JP4864995B2 - メカニカルシール - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプ、撹拌機、ミル、粉砕機等の回転機器の軸封部に用いられるメカニカルシールに関する。
従来より、この種メカニカルシールとしては、図4に示すように、ケーシング71に取り付けられた静止密封環72と、回転軸73に取り付けられた回転密封環74とを備え、前記両密封環72,74の互いに相対回転可能に摺接するシール面721,741によって密封空間X側に密封された被密封流体を非密封空間Y側に対してシールするようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このメカニカルシールにおいて、前記静止密封環72は、前記ケーシング71の端部(図3では右端)に設けられた支持リング76によって回転軸73の軸方向に摺動自在にかつ相対回転不能に支持されている。また、前記静止密封環72には、回転軸73に沿って非密封空間Y側に延びる筒状の延出端722が設けられ、この延出端722と支持リング76の内周の環状溝771との間に設けられたOリング77によって、前記静止密封環72(延出端722)と支持リング76との間をシールして、前記シール面721,741の外周外方の環状空間Kを密封するようにしている。更に、前記静止密封環72と支持リング76との間には圧縮スプリング78を介在し、この圧縮スプリング78の付勢力によって、静止密封環72を前記回転密封環74に押し付けている。
特開平7−224947号公報
ところで、ケーシング71の密封空間X側に密封される被密封流体として、スラリ流体(固形成分,凝固成分等のスラリ成分を含む液体又は気体であり、例えば、粉体、薬液、汚泥水、CMP用研磨液、粉塵ガス、液状食品等)が密封されることがある。しかし、このような被密封流体にはスラリが含まれているため、前記両密封環72,74のシール面721,741にスラリが堆積したり、Oリング77を収容する環状溝771にスラリが堆積して、静止密封環72に対するOリング77の追従性に悪影響を与えたりして、メカニカルシールのシール性が悪化するおそれがある。
その場合、前記両密封環72,74のシール面721,741や前記Oリング77の環状溝771に堆積したスラリを洗浄できればよいのであるが、当該部位は、ケーシング71と回転軸73との間に位置するため、容易に洗浄することができない。
そこで、一定の周期毎、例えば回転機器のバッジ毎または長期停止時などに、メカニカルシールを分解して、前記スラリが堆積した部位を洗浄することが行われている。
しかしながら、メカニカルシールを分解したり、組み立てたりする作業が非常に煩わしい上、その作業にかなりの時間を要し、メンテナンスコストが嵩むことになる。しかも、スラリの堆積量によっては、分解作業の頻度も要求されて更にメンテナンスコストが嵩むという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分解作業を行わなくともケーシング内のスラリが堆積した部分の洗浄を可能とし、メンテナンスコストを抑えることができるメカニカルシールを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明では、ケーシングに取り付けられた静止密封環と、前記ケーシングを貫通する回転軸に一体回転可能に取り付けられる回転密封環とが互いに相対回転可能に摺接するシール面によって回転機器の内部の被密封流体をシールするメカニカルシールであって、前記ケーシングに設けられ、前記シール面の外周外方の環状空間に対し洗浄液を供給する洗浄液供給路と、前記洗浄液供給路を開閉する開閉手段とを備え、前記開閉手段は、シリンダと、作動流体を導入する第1室および第2室に前記シリンダ内を仕切るピストンとを有する流体圧シリンダと、前記ピストンの進退動作に伴って前記洗浄液供給路を開閉する弁体とを備え、前記第1室が前記洗浄液供給路に連通し、前記第2室が前記ピストンを進出させるための作動流体を流通させる作動流体通路に連通し、前記ピストンが、前記洗浄液の流体圧と前記作動流体の流体圧との差圧によって進退動作するとともに、その進出に伴って前記洗浄液供給路を閉塞可能に前記弁体を取り付けたピストンロッドを備え、前記作動流体通路を流通する作動流体が、前記回転機器の内部で当該回転機器の稼働によって、前記洗浄液の流体圧よりも高い流体圧に加圧された被密封流体であることを特徴としている。
本発明のメカニカルシールによれば、ケーシングの洗浄液供給路が開閉手段により開放されると、シール面の外周外方の環状空間に洗浄液が供給されるので、この環状空間に連通する例えばシール面やOリング用の環状溝に堆積したスラリが洗浄液によって洗浄されて除去される。このため、回転機器のバッジ毎または長期停止時などの一定の周期毎のメカニカルシールの分解作業を不要にして、メカニカルシールのメンテナンスコストを抑えることができる。
また、前記開閉手段は、シリンダと、作動流体を導入する第1室および第2室に前記シリンダ内を仕切るピストンとを有する流体圧シリンダと、前記ピストンの進退動作に伴って前記洗浄液供給路を開閉する弁体とを備えているのが好ましい。
この場合には、シリンダ内の第1室および第2室に導入される作動流体によるピストンの進退動作に伴って洗浄液供給路の開閉が行えるので、流体圧シリンダを用いた非常に簡単な構成で洗浄液供給路を開閉させることができる。
また、前記第1室が前記洗浄液供給路に連通し、前記第2室が前記ピストンを進出させるための作動流体を流通させる作動流体通路に連通し、前記ピストンが、その進出に伴って前記洗浄液供給路を閉塞可能に前記弁体を取り付けたピストンロッドを備えることが好ましい。
この場合には、シリンダ内の第1室に導入する作動流体として、洗浄液供給路からの洗浄液を用いることができ、この洗浄液の流体圧よりも第2室に導入される作動流体通路からの作動流体の流体圧が高いときにピストンを進出させて、そのピストンと共に進出するピストンロッドに取り付けた弁体によって洗浄液供給路が閉塞される。また、洗浄液供給路からの洗浄液の流体圧が作動流体通路からの作動流体の流体圧よりも高くなったときにピストンが後退して前記洗浄液供給路が開放される。したがって、洗浄液と作動流体との差圧によってシール面の外周外方の環状空間に対する洗浄液の供給と供給停止とを簡単に制御することができる。
また、前記洗浄液供給路の下流端には、前記環状空間に対し洗浄液を噴射する噴射ポートが、前記環状空間の周方向に沿って所定間隔毎に設けられていることが好ましい。
このように、洗浄液供給路の下流端に、環状空間の周方向に沿って所定間隔毎に噴射ポートが設けられていると、シール面の外周外方の環状空間に対し洗浄液が周方向から満遍なく噴射されて、シール面やOリングの環状溝が効果的に洗浄され、メカニカルシールのシール性を円滑に保つことができる。
また、前記シリンダの内部空間は、前記ケーシング内において前記静止密封環と同心に設けられた環状の空間よりなるとともに、前記ピストンは、前記シリンダの内部空間に嵌装される円筒形状を呈しており、前記弁体は、前記複数の噴射ポートを開閉可能に設けられていることが好ましい。
このように、ケーシング内において静止密封環と同心に設けられた環状の空間よりなるシリンダの内部空間に、円筒形状のピストンが嵌装されているので、単一のピストンの進退動作に伴って各洗浄液供給路が弁体により開閉され、環状空間の周方向に沿って所定間隔毎に設けられた複数の噴射ポートからの洗浄液の噴射と噴射停止とを単一のピストンによって簡単かつ効率よく行うことができる。
更に、前記作動流体通路を流通する作動流体が、前記回転機器外で加圧された外部流体であることが好ましい。
この場合には、回転機器外で加圧された外部流体が作動流体として用いられるので、回転機器の稼働中および停止中に係わらずピストンの進退動作を行え、いつでも洗浄することができる。
また、前記作動流体通路を流通する作動流体が、前記回転機器の内部で加圧された被密封流体であってもよい。
この場合には、回転機器の内部で加圧された被密封流体によって作動流体が賄えるので、作動流体を加圧するためのポンプが不要となる。
本発明のメカニカルシールによれば、シール面の外周外方の環状空間に洗浄液が供給されるので、例えばシール面やOリングの環状溝に堆積したスラリが洗浄液によって円滑に除去され、一定の周期毎のメカニカルシールの分解作業を不要にしてメンテナンスコストを抑えることができる。
参考例に係るメカニカルシールの断面図である。 ピストンを移動した状態を示すメカニカルシールの断面図である。 本発明の実施形態に係るメカニカルシールの断面図である。 従来例に係わるメカニカルシールの断面図である。
図1および図2は、参考例に係るスラリポンプなどの回転機器に用いられるダブル型メカニカルシール(以下、単にメカニカルシールという)の断面図を示している。このメカニカルシールZは、回転機器1の機内領域と機外領域とを区画するケーシング11と、このケーシング11を貫通する回転軸2との間に配置されている。そして、メカニカルシールZは、機内側(図1および図2では右側)の第1軸封部3と、機外側(図1および図2では左側)の第2軸封部4とを備えている。また、回転軸2は、ホロセットボルト20によって一体回転可能に取り付けられたスリーブ21を備えている。
機内側の第1軸封部3は、スリーブ21に一体回転可能に取り付けられた回転密封環31と、ケーシング11の内周面にOリング12によりシールした状態で回転軸2の軸線方向に摺動自在にかつ相対回転不能に取り付けられた静止密封環32と、この静止密封環32を回転密封環31へ押し付ける圧縮スプリング33とを備えている。この第1軸封部3では、両密封環31,32の対抗端面である密封端面311,321(シール面)での相対回転に伴う摺接作用により、被密封流体領域Aと、後述する封液領域Bとをシールしている。前記ケーシング11は、回転機器1のハウジング10の取付面101にボルト102により締結されている。この場合、静止密封環32および回転密封環31はセラミックスや超硬合金などの硬質材で作製される。但し、これに限らず、回転密封環31が静止密封環32より比較的軟質の材料、例えばカーボンなどで作製される場合もある。
また、Oリング12は、静止密封環32とケーシング11の内周面に凹設された環状溝111との間に設けられ、その環状溝111内において静止密封環32の軸線方向への摺動に応じて移動するようになっている。そして、Oリング12によって、静止密封環32とケーシング11の内周面との間をシールして、両密封環31,32の密封端面311,321の外周外方の環状空間A1を密封するようにしている。この環状空間A1は、被密封流体領域Aと連通し、Oリング12用の環状溝111にも連通している。この場合、被密封流体領域Aには、回転機器1の稼働時に該回転機器1の内部で加圧されたスラリ流体が導入される。
機外側の第2軸封部4は、前記第1軸封部3の機外側に配置されており、回転軸2のスリーブ21にOリング23でシールした状態で回転軸2の軸線方向に摺動自在にかつ相対回転不能に取り付けられた回転密封環41と、ケーシング11の内周面にOリング13によりシールした状態で取り付けられた静止密封環42と、前記回転密封環41を静止密封環42へ押し付ける圧縮スプリング43とを備えている。この第2軸封部4では、両密封環41,42の対抗端面である密封端面411,421の相対回転に伴う摺接作用により、封液領域Bと大気領域Cとをシールしている。
そして、第1および第2軸封部3,4により密封された封液領域Bには、ケーシング11に設けられた給排路(図示せず)を介して液体が給排される。この場合、液体としては、被密封流体領域Aまたは大気領域Cに漏洩しても支障のない液体が使用される。
また、前記第1軸封部3は、前記環状空間A1に対し洗浄液(水や蒸気であってもよい)を供給する洗浄液供給路5と、その洗浄液供給路5を開閉する開閉手段19とを備えている。洗浄液供給路5は、その上流側から順に第1洗浄液流通路51、第2洗浄液流通路52、第3洗浄液流通路53を備えている。また、開閉手段19は、シリンダ16とこのシリンダ16内を第1室161および第2室162に仕切るピストン18とを有する流体圧シリンダ160と、前記ピストン18の進退動作に伴って前記洗浄液供給路5を開閉する弁体181とを備えている。
前記ケーシング11の被密封流体領域A側端面の径方向略中央部には、静止密封環32と同心の環状の凹部14が凹設されている。また、ケーシング11には、凹部14を被密封流体領域A側から密閉する環状の密閉部材15が取り付けられており、この密閉部材15で密封された凹部14によって、ケーシング11内において静止密封環32と同心の環状の空間よりなるシリンダ16の内部空間Dが構成されている。また、密封部材15は、回転機器1のハウジング10の取付面101、ケーシング11の被密封流体領域A側端面、および環状凹部14の内周面に対しそれぞれOリング17によってシールされている。
また、ピストン18は、前記シリンダ16の内部空間Dに嵌装される円筒形状を呈している。このピストン18により区画されるシリンダ16の第1室161(図1および図2では右側)の半径方向外方側には、洗浄液供給路5の第1洗浄液流通路51の下流端が接続されている。また、第1室161の半径方向内方側には、洗浄液供給路5の第3洗浄液流通路53の上流端が接続されている。この第3洗浄液流通路53は、密封部材15の周方向所定間隔おきにそれぞれ半径方向に貫通して複数設けられている。そして、前記複数の第3洗浄液流通路53の下流端は、前記環状空間A1に対し洗浄液を噴射する噴射ポート531として構成されている。この洗浄液供給路5の第2洗浄液流通路52は、第1洗浄液流通路51の下流端と第3洗浄液流通路53の上流端との間に位置する第1室161によって構成されている。また、前記シリンダ16の第2室162(図1および図2では左側)には、ピストン18を進出させるための作動流体としての外部流体を流通させる外部流体通路61(作動流体通路)が連通している。この場合、外部流体としては、封液領域Bまたは大気領域Cに漏洩しても支障のない液体または気体が使用されている。また、外部流体通路61内を流通する外部流体は、回転機器1と別個に設置されたポンプPの稼動時に加圧される。
そして、ピストン18の第1室161側面には、そのピストン18の進出方向(図1および図2では右方向)に向かって延びる円筒形のピストンロッド180が凸設されている。また、ピストンロッド180の突出端面には、前記弁体181が取り付けられている。この弁体181は、複数の噴射ポート531に対応して設けられ、ピストン18と共にピストンロッド180が進出して密封部材15の開口面151(後述する)に当接した際に第3洗浄液流通路53の上流端を閉塞するようにしている。そして、第3洗浄液流通路53の上流端が開口する密封部材15の開口面151(シリンダ16の第1室161側面)は、回転軸2の軸線に対し略45度傾斜する円錐状の傾斜面に形成されており、前記弁体181も、前記密封部材15の開口面151に倣って傾斜する円錐状の傾斜面に形成されている。また、弁体181には、ゴムなどからなるパッキン182が取り付けられており、弁体181による第3洗浄液流通路53の上流端の閉塞を確実に行えるようにしている。
また、外部流体通路61からシリンダ16の第2室162に流入する外部流体の流体圧は、ポンプPの稼動時に外部流体が加圧されている状況下では、シリンダ16の第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも高く、ポンプPの稼動を停止して加圧を解除した際にはシリンダ16の第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも低くなる。このことから、シリンダ16の第2室162に流入する外部流体の流体圧と、シリンダ16の第1室161に流入する洗浄液の流体圧との差圧を利用することにより、ピストン18の進退動作が行われる。つまりポンプPの稼動時にはシリンダ16の第2室162に流入する外部流体の流体圧が第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも高いためにピストン18が進出する。これにより、弁体181が密封部材15の開口面151に当接して第3洗浄液流通路53の上流端を閉塞する閉塞位置(図1に示す位置)に移動される。一方、ポンプPの稼動を停止して外部流体の加圧を解除すると、シリンダ16の第2室162に流入する外部流体の流体圧が第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも低くなってピストン18が後退する。これにより、弁体181が密封部材15の開口面151から離間して第3洗浄液流通路53の上流端を開放する開放位置(図2に示す位置)に移動される。要するに、噴射ポート531からの洗浄液の噴射は、ポンプPの稼動を停止して外部流体に対する加圧が解除された状況下においてのみ行われる。
前記参考例において被密封流体領域Aと封液領域Bとをシールする第1軸封部3では、環状空間A1の周方向に沿って所定間隔毎に設けられた複数の噴射ポート531から、洗浄液が環状空間A1に対し周方向から満遍なく噴射され、密封端面311,321に堆積したスラリが円滑に洗浄されて除去される。さらに、この密封端面311,321付近のOリング12用の環状溝111に堆積したスラリも円滑に洗浄されて除去される。これにより、静止密封環32に対するOリング12の追従性が円滑に保たれるので、第1軸封部3のシール性を円滑に保つことができる。
このように、環状空間A1に噴射された洗浄液によって密封端面311,321やOリング12用の環状溝111に堆積したスラリが除去されることから、一定の周期毎、例えば回転機器1のバッジ毎または長期停止時などに回転機器1の分解作業が不要となり、メカニカルシールZのメンテナンスコストを抑えることができる。
また、シリンダ16の第2室162に流入する外部流体の流体圧が、第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも高いときに、ピストン18がピストンロッド180と共に進出してその先端の弁体181により第3洗浄液流通路53の上流端を閉塞する一方、シリンダ16の第1室161に流入する洗浄液の流体圧が、第2室162に流入する外部流体の流体圧よりも低くなると、ピストン18がピストンロッド180と共に後退してその先端の弁体181により第3洗浄液流通路53の上流端を開放するので、環状空間A1に対する洗浄液の供給と供給停止とを電磁制御弁等を用いることなく簡単に制御することができる。しかも、シリンダ16の第2室162に導入される外部流体が、回転機器1外のポンプPにより加圧されるので、回転機器1の稼働中および停止中に係わらずピストン18の進退動作を行え、いつでも洗浄することができる。
また、円筒形状の単一のピストン18に、ピストンロッド180を凸設し、ピストンロッド180の先端に弁体181を設けているので、複数の噴射ポート531からの洗浄液の噴射を単一のピストン18によって簡単かつ効率よく行うことができる。
次に、本発明に係る実施の形態を図3に基づいて説明する。
本発明に係る実施の形態では、シリンダ16の第2室162に流入する作動流体として、外部流体に代えて、回転機器1の内部で加圧されるスラリ流体を用いている。
すなわち、本実施の形態では、図3に示すように、シリンダ16の第2室162には、ピストン18を進出させるための作動流体としてのスラリ流体(被密封流体)を流通させるスラリ流体通路62(作動流体通路)が連通している。
また、スラリ流体通路62からシリンダ16の第2室162に流入するスラリ流体の流体圧は、回転機器1の稼動時に内部で加圧されたスラリ流体が被密封流体領域Aに供給されている状況下では、シリンダ16の第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも高く、回転機器1の稼動を停止して被密封流体領域Aからスラリ流体を排出した際にはシリンダ16の第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも自ずと低くなる。このことから、被密封流体領域Aからシリンダ16の第2室162に流入するスラリ流体の流体圧と、シリンダ16の第1室161に流入する洗浄液の流体圧との差圧を利用することにより、ピストン18の進退動作が行われる。つまり回転機器1の稼動時にはシリンダ16の第2室162に流入するスラリ流体の流体圧が第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも高いためにピストン18が進出する。一方、回転機器1の稼動を停止して被密封流体領域Aからスラリ流体を排出すると、シリンダ16の第2室162に流入するスラリ流体の流体圧が第1室161に流入する洗浄液の流体圧よりも低くなってピストン18が後退する。要するに、噴射ポート531からの洗浄液の噴射は、回転機器1の稼動を停止して被密封流体領域Aからスラリ流体が排出された状況下においてのみ行われる。この場合、スラリ流体通路62には、必要によりシリンダ16の第2室162へのスラリの浸入を防止する濾過器(図示せず)を介在する。
記実施の形態の場合、シリンダ16の第2室162に導入される作動流体が、回転機器1の内部で加圧されたスラリ流体によって賄えるので、第2室162への作動流体として新たな流体を加圧するポンプを不要にし、既存のスラリ流体の流体圧を利用した安価な開閉手段19を構成することができる。
また、環状空間A1に対する洗浄液の供給が回転機器1の稼動を停止してスラリ流体を被密封流体領域Aから排出した状況下でのみ行われるので、被密封流体領域Aでのスラリ流体と洗浄液との混合を回避することができる。
1 回転機器
11 ケーシング
16 シリンダ
160 流体圧シリンダ
161 第1室
162 第2室
18 ピストン
180 ピストンロッド
181 弁体
19 開閉手段
2 回転軸
31 回転密封環
311 密封端面(シール面)
32 静止密封環
321 密封端面(シール面)
5 洗浄液供給路
531 噴射ポート
61 外部流体通路(作動流体通路)
62 スラリ流体通路(作動流体通路)
A1 環状空間
D 内部空間
Z タブル型メカニカルシール(メカニカルシール)

Claims (3)

  1. ケーシングに取り付けられた静止密封環と、前記ケーシングを貫通する回転軸に一体回転可能に取り付けられる回転密封環とが互いに相対回転可能に摺接するシール面によって回転機器の内部の被密封流体をシールするメカニカルシールであって、
    前記ケーシングに設けられ、前記シール面の外周外方の環状空間に対し洗浄液を供給する洗浄液供給路と、
    前記洗浄液供給路を開閉する開閉手段とを備え
    前記開閉手段は、
    シリンダと、作動流体を導入する第1室および第2室に前記シリンダ内を仕切るピストンとを有する流体圧シリンダと、
    前記ピストンの進退動作に伴って前記洗浄液供給路を開閉する弁体とを備え、
    前記第1室が前記洗浄液供給路に連通し、
    前記第2室が前記ピストンを進出させるための作動流体を流通させる作動流体通路に連通し、
    前記ピストンが、前記洗浄液の流体圧と前記作動流体の流体圧との差圧によって進退動作するとともに、その進出に伴って前記洗浄液供給路を閉塞可能に前記弁体を取り付けたピストンロッドを備え、
    前記作動流体通路を流通する作動流体が、前記回転機器の内部で当該回転機器の稼働によって、前記洗浄液の流体圧よりも高い流体圧に加圧された被密封流体であることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 前記洗浄液供給路の下流端には、前記環状空間に対し洗浄液を噴射する噴射ポートが、前記環状空間の周方向に沿って所定間隔毎に設けられている請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 前記シリンダの内部空間は、前記ケーシング内において前記静止密封環と同心に設けられた環状の空間よりなるとともに、
    前記ピストンは、前記シリンダの内部空間に嵌装される円筒形状を呈しており、
    前記弁体は、前記複数の噴射ポートを開閉可能に設けられている請求項2に記載のメカニカルシール。
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