JP4861217B2 - 分離カラム - Google Patents

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本発明は、分離カラムに関し、更に詳しくは、液体に分散する複数種の微粒子(微細固形物)等を回収することが可能な、簡易な構造の分離カラムに関する。
従来、水の浄化等、液体に分散する微細な固形物を分離する場合に、無機分離膜が用いられている。無機分離膜は、その用途によって膜に形成される細孔の孔径(細孔径)が異なるが、細孔径が数μm又はそれ以下の場合には、通常、無機材料膜を複数層に積層して複層構造とした無機分離膜として使用されている(例えば、特許文献1参照)。このような、複層構造の無機分離膜は、製造工程が複雑で、その中でも焼成回数が多く、生産効率が必ずしも良好なものではなく、製造コストも高いものであった。さらに、分離対象が複数ある場合には、多段式の濾過方法が採用されるため、処理設備が複雑になっていた。
特開平1−299607号公報 特開平8−319998号公報
また、流体中の化学物質等を除去するため、活性炭等の粒子状フィルタ材料を収容したフィルタが用いられている(例えば、特許文献2参照)。このようなフィルタでは、活性炭等に吸着される物質の除去は可能であるが、吸着されない物質の分離を行うことは困難であった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、液体に分散する複数種の微粒子(微細固形物)等を回収することが可能な、簡易な構造の分離カラムを提供することを特徴とする。
上記課題を達成するため、本発明によって以下の分離カラムが提供される。
[1] 筒状のカラム本体と、前記カラム本体内に無機材料粒子が高充填率で充填されて形成された充填層とを備え、前記カラム本体内に無機材料粒子が充填されて形成された複数の充填層を備え、前記複数の充填層のそれぞれに充填される無機材料粒子の平均粒子径が、下流側に位置する充填層に充填される無機材料粒子ほど小さいものであり、隣接する前記充填層の間に、セラミック多孔質板が配置され、前記充填層の無機材料粒子の充填率が、60体積%以上である分離カラム。
] 前記無機材料粒子がアルミナ粒子である[1]に記載の分離カラム。
] 前記無機材料粒子の平均粒子径が、0.1〜70μmの範囲である[1]又は[2]に記載の分離カラム。
] 前記充填層を2つ備え、一の充填層が平均粒子径15μm超、70μm以下の無機材料粒子による充填層であり、他の充填層が平均粒子径0.1〜10μmの無機材料粒子による充填層である[]〜[]のいずれかに記載の分離カラム。
] 前記充填層の無機材料粒子の充填が、60〜75体積%である[1]〜[]のいずれかに記載の分離カラム。
本発明の分離カラムによれば、カラム本体内に無機材料粒子が高充填率で充填されて形成された充填層を備えるため、処理原液中の微細粒子(微細固形物)を捕集し、処理原液から分離することができる。更に、分離カラムが、複数の充填層を備え、下流側に位置する充填層ほど、充填される無機材料粒子の平均粒子径が小さいものである場合には、各充填層毎に異なる大きさの微細粒子(微細固形物)を捕集することができ、液体に分散する複数種類の微細粒子を分別して回収することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
図1に示すように、本発明の分離カラムの一の実施形態は、筒状のカラム本体1と、カラム本体1内に無機材料粒子が高充填率で充填されて形成された複数の充填層11a,11bとを備えるものであり、複数の充填層11a,11bのそれぞれに充填される無機材料粒子の平均粒子径が、下流側に位置する充填層11bに充填される無機材料粒子ほど小さいものである。ここで、無機材料粒子を高充填率で充填するというときは、充填層の無機材料粒子の充填が、60体積%以上であることをいう。また、「下流側」というときは、処理原液を分離カラムに流すときに処理された液体が流出する側のことをいう。カラム本体1は、円筒状のカラム外筒2とカラム外筒2の両端部に被せるように配設されたカラム蓋3,3を備えるものである。カラム蓋3,3には、液体が流通することができる流入側流通孔3aと流出側流通孔3bとがそれぞれ形成されている。図1に示す流入方向dは、処理原液の流入方向を示す。また、隣接する充填層11aと充填層11bとの間にセラミック多孔質板4(4b)が配設されており、更に、充填層11aの処理原液の流入側の端部にセラミック多孔質板4(4c)が配設されており、充填層11bの処理された液体の流出側の端部にセラミック多孔質板4(4a)が配設されている。本実施形態の分離カラム100は、充填層を2つ備えるものであるが、充填層を3つ以上備えてもよい。2層以上の充填層を備えることにより、処理原液中の2種以上の微細粒子をそれぞれ分別して回収することが可能となる。尚、無機材料粒子の平均粒子径は、光散乱式の粒子径測定の方法で測定した値である。本発明の分離カラムは、上述のように、2種以上の平均細孔径の無機材料粒子により形成された、2層以上の充填層を備えることが好ましいが、1種類の平均細孔径の無機材料粒子により形成された1層の充填層をカラム本体内に備えるものであってもよい。ここで、図1は、本発明の分離カラムの一の実施の形態を模式的に示す、中心軸に直交する平面で切断した断面図である。
このように、充填層11aに充填される無機材料粒子と充填層11bに充填される無機材料粒子とが異なる平均粒子径であることより、充填層11aで捕集される処理原液中の微細粒子と充填層11bで捕集される処理原液中の微細粒子とを分別回収することができる。また、充填層を3つ以上備えれば、処理原液中の3種類以上の微細粒子を捕集することが可能になる。また、無機材料粒子の製造は、複数層の無機分離膜の製造と比較すると、その焼成回数が少ないため、1層の充填層を備える場合であっても、2層以上の充填層を備える場合であっても、分離カラムの生産効率に優れたものとなる。
(充填層)
充填層は複数の無機材料粒子をカラム本体に高充填率で充填して形成されたものである。無機分離膜を形成するのではなく、無機材料粒子を使用できるため、生産効率のよい分離カラムとなる。処理原液は、無機材料粒子間の隙間を通って充填層を透過し、その隙間を通過できない大きな粒径の微細粒子が充填層内に捕集されるため、無機材料粒子間の隙間が、無機分離膜の細孔の役割を果たすことになる。従って、各充填層において、無機材料粒子は流動することなく、一定の位置に固定されていることが好ましい。それにより、一定の無機材料粒子間の隙間を維持することができ、処理原液中の所定の微細粒子を捕集し易くなる。そのために、無機材料粒子の充填は、高充填率でされていることが必要である。高充填率にすることにより、充填した無機材料粒子の平均粒子径に対応する一定の大きさの隙間が無機材料粒子間に常に形成され、目的とする微細粒子の捕集が可能になる。無機材料粒子が高充填率で充填されていないと、一定の大きさの隙間が形成されずに大きな隙間や小さな隙間が不規則に存在し、また、無機材料粒子が一定の位置に固定されず、処理原液の流動に伴い無機材料粒子も流動し易くなるという問題が生じ、目的とする微細粒子の捕集ができなくなる。
本実施形態の分離カラムにおいては、充填層の無機材料粒子の充填は、60体積%以上であり、60〜75体積%であることが好ましく、63〜75体積%であることが更に好ましく、70〜75体積%であることが特に好ましい。60体積%より小さいと、無機材料粒子間の隙間が大きくなりすぎるため、分離カラムとしての役割を果たし難くなる。63体積%より小さいと、無機材料粒子間の隙間が大きくなるため、処理原液中の微細粒子が通過し易くなることにより微細粒子を捕集し難くなることがあり、75体積%より大きいと、無機材料粒子間の隙間が小さくなるため、処理原液中の微細粒子が通過し難くなることにより目詰まり等が生じ易くなることがある。
各充填層の処理原液の流通方向における長さは、特に限定されないが、5〜50mmが好ましく、10〜30mmが更に好ましい。また、各充填層の処理原液の流通方向に直交する断面の面積は、処理原液の処理量によって適宜選択することができるが、例えば、100〜20000mmが好ましく、300〜800mmが更に好ましい。処理原液の処理速度は、処理原液中の微細粒子が充填層において捕集できれば特に限定されないが、例えば、0.001〜0.02m/分が好ましく、0.002〜0.005m/分が更に好ましい。
充填層で捕集した微細粒子を回収するときには、カラム本体から充填層毎に無機材料粒子を分けて取り出し、取り出した無機材料粒子を洗浄等することにより各充填層で捕集された微細粒子を分別回収することができる。
本実施形態の分離カラムにおいては、無機材料粒子を充填した充填層の上流側又は下流側に活性炭、モレキュラーシーブ等を充填した層を更に備えて、吸着による捕集を行うようにしてもよい。
(無機材料粒子)
本実施形態の分離カラムにおいては、無機材料粒子の材質としては、特に限定されるものではないが、アルミナ粒子、ジルコニア粒子等を挙げることができる。これらの中でも、耐蝕性の観点より、アルミナ粒子が好ましい。各充填層に充填される無機材料粒子の平均粒子径は、0.1〜70μmの範囲であることが好ましく、この範囲の中で、処理原液から捕集しようとする微細粒子の粒子径によって適宜選択することが好ましい。例えば、微細粒子の平均粒子径の3〜10倍の平均粒子径の無機材料粒子を用いることが好ましく、5〜7倍の平均粒子径の無機材料粒子を用いることが更に好ましい。捕集しようとする微細粒子の種類に合わせて上記方法により無機材料粒子の平均粒子径を決定し、平均粒子径の大きいものから順に、カラム本体の流入側から下流側に向かって並ぶように各充填層を形成することが好ましい。例えば、充填層を2つ備える場合、一の充填層(流入側の充填層)が平均粒子径15μm超、70μm以下の無機材料粒子による充填層であり、他の充填層(下流側の充填層)が平均粒子径0.1〜15μmの無機材料粒子による充填層であることが好ましく、一の充填層(流入側の充填層)が平均粒子径15μm超、30μm以下の無機材料粒子による充填層であり、他の充填層(下流側の充填層)が平均粒子径0.1〜5μmの無機材料粒子による充填層であることが更に好ましい。ここで、「平均粒子径15μm超、70μm以下」というときは、「平均粒子径が、15μmより大きく、且つ、70μm以下の範囲である」ことを示す。更に具体的には、平均粒子径5μmの微細粒子1(酵母等)と、平均粒子径1.9μmの微細粒子2とを含む処理原液を分離する場合には、図1における充填層11aに充填する無機材料粒子の平均粒子径を25〜35μmとし、充填層11bに充填する無機材料粒子の平均粒子径を10〜15μmとすることが好ましい。この様な範囲とすることにより、無機材料粒子間の隙間により所望の微細粒子を捕集し、水や他の微細粒子等を通過させることが可能となる。
無機材料粒子の粒子径は、捕集する微細粒子の粒子径に合わせて無機材料粒子間の隙間を一定の大きさにするために、その分布が狭いことが好ましい。粒子径分布を狭くすることにより、無機材料粒子間の隙間の大きさのバラツキを小さくすることができ、特定の粒子径の微細粒子を効率的に捕集することがより容易になる。無機材料粒子の粒子径分布は、平均粒子径の0.1倍〜10倍が好ましく、平均粒子径の0.5倍〜5倍が更に好ましい。無機材料粒子の粒子径分布は、光散乱式の粒子径分布測定の方法で測定した値である。
(カラム本体)
カラム本体1を構成するカラム外筒2の形状としては、筒状であれば特に限定されず、円筒形、底面の形状が四角形等の多角形の筒形状、底面の形状が楕円形の筒形状、底面の形状がその他不定形の筒形状等を挙げることができる。カラム外筒2の材質としては、特に限定されず、ステンレススチール、強化ガラス、セラミック等を挙げることができる。カラム外筒2の大きさは、特に限定されるものではなく、上記充填層の大きさ(流通方向長さ、断面積)に合わせて適宜決定することができる。カラム本体に処理原液及び処理後の液体の流通孔を形成してもよい。
図1に示すカラム蓋3,3は、いずれもカラム外筒2の端部を塞ぐ大きさの円板である。カラム蓋3の形状は、カラム外筒2の形状に合わせて適宜決定することができる。処理原液が流入する側の端部に被せるカラム蓋3には、流入側流通孔3aが形成され、処理後の液体が流出する側の端部に被せるカラム蓋3には、流出側流通孔3bが形成されていることが好ましい。流入側流通孔3a及び流出側流通孔3bが形成される位置は特に限定されない。また、流入側流通孔3a及び流出側流通孔3bの大きさは、処理原液の流量によって適宜決定することができる。カラム蓋3,3は、少なくとも一方が開閉可能、又は着脱可能であることが好ましい。それにより、カラム本体1内に無機材料粒子を充填したり、充填された無機材料粒子を取り出したりする操作が容易になる。
(セラミック多孔質板)
本発明の分離カラムにおいては、隣接する充填層の間にセラミック多孔質板が配置されていることが好ましく、更に、複数の充填層全体における、処理原液の流入側の端部と、処理された液体の流出側の端部にセラミック多孔質板が配置されていることが好ましい。隣接する充填層の間に配置されるセラミック多孔質板により、各充填層に充填される無機材料粒子が混ざり合うことを防止でき、また、充填層全体における両端部に配置されるセラミック多孔質板により、無機材料粒子が流動することを防止することができる。また、これら複数のセラミック多孔質板により充填層が固定されることにより、充填層を構成する無機材料粒子がカラム本体内で流動等することなく、無機材料粒子を一定の位置に固定することができる。尚、充填層が1層の場合は、充填層の、処理原液の流入側の端部と、処理された液体の流出側の端部にセラミック多孔質板が配置されていることが好ましい。
セラミック多孔質板の平均細孔径は、充填層全体における上流側端部に配置されているものを除いて、そのセラミック多孔質板の上流側に隣接する充填層を構成する無機材料粒子の平均粒子径に合わせて適宜決定することができる。また、充填層全体における上流側端部に配置されているセラミック多孔質板の平均細孔径は、その下流側に隣接する充填層を構成する無機材料粒子の平均粒子径に合わせて適宜決定することができる。すなわち、セラミック多孔質板の平均細孔径は、隣接する充填層を構成する無機材料粒子がセラミック多孔質板の細孔を通過して移動することのない大きさとすることが好ましい。例えば、セラミック多孔質板の平均細孔径は、上流側(上流側端部のセラミック多孔質板の場合は下流側)に隣接する充填層を構成する無機材料粒子の平均粒子径の、0.01〜0.15倍であることが好ましく、0.05〜0.1倍であることが更に好ましい。0.01倍より小さいと処理原液(処理中、処理後の液体を含む)を流すときの抵抗が大きくなることがあり、0.15倍より大きいと無機材料粒子がセラミック多孔質板の細孔を通過して移動することがある。尚、セラミック多孔質板の平均細孔径は、水銀ポロシメータによる水銀圧入の方法で測定した値である。尚、充填層が1層の場合は、充填層の、処理原液の流入側の端部と、処理された液体の流出側の端部に配置されたセラミック多孔質板について、上記条件であることが好ましい。
セラミック多孔質板の厚さは、特に限定されないが、1〜5mmが好ましく、1〜3mmが更に好ましい。1mmより薄いと、無機材料粒子が細孔を通って移動することがあり、5mmより厚いと、処理原液が流れるときの圧力損失が大きくなることがあり、また、無駄にスペースを使うことがある。
セラミック多孔質板の材質としては、セラミックであれば特に限定されるものではなく、例えば、アルミナ(Al)、チタニア(TiO)、ムライト(Al・SiO)、ジルコニア(ZrO)等を挙げることができる。
セラミック多孔質板とカラム外筒との間の液密性はパッキンにより保持することが好ましい。これにより、処理原液(処理中、処理後の液体を含む)をセラミック多孔質板の細孔のみを通過させることができ、セラミック多孔質板とカラム外筒との隙間から通過することを防止することができる。また、セラミック多孔質板とカラム外筒とが接触してセラミック多孔質板が破損等しないように、セラミック多孔質板の外周にO−リングを配設した状態で、カラム外筒内に配置してもよい。
(分離カラムの製造方法)
無機材料粒子の製造は、まず、所定の市販されている無機材料原料粉体を篩にかけて所定の粒子径分布と平均粒子径の無機材料粒子を得る。
カラム外筒は、所定の原料を筒状に成形することにより作製できる。また、カラム蓋は、所定の原料を、カラム外筒の両端部に被せることができる形状に成形することにより作製できる。このとき、カラム蓋には、流入側又は流出側の流通孔を形成することが好ましいが、カラム外筒に流通孔を形成してもよい。
セラミック多孔質板の製造は、まず、所定の無機材料原料、と成形用有機バインダーを混合した坏土を作製する。得られた坏土を所定形状の板状に成形し、成形体を焼成してセラミック多孔質板とする。セラミック多孔質板の製造において、平均細孔径の調節は、増孔剤を調整することによって行うことができる。
得られた、無機材料粒子、カラム外筒、カラム蓋、及びセラミック多孔質板を、所定のパッキン及びO−リングを用いて組み立てることにより分離カラムとすることができる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下の方法により、分離カラムを作製した。
(無機材料粒子)
無機材料粒子として、平均粒子径2μm、粒子径分布0.5〜5μmのアルミナ粒子a(無機材料粒子a)と、平均粒子径0.6μm、粒子径分布0.1〜1μmのアルミナ粒子b(無機材料粒子b)とを用いた。アルミナ粒子の製造は、市販粉体を篩にかけて所定の粒子径分布と平均粒子径に調整することによって行った。無機材料粒子の平均粒子径は、(株)堀場製作所社製、商品名:セディグラフLA910によって測定した。
(カラム本体)
カラム外筒は、ステンレススチールを機械加工する方法によって製造した。円筒状のカラム外筒の、液体の流通方向に垂直な断面の直径(内径)を50mmとした。流通孔を有するカラム蓋は、ステンレススチールを機械加工する方法によって製造した。カラム蓋の直径は55mmとした。また、セラミック多孔質板は、平均粒子径60μmのアルミナ粉末を80質量部、有機バインダーを5質量部、及び水を15質量部混合して坏土を作製し、得られた坏土を円板状に成形して、得られた成形体を1550℃で2時間焼成することにより製造した。得られたセラミック多孔質板は、厚さ3mm、平均細孔径10μmであった。更に、平均粒子径20μmのアルミナ粉末とした以外は、上記方法と同様の方法により、厚さ3mm、平均細孔径3μmのセラミック多孔質板を2枚作製した。セラミック多孔質板の平均細孔径は、(株)島津製作所社製、商品名:水銀ポロシメータによって測定した。
(分離カラム)
得られた、アルミナ粒子a,b、カラム外筒、カラム蓋及びセラミック多孔質板を、図1に示す構造になるように組み立てて、分離カラムとした。このとき、アルミナ粒子aにより充填層11aを形成し、アルミナ粒子bにより充填層11bを形成するようにした。また、平均細孔径10μmのセラミック多孔質板を、流入側に位置するセラミック多孔質板4cとし、平均細孔径3μmのセラミック多孔質板を、充填層11aと充填層11bとの間に位置するセラミック多孔質板4b、及び流出側に位置するセラミック多孔質板4aとした。また、アルミナ粒子a,bを高充填率で充填するために、アルミナ粒子a,bをカラム外筒に充填するときに振動篩機によって振動を加えた。
(実施例2)
無機材料粒子aとして、平均細孔径を0.6μmのアルミナ粒子を使用し、無機材料粒子bとして、平均細孔径1μmのゼオライト粒子(モレキュラシーブ)を使用し、更に、セラミック多孔質板の平均細孔径を全て3μmとした以外は、実施例1と同様にして、分離カラムを作製した。
(処理原液分離試験)
分離カラムを用いて、処理原液を分離する分離試験を行った。
実施例1の分離カラムを用いた分離試験については、処理原液を、パン酵母(平均粒子径5μm)1質量%、平均粒子径1.9μmのPMMA(ポリメチルメタクリレート)1質量%を含む水とした。処理原液の流速を4リットル/m時間とした。分離試験の結果、分離カラムから流出する処理後の液体からは、パン酵母及びPMMAは検出されなかった。パン酵母はSS濃度測定により及びPMMAの分析は、吸光度測定によって行った。
実施例2の分離カラムを用いた分離試験については、処理原液として、エタノール90質量%水溶液中に平均粒子径5μmのカオリンを1質量%分散させたものを用いた。処理原液の流速を0.05リットル/m時間とした。分離試験の結果、分離カラムから流出する処理後の液体中のエタノール濃度は、95質量%となり、処理後の液体からは、カオリンは検出されなかった。エタノール濃度の分析は、液体クロマトグラフィによって行った。カオリンの分析は、SS濃度測定によって行った。尚、実施例2の分離カラムは、無機材料粒子が高充填率で充填された充填層は、無機材料粒子aが充填された充填層であり、それに、モレキュラーシーブを充填した充填層が更に備えられたものである。
本発明は、半導体分野、食品分野等において排出される廃液や、プロセス液(有用な液状物)から微細な粒子を分離、回収するための分離カラムとして利用することができる。
本発明の分離カラムの一の実施の形態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1:カラム本体、2:カラム外筒、3:カラム蓋、3a:流入側流通孔、3b:流出側流通孔、4:セラミック多孔質板、11a,11b:充填層、d:流入方向、100:分離カラム。

Claims (5)

  1. 筒状のカラム本体と、前記カラム本体内に無機材料粒子が高充填率で充填されて形成された充填層とを備え
    前記カラム本体内に無機材料粒子が充填されて形成された複数の充填層を備え、
    前記複数の充填層のそれぞれに充填される無機材料粒子の平均粒子径が、下流側に位置する充填層に充填される無機材料粒子ほど小さいものであり、
    隣接する前記充填層の間に、セラミック多孔質板が配置され、
    前記充填層の無機材料粒子の充填率が、60体積%以上である分離カラム。
  2. 前記無機材料粒子がアルミナ粒子である請求項1に記載の分離カラム。
  3. 前記無機材料粒子の平均粒子径が、0.1〜70μmの範囲である請求項1又は2に記載の分離カラム。
  4. 前記充填層を2つ備え、一の充填層が平均粒子径15μm超、70μm以下の無機材料粒子による充填層であり、他の充填層が平均粒子径0.1〜15μmの無機材料粒子による充填層である請求項のいずれかに記載の分離カラム。
  5. 前記充填層の無機材料粒子の充填が、60〜75体積%である請求項1〜のいずれかに記載の分離カラム。
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