JP4861217B2 - 分離カラム - Google Patents
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充填層は複数の無機材料粒子をカラム本体に高充填率で充填して形成されたものである。無機分離膜を形成するのではなく、無機材料粒子を使用できるため、生産効率のよい分離カラムとなる。処理原液は、無機材料粒子間の隙間を通って充填層を透過し、その隙間を通過できない大きな粒径の微細粒子が充填層内に捕集されるため、無機材料粒子間の隙間が、無機分離膜の細孔の役割を果たすことになる。従って、各充填層において、無機材料粒子は流動することなく、一定の位置に固定されていることが好ましい。それにより、一定の無機材料粒子間の隙間を維持することができ、処理原液中の所定の微細粒子を捕集し易くなる。そのために、無機材料粒子の充填は、高充填率でされていることが必要である。高充填率にすることにより、充填した無機材料粒子の平均粒子径に対応する一定の大きさの隙間が無機材料粒子間に常に形成され、目的とする微細粒子の捕集が可能になる。無機材料粒子が高充填率で充填されていないと、一定の大きさの隙間が形成されずに大きな隙間や小さな隙間が不規則に存在し、また、無機材料粒子が一定の位置に固定されず、処理原液の流動に伴い無機材料粒子も流動し易くなるという問題が生じ、目的とする微細粒子の捕集ができなくなる。
本実施形態の分離カラムにおいては、無機材料粒子の材質としては、特に限定されるものではないが、アルミナ粒子、ジルコニア粒子等を挙げることができる。これらの中でも、耐蝕性の観点より、アルミナ粒子が好ましい。各充填層に充填される無機材料粒子の平均粒子径は、0.1〜70μmの範囲であることが好ましく、この範囲の中で、処理原液から捕集しようとする微細粒子の粒子径によって適宜選択することが好ましい。例えば、微細粒子の平均粒子径の3〜10倍の平均粒子径の無機材料粒子を用いることが好ましく、5〜7倍の平均粒子径の無機材料粒子を用いることが更に好ましい。捕集しようとする微細粒子の種類に合わせて上記方法により無機材料粒子の平均粒子径を決定し、平均粒子径の大きいものから順に、カラム本体の流入側から下流側に向かって並ぶように各充填層を形成することが好ましい。例えば、充填層を2つ備える場合、一の充填層(流入側の充填層)が平均粒子径15μm超、70μm以下の無機材料粒子による充填層であり、他の充填層(下流側の充填層)が平均粒子径0.1〜15μmの無機材料粒子による充填層であることが好ましく、一の充填層(流入側の充填層)が平均粒子径15μm超、30μm以下の無機材料粒子による充填層であり、他の充填層(下流側の充填層)が平均粒子径0.1〜5μmの無機材料粒子による充填層であることが更に好ましい。ここで、「平均粒子径15μm超、70μm以下」というときは、「平均粒子径が、15μmより大きく、且つ、70μm以下の範囲である」ことを示す。更に具体的には、平均粒子径5μmの微細粒子1(酵母等)と、平均粒子径1.9μmの微細粒子2とを含む処理原液を分離する場合には、図1における充填層11aに充填する無機材料粒子の平均粒子径を25〜35μmとし、充填層11bに充填する無機材料粒子の平均粒子径を10〜15μmとすることが好ましい。この様な範囲とすることにより、無機材料粒子間の隙間により所望の微細粒子を捕集し、水や他の微細粒子等を通過させることが可能となる。
カラム本体1を構成するカラム外筒2の形状としては、筒状であれば特に限定されず、円筒形、底面の形状が四角形等の多角形の筒形状、底面の形状が楕円形の筒形状、底面の形状がその他不定形の筒形状等を挙げることができる。カラム外筒2の材質としては、特に限定されず、ステンレススチール、強化ガラス、セラミック等を挙げることができる。カラム外筒2の大きさは、特に限定されるものではなく、上記充填層の大きさ(流通方向長さ、断面積)に合わせて適宜決定することができる。カラム本体に処理原液及び処理後の液体の流通孔を形成してもよい。
本発明の分離カラムにおいては、隣接する充填層の間にセラミック多孔質板が配置されていることが好ましく、更に、複数の充填層全体における、処理原液の流入側の端部と、処理された液体の流出側の端部にセラミック多孔質板が配置されていることが好ましい。隣接する充填層の間に配置されるセラミック多孔質板により、各充填層に充填される無機材料粒子が混ざり合うことを防止でき、また、充填層全体における両端部に配置されるセラミック多孔質板により、無機材料粒子が流動することを防止することができる。また、これら複数のセラミック多孔質板により充填層が固定されることにより、充填層を構成する無機材料粒子がカラム本体内で流動等することなく、無機材料粒子を一定の位置に固定することができる。尚、充填層が1層の場合は、充填層の、処理原液の流入側の端部と、処理された液体の流出側の端部にセラミック多孔質板が配置されていることが好ましい。
無機材料粒子の製造は、まず、所定の市販されている無機材料原料粉体を篩にかけて所定の粒子径分布と平均粒子径の無機材料粒子を得る。
以下の方法により、分離カラムを作製した。
無機材料粒子として、平均粒子径2μm、粒子径分布0.5〜5μmのアルミナ粒子a(無機材料粒子a)と、平均粒子径0.6μm、粒子径分布0.1〜1μmのアルミナ粒子b(無機材料粒子b)とを用いた。アルミナ粒子の製造は、市販粉体を篩にかけて所定の粒子径分布と平均粒子径に調整することによって行った。無機材料粒子の平均粒子径は、(株)堀場製作所社製、商品名:セディグラフLA910によって測定した。
カラム外筒は、ステンレススチールを機械加工する方法によって製造した。円筒状のカラム外筒の、液体の流通方向に垂直な断面の直径(内径)を50mmとした。流通孔を有するカラム蓋は、ステンレススチールを機械加工する方法によって製造した。カラム蓋の直径は55mmとした。また、セラミック多孔質板は、平均粒子径60μmのアルミナ粉末を80質量部、有機バインダーを5質量部、及び水を15質量部混合して坏土を作製し、得られた坏土を円板状に成形して、得られた成形体を1550℃で2時間焼成することにより製造した。得られたセラミック多孔質板は、厚さ3mm、平均細孔径10μmであった。更に、平均粒子径20μmのアルミナ粉末とした以外は、上記方法と同様の方法により、厚さ3mm、平均細孔径3μmのセラミック多孔質板を2枚作製した。セラミック多孔質板の平均細孔径は、(株)島津製作所社製、商品名:水銀ポロシメータによって測定した。
得られた、アルミナ粒子a,b、カラム外筒、カラム蓋及びセラミック多孔質板を、図1に示す構造になるように組み立てて、分離カラムとした。このとき、アルミナ粒子aにより充填層11aを形成し、アルミナ粒子bにより充填層11bを形成するようにした。また、平均細孔径10μmのセラミック多孔質板を、流入側に位置するセラミック多孔質板4cとし、平均細孔径3μmのセラミック多孔質板を、充填層11aと充填層11bとの間に位置するセラミック多孔質板4b、及び流出側に位置するセラミック多孔質板4aとした。また、アルミナ粒子a,bを高充填率で充填するために、アルミナ粒子a,bをカラム外筒に充填するときに振動篩機によって振動を加えた。
無機材料粒子aとして、平均細孔径を0.6μmのアルミナ粒子を使用し、無機材料粒子bとして、平均細孔径1μmのゼオライト粒子(モレキュラシーブ)を使用し、更に、セラミック多孔質板の平均細孔径を全て3μmとした以外は、実施例1と同様にして、分離カラムを作製した。
分離カラムを用いて、処理原液を分離する分離試験を行った。
Claims (5)
- 筒状のカラム本体と、前記カラム本体内に無機材料粒子が高充填率で充填されて形成された充填層とを備え、
前記カラム本体内に無機材料粒子が充填されて形成された複数の充填層を備え、
前記複数の充填層のそれぞれに充填される無機材料粒子の平均粒子径が、下流側に位置する充填層に充填される無機材料粒子ほど小さいものであり、
隣接する前記充填層の間に、セラミック多孔質板が配置され、
前記充填層の無機材料粒子の充填率が、60体積%以上である分離カラム。 - 前記無機材料粒子がアルミナ粒子である請求項1に記載の分離カラム。
- 前記無機材料粒子の平均粒子径が、0.1〜70μmの範囲である請求項1又は2に記載の分離カラム。
- 前記充填層を2つ備え、一の充填層が平均粒子径15μm超、70μm以下の無機材料粒子による充填層であり、他の充填層が平均粒子径0.1〜15μmの無機材料粒子による充填層である請求項1〜3のいずれかに記載の分離カラム。
- 前記充填層の無機材料粒子の充填率が、60〜75体積%である請求項1〜4のいずれかに記載の分離カラム。
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