JP4865385B2 - 発電装置並びに発光装置及びこれを用いた懐中電灯 - Google Patents

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Description

本発明は、振動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置並びに発光装置及びこれを用いた懐中電灯に関する。
近年、可撓性を有し、外力を受けて屈曲することで、発電するバイモルフ型等の圧電素子等の用いた発電装置の用途開発が盛んにおこなわれている。例えば、特許文献1に開示された携帯電話機には、筐体内に圧電素子を内蔵し、携帯時や乗り物内で、受ける外部振動によって筐体内部の圧電素子が機械的応力を受け、ここで発生する電気エネルギーを利用する発電装置が記載されている。より具体的には、この発電装置では、矩形の圧電素子の一端を固定し、他端を自由端として、そこに錘を取り付け、この錘に加速度が加わることで、圧電素子を屈曲、振動させている。
しかしながら、自由端による振動は、その振幅等が不規則であり、圧電素子の変形の拘束がすくないため、その変形も不定形のものとなり、安定して大きな発電量が得にくく、圧電素子の劣化も大きなものとなる可能性があった。
また、通常発光装置およびそれを用いた懐中電灯は、電池又は手動発電機と充電器を備えている。電池を備えるものは、電池の消耗による使用時の不点灯が問題となる。手動発電機と充電器を備えるものは、磁石とコイルを有する電磁誘導発電機等で構成され、部品点数も多く、軽量・小型で携行に便利とは言いがたい。また、圧電素子に付与された応力により発生させる起電力を利用し発光ダイオード等の発光体を発光させる圧電発光装置であって、手に持って振る警告灯において、付与される振動、応力を利用して発光体を発光させることを特徴とした無電源圧電発光装置が開示されている。(特許文献2参照)
更に、大きな電気的エネルギーを得ようとして圧電素子を積層すると回転自在に設けた保持端部から、圧電素子板が外れてしまうことがあった。この改良タイプで圧電素子が矩形のとき、両端に保持部材を設けないで、圧電素子部の他端を自由端とする片もち支持も可能だが、長期の使用により、圧電素子自体の変形を避け、互いの接触を避けるために圧電素子の変形に対応して、保持部を長くとることが必要となった。
特開2002−171341号公報 特開2001−351416号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、コンパクトで堅牢であり、発電効率が高く、保守が不要な発電装置並びに発光装置及びこれを用いた懐中電灯を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点によれば、矩形形状を有する圧電素子と、前記圧電素子の長さ方向の一方の端部に一端の末端が固着された振動子と、前記振動子の前記一端を支持し且つ前記振動子が支点として回転可能である第一保持部及び前記圧電素子の長さ方向の他の端部を回転自在に支持する第二保持部を有する筐体と、電気回路とを、具備し、前記圧電素子は、前記筐体に収納され、前記圧電素子は、前記振動子に加えられる回転方向の力が前記振動子と前記圧電素子との固着部分である固着点を作用点として前記圧電素子に加えられて変形することで、発電することを特徴とする発電装置(請求項1)、前記圧電素子は、その長さ方向に一定の力が加えられて、保持されていることを特徴とする請求項1記載の発電装置(請求項2)、を提供する。更に、請求項1または2記載の発電装置と発光ダイオードを具備し、前記発電装置からの電気エネルギーで前記発光ダイオードを発光する発光装置(請求項5)、更にまた、請求項5記載の発電装置を具備し、前記筐体を振ることにより、前記振動子を振動させて発電させ、更に前記発光ダイオードを発光させる懐中電灯(請求項6)、を提供する。
本発明の第2の観点によれば、矩形形状を有する圧電素子と、前記圧電素子の長さ方向の一方の端部に一端の末端が固着された振動子と、前記振動子の前記一端を支持し且つ前記振動子が支点として回転可能である保持部及び前記圧電素子の長さ方向の他の端部を支持する支持部を有する筐体と、電気回路とを、具備し、前記圧電素子は、前記筐体に収納され、前記圧電素子の圧電板が、その分極方向が逆となるように、前記圧電素子の長さ方向に2分されて配置され、前記圧電素子は、前記振動子に加えられる回転方向の力が前記圧電素子に加えられて変形することで、発電することを特徴とする発電装置(請求項3)、前記圧電素子は、その長さ方向に一定の力が加えられて、保持されていることを特徴とする請求項3記載の発電装置(請求項4)、を提供する。更に、請求項3または4記載の発電装置と発光ダイオードを具備し、前記発電装置からの電気エネルギーで前記発光ダイオードを発光する発光装置(請求項5)、更にまた、請求項5記載の発光装置を具備し、前記筐体を振ることにより、前記振動子を振動させて発電させ、更に前記発光ダイオードを発光させる懐中電灯(請求項6)、を提供する。
本発明に係る発光装置(発電装置を含む、以下同じ。)によれば、コンパクトな装置で、圧電素子を再現性良く、比較的均一に変位させるので、効率良く電気エネルギーを得ることができる。また、圧電素子が筐体内に収納されているので、腐食が少なく、堅牢である。請求項2及び請求項4乃至6の発明で圧電素子の長さ方向に一定の力が加えられて保持されているものは、振動子からのエネルギーをより大きな変位に変換可能で、より高効率である。請求項3乃至6の発明で、圧電素子が、支持部に固着されるものは、支持部から脱落することがない。請求項1乃至2の発明では、第二保持部が回転自在に圧電素子を保持する。請求項3乃至4の発明では、支持部近辺の変位が少ないので、圧電素子端部での応力負担が軽く、長寿命である。
図1(a)に発光装置100の概略構造を示す断面図を示す。発光装置は、圧電素子13と、振動子60と、電気回路(図示せず)と、発光ダイオード70と、筐体80から構成される。圧電素子13の補強板12の一端が振動子60の末端に固着されている。他の一端が、筐体の底部に設けた保持部20に回転可能に保持されている。振動子は、筐体の他の底部に回転自在に保持されている。振動子60には、錘(図示せず)を設けることが好ましい。比較的短い振動子で振動エネルギーを効率良く供給するためである。
前記圧電素子13は、矩形状の圧電板11と矩形状の補強板12とを貼り合わせてなる。筐体80は、前記圧電素子13を収納し、その底部にある保持部20で、この圧電素子の一端を回転自在に保持する。前記振動子60は、これを「てこ」と考えると、外力が振動子60を揺らすと、前記圧電素子13との前記固着点40を作用点として、外力が、前記圧電素子13に加えられて、発電する。振動子60は、「てこ」であり、その支点は、前記筐体の一方の底部にある保持部30である。
圧電板11は、矩形状の圧電セラミックスの表裏面に電極膜(図示せず)が形成された構造を有し、圧電板は、その圧電セラミックスが、厚み方向に分極されている。また、圧電板11は樹脂接着剤を用いて、補強板12に接着されている。なお、圧電セラミックスの代わりに圧電ポリマーを用いてもよい。補強板12は、金属または樹脂の少なくとも一方からなり、圧電板11よりも長い矩形状を有している。補強板12として樹脂からなるものを用いる場合には、圧電板11からの電極リード(図示せず)の取り出しを容易とするために、圧電板11と貼り合わされる面に、金属箔が設けられているものを用いることが好ましい。
筐体の底部に設けられた圧電素子の保持部20は、補強板12の短辺側に適合する線状の溝としている。その断面は、V字状である。補強板12は、その短辺部が、この線状溝に保持されながら、その短辺を回転軸として回転可能となる。振動子60から加えられる外力によって補強板12は、保持部20で保持されて、変位する。線状溝の替わりに、短辺部分を円柱状として、前記円柱が筐体底部に回転自在に埋め込まれる円柱収納溝又は、矩形状溝を形成してもよい。この場合の保持部断面は、円周又は矩形となる。
図1に例示された発光装置100では、外力が、振動子60に作用して、振動子60と固着された、圧電素子13の補強板12の端部を紙面の上下方向に作用して振動させる。外力は、例えば、筐体を握った手で振った力と重力でよい。図1bが示すとおり、外力が加わり、振動子との固着部分40である作用点が上に上がったときは、補強板12の上面の圧電素子13が上に凸となるように、また、補強板12の下面の圧電素子13も同様に上に凸となるように変位する。固着部分40である作用点が下に下がったときは、補強板12の上面の圧電素子13が下に凸となるように、また、補強板12の下面の圧電素子13も同様に下に凸となるように変位する。この変位によって、発電する。
圧電素子13からの起電力を図4に例示するように、電子セラミックスの分極と屈曲変位による起電力の正負を考慮した結線で取り出すことが出来る。こうして得られる電気エネルギーは交流電力であるために、通常は図4に示されるように、該電力を整流回路を通して直流電力に変換し、コンデンサや二次電池等の蓄電装置に充電するか、または直接に「負荷」に供給して負荷を駆動することができる。整流回路を用いずに発光ダイオード2個以上、1個以上が分極が逆方向の圧電板に接続する方式とすると、必ず1個以上の発光ダイオードが点灯することとなる。
さらに、本発明の別の形態を説明すると、図1(c)に示すとおり、図1(a)の発光装置の筐体底部の保持部20に相当する部分を分離して可動保持部81として調節ボルト82で振動子60側に近づける。こうして、圧電素子13の長尺方向に、補強板12に対して一定の力をプレストレスとして印加する。ここで、一定の力は、筐体底部で、圧電素子の補強板12が回転可能に保持される程度の一定の力である。このとき、図1(a)に示す懐中電灯に比べて、比較的小さな外力、例えば、筐体を握った手で振った力であって、図1aの懐中電灯の場合に必要であった力より小さな力で、より効率の良い発光が得られる。補強板12に加えられたプレストレスによる応力のために、補強板の凹凸が逆転する前記変位が、より小さな外力で生起するためである。一定の力をさらに印加していくと、補強板の底部の保持による回転が次第に自在でなくなる。
このとき、筐体内に、振動子60の振幅を所定範囲に制限するためのストッパーをつけることも好ましい、例えば、振動子60と圧電素子13の補強板12の固着部分40付近の上下に前記ストッパーを付着して、過度の振動子60の変位による圧電素子13の変位を制限できて、圧電素子13の高寿命化が実現する。こうすると、乱暴に扱われ、設計以上の力がかかった場合にも、圧電素子が破壊されることはない。こうして、効率良く得られた電気エネルギーは、コンデンサや二次電池等の蓄電装置に充電するか、または直接に負荷に供給して負荷を駆動することができる。
図2aに発光装置300の概略構造を示す断面図を示す。発光装置300は、圧電素子13と、振動子60と、電気回路(図示せず)と、発光ダイオード70と、筐体90から構成される。圧電素子13の一端が振動子60の末端で固着されている(固着部40)。他の一端が、筐体の底部に設けた保持部21に固着・保持されている。図1の保持と異なり、圧電素子13は、筐体90の他の底部では、その回転の自由を失って保持されている。振動子には、錘を設けることが好ましい。比較的短い振動子60で振動エネルギーを効率良く供給するためである。
前記圧電素子13は、矩形状の圧電板11と矩形状の補強板12とを貼り合わせてなる。筐体90は、圧電素子13を収納し、その底部の保持部21で、この圧電素子13の一端を保持し、前記振動子13からの力が前記圧電素子13との前記固着部40を作用点として、前記圧電素子13に加えられるように、振動子の支点として回転保持部30が筐体90の他の底部に設けられている。
圧電板11は、矩形状の圧電セラミックスの表裏面に電極膜(図示せず)が形成された構造を有し、圧電板は、その圧電セラミックスが、厚み方向に分極されている。また、圧電板11は樹脂接着剤を用いて、補強板12に接着されている。なお、圧電セラミックスの代わりに圧電ポリマーを用いてもよい。補強板12は、金属または樹脂の少なくとも一方からなり、圧電板11よりも長い矩形状を有している。補強板12として樹脂からなるものを用いる場合には、圧電板11からの電極リード(図示せず)の取り出しを容易とするために、圧電板11と貼り合わされる面に、金属箔が設けられているものを用いることが好ましい。
筐体の底部に設けられた圧電素子13の保持部21は、補強板の短辺側を固着する。矩形状の圧電板11と矩形状の補強板12とを貼り合わせてなる圧電素子13は、前記補強板12の長手方向に沿って、その厚み方向の分極の正負が逆方向となるように二分されて配置され、貼着された圧電板11a、11bを含む。
図2に例示された発光装置300では、外力が、振動子60に作用して、振動子60と固着された、圧電素子13の補強板12の端部を紙面の上下方向に振動させる。外力は、例えば、筐体を握った手で振った力と重力でよい。図2bを説明すると、外力が加わり、振動子60と補強板12の固着部40が紙面の上方向に上がったときは、長尺方向で振動子側の圧電板11aは、上に凸となるように、また、長尺方向で振動子から離れた側の圧電板11bは、下に凸となるように変位する。固着点40が下に下がったときは、上記と逆に、長尺方向で振動子側の圧電板11aは、下に凸となるように、また、長尺方向で振動子から離れた側の圧電板11bは、上に凸となるように変位する。すなわち、図2で、固着点40が上に上がったときは、圧電素子全体として、反S字状(S字の反転した形状)、固着点40が下に下がったときは、S字状に湾曲変位する。いずれの変位も圧電素子の補強板の或る一点で(ほぼ中央のこともある)、長尺方向の距離を変数とする変位の二次微分がゼロで、その前後で符号がことなる変曲点を有する。変曲点を境にして、前記補強板12の長手方向に沿って、その厚み方向の分極の正負が逆方向となるように二分されて配置され、貼着された圧電板11が、それぞれ発電する。
さらに、圧電板の変形と起電力に関して詳術すると、図2に示す懐中電灯の場合、左側にある振動子60の振動の結果、支点である保持部30を介して固着部40に下方向の力が加わると、圧電素子13が略S字状となるように撓む。略S字状に撓むとは、圧電素子の側面からみたとき、圧電素子の長さ方向のほぼ中央部を変極点として、右側の圧電板が上に凸に、左側の圧電板が下に凸に撓むことをいう。
また、図2bで、振動子60の振動の結果、作用点に上方向の力が加わると、圧電素子13が反S字状となるように撓む。したがって、作用点が振動子60の振動によって上下すると、圧電素子13が、変形する撓み振動を繰り返し、その際に圧電板11が発電する。上述の通り、一枚の補強板の圧電素子は、中央部分又はその近辺で2分割されているので、その分極方向を逆にしておくと、S字または、反S字状変形による撓みによる、起電力の正負は、補強板側では同じで、また、圧電セラミックス表面側でも同じとなる。S字でも反S字でも内側が縮み、外側が伸長する応力が加わりそれに応じた撓みが生ずるためである。その分極方向を同じにしておくと、S字または、反S字状変形による撓みによる、起電力の正負は、補強板側では、逆となり、また、圧電セラミックス表面側でも逆となる。S字でも反S字でも内側が縮み、外側が伸長する応力が加わりそれに応じた撓みが生ずるためである。但し、圧電素子13の右側(振動子60と反対側)の圧電板の凸の大きさは、保持部21において、筐体底部に対して固着された角度等の固着状態を反映する。
さらに、図2(c)に示すとおり、図2(a)の発光装置の筐体底部の保持部21に相当する部分を分離して可動保持部91として調節ボルト92で振動子60側に近づける。こうして、圧電素子13の長尺方向に対して、補強板12に一定の力をプレストレスとして印加する。ここでは、一定の力は、筐体底部での圧電素子13の補強板12が固着されているので、請求項2の前記発明より比較的大きな一定の力が許容される。このとき、図1に示す懐中電灯に比べて、より小さな外力、例えば、筐体を握った手で振った力であって、図1の懐中電灯の場合に必要であった力より小さな力で、より効率の良い発光が得られる。補強板に加えられたプレストレスによる応力のために、補強板のS字、反S字変形による変位が、より小さな外力で生起するためと思われる。
このとき、請求項2の前記発明と同様に、筐体91内に振動子60の振幅を所定範囲に制限するためのストッパーをつけることも好ましい、例えば、振動子60と圧電素子13の補強板12の固着部分の上下に前記ストッパーを付着して、過度の振動子60の変位による圧電素子13の変位を制限できて、圧電素子13の高寿命化が実現する。こうして、乱暴に扱われ、設計以上の力がかかった場合にも、圧電素子が破壊されることはない。効率良く得られた電気エネルギーは、コンデンサや二次電池等の蓄電装置に充電するか、または直接に負荷に供給して負荷を駆動することができる。外力は、例えば、筐体を兼ねる握り部を手で握って揺動させ、振動子60によって圧電素子の補強板12に加える。これにより、前記圧電素子の厚み方向に前記圧電素子13を変位し、前記圧電素子13に変形が生ずることによって、前記圧電板11a、11bが撓んで発電し、電気エネルギーが得られ、前記発光ダイオード70が発光することを特徴とする発光装置400となる。
図3に別の実施態様を図示する。発電装置500は、図2記載の発電・発光装置300において、矩形状圧電素子が二等分された例であり、圧電素子の中間で取り付けた圧電素子用支持軸93による拘束を行った例である。前記圧電素子用支持軸93は、筐体に設けられた圧電素子用支持軸受94内で回転可能に拘束される。図3(b)で、本拘束がなかった場合、振動子の作用点が上に上がったときは、圧電素子全体として、反S字状(S字の反転した形状)、振動子の作用点が下に下がったときは、S字状に湾曲変位する。いずれの変位も圧電素子の補強板の或る一点で(ほぼ中央のこともある)で、長尺方向の距離を変数とする変位の二次微分がゼロで、その前後で符号が異なる変曲点を有する。しかし、圧電素子用支持軸93による補強板12の長さ方向の若干の変位が可能で、厚み方向には、ほとんど変位しない拘束を設けることにより、前記S字状湾曲変位を起こさせながら、変曲点を圧電素子用支持軸93と補強板の交線部分を正面図で観察した点(本例では、補強板の2等分点)に合致させることができる。
発電装置500では、発電装置300の利点を備えながら、さらに、振動子の振動による圧電素子13の変位を均一且つ安定にする効果がある。拘束点を設け、変曲点をほぼ固定したことにより、例えば、圧電素子の補強板の長さ方向の2等分点を変曲点とした凸の程度の同じS字変位が得られるからである。
更に、図3(c)におけるように図3(a)の発光装置の筐体底部の保持部21に相当する部分を分離して可動保持部91として調節ボルト92で振動子60側に近づける。こうして、圧電素子13の長尺方向に対して、補強板12に一定の力をプレストレスとして印加する。ここでも、一定の力は、筐体底部での圧電素子13の補強板12が固着されているので、請求項2の前記発明より比較的大きな一定の力が許容される。このとき、図1に示す懐中電灯に比べて、より小さな外力、例えば、筐体を握った手で振った力であって、図1の懐中電灯の場合に必要であった力より小さな力で、より効率の良い発光が得られる。補強板に加えられたプレストレスによる応力のために、補強板のS字、反S字変形による変位が、より小さな外力で生起するためと思われる。
このとき、他の発光装置と同様に、筐体91内に振動子60の振幅を所定範囲に制限するためのストッパーをつけることも好ましい、例えば、振動子60と圧電素子13の補強板12の固着部分の上下に前記ストッパーを付着して、過度の振動子60の変位による圧電素子13の変位を制限できて、圧電素子13の高寿命化が実現することも同様である。こうして、乱暴に扱われ、設計以上の力がかかった場合にも、圧電素子が破壊されることはない。
その分極方向を同じにしておくと、S字または、反S字状変形による撓みによって、起電力の正負は、補強板側では、同じとなり、また、圧電セラミックス表面側でも同じとなる。S字でも反S字でも内側が縮み、外側が伸長する応力が加わりそれに応じた撓みが生ずるためである。従って、この起電力を当該起電力の正負を考慮した結線で取り出すことができる。
なお、2分割した、圧電素子11の分極方向を異なるものとするときは、補強板12は、圧電板11aの接着面側の電極膜と圧電板11bの接着面側の電極膜とを短絡させる構造でよい。このため、補強板12として金属箔・金属板を用いることが出来る。一方、圧電素子11の分極方向が同じときは、補強板12は、圧電板11aの接着面側の電極膜と圧電板11bの接着面側の電極膜とを短絡させない構造とする必要がある。このため、補強板12として金属箔・金属板を用いる場合には、圧電板11a・11bの一方を、この金属箔・金属板と短絡しないように、絶縁膜を介して金属箔・金属板に接着する等の工夫が必要となる。また、補強板12としてプリント配線基板のように樹脂基板に金属箔を取り付けてなるものを用いる場合には、圧電板11a・11bが絶縁されるように、その金属箔を内周側部と外周側部とに分かれたパターンとしておけばよい。
図5に発光装置300から電気エネルギーを回収するための回路構成図を示す。S字、反S字の変位を予定した正負を考慮した結線で取り出すことが出来る。こうして発光装置300、400、500、600の圧電素子から得られる電気エネルギーは交流電力であるために、通常は図5に示されるように、これを整流回路で直流電力に変換し、コンデンサや二次電池等の蓄電装置に充電するか、または直接に負荷に供給して負荷を駆動することができる。または、圧電素子毎の整流回路を入れることにより、直流電力を得ることができる。
圧電板11は、矩形状の圧電セラミックスの表裏面に電極膜(図示せず)が形成された構造を有し、圧電板は、ほぼ中央部で2分割されている。圧電板の圧電セラミックスは厚み方向に分極されている。その分極方向は、分割部分でプラス、マイナスが逆方向である。また、圧電板11は樹脂接着剤を用いて、補強板12に接着されている。なお、圧電セラミックスの代わりに圧電ポリマーを用いてもよい。補強板12は、金属または樹脂の少なくとも一方からなり、圧電板11よりも長い矩形状を有している。補強板12として樹脂からなるものを用いる場合には、圧電板11からの電極リード(図示せず)の取り出しを容易とするために、圧電板11と貼り合わされる面に、金属箔が設けられているものを用いることが好ましい。
発光装置100、200、300、400、500,600は、圧電素子13を用いることによって、小型化が容易である。圧電素子13の変位量は、補強板の材質や厚さ、圧電素子の形状や数を変えることによって調整することができるので、弱い力で大きく変位する圧電素子を用いたエネルギー変換装置を実現することもできれば、強い力で小さく変位する圧電素子を用いたエネルギー変換装置を実現することもでき、その場合でも、圧電素子を用いることで、十分に大きな電気エネルギーを得ることができる。
筐体部80,81,90,91、圧電素子13の補強板12としては、一般的には樹脂基板や金属、金属板等の種々のバネ性を有する材料を用いることができるが、金属板が好適に用いられる。大きな力が必要な場合には、機械的強度に優れたエンジニアリングセラミックスやステンレス等の金属材料が好適に用いられる。
圧電素子13が変形する際には、筐体部材、振動子には、所定の力が加わる。このために、このような力が加えられた際に変形を起こさないような機械的強度が求められる。このような観点から、筐体部材にはプラスチック樹脂、ステンレス、アルミニウム合金等の各種材料が好適に用いられる。振動子には、外力を伝達できる剛性も求められる。振動子には、適宜、重しを付加して振動の周期等を最適化できる。
なお、圧電素子13を構成する補強板12にも金属材料を用いた場合において、筐体部材として、機械的強度が大きく、かつ、絶縁性を有するセラミックス材料(例えば、アルミナ、ジルコニア、ムライト等)を用いることができる。
また、発光装置100、200、300では、圧電素子13として、補強板12の両方の面に圧電板11が取り付けられた、所謂、バイモルフ構造のものを示したが、補強板12の片面にそれぞれ圧電板11が取り付けられた、所謂、ユニモルフ構造のものを用いてもよい。さらに、圧電板は単板に限定されず、積層構造(積層コンデンサ型構造)を有しているものであってもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。例えば、発光装置では、圧電素子13を直列に配置されているが、圧電素子13を並列に配置した構造としてもよく、さらに直並列に配置した構造としてもよい。
本発明に係る発光装置の概略構造を示す断面図(a)、駆動態様を模式的に示す断面図(b)、圧電素子にプレストレスをかけた発光装置の概略構造を示す断面図(c)。 本発明に係る別の発光装置の概略構造を示す断面図(a)、駆動態様を模式的に示す断面図(b)、圧電素子にプレストレスをかけた発光装置の概略構造を示す断面図(c)。 本発明に係る更に別の発光装置の概略構造を示す断面図(a)、駆動態様を模式的に示す断面図(b)、圧電素子にプレストレスをかけた発光装置の概略構造を示す断面図(c) 図1に示す発光装置から電気エネルギーを回収するための回路を例示する構成図。 図2、図3に示す発光装置から電気エネルギーを回収するための回路を例示する構成図。
符号の説明
100・200・300・400・500・600;発光装置(発電装置を含む)
11・11a・11b;圧電板
12;補強板
13・13a・13b;圧電素子
20;保持部
30;保持部
60;振動子
70;発光ダイオード
80・90;筐体
81・91;可動保持部
82・92;調節ボルト
93;圧電素子用支持軸
94;圧電素子用支持軸受け

Claims (6)

  1. 矩形形状を有する圧電素子と、
    前記圧電素子の長さ方向の一方の端部に一端の末端が固着された振動子と、
    前記振動子の前記一端を支持し且つ前記振動子が支点として回転可能である第一保持部及び前記圧電素子の長さ方向の他の端部を回転自在に支持する第二保持部を有する筐体と、
    電気回路とを、
    具備し、
    前記圧電素子は、前記筐体に収納され、
    前記圧電素子は、前記振動子に加えられる回転方向の力が前記振動子と前記圧電素子との固着部分である固着点を作用点として前記圧電素子に加えられて変形することで、発電することを特徴とする発電装置。
  2. 前記圧電素子は、その長さ方向に一定の力が加えられて、保持されていることを特徴とする請求項1記載の発電装置。
  3. 矩形形状を有する圧電素子と、
    前記圧電素子の長さ方向の一方の端部に一端の末端が固着された振動子と、
    前記振動子の前記一端を支し且つ前記振動子が支点として回転可能である保持部及び前記圧電素子の長さ方向の他の端部を支持する支持部を有する筐体と、
    電気回路とを、
    具備し、
    前記圧電素子は、前記筐体に収納され、
    前記圧電素子の圧電板が、その分極方向が逆となるように、前記圧電素子の長さ方向に2分されて配置され、
    前記圧電素子は、前記振動子に加えられる回転方向の力が前記圧電素子に加えられて変形することで、発電することを特徴とする発電装置。
  4. 前記圧電素子は、その長さ方向に一定の力が加えられて、保持されていることを特徴とする請求項3記載の発電装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発電装置と発光ダイオードを具備し、前記発電装置からの電気エネルギーで前記発光ダイオードを発光する発光装置。
  6. 請求項5記載の発光装置を具備し、前記筐体を振ることにより、前記振動子を振動させて発電させ、さらに、前記発光ダイオードを発光させる懐中電灯。
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