JP4870713B2 - 液化ガス燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液化ガス燃料をエンジンに供給する液化ガス燃料供給装置に関する。より詳細には、液化ガス燃料の組成を精度良く算出して更新することができる液化ガス燃料供給装置に関するものである。
近年、液化ガスを燃料とするエンジンを搭載した車両が実用化されている。そして、液化ガスを燃料とするエンジンに液化ガスを供給する液化ガス燃料供給装置として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。ここに開示された液化ガス燃料供給装置では、イグニッションスイッチ(IG)がONされる度に、燃料タンク内の燃料温度と燃料圧力を検出し、それらから燃料組成(LPG燃料であればプロパン率)を算出して更新し、その更新した燃料組成に基づいて燃料噴射の制御を行っている。ここで、LPG燃料は、プロパンとブタンの混合燃料であり、LPG燃料におけるプロパン率とは、プロパン燃料のモル比をいう。これにより、この液化ガス燃料供給装置では、燃料組成が変化した場合であっても、それに見合った適切な燃料噴射を行うことができるようになっている。
特開2001−107805号公報
しかしながら、上記した液化ガス燃料供給装置では、液化ガス燃料の組成を精度良く算出して更新することができない場合があった。例えば、燃料タンク内の燃料温度が不均一になった場合には、燃料タンク内の燃料温度を正確に検出することができず(検出誤差が大きくなり)、その誤差の大きな燃料温度を用いて燃料組成を算出してしまうため、液化ガス燃料の組成を精度良く算出することができない。すなわち、算出した燃料組成と実際の燃料組成との誤差が大きくなる。
ここで、燃料タンク内の燃料温度が不均一になる場合としては、燃料補給が行われたとき、リターン燃料が燃料タンク内に混入したとき、又は外気の影響等が考えられる。このような場合には、燃料タンク内の平均燃温(温度分布が均一であるときの燃温)に対して燃温検出部付近だけが局所的に燃温が高い又は低い状態となって、燃料タンク内で液化ガス燃料が十分に攪拌されるまでは燃料温度の不均一状態が維持されてしまう。そのため、燃料タンク内の燃料温度を正確に検出することができなくなる。
そして、燃料タンク内の燃料温度を正確に検出することができない結果、液化ガス燃料の組成を精度良く算出して更新することができないと、適切な燃料噴射を行うことができず、燃料噴射制御性が悪化してしまう。そのため、エンジンの始動性が悪化したり、ラフアイドルが発生したりするおそれがあった。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、燃料タンク内の液化ガス燃料の燃料組成を精度良く算出して更新することができる液化ガス燃料供給装置を提供することを課題とする。
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る液化ガス燃料供給装置は、液化ガス燃料が収容される燃料タンクから燃料ポンプによって汲み出された液化ガス燃料をインジェクタに供給しつつ、前記インジェクタからエンジンに噴射供給する液化ガス燃料供給装置において、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の温度を検出する燃料温度検出手段と、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の圧力を検出する燃料圧力検出手段と、前記燃料温度検出手段と前記燃料圧力検出手段との各検出値に基づき、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の組成を算出する燃料組成算出手段と、前記燃料組成算出手段で新たに燃料組成が算出されたときに、前回算出された燃料組成を今回算出された燃料組成に更新する燃料組成更新手段とを有し、前記燃料組成更新手段は、エンジン始動後所定期間が経過したときに前記燃料組成の更新を行うことを特徴とする。
この液化ガス燃料供給装置では、燃料温度検出手段により燃料タンク内の液化ガス燃料の温度が検出されるとともに、燃料圧力検出手段により燃料タンク内の液化ガス燃料の圧力が検出される。そして、燃料組成算出手段により、燃料温度検出手段と燃料圧力検出手段との各検出値に基づき、燃料タンク内の液化ガス燃料の組成が算出される。この燃料組成は、液化ガス燃料の飽和蒸気圧曲線を利用して算出される。なお、燃料組成算出手段による燃料組成の算出は、少なくともエンジンが始動される度(イグニッションスイッチがONされる度)に行われる。
そして、燃料組成更新手段により、エンジン始動後所定期間が経過したときに、燃料組成算出手段で前回算出された燃料組成が今回算出された燃料組成に更新される。これにより、エンジン始動後、燃料ポンプなどにより燃料タンク内の液化ガス燃料が攪拌されて燃料温度が均一な状態になってから、燃料組成を更新することができる。その結果、燃料タンク内の燃料温度が不均一な状態で燃料組成が算出されて更新されることを防止することができる。また、エンジン始動後所定期間が経過したときに燃料組成が更新されるため、エンジン始動時には燃料組成は更新されず、前回のエンジン始動時(運転時)に更新された燃料組成がそのまま、今回のエンジン始動時における燃料噴射制御に使用される。そして、燃料補給が行われていない限り燃料タンク内の燃料組成はほとんど変化しないため、前回のエンジン運転時(始動時)に更新された燃料組成を今回のエンジン始動時における燃料噴射制御に使用しても制御性が悪化することはない。これらのことから、燃料タンク内の液化ガス燃料の組成を、常に精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
ここで、本発明に係る液化ガス燃料供給装置においては、前記所定期間は、エンジン始動後に前記燃料タンク内の燃料温度分布が略均一になるまでの期間とすればよい。
上記のように所定期間を決定することにより、エンジン始動後に燃料タンク内の燃料温度が均一な状態になってから、燃料組成を算出して更新することができる。その結果、燃料タンク内の燃料温度が不均一な状態で燃料組成が算出されて更新されることを確実に防止することができる。従って、燃料タンク内の液化ガス燃料の組成を、常に精度良く算出して更新することができる。
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る別形態の液化ガス燃料供給装置は、液化ガス燃料が収容される燃料タンクから燃料ポンプによって汲み出された液化ガス燃料をインジェクタに供給しつつ、前記インジェクタからエンジンに噴射供給する液化ガス燃料供給装置において、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の温度を検出する燃料温度検出手段と、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の圧力を検出する燃料圧力検出手段と、前記燃料温度検出手段と前記燃料圧力検出手段との各検出値に基づき、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の組成を算出する燃料組成算出手段と、前記燃料組成算出手段で新たに燃料組成が算出されたときに、前回算出された燃料組成を今回算出された燃料組成に更新する燃料組成更新手段とを有し、前記燃料組成更新手段は、エンジン始動後に所定車速に達したときに前記燃料組成の更新を行うことを特徴とする。
この液化ガス燃料供給装置でも、燃料温度検出手段により燃料タンク内の液化ガス燃料の温度が検出されるとともに、燃料圧力検出手段により燃料タンク内の液化ガス燃料の圧力が検出される。そうすると、燃料組成算出手段により、燃料温度検出手段と燃料圧力検出手段との各検出値に基づき、燃料タンク内の液化ガス燃料の組成が算出される。
その後、燃料組成更新手段により、エンジン始動後に車速が所定速度に達したときに、燃料組成算出手段で燃料組成が新たに算出されて更新される。これにより、エンジン始動後、車両の揺動により燃料タンク内の液化ガス燃料が攪拌されて燃料温度が均一な状態になってから、燃料組成を更新することができる。その結果、燃料タンク内の燃料温度が不均一な状態で燃料組成が算出されて更新されることを防止することができる。また、エンジン始動後に所定車速に達したときに燃料組成が更新されるため、エンジン始動時には燃料組成は更新されず、前回のエンジン運転時(始動時)に更新された燃料組成が、今回のエンジン始動時における燃料噴射制御に使用される。そして、燃料補給が行われていない限り燃料タンク内の燃料組成はほとんど変化しないため、前回のエンジン運転時(始動時)に更新された燃料組成を今回のエンジン始動時における燃料噴射制御に使用しても制御性が悪化することはない。これらのことから、燃料タンク内の液化ガス燃料の組成を、常に精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
そして、上記した液化ガス燃料供給装置においては、前記燃料組成更新手段は、前記燃料組成算出手段で今回算出された燃料組成と前回算出された燃料組成との差が所定値以上である場合には、エンジン始動時に前記燃料組成の更新を行うことが望ましい。
エンジン停止中に燃料補給が行われて燃料組成が大きく変化した場合に、次回のエンジン始動時に燃料組成を新たに算出して更新しないと、実際の燃料組成との誤差が大きくなってしまって燃料噴射制御性が悪化する。なお、燃料補給が行われて燃料組成が大きく変化する場合としては、例えば、燃料タンク内に通常の液化ガス燃料が入っている状態で寒冷地仕様の液化ガス燃料が補給された場合などが考えられる。
そこで、燃料組成算出手段で今回算出された燃料組成と前回算出(更新)された燃料組成との差が所定値以上である場合には、燃料組成更新手段によりエンジン始動時に燃料組成の更新を行うことにより、実際の燃料組成との誤差をなくすことができる。つまり、燃料組成を精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料補給が行われて燃料組成が大きく変化した場合においても、エンジン始動時及びその後における燃料噴射制御性が悪化することがない。
本発明に係る液化ガス燃料供給装置によれば、上記した通り、燃料タンク内の液化ガス燃料の燃料組成を精度良く算出して更新することができ、エンジン始動時における燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
以下、本発明の液化ガス燃料供給装置を具体化した最も好適な実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態は、本発明の液化ガス燃料供給装置を液化石油ガス(LPG)エンジンにLPG燃料を供給する装置に適用したものである。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。そこで、第1の実施の形態に係るLPG燃料供給装置の構成を、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に係るLPG燃料供給装置の概略構成を示す図である。図2は、燃料タンク内における燃料ポンプ、燃温センサ、及び燃圧センサの配置位置を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る燃料供給装置10には、燃料タンク11と、燃料ポンプ12と、燃料配管13と、分岐配管14と、4つのインジェクタ16と、戻り配管15と、電子制御装置(ECU)20とが備わっている。そして、燃料タンク11内のLPG燃料がインジェクタ16に供給されて、インジェクタ16から不図示のエンジンに燃料が噴射されるようになっている。
燃料タンク11は、LPG燃料を収容するものである。この燃料タンク11には、耐圧性が要求されるため、ボンベ形状をなす金属製のものが使用されている。この燃料タンク11には、燃温センサ21と燃圧センサ22とが取り付けられている。燃温センサ21は、燃料タンク11内のLPG燃料の温度を検出し、その検出結果に応じた電気信号を出力するものである。燃圧センサ22は、燃料タンク11内のLPG燃料の圧力を検出し、その検出結果に応じた電気信号を出力するものである。これら燃温センサ21および燃圧センサ22は、ECU20に接続されている。そして、燃温センサ21および燃圧センサ22から出力される電気信号はともにECU20に入力されるようになっている。また、燃温センサ21および燃圧センサ22は、図2に示すように、燃料タンク11の底部に設置されている。燃料タンク11内のLPG燃料が減少したときにも、LPG燃料の温度及び圧力を検出することができるように常に液没した状態にしておく必要があるからである。
燃料配管13は、燃料ポンプ12と分岐配管14とを接続している。燃料ポンプ12は、燃料タンク11のLPG燃料を汲み出し、燃料配管13及び分岐配管14を介して各インジェクタ16に圧送するものである。燃料ポンプ12は、図2に示すように、燃料タンク11の底部に設置されている。これにより、燃料タンク内のLPG燃料が減少したときにも、確実にLPG燃料を汲み出すことができるようになっている。
各インジェクタ16は、燃料タンク11に収容されたLPG燃料を液化状態でミスト状にエンジンの吸気通路(不図示)に噴射するものである。このインジェクタ16は、電磁式噴射弁であり、通常は閉じられており、電気的に開かれるようになっている。インジェクタ16は、燃料タンク11に貯留されているLPG燃料の供給を受けて噴射するものである。そのために、燃料タンク11の底部に設置された燃料ポンプ12が、燃料タンク11の底部からLPG燃料を汲み出し、その汲み出されたLPG燃料を分岐配管14を介して各インジェクタ16に導くようになっている。
分岐配管14の一端は燃料配管13に接続され、他端は戻り配管15に接続されている。そして、戻り配管15の他端は、燃料タンク11内上部で開放されている。これにより、戻り配管15は、燃料配管13および分岐配管14を通じて各インジェクタ16へ圧送されたLPG燃料の全部または一部を燃料タンク11に戻すようになっている。このため、各インジェクタ16が作動しているときには、各インジェクタ16に圧送されて噴射されなかった分のLPG燃料が、各インジェクタ16を通った後、戻り配管15を介して燃料タンク11に戻されるようになっている。このように、インジェクタ16にLPG燃料が圧送されるとき、その燃料の通過によってインジェクタ16が冷却されるようになっている。また、この戻り配管15には、プレッシャレギュレータ17が設けられている。これにより、燃料配管13及び分岐配管14内の燃料圧力、つまり燃料ポンプ12の出口からプレッシャレギュレータ17までの間の燃料圧力が一定圧に調整されている。
そして、ECU20は、上記した燃料供給装置10を統括的に制御している。このため、ECU20には、燃温センサ21からの出力信号、燃圧センサ22からの出力信号、及びエンジンの運転状態(車速信号も含む)を検出する各種センサからの出力信号が入力されるようになっている。ECU20は、中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)およびバックアップRAMなどを備えた周知の構成のものである。ROMは、各種制御に関する所定の制御プログラムを予め記憶している。そして、CPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって各種制御を実行するようになっている。
また、ECU20は、燃温センサ21からの出力信号と燃圧センサ22からの出力信号とを受けて、これらに基づき燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率(燃料組成)を算出するものでもある。つまり、ECU20は、本発明の「燃料組成算出手段」に相当する。さらに、ECU20は、算出したプロパン率の更新を行う(更新時期の決定も含む)ものでもある。つまり、ECU20は、本発明の「燃料組成更新手段」にも相当する。
続いて、上記した構成を有する燃料供給装置10の動作について簡単に説明する。イグニッションスイッチ(IG)がオンされると、ECU20は、燃温センサ21及び燃圧センサ22の検出信号を入力し、それらの検出信号に基づきLPGの飽和蒸気圧曲線を利用して、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出して記憶(更新)する。その後、燃料ポンプ12が駆動されると、燃料タンク11内のLPG燃料が汲み上げられて燃料配管13及び分岐配管14に供給される。そして、ECU20は更新したプロパン率を考慮して各インジェクタ16に対する指令を出力する。このECU20からの指令に基づきインジェクタ16が作動することにより、エンジンにLPG燃料が噴射供給されてエンジンが駆動される。なお、エンジン運転中は、分岐配管14内の燃料の一部が、戻り配管15を介して燃料タンク11に戻される。
ここで、長期間アイドリング運転が行われると、エンジンなどからの発熱によって暖められたリターン燃料が燃料タンク11内に戻される。一方、燃料タンク11内の比較的低温のLPG燃料がインジェクタ16に供給される。そのため、長期間アイドリング運転がなされた後にエンジンが再始動されるようなときには、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が不均一(上部と下部とで温度差が生じる)になってしまう。また、燃料補給が行われた場合にも燃料タンク11内のLPG燃料の温度が不均一になってしまう。
このようにLPG燃料の組成は変化していないが、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が不均一な状態において、次回のエンジン始動時にECU20が、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出して更新すると、実際の燃料組成に対して大きな誤差が生じるおそれがある。その結果、エンジン始動時における燃料供給装置10による燃料噴射の制御性が悪化するおそれがある。
その一方、燃料性状が異なる燃料が補給された場合には、LPGの燃料組成が大きく変化してしまう。このような場合には、次回のエンジン始動時にECU20が、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出して更新しないと、実際の燃料組成に対して大きな誤差が生じてしまい、エンジン始動時における燃料供給装置10による燃料噴射の制御性が悪化するおそれがある。
このため、本実施の形態に係る燃料供給装置10は、ECU20が燃料噴射制御に使用するプロパン率の更新タイミングを制御して、燃料供給装置10による燃料噴射の制御性が悪化しないようにしている。そこで、この燃料供給装置10におけるプロパン率の更新制御について、図3を参照しながら説明する。図3は、プロパン率の更新制御の内容を示すフローチャートである。
燃料供給装置10では、図3に示すように、IGがONされると(ステップ1)、ECU20は、燃温センサ21及び燃圧センサ22からの出力信号に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料の温度及び圧力を取得する(ステップ2)。そして、ECU20は、ステップ2で取得した燃温及び燃圧に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出し記憶する(ステップ3)。
次いで、ECU20は、今回算出したプロパン率が前回更新時のプロパン率と比較して、その差が所定値Pc(例えば、30%程度)未満であるか否かを判断する(ステップ4)。このステップ4の処理で、燃料性状が大きく異なるLPG燃料の給油の有無が判定されるのである。このとき、プロパン率の差が所定値Pc未満である場合、すなわち燃料性状が大きく異なるLPG燃料の給油がなされなかった場合には(S4:YES)、ECU20は、燃料噴射制御に使用するプロパン率の更新を禁止して(ステップ5)、次の処理を実行する。つまり、前回のエンジン運転中に使用されていたプロパン率(エンジン運転中に更新された場合は更新後のもの)、言い換えるとエンジン停止直前に使用されていたプロパン率がそのまま使用されて、エンジン始動時における燃料噴射制御が行われ、エンジンが始動される。
一方、プロパン率の差が所定値Pc以上である場合、すなわち燃料性状が大きく異なるLPG燃料の給油がされた場合には(S4:NO)、ECU20は、燃料噴射制御に使用するプロパン率を更新して(ステップ6)、次の処理を実行する。つまり、更新後のプロパン率、言い換えるとステップ3で算出したプロパン率が使用されて、エンジン始動時における燃料噴射制御が行われ、エンジンが始動される。
そして、エンジンが始動された後、ECU20は所定時間が経過したか否かを判断する(ステップ7)。ここで、所定時間としては、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が均一になるのに要する時間を設定すればよい。また、エンジンの運転状態などを考慮して所定時間を変化させてもよい。なお、本実施の形態では、エンジン始動後約1分経過したときに所定時間が経過したと判定するようにしている。
その後、所定時間が経過すると(S7:YES)、ECU20は、燃温センサ21及び燃圧センサ22からの出力信号に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料の温度及び圧力を取得する(ステップ8)。次いで、ECU20は、ステップ8で取得した燃温及び燃圧に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出し記憶する(ステップ9)。そして、ECU20は、プロパン率の更新を行う(ステップ10)。これにより、更新後のプロパン率、言い換えるとステップ9で算出したプロパン率が使用されて、その後の燃料噴射制御が実施される。
ここで、上記した制御を実施した場合における各種信号及びプロパン率の変化について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、燃料タンク内のLPG燃料の温度が不均一になった場合における各種信号及びプロパン率の変化を示すタイミングチャートである。図5は、燃料性状が異なるLPG燃料を補給した場合における各種信号及びプロパン率の変化を示すタイミングチャートである。
まず、図4を参照しながら、IG−OFF中に、燃料性状が大きく異なるLPG燃料の補給がなく、燃料タンク内におけるLPG燃料の温度が不均一になった場合について説明する。このような場合、時刻t0にてIGがOFFされる以前は、エンジン運転中に更新されたプロパン率が使用されて燃料噴射制御が行われている。このとき、燃料タンク11内のLPG燃料の温度は均一であり、LPG燃料の平均燃温(温度分布が均一である場合における燃温)Taと燃温センサ21で検出される燃温Tsは等しい。そして、エンジン停止中(時刻t0〜t1間)に燃温センサ21付近、つまり燃料タンク11下部付近のLPG燃料の温度が上昇(例えば3〜5℃程度)する。このような状況としては、例えば、夏期に地熱(アスファルトからの輻射熱など)によって燃料タンク11の下部が暖められる場合などが考えられる。このような場合、燃料タンク11内のLPG燃料の平均燃温Taはほとんど変化しないのに対し、燃温センサ21で検出される燃温Tsが上昇してしまい、燃料タンク11内の燃温を正確に検出することができなくなる。
そして、時刻t1にてIGがONされると、ECU20によりプロパン率が算出される(図3のS1〜S3)。このとき、燃料タンク11内におけるLPG燃料の平均燃温Taに対して、IG−ON時に燃温センサ21で検出される燃温Tsの方が高くなっている。このため、ECU20によりIG−ON時に算出されたプロパン率は、実際のプロパン率に対して誤差(10〜20%程度)が生じている(図4に示す白丸及び破線参照)。従って、従来技術のように時刻t2(IG−ON時)においてプロパン率の更新を行うと(図4に示す白丸参照)、燃料噴射の制御性が悪化してしまう。
これに対して、燃料供給装置10では、燃料補給が行われていないため、時刻t1(IG−ON時)でのプロパン率と前回更新時のプロパン率(前回のIG−OFF時でのプロパン率)との差が、所定値Pc(例えば30%)未満となるので、プロパン率の更新が禁止される(図3のS4:YES,S5)。その結果、前回更新されたプロパン率がそのまま使用されて燃料噴射制御が実行される。これにより、燃料噴射制御に使用されるプロパン率は、実際のプロパン率Prに対してほとんど誤差が生じないため(図4に示す時刻t1〜t2間の実線参照)、エンジン始動時における燃料噴射の制御性が悪化することを防止することができる。従って、エンジンの始動性が悪化したり、ラフアイドルが発生したりすることなく、安定したエンジン始動及びアイドリング運転を行うことができる。
その後、エンジンが運転されることにより燃料ポンプ12などの作用により燃料タンク11内のLPG燃料が攪拌される。このため、燃料タンク11内のLPG燃料の燃温が均一になっていく。そして、時刻t2にて燃温センサ21で検出される燃温Tsが、燃料タンク11内におけるLPG燃料の平均温度Taとほぼ同一となる。つまり、エンジン始動から所定時間が経過して(図3のS7:YES)、燃料タンク11内のLPG燃料の燃温が均一になったと言える。
そして、燃料タンク11内のLPG燃料の燃温が均一になった状態で、ECU20によりプロパン率が算出され、プロパン率の更新が行われる(図3のS8〜S10、図4に示す黒丸参照)。その結果、時刻t2以降では更新されたプロパン率が使用されて燃料噴射制御が実行される。これにより、時刻t2以降においても実際のプロパン率Prに対して誤差がほとんど生じないため(図4に示す黒丸及び時刻t2以降の実線参照)、燃料噴射の制御性が悪化することがないので、エンジンの安定した運転を確保することができる。
このように、燃料供給装置10では、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が均一になった状態で、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出して更新する。そのため、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
ここで、エンジン停止中に燃料補給が行われてプロパン率が大きく変化した場合に、次回のエンジン始動時にプロパン率を更新しないと(図5に示す白丸参照)、実際のプロパン率Prとの誤差が大きくなってしまって燃料噴射制御性が悪化する。なお、燃料補給が行われてプロパン率が大きく変化する場合としては、例えば、燃料タンク内に通常のLPG燃料が入っている状態で寒冷地用のLPG燃料(プロパン率が高い燃料)が補給された場合などが考えられる。
そこで続いて、図5を参照しながら、IG−OFF中に、燃料性状が大きく異なるLPG燃料が補給された場合について説明する。このような場合、時刻t0にてIGがOFFされる以前は、エンジン運転中に更新されたプロパン率が使用されて燃料噴射制御が行われている。そして、エンジン停止中の時刻t1から燃料補給が開始されると、燃料タンク11内のLPG燃料の温度及び圧力がともに上昇し始める。また、燃料タンク内におけるLPG燃料の実際のプロパン率Prも上昇する。その後、時刻t2で燃料補給が終了すると、その後、燃温、燃圧、及びプロパン率は一定となる。
そして、時刻t3にてIGがONされると、ECU20によりプロパン率が算出される(図3のS1〜S3)。このとき算出されたプロパン率は、前回更新時のプロパン率(前回のIG−OFF時でのプロパン率)との差が、所定値Pc(例えば30%)以上あるから、プロパン率の更新が行われる(図3のS4:NO,S6、図5に示す黒丸参照)。その結果、時刻t3以降は更新されたプロパン率が使用されて燃料噴射制御が実行される。これにより、エンジン始動時における燃料噴射の制御性が悪化することを防止することができる。従って、エンジンの始動性が悪化したり、ラフアイドルが発生したりすることなく、安定したエンジン始動及びアイドリング運転を行うことができる。
その後、上記したように、エンジンが運転されて燃料タンク11内のLPG燃料の燃温が均一になった状態で、ECU20によりプロパン率が算出され、プロパン率の更新が行われるため(図3のS8〜S10)、燃料噴射の制御性が悪化することがないので、エンジンの安定した運転を確保することができる。
このように、燃料供給装置10では、燃料性状が大きく異なるLPG燃料が補給された場合には、IG−ON時に算出されたプロパン率に更新する。そのため、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
以上、詳細に説明したように第1の実施の形態に係る燃料供給装置10は、IG−ON時に算出されたプロパン率と前回更新時のプロパン率との差が所定値Pc未満である場合には、エンジン始動後所定時間が経過して燃料タンク11内のLPG燃料の温度が均一になるまでプロパン率の更新を禁止し、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が均一になった状態で新たにプロパン率を算出して更新する。これにより、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、常に精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が不均一になった場合でも、エンジン始動時及びその後における燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
一方、IG−ON時に算出されたプロパン率と前回更新時のプロパン率との差が所定値Pc以上である場合には、燃料供給装置10は、IG−ON時に算出されたプロパン率に更新する。これにより、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料補給が行われて燃料タンク11内におけるLPG燃料のプロパン率が大きく変化した場合においても、エンジン始動時における燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態と基本的な構成をほぼ同じくするが、プロパン率の更新制御の内容が異なっている。このため以下では、第1の実施の形態と共通する構成については図面に同じ符号を付してその説明を適宜省略し、相違点を中心に説明する。
そこでまず、第2の実施の形態に係る燃料供給装置におけるプロパン率の更新制御について、図6を参照しながら説明する。図6は、第2の実施の形態におけるプロパン率の更新制御の内容を示すフローチャートである。
第2の実施の形態に係る燃料供給装置では、図6に示すように、IGがONされると(ステップ21)、ECU20は、燃温センサ21及び燃圧センサ22からの出力信号に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料の温度及び圧力を取得する(ステップ22)。そして、ECU20は、ステップ2で取得した燃温及び燃圧に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出し記憶する(ステップ23)。
次いで、ECU20は、今回算出したプロパン率が前回更新時のプロパン率と比較して、その差が所定値Pc(例えば、30%程度)未満であるか否かを判断する(ステップ24)。このステップ24の処理で、燃料性状が大きく異なるLPG燃料の給油の有無が判定されるのである。このとき、プロパン率の差が所定値Pc未満である場合には(S24:YES)、ECU20は、燃料噴射制御に使用するプロパン率の更新を禁止して(ステップ25)、次の処理を実行する。つまり、前回のエンジン運転中に使用されていたプロパン率(エンジン運転中に更新された場合は更新後のもの)、言い換えるとエンジン停止直前に使用されていたプロパン率がそのまま使用されて、エンジン始動時における燃料噴射制御が行われ、エンジンが始動される。
一方、プロパン率の差が所定値Pc以上である場合には(S24:NO)、ECU20は、燃料噴射制御に使用するプロパン率を更新して(ステップ26)、次の処理を実行する。つまり、更新後のプロパン率、言い換えるとステップ3で算出したプロパン率が使用されて、エンジン始動時における燃料噴射制御が行われ、エンジンが始動される。
そして、エンジンが始動された後、ECU20は車速が所定速度Vc以上になったか否かを判断する(ステップ27)。ここで、所定速度Vcとしては、例えば10〜20km/h程度を設定すればよい。そして、車速が所定速度Vc以上になれば、燃料ポンプ12の作用などの他、車両つまり燃料タンク11の揺動によっても燃料タンク11内のLPG燃料が十分に攪拌されてLPG燃料の温度が均一になっていると考えられる。
その後、車速が所定速度Vc以上になると(S27:YES)、ECU20は、燃温センサ21及び燃圧センサ22からの出力信号に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料の温度及び圧力を取得する(ステップ28)。次いで、ECU20は、ステップ28で取得した燃温及び燃圧に基づき、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出し記憶する(ステップ29)。そして、ECU20は、プロパン率の更新を行う(ステップ30)。これにより、更新後のプロパン率、言い換えるとステップ29で算出したプロパン率が使用されて、その後の燃料噴射制御が実施される。
ここで、上記した制御を実施した場合における各種信号及びプロパン率の変化について、図7を参照しながら説明する。図7は、燃料タンク内のLPG燃料の温度が不均一になった場合における各種信号及びプロパン率の変化を示すタイミングチャートである。
時刻t1にてIGがONされるが、このとき、燃料タンク11内におけるLPG燃料の平均燃温Taに対して、燃温センサ21で検出される燃温Tsの方が低くなっているため、燃料タンク11内の燃温を正確に検出することができなくなる。なお、このような状況としては、例えば、長期間アイドリング運転が行われ後にエンジンが停止され、その後にエンジンが始動される場合など考えられる。
そして、ECU20によりプロパン率が算出される(図3のS1〜S3)。このとき、燃料タンク11内におけるLPG燃料の平均燃温Taに対して、IG−ON時に燃温センサ21で検出される燃温Tsの方が低くなっているため、ECU20によりIG−ON時に算出されたプロパン率は、実際のプロパン率Prに対して誤差(10〜20%程度)が生じている(図7に示す白丸及び破線参照)。従って、従来技術のように時刻t1(IG−ON時)においてプロパン率の更新を行うと(図7に示す白丸参照)、燃料噴射の制御性が悪化してしまう。
これに対して、本実施の形態に係る燃料供給装置では、前回のエンジン停止中に燃料補給が行われていないため、時刻t1(IG−ON時)でのプロパン率と前回更新時のプロパン率(前回のIG−OFF時でのプロパン率)との差が、所定値Pc(例えば30%)未満となるので、プロパン率の更新が禁止される(図3のS4:YES,S5)。その結果、前回更新されたプロパン率がそのまま使用されて燃料噴射制御が実行される。これにより、燃料噴射制御に使用されるプロパン率は、実際のプロパン率Prに対してほとんど誤差が生じないため(図7に示す時刻t1〜t3間の実線参照)、エンジン始動時における燃料噴射の制御性が悪化することを防止することができる。従って、エンジンの始動性が悪化したり、ラフアイドルが発生したりすることなく、安定したエンジン始動及びアイドリング運転を行うことができる。
その後、エンジンが運転されることにより燃料ポンプ12などの作用や車両の走行などにより燃料タンク11内のLPG燃料が攪拌される。このため、燃料タンク11内のLPG燃料の燃温が均一になっていく。まず、時刻t2にて車両が走行し始め、時刻t3にて所定速度Vcに達する。これにより、燃料ポンプ12などの作用や車両の走行による燃料タンク11の揺動などにより、燃料タンク11内のLPG燃料が十分に攪拌されて燃温が均一になる。つまり、時刻t2においては、燃料タンク11内のLPG燃料の平均燃温Taと燃温センサ21で検出される燃温Tsとがほぼ同一となる。
そして、時刻t3、つまり燃料タンク11内のLPG燃料の燃温が均一になった状態において、ECU20によりプロパン率が算出され、プロパン率の更新が行われる(図3のS8〜S10、図7に示す黒丸参照)。その結果、時刻t3以降では更新されたプロパン率が使用されて燃料噴射制御が実行される。これにより、時刻t3以降においても実際のプロパン率Prに対して誤差がほとんど生じないため(図4に示す黒丸及び時刻t3以降の実線参照)、燃料噴射の制御性が悪化することがないので、エンジンの安定した運転を確保することができる。
このように、第2の実施の形態に係る燃料供給装置では、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が均一になった状態で、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を算出して更新する。そのため、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
なお、エンジン停止中に燃料補給が行われてプロパン率が大きく変化した場合には、第1の実施の形態と同様の制御が実施される。従って、第2の実施の形態に係る燃料供給装置でも、燃料性状が大きく異なるLPG燃料が補給された場合には、IG−ON時に算出されたプロパン率に更新されるため、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
以上、詳細に説明したように第2の実施の形態に係る燃料供給装置は、IG−ON時に算出されたプロパン率と前回更新時のプロパン率との差が所定値Pc未満である場合には、車速が所定速度Vcに達して燃料タンク11内のLPG燃料の温度が均一になるまでプロパン率の更新を禁止し、車速が所定速度Vcに達して燃料タンク11内のLPG燃料の温度が確実に均一になった状態で新たにプロパン率を算出して更新する。これにより、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、常に精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が不均一になった場合でも、エンジン始動時及びその後における燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
一方、第2の実施の形態に係る燃料供給装置は、IG−ON時に算出されたプロパン率と前回更新時のプロパン率との差が所定値Pc以上である場合には、IG−ON時に算出されたプロパン率に更新する。これにより、燃料タンク11内のLPG燃料のプロパン率を、精度良く算出して更新することができる。その結果、燃料補給が行われて燃料タンク11内におけるLPG燃料のプロパン率が大きく変化した場合においても、エンジン始動時における燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した第1の実施の形態では、エンジン始動後約1分経過したときに所定時間が経過したと判定するようにしている。しかしながら、所定時間の経過判断はこれに限られることはなく、例えば、燃料タンク11内のLPG燃料の温度が、前回のエンジン停止時点における燃温とほぼ同一(差が2℃以内)になったときに所定時間が経過したと判定することもできる。なぜなら、時刻t0(IG−OFF時点)においては、燃料タンク11内でLPG燃料が十分に攪拌されており、LPG燃料の温度が均一になっている。このため、時刻t2にて燃温センサ21で検出される燃温Tsが、時刻t0にて燃温センサ21で検出される燃温とほぼ同一になれば、燃料タンク11内でLPG燃料が十分に攪拌されて、LPG燃料の温度が均一になったと考えられるからである。
また、上記した第2の実施の形態では、エンジン始動後に所定速度Vcに達したときにプロパン率の更新を行うと、プロパン率の更新制御のサブルーチンを終了するものを例示した。しかし、所定速度Vcに達したときにプロパン率の更新を行った後も、ステップ27以降の処理を繰り返すようにしてもよい。こうすることにより、長期間アイドリング運転が行われ、アイドリング運転中に燃料タンク11内のLPG燃料の温度が不均一になった場合にも、燃料噴射制御性の悪化を防止することができる。
また、上記した実施の形態では、LPG燃料をエンジンに供給する燃料供給装置を本発明を適用した例について説明したが、本発明はLPG燃料に限らず液化ガス燃料(例えば、液化天然ガス(LNG)等)をエンジンに供給する燃料供給装置にも適用することができる。
第1の実施の形態に係るLPG燃料供給装置の概略構成を示す図である。 燃料タンク内における燃料ポンプ、燃温センサ、及び燃圧センサの配置位置を示す図である。 プロパン率の更新制御の内容を示すフローチャートである。 燃料タンク内のLPG燃料の温度が不均一になった場合における各種信号及びプロパン率の変化を示すタイミングチャートである。 燃料性状が異なるLPG燃料を補給した場合における各種信号及びプロパン率の変化を示すタイミングチャートである。 第2の実施の形態におけるプロパン率の更新制御の内容を示すフローチャートである。 燃料タンク内のLPG燃料の温度が不均一になった場合における各種信号及びプロパン率の変化を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 燃料供給装置
11 燃料タンク
12 燃料ポンプ
13 燃料配管
14 分岐配管
15 戻り配管
16 インジェクタ
17 プレッシャレギュレータ
20 ECU
21 燃温センサ
22 燃圧センサ
Pc 所定値
Pr 実際のプロパン率
Ta 燃料タンク内の平均燃温
Ts 燃温センサの検出値
Vc 所定速度

Claims (4)

  1. 液化ガス燃料が収容される燃料タンクから燃料ポンプによって汲み出された液化ガス燃料をインジェクタに供給しつつ、前記インジェクタからエンジンに噴射供給する液化ガス燃料供給装置において、
    前記燃料タンク内の液化ガス燃料の温度を検出する燃料温度検出手段と、
    前記燃料タンク内の液化ガス燃料の圧力を検出する燃料圧力検出手段と、
    前記燃料温度検出手段と前記燃料圧力検出手段との各検出値に基づき、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の組成を算出する燃料組成算出手段と、
    前記燃料組成算出手段で新たに燃料組成が算出されたときに、前回算出された燃料組成を今回算出された燃料組成に更新する燃料組成更新手段とを有し、
    前記燃料組成更新手段は、エンジン始動後所定期間が経過したときに前記燃料組成の更新を行う
    ことを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  2. 請求項1に記載する液化ガス燃料供給装置において、
    前記所定期間は、エンジン始動後に前記燃料タンク内の燃料温度分布が略均一になるまでの期間である
    ことを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  3. 液化ガス燃料が収容される燃料タンクから燃料ポンプによって汲み出された液化ガス燃料をインジェクタに供給しつつ、前記インジェクタからエンジンに噴射供給する液化ガス燃料供給装置において、
    前記燃料タンク内の液化ガス燃料の温度を検出する燃料温度検出手段と、
    前記燃料タンク内の液化ガス燃料の圧力を検出する燃料圧力検出手段と、
    前記燃料温度検出手段と前記燃料圧力検出手段との各検出値に基づき、前記燃料タンク内の液化ガス燃料の組成を算出する燃料組成算出手段と、
    前記燃料組成算出手段で新たに燃料組成が算出されたときに、前回算出された燃料組成を今回算出された燃料組成に更新する燃料組成更新手段とを有し、
    前記燃料組成更新手段は、エンジン始動後に所定車速に達したときに前記燃料組成の更新を行う
    ことを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  4. 請求項1から請求項3に記載するいずれか1つの液化ガス燃料供給装置において、
    前記燃料組成更新手段は、前記燃料組成算出手段で今回算出された燃料組成と前回算出された燃料組成との差が所定値以上である場合には、エンジン始動時に前記燃料組成の更新を行う
    ことを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
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