JP4858935B2 - 非線形制御器及び非線形的制御方法 - Google Patents

非線形制御器及び非線形的制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4858935B2
JP4858935B2 JP2004034174A JP2004034174A JP4858935B2 JP 4858935 B2 JP4858935 B2 JP 4858935B2 JP 2004034174 A JP2004034174 A JP 2004034174A JP 2004034174 A JP2004034174 A JP 2004034174A JP 4858935 B2 JP4858935 B2 JP 4858935B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
module
controlled object
nonlinear
relational
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004034174A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005227909A (ja
Inventor
美博 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Institute of Technology NUC
Original Assignee
Tokyo Institute of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Institute of Technology NUC filed Critical Tokyo Institute of Technology NUC
Priority to JP2004034174A priority Critical patent/JP4858935B2/ja
Priority to PCT/JP2005/001429 priority patent/WO2005076091A1/ja
Priority to US10/588,770 priority patent/US7778726B2/en
Priority to AT05709575T priority patent/ATE530960T1/de
Priority to EP05709575A priority patent/EP1727006B1/en
Publication of JP2005227909A publication Critical patent/JP2005227909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4858935B2 publication Critical patent/JP4858935B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/40Robotics, robotics mapping to robotics vision
    • G05B2219/40414Man robot interface, exchange of information between operator and robot
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/45Nc applications
    • G05B2219/45108Aid, robot for aid to, assist human disabled

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Input Circuits Of Receivers And Coupling Of Receivers And Audio Equipment (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

本発明は、非線形制御器および非線形的制御方法に関する。詳しくは、制御器と制御対象とを明確に分離できない非線形システムについて、制御器と制御対象の同調に関係する関係量を目標とする関係量へ収束させることを可能にする非線形制御器および非線形的制御方法に関する。
フィードバック制御は、制御器と制御対象からなるフィードバックループを構成することで、あらかじめ定められた目標状態に向かって制御対象の状態を安定に収束させる制御方法である。しかし、それは制御器側が制御対象側を一方的に制御し、目標状態に強制的に適応させるものであり、制御器と制御対象の動的振舞(ダイナミクス)を明確に分離できることが前提されている。そして、そのような前提条件が成立する場合においてのみ有効利用されてきた。
しかし、近年の人工システムの巨大化および複雑化とともに、制御器と制御対象を必ずしも分離できない状況が多出しつつある。特に、人間をその一部分として含むシステムにおいてその傾向は顕著であり、制御器と制御対象のダイナミクスが相互干渉してしまう。そのような状況はシステムの非線形性と呼ばれ、線形近似を用いて両者を分離し、従来型のフィードバック制御に還元する方法がこれまで用いられてきた。しかし、このような前提が成立しない非線形システムの場合においても、また、線形近似が本質的に不可能と考えられるような非線形性が非常に強いシステムに対しても、それを無理に線形近似してフィードバック制御を適用することが多くなされてきた。
このような背景の中で非線形システムを無理に線形化するのではなく、その非線形性を積極的に利用するシステムの提案もなされている。非線形システムにおいては制御器と制御対象のダイナミクスが相互干渉し、状態が時間と共に振動的に変動する非線形振動(例えばリミットサイクルなど)やその相互作用を介する引き込み現象が広く観察されている。そのような非線形振動やそれらの間での非線形相互作用を利用しようとする試みである。例えば、2足歩行ロボットの歩行運動の制御に非線形性を利用し、その歩行運動を安定化させた例(非特許文献1参照)や、このような非線形性を人間のコミュニケーション支援に応用した例(特許文献1参照)などが報告されている。このような非線形振動やその相互作用を介する同調現象(引き込み現象と呼ばれる)を活用するシステムにおいては、環境変動に対する歩行運動の大域的な安定性の向上や人間のコミュニケーションにおける臨場感の改善等の有効性が報告されている。これらは無理に線形近似しフィードバック制御を適用するという問題点を回避した効果である。
特開2000−349920号公報(段落0004、0018〜0025、図1〜図6等) 「生命システムのデザイン原理をさぐる」、多賀厳太郎著、サイエンス社発行、「数理科学」、第394巻、5〜13頁、1996年
上記のような非線形振動のダイナミクスはシステムの安定性や自律性という有用性も生むが、それと同時に制御困難性という問題をあわせ持つ。しかも、このような非線形システムにおいては相変わらず制御器と制御対象のダイナミクスを分離できないので、目標状態へ収束させる制御方法が明らかではなく、試行錯誤的にシステムの調整を進めなければシステムを使いこなせないという問題が残されていた。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、制御器と制御対象を明確に分離できない非線形システムの場合においても、制御器と制御対象の関係を目標とする関係へ収束させることを可能にする新しい制御器および制御方法を提案することを目的とする。
本発明は、非線形性を積極的に利用することで非線形システムに固有の動的振舞(ダイナミクス)を活用し、それにフィードバック制御手法を統合し、制御可能なシステムとして再構成するものである。これによって制御器と制御対象を明確に分離できない非線形システムの場合においても、制御器と制御対象の関係を目標とする関係へ収束させることを可能にする新しい制御方法が実現される。かかる制御方法を「関係的システム制御方法」ということとする。
本発明の第1の態様に係る非線形制御器1は、例えば図1に示すように、制御対象2との非線形相互作用を介して制御対象2と同調状態を形成する非線形システム(NLS)からなる第1のモジュール3と、第1のモジュール3が有する制御対象2との同調に係わる関係量5と目標とする関係量との差に基づいて、同調に係わる関係量5を変化させるパラメータを調整するフィードバックシステム(FBS)からなる第2のモジュール4とを備え、第1のモジュール3の同調に係わる関係量5を目標とする関係量に収束させることにより、制御対象2を制御する。
このように構成すると、非線形振動における相互作用を介して、従来困難とされた非線形システムの制御についても関係量を目的値に収束させる制御を可能とする。
制御器1は第1のモジュール3と第2のモジュール4から構成される。第1のモジュール3は非線形システム(NLS)であり、具体的には非線形振動系として構成され、同じく非線形振動系としての性質を有する制御対象2との間で、相互作用における引き込み現象を介して同調状態を成立させる。第2のモジュール4はフィードバックシステム(FBS)であり、第1のモジュール3と制御対象2間に生成される同調状態において、同調に係わる関係量5を計測し、それを目標とする関係量と比較することによって適切なフィードバック制御量を計算し、同調に係わる関係量5を変化させる第1モジュール3のパラメータを調整する。これによって、制御器1と制御対象2の同調に係わる関係量5を目標とする関係量に収束させる。
このように、非線形システムとしての特性とフィードバック制御の特性を統合することで、制御器1と制御対象2の動的振舞を明確に分離できない場合においても同調に係わる関係量5を目標とする関係量へ収束させられる「関係的システム制御方法」を提供するものである。なお、同調状態とは異なる振動数の非線形振動が自発的に同一の振動数かつ一定の位相関係で振動する状態をいうが、ここでは、非線形振動から近づいていくので、同一の振動数かつ一定の位相関係に近い状態、例えば平均的に同一の振動数かつ平均的に一定の位相関係の状態を含むものとする。
また、本発明の第2の態様は、第1の態様に係る非線形制御器1において、第1のモジュール3と制御対象2とは異なる固有振動数で振動を行ない、非線形相互作用は引き込み現象を有する。このように構成すると、その相互作用における引き込み現象を生じさせることにより、非線形システムの制御を行なうことができる。
ここにおいて、引き込み現象とは、異なる非線形振動の間でダイナミクスが相互適応する過程であり、異なる振動数の非線形振動が相互作用を介して自発的に同調状態に至る現象をいう。引き込み現象については、例えば、「会話による意思疎通は、単に音声だけでなく、頭の頷き動作、口の開閉動作、又は身体の身振り動作等、各種挙動を互いに認識しながら会話のリズムを共有し、互いが相手を自分の話の中へと引き込む(これを身体的引き込み現象又は単に引き込み現象と呼ぶ)ことにより、より円滑又は親密になる。」と説明されている。(特許文献1参照)
また、本発明の第3の態様は、第2の態様に係る非線形制御器1において、同調に係わる関係量5が制御対象2の振動と第1のモジュール3の振動との位相差Δφであり、パラメータが第1のモジュール3の固有振動数ω1である。このように構成すると、同調関係を積極的に利用して制御器1と異なる固有振動数ω2を有する制御対象2の制御を行なうことができる。
また、本発明の第4の態様は、第1乃至第3のいずれかの態様に係る非線形制御器1において、第1のモジュール3と制御対象2との同調状態はリズムの授受を介して形成される。このように構成すると、制御器1と制御対象2間でセンサやリズム音出力を介して状態変数の授受ができ、例えばペースメーカのような小型、軽量の機器で制御器を製作でき、さらに、リズムの授受を用いて広範な応用が可能になる。
また、本発明の第5の態様は、第1乃至第4のいずれかの態様に係る非線形制御器1において、第1のモジュール3と制御対象との同調状態は無線又はネットワークを用いて形成される。このように構成すると、無線又はネットワークを用いて遠隔操作による同調状態を実現でき、種々のデータを利用したり、遠隔地間での多彩な活用が可能になる。
また、本発明の第6の態様に係る非線形的制御方法は、例えば、図4および図6に示すように、制御対象2との非線形相互作用を介して制御対象2と同調状態を形成する工程と、制御対象2の動的振舞に関する状態変数を取得する工程(ステップS301)と、制御対象2との同調に係わる関係量5と目標とする関係量との差に基づいて、同調に係わる関係量5を変化させるパラメータを調整する工程(ステップS403〜S406)と、調整されたパラメータを用いて、制御対象2と新たな同調状態を形成する工程(ステップS303〜S306)とを備える。
このように構成すると、非線形振動における相互作用を介して、従来困難とされた非線形システムの制御についても関係量を目的値に収束させる制御を可能とする。
本発明の第7の態様は、第6の態様に係る非線形的制御方法を制御器1に実行させるための制御器読み取り可能なプログラムである。
本発明によれば、制御器と制御対象を明確に分離できない非線形システムの場合においても、制御器と制御対象の関係を目標とする関係へ収束させることができる。これによって、非線形システムを無理に線形化してフィードバック制御せずに、非線形性を積極的に活用することで、非線形システムの制御が可能になり、また、広範な非線形システムの制御への応用が可能になる。
以下、図面を参照して、本発明を実施の形態について説明する。
図1に、本発明の実施の形態による非線形制御システムの構成例を模式的に示す。制御器1と制御対象2から構成される非線形システム100において、制御器1は第1のモジュール3および第2のモジュール4から構成される。第1のモジュール3は非線形システムモジュール(以下NLSモジュールと略する)であり、第2のモジュール4はフィードバックシステムモジュール(以下FBSモジュールと略する)である。
制御器1を、非線形システムとしての第1のモジュール3とフィードバックシステムとしての第2のモジュール4という2つのモジュールから構成し、制御対象2と非線形相互作用を介して同調状態を形成する第1のモジュール3に対して、第2のモジュール3から制御対象2との同調に係わる関係量5を目標とする関係量に収束させるようにフィードバックすることにより、制御対象2を制御する。すなわち、「関係的システム制御方法」を、非線形システムの制御方法として応用するものである。
非線形システム100は制御器1と制御対象2から構成される。非線形性とは、制御器1と制御対象2の動的振舞(ダイナミクス)が分離できないことを意味している。従来のフィードバック制御は線形システムにその適用領域が限定されており、このことは制御器1と制御対象2のダイナミクスを分離できることに対応する。分離できるからこそ制御器1が制御対象2を制御することが可能になるのである。非線形システムの場合は両者のダイナミクスが分離できないから、制御することは制御されることになってしまい、いわゆるフィードバック制御は成立しない。
非線形システムは、そのような意味で制御が困難なシステムである。しかし、非線形振動とその引き込み現象によって生じる同調関係に注目すれば制御が部分的に可能になる。本実施の形態においては、制御器1および制御対象2は非線形振動のダイナミクスを有するものとし、相互作用を介して引き込み現象を生じ同調するものとする。この引き込みは、非線形振動の相互作用に特徴的な同調現象であり、異なる振動数の非線形振動の間でダイナミクスが相互適応する過程で、自発的に同一の振動数かつ一定の位相関係で同調振動に至るのである。ここでは、非線形振動から同調状態に近づいていくので、同調状態には、同一の振動数かつ一定の位相関係に近い状態、例えば平均的に同一の振動数かつ平均的に一定の位相関係の状態を含むものとする。
制御器1は第1のモジュール3と第2のモジュール4から構成される。第1のモジュール3は非線形システムであり、具体的には非線形振動系として構成され、同じく非線形振動系としての性質を有する制御対象2との間で、相互作用における引き込み現象を介して同調状態を成立させる。第2のモジュール4はフィードバックシステムであり、第1のモジュール3と制御対象2間に生成される同調状態において、第1のモジュール3と制御対象2の同調に係わる関係量5を計測し、それを目標とする関係量と比較することによって適切なフィードバック制御量を計算し、同調に係わる関係量5を変化させる第1のモジュール3のパラメータを調整することにより、第1のモジュール3にフィードバックをかける。これによって、目標とする関係量を制御器1と制御対象2の同調関係において成立させる。
このように、本実施の形態によれば、非線形システムとしての特性とフィードバック制御の特性を統合することで、制御器と制御対象のダイナミクスを明確に分離できない場合においても、それらの関係量を目標とする関係量へ収束させられる「関係的システム制御方法」を提供できる。
図2に非線形振動の相互作用系の構成例を模式的に示す。ここで、本実施の形態において基盤となる引き込み現象について説明を補足する。一方の部分系6が制御器1に対応し、他方の部分系7が制御対象2に対応する。それぞれの部分系6、7は非線形振動のダイナミクスを有するものとし、それぞれの部分系6、7の固有振動数を、固有振動数ω1、固有振動数ω2とし、さらに両振動子の同調に係わる関係量5を、位相に注目して、位相差Δφで表現すれば、2つの部分系6、7の相互作用が対称とみなせる場合には、相互作用を介して同調した引き込み状態における位相差Δφは以下のようになる。
定性的に説明すれば、次の3つの場合に分類できる。第1のケースはω1>ω2のときであり、そのときにはΔω>0、つまり、部分系6の方が部分系7よりも引き込み状態において位相進みとなる。部分系6の方が部分系7よりもタイミングが進んでいるのである。
第2のケースはω1<ω2のときであり、そのときにはΔφ<0、つまり、部分系7の方が部分系6よりも位相進みとなる。第3のケースはω1=ω2であり、そのときにはΔφ=0、つまり、部分系1と部分系2が同一位相となる。したがって部分系の固有振動数ωを調整することで、部分系間の位相差Δφという関係量を変化させることが可能になる。
上記のような非線形システム、特に非線形振動の引き込み現象の特徴を念頭において、図1を参照して、制御器1の構成を再確認する。制御器1はNLSモジュール3とFBSモジュール4から構成される。NLSモジュール3は、制御対象2との間で非線形システムを構成し、制御対象2と相互作用する部分であり、引き込み現象を生成させることができる。一方、FBSモジュール4は、そのような非線形相互作用を介して生成される関係量5(Δφ)と目標とする関係量との差に基づいて、NLSモジュール3をフィードバック制御する部分であり、関係量5を目標値に収束させることにより、制御対象2を制御する。
図3に、NLSモジュール3の構成例を模式図で示す。NLSモジュール3は、基本的に非線形振動としてのダイナミクスを生じるシステムとして構成される。信号入力部31、演算部32、信号出力部33を有する。信号入力部31は、制御対象2に係わる外部状態変数がNLSモジュール3に入力される部位であり、例えば、センサなどで制御対象2から検出される振動の動作リズムなどが入力される。NLSモジュール3は非線形振動としての内部状態変数を有し、入力された外部状態変数を有する制御対象2との間で相互作用する。演算部32は、非線形振動としての内部状態変数を時間的変動させる部位である。例えばNLSモジュール3の振動の位相と目標とすべき位相との差を計算し、目標に近づけるための新たな振動(位相の変化を含む)を生成して内部状態変数を変更する。信号出力部33は、この演算部32において決定された内部状態変数を制御対象に出力する。例えば新たに生成した振動をリズム音として制御対象2に伝達する。
例えば、制御対象2およびNLSモジュール3のダイナミクスがそれぞれ非線形振動として近似できる場合であれば、制御対象2側の状態変数を位相φ2、固有振動数をω2とおき、NLSモジュール3側の状態変数を位相φ1、固有振動数ω1とおけば、両者の相互作用は結合強度をk1(≧0)、k2(≧0)として、以下のように記述される。

dφ1/dt = ω1 + k1・sin(φ2 − φ1) (式1)
dφ2/dt = ω2 + k2・sin(φ1 − φ2) (式2)

このとき(式1)がNLSモジュール3に対応し、(式2)が制御対象2に対応する。なお、ここでは位相φを用いて最も簡単な記述を行なったが、さらに拡張された多自由度の非線形振動としての記述も当然可能である。
図4にNLSモジュール3の処理のアルゴリズムをフローチャートとして示す。このアルゴリズムをまとめると次のようである。
1)制御対象2の動的振舞(ダイナミクス)に関する状態変数が入力される(ステップS301)。
2)入力された状態変数から位相に関する状態変数に変換する(ステップS302)。
3)制御対象2の位相とNLSモジュール3内部の位相との関係量(例えば差)を計算する(ステップS303)。
4)関係量に基づいてNLSモジュール3内部の位相の時間的変化量を計算する(ステップS304)。
5)NLSモジュール3内部の新しい位相を定める(ステップS305)。
6)この位相が制御対象2側の状態変数に変換され出力される(ステップS306)。
7)上記の1)〜6)を常時繰り返す。
図5に、FBSモジュール4の構成例を模式図で示す。FBSモジュール4は、基本的にフィードバック制御を実現するシステムとして構成される。信号入力部41、演算部42、信号出力部43を有する。信号入力部41は、制御対象2とNLSモジュール3の非線形相互作用を介して生成される関係量5がFBSモジュール4に入力される部位であり、例えばNLSモジュール3の演算部32で算出された関係量が入力される。演算部42は、目標とする関係量と入力された関係量の関係から、フィードバック制御信号FB(具体的には制御量)を算出する部位である。信号出力部43は、この演算部42において決定された制御信号FBをNLSモジュール3に出力し、NLSモジュール3の関係量5を変更させるパラメータを調整する。
例えば、制御対象2およびNLSモジュール3のダイナミクスが非線形振動として近似できる場合であれば、上記の式1および式2として記述できるので、FBSモジュール4に入力される関係量は、

Δφ=φ1−φ2 (式3)

で記述される。ここで目標とする関係量をΔφ0とおけば、つまり、目標とする制御対象2とNLSモジュール3の位相差に係る関係量をΔφ0と定めれば、フィードバック制御信号FBは、係数をk3(>0)として、

FB=k3・(Δφ−Δφ0) (式4)

と定められるので、(式4)に基づいてNLSモジュール3を制御すればよい。一例として、NLSモジュール3の固有振動数ω1をパラメータとして増減させることが有効である。

dω1/dt =−FB =−k3・(Δφ−Δφ0) (式5)

(式5)のように調整することで、目標とする関係量を制御対象2およびNLSモジュール3の間に実現できる。なお、ここでは最も簡単なフィードバック機構を記述したが、さらに拡張されたフィードバック制御手法を適用することも当然可能である。
図6にFBSモジュール4の処理のアルゴリズムをフローチャートとして示す。このアルゴリズムをまとめると次のようである。
1)制御対象2とNLSモジュール3の関係量が入力される(ステップS401)。
2)入力された関係量から位相差に関する関係量に変換する(ステップS402)。
3)変換された関係量と目標とする関係量の差を計算する(ステップS403)。
4)関係量の差に基づいてフィードバック制御信号FB(具体的には制御量)を算出する(ステップS404)。
5)算出されたフィードバック制御信号FBをNLSモジュール3のパラメータ(例えば固有振動数)の修正量に変換する(ステップS405)。
6)変換されたパラメータに対する修正量を用いて、NLSモジュール3のパラメータを調整する(ステップS406)。
7)上記の1)〜6)を常時繰り返す。
以上のことから、本発明の実施の形態によれば、制御器1と制御対象2の非線形性によって相互干渉が生じフィードバック制御が適用できない場合においても、非線形システムを構成するNLSモジュール3と、そこに生成する関係量を制御するFBSモジュール4とにより、制御器1と制御対象2の関係を目標とする関係へ収束させる関係的システム制御方法を採用することで、制御器1と制御対象2の関係量に関する制御が可能になる。
つぎに、本発明にかかる第1の実施例として、機械―人間系におけるバイオフィードバックの例について具体的に説明する。
この領域では、機械側を制御器、人間側を制御対象として、例えば、人間の身体運動やコミュニケーションの中の様々な状態を目標とする状態に制御することが目指されてきた。しかし、人間の身体運動やコミュニケーションの中には非線形性、特に非線形振動を伴うものが多い。例えば、身体運動であれば歩行リズムや走行リズム、さらに、ダンスや体操などが、コミュニケーションであれば対話における間や頷きが、その他、人間が共同で行なう音楽アンサンブルなどが非線形振動として挙げられる。これらの身体運動やコミュニケーションにおいては、その強い非線形性によって従来型のバイオフィードバックを構成することが出来ないのである。
しかし、人間のもつこのような非線形ダイナミクスを無視して線形近似することでフィードバック制御を人間側に無理に適用する制御法が行なわれてきた。そのようなシステムは人間にとって不自然なダイナミクスを要求するだけでなく、身体運動やコミュニケーションの支援という観点からすれば有害でさえある。むしろ、人間の持つ非線形性を積極的に利用する制御方法の方が、人間にとってはるかに使いやすいシステムになることが容易に予想される。
図7に、本実施例における機械−人間系制御システム200の構成例の模式図を示す。これは、人間と一緒に歩調を合わせて歩く歩行機械(例えば歩行ロボットなど)により、人間の歩行運動を制御する例である。歩行機械は人間の歩行リズムとタイミングを合わせて同調歩行する。図7において、11は制御器側に対応する歩行機械で、NLSモジュール13とFBSモジュール14により構成され、12は制御対象側に対応する人間の歩行運動である。さらに、人間側から出力される信号を機械側へ入力する信号入力機構15と機械側から出力される信号を人間側へ入力する信号出力機構16が歩行機械11と歩行運動12間の交信を行なう。なお、信号入力部31(図3参照)は信号入力機構15の一部を構成し、信号出力部33(図3参照)は信号出力機構16の一部を構成する。
歩行運動は一種の非線形振動と見なせるので、その脚運動のダイナミクスを位相(時間の関数である)と固有振動数で記述できる。しかも、人間側と機械側の相互作用には、脚運動に伴うリズム信号の交換を介する相互作用等が成立し得る。その場合には、人間側の歩行リズムと機械側の歩行リズムとが相互作用し、引き込み同調を生成させる非線形振動系を構成することができ、しかも両者の位相関係を制御することが可能である。
人間の歩行運動12側から歩行機械11側への信号入力機構15として、例えば、人間側の脚運動の検出センサとして、靴底に圧力センサを装着して圧力変化により脚接地タイミングを抽出したり、足首に加速度センサを装着して加速度変化により脚接地タイミングを取り出し、歩行機械11側に送信する構成や、歩行機械11側から人間の歩行運動12側への信号出力機構16として、例えば、人間側にリズム音を伝えるイヤホンなどを装着させ歩行機械11の脚接地タイミングを人間側に送出する構成がある。
ここで、図3と図7を参照する。まず、制御器側に対応する歩行機械11のNLSモジュール13における信号入力部31には、制御対象側である人間の歩行運動12における脚接地(動的振舞)のタイミングに関する状態変数(圧力センサの圧力変化や加速度センサの加速度変化など)が入力される(ステップS301)。これに基づいて人間側の位相(歩行リズムの位相)が計算され(ステップS302)、演算部32においてNLSモジュール13内部の位相(歩行機械11の歩行リズムの位相)との位相差が例えば(式3)により計算される(ステップS303)。さらに、(式1)によって、NLSモジュール13内部の位相の相互作用に起因する時間的変化量が計算され(ステップS304)、それに基づいて新しい位相が定められる(ステップS305)。そして例えば、歩行機械11側の脚接地に対応する位相が新しい位相にマッチングすると、信号出力部33から歩行機械11の脚接地タイミングに関する状態変数(リズム音など)が発生し人間側に伝えられる(ステップS306)。
次に、図5と図7を参照する。制御器側に対応する歩行機械11のFBSモジュール14における信号入力部41には、制御対象側である人間の歩行運動12における脚接地(動的振舞)のタイミングに関する状態変数(圧力センサの圧力変化や加速度センサの加速度変化など)が入力される(ステップS401)。これに基づいて人間側の位相(歩行リズムの位相)が計算され、演算部42においてNLSモジュール13内部の位相との関係量としての位相差が例えば(式3)により計算される(ステップS402)。ここまではNLSモジュール13での処理フローと同じであり(NLSモジュール13内部の位相の入力が加わるが)、これらの処理プロセスは両モジュール間で共有されてもよい。さらにFBSモジュール14では、測定された位相差(関係量)と目標とする位相差(目標とする関係量)との差が計算され(ステップS403)、例えば(式4)によりフィードバック制御信号FBが計算され(ステップS404)、それに基づいてNLSモジュール13のダイナミクスを規定する例えば(式1)の固有振動数ω1(パラメータ)の修正量が例えば(式5)に基づいて計算される(ステップS405)。この修正量が例えば信号出力部43を介してNLSモジュール13に対して伝えられ、パラメータが調整される(ステップS406)。
このような「関係的システム制御方法」を用いる制御方法には主として3つの効果が期待される。第1は、人間にとって使いやすい機械−人間系が構成できるという改善点である。人間の身体運動やコミュニケーションに係わる多くのダイナミクスが非線形であることから、それを無理に線形近似したフィードバックシステムとして構成することは、人間側からすれば非常に使いにくいシステムということになる。これは操作性だけでなく心理的な側面にも負の影響を及ぼす。しかし本実施例によれば、人間の自然な動作やコミュニケーションを機械−人間系に再構成できるようになる。なお、歩行機械側はハードウェアとして構成された機械システムである必要は必ずしもなく、離れて設置した又は人間に装着したコンピュータ内に非線形的制御方法のソフトウェアを組み込み、人間に装着した可搬型のペースメーカーと無線又は有線のインタフェースを介してコンピュータから制御するように構成しても良い。
第2の効果は、非線形ダイナミクスのもつ動的安定性に基づく人間の歩行運動の安定化の効果である。非線形振動の引き込み現象として生成される同調状態は外乱に対して安定性を獲得することが知られているが、それを人間の歩行リズムと歩行機械の歩行リズムの間でのグローバルな安定化のために応用できる。これは転倒防止など歩行介助機能としての活用が想定できる。第3の効果は、フィードバックシステムによる人間の歩行運動の矯正効果である。上記の引き込み状態における関係量(位相差など)は制御可能であるが、これによって機械側の歩行リズムと人間側の歩行リズムの間で一定のズレを生成することができる。このようにタイミングのズレを意図的に人間側に入力することで歩行運動を促進したり抑制したりできるので、これを用いて歩行リハビリテーションなどにおける矯正効果を生じさせることも可能である。
これと類似の方法を用いれば他の機械−人間系の制御についても適用が可能である。歩行に限らずランニングにもほぼ同様のシステムが適用できるが、その場合には上記の実施例に加えてトレーニング効果や健康維持効果も含まれうる。ダンスや体を動かすゲームのように音楽を用いるトレーニングの場合にも、楽譜の演奏位置を指定する位相とそのテンポとしての固有振動数を定義すれば本手法を適用することが可能である。これはダンスだけに限らず、音楽に合わせて歩いたりランニングしたりする場合にも適用できる。さらに、人間と機械の音楽アンサンブルやカラオケ(人間のテンポに同調する)にも適用可能であり、その場合であれば演奏のハーモニーや即興性などの心理的な効果も含まれるであろう。対話の場合においても、発話とポーズのリズムに注目して位相と固有振動数を定義できれば、間の合う音声インタフェース(音声合成を用いたロボットなど)などへの応用が可能である。
また、類似の方法を機械−動物系の制御についても適用が可能である。牛や羊の群を牧草地や厩舎に導くために、リズム音に合わせて歩行するように訓練されたリーダー格の牛や羊(複数でも良い)に運動リズムを検出するセンサと、リズム音を出力するスピーカなどを有するペースメーカーを装着し、牛や羊の動作リズムに合わせながら、リズム音で誘導するペースメーカーは非線形制御器といえる。リズム音の位相差を関係量として、固有振動数の修正量を用いることによって、リーダーの動きを通して群を動かすことができる。
また、制御器1と制御対象2との同調状態を無線又はネットワークを用いて形成すると、遠隔操作により、人間、動物、機械などの非線形制御が可能になる。さらに、種々のデータを利用したり、遠隔地間での多彩な活用が可能になる。
以上のことから、本実施例によれば、非線形システムの特性を活かし、しかも、それをフィードバック制御できるようにしたことで、これまでのバイオフィードバックで扱うことができなかった様々な機械−人間系の相互作用の制御を実現できる。
つぎに、本発明にかかる第2の実施例として、機械−機械系における協調制御の例について具体的に説明する。
この領域では、従来からフィードバック制御が主流であり、一方の機械側を制御器(マスター)、他方の機械側を制御対象(スレーブ)とすることで、制御器側が制御対象の状態を目標とする状態に制御することが実現されてきた。これは計算機ネットワークにおいても同様であり、サーバ計算機(制御器)とクライアント計算機(制御対象)により構成されていた。しかし、群ロボットにおける協調作業や計算機ネットワーク上での相互作用には非線形性を伴うものが多い。そこで、これらの非線形性に起因するダイナミクスを活用すれば、従来は制御が困難であったロボット間やエージェント(ソフトウエアモジュール)間でのタイミング制御が可能になる。
図7を、本実施例における機械−機械系の制御例にも類推適用できる。すなわち、第1の実施例における制御対象側に対応する人間の歩行運動12を制御対象側に対応する歩行機械(符号12をそのまま用いることとする)に置換すれば良い。これは、一方の歩行機械(歩行ロボットなど)11が他方の歩行機械(歩行ロボットなど)の歩行運動を制御する例である。一方の歩行機械は他方の歩行機械の歩行リズムとタイミングを合わせて同調歩行する。
ここで、図3と図7を参照する。まず、制御器側に対応する歩行機械11のNLSモジュール13における信号入力部31には、制御対象側である歩行機械12における脚接地(動的振舞)のタイミングに関する状態変数(圧力センサの圧力変化や加速度センサの加速度変化など)が入力される(ステップS301)。これに基づいて制御対象側の位相(歩行リズムの位相)が計算され(ステップS302)、演算部32においてNLSモジュール13内部の位相(歩行機械11の歩行リズムの位相)との位相差が例えば(式3)により計算される(ステップS303)。さらに、(式1)によって、NLSモジュール13内部の位相の相互作用に起因する時間的変化量が計算され(ステップS304)、それに基づいて新しい位相が定められる(ステップS305)。そして例えば、歩行機械11側の脚接地に対応する位相が新しい位相にマッチングすると、信号出力部33から歩行機械11の脚接地タイミングに関する状態変数(リズム音など)が発生し制御対象側に伝えられる(ステップS306)。
次に、図5と図7を参照する。制御器側に対応する歩行機械11のFBSモジュール14における信号入力部41には、制御対象側である歩行機械12における脚接地(動的振舞)のタイミングに関する状態変数(圧力センサの圧力変化や加速度センサの加速度変化など)が入力される(ステップS401)。これに基づいて制御対象側の位相(歩行リズムの位相)が計算され、演算部42においてNLSモジュール13内部の位相との関係量としての位相差が例えば(式3)により計算される(ステップS402)。ここまではNLSモジュール13での処理フローと同じであり(NLSモジュール13内部の位相の入力が加わるが)、これらの処理プロセスは両モジュール間で共有されてもよい。さらにFBSモジュール14では、測定された位相差(関係量)と目標とする位相差(目標とする関係量)との差が計算され(ステップS403)、例えば(式4)によりフィードバック制御信号FBが計算され(ステップS404)、それに基づいてNLSモジュール13のダイナミクスを規定する例えば(式1)の固有振動数ω1(パラメータ)の修正量が例えば(式5)に基づいて計算される(ステップS405)。この修正量が例えば信号出力部43を介してNLSモジュール13に対して伝えられ、パラメータが調整される(ステップS406)。このように、機械−機械系においても、非線形システムの特性を活かし、しかも、それをフィードバック制御できるようにして、関係的システム制御方法を実現できる。
群ロボットの要素ロボットあるいはマルチエージェント系の部分系に非線形振動を生じさせるモジュールを装備し、関係的システム制御手法を適用することによって、要素ロボットあるいは個々のエージェント間で様々なプロセスのタイミング同期とその位相差の制御ができる。特に、このような多体システムにおけるタイミング同期の問題は集中制御系以外ではこれまで手がつけられていなかったが、関係的システム制御手法における分散制御系でそれがはじめて可能になる。そして、要素ロボットあるいは個々のエージェントがあらかじめ有する非線形性によって振動を生じさせる場合には、そのダイナミクスを積極的に制御に利用することも可能である。
また、例えば、一つの移動ロボットの後をほぼ一定間隔保って追いかけるようにプログラムされた移動ロボットが複数個あり、メリーゴーラウンドのように円周上に配置されたとする。このうちの一つの移動ロボットの走行を所定時間継続してやれば、他の移動ロボットは前の移動ロボットの後ろから同じピッチ、同じスピードで追いかけ、その結果複数の移動ロボット群は円周上を回り続ける。すなわち、前の移動ロボットは後の移動ロボットに対し非線形制御をする関係にあるといえる。ここで、外部からの遠隔操作などで一つの移動ロボットのピッチを早くしてやれば、他の移動ロボットは前の移動ロボットの後ろから同じピッチで追いかけることになり、移動ロボット群のスピードをコントロールできる。
また、流れ作業ラインでは、各装置はそれぞれの固有のピッチで同じ処理を繰り返しながら、次の装置に処理を引き継いでいる。状況に応じて処理が早く済んだり、遅くなることもあり、各装置間の受け渡しのピッチには非線型性が入りうる。もし、人間の操作が入るようであればなおさらである。従来は集中制御系でタイミング制御が行なわれてきたが、関係的システム制御手法における分散制御系を適用をすれば、処理のピッチを状況に応じて可変に設定することが可能になる。
以上のことから、本実施例によれば、非線形システムの特性を活かし、しかも、それをフィードバック制御できるようにしたことで、これまでは扱うことができなかった多体システムのタイミング同期およびその制御を実現できる。
つぎに、本発明にかかる第3の実施例として、機械−人間の集合系における協調作業の例について具体的に説明する。
第1の実施例における機械−人間系のタイミング制御および第2の実施例における機械−機械系のタイミング制御を連結適用すれば、人間とロボットのような機械が集団で協調作業するシステムにも適用可能であるし、遠隔地でネットワークを介して集団で協調作業するシステムにも応用可能である。なお、制御器側と制御対象側の同調を無線又はネットワークを介して行うことにより、離れた人間やロボット間の協調を比較的容易に実現できる。
人間とロボットの協調作業については、複数の人間と複数のロボットが協調して歩行リハビリテーションを行なったり、同様に複数の人間と複数のロボットが協調して音楽アンサンブルを楽しむなど、人間の社会的コミュニケーションに係わる様々な実施形態が考えられる。また、ネットワークを介する協調作業については、ネットワーク上のエージェント(ソフトウエアモジュール)を介して、遠隔地リハビリテーションや遠隔地アンサンブルに限らず、遠隔地間で人間の社会的コミュニケーションの様々な局面で協調作業を実現することが可能である。
また、交通の流れに合わせて信号をコントロールする交通システムにおいて、例えば、1つの信号機は隣接する複数の信号機から信号表示タイミングのデータをもらい、かつ現場の交通状況をモニタリングしながら、自身の信号機のタイミングを決定する交通システムでは、交通状況がその都度異なること、隣接する複数の信号機からのタイミングの不整合が生じ得ること、自動車の運転は主として人間が行なうことから、信号による交通の制御には非線形性が入る。信号機間の同調は時間をずらして行う必要があるが、信号機同士が信号表示のタイミングをコントロールし合い、関係的システム制御方法における分散制御系を適用をすれば、スムースな交通の流れに近づけられる可能性がある。
以上のことから、本実施例によれば、非線形システムの特性を活かし、しかも、それをフィードバック制御できるようにしたことで、これまでに扱うことができなかった機械−人間の集合系の社会的コミュニケーションに係わる様々なタイミング同期とその制御が実現できる。
また、本発明は実施の形態に記載された制御方法を制御器に実行させるためのプログラムとしても実現できる。プログラムは制御器内蔵のROMやRAMに記録され、使用されても良く、記録装置やCDROMから読み出されて使用されても良く、インターネットから制御器にダウンロードされ、使用されても良い。
なお、本発明は上述の発明の実施の形態に限られず、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
例えば、実施の形態では、関係量を位相差とする例を説明したが、関係量を振動数差としても良い。また、NLSモジュールの演算部で制御対象との相互作用と演算処理の両方を行う例を説明したが、相互作用を別の部位で行っても良い。また、上記実施の形態以外にも、コンピュータネットワークを利用したシステムには双方向通信教育など非線形性を有する例が多数ありうる。また、制御器と制御対象間での状態変数の受け渡しに使用するセンサや伝達手段も様々である。
また、人間−人間系における協調作業やコミュニケーションの支援を取り上げることもできる。すなわち、人間の動作およびその相互作用そのものが非線形システムであるから、インストラクターとしての人間が生徒としての人間にレッスンや教育をほどこす場合は、インストラクターと生徒間で非線形の相互作用が行われる。この場合、インストラクター及び生徒の両者に対して非線形の相互作用を行いつつ、両者の協調を支援する制御器、例えば夫々に同一又は異なるリズムを提供するペースメーカにも本発明を適用可能である。同様に、演者と観衆の関係についても、コンサートや講演会等におけるコミュニケーションを支援する制御器としての活用も期待される。
本発明の実施の形態による非線形制御システムの構成例を模式的に示す図である。 非線形振動の相互作用系の構成例を模式的に示す図である。 NLSモジュールの構成例を模式的に示す図である。 NLSモジュールの処理アルゴリズムをフローチャートとして示す図である。 FBSモジュールの構成例を模式的に示す図である。 FBSモジュールの処理アルゴリズムをフローチャートとして示す図である。 実施例1における機械−人間系制御システムの構成例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 制御器
2 制御対象
3 NLSモジュール
4 FBSモジュール
5 関係量
6、7 部分系
11 歩行機械
12 歩行運動
13 NLSモジュール
14 FBSモジュール
15 信号入力機構
16 信号出力機構
31 信号入力部
32 演算部
33 信号出力部
41 信号入力部
42 演算部
43 信号出力部
100、200 非線形システム
Δφ 位相差
ω1、ω2 固有振動数


Claims (7)

  1. 動的振舞が制御対象と明確に分離できない非線形相互作用を行い、前記非線形相互作用を介して前記制御対象と同調状態を形成する非線形システムからなる第1のモジュールと;
    前記第1のモジュールが行なう前記動的振舞が制御対象と明確に分離できない非線形相互作用における同調に係わる関係量と目標とする関係量との差を直接用いて、前記同調に係わる関係量を変化させる前記第1のモジュールのパラメータを調整するフィードバックシステムからなる第2のモジュールとを備え;
    前記非線形相互作用は引き込み現象を有し;
    前記第2のモジュールにおいて、前記第1のモジュールと前記制御対象の動的振舞を分離計算することなく、前記第1のモジュールと前記制御対象との非線形相互作用を活用することにより、前記非線形相互作用における前記同調に係わる関係量を、前記同調に係わる関係量と目標とする関係量との差を直接用いて、前記目標とする関係量に収束させるように前記パラメータを調整することにより、前記制御対象を制御する非線形制御器であって;
    前記パラメータの調整は、前記第2のモジュールにおいて、前記第1のモジュールと前記制御対象の動的振舞を分離計算することなく、前記同調に係わる関係量と目標とする関係量との差を直接用いてフィードバック制御信号を計算し、前記フィードバック制御信号を用いて、前記非線形相互作用における前記同調に係わる関係量を、前記目標とする関係量に収束させるように前記パラメータを調整するものであり;
    前記制御対象の制御は、前記第1のモジュールと前記制御対象との非線形相互作用を活用することと前記パラメータの調整を通して、前記同調に係わる関係量を前記目標とする関係量に収束させ、前記制御対象を制御するものであり;
    前記同調に係わる関係量が前記制御対象の振動と前記第1のモジュールの振動との位相差であり、前記パラメータが前記第1のモジュールの固有振動数である;
    非線形制御器。
  2. 前記フィードバック制御信号は、前記第1のモジュールと前記制御対象とが前記非線形相互作用を介して同調状態を形成した場合で、前記第1のモジュールと前記制御対象との動的振舞いがそれぞれ非線形振動として近似できる場合に計算される;
    請求項1に記載の非線形制御器。
  3. 前記第1のモジュールと前記制御対象との動的振舞いは、制御対象側の状態変数を位相φ2、固有振動数をω2とし、NLSモジュール側の状態変数を位相φ1、固有振動数ω1とし、結合強度をk1(≧0)、k2(≧0)として、
    dφ1/dt=ω1+k1・sin(φ2−φ1) (式1)
    dφ2/dt=ω2+k2・sin(φ1−φ2) (式2)
    として近似できる;
    請求項2に記載の非線形制御器。
  4. 制御対象との非線形相互作用を介して前記制御対象と同調状態を形成する非線形システムからなる第1のモジュールと、前記第1のモジュールと前記制御対象との同調に係わる関係量と目標とする関係量との差に基づいて、前記同調に係わる関係量を変化させる前記第1のモジュールのパラメータを調整するフィードバックシステムからなる第2のモジュールとを備える非線形制御器を用いて行なう非線形制御方法であって;
    前記第1のモジュールにおいて、動的振舞が制御対象と明確に分離できない、引き込み現象を有する非線形相互作用を行い、前記非線形相互作用を介して前記制御対象と同調状態を形成する工程と;
    前記第2のモジュールにおいて、前記第1のモジュールと前記制御対象の動的振舞を分離計算することなく、前記第1のモジュールが行なう前記動的振舞が制御対象と明確に分離できない非線形相互作用における同調に係わる関係量と目標とする関係量との差を直接用いてフィードバック制御信号を計算する工程と;
    前記第1のモジュールと前記制御対象との非線形相互作用を活用することにより、前記第1のモジュールが行なう前記動的振舞が制御対象と明確に分離できない非線形相互作用における同調に係わる関係量と目標とする関係量との差を直接用いて、前記同調に係わる関係量を変化させる前記第1のモジュールのパラメータを調整する工程と;
    前記第1のモジュールと前記第2のモジュールが協働して、前記調整されたパラメータを用いて、前記制御対象と新たな同調状態を形成しながら、前記同調に係わる関係量を前記目標とする関係量に収束させる工程とを備え;
    前記パラメータを調整する工程は、前記フィードバック制御信号を用いて、前記同調に係わる関係量を変化させる前記第1のモジュールのパラメータを前記目標とする関係量に収束させるように調整するものであり;
    前記収束させる工程は、前記第1のモジュールと前記第2のモジュールが協働して、前記第1のモジュールと前記制御対象との非線形相互作用を活用することと前記パラメータの調整を通して、前記制御対象と新たな同調状態を形成しながら、前記同調に係わる関係量を前記目標とする関係量に収束させるものであり;
    前記同調に係わる関係量が前記制御対象の振動と前記第1のモジュールの振動との位相差であり、前記パラメータが前記第1のモジュールの固有振動数である;
    非線形的制御方法。
  5. 前記フィードバック制御信号は、前記第1のモジュールと前記制御対象とが前記非線形相互作用を介して同調状態を形成した場合で、前記第1のモジュールと前記制御対象との動的振舞いがそれぞれ非線形振動として近似できる場合に計算される;
    請求項4に記載の非線形制方法。
  6. 前記第1のモジュールと前記制御対象との動的振舞いは、制御対象側の状態変数を位相φ2、固有振動数をω2とし、NLSモジュール側の状態変数を位相φ1、固有振動数ω1とし、結合強度をk1(≧0)、k2(≧0)として、
    dφ1/dt=ω1+k1・sin(φ2−φ1) (式1)
    dφ2/dt=ω2+k2・sin(φ1−φ2) (式2)
    として近似できる;
    請求項5に記載の非線形制御方法。
  7. 請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の非線形的制御方法を制御器に実行させるための制御器読み取り可能なプログラム。
JP2004034174A 2004-02-10 2004-02-10 非線形制御器及び非線形的制御方法 Expired - Lifetime JP4858935B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004034174A JP4858935B2 (ja) 2004-02-10 2004-02-10 非線形制御器及び非線形的制御方法
PCT/JP2005/001429 WO2005076091A1 (ja) 2004-02-10 2005-02-01 非線形制御器及び非線形的制御方法
US10/588,770 US7778726B2 (en) 2004-02-10 2005-02-01 Nonlinear controller and nonlinear control method
AT05709575T ATE530960T1 (de) 2004-02-10 2005-02-01 Nichtlinearer regler und nichtlineares regelverfahren
EP05709575A EP1727006B1 (en) 2004-02-10 2005-02-01 Nonlinear controller and nonlinear control method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004034174A JP4858935B2 (ja) 2004-02-10 2004-02-10 非線形制御器及び非線形的制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005227909A JP2005227909A (ja) 2005-08-25
JP4858935B2 true JP4858935B2 (ja) 2012-01-18

Family

ID=34836169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004034174A Expired - Lifetime JP4858935B2 (ja) 2004-02-10 2004-02-10 非線形制御器及び非線形的制御方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7778726B2 (ja)
EP (1) EP1727006B1 (ja)
JP (1) JP4858935B2 (ja)
AT (1) ATE530960T1 (ja)
WO (1) WO2005076091A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4686681B2 (ja) 2004-10-05 2011-05-25 国立大学法人東京工業大学 歩行介助システム
JP4792302B2 (ja) * 2006-03-01 2011-10-12 東海ゴム工業株式会社 周期性信号の適応制御装置
US20110071457A1 (en) * 2009-09-15 2011-03-24 Northwestern University Method and apparatus for controlling intracranial pressure
JP2014128464A (ja) 2012-12-28 2014-07-10 Tokyo Institute Of Technology 歩行支援装置および歩行支援方法
KR101577029B1 (ko) 2014-05-16 2015-12-14 대한민국 청각자극을 통한 보행패턴 유도 시스템
WO2016172002A1 (en) * 2015-04-22 2016-10-27 Massachusetts Institute Of Technology Foot touch position following apparatus, method of controlling movement thereof, computer-executable program, and non-transitory computer-readable information recording medium storing the same

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5403261A (en) * 1991-06-18 1995-04-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Illumination equipment
JP3526785B2 (ja) 1999-06-01 2004-05-17 インタロボット株式会社 意思伝達装置
JP2001299980A (ja) * 2000-04-21 2001-10-30 Mitsubishi Electric Corp 運動支援装置
JP2002336376A (ja) * 2001-05-15 2002-11-26 Mitsubishi Electric Corp 健康増進システム
JP3930399B2 (ja) 2002-08-21 2007-06-13 本田技研工業株式会社 歩行補助装置
US7209867B2 (en) * 2002-10-15 2007-04-24 Massachusetts Institute Of Technology Analog continuous time statistical processing
JP4587738B2 (ja) 2003-08-25 2010-11-24 ソニー株式会社 ロボット装置及びロボットの姿勢制御方法
JP4247533B2 (ja) * 2003-09-03 2009-04-02 国立大学法人東京工業大学 呼吸同期装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20070282464A1 (en) 2007-12-06
JP2005227909A (ja) 2005-08-25
EP1727006A1 (en) 2006-11-29
EP1727006B1 (en) 2011-10-26
WO2005076091A1 (ja) 2005-08-18
US7778726B2 (en) 2010-08-17
EP1727006A4 (en) 2008-08-27
ATE530960T1 (de) 2011-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7778726B2 (en) Nonlinear controller and nonlinear control method
US9079058B2 (en) Motion coordination operation device and method, program, and motion coordination reproduction system
Degallier et al. Movement generation using dynamical systems: a humanoid robot performing a drumming task
Degallier et al. A modular bio-inspired architecture for movement generation for the infant-like robot iCub
US10791848B2 (en) Adaptive sensory outputs synchronized to input tempos for soothing effects
CN108772836B (zh) 基于cpg的脊柱型多足机器人及其仿生运动控制方法
Dubbin et al. Learning to dance through interactive evolution
JP2005342873A (ja) ロボット装置及びその動作制御方法
US9433863B2 (en) Video processing using concurrent outcome simulation threads
Iqbal et al. Temporal anticipation and adaptation methods for fluent human-robot teaming
Urbain et al. Stance control inspired by cerebellum stabilizes reflex-based locomotion on HyQ robot
Gentry et al. Haptic dancing: human performance at haptic decoding with a vocabulary
KR102355021B1 (ko) 가상 환경에서 학습된 지능형 에이전트를 이용하여 실제 사물의 움직임을 제어하는 방법 및 장치
Lu et al. Design of a heart rate controller for treadmill exercise using a recurrent fuzzy neural network
Masuda et al. Muscles excite and synchronize themselves through body dynamics
Aguirre-Ollinger et al. Exoskeleton control for post-stoke gait training of a paretic limb based on extraction of the contralateral gait phase
Effenberg et al. Auditory modulation of multisensory representations
US20200164519A1 (en) Motion control apparatus of action robot and motion generation and control system including the same
EP4375026A1 (en) Motion control method and apparatus, method and apparatus for generating trajectory of motion
Moore et al. Creating a voice for MiRo, the world's first commercial biomimetic robot
WO2021090704A1 (ja) 自律移動体、情報処理方法、プログラム、及び、情報処理装置
Berdahl et al. Force-feedback interaction with a neural oscillator model: for shared human-robot control of a virtual percussion instrument
Hoyer et al. Giving Robots a “Voice”: A Kineto-Acoustic Project
JP2010125265A (ja) 運動補助装置
Weinberg et al. Platforms—Georgia Tech’s Robotic Musicians

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070124

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20071023

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20071023

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100825

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101014

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20101203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111026

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4858935

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141111

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250