JP4863121B2 - 画像特徴抽出装置および画像特徴抽出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像データから対象物の認識等に利用可能な新規な特徴データを抽出する画像特徴抽出装置および画像特徴抽出方法に関するものである。
画像に対する特徴抽出手法としては、画像ピクセル値の高次局所自己相関を用いた高次局所自己相関特徴手法の有効性が確かめられている。下記の特許文献1には、静止画像に対して高次局所自己相関特徴を抽出し、多変量解析手法を使用して対象の個数の推定を行う技術が開示されている。
特許第2834153号公報
例えば車載カメラによって撮影した画像から人や車両を検出、認識しようとした場合には、画像全体が常に移動しているために、固定カメラのようにフレーム間差分を取ることにより変化しない背景と移動物体とを分離することができない。従って各フレームの画像そのものから人や車両の有無を検出する必要がある。または、より一般の認識問題としては、個人認証のための顔認識などが挙げられ、ここでは人の顔画像を識別することにより個人を特定する必要がある。
前記した従来の高次局所自己相関特徴は積分特徴であるために、対象の位置ずれに強いという特長(位置不変性)をもっている。しかし、画像が2値の場合には有効に働く特徴抽出方法であるが、画像が多値のピクセル値を持つ場合には、そのピクセル値の単純な積和という形式から対象の画像情報が欠落してしまい、認識精度が低いという問題点があった。
本発明の目的は、上記したような従来例の問題点を解決し、画像データから対象物の認識等に広く利用可能な新規な特徴データを抽出することができる画像特徴抽出装置および画像特徴抽出方法を提供する点にある。
本発明の画像特徴抽出装置は、エッジ情報を用いた曲率に基づく新規な特徴データを抽出する。まず、画像の各画素において輝度の傾斜方向(基準方向からの角度:θ)・傾斜量(N)あるいは傾斜角度を算出し、これらの情報を用いてエッジベクトルを求める。次に、画像内の局所領域に限定した自己相関を考え、位置の自己相関に対応する画素組に対してさらにエッジベクトルの角度の相関を求める。ここでは、空間的な相関(画素組の相対的位置関係)とエッジベクトルの相関(角度の相関)という二つの相関を組み合わせて求めている。特徴量はこれらの相関値の領域全体での積分値となる。
本発明の画像特徴抽出装置は、画像データの各画素の輝度値から少なくとも輝度の傾斜方向を表すエッジベクトルを算出するエッジベクトル算出手段と、各エッジベクトルについて局所自己相関値を算出する局所自己相関手段と、各エッジベクトルについて算出された前記局所自己相関値を足し合わせる加算手段とを備えたことを主要な特徴とする。
また、前記した画像特徴抽出装置において、前記局所自己相関手段は、平行移動で重複しない、注目画素位置およびその近傍の画素位置を示す複数のマスクパターンを使用し、各マスクパターンで表される画素の組についてエッジベクトルの角度の相関を求める点にも特徴がある。
また、前記した画像特徴抽出装置において、前記エッジベクトルは、輝度の傾斜方向を示す角度情報がそれぞれ異なる角度を表す複数の量子化要素により量子化ベクトルとして表現され、前記エッジベクトルの角度の相関は、量子化ベクトルの量子化要素の各組み合わせに対してその量子化要素の値を掛け合わせることにより相関値を得るものである点にも特徴がある。また、前記した画像特徴抽出装置において、前記加算手段は前記エッジベクトルのノルム(傾斜量)により重みを付けて相関値を加算する点にも特徴がある。
また、前記した画像特徴抽出装置において、前記エッジベクトルは輝度の傾斜方向を示す角度情報に加えて傾斜量あるいは傾斜角度に対応する情報を含む3次元ベクトルとして表現され、さらに、それぞれ異なる角度を表す複数の量子化要素により3次元量子化ベクトルとして表現される点にも特徴がある。また、前記した画像特徴抽出装置において、輝度の傾斜量から逆正接関数を用いて前記3次元ベクトルのXY平面からの角度を算出して、前記3次元量子化ベクトルを求める点にも特徴がある。
また、前記した画像特徴抽出装置において、前記3次元ベクトルのXY平面からの角度の分布がサンプル集合で均一になるような係数を傾斜量にかけて前記逆正接関数を調節する点にも特徴がある。また、前記した画像特徴抽出装置において、前記エッジベクトル算出手段は注目画素を含む局所領域に所定の係数を有するフィルタをかけて傾斜方向の情報を抽出する点にも特徴がある。
本発明の画像特徴抽出方法は、画像データの各画素の輝度値から少なくとも輝度の傾斜方向を表すエッジベクトルを算出するステップ、各エッジベクトルについて局所自己相関値を算出するステップ、各エッジベクトルについて算出された局所自己相関値を足し合わせるステップを含むことを主要な特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)輝度の傾斜方向と位置の相関情報を求めており、これは対象の輪郭曲線の曲率情報を抽出していることになり、対象認識に必要な画像情報が効果的に抽出され、識別能力が高くなる。更に、輝度の傾斜角度を考慮した場合には、対象の輝度値からなる曲面の曲率を求めていることになり、識別能力はさらに高まる。
(2)対象物の切り出しを行わず(位置不変性)に複数の対象物を同時に認識可能(加法性)であるので、対象物がどこに何個あるかを予め認識する必要が無い。
(3)全体の特徴次元としては大きくなるが、各ピクセルにおいて計算する特徴要素数は非常に少ないため、特徴抽出のための計算量が少ない。また、計算量は対象物の個数に依らず一定である。従って、高速(実時間)処理が可能である。
以下の実施例においては、静止画用カメラで撮影した画像データをオフラインで処理する例について説明するが、本発明の特徴抽出、認識処理は、例えばビデオカメラで撮影した動画像の各フレームに対してリアルタイムに実行することも可能である。
図1は、本発明による画像特徴抽出装置の構成を示すブロック図である。カメラ10は対象となる画像を撮影し、ケーブルあるいはメモリカード等を介して画像ファイルをコンピュータ11に転送する。カメラ10はモノクロでもよいしカラーカメラであってもよい。コンピュータ11は例えば動画像を取り込むための汎用インターフェイス回路あるいはメモリカードリーダを備えた周知のパソコン(PC)であってもよい。本発明は、パソコンなどの周知の任意のコンピュータ11に後述する処理を実行するプログラムを作成、インストールして起動することにより実現される。
モニタ装置12はコンピュータ11の周知の出力装置であり認識結果、例えば対象の検出個数をオペレータに表示するために使用される。キーボード13およびマウス14は、オペレータが入力に使用する周知の入力装置である。なお、実施例においては、例えばカメラ10から入力された画像データを実時間で処理してもよいし、一旦保存してから読み出して処理してもよい。また、カメラ10は任意の通信網を介してコンピュータ11と接続されていてもよい。
図2は、本発明の画像特徴抽出装置における処理の内容を示すフローチャートである。S10においては、カメラ10あるいはハードディスク装置から画像データを読み込む。S11においては、画像データから後述する方法でエッジベクトル場を算出する。エッジベクトルは輝度の傾斜方向および傾斜量(傾斜角度)を表すデータからなるベクトルであり、後述するように2次元データによって表現したエッジベクトルの実施例と、3次元データによって表現したエッジベクトルの実施例を開示する。
S12においては、後述する方法でエッジベクトル場の局所自己相関値を算出する。画像内の局所領域に限定した自己相関を考え、位置の自己相関に対応する画素組に対して、更にエッジベクトルの角度の相関を求める。ここでは、空間的な相関(画素組の相対的位置関係)とエッジベクトルの相関(角度の相関)という二つの相関を組み合わせている。この相関値は輝度変化の曲率に相当するデータを含んでいる。
S13においては、局所自己相関値を画像全体で足し合わせて特徴データを得る。即ち、エッジベクトル場から、局所的な自己相関のヒストグラムを算出する。S14においては、抽出された特徴データに基づき、認識対象や目的に従って公知の重回帰分析や因子分析等の多変量解析手法を利用して画像認識処理を行う。
まず、エッジベクトルが2次元データで表現される実施例について説明する。図3は、本発明のエッジベクトル算出処理(S11、2次元の場合)の内容を示すフローチャートである。画像データ(画素の輝度値)をI(x,y)として表現すると、輝度の傾斜方向θ、傾斜量Nは次の数式1のように求められる。arctanは逆正接関数である。
Figure 0004863121
2次元エッジベクトルは数式2のように定義され、図6のように表される。
Figure 0004863121
傾斜方向θはベクトルの向き、傾斜量Nはベクトルのノルムにそれぞれ対応している。
S20においては、画像データから未処理の画素(注目画素)を1つ選択する。S21においては、注目画素を中心とする(含む)局所領域の画素値に対してエッジオペレータを乗算して加算し、X方向およびY方向の傾斜データを得る。この傾斜データは輝度のXあるいはY方向偏微分値に相当する。
図5は、エッジオペレータの例を示す説明図である。エッジオペレータは輝度の傾斜を求めるためのフィルタである。図5(a)に示すソベル(Sobel)フィルタはX方向およびY方向の輝度傾斜算出用にそれぞれ図示するような3×3画素分の係数を備えている。注目画素におけるX方向の輝度傾斜値は、X方向用フィルタの中央を注目画素に合わせ、注目画素を中心とする3×3の画素のそれぞれに対応する(同じ位置の)フィルタ係数を乗算して乗算結果を加算することにより得られる。
例えば注目画素周辺において輝度変化がなければフィルタ演算の出力は0であるが、図5において右に行くほど輝度が大きくなっていれば、フィルタ演算出力は正の値となり、右に行くほど輝度が小さくなっていれば負の値となる。算出値の大きさは輝度の傾斜が大きいほど大きくなる。Y方向についても同様に演算する。
図5(b)に示すロバーツ(Roberts)フィルタについては、求める傾斜方向が45°およびー45°である点、係数が2×2個であり、例えば左上の係数を注目画素に合わせる点が異なるが、ソベルフィルタと同様に傾斜を算出可能である。
S22においては、輝度の傾斜方向θおよび傾斜量Nを求める。これらは数式1に示したように、S21において求めたX方向傾斜データxおよびY方向傾斜データyから、θ=arctan(y/x)、N=√(x2+y2)として求められる。arctanは逆正接関数である。
求めた傾斜方向θおよび傾斜量Nは画素対応に保存する。ただし、ここでのarctanはx、yの符号によりθ=-π〜πの値をとる関数とする。つまり、傾斜方向(角度)は360度の向きをもつものとする。
S23においては、全画素について処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS20に移行するが、肯定の場合には処理を終了して次のステップに移行する。
次に、エッジベクトルが3次元データで表現される実施例について説明する。図7は、画像データを3次元で表現した場合の輝度曲面における法線ベクトルとエッジベクトルとの関係を示す説明図である。
3次元エッジベクトルは、水平方向の角度θ、垂直方向距離kN、水平方向距離1の点を向いた長さ1のベクトルであり、ΦはXY平面とエッジベクトルとの成す角度を表している。
一般に、画像データをX方向およびY方向に偏微分すると輝度値曲面(x,y,I(x,y))に対する法線ベクトルnは以下の数式3のようになる。
Figure 0004863121
輝度の最大傾斜方向(θ)は前記した数式1のように、法線ベクトルnのX方向およびY方向成分値から求められる。更に輝度の傾斜量Nは前記した数式1のように表せる。しかしここでは、輝度値I(x,y)をkによりスケーリングし、I’(x,y)=k* I(x,y)としている。kによるスケーリングの意義については後述する。これにより図7に示されている法線ベクトルn’、スケーリングされた傾斜量N’は以下の数式4のようになる。
Figure 0004863121
これにより、傾斜角度Φは数式5のように定義される。つまり、画像データのX方向およびY方向の偏微分値を基にθおよびφによって規定される(3次元の)エッジベクトルを求めることができる。
Figure 0004863121
図4は、本発明のエッジベクトル算出処理(S11、3次元)の内容を示すフローチャートである。S20〜S22の処理は前述した2次元の処理(図3)と同一である。
S24においては、傾斜量Nに係数kをかける。係数kは、3次元エッジベクトルのXY平面からの角度φの分布を一様にするように輝度値のスケールを調整する係数であり、サンプル画像データ等を使用して後述する方法により予め求めておく。S25においては、kNから角度Φを求める。求めたエッジベクトルの角度Φは画素対応に保存する。
角度Φの分布を一様にするように係数kで輝度値をスケーリングする理由は以下の通りである。数式1に示されるように傾斜量Nの大きさは画素の輝度値Iの表現(例えば桁数)に依存しており、また輝度表現は任意のスケーリングに設定可能である。従って、例えば傾斜量Nの平均値が大きすぎると、Φは大きな値の領域に集中してしまうし、逆に傾斜量Nの平均値が小さすぎると、Φは小さな値の領域に集中してしまう。
そうすると、傾斜量Nの違いに基づく画像特徴がΦによってうまく表現されずに特徴情報が欠落してしまい、そのままでは識別精度が向上しない可能性がある。そこで、Φの分布が一様になるような係数kを乗算することにより、得られる特徴データが画像の特徴をより高精度に表現したものとなる。
発明者は、角度Φを以下のように求める方法を発明した。角度Φは傾斜量Nの関数であるが、傾斜量Nの情報を欠落せずに引き継ぐために、前述の通りΦの分布はなるべく偏らずに一様である方が望ましい。ここで、確率分布関数で写像すると、変換後の分布は一様分布になるという逆関数法が知られている。従って、Φ=P(N)(P(N)はNの確率分布関数)とすれば、Φは一様分布となる。
Φは上に示した数式5で定義され、発明者はP(N)をここでの逆正接関数(arctan)で近似することにより、Φが一様分布に近くなり、特徴抽出精度が向上することを発見した。
係数kは、XY平面からの角度φの分布を一様にするための係数であり、逆正接関数arctan(kN)が分布関数P(N)を最もよく近似するように設定される。ここではサンプル画像データ等を使用して以下に示す方法により予めkを求めておく。まず、例えば複数枚の学習用画像データから前述したように、それぞれの画素に対応する傾斜量Nを求め、ヒストグラムを生成して確率分布関数P(N)を得る。係数k(およびl)は、分布関数P(N)に基づき、以下に示す数式6のように求める。
Figure 0004863121
即ち、損失関数Lを数式6のように定義し、この損失関数Lを最小化するk(およびl)を求める。損失関数Lをkで偏微分した偏導関数Lk=0は陽には解けない。そこで、公知の山下り法(最急降下法)を用いて数式6に示すような更新式による演算を繰り返してkを求める。αは正の小さな値の学習係数である。k、lの初期値はそれぞれk=1、l=2/πとする。この時、lは数式6に示すように陽に求められる。損失関数Lの値が変化しなくなったら処理を終了し、この時のkを出力する。
図4に戻って、S26においては、全画素について処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS20に移行するが、肯定の場合には処理を終了して次のステップに移行する。
図10は、局所自己相関値算出処理(S12)の内容を示すフローチャートである。S30においては、全てのエッジベクトルの角度を量子化角度ベクトルに変換する。
図8は、2次元エッジベクトルの場合の量子化の例を示す説明図である。2次元エッジベクトルの場合には、例えば図8に示すように、平面上の8方向に均等角度に配置された基準ベクトルA〜Hを使用してエッジベクトルの角度θを量子化する。図8(a)に示した表現は、エッジベクトルf(x,y)の角度θに最も近い基準ベクトルに対応する要素のみを1(図8ではB)、他を0とする最近傍量子化例である。図8(b)に示した表現は、エッジベクトルf(x,y)の角度θを挟む両側の基準ベクトルと対応する要素値をθと基準ベクトルとの角度差(tおよび1−t)に比例した値とした線形補間表現例である。
図9は、3次元エッジベクトルの場合の量子化の例を示す説明図である。3次元エッジベクトルの場合には、半球面上にほぼ均一に分布する複数の基準ベクトルを使用してエッジベクトルの角度θおよびΦを量子化する。図9の例では、例えば、半球面上にほぼ均一に分布する17方向の基準ベクトルA〜Qを使用してエッジベクトルの角度θおよびΦを量子化する。
基準ベクトルA〜Hは半球の底面近傍において、底面と平行な平面と半球が交わる円を等角に8等分した点を指すベクトル、基準ベクトルQは半球の頂点を指すベクトル、基準ベクトルI〜Pは、半球上でA〜HとQを結ぶそれぞれの円弧の中点を指すベクトルとしてもよい。
図9(a)に示した表現は、ベクトルf(x,y)の角度θ、Φに最も近い基準ベクトルと対応する要素のみを1(図8ではK)、他を0とする最近傍量子化例である。図9(b)に示した表現は、ベクトルf(x,y)の角度θ、Φを囲む4個の基準ベクトルと対応する要素値をθと基準ベクトルとの角度差(tおよび1−t)、Φと基準ベクトルとの角度差(uおよび1−u)に比例した値とした線形補間表現例である。なお、要素ベクトルの個数や配置は任意に変更可能である。
S31においては、未処理のマスクパターンを選択する。図11は、マスクパターンを示す説明図である。自己相関を取るためのマスクパターンは、注目画素のみの0次の相関を表すマスクパターンが1個、注目画素と周囲の1つの画素からなる1次の相関を表すマスクパターンが4個の計5個ある。なお、1次のマスクパターンは全部で8種類考えられる。しかし、例えば中央の注目画素と左側の画素の組み合わせは、注目画素を1つ左に移動させると図11下段左端のパターンと同一の組み合わせとなる。従って注目画素を任意の方向に移動させることによって重複するマスクパターンは1つを残して重複排除する。また、ここでは1次の相関までを考えているが、2次以上(3点関係以上)の相関も全く同様に定義することが可能である。
S32においては、未処理の画素を選択する。S33においては、相関値として、マスクパターンに基づき、量子化角度ベクトルのベクトル要素間の全ての組み合わせに対する積を求める。即ち、例えば2つのn次元量子化角度ベクトルをa=[a_1 ... a_n], b=[b_1 ... b_n]とすると、相関値の要素は、C(i,j)=a_i×b_jとなり、n×n通りの組み合わせがある。
エッジベクトルが2次元の場合、0次のマスクパターンの場合には相関値は量子化ベクトルそのものである。実施例においては、図8に示すように量子化ベクトルの次元は8であるので、0次の相関の次元は8となる。また、1次のマスクパターンの場合には8×8=64次元となる。
エッジベクトルが3次元の場合、0次のマスクパターンの場合には相関値は量子化ベクトルそのものである。実施例においては、図9に示すように量子化ベクトルの次元は17であるので、0次の相関の次元は17となる。また、1次のマスクパターンの場合には17×17=289次元となる。式で表すと、以下の数式7となる。なお、fは量子化エッジベクトル、Wは相関値(ベクトル)である。また、演算子「××」は、上記したように、それぞれの量子化エッジベクトルの任意の要素間の積を要素とする相関値ベクトルを生成する演算子である。
Figure 0004863121
S34においては、算出した相関値を画素対応に保存する。S35においては、全画素について処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS32に移行するが、肯定の場合にはS36に移行する。S36においては、全マスクパターンについて処理が完了したか否かが判定され、判定結果が否定の場合にはS31に移行するが、肯定の場合には処理を終了する。
全てのマスクパターンについて処理が完了した場合、エッジベクトルが2次元の場合には全ての相関値を合わせた特徴データの次元は、8+8×8×4=264次元となる。またエッジベクトルが3次元の場合には全ての相関値を合わせた特徴データの次元は、17+17×17×4=1173次元となる。
図12は、相関値積算処理(S13)の内容Aを示すフローチャートである。S40においては、全ての相関値を264次元(2次元エッジベクトルの場合)あるいは1173次元(3次元エッジベクトルの場合)の各要素毎に重み1で足し合わせる。式で示すと以下に示す数式8となる。
Figure 0004863121
図13は、相関値積算処理(S13)の内容Bを示すフローチャートである。S41においては、全ての相関値を264次元の各要素毎に2次元エッジベクトルのノルム(傾斜量)Nにより重み付けして足し合わせる。重み付けの方法は、例えばマスクパターンにより相関をとった2つの画素対応のノルムの最小値を重みとして乗算する方式でもよい。式で示すと以下に示す数式9となる。また、ノルムの最大値を乗算する方式、2つのノルムの積を乗算する方式、上記したいずれかの重みの対数を取って乗算する方式等が考えられる。
Figure 0004863121
以上のような処理によって、多次元の特徴データが得られる。なお、実施例としては、エッジベクトルの表現として2次元あるいは3次元のいずれかを採用可能であり、2次元の場合にはS40とS41のいずれかの処理を選択可能であるが、3次元の場合には、すでに傾斜量Nの情報が角度Φに反映されているので、S41を選択する必要は無い。
以上、実施例について説明したが、本発明には以下のような変形例も考えられる。実施例においては、画像(対象物)の回転については考慮していないが、抽出した高次元の特徴データの内、画像を回転したときに重複するデータを全て加算することにより、回転不変(対象がどの方向を向いていても同じ特徴データが得られる)の特徴データが得られる。
本発明による画像特徴抽出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の画像特徴抽出装置における処理の内容を示すフローチャートである。 本発明のエッジベクトル算出処理(2次元)の内容を示すフローチャートである。 本発明のエッジベクトル算出処理(3次元)の内容を示すフローチャートである。 エッジオペレータの例を示す説明図である。 エッジベクトルに関する説明図である。 3次元空間におけるΦの意味を説明した説明図である。 2次元エッジベクトルの場合の量子化の例を示す説明図である。 3次元エッジベクトルの場合の量子化の例を示す説明図である。 局所自己相関値算出処理の内容を示すフローチャートである。 マスクパターンを示す説明図である。 相関値積算処理(S13)の内容Aを示すフローチャートである。 相関値積算処理(S13)の内容Bを示すフローチャートである。
符号の説明
10…カメラ
11…コンピュータ
12…モニタ装置
13…キーボード
14…マウス

Claims (7)

  1. 画像データの各画素の輝度値から、輝度の傾斜方向を示す角度情報がそれぞれ異なる角度を表す複数の量子化要素により表現される量子化ベクトルであるエッジベクトルを算出するエッジベクトル算出手段と、
    平行移動で重複しない、注目画素位置およびその近傍の画素位置を示す複数のマスクパターンを使用し、各マスクパターンで表される画素の組についてエッジベクトルの角度の相関を求めることにより、各エッジベクトルについて局所自己相関値を算出するものであり、前記エッジベクトルの角度の相関は、量子化ベクトルの量子化要素の各組み合わせに対してその量子化要素の値を掛け合わせることにより相関値を得るものである局所自己相関手段と、
    各エッジベクトルについて算出された前記局所自己相関値を足し合わせる加算手段とを備えたことを特徴とする画像特徴抽出装置。
  2. 前記加算手段は輝度の傾斜量あるいは傾斜角度により重みを付けて相関値を加算することを特徴とする請求項1に記載の画像特徴抽出装置。
  3. 前記エッジベクトルは輝度の傾斜方向を示す角度情報に加えて傾斜量あるいは傾斜角度に対応する情報を含む3次元ベクトルとして表現され、さらに、それぞれ異なる角度を表す複数の量子化要素により3次元量子化ベクトルとして表現されることを特徴とする請求項に記載の画像特徴抽出装置。
  4. 輝度の傾斜量から逆正接関数を用いて前記3次元エッジベクトルのXY平面からの角度を算出して、前記3次元量子化ベクトルを求めることを特徴とする請求項3に記載の画像特徴抽出装置。
  5. 前記3次元ベクトルのXY平面からの角度の分布がサンプル集合で均一になるような係数を傾斜量にかけて前記逆正接関数を調節することを特徴とする請求項に記載の画像特徴抽出装置。
  6. 前記エッジベクトル算出手段は注目画素を含む局所領域に所定の係数を有するフィルタをかけて傾斜方向及び傾斜量の情報を抽出することを特徴とする請求項に記載の画像特徴抽出装置。
  7. 画像データの各画素の輝度値から、輝度の傾斜方向を示す角度情報がそれぞれ異なる角度を表す複数の量子化要素により表現される量子化ベクトルであるエッジベクトルを算出するステップ、
    平行移動で重複しない、注目画素位置およびその近傍の画素位置を示す複数のマスクパターンを使用し、各マスクパターンで表される画素の組についてエッジベクトルの角度の相関を求めることにより、各エッジベクトルについて局所自己相関値を算出するステップであり、前記エッジベクトルの角度の相関は、量子化ベクトルの量子化要素の各組み合わせに対してその量子化要素の値を掛け合わせることにより相関値を得るものであるステップ、
    各エッジベクトルについて算出された前記局所自己相関値を足し合わせるステップを含むことを特徴とする画像特徴抽出方法。
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