JP4849910B2 - フラックス入りワイヤ - Google Patents

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本発明は船舶、橋梁、貯槽、建設機械等の鋼構造物の溶接に好適なフラックス入りワイヤに関し、特に、ステンレス鋼の外皮の中にフラックスを充填させたフラックス入りワイヤであって、25mm厚以下の薄肉炭素鋼及び低合金鋼材等の溶接継手の溶接において溶接中に発生する母材の変形を抑制し、溶接後における歪除去作業の大幅低減に有効なフラックス入りワイヤに関する。
船舶、橋梁、貯槽及び建設機械等の鋼構造物の溶接施工においては、溶接金属(溶接材料と鋼板が溶融してできた鋼)の熱収縮により鋼構造物の変形が生じている(図2参照)。これらの構造物に使用される鋼材としては、所謂炭素鋼及びCr、Ni、Mo等を添加して引張強度レベルが400〜590MPaの低合金鋼材が一般に使用されている。
溶接による鋼材の変形は、機器の製造において寸法精度の問題及び局所的な応力集中による割れの原因となることから、極力発生を抑制することが望ましい。このため、溶接により発生する鋼材変形量が、例えば、道路橋では道路橋示方書、船舶では日本鋼船工作精度標準に許容範囲が定められている。更に、近時、船舶及びタンク等の大型化が進められており、特に製造中の鋼材変形は厳しく管理されている。
一方、溶接施工の観点からも、構造物の変形は極力抑える必要がある。例えば、変形により開先形状が極端に変わる可能性があり、そのような箇所を無理やり溶接すると、融合不良及びスラグ巻き込み等の欠陥も発生し易くなる。
そこで、従来は溶接後に発生した変形が所定量を超える場合には、それを矯正するためにガス加熱を行っており、これは作業効率の観点及び建造コストの観点からも好ましくはなかった。また、予め変形を抑制するために、鋼材を拘束する方法も広く採用されているが、この方法も前述の方法と同様の問題点がある。
溶接変形を抑制する方法としては、これらの方法以外にも種々提案されており、例えば、特許文献1に開示された溶接方法がある。この従来技術においては、重量%で、C :0.02〜0.25%、Si:0.01〜2.0%、Mn:0.3〜1.5%、Al:0.003〜0.10%、Nb:0.005〜0.025%、Mo:0.05〜0.25%、残部がFe及び不可避不純物からなる鋼板をガスシールドアーク溶接するものであり、鋼板の成分を限定することにより700〜400℃の降伏強度を上昇させ、ソリッドワイヤ、フラックスコアードワイヤ、メタルコアードワイヤその夫々についても成分を限定することにより、溶接金属の700〜400℃の降伏強度を上昇させるか、若しくは溶接材料のAr3変態温度を下げて変形膨張を大きくし、溶接条件に関しては、Q/Hを13×10(J/cm)以下にすることにより溶接変形を低減している。
また、特許文献2には、溶接により生成する溶接金属を、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こさせ、室温においてマルテンサイト変態の開始時よりも膨張している状態とする溶接方法が提案されている。この方法によれば、溶接継手の疲労強度が向上するとされている。
更に、特許文献3には、溶接金属の化学組成及びマルテンサイト変態開始温度を限定することにより、耐溶接変形性に優れた溶接継手を提案している。
特開平7−108375号公報 特開平11−138290号公報 特開2001−225189号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、被溶接鋼板の化学組成が限定されるため、汎用の鋼板を使用する場合には十分な効果が得られないという問題点があった。
また、特許文献2に記載された技術を、薄肉鋼材の溶接に適用すると、溶接金属の膨張によりかえって溶接変形が大きくなるという問題点が生じる。
更に、特許文献3に開示された溶接材料にあっては、溶接継手の耐変形性能は向上するものの、溶着金属の靭性が低く、「伸び」がほとんど得られないという問題点がある。また、溶接材料の作業性にも問題があり、溶接金属の形状もよくなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、対象鋼種に制約が少なく、鋼構造物を溶接する際の被溶接材の溶接変形を低減することができ、溶接後の加熱矯正が不要であると共に、溶接性及び溶接作業性が優れており、溶接精度の向上と溶接施工時におけるエネルギー使用量の低減に有効なフラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るフラックス入りワイヤは、フェライト系ステンレス鋼製の外皮中に、フラックスを充填したステンレス鋼フラックス入りワイヤである。
このフラックス入りワイヤにより被溶接材を溶接したときの溶接金属において、前記被溶接材からの希釈の影響を受けない部分としての溶着金属が、
C:0.10質量%以下、Cr:9.0乃至15.0質量%、Ni:1.0乃至8.0質量%、Si:0.2乃至0.8質量%、Mn:1.0乃至2.0質量%及びMo:0.5質量%以下を含有し、Nb:0.1質量%以下、P:0.020質量%以下及びS:0.010質量%以下に規制し、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有する。
そして、上記溶着金属の成分の中のP及びS以外の成分の含有量を、質量%で、夫々、[C]、[Cr]、[Ni]、[Si]、[Mn]、[Mo]、[Nb]で表したとき、
これらの含有量は、下記(1)を満足し、
150≦719−795[C]−35.55[Si]−13.25[Mn]−23.7[Cr]−26.5[Ni]−23.7[Mo]−11.85[Nb]≦390・・(1)
[Ni]eq及び[Cr]eqを、夫々、[Ni]eq=[Ni]+0.5[Mn]+30[C]、[Cr]eq=[Cr]+1.5[Si]+[Mo]+0.5[Nb]としたとき、
[Ni]eq及び[Cr]eqは下記数式(2)を満足する。
[Ni]eq−0.4[Cr]eq≦5・・・・(2)
前記外皮は、外皮全質量に対する比で、Cが0.02質量%以下、Pが0.020質量%以下、Sが0.010質量%以下、Niが0.60質量%以下、Crが11.0乃至14.0質量%、Nが0.030質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有する。
更に、前記フラックスは、ワイヤ全質量に対する比で、TiOが4.5乃至7.5質量%、SiOが1.0乃至2.0質量%、Alが0.5乃至1.5質量%、ZrOが0.2乃至1.0質量%、フッ素化合物(F換算値)が0.1乃至0.3質量%の組成を有するスラグ形成剤を含有し、これらのスラグ形成剤の総量がワイヤ全質量比で8乃至12質量%、フラックス率が20乃至30%である。
なお、炭素鋼等の被溶接材に開先を設けて、本発明のワイヤを使用して溶接した場合に、前記開先は溶接金属で充填されるが、この溶接金属における開先及び裏当材の近傍の部分は、被溶接材の溶融により被溶接材成分が混入し、ワイヤ成分が希釈される。しかし、このような希釈を受けた部分から遠い部分、即ち、開先の中心部に近い部分においては、被溶接材からの希釈を受けず、ワイヤ成分組成により決まる部分が存在する。この溶接金属における被溶接材からの希釈の影響を受けない部分を溶着金属といい、本発明においては、この溶着金属の組成を規定することにより、溶接ワイヤを特定している。
本発明によれば、種々の鋼種について、被溶接材の溶接変形を低減することができ、溶接後の加熱矯正を不要にすることができる。また、溶接性及び溶接作業性が優れており、溶接精度の向上と溶接施工時におけるエネルギー使用量の低減にも有効である。
本発明者等は、25mm厚以下の薄肉高張力鋼材の溶接継手に発生する溶接変形を抑制する方法について、鋭意実験研究を繰り返した。その結果、溶接変形の発生を抑制するためには、溶接金属の組成を、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起し、かつ室温まで冷却した後に、マルテンサイト変態開始時に比較して、大きな膨張又は収縮を生じない状態となる組成とすることが肝要であることに想到した。好ましくは、溶接金属の組成を、室温まで冷却した後に、マルテンサイト変態開始時とほぼ同じ程度の伸び量又は若干収縮状態となるような温度−伸び曲線(熱膨張曲線)が得られる組成とする。
そして、本発明者らは、上記したような組成の溶接金属とするためには、溶接材料の組成以外に、被溶接材からの希釈を考慮する必要があり、すみ肉溶接金属が安定して所定の温度でマルテンサイト変態を開始するためには、溶接条件による被溶接材からの希釈変動を極力一定に保つ必要がある。つまり、溶け込みと溶着速度がバランスし、成分変動の少ない溶接金属が得られるように材料設計することが肝要であることを知見した。本発明は、これらの知見に基づき、更にフラックス入りワイヤ外皮の種類及びフラックス率並びにスラグ形成剤に関して実験研究を進めることにより、完成されたものである。
本発明においては、溶接により生成する溶接金属を、溶接後の冷却過程でマルテンサイト変態を起こさせ、室温においてマルテンサイト変態の開始時よりも膨張している状態とするようにしている。このマルテンサイト変態開始温度の調整は、Cr及びNi等の合金成分で行っており、所定の含有量さえ添加すれば、その種類によらず、マルテンサイト変態開始温度が調整可能である。ところが、マルテンサイト変態が起きるためには、高温でオーステナイト相が存在しなければならない。このオーステナイト相が存在すると、溶接時の凝固割れの1種である高温割れが発生し易い。つまり、単に合金成分の量を調整しただけでは、溶接直後に割れが発生し、健全な溶接金属が得られない。本発明は、溶接金属のマルテンサイト変態温度を一定の範囲に保ちながら、耐割れ性が最も優れている組成を開示するものである。
また、フラックス入りワイヤは、得られる溶接金属の外観が美麗で溶接能率も高く、多くの業種で採用されている溶接方法である。本発明の主目的は、溶接による被溶接材の変形抑制にあるが、フラックス入りワイヤの溶接作業性に関する基本的な性能も確保することが重要である。具体的には、溶接金属のビード外観が優れ、溶接スラグの剥離性が良く、スパッタ発生量が少ない溶接作業性を得ることが必要であり、本発明は、このような要望も満足させることができるものである。
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明の溶接材料は、ステンレス鋼フラックス入りワイヤに分類されるが、実際の用途については、例えば、25mm厚以下の薄肉炭素鋼及び低合金鋼等の鋼材を被溶接材とする溶接継手に適用することができる。本発明の適用対象の鋼材の組成については、特に制約があるものではなく、通常公知の鋼材いずれにも適用可能である。また、継手形状は、荷重非伝達型十字溶接継手、角回し溶接などのすみ肉溶接継手、突合せ溶接継手など、船舶、橋梁、貯槽、及び建設機械等の鋼構造物の溶接施工において使用される継手形状がいずれも適用可能である。更に、適用される溶接姿勢に関しても特に制約はなく、下向き、水平、横向き、縦向き及び上向き姿勢において溶接することができる。そして、この溶接材料を使用して作成された溶接継手は、溶接部に発生する熱歪みを緩和させ、溶接施工後の歪み矯正等の処理も省略することができる。
次に、本発明のステンレス鋼フラックス入りワイヤの組成限定理由について説明する。
「溶着金属」
溶着金属組成範囲については、本発明の目的である溶接による歪量低減の観点から種々調査を行った結果、溶着金属のマルテンサイト開始温度(以下Ms点とする)が150℃から390℃の範囲となる組成とする必要が確認された。実際の溶接においては、母材の希釈により合金成分が薄まり、溶接金属のMs点としては、360℃から550℃の範囲となる。溶着金属のMs点が390℃を超えると、マルテンサイト変態による膨張量が少なくなるとともに変態膨張の最大点が室温より高くなりすぎるため、変態後の冷却により再熱収縮が生じ、これにより溶接継手の変形が大きくなる。また、溶着金属のMs点が150℃未満では、冷却過程による変形の方が、マルテンサイト変態開始後の膨張効果よりも大きくなり、溶接継手の変形抑制効果が得られなくなる。このようなことから、溶着金属のMs点が150℃から390℃となる組成に限定した。
更に、好ましくは、溶着金属のMs点が200乃至300℃の範囲になるように、組成を限定することで、変形抑制効果が更に一層向上する。
溶着金属の成分の中のP及びS以外の成分の含有量を、夫々、[C]、[Cr]、[Ni]、[Si]、[Mn]、[Mo]、[Nb]で表したとき、これらの含有量は、下記数式1を満足することが必要である。
Figure 0004849910
この数式1は、本発明におけるMs点を溶着金属成分から推定するための換算式という意味をもつ。Ms点を成分から推定する式は、各種の経験式が提案されているが、本発明者等は、上記数式1からMs点を評価できることを見出した。数式1の719−795[C]−35.55[Si]−13.25[Mn]−23.7[Cr]−26.5[Ni]−23.7[Mo]−11.85[Nb]は、Ms点を表す。従って、上述の理由により、Ms点は150乃至390℃であることが必要であるから、上記数式の値は150以上で390以下であることが必要である。なお、この数式1において、[C]、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Ni]、[Mo]、及び[Nb]の各成分含有量には、夫々負の係数が付されている。即ち、719から、各成分の含有量に各係数を乗じた値を減算してMs点が算出される。各係数はMs点を下げる寄与度の比率を表し、係数が最も高い[C]がMsの低下に最も影響が大きい。次いで、[Si]、[N]の順である。[Nb]が最も寄与度が低い。しかし、いずれの元素も、Ms点を低下させる効果を有する。
一方で、溶接性、特に高温割れ抑制の観点からは、Ms点の調整範囲が限定される。つまり、高温割れ感受性に関し、Ni、Mn及びCの含有量の相対的な関係を、Ni当量[Ni]eqとして表すと、[Ni]eq=[Ni]+0.5[Mn]+30[C]になる。即ち、高温割れ感受性は、Niが1であるとすると、Mnは0.5、Cは30となり、Mn及びCの高温割れ感受性は、Niのそれの夫々0.5倍及び30倍である。また、高温割れ感受性に関し、Cr、Si、Mo及びNbの含有量の相対的な関係を、Cr当量[Cr]eqとして表すと、[Cr]eq=[Cr]+1.5[Si]+[Mo]+0.5[Nb]となる。即ち、高温割れ感受性は、Crが1であるとすると、Siは1.5、Moは1、Nbは0.5となり、Si、Mo及びNbの高温割れ感受性は、Crのそれの夫々1.5倍、1倍、及び0.5倍である。[Ni]eq及び[Cr]eqを上述の式により求めると、これらの[Ni]eq及び[Cr]eqは、下記数式2を満足することが必要である。
図3はシェフラー組織図上の本発明範囲を示すグラフ図である。下記数式2は、図3において、高温割れが問題となる範囲を回避するための条件である。また、前述の如く、適切な溶接変形抑制効果を得るために、数式1を加味することになるので、図3の太線で囲まれた領域が本発明の範囲となる。
Figure 0004849910
[Ni]eq−0.4[Cr]eqが5%を超えると、溶着金属の凝固過程において、初晶オーステナイトの凝固組織となるために、最終凝固部にP及びS等の不純物が濃縮され、高温割れが発生する。割れが発生した場合には、溶接変形抑制効果は得られるものの補修作業等の多大な労力が必要となり、実構造物への適用は困難である。このような観点により、[Ni]eq−0.4[Cr]eqを5%以下に規制する必要がある。
溶着金属が前述のMs点範囲になるには、個々の合金組成についても成分範囲を規定する必要がある。
「C:0.10質量%以下」
CはMs点を大きく低下させる成分であるが、0.10質量%を超えると溶接金属の硬さが著しく上昇し、高温割れ及び低温割れを助長する。また溶接作業性の観点からも、0.10質量%を超えると、溶接中のスパッタ発生量が極端に多くなる。更に好ましくは、0.06質量%以下とすることが好ましい。
「Cr:9.0〜15.0質量%」
CrはMs点を低下させる作用を有し、本発明の溶接材料としては重要な元素の一つである。Cr量が9.0質量%未満では、前述の[Cr]eqが小さくなり過ぎ、高温割れを抑制する範囲にするためには、Si、Mo及びNbを実用レベルを超えて多量に添加する必要があり、根本的に成分設計が困難である。また、Cr量が15.0%を超えると、溶接金属中にフェライト相が多く残留し、Ms点が低くなり過ぎることにより、変形抑制効果が得られなくなる。
「Ni:1.0〜8.0質量%」
NiはCrと同様にMs点を低下させる重要な元素の一つである。Ni量が8.0%を超えると、前述の[Ni]eqが大きくなり過ぎ、高温割れを抑制する範囲に組成を限定することが困難となる。また、Ni量が1.0%未満では、Ms点を390℃以下にするためには、C及びMnを多量に添加する必要が生じ、スパッタ発生量及びスラグ剥離性などの溶接作業性が極端に悪化することから、適用困難である。
「Si:0.2〜0.8質量%」
SiはMs点を低下させる作用を有している。一方で、Siは溶接金属の脱酸効果も有している。Siが0.2質量%未満では、十分な脱酸効果が得られず、ピット等の微小な気孔欠陥が発生する。また、Siを0.8%以上添加すると、溶接金属の粘性が上昇し、特に水平すみ肉溶接時のビード形状の平滑性が損なわれる。このため、Si量は0.2〜0.8質量%に調整する必要がある。
「Mn:1.0〜2.0質量%」
MnはMs点を低下させる作用を有している。また、MnはSiと同様に溶接金属の脱酸効果も有しているため、1.0%以下では脱酸が不十分となり、気孔欠陥が発生する。また、Mnが2.0%を超えると、溶接時に発生するスラグの剥離性が極端に低下し、スラグ除去が非常に困難となる。従って、Mn含有量は、1.0〜2.0質量%に調整する必要がある。
「P:0.020%以下」
PはMs点の調整には特に関与していない元素であるが、溶着金属のP含有量が0.020%を超えると、高温割れ感受性が極端に高くなり、前述の[Ni]eqと[Cr]eqの調整だけでは、高温割れの抑制が困難となる。このため、P含有量は0.020質量%以下に規制する。更に好ましくは、Pは0.010質量%以下に規制することが好ましい。
「S:0.010%以下」
SはMs点の調整には特に関与していない元素であるが、溶着金属のS含有量が0.010質量%を超えると、高温割れ感受性が極端に高くなり、前述の[Ni]eqと[Cr]eqの調整だけでは、高温割れの抑制が困難となる。このため、S含有量は0.010質量%以下に規制する。
「Moを0.5質量%以下」
MoはMs点を低下させる作用を有している。このMo量は主にフラックスから添加されるが、この含有量が0.5質量%を超えると、フラックスの吸湿特性が劣化し、溶接時の気孔欠陥が発生しやすくなる。また、高価なMoでMs点を調整することは、溶接ワイヤの製造コストが上昇するため、好ましくない。
「Nbを0.1質量%以下」
NbはMs点を低下させる作用を有しているが、このNb量が0.1質量%を超えると、溶接時に発生するスラグの剥離性が極端に劣化し、スラグ除去作業に多大な労力を要する。このため、Nbは0.1質量%以下に規制することが好ましい。
上記した以外の元素については、特に限定されていないが、不純物成分として、V、Cu、Rem(希土類元素)を夫々0.5質量%以下含有することは許容される。なお、フープ、フラックス及び鋼材に含有される不純物が不可避的に含有されてもなんら問題がない。
「外皮」
本発明に使用する外皮は、フェライト系ステンレス鋼である。本発明の溶着金属組成を得るためには、フェライト系ステンレス鋼外皮を使用しなくても成分設計は可能である。しかしながら、例えば炭素鋼外皮を使用した場合には、必要な合金組成を全てフラックスより入れる必要が生じ、必然的にフラックス率を高める必要がある。この場合には、ワイヤ自体の強度が極端に低下し、通常の溶接においてはワイヤが安定して送給されずに、得られる溶接金属組成も安定せず、ビード形状も劣化する。また、フラックス中の合金成分が多い場合には、溶接金属中で成分偏析が顕著となり、安定したMs点を得ることが困難となる。更に、本発明の効果得るためには、多少の溶接条件変動があっても母材の希釈が安定する必要があり、溶け込み形状と溶着速度がバランスすることが重要である。この点においても、電気抵抗の大きいステンレス鋼外皮を使用すれば、比較的低電流で溶着速度が大きくなるために、溶け込みが浅く、希釈を一定に保ち易くなる。これらの効果を得るためには、更にフェライト系ステンレス鋼の組成についても、成分範囲を制限する必要がある。このため、外皮の組成は以下のとおりとする。なお、以下の外皮組成は、外皮全質量に対する重量比である。
「Cを0.02質量%以下」
Cが0.02%を超える場合には、外皮の硬さが上昇し、延性が低下するために、溶接材料の製造における加工が非常に困難になる。従って、Cは0.02質量%以下に限定する必要がある。
「Pを0.020質量%以下」
Pは外皮自体の圧延性が低下する以外に、溶接金属中に歩留まり、耐割れ性を大きく劣化させる。従って、外皮中のPを0.020質量%以下に限定する必要がある。
「Sを0.010質量%以下」
Sについても溶接金属中に歩留まり、耐割れ性を大きく低下させる元素であり、その影響はPよりも大きい。従って、外皮中のSは0.010質量%以下に限定する必要がある。
「Niを0.60質量%以下」
Niは、溶接金属のMs点を低下させるために必須の元素である。但し、外皮中のNi量を高くすると、外皮の硬さが上昇し、延性が低下するために、溶接材料の製造における加工が非常に困難になる。従って、外皮中のNi含有量は0.6質量%以下に限定する必要がある。
「Crを11.0〜14.0質量%」
Crは溶接金属のMs点を低下させるために必須の元素である。Cr含有量が14.0質量%を超えると、溶接材料製造時の加工性が低下する。また、Cr含有量が11.0質量%以下では、フラックスからのCr添加量が増加し、成分設計が困難になる。これらにより、Cr含有量は11.0〜14.0質量%にする必要がある。
「Nを0.030質量%以下」
Nは溶接時に発生するスラグの剥離性を低下させる元素であり、Nが0.030質量%を超えると、スラグの除去が困難になる。更に、好ましくはNを0.010質量%以下にする。
また、これらの元素以外の元素については、特に規制を設けていないが、溶着金属で制限されているNbについては、できる限り低いことが好ましい。また、Si及びMnについては、JIS G 4304に記載のSUS410L程度であれば、含有されても特に問題は無い。
「フラックス」
次に、充填フラックス中のスラグ成分の組成限定理由について説明する。
「TiO:4.5〜7.5質量%」
TiOは、本発明における主要なスラグ形成剤であり、スラグの流動性を改善することによってスラグの被包性と剥離性を良好にする。また、TiOはアークを切った時のワイヤ先端の通電性を改善し、再アーク性を良好にする。これらの効果を得るためには、TiOは4.5%以上の添加が必要であり、7.5質量%を超えるとスラグの粘性が高くなりすぎてスラグ巻き込みなどの欠陥が発生し易くなる。TiO源としては、ルチール及びルコキシン等が有効である。
「SiO:1.0〜2.0質量%」
SiOは低電流域での溶滴の切れをスムーズにする効果があり、アークの集中性も向上し、薄板溶接時に小脚長ビードが得られ易い。これらの効果を得るためには、SiOは1.0質量%以上の添加が必要であり、2.0質量%を超えると、アークの集中性が強くなり過ぎ、溶け込みが増加し、母材希釈が多くなると共に、スラグ焼きつきが発生し、剥離性も劣化させる。SiO源としては、珪砂等の酸化物及び長石等の複合酸化物としての添加が有効である。
「Al:0.5〜1.5%」
AlもTiO及びSiOと共に主要なスラグ形成剤であり、特にビード形状を整え、母材とのなじみを向上させる効果がある。Alは、特にスラグの粘性を調整することに有効な原料であり、これらの効果を得るためには0.5質量%以上の添加が必要であり、1.5質量%を超えると、スラグの粘性が高くなり過ぎるため、スラグ巻きを起こし易くなり、またスラグ剥離性も劣化する。Al源としては、アルミナ等の酸化物及び長石等の複合酸化物での添加が有効である。
「ZrO:0.2〜1.0質量%」
ZrOは、一般的には、スラグの粘性を大きくし、ビード形状を改善する効果が得られ、特に全姿勢で溶接する場合のスラグ垂れ落ち及びビード形状劣化の防止に必須の組成である。この効果はZrOが0.2質量%以上でないと得られない。しかし、ZrOが1.0質量%を超えて添加されると、凝固後のスラグが硬くなり、スラグ除去が困難になる傾向が認められ、またアークを切ったワイヤ先端部を硬いスラグが強固に覆うため、再アーク性を極めて阻害する。ZrO源としては、ジルコンサンド等の複合酸化物及び酸化ジルコニウムでの添加が有効である。
「フッ素化合物(フッ素換算値):0.1〜0.3質量%」
フッ素化合物は、ピット及びブローホールの発生を抑制し、耐気孔性を改善するために有効であり、また溶滴の離脱を促進する効果があり、特に低電流域のアーク安定性を改善する。これらの効果は、フッ素化合物が0.1質量%未満では得られず、0.3質量%を超えると、ヒューム及びスパッタの発生量を著しく増加させる。フッ素源としては、蛍石、又はフッ化ソーダ及び珪フッ化カリ等のアルカリ金属又はアルカ土類金属のフッ化物としての添加が有効である。また、PTFE(polytetrafluoroethylene:ポリテトラフルオロエチレン)等の有機フッ素化合物も、ワイヤ表面に付着させたり、フラックス中に含有させると、同様の効果がある。
「スラグ形成剤の合計:8〜12質量%」
本発明でいうスラグ形成剤とは、TiO、SiO、Al、ZrO及びフッ素化合物をいう。これらのスラグ形成剤の合計量が8質量%未満では、溶接金属量に対してスラグ量が少なく、ビード全面を均一に被包できず、ビード形状及びスラグ剥離性が劣化する。更に、フラックス入りワイヤ中の金属含有量が多くなり、アークが強く溶け込みが深くなるため、母材の希釈量が大きくなり過ぎる。また、スラグ形成剤が12質量%を超えると、スラグ量が多すぎるため、スラグ巻き込みなどの欠陥が発生し易くなると共に、ビードを覆うスラグが厚くなり、除去が困難になる。
「フラックス率:20〜30%(ワイヤ全質量に対する充填フラックスの質量%)」
このフラックス率の数値限定が、本発明の効果を得るための重要な因子であり、溶け込み量と溶着速度を安定させる最大の要因である。つまり、フラックス率が20%未満では、外皮が厚く、電流密度の上昇が小さく、低電流溶接時のアーク状態が悪くなり、溶着速度が低下する。
一方、フラックス率が30%より大きくなると、外皮の厚さが薄くなり過ぎるために、溶着速度が上昇し、溶け込みに対して溶着量が大きくなり過ぎる。また、極端にワイヤの強度も低下するため、送給性が劣化し、安定した溶接が行えなくなる。より好ましいフラックス率は23〜27%である。
なお、上記成分以外の添加成分としては、スラグの剥離性を改善するために、適宜、Biを添加したり、脱酸剤としてのSi、Ti 、Al、Mnを添加したり、更に溶接金属の成分を調整するために、Ni、Cr、Mo、Nb、C、N又はFe等を添加することができる。また、フラックス入りワイヤの断面形状に関しても特に制約はない。
また、本発明のフラックス入りワイヤを使用し溶接する際のシールドガスについても、用途に応じてCOガス又はArガスとCOガスとの混合ガス等を使用できる。
次に、本発明の効果を実証するために行った試験の結果について、本発明の範囲に入る実施例と本発明の範囲から外れる比較例とを比較して説明する。
試験は、第1試験例、第2試験例及び第3試験例に分けて実施した。第1試験例は、外皮成分とフラックス成分を固定して、溶着金属に関して、請求項の規定範囲内のもの(実施例1〜8)と、範囲外のもの(比較例9〜18)を比較して評価した。第2試験例は溶着金属成分及びフラックス成分を一定にして外皮の化学成分に関して、請求項の規定範囲内のもの(実施例19〜22)と、範囲外のもの(比較例23〜27)を比較して評価した。同様に、第3試験例は、溶着金属成分及び外皮成分を一定にして、フラックスの化学成分に関して、請求項の規定範囲内のもの(実施例28〜32)と、範囲外のもの(比較例33〜40)を比較して評価した。但し、第1試験例の一部の比較例については、外皮又はフラックスのいずれかを請求項の規定範囲外としたものも含まれている。
「第1試験例」
下記表1に示す組成(JIS Z 3323に準拠して測定した溶着金属の組成)の溶接材料を用いて、表2に示す組成、板厚の低合金鋼材(鋼板)を被溶接材とし、表3に示す溶接条件で、図1に示す形状のすみ肉溶接継手を作製し、図2に示すように溶接により変形したときの溶接変形量を測定した。
なお、第1試験例においては、基本的には外皮として、表5のワイヤ記号22のものを使用し、フラックスは表7のワイヤ記号31のものを使用した。但し、表1のワイヤ記号10はフラックスとして表7のワイヤ記号36のものを使用し、表1のワイヤ記号11、12は、外皮として表5のワイヤ記号23のものを使用した。
溶接変形量は、図2に示すように、溶接方向に直交する断面で、両側の変形量を測定し平均化した値で評価した。評価結果を表4に示す。なお、図2に示すように、溶接後に継手隅部に溶接ビードが形成される。
Figure 0004849910
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実施例のワイヤ記号1〜8は、変形量も少なく、高温割れも発生せずに、良好な溶接性を有していた。一方、比較例においては、ワイヤ記号9はSiが上限値外れのため、ビード形状の平滑性が損なわれた。また、[Ni]eq−0.4[Cr]eqの値が5を超えたため、高温割れが発生した。ワイヤ記号10、11、12及び18は、前記数式1の値が、150乃至390の範囲から外れているため、変形抑制効果が小さいものとなった。ワイヤ記号13は、Si及びMnがその下限値を外れたため、ピットが発生し、Nbが上限値を外れたためスラグ剥離性が劣化した。ワイヤ記号14,15は、P又はSが上限値を外れたため、高温割れが発生した。ワイヤ記号16は、Cが上限値を外れているため、高温割れが発生した。また、Moが上限値を外れたため、ピットが発生した。ワイヤ記号17は、Mn及びNbが上限値を外れたため、スラグ剥離性が劣化した。
図4は第1試験例において、ワイヤ記号1〜18について、数式1の値を横軸にとり、変形量を縦軸にとって、両者の関係を示したグラフ図である。変形量が7.0mm以下の場合が変形の許容範囲であり、本発明の実施例は全てこの範囲に入る。
「第2試験例」
表5に示す外皮を使用して、表1ワイヤ記号1の成分になるように、設計を行い、表3に示す条件で試験を実施した。評価結果を表6に示す。本発明例のワイヤ記号19から22は、生産性も良好であり、得られた溶接金属に割れも発生していなかった。一方、ワイヤ記号23は、外皮に炭素鋼を使用しており、適正な溶着金属を得るためには、フラックス中の合金量が必然高くなり、フラックス率も高い設計となっているために、ワイヤ製造時に断線が多発し、生産性が劣化した。ワイヤ記号24及び25は、ワイヤ外皮がマルテンサイトサイト組織となっており、非常に硬く、伸線することができなかった。ワイヤ記号26及び27は、外皮中のP又はSが高いために、溶接金属の耐割れ性が極端に劣化した。
Figure 0004849910
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「第3試験例」
ワイヤ記号1の溶着金属成分にて、ワイヤ記号9のフープを使用し、フラックス成分を変化させて表7に示すワイヤを作成した。表2に示す鋼板を使用し、表3に示す溶接条件にて評価を行った。評価結果を表8に示す。記号28から32は、本発明例であり、溶接作業性、耐溶接欠陥、溶接安定性の観点から、良好な結果が得られている。
一方、ワイヤ記号33はスラグ形成剤が少なく、F換算値も低いため、溶接作業性が悪く及び気孔欠陥が発生している。ワイヤ記号34はスラグ形成剤が多いため、スラグ巻き込みの欠陥が発生している。また、ワイヤ記号35及び36はフラックス率が適正範囲を逸脱しており、ワイヤ送給が安定せず、安定した溶接が不可能であった。また、ワイヤ記号37から40は、スラグ形成剤の成分が適正範囲を逸脱しており、溶接作業性のなかでもビード形状、スラグ剥離性、アーク安定性が実用困難のレベルであった。
Figure 0004849910
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すみ肉溶接用鋼板の形状を示す図である。 変形量測定位置を示す概略図である。 シェフラー組織図上の本発明範囲を示すグラフ図である。 溶接金属のMs点に関連する数式1の値と変形量との関係を示すグラフ図である。

Claims (1)

  1. フェライト系ステンレス鋼製の外皮中に、フラックスを充填したフラックス入りワイヤにおいて、
    このフラックス入りワイヤにより被溶接材を溶接したときの溶接金属における前記被溶接材からの希釈の影響を受けない部分としての溶着金属が、
    C:0.10質量%以下,Cr:9.0乃至15.0質量%,Ni:1.0乃至8.0質量%,Si:0.2乃至0.8質量%,Mn:1.0乃至2.0質量%及びMo:0.5質量%以下を含有し、Nb:0.1質量%以下、P:0.020質量%以下及びS:0.010質量%以下に規制し,残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し,かつ上記一部の成分の含有量を、質量%で、夫々、[C]、[Cr]、[Ni]、[Si]、[Mn]、[Mo]、[Nb]で表したとき、これらの含有量は、下記(1)を満足し、
    150≦719−795[C]−35.55[Si]−13.25[Mn]−23.7[Cr]−26.5[Ni]−23.7[Mo]−11.85[Nb]≦390・・(1)
    [Ni]eq及び[Cr]eqを、夫々、[Ni]eq=[Ni]+0.5[Mn]+30[C]、[Cr]eq=[Cr]+1.5[Si]+[Mo]+0.5[Nb]としたとき、
    [Ni]eq及び[Cr]eqは下記数式(2)を満足し、
    [Ni]eq−0.4[Cr]eq≦5・・・・(2)
    前記外皮は、外皮全質量に対する比で、Cが0.02質量%以下、Pが0.020質量%以下、Sが0.010質量%以下、Niが0.60質量%以下、Crが11.0乃至14.0質量%、Nが0.030質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、
    前記フラックスは、ワイヤ全質量に対する比で、TiOが4.5乃至7.5質量%、SiOが1.0乃至2.0質量%、Alが0.5乃至1.5質量%、ZrOが0.2乃至1.0質量%、フッ素化合物(F換算値)が0.1乃至0.3質量%の組成を有するスラグ形成剤を含有し、これらのスラグ形成剤の総量がワイヤ全質量比で8乃至12質量%、フラックス率が20乃至30%であることを特徴とするフラックス入りワイヤ。
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