JP4870940B2 - クロム(iii)の分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに定性分析する方法に関する。また本発明は、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに定量分析する方法に関する。更に本発明は、これら定性分析、定量分析を利用して、クロムめっき、クロム皮なめし又はクロメート処理を行う方法に関する。
従来、水溶性のクロム(III)製品としては、例えばクロム皮なめし用の塩基性硫酸クロムを主成分とする溶液が知られている。クロム皮なめしとは別に、クロム(III)めっきの研究が1950年頃から行われている。しかしクロム(VI)めっき浴管理の簡便性に較べ、クロム(III)めっきはめっき浴組成が複雑であり実用化に至らなかった。
しかしながら、1996年の欧州ELV指令に端を発した自動車材料・部品へのクロム(VI)の使用禁止は、2007年7月1日から運用されることが決まり、同様な動きは電気・電子機器業界へも波及し、ROHS指令やWEEE指令等で規制されつつある。欧州のこのような動向は、我国産業界にも大きな影響を与え、ここ数年来、クロム(VI)フリーの表面処理剤の開発が進んでいる。クロム(III)塩製品として、最近、前記の塩基性硫酸クロム溶液の他に、塩化クロム溶液、硝酸クロム溶液、硫酸クロムなどが、クロムめっきや皮なめし剤、クロメート処理剤等に開発されている。
現在開発されているクロム(III)めっきの浴組成は、めっき業者によって異なるが、その一例を挙げれば、クロム源、クロム(III)をその錯体として安定化させるための錯化剤、めっき率向上のための導電性塩、pH安定化としての緩衝剤、湿潤剤等を構成成分として含んでいる。しかし、めっき浴の管理は、めっき後の表面状態を観察して各種薬剤を経験的に添加しながら調整しているのが現状であり、その管理は非常に困難である。
一方、皮なめしは、動物の皮を薬品で処理して腐敗性を除き、柔軟性、弾性などを付与するものであり、前記したように現在の殆どの皮なめしは、塩基性硫酸クロム溶液を使用している。クロム皮なめしは、ポリペプチド(コラーゲン)のカルボキシル基にクロム(III)塩を配位させ、ポリペプチドの架橋を形成することであると言われている。言いかえるとクロム錯体内にカルボキシル基を取り込んで配位結合する。その際、クロム塩中にOH-が不可欠であるという理由で、塩基性硫酸クロムが使用される。
クロム皮なめしでは、塩基度と同様にマスキング剤も重要な要因である。マスキング剤としては、ギ酸やコハク酸等の有機酸が用いられる。これらのマスキング剤は、クロム(III)塩と錯体を形成する。従って、なめし浴の管理は、前述したクロムめっきと同様に、なめし状態を観察して各種薬剤を経験的に添加しながら調整しているのが現状であり、その管理は非常に困難である。
このように、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体を定性分析、定量分析することは、クロムめっきやクロム皮なめしの技術分野において重要である。クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体の組成に関しては、濾紙電気泳動法やゲルクロマトグラフィーを利用した測定方法が知られている(例えば非特許文献1参照)。また、イオン交換クロマトグラフィー法やゲル濾過法を利用した方法も知られている(例えば非特許文献2及び3参照)。更に、ゲル電気泳動法やイオン交換クロマトグラフィー法を利用した方法も知られている(例えば非特許文献4及び5参照)。
和田、「クロムなめし液の錯体組成とコラーゲンに対する反応性」、皮革化学、Vol26、No2、P183〜198(1981) 竹之内、先本、「クロム鞣液に関する研究(3)」、皮革化学、Vol22、No2、P77〜86(1976) 竹之内、先本、「クロム鞣液に関する研究(6)」、皮革化学、Vol24、No1、P19〜28(1978) 高田、白井、岡田、「イオン交換クロマトグラフィーによるクロム錯体の組成分析と鞣皮性の検討」、皮革化学、Vol35、No3、P145〜150(1989) 高田、「クロマトグラフィーによる鞣剤の組成分析とそのコラーゲンに対する反応」、皮革化学、Vol36、No3、P135〜150(1990)
本発明の目的は、測定精度が向上し、また測定が簡便なクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体の定性分析及び定量分析方法を提供することにある。また本発明の目的は、良好なクロムめっき、クロム皮なめし、クロメート処理方法を提供することにある。
本発明は、イオン交換分離法とICP発光分析法とをこの順で連結して行い、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに定性分析するクロム(III)の分析方法であって、
イオン交換分離法によってクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに分離し、分離されたクロム錯体を直接且つ連続的にICP発光分析法によって分析し、溶離時間からクロム錯体をその電荷に応じて定性分析し、発光強度からクロム錯体をその電荷に応じて定量分析し、
イオン交換分離法における電荷ごとのクロム錯体の溶離時間を、標準クロム錯体を用いて予め測定しておき、
標準クロム錯体として、[Cr(NH34(C24)]NO3を用いるか、[Cr(NH34(H2O)Cl]Cl2、[Cr(NH34(H2O)Cl]SO4、若しくは[Cr(NCS)(NH35](NO32を用いるか、又は[Cr(H2O)6](ClO43 を用いるクロム(III)の分析方法を提供するものである。
また本発明は、キャピラリー電気泳動法により、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに定性分析するクロム(III)の分析方法であって、
泳動溶液としてpHを3.9〜4.1に維持し得るバッファーを用いるクロム(III)の分析方法を提供するものである。
更に本発明は、クロムめっき工程、クロム皮なめし工程又はクロメート処理工程において使用されるクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに、前記の分析方法により定量分析して、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体濃度をモニターしながらクロムめっき、クロム皮なめし又はクロメート処理の浴組成を管理するクロムめっき方法、クロム皮なめし又はクロメート処理方法を提供するものである。
本発明によれば、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体を電荷によって分離し、次いで分析することにより、高精度でクロム錯体を定性分析及び定量分析することができる。更に、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体の濃度をモニターしながら各種薬剤を添加することで、良好なクロムめっき、クロム皮なめし、又はクロメート処理を行うことができる。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の測定対象となるクロム(III)塩水溶液は、例えば硫酸クロム、硝酸クロム、塩化クロム、リン酸クロム、酢酸クロム、シュウ酸クロム、それらの塩基性塩等のクロム(III)塩が溶解している水溶液である。塩基性のクロム塩としては、例えば塩基性硫酸クロムとしてCr(OH)(SO4)、Cr(OH)1.2(SO40.9、Cr(OH)1.5(SO40.75、Cr(OH)1.8(SO40.6などがある。塩基性硝酸クロムとしては、Cr(OH)0.5(NO32.5、Cr(OH)(NO32、Cr(OH)2(NO3)などがある。塩基性塩化クロムとして、Cr(OH)0.5Cl2.5、Cr(OH)Cl2、Cr(OH)2Clなどがある。これらの各種クロム(III)塩は、単独の塩水溶液或いは錯体化合物であり得る。何れの場合でもその錯化力は弱く、pHの変化等で容易に水酸化クロムの沈殿を生じてしまう。
クロム(III)塩水溶液中でクロム(III)塩は、クロム(VI)塩にない特徴的な化学的性質を有しており、八面体構造の六配位錯体になる。例えば、硫酸クロムにおいて配位子がすべて水分子の場合には、その化学構造は次のように示される。
クロム(III)塩の六配位錯体において、配位子が水やアンモニアのような無電荷の分子の場合、錯イオンの電荷に影響はない。しかし、酸基や水酸基などの電荷を有する原子団がクロム(III)に配位すると、電荷は3+から3−の間で変化する。例えば、[Cr(H2O)6]3+、[Cr(H2O)5X]2+、[Cr(H2O)42]+、[Cr(H2O)33]0、[Cr(H2O)24]1-、[Cr(H2O)X5]2-、 [CrX6]3-(式中、Xは1価の酸基または水酸基を表す。)のように電荷が変化する。
本発明者らは、クロム(III)塩水溶液中のクロム(III)塩を、その電荷ごとに分離分析することによって、当該クロム塩の電荷ごとの分布を確認し、且つ電荷ごとの当該クロム塩の分布量をコントロールするように各種薬剤を添加しながらクロムめっき、クロム皮なめし又はクロメート処理を行うことで、これらの工程を従来よりも一層効率的に行い得る方法を確立した。
クロム(III)塩水溶液中のクロム(III)塩の定性分析方法及び定量分析方法について以下に説明する。クロム(III)塩の分析方法の一つとして、イオン交換分離(IC)とICP発光分析法(ICP/AES)とをこの順で連結して行い、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷に応じて定性分析する方法が挙げられる。「連結する」とは、イオン交換分離装置において分離された測定液を、直接且つ連続的にICP発光分析装置に導入することをいう。
先ず、測定対象となるクロム(III)塩水溶液を、必要に応じ希釈した後、溶離液と共にイオン交換分離装置に送液する。クロム錯体の安定性の観点及び測定精度の向上の観点から、クロム(III)塩水溶液中の全クロム量が1〜1000ppm、特に50〜150ppmとなるように測定対象液を希釈することが好ましい。
イオン交換分離装置はカラムを有し、カラム中にはイオン交換樹脂が充填されている。イオン交換樹脂としては、従来この種の装置のカラムに用いられているものと同様のものを用いることができる。具体的には、カチオン系又はアニオン系のイオン交換樹脂を用いることができる。特に、スチレン−ジビニルベンゼンポリマー、エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼンポリマー等を用いると、クロム錯体の分離性が向上するので好ましい。これらのイオン交換樹脂としては、例えばIONPACシリーズ(日本ダイオネクス社製)等の市販品を用いることもできる。
カラムに送られたクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体は、イオンの電荷、イオン交換樹脂に対する親和力に対する強弱、イオン半径などに応じて分離する。この場合、電荷の小さい錯体ほど溶離時間が短く、早く溶出してくる。またイオンの電荷が同じ錯体であっても、配位子の種類やイオン交換樹脂に対する親和力に対する強弱に応じて溶離時間が異なる場合がある。
溶離液の種類は、特に制限はなく、イオン交換分離装置に備えられたカラムに充填されているイオン交換樹脂の種類等に応じて適切なものが用いられる。例えば、ギ酸アンモニウム、メタンスルホン酸、希塩酸等を用いることができる。特に、溶離液の濃度を時間と共に変化させるグラジエント法を使用することが、良好な錯体分離の観点及び測定時間の短縮の観点から好ましい。この場合、溶離液の濃度を図1(a)に示すように時間と共に直線的に変化させるか、又は図1(b)に示すように時間と共に段階的に変化させるか、図1(c)に示すようにある時間まで変化させ、その後一定にさせることが好ましい。この場合、測定時間の短縮化を図りたい場合には図1(a)に示すように溶離液の濃度を変化させることが有利である。クロム錯体の分離を感度よく行いたい場合には図1(b)及び図1(c)に示すように溶離液の濃度を変化させることが有利である。特に、溶離液として二種以上の溶離液を混合し、溶離液の濃度を時間と共に変化させることが好ましい。二種以上の溶離液を混合して用いる場合には、例えばメタンスルホン酸水溶液と希塩酸との組み合わせが好ましく用いられる。メタンスルホン酸の濃度は2〜30mmol/lとすることが好ましい。一方希塩酸の濃度は0.06〜2mol/lとすることが好ましい。
カラムにおいて分離されたクロム錯体は溶離液と共に直接且つ連続的にICP発光分析装置に送られる。具体的には、イオン交換分離装置の分離カラムの出口と、ICP発光分析装置の試料導入口とをチューブで連結し、その状態下に、イオン交換分離装置の分離カラムで分離された液を、ICP発光分析装置に送る。この場合、それぞれの装置の送液速度を一致させておく。例えば、イオン交換分離装置に備えられた送液ポンプによる送液量を、ICP発光分析装置の吸引速度に合わせることで、両装置の送液速度を一致させる。
分離された各種電荷のクロム錯体を含む液は、ネブライザーで霧状にされた後、アルゴンプラズマ中に導入される。これによって、液中に存在していたクロム元素が励起される。励起されたクロム元素が基底状態に戻るときに固有の波長の光を放出するので、その発光線を検出することにより、溶離時間からクロム錯体をその電荷に応じて定性分析でき、また発光強度から定量分析できる。クロマトグラムにおいては、横軸に溶離時間が、縦軸にICP発光分析法によるクロムの発光強度がプロットされる。クロム錯体は、その電荷に応じてピーク位置が異なり、ピーク面積がその電荷のクロム錯体の量を示す。ピーク位置は、標準クロム錯体を用いて予め電荷ごとに測定しておく。また、クロム錯体の量は、既知の量の標準クロム錯体を用いて予め作成されたクロム重量−ピーク面積の検量線から算出する。
標準クロム錯体としては、クロム錯体の電荷に応じて数種類のものを予め用意しておく。例えば、以下の一般式(1)で表されるアニオン錯体、又は以下の一般式(2)で表されるカチオン錯体を用いることが好ましい。
Xm[CrY]n (1)
(式中、Xはカチオン、Yは少なくとも一種の配位子、m及びnは1以上の数である。)
[CrY]sZt (2)
(式中、Zはアニオン、Yは少なくとも一種の配位子、s及びtは1以上の数である。)
前記の式(1)中、Xとしては、カリウムイオン、ナトリウムイオン等のアルカリ金属のイオンや、アンモニウムイオンが挙げられる。前記の式(1)及び(2)中、Yとしては、シュウ酸イオン、アンモニア、水、イソチオシアネートイオン(NCS-)などが挙げられる。前記の式(2)中、Zとしては、硝酸イオン、塩化物イオン等のハロゲン化物イオン、硫酸イオンなどが挙げられる。
特に標準クロム錯体として以下の表1に示すものを用いることが好ましい。これらの標準クロム錯体は、例えば農化 第35巻、第11号、p1042−1046(1961)、農化 第36巻、第4号、p349−354(1962)、新実験化学講座、7、無機化合物の合成(II)、p831(1977)、新実験化学講座、8、無機化合物の合成(III)、p1116、1120(1977)、実験化学講座、11、錯塩化学、p51(1956)に記載の方法により調製できる。
次に、クロム(III)塩の分析方法の別法を説明する。本分析方法に関し特に説明しない点については、先に説明した分析方法に関する説明が適宜適用される。本分析方法においては、キャピラリー電気泳動法(CE)により、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに定性分析する。キャピラリー電気泳動法では、キャピラリー内にバッファーを満たし、キャピラリーの一端からサンプルを注入し(通常プラス側)、キャピラリーの両端に電圧を加える。これによりサンプルのクロム錯体がその電荷に応じて移動(電気泳動)する。正に荷電したクロム錯体はマイナス極側へ、負に荷電したクロム錯体はプラス側へと移動する。移動する速さの違いを利用してクロム錯体を分離させ、移動してきたクロム錯体をUV検出器によって検出する。
シリカ製のキャピラリーを用いた場合には、電気浸透流の影響を受ける。クロム錯体は、その電荷に応じて移動する速度よりも、電気浸透流の移動速度が大きいので、クロム錯体が正負の何れに荷電しているかに関係なくクロム錯体はマイナス側に移動する。クロム錯体はその電荷が大きいほど泳動時間が短く(早く)なる。
キャピラリーの内径は一般に25〜100μm程度、長さは数十cmであり、印加電圧は30kV程度であるが、これに限定されない。
バッファー(泳動溶液)としては、pHを3.9〜4.1に維持し得るものを用いることが、クロム錯体の安定性の点から好ましい。バッファーの組成としては、例えばイミダゾール、2−ヒドロキシイソ酪酸、18−クラウン−6−エーテル及び酢酸を含むものを用いることができる。
クロム錯体の安定性の観点及び測定精度の向上の観点から、クロム(III)塩水溶液中の全クロム量が1〜1000ppm、特に50〜150ppmとなるように測定対象液を希釈することが好ましい。
測定ごとの泳動時間のずれを補正するために、内部標準物質として特定濃度のNaClを測定対象液に添加し、Na+を泳動時間の基準とすることが好ましい。NaClの濃度は、測定対象液に含まれる全クロム濃度に応じて適切な値を選定すればよい。例えば測定対象液に含まれる全クロム濃度が50〜150ppmである場合には、NaClの濃度を20〜50ppmとすることが好ましい。
本分析方法においては、横軸に泳動時間が、UV検出器によって検出された吸光度がプロットされたクロマトグラムが得られる。クロム錯体は、その電荷に応じてピーク位置が異なり、ピーク面積がその電荷のクロム錯体の量を示す。ピーク位置は、標準クロム錯体を用いて予め電荷ごとに測定しておく。また、クロム錯体の量は、既知の量の標準クロム錯体を用いて予め作成されたクロム重量−ピーク面積の検量線から算出する。
前述の各分析方法を、クロム(III)塩水溶液を使用するクロムめっき、クロム皮なめし、クロメート処理等の工程に適用することで、これらの工程を良好に行うことができる。クロムめっき、クロメート処理等の工程においては、浴の使用回数の増加に連れて浴の組成が変化する。その結果、浴の組成が不良となり、これらの工程に支障を来す。従来は、作業者の目視や経験則に従い各種薬剤を添加して浴組成を調整していた。これに対し、前述の各分析方法を、これらの工程に適用して浴の組成を管理することで、目視や経験則よらなくても効率的且つ経済的に、クロムめっき、クロメート処理等を行うことができる。
クロム(III)塩水溶液を、クロムめっき液やクロム皮なめし剤、表面処理用クロメート剤として使用する場合には、該水溶液に有機酸等の添加剤が添加され、クロムが安定な錯体を形成するようにすることが好ましい。これらの添加剤は、実際の使用場面に応じ適切なものが選択される。クロムめっき液を例に挙げると、クロム(III)塩水溶液中に、クロムの他に、錯化剤であるところのギ酸、酢酸、アミノ酸、酒石酸、乳酸、チオシアン酸、マロン酸、コハク酸、シュウ酸、グリオキシ酸、チオ乳酸、グリコール酸、硫黄含有有機化合物等の一種又は二種以上を添加することができる。また、導電性塩、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等の一種又は二種以上を添加することができる。更に、緩衝剤、例えばホウ酸塩、クエン酸塩、リン酸塩等の一種又は二種以上を添加することができる。更に、湿潤剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル塩、ポリエチレングリコール等の一種又は二種以上を添加することができる。
後述する実施例から明らかなように、クロム(III)塩水溶液を用いて例えばクロムめっきを行う場合、錯化剤の量により浴中の各クロム錯体の組成が変化する。浴中のギ酸アンモンの量を一定に保ちながらめっきを繰り返すとこが、浴の安定性の観点から好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。特に断らない限り「%」及び「部」は、それぞれ「重量%」及び「重量部」を意味する。
〔実施例1〕
(1)硫酸クロム(III)水溶液の調製
硫酸クロム(III)水溶液はCr2(SO43の化学式で表され、一般に40%以下の水溶液である。以下の手順で測定対象の硫酸クロム(III)水溶液を調製した。1Lの還流管付きセパラブル反応容器に水378gを入れ、これに99.7%のフレーク無水クロム酸204.7gを溶解させた。更に98%濃硫酸306.1gをクロム酸水溶液に添加し十分に混合した。この混合溶液に希釈した当量の有機還元剤150gを定量的に2ml/minで添加させ還元反応を行い、その後1時間の熟成を行った。還元反応時に発生した炭酸ガスは還流管から大気に放出した。反応終了後、冷却した硫酸クロム(III)水溶液に水を加え1kgに秤量し40%の硫酸クロム(III)水溶液を得た。この反応溶液を化学分析し、クロム酸(VI)を全く含まない硫酸クロム(III)水溶液Cr2(SO43が生成したことを確認した。
(2)IC−ICP/AESを用いた分析
硫酸クロム(III)水溶液を、全クロム濃度が100ppmになるように水で希釈し、30分放置後、IC−ICP/AESを用いて分析を行った。イオン交換分離装置で用いたイオン交換樹脂は、エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼンポリマー(直径5.5μm)であった。溶離液は、メタンスルホン酸の水溶液を用いた。メタンスルホン酸の濃度は、20分かけて2mmol/lから30mmol/lまで時間と共に直線的に増加させた。20分経過後は、メタンスルホン酸の濃度を30mmol/lに維持した。流量は、1.2ml/minとした。測定対象液の導入量は20μlとした。
ICP発光分析装置においては、RF出力を1.0kW、周波数を40.7MHzとした。プラズマガス流量は15l/minとし、またネブライザー圧力は200kPaとした。クロムの検出波長は267.716nmとした。
標準クロム錯体としては、1+のものとして、[Cr(NH34(C24)]NO3、3+のものとして、[Cr(H2O)6](ClO43 を用いた。2+の標準クロム錯体は用いなかった。分析結果を図2に示す。図2に示す結果から明らかなように、硫酸クロム(III)水溶液中には、電荷が0及びマイナスのクロム錯体、電荷が1+、3+のクロム錯体が存在していることが判る。また1+のピークと3+のピークの間に観察される小さなピークは、2+のクロム錯体に由来するものであると考えられる。
(3)CEを用いた分析
硫酸クロム(III)水溶液を、全クロム濃度が100ppmになるように水で希釈し、30分放置後、CEを用いて分析を行った。バッファーとして、イミダゾールを10mmol/l、2−ヒドロキシイソ酪酸を5mmol/l、18−クラウン−6−エーテルを2mmol/l、酢酸を0.2重量%含み、pHが4に維持された水溶液を用いた。キャピラリーはフューズドシリカ製であり、その内径は75μm、全長は500mm(有効長375mm)であった。測定対象液は落差法によって注入した。測定対象液は数nlないし数百nl注入した。印加電圧は10kVとした。検出波長は210nm(200−300の範囲で5nm間隔)とした。
標準クロム錯体としては、1+のものとして、[Cr(NH34(C24)]NO3、3+のものとして、[Cr(H2O)6](ClO43 を用いた。2+の標準クロム錯体は用いなかった。分析結果を図3に示す。図3に示す結果から明らかなように、硫酸クロム(III)水溶液中には、電荷が0及びマイナスのクロム錯体、電荷が1+、3+のクロム錯体が存在しており、この結果は、先に示した図2と符合していることが判る。また1+のピークと3+のピークの間に観察される小さなピークは、2+のクロム錯体に由来するものであると考えられる。
〔実施例2〕
(1)クロムめっき液の調製
緩衝剤にクロム(III)源を溶解し、次いで錯化剤を添加した後、その他の添加剤を加え、pHを2.3〜2.9に調整しためっき液について、良好なめっきが行えるめっき液およびめっき不良をおこしためっき液を比較した。測定液は30分前に全クロム濃度が100ppmになるように希釈して用いた。
(2)IC−ICP/AESを用いた分析
良好なめっきができるめっき液と、めっき不良になるめっき液について、IC−ICP/AESを用いた分析を行った。イオン交換分離装置で用いたイオン交換樹脂は、エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼンポリマー(直径5.5μm)であった。溶離液は、メタンスルホン酸の水溶液を用いた。メタンスルホン酸の濃度は、20分かけて2mmol/lから30mmol/lまで時間と共に直線的に増加させた。20分経過後は、メタンスルホン酸の濃度を30mmol/lに維持した。流量は、1.2ml/minとした。測定対象液の導入量は20μlとした。測定対象液の導入量はCr濃度で100ppmのものを20μlとした。ICP発光分析装置においては、RF出力を1.0kW、周波数を40.8MHzとした。プラズマガス流量は15l/minとし、またネブライザー圧力は200kPaとした。クロムの検出波長は267.716nmとした。標準クロム錯体としては、1+のものとして、[Cr(NH34(C24)]NO3、3+のものとして、[Cr(H2O)6](ClO43を用いた。2+の標準クロム錯体は用いなかった。分析結果を図4に示す。
(3)CEを用いた分析
前記の(2)のIC−ICP/AESを用いた分析で用いた良好なめっきができるめっき液と、めっき不良になるめっき液について、CEを用いた分析を行った。バッファーとして、イミダゾールを10mmol/l、2−ヒドロキシイソ酪酸を5mmol/l、18−クラウン−6−エーテルを2mmol/l、酢酸を0.2重量%含み、pHが4に維持された水溶液を用いた。キャピラリーはフューズドシリカ製であり、その内径は75μm、全長は500mm(有効長375mm)であった。測定対象液は落差法によって注入した。測定対象液は数nlないし数百nl注入した。印加電圧は10kVとした。検出波長は210nm(200−300nmの範囲で5nm間隔)とした。標準クロム錯体としては、1+のものとして、[Cr(NH34(C24)]NO3、3+のものとして、[Cr(H2O)6](ClO43を用いた。2+の標準クロム錯体は用いなかった。分析結果を図5に示す。
図4及び図5に示す結果から明らかなように、良好なめっきができるめっき液と、めっき不良になるめっき液では、クロム錯体の組成が相違することが判る。なお1+のピークと3+のピークの間に観察されるピークは、2+のクロム錯体に由来するものであると考えられる。
〔実施例3〕
(1)クロムなめし液
クロムなめしは塩基性硫酸クロム溶液に重曹等のアルカリ剤を添加し塩基度を上昇させることにより行う。オール化により生成される多核錯体は、なめし液中から皮中のコラーゲンに結合するため、なめし液組成は経時と共に変化する。従ってより現実的な評価を行うため、実際のタンナーのなめし工程から経時的にサンプリングを行いクロム錯体の電荷の測定を実施した。
(2)IC−ICP/AESを用いた分析
なめし初期のなめし液及びなめし終盤のなめし液について、IC−ICP/AESを用いた分析を行った。イオン交換分離装置で用いたイオン交換樹脂は、アマシャムバイオサイエンス製 SP Sephadex C−25であり、これを純水に湿潤させ、GLサイエンス製φ3mm×100mmガラスカラムに充填した。溶離液は、塩酸水溶液を用いた。塩酸濃度は、0.06mol/lから30分かけて2.4mol/lまで時間と共に直線的に増加させるグラジエント勾配とした。流量は、1.2ml/minとした。測定対象液の導入量はCr濃度で100ppmのものを20μlとした。ICP発光分析装置においては、RF出力を1.0kW、周波数を40.8MHzとした。プラズマガス流量は15l/minとし、またネブライザー圧力は200kPaとした。クロムの検出波長は267.716nmとした。標準クロム錯体としては、1+のものとして、[Cr(NH34(C24)]NO3、3+のものとして、[Cr(H2O)6](ClO43 を用いた。2+の標準クロム錯体は用いなかった。分析結果を図6(なめし初期)及び図7(なめし終盤)にそれぞれ示す。
図6及び図7に示す結果から明らかなように、なめし初期となめし終盤とでは、なめし液中のクロム錯体の組成が変化することが判る。なお1+のピークと3+のピークの間に観察されるピークは、2+のクロム錯体に由来するものであると考えられる。
溶離液の濃度と時間との関係を示すグラフである。 IC−ICP/AESを用いた硫酸クロム水溶液の分析結果を示すチャートである。 CEを用いた硫酸クロム水溶液の分析結果を示すチャートである。 IC−ICP/AESを用いたクロムめっき液の分析結果を示すチャートである。 CEを用いたクロムめっき液の分析結果を示すチャートである。 IC−ICP/AESを用いたクロムなめし液(なめし初期)の分析結果を示すチャートである。 IC−ICP/AESを用いたクロムなめし液(なめし終盤)の分析結果を示すチャートである。

Claims (13)

  1. イオン交換分離法とICP発光分析法とをこの順で連結して行い、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに定性分析するクロム(III)の分析方法であって、
    イオン交換分離法によってクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに分離し、分離されたクロム錯体を直接且つ連続的にICP発光分析法によって分析し、溶離時間からクロム錯体をその電荷に応じて定性分析し、発光強度からクロム錯体をその電荷に応じて定量分析し、
    イオン交換分離法における電荷ごとのクロム錯体の溶離時間を、標準クロム錯体を用いて予め測定しておき、
    標準クロム錯体として、[Cr(NH34(C24)]NO3を用いるか、[Cr(NH34(H2O)Cl]Cl2、[Cr(NH34(H2O)Cl]SO4、若しくは[Cr(NCS)(NH35](NO32を用いるか、又は[Cr(H2O)6](ClO43を用いるクロム(III)の分析方法。
  2. 送液される溶離液の濃度を時間と共に変化させる請求項1記載の分析方法。
  3. 溶離液の濃度を時間と共に直線的に変化させるか、又は時間と共に段階的に変化させる請求項2記載の分析方法。
  4. 溶離液としてメタンスルホン酸及び/又は塩酸を用いる請求項1ないし3の何れかに記載の分析方法。
  5. キャピラリー電気泳動法により、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに定性分析するクロム(III)の分析方法であって、
    泳動溶液としてpHを3.9〜4.1に維持し得るバッファーを用いるクロム(III)の分析方法。
  6. 標準クロム錯体として[Cr(NH34(C24)]NO3を用いる請求項5記載の分析方法。
  7. 標準クロム錯体として[Cr(NH34(H2O)Cl]Cl2、[Cr(NH34(H2O)Cl]SO4、又は[Cr(NCS)(NH35](NO32を用いる請求項5記載の分析方法。
  8. 標準クロム錯体として[Cr(H2O)6](ClO43を用いる請求項5記載の分析方法。
  9. クロムめっき工程において使用されるクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに、請求項1ないし8の何れかに記載の分析方法により定量分析して、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体濃度をモニターしながらクロムめっきの浴組成を管理することを特徴とするクロムめっき方法。
  10. クロム皮なめし工程において使用されるクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに、請求項1ないし8の何れかに記載の分析方法により定量分析して、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体濃度をモニターしながらクロム皮なめしの浴組成を管理するクロム皮なめし方法。
  11. クロメート処理工程において使用されるクロム(III)塩水溶液中のクロム錯体をその電荷ごとに、請求項1ないし8の何れかに記載の分析方法により定量分析して、クロム(III)塩水溶液中のクロム錯体濃度をモニターしながらクロメート処理の浴組成を管理するクロメート処理方法。
  12. シリカ製のキャピラリーを用いる請求項5ないし8の何れかに記載の分析方法。
  13. 内部標準物質としてNaClを測定対象液に添加し、Na+を泳動時間の基準とする請求項5ないし8の何れかに記載の分析方法。
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