JP4862273B2 - 移送装置 - Google Patents

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Description

この発明は、軸方向送り装置であるボールねじ装置を含んで構成され、クリーンルーム等の清浄空間内で好ましく使用できる移送装置の改良に関する。
クリーンルーム内で使用する移送装置として、図8〜14に示す様な構造のものが考えられている。この移送装置は、直方体状のハウジング1と、ボールねじ装置2と、移送用部材3と、直線案内手段であるスライダ装置4と、それぞれが塞ぎ手段である1対のシールベルト装置5、5と、駆動手段である電動モータ6とを備える。
上記ハウジング1は、上記ボールねじ装置2を収納した、このハウジング1の長さ方向(図8、12、13、14の左右方向)に長い主空間7と、この主空間7の下方の幅方向(図9〜10の左右方向)中央部に、この主空間7と並列(一般的には平行)に設けられた副空間8と、これら主空間7及び副空間8の長さ方向(図8、12、13、14の左右方向)片側(同各図の左側)に設けられた、上記電動モータ6を収納したモータ収納空間9とを備える。又、上記主空間7と上記副空間8とを仕切る仕切り板部10の長さ方向両端寄り部分で、それぞれ後述するボールナット15の可動範囲Sから長さ方向両側に外れた部分に、それぞれが上記主空間7と上記副空間8とを互いに連通させる連通路である、1対の連通孔11、11を形成している。又、上記主空間7と、この主空間7の上方に存在する外部空間との間を仕切る天板部12の幅方向両端部に、それぞれ上記主空間7の長さ方向に長い1対の長孔13、13を設けている。
又、上記ボールねじ装置2は、ボールねじ軸14と、ボールナット15と、複数個のボール(図示せず)と、循環チューブ(図示せず)とから成る。このうちのボールねじ軸14は、外周面の軸方向中間部に雄ボールねじ溝16を形成している。この様なボールねじ軸14は、上記主空間7の長さ方向に配設した状態で、一端部(図8、12、13、14の右端部)を上記ハウジング1に対し、玉軸受17により回転自在に支持すると共に、他端部(図8、12、13、14の左端部)を、上記主空間7内に突出させた上記電動モータ6の出力軸18に連結している。そして、この状態で、上記電動モータ6により、上記ボールねじ軸14を両方向に回転駆動自在としている。又、上記ボールナット15は、内周面に雌ボールねじ溝(図示せず)を形成すると共に、径方向内側に上記ボールねじ軸14を挿通している。又、上記複数個のボールは、上記雄ボールねじ溝16と上記雌ボールねじ溝との間に形成された螺旋状空間内に転動自在に設けている。又、上記循環チューブは、上記ボールねじ軸14を上記ボールナット15に対して回転させる事に伴い上記螺旋状空間内を移動する上記各ボールを循環させるものであり、上記ボールナット15の内部若しくは外面に設けている。そして、この様な構成を採用する事により、上記ボールねじ軸14を上記ボールナット15に対して両方向に回転させる事に基づき、このボールナット15を上記ボールねじ軸14に沿って両方向に移動させられる様にしている。
又、前記移送用部材3は、全体を矩形板状に構成すると共に、上面の幅方向両端部分に、それぞれ全長に亙り、1対の突出部19、19を設けている。この様な移送用部材3は、下面の中央部を上記ボールナット15に結合固定した状態で、上記1対の突出部19、19の先端部を、それぞれ上記1対の長孔13、13を通じて外部空間に突出させている。この状態で上記各突出部19、19は、上記移送用部材3が上記ボールナット15と共に、上記ボールねじ軸14の軸方向に移動する事に伴い、上記各長孔13、13の内側を、これら各長孔13、13の長さ方向に移動自在である。
又、前記スライダ装置4は、それぞれが直線状に形成された1対のガイドレール20、20と、それぞれが断面コ字形に形成された1対のスライダ21、21とから成る。このうちの1対のガイドレール20、20は、それぞれ上記主空間7の長さ方向に亙り、この主空間7の底面の幅方向両端寄り部分に固定している。又、上記1対のスライダ21、21は、それぞれ上記移送用部材3の底面の幅方向両端部に固定すると共に、上記各ガイドレール20、20の上半部に、これら各ガイドレール20、20に沿った移動のみ自在に係合させている。そして、この様な構成を採用する事により、上記ボールナット15及び上記移送用部材3が、上記主空間7の軸方向にのみ移動する事を許容し、且つ、上記ボールねじ軸14を中心に回転する事を防止している。
尚、図示の例の場合、上記主空間7の長さ方向両端部の幅方向中央部で、それぞれ上記移送用部材3の移動方向(図8、12、13、14の左右方向)両端面と対向する部分には、ゴム等の弾性材製の緩衝ブロック22、22を固定している。そして、図12及び図14に示す様に、上記移送用部材3を上記主空間7の長さ方向両側に移動させ切った際に、この移送用部材3の移動方向両端面を、上記各緩衝ブロック22、22に接触させる様にしている。従って、図示の例の場合、上記主空間7の長さ方向に関する上記移送用部材3の可動範囲は、上記両緩衝ブロック22、22同士の間に挟まれた範囲となる。又、同じく上記ボールナット15の可動範囲Sは、上記移送用部材3の可動範囲に応じた範囲となる。
又、前記1対のシールベルト装置5、5は、前記ハウジング1の内側の幅方向両端部で、このハウジング1の長さ方向に関して上記主空間7及び副空間8に対応する部分に設けている。この様な1対のシールベルト装置5、5はそれぞれ、当該部分の四隅に1個ずつ、合計4個のプーリ23、23を枢支すると共に、これら4個のプーリ23、23にシールベルト24を外接させる状態で掛け渡し、更にこのシールベルト24の両端部を上記移送用部材3の移動方向両端部に結合する(このシールベルト24の可動ループを構成する)事により構成している。そして、この状態で、上記シールベルト24の一部(上記移送用部材3の移動方向両端部とこの移送用部材3の移動方向両側に存在する1対のプーリ23、23との間に存在する部分)を、それぞれ上記ハウジング1の内面のうち上記各長孔13、13の幅方向両側部分に摺接させる事により、これら各長孔13、13のうちで、上記各突出部19、19が存在する部分以外の部分を塞いでいる。そして、この様な構成を採用する事により、上記ハウジング1内で発生した塵芥(例えば、前記ボールねじ軸14と上記ボールナット15との間部分で生じた金属摩耗粉)が、上記各長孔13、13を通じて外部空間に排出されるのを防止している。
上述の様に構成する移送装置をクリーンルーム内で使用する際には、この移送装置をこのクリーンルーム内に設置すると共に、このクリーンルーム(外部空間)内に突出させた、上記各突出部19、19の先端面(上面)に、被移送物を取り付ける。そして、この状態で、前記電動モータ6により上記ボールねじ軸14を回転させる事により、上記ボールナット15及び上記移送用部材3及び上記被移送物を、上記ボールねじ軸14の軸方向に関する所望の位置に移動させる。
ところで、上述した移送装置の場合、上記主空間7の内側には、上記ボールナット15及び上記移送用部材3及び1対のスライダ21、21が、上記主空間7の横断面(長さ方向と直交する方向の断面)の過半部分を塞ぐ状態で設けられている。この為、上記各部材15、3、21は、上記主空間7の内側でピストンの働きをする。即ち、この主空間7の内側で上記各部材15、3、21が、この主空間7の長さ方向に移動すると、この主空間7内の圧力が、これら各部材15、3、21の移動方向前方で上昇し、移動方向後方で低下する傾向となる。この様な圧力差が生じる結果、例えば図8→図12(図13→図14)に示す様に、上記各部材15、3、21が上記主空間7の右方向(左方向)に移動する場合には、図8(図13)に矢印で示す様に、上記主空間7のうち上記各部材15、3、21の右側(左側)に存在する空気が、前記仕切り板部10の右端(左端)寄り部分に形成した連通孔11を通じて、上記副空間8内に排出される。又、これと共に、この副空間8内の空気が、上記仕切り板部10の左端(右端)寄り部分に形成した連通孔11を通じて、上記主空間7のうち上記各部材15、3の左側(右側)の空間内に引き込まれる。この様に、上述した移送装置の場合には、使用時に上記主空間7と上記副空間8との間で上記各連通孔11、11を通じて空気のやり取りを行なう事により、上記主空間7のうち上記各部材15、3、21の移動方向前方に存在する空間内の圧力が過度に上昇する事を防止している。
ところが、上述した移送装置の様に、上記主空間7と上記副空間8との間の圧力差のみを利用して、これら両空間7、8同士の間で上記各連通孔11、11を通じて空気のやり取りを行なうだけでは、上記主空間7の内側で上記各部材15、3、21を、この主空間7の長さ方向に高速度で移動させる場合に、これら各部材15、3、21の移動方向前方に存在する空気を、上記連通孔11を通じて上記副空間8内に迅速に排出する事ができなくなる可能性がある。そして、この様に迅速に排出できなくなった場合には、上記主空間7のうち上記各部材15、3、21の移動方向前方に存在する空間内の圧力が過度に上昇し、この空間内の空気が前記異物と共に、上記ハウジング1内に存在する微小隙間を通じて上記クリーンルームに漏れ出す可能性がある為、好ましくない。
一方、本発明に関連する先行技術として、特許文献1には、移送装置を構成するハウジング内の空気を吸引ポンプで吸引する事により、使用時にこのハウジング内の圧力が過度に上昇するのを防止する発明が記載されている。但し、この発明の場合には、上記吸引ポンプを設ける必要がある分、製造コスト、運転コスト、設置スペースがそれぞれ嵩む。又、特許文献2には、副空間の内側に、主空間の内側のボールナットと逆方向に同速度で移動するピストン板(従動キャリア)を設けて、上記主空間内の空気を上記副空間内に引き込み易くする事により、この主空間内の圧力が過度に上昇するのを防止する発明が記載されている。但し、この発明の場合、上記引き込みの効率を十分に確保する為には、上記副空間の横断面積を上記主空間の横断面積よりも大きくする必要がある為、小型化の要請がある場合には、採用しにくい。
又、一般的に、上述した様な移送装置を含む各種機械装置に組み込まれるボールねじ装置の場合には、運転時に、ボールねじ軸とボールナットとの螺合部(複数個のボールの設置部)で摩擦熱が発生し、当該部分の温度が上昇する。この温度上昇は、当該設置部を潤滑するグリースを劣化させる原因となる。この為、この温度上昇を抑えられる構造を実現する事が望まれる。特に、上記ボールねじ装置を上記移送装置に組み込む場合には、上記温度上昇を抑えるのと同時に、上述した様な移送装置に関する不都合を解消できる構造を実現する事が望まれる。
特開平8−290384号公報 特開平9−303518号公報
本発明は、上述した様な事情に鑑み、大幅な大型化を伴う事なく主空間及び副空間の内側の圧力が過度に上昇するのを防止できると同時に、ボールねじ軸とボールナットとの螺合部の温度上昇を抑えられる移送装置とを実現すべく発明したものである。
本発明の移送装置は、ボールねじ装置と、ハウジングと、移送用部材と、直線案内手段と、塞ぎ手段と、駆動手段と、ファンと、ガイドカバーとを備える。
このうちのボールねじ装置は、外周面に雄ボールねじ溝を有するボールねじ軸と、内周面に雌ボールねじ溝を有するボールナットと、これら雄ボールねじ溝と雌ボールねじ溝との間に形成された螺旋状空間内に転動自在に設けられた複数個のボールとを備える。又、上記ボールねじ軸を上記ボールナットに対して回転させる事に伴い上記螺旋状空間内を移動する上記各ボールを循環させる、循環チューブ等の循環手段も備える。
又、上記ハウジングは、上記ボールねじ装置を収納した、このボールねじ装置の軸方向に長い主空間と、この主空間の長さ方向と直交する方向に関してこの主空間と隣り合う位置に、この主空間と並列に設けられた副空間と、これら主空間及び副空間の長さ方向両端で、上記ボールねじ装置を構成するボールナットの移動範囲から外れた部分に設けられた、上記主空間と上記副空間とを互いに連通する、少なくとも1対の連通路と、この主空間の長さ方向と直交する方向に関してこの主空間と隣り合う位置で上記ボールねじ装置の周方向に関して上記副空間から外れた部分に存在する外部空間と上記主空間とを互いに連通する状態で設けられた、上記ボールねじ装置の軸方向に長い長孔とを備えたものである。
又、上記移送用部材は、上記ボールナットに固定した状態で、その一部を上記長孔を通じて上記外部空間に露出させており、且つ、上記ボールナットが軸方向に移動する事に伴い、上記長孔の内側をこの長孔の長さ方向に移動するものである。
又、上記直線案内手段は、上記ボールナット及び移送用部材が、上記ボールねじ装置の軸方向に移動する事を許容し、且つ、このボールねじ装置を構成するボールねじ軸を中心として回転する事を防止するものである。
又、上記塞ぎ手段は、上記長孔のうちで上記移送用部材が存在する部分に応じ、この長孔のうちでこの移送用部材が存在する部分以外の部分を塞ぐものである。
又、上記駆動手段は、上記ボールねじ装置を構成するボールねじ軸を両方向に回転駆動するものである。
又、上記ファンは、自身の中心軸を中心として回転する事に基づき、上記ボールねじ軸の回転に伴う上記ボールナットの移動方向に一致する、軸方向の気流を発生させるものであって、上記ボールねじ軸の端部で上記ボールナットの移動範囲から外れた部分に、このボールねじ軸と同心に固定している。
更に、上記ガイドカバーは、上記ボールナットが上記ファンに向け移動する際にこのファンが発生する気流をこのファンに近い連通路に案内する為、このファンの周囲に設けたもので、内周面をこのファンの外周縁に近接対向させたU字板部と、このU字板部の一端開口を塞ぐ平板部とを備え、全体を行き止まりのトンネル形としている。そして、これらU字板部及び平板部の端縁を、それぞれ上記ハウジング内に存在して上記主空間と上記副空間とを仕切る仕切り板部のうち、この主空間側の側面に、上記平板部を上記ボールナットと反対側に位置させて上記連通路を覆う状態で支持固定している。
上述の様に構成する本発明の移送装置の場合には、ボールねじ軸と共にファンが回転して、このファンが発生した気流(風)を、ボールナットに吹き付ける。この為、このボールナットと上記ボールねじ軸との螺合部を冷却できる。特に、本発明の場合、上記ボールねじ軸の回転速度が大きくなる事に伴い、上記螺合部で発生する摩擦熱が多くなった場合には、これと同時に上記ファンの回転速度も大きくなり、このファンが発生する気流の勢いも大きくなる。この為、上記ボールねじ軸の回転速度が大きくなった場合でも、上記螺合部を十分に冷却できる。従って、本発明の移送装置に組み込んだボールねじ装置の場合には、上記螺合部を潤滑するグリースが早期に劣化する事を防止できる。
更に、本発明の移送装置の場合には、上記各ボールの設置部に関して、上述した冷却効果を得られると同時に、主空間の内側でボールナット及び移送用部材が、上記ボールねじ装置の軸方向に移動する際に、この主空間と副空間との間に生じる圧力差に加えて、上記ファンが発生する気流により、上記主空間のうち上記ボールナット及び移送用部材の移動方向前方に存在する空間内の空気を、連通路を通じて、上記副空間内に強制的に排出できる。特に、本発明の移送装置の場合、上記ボールねじ軸の回転速度が大きくなる事に伴い、上記ボールナット及び移送用部材の移動速度が大きくなると同時に上記ファンの回転速度も大きくなり、このファンが発生する気流の勢いも大きくなる。この為、上記ボールナット及び移送用部材の移動速度が大きくなった場合でも、上記主空間のうちこれらボールナット及び移送用部材の移動方向前方に存在する空間内の空気を、上記連通路を通じて、上記副空間内に迅速に排出できる。従って、本発明の移送装置の場合には、上記主空間のうち上記ボールナット及び移送用部材の移動方向前方に存在する空間内の圧力が過度に上昇する事を防止できる。この結果、この空間内の空気が、この空間内に存在する塵芥と共に、ハウジング内に存在する微小隙間を通じてクリーンルーム等の外部空間に漏れ出す事を有効に防止できる。
尚、本発明の移送装置の場合には、上述の様な効果を得る為の手段として、ボールねじ軸の端部にファンを固定する手段を採用している。この為、全体が大幅に大型化したり、製造コストが大幅に上昇する事を防止できると共に、運転コストを、前述した従来構造の場合と実質的に等しくできる。
又、本発明に移送装置の場合には、前記ファンの周囲に、ボールナットが当該ファンに向け移動する際に当該ファンが発生する気流を当該ファンに近い連通路に案内するガイドカバーを設けているので、主空間のうちボールナット及び移送用部材の移動方向前方に存在する空間内の空気を、連通路を通じて副空間内に、効率良く排出できる。
本発明の移送装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、ファン及びガイドカバーをボールねじ軸の両端部に設ける。
この様な構成を採用すれば、ファンをボールねじ軸の片端部にのみ設ける場合に比べて、螺合部の冷却効果をより十分に得られる。又、主空間のうちボールナット及び移送用部材の移動方向前方に存在する空間内の空気を、連通路を通じて副空間内に、より効率良く排出できる。
図1〜7は、請求項1に対応する、本発明の実施例を示している。尚、本実施例の特徴は、ボールねじ軸14の一端(図1、5、6、7の右端)側部分の構造を工夫した点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図8〜14に示した従来構造の場合と同様である為、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合、上記ボールねじ軸14の一端寄り部分で、このボールねじ軸14の軸方向に関してボールナット15の可動範囲Sと一方(図1、5、6、7の右方)の連通孔11との間部分に、プロペラ状のファン25を、上記ボールねじ軸14と同心に固定している。このファン25は、自身の中心軸を中心として回転する事に基づき、軸方向の空気流(風)を発生させる軸流ファンである。本実施例の場合には、このファン25が発生する空気流の向きと、上記ボールナット15の移動の向きとが互いに一致する様に、上記ボールねじ軸14の一端部に上記ファン25を固定した状態での、このファン25を構成する複数枚の翼板の傾斜方向を規制している。
又、上記ファン25及び上記一方の連通孔11の周囲には、ガイドカバー26を設置している。このガイドカバー26は、断面L字形で全体を行き止まりのトンネル形としたもので、その内周面を上記ファン25の外周縁に近接対向させたU字板部27と、このU字板部27の一端(図1、5、6、7の右端)開口を塞ぐ平板部28とを備える。そして、上記U字板部27及び平板部28の下端縁を、それぞれハウジング1の仕切り板部10の上面に支持固定すると共に、上記平板部28の中央部に設けた通孔29に上記ボールねじ部14の一端部を、微小隙間を介して非接触に挿通している。
上述の様に構成する本実施例の移送装置の場合、ボールねじ軸14が所定方向に回転する事に基づき、例えば図1→図5に示す様に、ボールナット15及び移送用部材3が主空間7の右方向に移動する場合には、この主空間7内の圧力が、これらボールナット15及び移送用部材3の右側の空間内で上昇し、左側の空間内で低下する傾向となる。又、これと同時に、上記ファン25が上記所定方向に回転し、このファン25が右向きの空気流を発生させる。この空気流は、ガイドカバー26に案内されて、上記一方の連通孔11を通じて副空間8内に流れ込む。従って、本実施例の場合、上述の様にボールナット15及び移送用部材3が主空間7の右方向に移動する場合には、上述の様な圧力差に加え、上述の様な空気流に基づき、上記主空間7のうち上記ボールナット15及び移送用部材3の右側の空間内の空気が、上記一方の連通孔11を通じて、上記副空間8内に強制的に排出される。これと共に、この副空間8内の空気が、他方(図1、5、6、7の左方)の連通孔11を通じて、上記主空間7のうち上記ボールナット15及び移送用部材3の左側の空間内に強制的に送り込まれる。
これに対し、上記ボールねじ軸14が上記所定方向と反対方向に回転する事に基づき、例えば図6→図7に示す様に、上記ボールナット15及び移送用部材3が上記主空間7の左方向に移動する場合には、この主空間7内の圧力が、これらボールナット15及び移送用部材3の左側の空間内で上昇し、右側の空間内で低下する傾向となる。又、これと同時に、上記ファン25が上記反対方向に回転し、このファン25が左向きの空気流を発生させる。この結果、この空気流の上流側に存在する、上記一方の連通孔11を通じて、上記副空間8内の空気が、上記主空間7内に引き込まれる。従って、本実施例の場合、上述の様にボールナット15及び移送用部材3が主空間7の左方向に移動する場合には、上述の様な圧力差に加え、上述の様な空気流に基づき、上記副空間8内の空気が、上記一方の連通孔11を通じて、上記主空間7のうち上記ボールナット15及び移送用部材3の右側の空間内に強制的に引き出される。これと共に、上記主空間7のうち上記ボールナット15及び移送用部材3の左側の空間内の空気が、上記他方の連通孔11を通じて、上記副空間8内に強制的に送り込まれる。
上述の様に、本実施例の場合には、上記主空間7のうち上記ボールナット15及び移送用部材3の移動方向前方に存在する空間内の空気を、この移動方向前方の連通孔11を通じて、上記副空間8内に強制的に排出できる。特に、本実施例の場合、上記ボールねじ軸14の回転速度が大きくなる事に伴い、上記ボールナット15及び移送用部材3の移動速度が大きくなると同時に上記ファン25の回転速度も大きくなり、このファン25が発生する空気流の勢いも大きくなる。この為、上記ボールナット15及び移送用部材3の移動速度が大きくなった場合でも、上記主空間7のうちこれらボールナット15及び移送用部材3の移動方向前方に存在する空間内の空気を、この移動方向前方の連通孔11を通じて、上記副空間8内に迅速に排出できる。従って、本実施例の場合には、上記主空間7のうち上記ボールナット15及び移送用部材3の移動方向前方に存在する空間の圧力が過度に上昇する事を防止できる。この結果、この空間内の空気が、この空間内に存在する塵芥と共に、ハウジング1内に存在する微小隙間を通じて、クリーンルーム等の外部空間に漏れ出す事を有効に防止できる。
又、本実施例の場合には、上述の様にファン25が発生する空気流を上記ボールナット15に吹き付ける事ができる。この為、複数個のボール(図示せず)を設置した、ボールねじ軸14と上記ボールナット15との螺合部を冷却できる。特に、本実施例の場合、上記ボールねじ軸14の回転速度が大きくなる事に伴い、上記螺合部で発生する摩擦熱が多くなると同時に上記ファン25の回転速度も大きくなり、このファン25が発生する空気流の勢いも大きくなる。この為、上記ボールねじ軸14の回転速度が大きくなった場合でも、上記各玉の設置部を十分に冷却できる。従って、本実施例の場合には、上記螺合部を潤滑するグリースが早期に劣化する事を防止できる。
又、本実施例の場合には、上述した様な各効果を得る為の手段として、上記ボールねじ軸14の一端側部分に、上記ファン25及びガイドカバー26を設ける手段を採用している。この為、全体が大幅に大型化したり、製造コストが大幅に上昇する事を防止できると共に、運転コストを前述した従来構造の場合と実質的に等しくできる。
尚、上述した実施例では、ボールねじ軸の一端側部分にのみ、ファン及びガイドカバーを設けたが、本発明を実施する場合には、請求項2に記載した発明の様に、これらファン及びガイドカバーを、上記ボールねじ軸の両端側部分に設ける事もできる。この様な構成を採用すれば、上記実施例で説明した本発明特有の効果を、より十分に得る事ができる。又、本発明の移送装置を実施する場合、主空間と外部空間とを連通する状態で設けた長孔のうち、移送用部材の一部を挿通させた部分以外の部分を塞ぐ為の塞ぎ手段としては、上述した実施例で使用した様なシールベルト装置の他、例えば蛇腹板等の伸縮自在な蓋体等を採用する事もできる。又、本発明のボールねじ装置は、上述した様な移送装置に限らず、各種の機械装置に組み込んで使用する事ができる。
本発明の移送装置の実施例を、主空間の長さ方向中央部に位置するボールナット及び移送用部材が右側に移動する状態で示す断面図。 図1のA−A断面図。 同B−B断面図。 一部を抜き出して示す、移送装置の略斜視図。 本発明の移送装置の実施例を、主空間の右端部にボールナット及び移送用部材を移動させた状態で示す断面図。 同じく、主空間の長さ方向中央部に位置するボールナット及び移送用部材が左側に移動する状態で示す断面図。 同じく、主空間の左端部にボールナット及び移送用部材を移動させた状態で示す断面図。 従来の移送装置を、主空間の長さ方向中央部に位置するボールナット及び移送用部材が右側に移動する状態で示す断面図。 図8のC−C断面図。 同D−D断面図。 一部を抜き出して示す、移送装置の略斜視図。 従来の移送装置を、主空間の右端部にボールナット及び移送用部材を移動させた状態で示す断面図。 同じく、主空間の長さ方向中央部に位置するボールナット及び移送用部材が左側に移動する状態で示す断面図。 同じく、主空間の左端部にボールナット及び移送用部材を移動させた状態で示す断面図。
1 ハウジング
2 ボールねじ装置
3 移送用部材
4 スライダ装置
5 シールベルト装置
6 電動モータ
7 主空間
8 副空間
9 モータ収納空間
10 仕切り板部
11 連通孔
12 天板部
13 長孔
14 ボールねじ軸
15 ボールナット
16 雄ボールねじ溝
17 玉軸受
18 出力軸
19 突出部
20 ガイドレール
21 スライダ
22 緩衝ブロック
23 プーリ
24 シールベルト
25 ファン
26 ガイドカバー
27 U字板部
28 平板部
29 通孔

Claims (2)

  1. ボールねじ装置と、ハウジングと、移送用部材と、直線案内手段と、塞ぎ手段と、駆動手段と、ファンと、ガイドカバーとを備え、
    このうちのボールねじ装置は、外周面に雄ボールねじ溝を有するボールねじ軸と、内周面に雌ボールねじ溝を有するボールナットと、これら雄ボールねじ溝と雌ボールねじ溝との間に形成された螺旋状空間内に転動自在に設けられた複数個のボールとを備えたものであり、
    上記ハウジングは、上記ボールねじ装置を収納した、このボールねじ装置の軸方向に長い主空間と、この主空間の長さ方向と直交する方向に関してこの主空間と隣り合う位置に、この主空間と並列に設けられた副空間と、これら主空間及び副空間の長さ方向両端で、上記ボールねじ装置を構成するボールナットの移動範囲から外れた部分に設けられた、上記主空間と上記副空間とを互いに連通する、少なくとも1対の連通路と、この主空間の長さ方向と直交する方向に関してこの主空間と隣り合う位置で上記ボールねじ装置を構成するボールねじ軸の周方向に関して上記副空間から外れた部分に存在する外部空間と上記主空間とを互いに連通する状態で設けられた、上記ボールねじ装置の軸方向に長い長孔とを備えたものであり、
    上記移送用部材は、上記ボールナットに固定した状態で、その一部を上記長孔を通じて上記外部空間に露出させており、且つ、上記ボールナットが軸方向に移動する事に伴い、上記長孔の内側をこの長孔の長さ方向に移動するものであり、
    上記直線案内手段は、上記ボールナット及び移送用部材が、上記ボールねじ装置の軸方向に移動する事を許容し、且つ、このボールねじ装置を構成するボールねじ軸を中心として回転する事を防止するものであり、
    上記塞ぎ手段は、上記長孔のうちで上記移送用部材が存在する部分に応じ、この長孔のうちでこの移送用部材が存在する部分以外の部分を塞ぐものであり、
    上記駆動手段は、上記ボールねじ装置を構成するボールねじ軸を両方向に回転駆動するものであり、
    上記ファンは、自身の中心軸を中心として回転する事に基づき、上記ボールねじ軸の回転に伴う上記ボールナットの移動方向に一致する、軸方向の気流を発生させるものであって、上記ボールねじ軸の端部で上記ボールナットの移動範囲から外れた部分に、このボールねじ軸と同心に固定されているものであり、
    上記ガイドカバーは、上記ボールナットが上記ファンに向け移動する際にこのファンが発生する気流をこのファンに近い連通路に案内する為、このファンの周囲に設けられたもので、内周面をこのファンの外周縁に近接対向させたU字板部と、このU字板部の一端開口を塞ぐ平板部とを備え、全体を行き止まりのトンネル形としており、これらU字板部及び平板部の端縁を、それぞれ上記ハウジング内に存在して上記主空間と上記副空間とを仕切る仕切り板部のうち、この主空間側の側面に、上記平板部を上記ボールナットと反対側に位置させて上記連通路を覆う状態で支持固定したものである
    移送装置。
  2. ファン及びガイドカバーをボールねじ軸の両端部に設けている、請求項に記載した移送装置。
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