イオンを行おうとする方法であり、実際の適応に関しては、以上のようなイオン種の量を考慮して、最適な条件にする必要がある。
本発明は、発明の効果の欄でも触れたように、その意義は格別のものがある。すなわち、本発明は、従来容易には得られなかった陰イオン交換性の層状複水酸化物を、短時間に簡単に得ることができる。そして得られる易陰イオン交換性の層状複水酸化物は、それ自体産業上利用しうるもので、その意義は大きい。加えて、その生成物の陰イオン交換性から、今後各種分野に大いに利用されることが期待される。例えば、陰イオン性機能性有機分子をイオン交換プロセスといった極めて簡単な操作によるいわゆるソフトケミカル的な反応によって合成し、提供することができるため、新規な機能を有してなる新規物質開発・促進につながるものと期待される。
出発原料となる炭酸イオンを含むハイドロタルサイトなどの層状複水酸化物は、アスペクト比の高い平板状の結晶として析出し、結晶のc軸方向が平板と垂直な方向になる。イオン交換によって外形・粒径が変化しないから、出発物として、粒径制御が容易で、結晶のアスペクト比の高い、炭酸イオン含有層状複水酸化物を使用できるため、粒径が制御された有機無機複合体を合成することが可能となり、特定の方向に並んだ配向膜の形成への道が開ける。これにより、基板上への規則正しい配向性をもった累積によるナノデバイスの構築といった新しい応用分野にまで発展し、及ぶことが考えられる。
出発物および生成物の赤外スペクトルを示す図。出発物である炭酸イオンを含むマグネシウム・アルミニウム層状複水酸化物(a)、0.005規定塩酸処理したもの(b)、13重量%食塩のみによって処理したもの(c)、と本発明の実施例で処理作製した生成物(d)の赤外スペクトルを示す図。(図中、νc−o、δc−oは、各々、炭酸イオンによる伸縮振動、および、変角振動による吸収を示す。) 出発物である炭酸イオンを含むマグネシウム・アルミニウム層状複水酸化物(DHT−6)の走査電子顕微鏡写真。 出発物(DHT−6)を0.005N塩酸濃度でかつ、13重量%の食塩を含有する水溶液で処理して生成した層状複水酸化物の走査電子顕微鏡写真。 出発物(DHT−6:(a))と0.005N塩酸濃度でかつ、13重量%の食塩を含有する水溶液で15秒、処理して生成した層状複水酸化物(b)の赤外スペクトルを示す図。 出発物(DHT−6)を各種塩酸濃度で処理して生成した層状複水酸化物の赤外スペクトルより推定した残存炭酸イオンの含有率を示す図。 出発物(DHT−6)を各種塩酸濃度で処理した際の回収率(重量による)を示す図。 出発物(DHT−6)に対し、塩酸濃度を0.005N(a)ないし0.0025N(b)に固定し、食塩濃度のみを変化させたときの残余炭酸イオン含有率の変化を示す図。 出発物(DHT−6:(a))を本発明で開発した陰イオン交換促進剤(0.005N塩酸濃度と13重量%の食塩を含有する水溶液)で処理して生成した層状複水酸化物(b)と、この生成物にイオン交換によって炭酸イオン(CO 2−)を再び導入した層状複水酸化物(c)と、生成物(b)に、イオン交換によって硫酸イオン(SO 2−)を導入した層状複水酸化物(d)の各赤外スペクトルを示す図。

Claims (5)

  1. 二酸化炭素が水に溶解して生じる炭酸イオンを吸収し、この吸収した炭酸イオンを、陰イオン(X)の塩を含む希酸水溶液と接触させ、陰イオン(X)陰イオン交換することにより再生する再生可能な二酸化炭素除去剤であって、一般式;MN(OH)(X)・nHO(式中、xは、1.8≦x≦4.2の数値範囲、zは、2(x+1)、Mは、2価の金属イオン、Nは、3価の金属イオン、nは、環境の湿度により変化するが、ほぼ2、Xは陰イオン。)で表される組成を有する陰イオン交換性層状複水酸化物からなることを特徴とする再生可能な二酸化炭素除去剤。
  2. 請求項1の一般式で示される二酸化炭素除去剤であって、式中の2価の金属イオンがマグネシウムイオン、3価の金属イオンがアルミニウムイオン、陰イオンが塩素イオンであることを特徴とする再生可能な二酸化炭素除去剤。
  3. 請求項1または2に記載の二酸化炭素除去剤を再生する方法であって、水中で二酸化炭素により生成した炭酸イオンを包接・吸収した前記二酸化炭素除去剤を、陰イオン(X)の塩を含む希酸水溶液と接触させ、前記二酸化炭素除去剤に取り込まれた炭酸イオンと陰イオン(X)とを陰イオン交換することにより再生することを特徴とする二酸化炭素除去剤の再生方法。
  4. 請求項3に記載の二酸化炭素除去剤を再生する方法であって、陰イオン(X)の塩が塩素イオンの塩であり、希酸水溶液が0.005から0.008規定の濃度の塩酸水溶液であることを特徴とする二酸化炭素除去剤の再生方法。
  5. 請求項4に記載の二酸化炭素除去剤を再生する方法であって、塩素イオンの塩が塩化ナトリウムで、その塩濃度が2重量%以上であることを特徴とする二酸化炭素除去剤の再生方法。
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