JP4863392B2 - タイヤ製造方法及び同製造装置 - Google Patents
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Description
図5は、この特許文献1に記載されたゴムの押出装置の断面図である。図中、スクリュー押出機110の先端にブレーカープレート115付きフィルター114を介してギヤーポンプ120が接続されている。
このゴムの押出装置では、ギヤーポンプ120の吐出側にダイヘッド124が接続されており、スクリュー押出機110は、供給されたゴム組成物Gをバレル112の内面との間の摩擦と外部からの加熱により可塑化してギヤーポンプ120の入口側空間に押出し、フィルター114は、ゴム組成物Gを摩擦と剪断により攪拌・可塑化しながら整流し、ギヤーポンプ120は、ホッパー113から投入されるゴム組成物Gを剪断と圧縮により更に攪拌・可塑化し、ダイヘッド124に対する押込み圧力を与え、ダイヘッド124から押し出すように構成されている。
また、エアやガスが封入された状態でグリーンタイヤを加硫して製品タイヤを形成すると、タイヤの中にエアやガスがそのまま残りタイヤ破壊(割れ)の核となり、壊れ易くなるという問題が生じる。
また、他の目的は、移送中のフィードゴムへのエアの混入を防止することである。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたタイヤ製造方法において、前記スクリュー押出機において、前記真空部に押し出されるゴム厚が、スクリュー径に対して、その0.05以上2.25未満であることを特徴とする。
請求項3の発明は、ホッパーと、該ホッパーに投入されたフィードゴムを移送するその吐出部に移送する第1及び第2のスクリュー部と、第1及び第2のスクリュー部間に設けた真空部とを有するスクリュー押出機と、真空部に設けたフィードゴムの脱気を行う脱気手段と、第1のスクリュー部でフィードゴムをフル充填状態で移送させるための流動規制手段と、脱気したフィードゴムを貼付用ゴム部材に成型して定量押し出す押出手段と、押し出した貼付用ゴム部材を貼り付ける被貼付体の支持手段と、からなり、前記第1のスクリュー部のスクリューのリードより、第2のスクリュー部のスクリューのリードが大であり、前記フィードゴムをスクリュー押出機内で脱気する前は、スクリュー押出機内をフル充填で第1の速度で移送し、脱気後においては、第1の速度よりも速い第2の速度で移送することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載されたタイヤ製造装置において、前記流動規制手段は、前記第1のスクリュー部の前記真空部に隣接する翼片間を連結して形成したダムであって、前記ダムの周りの前記翼片のそれぞれの前記ダムの流入側及び流出側となる周面に、フィードゴムが通過する複数の溝が形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3に記載されたタイヤ製造装置において、前記流動規制手段は、前記第1のスクリュー部のスクリューの翼片と前記真空部との間に設けたスクリュー軸の径大部であって、前記径大部の径が前記第1のスクリュー部のスクリューの翼片よりも小さいことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4又は5に記載されたタイヤ製造装置において、前記スクリュー押出機において、請求項4に記載された前記複数の溝又は請求項5に記載された前記径大部とスクリュー押出機のバレル内面との間を通して前記真空部に押し出されるゴム厚が、スクリュー径に対して、その0.05以上2.25未満であることを特徴とする。
図1は本発明のタイヤ製造装置の一実施形態の概略斜視図を示す。
本発明の実施形態に係るタイヤ製造装置は、貼付用ゴム部材であるリボンゴムRGの成型装置10と、レール4上を移動自在の基台5に回転自在に支持されて、基台5に設けたモータにより回転するとともに、基台5とともに回転軸線方向に移動することができる成型ドラム3とを備えている。
成型ドラム3は回転しながら軸方向へ移動して、前記リボンゴム押出機30から供給されるリボンゴムRGをグリーンカーカス2上に螺旋状に巻き付けてグリーンタイヤを成型する。
本実施形態のリボンゴム成型装置10は、脱気口28を備えたフィードゴム用のスクリュー式押出機(「脱気口付き押出機」という)20と、脱気口付き押出機20で製造されたフィードゴムFGからリボンゴムRGを成型するリボンゴム押出機30とからなっている。
第1のスクリュー部20aと第2のスクリュー部20bとの間には、第1のスクリュー部20aから吐出したフィードゴムを、第2のスクリュー部20bで巻き込んで、さらにそのスクリューヘッド部26まで移送するための中継部を兼ねた真空部23が設けられている。
ホッパー24から投入されたゴム組成物40は、第1のスクリュー部20aで混練されながら上記真空部23に移送され、フィードゴムFGから蒸発した水分や内部に取り込まれたエア、或いは混練中に発生したガスは、この真空部23のバレル22に設けられた脱気口28により図示しない真空部23で吸引されて排出され、フィードゴムFG内のエア等(ボイド)を低減することができる。
これに対し、脱気後はフィードゴムFGが脱気口28に流出する虞がないためフル充填でなくてもよいが、脱気後のフィードゴムFG内にエアが混入しないようにするためには、出来るだけ速くギヤポンプ35側に移送する必要がある。
上述のように、第2のスクリュー部20bのリードは第1のスクリュー部20aのそれよりも大きく、かつ第1のスクリュー部20aの翼片W1は、図3Bに拡大して示すように、真空部23に近接した翼片W11と翼片W12間には、両翼片W11とW12をスクリュー軸21に平行な連結片27で連結してフィードゴムを一旦堰き止めるダムが形成されている。また、図3Cに示すように、この連結片27を挟んで両翼片W11とW12のそれぞれ半周に亘って、つまり上記ダムを囲む両翼片W11とW12の周面の上記ダムへのフィードゴムFGの流入側となる半周と真空部23側への流出側となる半周には、第1のスクリュー部20aのスクリュー軸21にまで達する溝(又は切り込み)25が、それぞれ各翼片W11とW12の周面上に等間隔に複数個形成されている。
図3Cに示す第1の実施形態では、第1のスクリュー部20aから真空部23に押し出されるフィードゴムFGは前記切り込み25を通し、スパゲッティ状に押し出され、そのゴム厚は、スクリュー径に対し、0.05〜2.25%となるように調整されている。
その理由は、0.05以下では(バレル22内壁との間の隙間が小さすぎて)フィードゴムFGが流れなくなり、逆に2.25%以上では(バレル22内壁との間の隙間が大きすぎて)フィードゴムFG内にエアが入り、エアと共にフィードゴムFGが脱気口28に流れ出すからである。
この実施形態では、図4Aに示すように、第1の実施形態における翼片W11とそれに続く翼片W12を連結してダムを形成する連結片27の構成に代えて、第1のスクリュー部20aの翼片W1の径φ2よりも小径φ1でかつ翼片W1のスクリュー軸21に対すると同じ傾斜角で同スクリュー軸21の径大部42が形成されている。
この場合のフィードゴム厚も、上述のとおりスクリュー径に対し、0.05〜2.25%となるように調整されている。本実施形態では、径大部42の径φ1とバレル22の内面とのクリアランスGが少ないため、上記調整のための製作精度が要求されるが、上記クリアランスから押し出されるゴムの供給量は第1の実施形態におけるよりも多く、したがって、脱気後におけるフィードゴム量も多くなる利点がある。
導入されたフィードゴムFGは、上記ギヤポンプ35によりヘッド部33の口金34からリボンゴムRGとして成型されて押し出され、グリーン・カーカス上に螺旋状に巻回される。つまり、フィードゴムFGは、スクリュー式押出機20に直結したギヤポンプ35により加圧定容押出しされ、口金34から吐出してリボンゴムを形成し、グリーンカーカスの表面に直接積層される。
Claims (6)
- ホッパーにフィードゴムを供給する工程と、供給されたフィードゴムを真空部にフル充填状態で移送する工程と、真空部でフィードゴムを脱気する工程と、脱気したフィードゴムを押出成型のために移送する工程と、移送したフィードゴムを貼付用ゴム部材として押し出す工程と、押し出された貼付用ゴム部材を被貼付体に貼り付ける工程と、を有し、
前記フィードゴムをスクリュー押出機内で脱気する前は、スクリュー押出機内をフル充填で第1の速度で移送し、脱気後においては、第1の速度よりも速い第2の速度で移送することを特徴とするタイヤ製造方法。 - 請求項1に記載されたタイヤ製造方法において、
前記スクリュー押出機において、前記真空部に押し出されるゴム厚が、スクリュー径に対して、その0.05以上2.25未満であることを特徴とするタイヤ製造方法。 - ホッパーと、該ホッパーに投入されたフィードゴムを移送するその吐出部に移送する第1及び第2のスクリュー部と、第1及び第2のスクリュー部間に設けた真空部とを有するスクリュー押出機と、真空部に設けたフィードゴムの脱気を行う脱気手段と、第1のスクリュー部でフィードゴムをフル充填状態で移送させるための流動規制手段と、脱気したフィードゴムを貼付用ゴム部材に成型して定量押し出す押出手段と、押し出した貼付用ゴム部材を貼り付ける被貼付体の支持手段と、からなり、
前記第1のスクリュー部のスクリューのリードより、第2のスクリュー部のスクリューのリードが大であり、前記フィードゴムをスクリュー押出機内で脱気する前は、スクリュー押出機内をフル充填で第1の速度で移送し、脱気後においては、第1の速度よりも速い第2の速度で移送することを特徴とするタイヤ製造装置。 - 請求項3に記載されたタイヤ製造装置において、
前記流動規制手段は、前記第1のスクリュー部の前記真空部に隣接する翼片間を連結して形成したダムであって、前記ダムの周りの前記翼片のそれぞれの前記ダムの流入側及び流出側となる周面に、フィードゴムが通過する複数の溝が形成されていることを特徴とするタイヤ製造装置。 - 請求項3に記載されたタイヤ製造装置において、
前記流動規制手段は、前記第1のスクリュー部のスクリューの翼片と前記真空部との間に設けたスクリュー軸の径大部であって、前記径大部の径が前記第1のスクリュー部のスクリューの翼片よりも小さいことを特徴とするタイヤ製造装置。 - 請求項4又は5に記載されたタイヤ製造装置において、
前記スクリュー押出機において、請求項4に記載された前記複数の溝又は請求項5に記載された前記径大部とスクリュー押出機のバレル内面との間を通して前記真空部に押し出されるゴム厚が、スクリュー径に対して、その0.05以上2.25未満であることを特徴とするタイヤ製造装置。
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