JP4858396B2 - 車両用蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンク内の燃料蒸気が車外に排出されることを抑制するための車両用蒸発燃料処理装置に関する。
キャニスタ内にPTCヒータを設け、キャニスタに吸着された燃料蒸気のパージ前に吸着剤をPTCヒータにて加熱する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開WO2002/064966号パンプレット
しかしながら、上記の如き従来の技術では、PTCヒータに通電してキャニスタを加熱する構成であるため、省エネルギの観点から改善の余地があった。
本発明は、上記事実を考慮して、効率的に燃料蒸気の大気放出を抑制することができる車両用蒸発燃料処理装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る車両用蒸発燃料処理装置は、燃料タンクから排出された燃料蒸気を吸着するためのキャニスタと、車両用空調装置の冷媒循環ラインにおける圧縮機と膨張弁との間に該車両用空調装置の凝縮器と直列に設けられ、前記冷媒から前記キャニスタに放熱させるためのキャニスタ用熱交換器と、前記車両用空調装置の冷媒循環ラインにおける前記膨張弁と前記圧縮機との間に該車両用空調装置の蒸発器と直列に設けられ、前記燃料タンクから前記冷媒に放熱させるための燃料タンク用熱交換器と、を備えている。
請求項1記載の車両用蒸発燃料処理装置では、例えば適用された車両における所定の運転環境(外気温等)で、車両用空調装置に冷媒循環ラインにおける圧縮機と膨張弁との間を流通する高温高圧の冷媒が、その(エネルギ)をキャニスタに放熱する。これにより、キャニスタは加熱されるので、該キャニスタに吸着されている燃料蒸気の離脱性能が向上する。したがって、該キャニスタに吸着されている燃料蒸気をパージする際には、キャニスタの加熱が行われない構成と比較して、燃料蒸気のパージ量が増す。すなわち、キャニスタに吸着されている燃料蒸気をパージするためのパージ時間又はパージ回数を減らすことができる。しかも、本車両用蒸発燃料処理装置では、車両用空調装置の冷媒(残熱)にてキャニスタが加熱されるので、エネルギ効率が良好である。
このように、請求項1記載の車両用蒸発燃料処理装置では、効率的に燃料蒸気の大気放出を抑制することができる。
また、本車両用蒸発燃料処理装置では、例えば適用された車両における所定の運転環境(外気温等)で、車両用空調装置に冷媒循環ラインにおける膨張弁と圧縮機との間を流通する低温低圧の冷媒が、燃料タンクとの熱交換で加熱される。これにより、燃料タンクは、冷却されるので、該燃料タンク内での燃料蒸気の発生が抑制される(燃料蒸気が液化される場合も含む)。したがって、本車両用蒸発燃料処理装置では、燃料タンク用熱交換器を備えない構成と比較して、燃料蒸気のキャニスタへの吸着量が低減される。しかも、燃料タンクは、車両用空調装置の冷媒にて冷却されるので、エネルギ効率が良好である。
請求項記載の発明に係る車両用蒸発燃料処理装置は、請求項記載の車両用蒸発燃料処理装置において、前記燃料タンク用熱交換器は、前記燃料タンクに対する熱源と該燃料タンクとの間に配置されている。
請求項記載の車両用蒸発燃料処理装置では、燃料タンクに対する熱源と該燃料タンクとの間に燃料タンク用熱交換器が配置されるので、該前記燃料タンク用熱交換器による遮熱作用によって燃料タンク内の温度上昇に伴う燃料蒸気の発生が効果的に抑制される。
請求項記載の発明に係る車両用蒸発燃料処理装置は、請求項又は請求項記載の車両用蒸発燃料処理装置において、前記燃料タンクへの燃料注入状態であるか否かに応じた信号を出力する燃料注入検出手段と、前記燃料注入検出手段からの信号に基づいて、前記燃料タンクへの燃料注入状態であると判断した場合に前記圧縮機を作動させる制御手段と、をさらに備えた。
請求項記載の車両用蒸発燃料処理装置では、燃料タンクへの燃料の注入中に圧縮機が
作動されるので、燃料注入の際に燃料タンクが冷却される。これにより、本車両用蒸発燃
料処理装置では、燃料注入中に燃料蒸気が発生することが抑制され、キャニスタへの燃料
吸着量を抑制することができるので、該キャニスタに吸着されている燃料蒸気のパージ時
間又はパージ回数を減らすことができる。
以上説明したように本発明に係る車両用蒸発燃料処理装置は、効率的に燃料蒸気の大気放出を抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る車両用蒸発燃料処理装置が適用された燃料蒸気排出抑制装置10について、図1及び図2に基づいて説明する。
図1には、燃料蒸気排出抑制装置10の概略全体構成が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、燃料蒸気排出抑制装置10は、内燃機関であるエンジン12に供給される液体の燃料(例えば、炭化水素を主成分とする燃料)を貯留するための燃料タンク14を備えている。燃料タンク14には、図示しない燃料ポンプが設けられており、該燃料ポンプの作動によって燃料タンク14内の燃料がエンジン12に供給されるようになっている。
また、燃料タンク14には、一端が給油口16Aとされた給油ホース16の他端が接続されている。燃料蒸気排出抑制装置10では、給油口16Aは、フューエルキャップ17にて封止されており、フューエルキャップ17は、車両外側から取り外し可能となるように車体外板18に形成された給油窓18Aに臨んで配置されている。フューエルキャップ17を外した状態では、給油口16Aからの給油が可能とされている。
この給油窓18Aは、フューエルリッド20にて開閉可能とされている。この実施形態では、フューエルリッド20は、リッドロック装置22にて給油窓18Aを閉止する状態が維持されるようになっている。リッドロック装置22は、車室内に設けられたリッドスイッチ23が操作されると、後述するECU38の指令に基づきロック解除位置に移動する構成とされている。これにより、リッドスイッチ23が操作された場合には、図示しないスプリングの復元力等によってフューエルリッド20が給油窓18Aを開放する構成とされている。
また、リッドロック装置22は、例えば人手によってフューエルリッド20が給油窓18Aを閉止する閉止位置に戻されると、スプリングの付勢力やフューエルリッド20との相対移動に伴う案内(カム動作)等によってフューエルリッド20に対する姿勢を復元させ、該フューエルリッド20を再度ロックする構成とされている。このリッドロック装置22には、開閉スイッチが内蔵されており、フューエルリッド20をロックしていることに対応する信号(例えばOFF信号)、フューエルリッド20のロックが解除されていることに対応する信号(例えばON信号)を後述するECU38に出力する構成とされている。この実施形態では、リッドロック装置22及びリッドスイッチ23の少なくとも一方を本発明における燃料注入検出手段として把握することができる。なお、リッドロック装置22におけるフューエルリッド20のロック機能と、ロック検出の機能を別個の部品にて実現するように構成しても良い。
さらに、燃料タンク14の上部には、給油時の液面上昇により閉弁すると共に、車両転倒時に閉弁するバルブ装置24が設けられている。バルブ装置24は、所謂COV(カットオフバルブ)、ROV(ロールオーババルブ)の機能を有するものとして把握することができる。そして、燃料蒸気排出抑制装置10では、バルブ装置24を介してエバポ配管26の一端が燃料タンク14に接続されている。エバポ配管26の他端は、蒸発燃料を吸着するためのキャニスタ28に接続されている。
キャニスタ28は、図2(A)にも示される如く、ハウジング28Aの内部が仕切り壁28Bにて第1層28C、第2層28Dを含む複数層(この実施形態では2層)に区画されており、第1層28C、第2層28Dのそれぞれに吸着剤としての図示しない活性炭が収容されて構成されている。上記したエバポ配管26の他端は、キャニスタ28の第1層28Cに連通するように接続されている。一方、キャニスタ28の第2層28Dには、一端が大気と連通した大気開放端30Aとされた大気配管30の他端が接続されている。
さらに、キャニスタ28は、その活性炭に吸着されている燃料をパージするためのパージ配管32の一端が、第1層28Cに接続されている。パージ配管32の他端は、パージ装置としてのパージ制御弁(この実施形態ではバキュームスイッチングバルブ)36を介して、エンジン12の図示しない吸気通路に接続されている。これにより、燃料蒸気排出抑制装置10では、エンジン12の作動中にパージ制御弁36が開弁されると、キャニスタ28(の活性炭)に吸着されている燃料蒸気(燃料ベーパ)が該キャニスタ28から離脱してエンジンの吸気系にパージされるようになっている。また、パージ制御弁36は、ECU38によって開弁のタイミングが制御されるようになっている。
さらに、燃料蒸気排出抑制装置10は、エバポ配管26に設けられた封鎖弁40、燃料タンク14に設けられた圧力センサ42を備えている。圧力センサ42は、燃料タンク14の内圧に応じた信号をECU38に出力するようになっている。封鎖弁40は、ECU38により圧力センサ42からの信号に基づいて制御されて所定の場合(例えば、燃料タンク14の内圧が設定正圧以上であるか、設定負圧以下である場合等)に開弁するようになっている。なお、圧力センサ42に代えて、燃料タンク14内の温度に応じた信号を出力する温度センサを設けても良く、封鎖弁40に代えて、所定の正圧を超えた場合及び所定の負圧を下回った場合に機械的に開弁する正負圧弁を設けた構成としても良い。
そして、燃料蒸気排出抑制装置10は、車両用空調装置50の冷媒の余剰熱を利用してキャニスタ28を加熱するためのキャニスタ用熱交換器としての第2コンデンサ44を備える。具体的には、車両用空調装置50は、圧縮機としてのコンプレッサ52、凝縮器としての第1コンデンサ(室外熱交換器)54、膨張弁56、蒸発器としての第1エバポレータ(室内熱交換器)58、及びこれらを上記の順に直列に繋ぐ冷媒循環ライン60を主要部として構成されている。この実施形態では、第1コンデンサ54と膨張弁56との間には気液分離器62が配設されている。また、コンプレッサ52は、電動コンプレッサとされている。
燃料蒸気排出抑制装置10では、冷媒循環ライン60におけるコンプレッサ52と膨張弁56との間であって、気液分離器62(第1コンデンサ54)と膨張弁56との間に、第2コンデンサ44が第1コンデンサ54と直列に設けられている。また、この実施形態に係る燃料蒸気排出抑制装置10では、第1エバポレータ58とコンプレッサ52との間に、燃料タンク用熱交換器としての第2エバポレータ46が設けられた第1エバポレータ58と直列に設けられている。
以上により、車両用空調装置50の冷媒循環ライン60は、コンプレッサ52、第1コンデンサ54、気液分離器62、第2コンデンサ44、膨張弁56、第1エバポレータ58、第2エバポレータ46がこの順に直列されて構成されている。
第2コンデンサ44は、キャニスタ28のハウジング28Aと接触されており、冷媒とキャニスタ28(活性炭)との熱交換を行う構成とされる。この実施形態では、図2(B)に示される如く、第2コンデンサ44は、キャニスタ28の第1層28Cに対し略全高に亘り接触されると共に、第2層28Dの少なくとも一部に対しても接触されている。キャニスタ28について補足すると、キャニスタ28は、第1層28Cへの活性炭の収容量(燃料蒸気の吸着可能量)が第2層28Dへの活性炭の収容量よりも大とされている。
一方、第2エバポレータ46は、燃料タンク14の外表面と接触されており、冷媒と燃料タンク14(内の燃料及びガス)との熱交換を行う構成とされる。この実施形態では、図1に示される如く、第2エバポレータ46は、燃料タンク14に対する熱源となり得る路面Rと該燃料タンク14との間に配置されている。すなわち、第2エバポレータ46は、燃料タンク14の底壁14Aに接触されている。
そして、燃料蒸気排出抑制装置10は、パージ制御弁36、封鎖弁40、コンプレッサ52(車両用空調装置50)を制御する制御手段としてのECU38を備えている。このECU38は、圧力センサ42、リッドロック装置22、リッドスイッチ23の他に、30に設けられた燃料蒸気濃度センサ64、システムスイッチ65に電気的に接続されている。システムスイッチ65は、燃料蒸気排出抑制装置10が適用された車両の乗員が運転(車両の走行)を開始する際にON操作されるスタートスイッチに相当する。燃料蒸気排出抑制装置10が適用された車両では、システムスイッチ65がONされている場合に走行が許容される構成とされている。
また、ECU38は、車両用空調装置50を制御する機能を兼ねており、第1コンデンサ54に送風するためのファン66、第1エバポレータ58にて冷却された空調用空気を車室に送り出すためのブロア68、その他、車両用空調装置50の各種構成要素に電気的に接続されている。
また、燃料蒸気排出抑制装置10が適用された車両は、例えば、エンジン12の他に、走行用の駆動源としてバッテリの電力で駆動力を生じる電気モータを備えるハイブリッド車に適用される。このため、ECU38には、ハイブリッド車のシステムを制御するハイブリッドECUから、エンジン12が作動しているか否かに応じた信号が入力されるようになっている。この実施形態では、燃料蒸気排出抑制装置10が適用されたハイブリッド車は、外部電源からバッテリに充電可能な所謂プラグインハイブリッド車とされており、エンジン12で発電した電力のみをバッテリに充電するハイブリッド車と比較して、エンジン12の停止状態で走行可能な距離が長い構成とされている。
以上により、ECU38は、システムスイッチ65、圧力センサ42、燃料蒸気濃度センサ64、リッドロック装置22、リッドスイッチ23、車両用空調装置50のセンサ類、及びハイブリッドECU等の出力信号に基づいて、パージ制御弁36、封鎖弁40、車両用空調装置50、ファン66、ブロア68の動作を制御するようになっている。この制御については、本実施形態の作用と共に後述する。
次に、本実施形態の作用を説明する。先ず、燃料蒸気排出抑制装置10が適用された自動車の走行(可能)時の作用効果を説明し、次いで、給油時の作用効果を説明する。
(走行中の作用効果)
上記構成の燃料蒸気排出抑制装置10が適用された車両では、例えば比較的外気温が高い期間に、システムスイッチ65がONされて車両の走行(可能)状態になると、車両用空調装置50が作動される。車両用空調装置50では、コンプレッサ52にて圧縮された冷媒が第1コンデンサ54にて凝縮され、気液分離器62で気相と液相とが分離され、高温高圧の液相冷媒が第2コンデンサ44を経由して膨張弁56にて減圧されて低圧液相とされ、さらに第1エバポレータ58にて空調用空気から吸熱して気化される。こうして低温低圧となった気相の冷媒は、第2エバポレータ46を経由してコンプレッサ52に戻され、冷媒循環ライン60を循環する。燃料蒸気系ECU38は、車両用空調装置50の設定(目標温度等)に基づいて、必要に応じファン66、ブロア68を作動させる。
第1コンデンサ54(気液分離器62)から排出された高温高圧の冷媒は、第2コンデンサ44を通過する際にキャニスタ28に放熱することで、キャニスタ28を加熱する。これにより、キャニスタ28では、活性炭からの燃料蒸気(炭化水素成分)が離脱されやすい状態になっている。
一方、第1エバポレータ58から排出された低温低圧の冷媒は、第2エバポレータ46を通過する際に燃料タンク14から吸熱することで、燃料タンク14を冷却する。これにより、燃料タンク14では、燃料の温度上昇が抑制され、燃料蒸気が発生し難い状態になっている。
ECU38は、燃料蒸気濃度センサ64から、キャニスタ28への燃料蒸気の吸着量が所定量を超えていることに対応する信号が入力された場合、封鎖弁40を閉弁させると共にパージ制御弁36を作動(開弁)させる。すると、エンジン12の吸気通路に負圧によって、燃料蒸気排出抑制装置10では、大気配管30の大気開放端30Aからキャニスタ28の第2層28D、第1層28C、パージ配管32を経由してエンジン12の吸気系に向かう流れが生成される。
この流れによって、キャニスタ28の活性炭から燃料蒸気が離脱され、エンジン12に供給され、消費される。すなわち、キャニスタ28からの燃料蒸気のパージが成される。
ここで、燃料蒸気排出抑制装置10では、キャニスタ28が第2コンデンサ44にて加熱されているため、キャニスタ28からの燃料蒸気の離脱性能が高い。このため、キャニスタ28に吸着された燃料蒸気の単位時間当たりのパージ量が増加する。しかも、燃料蒸気排出抑制装置10では、キャニスタ28の第2層28Dすなわちキャニスタ28におけるパージ負圧のかかり難い(内圧が大気圧に近い)部分についても第2コンデンサ44にて加熱されるので、単位時間当たりのパージ量が一層増加する。これらにより、短時間又は少ないパージ回数でキャニスタ28の燃料蒸気をパージすることができる。このため、ハイブリッド車の場合は、パージのためにエンジン12を作動させる時間を短くすることができるので、燃費の向上に寄与する。
また、燃料蒸気排出抑制装置10では、第2コンデンサ44によるキャニスタ28の加熱によって、上記の通り燃料蒸気の離脱性能が高くなるので、パージ動作後にキャニスタ28に吸着されたままになっている燃料蒸気の量が減る。これにより、キャニスタ28の吸着容量が増したのと同様に燃料蒸気の大気放出(エバポエミッション)を抑制することができる。
そして、燃料蒸気排出抑制装置10では、車両用空調装置50の冷媒循環ライン60を循環する高温高圧の冷媒、すなわち余剰熱量にてキャニスタ28を加熱するため、新たに熱源を設けることなく、キャニスタ28を加熱して燃料蒸気の離脱性能を向上させることができる。すなわち、燃料蒸気排出抑制装置10では、既存の車両用空調装置50の余剰熱を利用してキャニスタ28のパージを促進することができる。
また、燃料蒸気排出抑制装置10では、車両用空調装置50の冷媒循環ライン60を循環する低温低圧の冷媒、すなわち余剰冷却エネルギを利用して燃料タンク14が冷却されるので、燃料タンク14内での燃料蒸気の発生(燃料の気化)が抑制される。しかも、燃料蒸気排出抑制装置10では、例えば夏場などには燃料タンク14に対する熱源となる路面Rと燃料タンク14との間に第2エバポレータ46が配置されているので、燃料タンク14の路面Rからの受熱が第2エバポレータ46にて効果的に抑制される。すなわち、燃料タンク14内での燃料蒸気の発生が一層効果的に抑制(遮熱)される。
これらにより、キャニスタ28に吸着(導入)される燃料蒸気の量が低減されるので、燃料蒸気の大気放出を一層効果的に抑制することができる。また、燃料蒸気の発生量が抑制されるので、キャニスタ28を小型化することも可能である。さらに、燃料タンク14の冷却に伴って、冷媒がコンプレッサ52の上流で加熱されるので、コンプレッサ52にて冷媒を圧縮(加圧)するのに要するエネルギを減少させることができる。すなわち、第2エバポレータ46を設けることで、車両用空調装置50の性能を向上させることができる。
また、燃料蒸気排出抑制装置10では、第2コンデンサ44が第1コンデンサ54に直列に設けられ、第2エバポレータ46が第1エバポレータ58に直列に設けられているので、例えばこれらを並列に設けた構成と比較して、切替弁等が不要で構造が簡単であり、且つ制御も簡単である。また、第2コンデンサ44、第2エバポレータ46を設けたことにより車両用空調装置50の性能低下が生じない。
(給油中の作用効果)
またここで、燃料蒸気排出抑制装置10では、リッドスイッチ23が操作されてECU38がリッドロック装置22をロック解除位置に移動させると、リッドロック装置22からフューエルリッド20のロックが解除されていることに対応する信号(例えばON信号)がECU38に入力される。この信号に基づいてECU38は、燃料蒸気排出抑制装置10が適用された自動車の給油(燃料注入)中であると判断し、コンプレッサ52を動作させる。
すると、車両用空調装置50の冷媒が冷媒循環ライン60を循環し、この冷媒は第2エバポレータ46において燃料タンク14を冷却する。これにより、給油中において燃料タンク14内で燃料蒸気が発生することが抑制される。給油の際は、燃料タンク14内での燃料液面の上昇に伴い燃料タンク14内のガスがエバポ配管26経由で排出されるが、このガス中の燃料蒸気量が少なくなるので、キャニスタ28での燃料蒸気吸着量を低減することができる。これにより、キャニスタ28の一層の小型化、燃料蒸気の大気放出(エバポエミッション)の一層の抑制を図ることができる。
また、燃料蒸気排出抑制装置10では、給油中にキャニスタ28が第2コンデンサ44を流れる冷媒にて加熱されるので、給油後の走行開始時点でのキャニスタ28からの燃料蒸気の離脱性能が向上する。このため、走行開始後にキャニスタ28に吸着されている燃料蒸気を短時間でパージすることができる。このため、ハイブリッド車の場合は、パージのためにエンジン12を作動させる時間を短くすることができるので、燃費の向上に寄与する。
なお、給油中にコンプレッサ52を動作させる制御は、例えば外気温が所定温度以上の場合にのみ行うようにしても良い。
また、上記した実施形態では、第2エバポレータ46が熱源としての路面Rと燃料タンク14との間に配置された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図3(A)に示される如く、燃料タンク14とエンジン12が配置されるエンジンコンパートメント70との間、燃料タンク14とモータ(ジェネレータ)72、インバータ74との間に第2エバポレータ46を配置しても良く、また例えば、燃料タンク14とエンジン12の排気管76との間に第2エバポレータ46を配置しても良い。これらの場合、第2エバポレータ46は、燃料タンク14の周壁14Bに接触している。
さらに、上記した実施形態では、第2コンデンサ44が第1コンデンサ54の下流に設けられ、第2エバポレータ46が第1エバポレータ58の下流に設けられた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2コンデンサ44と第1コンデンサ54との上下流を入れ替えても良く、第2エバポレータ46と第1エバポレータ58との上下流を入れ替えても良い。
またさらに、上記した実施形態では、第2コンデンサ44がキャニスタ28のハウジング28Aの一面に接触され、第2エバポレータ46が燃料タンク14の底壁14A、周壁14Bに接触された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2コンデンサ44は、ハウジング28Aの2面以上に接触されたりハウジング28Aを取り囲んだりしても良く、第2エバポレータ46は、燃料タンク14の2面以上に接触されたり燃料タンク14を取り囲んだりしても良い。
本発明の実施形態に係る燃料蒸気排出抑制装置の全体構成を模式的に示すシステム構成図である。 (A)は、本発明の実施形態に係る燃料蒸気排出抑制装置を構成するキャニスタを模式的に示す断面図、(B)は、本発明の実施形態に係る燃料蒸気排出抑制装置を構成する第2コンデンサを模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料蒸気排出抑制装置を構成する第2エバポレータの配置の変更例を示す断面図である。
符号の説明
10 燃料蒸気排出抑制装置
14 燃料タンク
16 給油ホース
22 リッドロック装置(燃料注入検出手段)
23 リッドスイッチ(燃料注入検出手段)
28 キャニスタ
44 第2コンデンサ(キャニスタ用熱交換器)
46 第2エバポレータ(燃料タンク用熱交換器)
50 車両用空調装置
52 第1コンプレッサ(圧縮機)
54 第1コンデンサ(凝縮器)
56 膨張弁
58 第1エバポレータ(蒸発器)
60 冷媒循環ライン
70 エンジンコンパートメント(熱源)
72 モータ(熱源)
74 インバータ(熱源)
76 排気管(熱源)
R 路面(熱源)

Claims (3)

  1. 燃料タンクから排出された燃料蒸気を吸着するためのキャニスタと、
    車両用空調装置の冷媒循環ラインにおける圧縮機と膨張弁との間に該車両用空調装置の凝縮器と直列に設けられ、前記冷媒から前記キャニスタに放熱させるためのキャニスタ用熱交換器と、
    前記車両用空調装置の冷媒循環ラインにおける前記膨張弁と前記圧縮機との間に該車両用空調装置の蒸発器と直列に設けられ、前記燃料タンクから前記冷媒に放熱させるための燃料タンク用熱交換器と、
    を備えた車両用蒸発燃料処理装置。
  2. 前記燃料タンク用熱交換器は、前記燃料タンクに対する熱源と該燃料タンクとの間に配置されている請求項1記載の車両用蒸発燃料処理装置。
  3. 前記燃料タンクへの燃料注入状態であるか否かに応じた信号を出力する燃料注入検出手段と、
    前記燃料注入検出手段からの信号に基づいて、前記燃料タンクへの燃料注入状態であると判断した場合に前記圧縮機を作動させる制御手段と、
    をさらに備えた請求項1又は請求項2記載の車両用蒸発燃料処理装置。
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