JP4864958B2 - 噴射器構成の故障を検出する方法及び装置 - Google Patents
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Description
れは以下の主要な3種類の短絡故障を検出する診断方法を記載している。
i)圧電式アクチュエータの端子間の短絡。別に「スタック端子」短絡とも呼ばれる。
ii)圧電式アクチュエータの正極端子から接地電位への短絡。正極端子はまた「高」端子とも呼ばれ、この種類の短絡は一般的に「高側から接地への」短絡と呼ばれる。
iii)圧電式アクチュエータの負極端子から接地電位への短絡。負極端子はまた「低」端子とも呼ばれ、この種類の短絡は一般的に「低側から接地への」短絡と呼ばれる。
。噴射器駆動回路30は、一対の圧電式噴射器12a、12bが接続されている噴射器列回路33を備える。図2においてそれぞれの噴射器12a、12bは噴射器列回路33と不可分の一部をなすように示されているが、実際には噴射器列回路33は噴射器12a、12bから離れており、それに電源リード線を経由して接続されているであろうことが理解されるべきである。
れ、第2と第3の抵抗器R2、R3はバイアス点PBと接地レールVGNDの間に直列で接続されている。第1、第2、第3の抵抗器R1、R2、R3はそれぞれ高いオーダの、通常数100キロオームのオーダの、既知の抵抗を有する。便宜上本明細書において、R1、R2、R3は、抵抗器および抵抗器R1、R2、R3の抵抗の両方を意味する。
噴射器12a、12bの高側から接地への短絡故障および低側から接地への短絡故障を検出するには、いわゆる「非選択電圧読取り」技術が使用できる。非選択電圧読取り技術は、バイアス点PBの電圧VBを噴射器12a、12bのどちらも選択されていない状態で、すなわち両方の噴射器選択スイッチSQ1、SQ2が開いた状態で決定することを伴う。両方の噴射器選択スイッチSQ1、SQ2が開いているときには、バイアス点PBの電圧VBpredは高レール電圧VHおよび抵抗バイアスネットワーク36中の抵抗器R1、R2、R3の値から下記の数式2に従って予測できる。
噴射器12aまたは12bのどちらも高側から接地への短絡がある場合は、この短絡は、抵抗バイアスネットワーク36中の抵抗器R2およびR3に並列で接続された抵抗器としてふるまう。高側から接地への短絡があるときに電圧VBがバイアス点PBで測定される場合は、測定された電圧は上記の数式2に従う予測電圧VBpredより低いであろう。しかし噴射器12a、12bの1つに低側から接地への短絡がある場合は、バイアス点PBで測定される電圧は数式2に従う予測電圧VBpredより高いであろうし、低側から接地への短絡に固有の抵抗に依存するであろう。したがってバイアス点PBの電圧を測定しそれを上記の数式2に従う予測電圧VBpredと比較することによって、噴射器列回路33の高側から接地への短絡故障および低側から接地への短絡故障を検出することができる。
た状態で決定することを伴う。すなわち噴射器選択スイッチSQ1またはSQ2の1つが閉じているときに、バイアス点PBで測定された電圧VBは選択された噴射器12aまたは12bの電圧と相関する。選択された噴射器12aまたは12bの電圧は、バイアス点PBの電圧VBから中間電圧レールVM(この例では55V)の電圧を差し引くことにより求めることができる。
EP07252534.8に記載されるような「電荷パルス」技術である。電荷パルス技
術は、充電スイッチQ1を短時間閉じることによって噴射器12aおよび12bに第1の「電荷パルス」を行うことと、充電スイッチQ1を開いて所定の時間を経過させることと、その後短時間再び充電スイッチQ1を閉じて噴射器12a、12bに第2の電荷パルスを行うことを含む。噴射器12a、12bのどちらかにスタック端子短絡がある場合は、第2の電荷パルスが行われる前の所定の時間の間にある程度放電する。したがって第2の電荷パルスが行われると、電流が充電回路内を流れて、放電した故障している噴射器12aまたは12bを再び充電する。
噴射器駆動回路は、圧電式噴射器を充電するため噴射器列回路を第1の電圧源に選択的に接続し、圧電式噴射器を放電するため噴射器列回路を第2の電圧源に選択的に接続するよう動作可能であり、第1の電圧源が第2の電圧源より高い電圧を有する。各高側分離スイッチは噴射器列回路のそれぞれの分岐中の圧電式噴射器と第1の電圧源の間に接続されている。
側分離スイッチを使用でき、これは費用上の利点である可能性がある。
に第2の電圧源とは圧電式噴射器を放電するように選択的に接続するよう動作可能であることが好ましく、第1の電圧源は第2の電圧源より電圧が高いようなされている。噴射器は、放電により噴射する噴射器であるのが好ましい。
絡がある場合は、バイアス点PBの電圧VB1は、数式2に従う予測電圧VBpredより低いだろう。逆に、噴射器12a、12bの一方または両方に低側から接地への短絡がある場合は、バイアス点PBの電圧VB1は、数式2に従う予測電圧VBpredより高いだろう。このために予測電圧VBpredの上と下にそれぞれ適切な電圧許容限度を設けることができる。
切り離して、第1の噴射器12aのさらなる充電と放電および第1の噴射器12aからのさらなる噴射をディスエーブルする。第1の噴射器12aが故障していると判明した場合は、第2の噴射器12bは故障していないと推定され、そのために第2の高側分離スイッチQHS2が再び閉じられて第2の噴射器12bを噴射器列回路33に再び接続し、第2の噴射器12bによる噴射が再びイネーブルされる。噴射器12aおよび12bの両方が故障しているというありそうもない場合には、第2の噴射器12bの故障が、第2の噴射器12bがイネーブルされた状態で、すなわちQHS2が閉じQHS1が開かれた状態で、噴射器列回路33に実施されるさらなる診断によって検出される。
るためにさらなる検査が実施される。高側分離スイッチQHS1、QHS2が初期状態で閉じている状態で、スタック端子短絡が噴射器12a、12bの一方にある際は電荷共有が噴射器12aと12bの間に発生する可能性があるために、本発明の背景として図2を参照して上に述べた選択電圧読取り技術は当初使用されない。そのかわりに、これも本発明の背景として図2を参照して上に述べた電荷パルス技術が、両方の高側分離スイッチQHS1、QHS2が閉じた状態で当初使用される。第2の電荷パルスを実施したときに電流が図3と4に電流検知抵抗器35として示される電流検知制御手段によって検出され、この電流が所定の閾レベルを超えた場合は、スタック端子短絡が噴射器列回路33の噴射器12a、12bの一方または両方にあることを示す。
器12a、12bの低側に位置していたためで、これはこれらのスイッチが開いている場合でも高側から接地への短絡は電気的に分離されず噴射器列回路33の故障していない噴射器12a、12bの正常な動作に支障を与える可能性があることを意味する。
12a 圧電式噴射器
12b 圧電式噴射器
14 制御システム
16 圧電式アクチュエータ
17 噴射器バルブニードル
18 バルブニードルシート
19 スタック
22 噴射器制御ユニット(ICU)
24 エンジン制御ユニット(ECU)
26 マイクロプロセッサ
28 メモリデバイス
30 噴射器駆動回路
30a 噴射器駆動回路
31 第1電源リード線
32 第2電源リード線
33 噴射器列回路
33a 並列分岐
33b 並列分岐
34 中間電流路
35 診断手段、電流検知制御手段、電流検知抵抗器
36 診断手段、抵抗バイアスネットワーク
C1 第1電圧源、第1エネルギー蓄積キャパシタ
C2 第2電圧源、第2エネルギー蓄積キャパシタ
D1 ダイオード
D2 ダイオード
L1 インダクタ
PB バイアス点
Q1 充電スイッチ
Q2 放電スイッチ
QHS1 高側分離スイッチ
QHS2 高側分離スイッチ
R1 第1抵抗器
R2 第2抵抗器
R3 第3抵抗器
SQ1 第1噴射器選択スイッチ
SQ2 第2噴射器選択スイッチ
VB バイアス電圧
VB1 バイアス電圧
VB2 バイアス電圧
VBpred 予想バイアス電圧
VGND 接地電圧レール
VH 高電圧レール
VM 中間電圧レール
VS 電圧源
Claims (17)
- 複数の圧電式噴射器(12a、12b)を備える噴射器構成の故障を検出する方法であって、
前記圧電式噴射器(12a、12b)は噴射器駆動回路(30a)に備えられた噴射器列回路(33)の並列分岐(33a、33b)に位置し、
前記噴射器列回路(33)の各分岐(33a、33b)は高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を各々含み、該高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)は、閉じているときは前記噴射器列回路(33)中の関連する圧電式噴射器(12a、12b)を通って電流が流れることを可能にし、開いているときは前記噴射器列回路(33)中の前記関連する圧電式噴射器(12a、12b)を通って電流が流れないように動作可能であり、該圧電式噴射器(12a、12b)で噴射が実行されるとき、前記高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)の各々は閉じたままであり、
前記方法は、
前記圧電式噴射器(12a、12b)のうち第1の圧電式噴射器を通って電流が流れることを可能にし、他の1つまたは複数の前記圧電式噴射器(12a、12b)を通って電流が流れないように前記高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を動作させるステップと、
前記第1の圧電式噴射器(12a、12b)の故障の有無を検出する診断を実行するステップと、
を含む方法。 - 前記第1の圧電式噴射器(12a、12b)において故障が決定された際に、前記第1の圧電式噴射器(12a、12b)を通って電流が流れないように前記関連する高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を動作させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 噴射器駆動回路(30a)中の高電圧レール(VH)と接地レール(VGND)との間の電位分割手段(36)のバイアス点(PB)におけるバイアス電圧(VB、VB1、VB2)を決定するステップと、前記バイアス電圧(VB、VB1、VB2)が予測バイアス電圧(VBpred)の所定の許容範囲内でない場合に前記第1の圧電式噴射器(12a、12b)について高側から接地への短絡または低側から接地への短絡故障の存在を決定するステップとをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記バイアス電圧(VB、VB1、VB2)が前記予測バイアス電圧(VBpred)より第1の所定の許容値を超えて低い際に高側から接地への短絡故障の存在を決定するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
- 前記バイアス電圧(VB、VB1、VB2)が前記予測バイアス電圧(VBpred)より第2の所定の許容値を超えて高い際に低側から接地への短絡故障の存在を決定するステップをさらに含む、請求項3または4に記載の方法。
- 前記第1の圧電式噴射器(12a、12b)の電圧を示す電圧(VS)を測定するステップと、前記測定された電圧(VS)を所定の閾電圧レベルと比較するステップと、前記測定された電圧(VS)が前記所定の閾電圧レベル未満である場合にスタック端子短絡故障の存在を決定するステップとをさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
- 前記動作させるステップが、前記第1の圧電式噴射器(12a、12b)を通って電流が流れることを可能にするように高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を閉じるステップを含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- 前記動作させるステップが、前記第1の圧電式噴射器(12a、12b)が位置する前記噴射器列回路(33)の分岐における高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を閉じたままにするように、少なくとも1つの高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を開くステップを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1の動作させるステップを実行する前に前記噴射器構成の故障の存在を決定するために、前記高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)の全てを閉じた状態で前記噴射器構成に対して初期診断を実施するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
- 故障している圧電式噴射器(12a、12b)の位置またはアドレスをメモリデバイス(28)に記録するステップをさらに含む、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
- 実行環境で実行されたときに請求項1から10のいずれかに記載の方法を実施するように動作可能な少なくとも1つのコンピュータプログラムソフトウェア部分を備える、コンピュータプログラム製品。
- 請求項11の前記または各コンピュータソフトウェア部分が格納されている、データ記憶媒体。
- 請求項12の前記データ記憶媒体を備える、マイクロコンピュータ。
- 複数の圧電式噴射器(12a、12b)を備える噴射器構成の故障を検出する装置であって、
前記圧電式噴射器(12a、12b)は噴射器駆動回路(30a)に備えられた噴射器列回路(33)の並列分岐(33a、33b)に位置し、
前記噴射器列回路(33)の各分岐(33a、33b)は高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を各々含み、該高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)は、閉じているときは前記噴射器列回路(33)中の関連する圧電式噴射器(12a、12b)を通って電流が流れることを可能にし、開いているときは前記噴射器列回路(33)中の前記関連する圧電式噴射器(12a、12b)を通って電流が流れないように動作可能であり、該圧電式噴射器(12a、12b)で噴射が実行されるとき、前記高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)の各々は閉じたままであり、
前記装置は、閉じられた高側分離スイッチ(QHS1、QHS2)を備える噴射器列回路(33)の分岐(33a、33b)に位置する第1の圧電式噴射器(12a、12b)の故障を決定する診断手段(35、36)をさらに備える装置。 - 前記噴射器駆動回路(30a)は、前記圧電式噴射器(12a、12b)を充電するため前記噴射器列回路(33)を第1の電圧源(C1)に選択的に接続し、前記圧電式噴射器(12a、12b)を放電するため前記噴射器列回路(33)を第2の電圧源(C2)に選択的に接続するよう動作可能であり、前記第1の電圧源(C1)が前記第2の電圧源(C2)より高い電圧を有する、請求項14に記載の装置。
- 前記圧電式噴射器(12a、12b)が放電により噴射する噴射器(12a、12b)である、請求項14または15に記載の装置。
- 前記噴射器列回路(33)が複数の噴射器選択スイッチ(SQ1、SQ2)をさらに備え、各噴射器選択スイッチ(SQ1、SQ2)が、それぞれの圧電式噴射器(12a、12b)に関連付けられ、かつ、前記圧電式噴射器(12a、12b)と前記第2の電圧源(C2)の間で前記噴射器列回路(33)のそれぞれの分岐(33a、33b)に接続されている、請求項15または16に記載の装置。
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