JP4863069B2 - データ送信スケジューリング方法およびそれを用いたセンサネットワークシステム - Google Patents

データ送信スケジューリング方法およびそれを用いたセンサネットワークシステム Download PDF

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Description

本発明は、定期情報収集型アプリケーションを実行するセンサネットワークにおける各センサノードのアイドル時間の消費電力を低減するデータ送信スケジューリング方法およびそれを用いたセンサネットワークシステムに関する。
近年注目されているセンサネットワークは、センシング機能を有するセンサノードを無線通信によってネットワーク化したものである。各センサノードは通常バッテリで動作する。センサネットワークは、多数のセンサノードが分散配置されることから、各センサノードのバッテリ交換の回数を削減し、システム全体の可用時間の長期化を図ることが、センサネットワークの実用化に向けての技術課題となっている。
かかるシステム全体の可用時間の長期化に対する問題点として、アイドルリスニングと衝突による再送が挙げられる。
アイドルリスニングの問題とは、実際にデータ通信していない期間に消費電力の大きいRF(Radio Frequency)回路が起動して無駄な消費電力が発生するという問題である。各センサノードはノード自身がセンシングしたデータを送信するだけでなく、基地局から遠く離れたセンサノードのセンシングデータを中継するため、常に受信できるようにRF回路を起動しておく必要があるというものである。
また、衝突による再送の問題とは、データ送信中に干渉などによるエラーが発生した場合に、データを最初から再送する必要があるという問題である。また、データ通信帯域を確保するためにセンサノード間でRTS/CTS(Request To Send/Clear To Send)交換を必要とするが、RTSが衝突した場合にもRTSを再送するオーバーヘッドが発生する。なお、RTS/CTSは、無線LANの標準規格IEEE802.11に規定されているものである。
センサネットワークのアプリケーションの一つで、定期的に各センサノードでセンシングしたデータ(例えば、気候や気温など)を基地局へ収集するというような定期情報集型アプリケーションでは、一度構成されたネットワークツリーを再利用し複数回にわたってデータを収集することが想定される。このような場合、はじめにデータ送信のタイミングを記憶し、スケジューリングすることによりセンサノードにおけるアイドルリスニングの時間を減らすことが可能である。
この定期情報集型アプリケーションに対応したデータ収集システムとして、Power Scheduling(PS)方式のデータ収集システムが知られている(非特許文献1)。PS方式とは、送受信する期間をスケジューリングし、送受信以外の期間はRF回路をOFF状態にすることにより、低消費電力化を実現するものである。
以下に、PS方式について詳しく説明する。PS方式では、セットアップステップと転送ステップの二つのフェイズが存在する。
先ず、セットアップステップでは、RTS/CTS交換によって通信帯域を確保しデータを送受信する。その際に送受信したセンサノードは、データを正しく通信できたときの送受信の開始時刻を自ノードのメモリにリストとして記憶する。このときリストに記憶する開始時刻とはRTSを送り始めた時刻である。
図1に、ソースノードが基地局へデータをマルチホップさせる場合に、各ノードが保持しているリストの様子を示す。このリストの各要素の左側のアルファベット(T,R)は送信(T)または受信(R)を示し、また右側の記号は通信開始時刻を示している。例えば、リストの要素にT,tT0とある場合、データの収集開始時刻からtT0秒後に送信(Transmit)するということを意味している。
次に、転送ステップでは、各データ収集期間のはじめに全てのセンサノードのRF回路をOFF状態にする。ここで、RF回路をOFF状態にすることをスリープ状態と称する。送信予定のセンサノードは、セットアップステップで記憶したリストの送信時刻直前にRF回路をON状態にし、RTS/CTS交換することなくすぐにデータを送信する。送信ノードは送信が完了すると直ちにスリープ状態となる。また受信予定のノードも送信する場合と同様に、セットアップステップで記憶した受信時刻直前にRF回路をON状態にし、受信が完了するとスリープ状態となる。
以上説明したように、このPS方式ではデータ送受信時以外の無駄なアイドルリスニングを削減して、各センサノードは常にスリープとなることで、システム可用時間の向上を実現しているのである。
M. L. Sichitiu, "Cross-Layer Scheduling for Power Efficiency in Wireless Sensor Networks," Proc. IEEE INFOCOM 2004, March 2004.
しかし、上述したPS方式は、以下の述べるような問題がある。
第1の問題は、PS方式のシステムは精度の高い時刻同期を行う必要があるという実装上の問題で、仮に外界からの干渉や同期のずれによってデータ送信に失敗した場合、他のデータ送信と衝突する可能性があるというものである。
また第2の問題は、各センサノードは他のセンサノードの通信スケジュールを記憶しておらず、ノイズ等の理由で送信エラーが発生した場合、エラーとなった送信データを再送することはできないという信頼性の問題がある。再送することはできない理由は、PS方式が時間管理されているため、またイベントの遅れやイベント発生間隔の変化に柔軟に対応できないことに起因する。
さらに第3の問題は、PS方式は各センサノードにおいてデータを個別に送信しているため、中継ノードでデータ集約(圧縮)することはできず、システムの可用時間の向上が十分でないという問題がある。同時に、データ集約するためにはセンサノードよりバッテリが多く、基地局と同じ役割をもつ特別なノードが必要となるといった問題もある。
上記のPS方式の問題点に鑑み、本発明は、他のデータ送信と衝突する可能性を削減し、またエラーとなった送信データを再送でき、イベントの遅れやイベント発生間隔の変化に柔軟に対応できるもので、各センサノードにおいてデータ集約可能で、システムの可用時間の向上を実現し得るデータ送信スケジューリング方法およびそれを用いたセンサネットワークシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、定期情報収集型アプリケーションに対応したセンサネットワークシステムにおける各センサノードのデータ送信スケジューリング方法であって、各センサノードが自ノードの送受信イベントに加えて周辺の他ノードの送受信イベントを学習するセットアップステップと、周囲の送受信イベントの進行をトレースし、自ノードの送信タイミングを決定し、データ集約してデータを送信する転送ステップからなり、
前記セットアップステップが、RF回路をON状態にするステップと、自ノードのデータ送受信および周辺の他ノードのデータ送受信に関して、正常に通信が行われた場合に各データ送受信のイベントを時系列リストとして記憶するステップと、前記時系列リストに同一の送信元ノードと送信先ノードのイベントが存在した場合に、前記時系列リストから該イベントを削除し、前記時系列リストの最後にイベントとして記憶するステップとを備え、
前記転送ステップが、データ収集開始時にRF回路をOFF状態にするステップと、前記時系列リストに基づいて、データ受信のイベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ受信を行い、受信完了後すぐにRF回路をOFFにするステップと、前記時系列リストの最後に記憶されているデータ送信のイベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ集約してデータ送信を行い、送信完了後すぐにRF回路をOFFにするステップとを備える構成されたことを特徴とするデータ送信スケジューリング方法である。
上記構成により、他のデータ送信と衝突する可能性を削減し、またエラーとなった送信データを再送でき、イベントの遅れやイベント発生間隔の変化に柔軟に対応できるもので、各センサノードにおいてデータ集約可能で、システムの可用時間の向上を実現することができる。
また本発明は、上記発明のデータ送信スケジューリング方法のセットアップステップおよび転送ステップにおけるデータ送受信の前に、RTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)交換を用いて帯域を確保するステップを更に備える構成されたことを特徴とする。
上記RTS/CTS交換を用いて帯域を確保するステップを備える構成により、エラーとなった送信データを再送でき、イベントの遅れやイベント発生間隔の変化に柔軟に対応できる。
RTS/CTS交換するメディアアクセス制御方式であれば、例えばIEEE802.11準拠のネットワークなど様々なネットワークシステムに対して、本発明のデータ送信スケジューリング方式が適用できる。
また本発明は、上記発明のデータ送信スケジューリング方法のセットアップステップにおいて、各センサノードは、周期的にRF回路をON状態にするステップと、データ送信する際は周期長のプリアンブル信号データを送信するステップとを更に備える構成されたことを特徴とする。
各センサノードは、周期的にRF回路をON状態にすることで、より低消費電力化を実現できる。
また本発明は、上記発明のデータ送信スケジューリング方法の転送ステップにおけるデータ集約が、ヘッダ集約であることが好ましい。
ヘッダ集約して1回データ送信を行うことで、低消費電力化を図り、システムの可用時間の向上を図るのである。
なお、本発明のデータ送信スケジューリング方法の転送ステップにおけるデータ集約は、何らかの圧縮アルゴリズムを適用してデータ集約することも可能である。
また本発明は、上記発明のデータ送信スケジューリング方法の転送ステップのデータ送信において、前記時系列リストに記憶されたデータ送信イベント時刻になっても時系列リストにあるデータ受信イベント全てが完了していない場合に、所定時間経過後にデータ集約してデータ送信することを特徴とする。
本発明のデータ送信スケジューリング方法では、送信エラー時に再送するため、時系列リストにあるデータ受信イベント全てが完了していない場合においても、一定時間待機してデータ送信することにしたものである。
また本発明は、定期情報収集型アプリケーションに対応したセンサネットワークシステムにおける各センサノードにおいて、
RF回路と、前記RF回路のON/OFF制御手段と、データ送受信のイベントを記憶する手段と、受信データをデータ集約して送信する手段とを備え、
前記データ送受信のイベントを記憶する手段は、自ノードのデータ送受信および周辺の他ノードのデータ送受信に関して、正常に通信が行われた場合に各データ送受信のイベントを時系列リストとして記憶し、
前記時系列リストに同一の送信元ノードと送信先ノードのイベントが存在した場合に、前記時系列リストから該イベントを削除し、前記時系列リストの最後にイベントとして記憶するものであり、
前記RF回路のON/OFF制御手段は、
前記時系列リストに基づいてデータ受信イベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ受信完了後すぐにRF回路をOFFにし、また、
前記時系列リストに基づいてデータ送信イベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ送信完了後すぐにRF回路をOFFにするものであることを特徴とするセンサネットワークシステムである。
上記発明のセンサネットワークシステムにおいて、RTS/CTS交換手段を更に備え、前記データ送受信の前に、RTS/CTS交換を用いて帯域を確保することが好適である。
エラーとなった送信データを再送でき、イベントの遅れやイベント発生間隔の変化に柔軟に対応できるからである。
本発明のデータ送信スケジューリング方法およびそれを用いたセンサネットワークシステムによれば、他のデータ送信と衝突する可能性を削減し、またエラーとなった送信データを再送でき、イベントの遅れやイベント発生間隔の変化に柔軟に対応できるもので、各センサノードにおいてデータ集約可能で、システムの可用時間の向上を実現することができる。
以下、本発明のデータ送信スケジューリング方法およびそれを用いたセンサネットワークシステムの実施例について、図面を参照しながら、セットアップステップと転送ステップに分けて詳細に説明していく。なお、以下の実施例に特に限定されるものではない。
1)セットアップステップ
本発明のデータ送信スケジューリング方法では、例えば、Directed Diffusion を簡略化したTiny Diffusionに沿ってデータを収集する。Tiny Diffusionは、interestと呼ばれるパケットをネットワーク全体にフラッディングし、各ノードはinterestパケットに対応したデータを基地局に向けて送信する。
なお、経路決定方法については、基地局への経路(各センサノードから見れば次ホップ)が決定できるものであればよく、経路決定アルゴリズムを自由に選定し本発明のデータ送信スケジューリング方法に用いることが可能である。本発明のデータ送信スケジューリング方法は、特にTiny Diffusionに限定されるものではない。その実施例としてTiny Diffusionを適用するものである。
以下に本発明のデータ送信スケジューリング方法での手順を説明する。
1)まず基地局がデータ収集の間隔と転送ステップでのデータ収集回数を報せるためのinterest パケットをネットワーク全体にフラッディングする。
ここで、interestパケットは基地局から送信ノードまでの最小ホップ数の情報を有する。1つ目のinterestパケットを受信したノードは、自身のホップ数情報をinterestパケットのホップ数+1の値に更新し、周辺ノードへフォワードする。そして2つ目以降のinterestパケットを受信したノードは、自分の記憶しているホップ数がinterestパケットのホップ数+1よりも大きい場合、自身のホップ数を更新し周辺ノードへフォワードする。このとき、受信ノードは最小ホップのinterestパケットを送信したノードのアドレスを記憶しておく。また最小のホップ数が更新されない場合は、そのinterestパケットはフォワードされない。
2)次にinterestパケットを受信したセンサノードは、interestパケットのフォワードが終わると自ノードより基地局に近いノードにセンシングしたデータを送信する。
ここで自ノードより基地局に近いノードとは、先ほど記憶した最小ホップで届いたinterestパケットの送信ノード中で一番早くinterestパケットの届いたノードとする。また自ノードより基地局から遠くにあるノードからのデータを中継する場合にも、自分のセンシングしたデータの送信先と同じノードへ送る。
本発明のデータ送信スケジューリング方法では、データを送受信する際に用いるメディアアクセス制御方法としてLPL(Low Power Listening)方式を用いる。LPL方式は図2に示すように周期的にRF回路を起動し、起動している短い期間だけキャリアを検知する方式である。キャリアを検知した場合はデータを受信できる状態となり、検知しなかった場合はすぐにスリープ状態となる。LPL方式はRF回路の起動時間が短いので消費電力が小さいのである。LPL方式の場合、センサノードが送信したい場合は、周期の長さのプリアンブルを送り、目的ノードを含む周辺ノード全て、データを受信できる状態にする。
しかし従来のLPL方式では、プリアンブル送信後すぐにデータを送信し始めるため、隠れ端末による衝突やオーバーヒアリングの問題を回避することが困難であった。
そこで本発明のデータ送信スケジューリング方法は、帯域を確保するために、従来のLPL方式にRTS/CTS交換の機能を加えたものを用いている。RTS/CTSを受信した周辺ノードは、RTS/CTSに含まれている時間分だけスリープ状態となる。これによりオーバーヒアリングの問題を回避することができ、消費電力も削減される。図3にLPL方式にRTS/CTS交換機能を加えた場合のデータ送受信の動作タイミングチャーチを示す。
本発明のデータ送信スケジューリング方法では、RTS/CTS交換を利用して送信のタイミングを決定している。受信したRTS/CTS交換の種類・送信開始時刻・送信ノード及び受信ノードのアドレスと自ノードのデータ送信開始時刻を時間順に時系列リストに保持する。また新たに要素を時系列リストに追加する際に既に同じ要素がある場合、保存してある要素を削除し新たな要素を時系列リストの最後に加える。これは後述する転送ステップにおいて、自ノードより基地局から遠くにあるノードのデータを集約して次のノードへ送るためである。またデータ送信後はスリープとなるため、それ以降の要素は時系列リストから削除される。
図4は、3個のノードの場合の各ノードが持つ時系列リストの例を示している。時系列リストの各要素の一番左にあるアルファベットはRTSの受信,CTSの受信,データ送信,データ受信を示している。各要素の左から2番目と3番目にある数字はそれぞれパケットの送信ノードIDと受信ノードIDを示し、一番右の数字はそのパケットの送信または受信を開始した時刻を示している。
例えば時系列リストの要素が「R−2−3−15」のときは、2番ノードが3番ノードに対しデータ収集開始から15秒後にRTSパケットを送信したということを示している。この時系列リストは次のセットアップステップまで保持し続ける。
図4に示される3個のノードの時系列リストについて、以下に説明する。
先ず、図4の左上に示される1番ノードから図4の右の3番ノードに対して、データが送信される。これにより1番ノードの時系列リストには、「S−1−3−tT0」(1番ノードが3番ノードに対しデータ収集開始からtT0秒後にデータ送信したこと)が記憶される。これと同時に、3番ノードの時系列リストには、「E−1−3−tR0」(3番ノードが1番ノードからtR0秒後にデータ受信したこと)が記憶される。また、周辺ノードの2番ノードの時系列リストには、「C−1−3−tT0」(1番ノードが3番ノードに対しデータ収集開始からtT0秒後にデータ送信したというCTSパケットを受信したこと)が記憶される。
同様に、データ収集開始からtT1秒後、tT2秒後、tT3秒後、tT4秒後と、RTS/CTSパケットのやりとり、若しくはデータ送受信が行われ、各ノードの時系列リストに記憶されている。セットアップステップでは、各ノードの時系列リストにおいて、同一の送信元ノードと送信先ノードのイベントが存在した場合は、時系列リストから該イベントを削除し、時系列リストの最後にイベントとして記憶するように編集する。
2)転送ステップ
次に、転送ステップについて説明する。転送ステップでは、セットアップステップで構成された時系列リストに基づいて各ノードが送信する。まず時系列リストの先頭に自ノードの送信があるノードがデータ送信を行う。データ通信の際に、送受信ノードがRTS/CTS交換するので、RTS/CTSを受信した周辺ノードは自分のリストを更新する。 そして更新された時系列リストの次の要素が自ノードの送信である場合、受信したRTS/CTSによるスリープの後すぐに自データの送信準備(RTS/CTS交換)を開始する。
データ送信が終了したノードは、次のデータ収集開始時までスリープ状態となる。このようにセットアップステップでデータを送信できた順番にデータを送信することで、衝突を抑制され円滑にデータを収集することができることになる。
また干渉や衝突などでRTS/CTSが受信できなかった場合は、時系列リストが更新されないためにいつまでもデータを送信できないといった問題が生じる。そこで、時系列リストで記憶している自分のデータを送信できた時間になってもリストが更新されない場合で、かつ、中継する全てのデータがそろっている場合は、すぐにデータを送信することにする。
またセットアップステップで送信した時刻になっても中継する予定のデータがそろっていない場合は、一定時間待機した後、データが全てそろっていなくてもそれまでのデータを集約し送信することにする。データがそろっていない状態で送信したノードは、さらに一定時間待ち、それでもデータが届かない場合はスリープ状態となる。
PS方式ではRTS/CTS交換せずすぐにデータを送っているために、衝突回避する手段がなく再送はできないのに対し、本発明のデータ送信スケジューリング方法では、PS方式と異なり転送ステップでもRTS/CTS交換しているために、データの衝突回避が可能なため再送することができる。
以下の実施例では、本発明のデータ送信スケジューリング方法についてシミュレータを用いて評価したものについて説明する。
本発明のデータ送信スケジューリング方法についてシミュレータを用いて検証した。モデルの条件を下記表1に示す。なお、基地局はデータを10回収集するごとにinterest パケットをフラッディングし経路を再構成するものとする。
図5に、本発明のデータ送信スケジューリング方法(図中ではProposal schedulingと表記),PS方法,スケジューリングなしの場合における時間ごとの稼動ノード数を示す。ここで、パケットのペイロードサイズは16bytesである。図5からは、PS方式が、本発明のデータ送信スケジューリング方法を上回っている時間があることが確認できる。しかし、通常基地局周りのセンサノードが先にバッテリ切れとなることを考慮すると、最初のノードがバッテリ切れを起こすまでの時間以降は基地局にデータはほぼ届かないと考えられる。そこで本評価でのライフタイムは、最初のノードがバッテリ切れを起こすまでの時間とする。すなわち、本発明のデータ送信スケジューリング方法の場合は、図5中に矢印で示す時間となる。
本発明のデータ送信スケジューリング方法のライフタイム(図5中に矢印で示す時間)は、スケジューリングなしに対して約3.5倍,PS方式に対しては約2.2倍長いことが確認できる。この一番の要因として、パケットのペイロードサイズ(16bytes)に対してヘッダサイズ(32bytes)が大きくパケットの集約による消費エネルギーの削減効果が大きいためと考えられる。またスケジューリングにより送信終了後すぐにRF回路の電源をOFF状態にできることもその要因の一つであると考えられる。しかしLPL方式では、常にRF回路の電源をON・OFFする間欠動作しているため、スケジューリングしていない場合でもアイドル時間のほとんどはスリープ状態になっている。そのため送信終了後すぐにRF回路の電源をOFF状態にする効果はデータ集約による効果ほどはないと考えられる。
次に、ペイロードサイズを変化させた場合の結果を図6に示す。図6から、ペイロードサイズが小さいほど、本発明のデータ送信スケジューリング方法の効果が大きいことが確認できる。またペイロードサイズが大きくなるにつれ、本発明のデータ送信スケジューリング方法とPS方式との差はなくなっていることが確認できる。これはペイロードサイズが大きくなるにつれ、ヘッダ集約の効果が小さくなるからである。
しかしセンサネットワークでは、実際のセンシングしたデータのサイズは小さく、ペイロードサイズとヘッダサイズはほとんど変わらないことが多いことが想定されるため、本発明のデータ送信スケジューリング方法は有用であるといえる。
以上のように本発明のデータ送信スケジューリング方法は、従来のPS方式との比較から、送信タイミングを制御することにより、センサネットワークシステムのライフタイム向上できることが理解できる。また、スケジューリングにデータ集約を加えることにより、従来のPS方式に比べ最大で約2倍のシステム時間向上が得られることが確認でき、本発明のデータ送信スケジューリング方法の有用性が示された。
本発明のデータ送信スケジューリング方法およびそれを用いたセンサネットワークシステムによれば、センサネットワークシステム全体の可用時間向上(低電力化)が図ることができ、センサノードの数が膨大な数に及ぶようなシステムや、広大な敷地や立ち入りの困難な場所にセンサノードを設置し使用するシステムへの利用が可能となる。
ソースノードが基地局へデータをマルチホップさせる場合に、各ノードが保持しているリストの様子を示す。 LPL方式におけるデータ送受信の動作タイミングチャートを示す。 LPL方式にRTS/CTS交換機能を加えた場合のデータ送受信の動作タイミングチャーチを示す。 3個のノードの場合の各ノードが持つ時系列リストの例を示している。 本発明のデータ送信スケジューリング方法,PS方式, スケジューリングなしの場合における時間の経過に伴う稼動ノード数を示すグラフ図。 本発明のデータ送信スケジューリング方法,PS方式, スケジューリングなしの場合におけるペイロードサイズを変化させた場合のネットワークのライフタイムを示すグラフ図。 本発明のデータ送信スケジューリング方法,PS方式におけるデータ収集率を示すグラフ図。
符号の説明
Wake 起動期間(Wake-up Duration)

Claims (7)

  1. 定期情報収集型アプリケーションに対応したセンサネットワークシステムにおける各センサノードのデータ送信スケジューリング方法であって、各センサノードが自ノードの送受信イベントに加えて周辺の他ノードの送受信イベントを学習するセットアップステップと、周囲の送受信イベントの進行をトレースし、自ノードの送信タイミングを決定し、データ集約してデータを送信する転送ステップからなり、
    前記セットアップステップが、
    RF回路をON状態にするステップと;
    自ノードのデータ送受信および周辺の他ノードのデータ送受信に関して、正常に通信が行われた場合に各データ送受信のイベントを時系列リストとして記憶するステップと;
    前記時系列リストに同一の送信元ノードと送信先ノードのイベントが存在した場合に、前記時系列リストから該イベントを削除し、前記時系列リストの最後にイベントとして記憶するステップと;
    を備え、
    前記転送ステップが、
    データ収集開始時にRF回路をOFF状態にするステップと;
    前記時系列リストに基づいて、データ受信のイベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ受信を行い、受信完了後すぐにRF回路をOFFにするステップと;
    前記時系列リストの最後に記憶されているデータ送信のイベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ集約してデータ送信を行い、送信完了後すぐにRF回路をOFFにするステップと;
    を備えたことを特徴とするデータ送信スケジューリング方法。
  2. 前記セットアップステップおよび転送ステップにおけるデータ送受信の前に、RTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)交換を用いて帯域を確保するステップを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信スケジューリング方法。
  3. 前記セットアップステップにおいて、各センサノードは、周期的にRF回路をON状態にするステップと、データ送信する際は周期長のプリアンブル信号データを送信するステップとを更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ送信スケジューリング方法。
  4. 前記転送ステップにおけるデータ集約が、ヘッダ集約であることを特徴とする請求項1に記載のデータ送信スケジューリング方法。
  5. 前記転送ステップのデータ送信において、前記時系列リストに記憶されたデータ送信イベント時刻になっても時系列リストにあるデータ受信イベント全てが完了していない場合に、所定時間経過後にデータ集約してデータ送信することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信スケジューリング方法。
  6. 定期情報収集型アプリケーションに対応したセンサネットワークシステムにおける各センサノードにおいて、
    RF回路と、前記RF回路のON/OFF制御手段と、データ送受信のイベントを記憶する手段と、受信データをデータ集約して送信する手段とを備え、
    前記データ送受信のイベントを記憶する手段は、自ノードのデータ送受信および周辺の他ノードのデータ送受信に関して、正常に通信が行われた場合に各データ送受信のイベントを時系列リストとして記憶し、
    前記時系列リストに同一の送信元ノードと送信先ノードのイベントが存在した場合に、前記時系列リストから該イベントを削除し、前記時系列リストの最後にイベントとして記憶するものであり、
    前記RF回路のON/OFF制御手段は、
    前記時系列リストに基づいてデータ受信イベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ受信完了後すぐにRF回路をOFFにし、また、
    前記時系列リストに基づいてデータ送信イベント時刻直前にRF回路をON状態にし、データ送信完了後すぐにRF回路をOFFにするものであることを特徴とするセンサネットワークシステム。
  7. RTS/CTS交換手段を更に備え、前記データ送受信の前に、RTS/CTS交換を用いて帯域を確保することを特徴とする請求項6に記載のセンサネットワークシステム。
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