JP4850383B2 - ボイスオーバーインターネットプロトコルパケット転送モードで使用されるgsmgprs/edge移動局による高速アップリンクアクセスのための方法 - Google Patents

ボイスオーバーインターネットプロトコルパケット転送モードで使用されるgsmgprs/edge移動局による高速アップリンクアクセスのための方法 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明はGPRS/EDGEシステムにおけるデータ伝送方法に関しする。より詳細には本発明は、指向型肯定応答を伴う間接的キャリア検知多重アクセス方式を使用する、GPRS/EDGEシステムにおけるアップリンクパケットデータ伝送の設定方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
移動通信用グローバルシステム(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)及び大域展開用増強データ方式(EDGE)は、ネットワーク資源を回線交換モードで使用せずに、端末相互間のパケット伝送モードでデータを送受信する能力をサービス加入者に可能とさせるものである。データ伝送特性が、i)パケット式であり、ii)間欠的かつ非周期的であり、iii)例えば500オクテット未満などの小さなデータ伝送量が頻繁に行われる可能性があり、又は、iv)数百キロバイトより多いなど大きなデータ伝送量が頻繁に行われない可能性がある場合には、GPRS,EDGEによれば無線資源及びネットワーク資源は効率的に使用可能である。ユーザアプリケーションとしては、インターネットブラウザ、電子メールなどが挙げられる。
【0003】
現在、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)のワイヤライン概念をサポートする欧州電気通信標準化機構(ETSI)のGPRS及びEDGE仕様を更に開発する作業が進められている。この作業には、移動局がインターネット上の端点としてVoIP発呼を終結かつ発信する機能が含まれる。GPRS及びEDGEに対する現在の定義はパケット交換無線環境及びパケット交換ネットワーク環境の両者の概念をサポートしている。即ちインターネットのパケット抽出は、無線資源の利用可能性とユーザデータの交換に対する要求とに基づき間欠的にアクセス可能な無線資源の形態のエアインタフェースに対して実行される。
【0004】
図1は、GPRS/EDGE無線環境における完全パケットデータ伝送の概略を示すブロック図である。図1に示されるように、無線環境におけるパケット交換は「一時的ブロックフロー」(TBF)と称されるパケットデータ伝送100の概念を用いて達成される。データ伝送接続確立段階102と、データ伝送段階104と、データ伝送切断段階106とを有した一時的ブロックフロー100は、GPRS/EDGE環境におけるデータ交換の基本単位とみなされる。結果として一時的ブロックフロー100は概念的に、その3個の構成要素即ちデータ伝送接続設定段階102と、データ伝送段階104と、データ伝送切断段階106とが時間的に順次に生じていると考えられ得る。而してGPRSに対する一時的ブロックフローの設定に対する時間長は、変動するものであり、且つ、チャネル条件、無線資源の利用可能性、ネットワーク輻輳などに依存するものと理解される。
【0005】
GPRS及びEDGEはユーザデータに基づきパケットを交換するという目的により特定されたが、データ交換の殆どに対するアプリケーションはリアルタイム的でない。ボイスオーバーIPはGPRS/EDGE領域に対して幾つかの難題を呈するが、そのひとつはアップリンク方向におけるデータ伝送能力の利用可能性である。例えば移動するVoIPユーザが電話に向かい話すときには、アップリンク方向で一時的ブロックフローが可及的に速やかに設定される必要がある。ところが、音声電話に対して一般的に受け入れられている125msの最大送受信反転遅延と比較した場合、GPRS及びEDGEがアップリンク一時的ブロックフローを設定するために必要ゴア売る時間は許容できない。更にVoIP電話は、任意の所定の時点でそのとき搬送している情報の形式の知見を無線層が有し得るようにする他の機構の付加を必要とする。
【0006】
より詳細には、データ伝送接続確立段階104に対して必要な時間長は過剰に長いことが判明しているため、例えばトランスポート層などの上位(ネットワーク)層で肯定応答を設定するために必要とされるデューティサイクル減少の関数として、往復送受反転時間及びスループットに関する問題が生ずる。
【0007】
従って、GPRS/EDGE環境において移動局がアップリンクパケットデータ伝送を更に迅速に設定し得る方法が必要とされている。
新しいものと確信される本発明の特徴は添付の請求項に詳細に示される。本発明ならびにその目的及び利点は、幾つかの図において同様の参照番号は同様の要素を特定する添付図面に関して以下の説明を参照すれば最適に理解され得る。
【0008】
(好適実施例の詳細な説明)
本発明は、移動局が指向型肯定応答を伴う間接的キャリア検知多重アクセス(ICSMA/DA)を使用することによって、GPRS/EDGEシステムで移動局がアップリンクパケットデータ伝送を更に迅速に設定し得る方法に関する。移動局には送信資源が使用されていないときが通知され、ダウンリンク転送が進展しているときにのみ資源に関する移動局の送信が可能となる。その後に媒体に対する移動局のアクセスを直接に肯定応答する。
【0009】
図2は、本発明に係るGPRSシステムの概念図である。図2に示されるようにGPRSシステム200は、インターネットアプリケーション204から基地局システム208を介して遠隔インターネットアプリケーション206へとパケットデータを送受信する移動局202を有する。図2では単一の基地局システム208及び移動局202が示されるが、GPRSシステム200は複数の基地局システム及び移動局を有してもよいことが理解される。移動局202は、基地局システム208から受信した信号通知メッセージと、トランスポート/ネットワーク層212を介してインターネットアプリケーション204から受信した信号とを処理するGPRS/EDGEサブシステム210を有する。GPRS/EDGEサブシステム210は媒体アクセス制御(MAC)層211を有すると共に、サブネットワークコンバージェンス/ダイバージェンスプロトコル(SNDCP)及び論理リンク制御(LLC)に対してヘッダオーバヘッドを付加する。プロトコル制御ユニット214は媒体アクセス制御層213を有し、基地局システム208に接続又は収容されて、トランスポート/ネットワーク層216を介して移動局202のGPRS/EDGEサブシステム210とインターネットアプリケーション206とに対してインタフェースとして機能する。インターネットトランスポート層212,216は、ストリーム指向ユーザデータをTCPパケット化するトランスミッション制御プロトコル(TCP)層218と、パケット化されたデータにアドレスを割当てるインターネットプロトコル(IP)層220とを有する。
【0010】
図3は、ユーザデータストリームがGPRSシステムの特定の層を通過するときのユーザデータストリームの別例を示す概念図である。図3に示されるように、ユーザデータストリームがGPRSシステム200を通過するときには無限長のユーザデータストリームが修正される。例えば図2,3に示されるようにユーザデータストリームがトランスミッション制御プロトコル層218及びRLC層を通過するときにデータストリームは、536オクテット長のペイロード224と、20オクテット長のトランスミッション制御プロトコルヘッダパケット226とを有する。従ってTCPパケット222は合計556オクテット長を与える。TCPパケット222が引き続きインターネットプロトコル層220を通過するとき、TCPパケット222に対しては付加的な20オクテットのインターネットプロトコルヘッダ228が追加され、合計576オクテット長を有するIPパケット230を形成する。IPパケット230に対しては付加的な4オクテットのSNDCPヘッダ232が追加されることで合計580オクテット長のSNDCPパケット234が形成され、且つ、SNDCPパケット234に対しては付加的な4オクテットの論理リンク制御ヘッダ236が追加されることで合計584オクテット長の論理リンク制御パケット238が形成される。結果として、上記ユーザデータストリームが論理リンク制御を抜けるとき、該データストリームは合計584オクテット長を有する。
【0011】
次に、無線リンク制御は584オクテットの論理リンク制御パケット238を一定個数の無線リンク制御データブロックへと分割するが、その厳密な個数は用いられるチャネル符号化方式に依存する。例えばCS−1チャネル符号化方式において必要とされる無線リンク制御ブロックの個数は(LLCフレーム長/RLCペイロード長)+(LLCフレーム長 MOD RLCペイロード長)に等しいが、これは584オクテットの論理リンク制御フレームに対しては31個の無線リンク制御ブロックである。またCS−2チャネル符号化方式において必要とされる無線リンク制御ブロックの個数は(LLCフレーム長/RLCペイロード長)+(LLCフレーム長 MOD RLCペイロード長)に等しいが、これは584オクテットの論理リンク制御フレームに対しては21個の無線リンク制御ブロックである。
【0012】
図4は、パケットデータチャネルの多重フレーム構造を示す概念図である。単一のタイムスロット転送に対して各々利用可能なブロック期間で送信される1個の無線リンク制御ブロックの完全なスケジュールを想定すると、正味のスループットは、一定個数の無線リンク制御データブロックを送信するに必要な時間の長さに基づいて算出され得る。図5に示されるようにパケットデータ制御チャネルは52個のフレーム262と12個のデータブロックB0〜B11とを有する多重フレーム260として構成され、各データブロックB0〜B11は4個の時分割多重アクセス(TDMA)フレームを介して配信される。3個毎のデータブロックの後に設けられる「アイドル」もしくは「検索」フレーム264によれば移動局は、隣接セル信号測定、隣接セルに関する同期、同期状態の確認、干渉測定などを実施し得る。各データブロックB0〜B11は4個のフレームから構成されるが、フレームの各々は4.61538ミリ秒のフレーム期間f及び18.4616ミリ秒のブロック期間bを有する一方、各アイドルフレーム264はフレーム期間f即ち4.61538ミリ秒のアイドルフレーム期間Iを有する。パケットデータチャネルの多重フレーム260の構造の合計期間は240ミリ秒である。
【0013】
一定個数Nの無線リンク制御データブロックを送信するために必要な時間の長さTは次の式を用いて計算される。
R =(Nb ×b)+((Nb /3)×f) 式1
一方、正味データスループットRd は次式を用いて計算される。
d =(ペイロードオクテット数/TR )×8 式2
【0014】
式1,2を用いると、CS−1符号化方式における論理リンク制御フレームにおける全ての無線リンク制御ブロック(即ち31個のブロック)を送信するに必要な時間は、0.618462秒である。スループットは、ペイロードオクテットの個数(584)を、それら及びそれらのオーバヘッドを送信するために必要な時間(0.618462)で除算した商に8ビット/オクテットを乗算した積であり、7000ビット/秒である。CS−1符号化方式のオーバヘッド解析に関し、スループットの理論値は約9,050ビット/秒である。スケジューリングのオーバヘッド、即ち連続ブロック毎のスケジューリングを妨げるアイドルフレームが存在するという事実により、実効スループットは4/52だけ低下されて約8,861ビット/秒となる。また無線リンク制御ヘッダのオーバヘッド即ち3オクテット/ブロックによれば、実効スループットは3/22だけ低下されて約7,652ビット/秒となる。更に4個のオクテットである論理リンク制御ヘッダのオーバヘッドによれば、実効スループットは4/584だけ低下されて約7,599ビット/秒となる。最後に、4個のオクテットであるSNDCPヘッダのオーバヘッドによれば、実効スループットは4/580だけ低下されて約となり、且つ、インターネットプロトコル組即ちTCP及びIPヘッダのオーバヘッドによれば実効スループットは40/576だけ低下されて約7,000ビット/秒となる。
【0015】
同様に、CS−2符号化方式における論理リンク制御フレームにおける全ての無線リンク制御ブロック(即ち21個のブロック)を送信するに必要な時間は、0.42秒である。スループットは、ペイロードオクテットの個数(584)を、それら及びそれらのオーバヘッドを送信するために必要な時間(0.42)で除算した商に8ビット/オクテットを乗算した積であり、10,209ビット/秒である。CS−2におけるチャネルに関するスループット理論値は、約13,400ビット/秒である。スケジューリングのオーバヘッド、即ち連続ブロック毎のスケジューリングを妨げるアイドルフレームが存在するという事実により、実効スループットは4/52だけ低下されて約12,369ビット/秒となる。また無線リンク制御ヘッダのオーバヘッド即ち3オクテット/ブロックによれば、実効スループットは3/32だけ低下されて約11,209ビット/秒となる。更に4個のオクテットである論理リンク制御ヘッダのオーバヘッドによれば、実効スループットは4/584だけ低下されて約11,132ビット/秒となる。最後に、4個のオクテットであるSNDCPヘッダのオーバヘッドによれば、実効スループットは4/580だけ低下されて約11,055ビット/秒となり、且つ、インターネットプロトコル組即ちTCP及びIPヘッダのオーバヘッドによれば実効スループットは40/576だけ低下されて約10,209ビット/秒となる。
【0016】
図5は、移動局とネットワークとの間で送信されるストリーム指向データのデータフロー図である。図2,5に示されるように、ダウンリンクを通してデータを送信するダウンリンク期間300の間に遠隔インターネットアプリケーション206から移動局202へとストリーム指向データ213が送信されるとき、データはまずTCP層218にてパケットへと分割されると共にトランスポート/ネットワーク層216のIP層220にてアドレスが与えられ、TCP/IPパケット302として基地局システム208のプロトコル制御ユニット214へと送信される。
【0017】
図3,5に示されるようにダウンリンク期間300の間にTCP/IPパケット302は、論理リンク制御パケット238及びSNDCPパケット234に関連するオーバヘッドを含み、TCP/IPパケット302毎に、対応する論理リンク制御パケット238及びSNDCPパケット234も在ると仮定される。エアインタフェースを介した情報の送信に関連する動作は、カプセル化されたトランスポート/ネットワーク/SNDCPパケットの形態のユーザ情報を含む論理リンク制御フレームが基地局システム208のプロトコル制御ユニット214に進入したときに開始する。
【0018】
図2,5に示されるように、移動局202がパケットアイドルモードにおいてネットワークにキャンプオンすると仮定すると、適切なときに基地局システム208は移動局202のGPRS/EDGEサブシステム210に対してパッケージページング要求215を送信することでダウンリンク設定期間224の設定シーケンスを開始する。これに応じ、GPRS/EDGEサブシステム210からランダムアクセスバースト217を受信した後、プロトコル制御ユニット214は、例えばどのチャネル上で転送が生ずるか、転送がいつ開始するかなどの割当てのパラメータを詳述する即時割当てメッセージ219及びパケットダウンリンクメッセージ221を送信する。プロトコル制御ユニット214は、GPRS/EDGEサブシステム210からパケット制御肯定応答メッセージ222を受信した後で、該GPRS/EDGEサブシステム210に対して一連の無線リンク制御データブロック226を送信する。
【0019】
スケジュール可能ブロックの利用可能性に依存し、パケットページング要求メッセージ215は81〜1,721msを必要とし、これに対しては移動局102からの典型的には9.6msを要するランダムアクセスバースト217が続く。即時割当てメッセージ219は、将来的には37ms〜3分に亙り得る開始時間であって典型的には13〜25個のTDMAフレーム期間即ち60〜115msに亙る開始時間を包含する。ダウンリンク設定期間224には、パケットダウンリンク割当てメッセージ221及びパケット制御肯定応答メッセージ222の交換に伴う付加的な信号通知も含まれる。従ってダウンリンク設定期間224は、実際のシステムにおいて実際に観察され得る開始時間に等しいと仮定され得る。結果として、ダウンリンク設定期間224に対して必要な時間は、最小で約849ms、最大で約2,643msであり、平均で約1,746msである。
【0020】
開始時間に到達した後でプロトコル制御ユニット218はGPRS/EDGEサブシステム210に対し、無線リンク制御データブロック226を含む一時的ブロックフローを送信する。GPRS/EDGEサブシステム210が全てのダウンリンクブロックを受信したなら、該GPRS/EDGEサブシステム210は結果的な単一のデータパケット228を組立て、処理し且つトランスポート/ネットワーク層212のIP層220に送信すると、該IP層はデータパケット228をトランスポート/ネットワーク層212のTCP層218に送信する。
【0021】
データが単一のタイムスロットにおける全てのスケジュール可能ダウンリンクブロック上で送信され得るような完全に利用可能な無線資源を仮定すると、536オクテットのユーザデータペイロードに対してデータ伝送期間225の間に全てのブロックを送信するための時間は、CS−1符号化方式に対しては0.618462秒、CS−2符号化方式に対しては0.420秒に略々等しい。プロトコル制御ユニット214上で送信を行う無線リンク制御が送信すべき更なるデータを有さず、且つ、論理リンク制御から送信されるべき更なるデータを無線リンク制御が受信する前に無線リンク制御器タイマT3192が満了したなら、最後の無線リンク制御データブロックが送信された後でダウンリンク一時的ブロックフローは終結するが、これはトランスミッション制御プロトコルの送信が「混雑制御」(低速開始)モードで開始した場合である。一時的ブロックフローは、最初のトランスミッション制御プロトコルパケットを構成するブロックが送信された後で常に設定解除されることから、上記ダウンリンク一時的ブロックフローによれば引き続くブロックに対して一時的ブロックフローが再び設定されるというオーバヘッドが引き起こされる。
【0022】
トランスポート/ネットワーク層212のTCP層218は、冗長検査を実施すると共に、データパケット228が適切に受信されたとの決定を行う。そのときにトランスポート/ネットワーク層212のIP層220は、ストリーム指向出力230内においてインターネットアプリケーション204に対するパケットデータを含み、且つ、仮想回線の遠位端におけるトランスポート/ネットワーク層216のTCP層218に対してTCP肯定応答(TCP ACK)メッセージ232を発行する。TCP ACKメッセージ232は前述と同様にSNDCP/LLC及びRLC層で処理されるが、アップリンク方向においてである。
【0023】
遠隔トランスポート/ネットワーク層216のGPRS/EDGEサブシステム210の無線リンク制御器はTCP ACKメッセージ232を含むTCP/IP/SNDCP/LLCパケットを受信するが、プロトコル制御ユニット114の無線リンク制御タイマT3192が満了するまではTCP ACKメッセージ232の送信に対するアップリンク設定期間234に対応する設定シーケンスを開始し得ない。結果として、最初に送信されたTCP/IPパケット302を担持するダウンリンク期間300に対応するダウンリンク一時的ブロックフローは、TCP ACKメッセージ232を設定するアップリンク期間234が開始し得る前に完全に設定解除されねばならない。
【0024】
例えばTCP ACKメッセージ232の受信時にGPRS/EDGEサブシステム210はプロトコル制御ユニット214に対してチャネル要求アクセスバースト236を送信し、該ユニットは即時割当てメッセージ238を送信することで応答する。次にGPRS/EDGEサブシステム210はプロトコル制御ユニット214に対してパケット資源要求メッセージ240を送信することで、一時的ブロックフローに対する資源を要求する。プロトコル制御ユニット214はパケットアップリンク割当てメッセージ242により応答し、これはGPRS/EDGEサブシステム210によりパケット制御肯定応答メッセージ244において肯定応答される。次に、TCP ACKメッセージ232を含むデータブロック246及び設定解除は、肯定応答データ伝送期間248の間においてGPRS/EDGEサブシステム210からプロトコル制御ユニット214へと送信される。次にプロトコル制御ユニット214は、TCP肯定応答メッセージ304においてデータブロック246をトランスポート/ネットワーク層216へと送信する。結果としてアップリンク設定期間234及び肯定応答データ伝送期間248は、対応するTCP肯定応答メッセージ304においてTCP肯定応答メッセージ232がトランスポート/ネットワーク層216に到達するために必要なアップリンク期間306を形成する。必要なTCP肯定応答メッセージがトランスポート/ネットワーク層216により受信されたなら、トランスポート/ネットワーク層216からは次のTCP/IPデータパケットメッセージ250がプロトコル制御ユニット214を介してGPRS/EDGEサブシステム210へと送信される。
【0025】
アップリンク設定期間234の初期設定に対して必要な期間は、ランダムアクセスチャネル(RACH)の周期的発生、即時割当てメッセージ238で送信される開始時間、及び、パケットアップリンク割当てメッセージ242で送信される開始時間などの構成要素に依存する。ランダムアクセスチャネルの周期的発生は、41個のフレーム期間即ち190msの場合を想定すると41個〜217個のTDMAフレーム期間に亙り得る。即時割当てメッセージ238で送信される開始時間は9個のTDMAフレーム期間ないし3分間に亙り得るが典型的には9〜25個のTDMAフレーム期間即ち42〜115msである一方、パケットアップリンク割当てメッセージ242で送信される開始時間は9個のTDMAフレーム期間ないし3分間に亙り得るが典型的には約20個のTDMA期間即ち92msである。結果として、アップリンク設定期間234の初期設定は典型的には最小で約320ms、最大で約480msであり、且つ、平均で約320msである。これは、一般的に受け入れられる最大で125ミリ秒の端末相互間遅延を超えている。
【0026】
TCP肯定応答メッセージ232は40オクテットの長さを有するが、これは論理リンク制御ヘッダ236及びSNDCPヘッダ232の両者のオーバヘッドと組合されると48オクテットに等しい。単一のタイムスロット上で各々スケジュール可能なダウンリンクブロック上でデータが送信され得る如き完全に利用可能な無線資源を想定すると、40オクテットのTCP/IP ACKペイロードに対して肯定応答データ伝送期間248の間に全てのデータブロック246を送信するための時間は、CS−1符号化方式に対しては60ms(3個のRLCデータブロック)に等しく且つCS−2符号化方式に対しては37ms(2個のRLCデータブロック)に等しい。
【0027】
移動局202は、動的タイムスロット割当て媒体アクセス制御(MAC)モード又は固定タイムスロット割当て媒体アクセス制御モードのいずれかを用いてアップリンク上で送信を行う権利を受信する。図6は、媒体アクセス制御に対する動的タイムスロット割当てを示す概念図である。図6に示されるように動的タイムスロット割当てにおいて移動局300は、基地局304からのダウンリンク無線リンク制御/媒体アクセス制御(RLC/MAC)制御ブロック302であってアップリンク状態フラグ(USF)306と称される特定アドレスを含むブロック302をRLC/MACデータ308と共に受信する。USF306(3ビット量)が移動局300に割当てられたUSFのそれと同一の場合には、移動局300は次の時分割多重アクセス(TDMA)フレームにおいて送信する権利を有する。第2移動局310に対して宛てられたデータブロックは、移動局300に対するUSF情報を有することもある。
【0028】
図7は、媒体アクセス制御に対する固定タイムスロット割当てを示す概念図である。図7に示されるように固定タイムスロット割当てにおいて移動局312は、移動局が送信を行うべき将来的なタイムスロットの基点及びオフセットを夫々表す開始時間及びビットマップ314を基地局316から周期的に受信する。この様にして移動局312は、一時的ブロックフローが開始する時間を知らされると共に、その開始時間に対して該移動局312が送信を行うべきタイムスロットを表すビットマップ314を受信することから、移動局312は開始時間及び割当てビットマップにより割当てられたタイムスロットにて送信を行う。
【0029】
以下に記載するようにUSF値は異なる意味を有するが、本発明では移動局がアップリンク一時的ブロックフローに関与しないときに、固定割当てと動的割当てとのMACモードの両方に対してUSFフィールドを利用する。本発明は、RLC/MAC制御ブロックにおいて既に存在するUSFアドレスを利用する衝突回避(CA)メカニズムであって、既にダウンリンク一時的ブロックフローが進行しているときにアップリンク一時的ブロックフローの迅速な生成を可能とするメカニズムを有する。USF値は無線資源上の複数の移動局により受信可能なので、USF値割当ては上記資源上における間接的ロックの役割を果たす。
【0030】
本発明に依れば上記USFフィールドは、有効なダウンリンク一時的ブロックフローの間において、「チャネル利用可能性」インジケータ及び「指向型肯定応答フィールド」として認識される。図8は、本発明に従いアップリンクパケットデータ伝送を確立する信号通知ロジックを示す概念図である。本発明に依れば移動局は、ダウンリンク一時的ブロックフローから成るブロックを受信しているときに、該移動局がアップリンク一時的ブロックフローにおいて送信すべき情報を有する場合にUSFフィールドを検証する。USFがゼロである場合は、そのチャネルは「利用可能」と評価されることから、移動局はその新たなアップリンクTBF情報の送信を開始し得る。
【0031】
図5,8により詳細に示されるように基地局320及び移動局322がダウンリンク設定期間224のダウンリンク一時的ブロックフロー設定324の間に、基地局320は媒体アクセス制御層213を介して移動局322にUSFアドレスを送信する。ダウンリンク設定期間224には例えば「110」などの移動局USFアドレスの割当てを含む。移動局322は、移動局322が送信を行い得る偶発的アップリンクタイムスロット番号と共に、ダウンリンク一時的ブロックフロー設定324から帰着するデータ伝送期間225に対するダウンリンク一時的ブロックフローの存続時間に対して特定される。データ伝送期間225中にダウンリンク方向にGPRS/EDGEデータが流れたなら、基地局320は媒体アクセス層213を介し、値USF=000を送信することで移動局322に対してアップリンクチャネル利用可能性326を表す。移動局322がアップリンク上で送信するデータを有する場合には、移動局322は基地局320により偶発的アップリンクタイムスロット番号として示されたタイムスロット上で第1アップリンク無線リンク制御データブロック328を送信する。
【0032】
基地局320は第1アップリンクデータブロック328を受信すると共に、移動局322のUSF値に対して一時的フロー識別子(TFI)を結合する方法を認識する。基地局320は、次のダウンリンク無線リンク制御データブロック330のヘッダに移動局322のUSF値(これは移動局を間接的にアドレスする役割を果たす)を挿入することで、次のダウンリンク無線リンク制御データブロック330において移動局322のUSFアドレスを承認する。本発明に依れば、挿入されたUSF値は、送信している移動局322に対する肯定応答として、且つ、送信を望む他の移動局に対する“チャネルビジー”表示として機能する。移動局322は媒体アクセス層211を介し、無線リンク制御データブロック330の開始時にヘッダ内に配置されたUSF値により無線リンク制御データブロック330を、第1アップリンクデータブロック328が基地局320により正しく受信されたとの肯定応答として解釈し、且つ、移動局322は引き続くアップリンク無線リンク制御ブロック332を送信する。この処理はその後、最後の数個の無線リンク制御データブロックにおけるカウントダウン処理により通常の方式で基地局320に対して示されるアップリンク一時的ブロックフロー248の終わりまで、アップリンク一時的ブロックフロー248の残存部分343に対して継続される。カウントダウン処理において移動局322は、最後の数個のデータブロック246を送信する間、データブロック246のヘッダ内の変数をデクリメントすることで、アップリンクデータブロックフローが終了間近であることを基地局320に知らせる。この情報は、基地局320が別の移動局に割当てを行うことを促進する。
【0033】
結果として本発明によれば移動局322はダウンリンク一時的ブロックフローから成るブロックを受信するときに、移動局322がアップリンク一時的ブロックフローにおいて送信すべき情報を有する場合には、USFフィールドを検証する。USF値がゼロであれば、そのチャネルは移動局322により「利用可能」と評価されることから、移動局322は新たなアップリンク一時的ブロックフロー情報の送信を開始し得る。基地局320は、それぞれのダウンリンク無線リンク制御ブロック330,334,338,342などにおいて指向型肯定応答を送信することで、アップリンクデータブロック328,332,336,340などの受信を肯定応答する。真の「ランダムアクセス」方法とは異なり、本発明では、移動局322と基地局320との間の同期は既知であるため、ランダムアクセスチャネルではなくパケットデータトラフィックチャネル(PDTCH)を利用する。従って特別に短縮されたGSMの「アクセスバースト」を使用する必要はない。結果として、最初の無線リンク制御ブロックデータブロック(故にユーザ情報)はアップリンクアクセス処理と共に送信され得ることから、アップリンクアクセスが更に効率化される。一般的に用いられるGSMアップリンクアクセス方法が図5に示される。この方法は、チャネル要求アクセスバースト236、即時割当てメッセージ238、パケット資源要求240及びパケットアップリンク割当て242の交換を含んでいる。しかし本発明は上記の様にして、この交換に対する必要性を排除する。
【0034】
図9は、移動局での本発明による指向型肯定応答を伴う間接的キャリア検知多重アクセスを示すフローチャートである。図8,9に示されるようにステップ342にて、ダウンリンク一時的ブロックフロー設定324の完了時に移動局322は、該移動局322がアップリンク上で送信すべく利用可能なデータを有するか否かを決定する。アップリンク上で送信するデータを移動局322が有するなら、ステップ344にて該移動局322はダウンリンク一時的ブロックフロー設定324が完了されたか否かを決定する。もしダウンリンク一時的ブロックフロー設定324が完了されていなければ、ステップ340にて移動局322はダウンリンク一時的ブロックフロー設定324が完了されるまで待機する。
【0035】
ステップ344にてダウンリンク一時的ブロックフローが完了していれば、ステップ346にて移動局322はダウンリンク無線リンク制御ブロック326が受信されているか否かを決定する。ダウンリンク無線リンク制御ブロック326が受信されていなければ、処理はステップ340に戻ることから、移動局322はダウンリンク無線リンク制御ブロック326が受信されるまで待機する。ダウンリンク無線リンク制御ブロック326が受信されていれば、ステップ348にて移動局322は、アップリンクチャネルが利用可能であって他の移動局により利用されてはいないことを該移動局に対して基地局320が表示するためにダウンリンク無線リンク制御ブロック326に包含されたUSFがゼロに等しいか否かを決定する。アップリンクチャネルが利用可能、即ちステップ348においてダウンリンク無線リンク制御ブロック326に包含されるUSFがゼロに等しい場合には、ステップ354にて移動局322はアップリンクチャネルを用いて第1アップリンク無線リンク制御ブロック328を基地局に送信する。ステップ354にて移動局322がアップリンク無線リンク制御ブロック328を基地局320に送信したなら、処理はステップ340に戻ると共に該処理は次のアップリンク無線リンク制御ブロックに対して継続する。
【0036】
ステップ348において、アップリンクチャネルが利用不能、即ち、ダウンリンク無線リンク制御ブロック326に包含されたUSFがゼロでない場合は、移動局322は、該移動局322が次のデータブロックを転送し得ることを表すためにダウンリンク無線リンク制御ブロックのUSFが該移動局322の識別子に等しいか否かを決定する。
【0037】
図10は、基地局での本発明による指向型肯定応答を伴う間接的キャリア検知多重アクセスを示すフローチャートである。図10に示されるようにダウンリンク一時的ブロックフロー設定期間の間、ステップ362にて基地局320はアップリンク一時的ブロックフローにおいて移動局322に対しチャネルが割当てられるか否かを決定する。チャネルが既に割当てられていれば、処理はステップ360の開始時に戻る。チャネルが割当てられていなければ、ステップ364にて基地局320は、アップリンク無線リンク制御ブロック328が移動局322により受信されたか否かを決定する。アップリンク無線リンク制御ブロック328が受信されていなければ、ステップ370にて基地局320はダウンリンク無線リンク制御ブロック326内の上記USFをゼロに設定し、且つ、ステップ372にてダウンリンク無線リンク制御ブロック326を送信する。次に処理はステップ360に戻ることから、基地局320により偶発的アップリンクタイムスロット番号として割当てられたタイムスロット上で最初のアップリンク無線リンク制御データブロックを基地局320が受信するまで、該基地局320は引き続くダウンリンク無線制御ブロックにおいて移動局322に対するアップリンクチャネル利用可能性の表示を送信し続ける。
【0038】
アップリンク無線リンク制御ブロック328が受信されたことをステップ364にて基地局320が決定したなら、ステップ366にて基地局320は、有効なダウンリンク一時的ブロックフローを有する移動局と等しいUSF値をアップリンク無線リンク制御ブロック328が有するか否かに関する決定を行う。有効なダウンリンク一時的ブロックフローを有する移動局と等しいUSF値をアップリンク無線リンク制御ブロック328が有していなければ、処理はステップ370に戻る。基地局320により偶発的アップリンクタイムスロット番号として割当てられたタイムスロット上で次のアップリンク無線リンク制御データブロックを基地局320が受信するまで、基地局320は引き続くダウンリンク無線制御ブロックにおいて移動局322に対するアップリンクチャネル利用可能性の表示を送信し続ける。但しステップ366にて、有効なダウンリンク一時的ブロックフローを有する移動局と等しいUSF値をアップリンク無線リンク制御ブロック328が有する場合は、基地局320はダウンリンク無線リンク制御データブロック330におけるUSF値を移動局322におけるUSFの値に設定する。図8に示された例においてはダウンリンク一時的ブロックフロー設定324により示されるように移動局322におけるUSF値は「110」である。基地局は次に、移動局322のUSFの指向型肯定応答として「110」に等しいUSFを備えたダウンリンク無線リンク制御データブロック330を送信する。次に処理はステップ360に戻る。基地局320はステップ364における引き続くアップリンク無線リンク制御データブロック322の受信を待機し、且つ、当該処理は、移動局322によるアップリンクデータ伝送の最後の数個の無線リンク制御データブロックにおけるカウントダウン処理により表される関連アップリンク一時的ブロックフローの最後まで、又は、送信するデータを移動局322が有さなくなるまで、継続される。
【0039】
本発明の特定の実施例が図示及び記述されたが、改変は為され得る。故に添付の各請求項には、本発明の真の精神及び範囲内に収まる変更及び改変の全てが包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 無線環境における完全なパケットデータ伝送の概略を示すブロック図。
【図2】 本発明によるGPRSシステムを示す概念図。
【図3】 ユーザデータストリームがGPRSシステムの特定の層を通過するときのユーザデータストリームの変更例を示す概念図。
【図4】 パケットデータチャネルに対する多重フレーム構造の概念図。
【図5】 移動局とネットワークとの間におけるストリーム指向データのデータフロー図。
【図6】 媒体アクセス制御に対する動的タイムスロット割当てを示す概念図。
【図7】 媒体アクセス制御に対する固定タイムスロット割当てを示す概念図。
【図8】 本発明に従いアップリンクパケットデータ伝送を確立する信号通知ロジックの概念図。
【図9】 移動局での本発明による指向型肯定応答を伴う間接的キャリア検知多重アクセスを示すフローチャート。
【図10】 基地局での本発明による指向型肯定応答を伴う間接的キャリア検知多重アクセスを示すフローチャート。

Claims (10)

  1. アップリンク一時的ブロックフローにおいて基地局(208)に対して複数のアップリンク無線リンク制御データブロックを送信し、ダウンリンク一時的ブロックフローにおいて前記基地局から複数のダウンリンク無線リンク制御データブロックを受信する移動局(202)を有する通信システム(200)と、同通信システムは、
    前記ダウンリンク一時的ブロックフローの設定の間において識別子を送信するとともに、前記複数のダウンリンク無線リンク制御データブロック(302)の最初の1個のブロックにおいてチャネル利用可能性を表示するアップリンク状態フラグ(306)を送信する基地局側媒体アクセス制御層(213)を有した、前記基地局(208)内のプロトコル制御ユニット(214)と、
    前記識別子と前記アップリンク状態フラグ(306)とを受信し、及びチャネル利用可能性を示す前記アップリンク状態フラグに応じて複数のアップリンク無線リンク制御データブロックのうちの最初の1個のブロックにおいてアップリンクデータを前記基地局(208)に送信する移動局側媒体アクセス制御層(211)を有した、前記移動局内のGPRS/EDGEサブシステム(210)とからなることと、
    前記基地局側媒体アクセス制御層(213)は、前記移動局(202)からの前記アップリンクデータの受信に応じて前記複数のダウンリンク無線リンク制御データブロック(302)のうちの次の1個のブロックにおいて前記移動局に割り当てられたアドレスに対応する値を有した前記アップリンク状態フラグを通じて指向型肯定応答を送信することによって前記複数のアップリンク無線リンク制御データブロックのうちの最初の1個のブロックにおいて前記アップリンクデータが前記基地局によって正確に受信されたことを肯定応答し、及び、前記移動局(202)は、前記指向型肯定応答に応じて前記複数のアップリンク無線リンク制御データブロックのうちの第2のブロックにおいてアップリンクデータを送信することとからなる通信システム。
  2. アップリンク一時的ブロックフローにおいて第1の局(208)に対して複数のアップリンクデータブロックを送信し、ダウンリンク一時的ブロックフローにおいて前記第1の局から複数のダウンリンクデータブロックを受信する第2の局(202)を有する通信システム(200)と、同通信システムは、
    前記ダウンリンク一時的ブロックフローの設定の間において識別子を送信するとともに、前記複数のダウンリンクデータブロック(302)の最初の1個のブロックにおいてチャネル利用可能性を表示するアップリンク状態フラグ(306)を送信する媒体アクセス制御層(213)を有した、前記第1の局(208)内のプロトコル制御ユニット(214)と、
    前記識別子と前記アップリンク状態フラグ(306)とを受信し、及びチャネル利用可能性を示す前記アップリンク状態フラグに応じて複数のアップリンクデータブロックのうちの最初の1個のブロックにおいてアップリンクデータを前記第1の局(208)に送信する媒体アクセス制御層(211)を有した、前記第2の局内のパケットデータサブシステム(210)とからなることと、
    前記媒体アクセス制御層(213)は、前記第2の局(202)からの前記アップリンクデータの受信に応じて前記複数のダウンリンクデータブロック(302)のうちの次の1個のブロックにおいて前記第2の局に割り当てられたアドレスに対応する値を有した前記アップリンク状態フラグを通じて指向型肯定応答を送信することによって前記複数のアップリンクデータブロックのうちの最初の1個のブロックにおいて前記アップリンクデータが前記第1の局によって正確に受信されたことを肯定応答し、及び、前記第2の局(202)は、前記指向型肯定応答に応じて前記複数のアップリンクデータブロックのうちの第2のブロックにおいてアップリンクデータを送信することとからなる通信システム。
  3. 前記第1の局(202)は移動局であり、前記第2の局(208)は無線通信システム(200)の基地局である、請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記無線通信システムは汎用パケット無線システム(GPRS)及び大域展開用増強データ方式(EDGE)を用いるグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)である、請求項3に記載の通信システム。
  5. 前記ダウンリンクデータブロックはダウンリンク無線リンク制御データブロックからなり、前記アップリンクデータブロックはアップリンク無線リンク制御データブロックからなる、請求項2に記載の通信システム。
  6. 前記ダウンリンクデータブロックとアップリンクデータブロックの少なくとも一部はパケット化音声データである、請求項2に記載の通信システム。
  7. 第1の局と第2の局を有する通信システムに置いて迅速なアップリンクアクセスを提供するための方法において、前記第1の局で、
    前記第1の局が送信すべきアップリンクデータを有するか否かを判定するステップと、
    前記第1の局が送信すべきアップリンクデータを有する場合には、アップリンク一時的ブロックフローのセットアップが設定されているか否かを判定するステップと、
    アップリンク状態フラグを含むダウンリンクデータブロックを受信するステップと、
    前記アップリンク状態フラグの値を前記アップリンクチャネルが利用可能であることを表示する値と比較し、及び、前記第1の局に割り当てられたアドレスに対応する値と比較するステップと、
    前記アップリンク状態フラグの値が前記第1の局に割り当てられたアドレスに対応する値であるか、又は前記アップリンク状態フラグの値が前記アップリンクチャネルを利用可能と表示する値である場合には、前記第1の局から前記第2の局へアップリンクデータブロックを送信するステップとを行う、方法。
  8. 前記アップリンク状態フラグの値を比較するときに、前記アップリンク状態フラグの値が前記第1の局に割り当てられたアドレスに対応する場合には、アップリンクデータブロックを送信した後に、前記第1の局から送信すべきデータブロックを次のアップリンクデータブロックにインクリメントする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記アップリンクデータブロック及びダウンリンクデータブロックは無線リンクを解して受信される、請求項7に記載の方法。
  10. 前記アップリンクデータブロックはアップリンク無線リンク制御データブロックからなり、前記ダウンリンクデータブロックはダウンリンク無線リンク制御データブロックからなる、請求項7に記載の方法。
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