JP4856329B2 - 粉体の充填方法及び充填装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は粉体のコンテナへの充填率を上げる方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体容器より粉体を抜き出して汎用コンテナに充填する方法としては、気流輸送によって充填する方法や、高濃度加圧輸送や、流動性の良い粉体では貯槽から配管のみでコンテナ内に自然落下で充填する方法及び自然落下の速度を早める為配管途中に低圧の補助空気を入れるもの等がある。
【0003】
しかしながらこれらの方法は充填目的物である粉体の粉体特性によって大きく支配され、その粉体毎に充填方法を実験により見極めていく必要があると共に該方法ではコンテナへの粉体の充填率を上げることは困難である。
【0004】
本発明者等は平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体をコンテナに充填するにあたり、上記に示す従来実施されている方法で粉体の移送充填を試みたがコンテナ内部全体に充填することが出来ず充填率は容積基準で75%以下のものしか得られなかった。これは粉体の真比重が0.9以上で重い為にコンテナ内に粉体を移送充填した時に重力で落下しコンテナ入り口近くに堆積しコンテナの奥迄充填が出来ずに充填率が75%程度迄に留まってしまったことによると考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は微粉体、特に平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体を配管と空気だけの簡単な設備でコンテナ内に充填率76%以上の高充填を可能とする方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
(1)粉体容器下部抜き出し口から平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体を接続配管を経て、汎用コンテナ内に移送充填する方法であって、接続配管の粉体容器抜き出し口付近、及び又は中間部に柔軟性のあるフレキシブルチューブをたるませて接続することにより、粉体容器及び接続配管に加圧空気を導入して粉体を加圧移送する際に、移送配管中の粉体を前記フレキシブルチューブの作用により脈動状態を発生させて末端の汎用コンテナ内に脈動放出することにより、コンテナ内の奥まで粉体を吹き飛ばしてコンテナ内容積の76%以上に粉体を充填する方法(請求項1)、
(2)粉体が平均粒子径が20〜200μm、粒度分布が1〜250μm、粒子真比重が1.35〜1.45g/cm3の塩化ビニル樹脂である請求項1記載の粉体を充填する方法(請求項2)、
(3)粉体容器下部抜き出し口から平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体を接続配管を経て、汎用コンテナ内に移送充填する装置であって、接続配管の、少なくとも粉体容器抜き出し口付近、及び又は中間部に柔軟性のあるフレキシブルチューブをたるませて接続し、粉体容器及び接続配管に加圧空気の導入管を接続し、粉体を加圧移送する際に移送配管中の粉体をフレキシブルチューブの作用により脈動移動させ、末端の汎用コンテナ内に脈動放出することで、コンテナ内の奥まで粉体を吹き飛ばしてコンテナ内容積の76%以上に粉体を充填する装置(請求項3)、
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体を高濃度加圧輸送法においてコンテナへの充填率を向上させるべく鋭意検討した結果、粉体の大きな脈動移動を安定的に繰り返す方法を見出し、それによってコンテナへの充填率を大幅に向上させる方法を見出したものである。
【0008】
コンテナへの粉体の充填率を向上させるには配管で輸送される粉体がコンテナ入り口に接続した輸送配管から勢い良く放出されてコンテナの奥まで飛散してコンテナの奥から充填されるようにするのが重要なポイントになる。この飛散する力を粉体に持たせるには粉体を大きな脈動移動させる必要があり、それには配管中の粉体の固まり、プラグを大きくしてむしろ配管閉塞に近い状態にして加圧空気で一挙に追い出す輸送条件が必要になる。
【0009】
高濃度加圧輸送では輸送元の粉体容器とその後に接続した粉体輸送配管に空気を導入し空気圧で粉体を輸送しているが、粉体の輸送状態は小さな脈動をおこしながら、スムースな輸送をしており、これを脈動の大きな輸送をしようとすると配管閉塞を発生して安定輸送は出来ない。この大きな脈動を発生させるのは輸送を不安定な状態にすることであるにもかかわらず、その状態を配管閉塞させずに繰り返し発生維持させる方法について種々試行の結果、粉体輸送配管途中に柔軟性を持ったフレキシブルチューブ(フレキシブルホースとも呼ばれる)を使用する極めて簡単な方法と設備で解決できることを見出した。
【0010】
フレキシブルチューブとは、柔軟性のある円筒状の構造のもので、円筒状のもの、2mm〜10mmの小さい直径の合成樹脂製の丸棒をスパイラル状に巻いて接着し20mm〜120mmの円筒状にしたもの、円筒の補強のために金属線やテトロン(登録商標、以下も同じ)製の糸を円筒の壁の中に含有させたもの、帯電防止のためにカーボン微粉末を練り込んで円筒に成形したもの、合成樹脂の多層構造からなる円筒などがあり、サイズは、口径が4mm〜600mmのものがあり、材質は、柔軟性のある、ゴムや合成ゴム、軟質塩化ビニール、テトロン、ナイロン、テフロン(登録商標)等の合成樹脂等である。
【0011】
本発明では、柔軟性が大きく、且つ使用条件下での耐圧、例えば、本発明では最高4Kg/cm2G程度の圧力に耐えるものを選択すれば良いが、金属線やテトロン製の糸を円筒の壁の中に含有させたもの、例えばテトロン糸を芯に使った合成樹脂チューブが好ましく使用され、口径として、50〜100mmのものから充填速度を考慮して、必要な口径のものが選択される。金属製のフレキシブルチューブも市販されているが、金属製のものは力をかければ曲げることは可能であるが、硬くて柔軟性に欠けるため本発明では適用は困難である。
【0012】
この現象を更に詳しく説明するとフレキシブルチューブを用いて下方にたるませる状態Uの字状態で使用すると、粉体はこの部分で閉塞し、大きなプラグを作るので脈動を大きくすることが出来る。同時に柔軟であるので脈動に伴ってフレキシブルの部分全体が大きく揺れ動き、このことが配管閉塞を崩す作用も同時に発生し、閉塞に近いプラグを作りながら、これを崩す作用も起こし、この繰り返しで大きな脈動を継続維持出来ることが解った。これは金属配管等でU字状にして粉体閉塞状態を作った時にはすぐ閉塞して輸送停止になることからもフレキシブルチューブの効果を証明出来た。
【0013】
フレキシブルチューブの取りつけ位置としては粉体容器からの排出部近くにU字状につけて大きなプラグをつくり、その後ろで輸送配管中でプラグが壊れて気流輸送に近づくのを防ぐために、配管の途中にも適切な位置にU字状に取りつけてプラグを再度大きくさせてコンテナ内に放出させるのが有効であった。輸送距離が長くなるようであればプラグのくずれ具合によって、フレキシブルチューブをその部分につけることでプラグの維持が可能になる。但しフレキシブルチューブを取り付けることは粉体輸送の摩擦抵抗を増加させ加圧空気を高圧にすることが必要になるので輸送距離を短くし、必要最小限の長さと数のフレキシブルチューブを使用するのが望ましい。なお、この加圧放出による振動及び衝撃は配管を使用するだけの簡単で小規模の設備のため設備とコンテナを破損するほどの衝撃はないことを確認している。
【0014】
本発明を適用される粉体は、平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体は一般的に気流輸送、高濃度加圧輸送しやすく、粉体輸送としては取り扱い易い粉体である。本発明で適用しようとするコンテナ充填においてはこのことが充填率を低下させる欠点となっている。本発明で対象とするコンテナとは物の輸送に一般的に使用されている汎用コンテナである。大小あり、いずれのコンテナの充填率も向上させられるが、特に大型コンテナについて効果的である。例えば20フィートコンテナについて述べると巾約2400mm奥行き約6000mm高さ約2400mmで内容積約32m3のものである。
【0015】
コンテナ充填とはこのコンテナの中に内容積とほぼ同容積のプラスチックフィルムでできた内袋を挿入し、この袋の中に輸送したい粉体を充填して輸送する方法を意味している。輸送コストの面からこの内容積をフルに使い100%の充填率が望ましいが実現は極めて難しい。又汎用コンテナを使用することが流通コストを極めて安くするが汎用コンテナの特徴として、通常、コンテナの開閉扉はコンテナ側面についているが側面4面の内幅の狭い巾約2400mm、高さ約2400mmの1面についている為コンテナの奥行きは6000mmになっている。コンテナに満杯近く充填する場合には入り口からコンテナの奥約6mの中にまんべんに充填することが必要になっている。入口近くの充填は容易だがコンテナ奥に充填するのは難しく、このことが充填率をあげるのを一層困難にしている。
【0016】
先に述べたように上述の粉体は粉体輸送として取り扱い易く粉体容器からコンテナへの移送充填はどのような方法でも簡単に出来るが粉体はコンテナ入り口付近に沈降堆積し、例えば経済的効果の大きい75%を超える高充填がえられなかった。充填率を上げる方法としてコンテナ内に5m近くの水平配管を挿入し充填状態に応じて配管の挿入長さを移動させれば良いが、袋と配管のシール部の移動や配管の移動といった複雑な機構と操作を必要とするので実用上好ましくない。
【0017】
本発明は高濃度加圧輸送方法で76%以上の高充填率を達成できるものである。コンテナへの充填率を上げるには粉体の固まりをコンテナの奥約6mの内壁にぶつけて奥から充填が始まり最後に入り口近くが充填される方法が最も望ましい。
【0018】
充填がコンテナの奥から開始されるようにするにはコンテナ入口で粉体の固まりが早い速度で放出される必要があり、これを実現するには輸送時の粉体を配管中で閉塞気味にして大きなプラグを作り、脈動を大きくすることが良い。高濃度加圧輸送でこの状態を作ろうとすると輸送途中で閉塞し輸送停止してしまう。つまり閉塞した粉体を取り除く作業が必要となって安定輸送が出来ない。
【0019】
これに対して本発明の方法では配管途中にフレキシブルチューブを用いることで解決できた。
【0020】
フレキシブルチューブは、接続配管の粉体容器抜き出し口付近、及び又は中間部に設置するが、特に、粉体容器抜き出し口付近に設けるのが望ましい。このように、柔軟性のあるフレキシブルチューブを接続することにより、粉体容器及び接続配管に加圧空気を導入して粉体を加圧移送する際に、移送配管中の粉体を前記フレキシブルチューブの作用により、脈動状態にし末端の汎用コンテナ内に脈動放出することができる。
【0021】
フレキシブルチューブは下方にたるませる状態、Uの字状態で使用する。これによって粉体はこのUの字部分で閉塞し大きなプラグとなる。大きなプラグになると、加圧空気が蓄積して圧力が高くなってその蓄積エネルギーで急激にプラグを押し出す。更にフレキシブルチューブは柔軟性があるので脈動に伴ってフレキシブルの部分全体が大きく揺れ動き、このことが配管の完全閉塞を崩す作用も同時に発生させる。このことで大きなプラグを作りながら閉塞にはいたらず大きな脈動の繰り返し発生を継続維持出来るようになる。
【0022】
フレキシブルチューブの取りつけ位置としては粉体容器からの排出部近くにU字状につけることで大きなプラグをつくる。更にその後の輸送配管中でプラグが壊れて小さいプラグになり脈動が小さくなる部分にも適切な位置にU字状に取りつけてプラグを再度大きくさせてコンテナ内に放出させるのが有効である。輸送距離が長くなるようであればプラグのくずれ具合によってフレキシブルチューブをその部分をふやすことでプラグの維持が可能になる。但しフレキシブルチューブを多数取り付けることは粉体輸送の摩擦抵抗を増加させ加圧空気を高圧にすることが必要になるので、必要最小限の長さと数のフレキシブルチューブを使用するのが良いことは言うまでも無い。
【0023】
フレキシブルチューブは柔軟性と加圧空気圧力に耐えるものであれば良く、市販されているゴムや軟質塩ビ、テトロン他の合成樹脂製のもの及び、その強度を補強されたものはいずれを使用してもかまわない。金属製のフレキシブルチューブは柔軟性に乏しいために配管閉塞して使用出来なかった。
【0024】
本発明での優れた点はコンテナへの充填率を上げる高濃度加圧輸送条件でも通常の脈動の少ない輸送条件とほとんど同じ空気圧、空気量で輸送時間も同程度で脈動のみが大きい状態を維持することが出来ることである。
【0025】
次に、図1に記載の本発明の装置例に従い説明すると、粉体の入った粉体容器1に加圧空気6を入れて加圧し、粉体排出弁を空け加圧空気6と7を粉体容器と粉体輸送配管に供給する。粉体は輸送配管2及びフレキシブルホース5−1と5−2を通って脈動移動しコンテナ内4で勢い良く放出され高充填率のコンテナへの粉体充填が出来た。
【0026】
本発明の平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.4g/cm3の粉体としてポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、などがある。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
粉体容器として耐圧2Kg/cm2Gの容積40m3の耐圧タンクを使用した。粉体を36m3入れた。約12m離れた位置に汎用20フィートコンテナを約1.2mの高さの運搬台車に乗せた状態で配置し、コンテナ充填テストを実施した。粉体は平均粒子径が120μm、粒度分布が1〜250μm、粒子真比重が1.4g/cm3のポリ塩化ビニル樹脂(商品名:カネビニールS1001、鐘淵化学工業株式会社製)を使用した。充填設備としては粉体容器の粉体抜き取りノズル口、地上高さ1.2mの下に弁を設け、その下に配管サイズ呼径80A長さ20cmの垂直配管をその先に同じ口径の軟質塩ビ製のフレキシブルチューブをつけU字状にたらして垂直配管に接続した。
【0028】
フレキシブルホースの長さは2.5m、垂直配管は地上3.35mのところで曲がりを介して水平方向に長さ5mの配管をつけた。その水平配管に同じ口径のフレキシブルチューブ3mを水平方向に途中を高低差約100mm下方にU字にたるませて取りつけその先には再び水平配管を接続した。水平方向配管の末端はコンテナ内に内装した約32m3の内袋に接続した。
【0029】
空気吹き込み配管は粉体容器に入れて粉体排出を容易にすると同時に粉体容器の粉体払い出し配管にも入れて粉体を空気輸送させた。風量は6m3/分を流した。粉体はフレキシブルチューブで大きなプラグを作り脈動振動をおこしながらコンテナ内に加圧圧送され、時々コンテナの奥壁に粉体のぶつかる音をたてながら充填された。
【0030】
充填率は容積基準で約90%が充填出来た。充填した状態を観察すると入り口近くはまだ充填できる空間があり、95%それ以上の充填も可能な状況が伺えた。又充填時間は60分であった。この時の脈動振動の大きさは外観上はっきり分かる程度の大きさであるが、配管や、コンテナ、コンテナ内の内袋を破壊する程のものでは無かった。
【0031】
(実施例2)
粉体容器として耐圧2Kg/cm2Gの容積40m3の耐圧タンクを使用した。粉体を36m3入れた。約12m離れた位置に汎用20フィートコンテナを約1.2mの高さの運搬台車に乗せた状態で配置し、コンテナ充填テストを実施した。粉体は実施例1と同じく、平均粒子径が120μm、粒度分布が1〜250μm、粒子真比重が1.4g/cm3のポリ塩化ビニル樹脂を使用した。充填設備としては粉体容器の粉体抜き取りノズル口、地上高さ1.2mの下に弁を設け、その下に配管サイズ呼径100A長さ20cmの垂直配管をその先に同じ口径の軟質塩ビ製のフレキシブルチューブをつけU字状にたらして垂直配管に接続した。
【0032】
フレキシブルチューブの長さは2.5m、垂直配管は地上3.35mのところで曲がりを介して水平方向に長さ5mの配管をつけた。その水平配管に同じ口径のフレキシブルチューブ3mを水平方向に途中を約150mmU字に下方にたるませて取りつけその先には再び水平配管を接続した。水平方向配管の末端はコンテナ内に内装した約32m3の内袋に接続した。
【0033】
空気吹き込み配管は粉体容器に入れて粉体排出を容易にすると同時に粉体容器の粉体払い出し配管にも入れて粉体を空気輸送させた。風量は9m3/分を流した。粉体はフレキシブルチューブで大きなプラグを作り脈動振動をおこしながらコンテナ内に加圧圧送され、時々コンテナの奥壁に粉体のぶつかる音をたてながら充填された。
【0034】
充填率は容積基準で約92%が充填出来た。又充填時間は40分であった。この時の脈動振動の大きさは外観上はっきり分かる程度の大きさであるが、配管や、コンテナ、コンテナ内の内袋を破壊する程のものでは無かった。
【0035】
(比較例1)
粉体容器として耐圧2Kg/cm2Gの容積40m3の耐圧タンクを使用した。粉体を36m3入れた。約12m離れた位置に汎用20フィートコンテナを約1.2mの高さの運搬台車に乗せた状態で配置し、コンテナ充填テストを実施した。粉体は実施例1と同じく、平均粒子径が120μm、粒度分布が1〜250μm、粒子真比重が1.4g/cm3のポリ塩化ビニル樹脂を使用した。充填設備としては粉体容器の粉体抜き取りノズル口、地上高さ1.2mの下に弁を設け、その下に配管サイズ呼径80A長さ20cmの垂直配管をその先に同じ口径の金属製で曲率半径1mの下方に半円となる配管つけて垂直配管に接続した。垂直配管は地上3.35mのところで曲がりを介して水平方向に長さ12mの配管をつけた。水平方向配管の末端はコンテナ内に内装した約32m3の内袋に接続した。空気吹き込み配管は粉体容器に入れて粉体排出を容易にすると同時に粉体容器の粉体払い出し配管にも入れて粉体を空気輸送させた。風量は6m3/分を流した。
【0036】
粉体は小さな脈動をおこしながらスムーズに流れたがコンテナ入り口2m程度で山になり充填は65%程度の充填しか出来なかった。
【0037】
(比較例2)
比較例1と同じ条件で、コンテナ充填を実施したが、脈動を大きくすべく粉体貯層への空気を9m3/mに増加したり、輸送空気を断続して粉体プラグを大きくしたが、閉塞が始まると完全閉塞して輸送が停止してしまい、閉塞樹脂の追い出しに時間を要し、3時間かけても輸送量は5m3程度で通常の高濃度加圧輸送配管では脈動の大きい輸送は実用性の無いものであることが分かった。
【0038】
【発明の効果】
本発明の充填装置は粉体の高濃度加圧輸送において配管途中に柔軟性のあるフレキシブルチューブを使用する極めてシンプルで安価な設備で充填率が極めて高い方法を提供し、大幅な輸送コストの低減をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉体をコンテナ内へ充填する装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 粉体容器
2 接続配管
3 コンテナ
4 コンテナ内袋
5−1 フレキシブルチューブ
5−2 フレキシブルチューブ
6 加圧空気配管
7 加圧空気配管
8 排気配管
Claims (3)
- 粉体容器下部抜き出し口から平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体を接続配管を経て、汎用コンテナ内に移送充填する方法であって、
接続配管の粉体容器抜き出し口付近、及び又は中間部に柔軟性のあるフレキシブルチューブをたるませて接続することにより、
粉体容器及び接続配管に加圧空気を導入して粉体を加圧移送する際に、移送配管中の粉体を前記フレキシブルチューブの作用により脈動移動状態を発生させて末端の汎用コンテナ内に脈動放出することにより、コンテナ内の奥まで粉体を吹き飛ばしてコンテナ内容積の76%以上に粉体を充填する方法。 - 粉体が平均粒子径が20〜200μm、粒度分布が1〜250μm、粒子真比重が1.35〜1.45g/cm3の塩化ビニル樹脂である請求項1記載の粉体を充填する方法。
- 粉体容器下部抜き出し口から平均粒子径が20〜250μm、粒度分布が1〜350μm、粒子真比重が0.9〜1.5g/cm3である粉体を接続配管を経て、汎用コンテナ内に移送充填する装置であって、
接続配管の、少なくとも粉体容器抜き出し口付近、及び又は中間部に柔軟性のあるフレキシブルチューブをたるませて接続し、
粉体容器及び接続配管に加圧空気の導入管を接続し、粉体を加圧移送する際に移送配管中の粉体をフレキシブルチューブの作用により脈動移動させ、末端の汎用コンテナ内に脈動放出することで、コンテナ内の奥まで粉体を吹き飛ばしてコンテナ内容積の76%以上に粉体を充填する装置。
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